JP5971495B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機に関し、特に、一方向に付勢された操作ハンドルの回転角度に応じて打球強度を調整せしめるパチンコ遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機においては、図1及び図2に示すように、パチンコ球の遊技領域内への打ち込み操作を行う操作ハンドルが設けてあり、遊技者は、この操作ハンドルを操作してパチンコ遊技を楽しむものである。近年の操作ハンドルは、これ自体がタッチスイッチになっていて、遊技者がこれを手で掴むと、パチンコ球の発射可能状態が形成されるようになっているだけでなく、この操作ハンドルの回転量を回転操作量検出装置によって検出し、パチンコ球の打球強度を遊技者が操作ハンドルの回転量を調整することによって行えるようになっている。
また、この操作ハンドルは、遊技者が手を離せば、自動的に、つまりスプリング等によって原位置に復帰するようにしてある。換言すれば、この操作ハンドルを回動させてパチンコ遊技を行うには、遊技者は、スプリング等の付勢力に抗した力を掛けて操作ハンドルを回動させなければならないことは当然として、パチンコ遊技中は、遊技者が選択した打球強度を維持するために、スプリング等の付勢力に抗した力をそのまま掛け続けなければならない。
このように、遊技中に操作ハンドルを所定位置に維持するのは疲れ易いため、例えば特許文献1や特許文献2にて提案されているような種々な機構が採用されてきている。
特許第3656722号掲載公報 特開2005−125006号公報
本発明は、ハンドル支持本体に操作部を好適に取り付け可能なパチンコ遊技機を提供すること等を目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
ハンドル支持本体の前部に回転自在に配置されて、遊技者による回転操作がされないときには自身の付勢手段の付勢力により原位置に復帰し、パチンコ遊技を行おうとする遊技者によって前記付勢力に抗した回転操作がなされたときには回転する操作ハンドルを備えたパチンコ遊技機であって、
前記ハンドル支持本体の前端部に配置した操作部と、
該操作部が操作されたとき傾動し、前記操作ハンドルを制動する制動部を備えた伝達手段とを備え、
パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとする場合に、前記操作部が当該遊技者によって操作されるようにして、当該遊技者がパチンコ遊技続行中に前記操作ハンドルに掛けた力を緩めても、前記操作部の操作により前記制動部によって前記操作ハンドルに制動が加えられて、この操作ハンドルが前記付勢手段の付勢力によっては前記原位置に復帰しないようにし、
前記ハンドル支持本体の一部の内側に設けられる取付部材と、該取付部材を傾動可能に支持する連結部材とが設けられ、
前記取付部材に、前記ハンドル支持本体の一部の外側から、前記操作部取り付けられ、該操作部と、前記取付部材と、前記連結部材と、前記伝達手段とを一体化して前記ハンドル支持本体の前端部に取り付け可能に構成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ハンドル支持本体に操作部を好適に取り付け可能なパチンコ遊技機を提供することができる。
本発明に係る発射ハンドル装置100を前面枠210の前面に取り付けたパチンコ機200の正面図である。 本発明の実施例1に係る発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は右側面図、(b)は背面図である。 同発射ハンドル装置100の縦断面図である。 同発射ハンドル装置100の縦断面図で、連結板12と固定部材13bとを省略して、スプリング42を現した断面図ある。 同発射ハンドル装置100を分解しながら示すもので、(a)は分解前の斜視図、(b)は操作ハンドル30とハンドルカバー11とを分解した斜視図、(c)は全体の分解斜視図である。 同発射ハンドル装置100のハンドル支持本体10内をさらに分解した全体の斜視図である。 同発射ハンドル装置100を分解しながら、図5とは逆の方向から見た状態を示すもので、(a)は分解前の斜視図、(b)は操作ハンドル30とハンドルカバー11とを分解した斜視図、(c)は全体の分解斜視図である。 同発射ハンドル装置100のハンドル支持本体10内をさらに分解して、図6とは逆の方向から見た斜視図である。 図5の(c)とは異なる方向から見た分解斜視図である。 図9とは逆の方向から見た分解斜視図である。 本発明の実施例2に係る発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)中の1−1線に沿って見た断面図、(c)は(a)中の2−2線に沿って見た断面図である。 同発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は図11の(a)中の3−3線に沿って見た左断面図(b)は図11の(a)中の3−3線に沿って見た右断面図である。 同発射ハンドル装置100を分解しながら示すもので、(a)は分解前の斜視図、(b)は操作ハンドル30とハンドルカバー11とを分解した斜視図、(c)は全体の分解斜視図である。 同発射ハンドル装置100のハンドル支持本体10内をさらに分解した全体の斜視図である。 図14とは反対側から見た全体の斜視図である。 本発明の実施例3に係る発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)中の4−4線に沿って見た断面図である。 同発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は図16の(a)中の5−5線に沿って見た左断面図(b)は図16の(a)中の6−6線に沿って見た断面図である。 同発射ハンドル装置100を示すもので、(a)は右側面図、(b)は平面図、(c)は底面図である。 同発射ハンドル装置100を分解しながら示すもので、(a)は分解前の斜視図、(b)は操作ハンドル30とハンドルカバー11とを分解した斜視図、(c)は全体の分解斜視図である。 同発射ハンドル装置100のハンドル支持本体10内をさらに分解した全体の斜視図である。 同発射ハンドル装置100を分解しながら図19とは逆の方向から示すもので、(a)は分解前の斜視図、(b)は操作ハンドル30とハンドルカバー11とを分解した斜視図、(c)は全体の分解斜視図である。 同発射ハンドル装置100のハンドル支持本体10内をさらに分解した全体の斜視図である。 同発射ハンドル装置100の分解状況を別の方向から見た状態を示すもので、(a)は前方からみた分解斜視図、(b)は後方からみた分解斜視図である。
以下、上記課題を解決するための他の手段について課題及び効果を付して説明し、その後に実施の形態を説明する。
上記した特許文献1によれば、「遊技者における手の疲れを防止して快適に遊技を行わしめることが可能な電動パチンコ機の操作ハンドルを提供することができ、硬貨などを挟み込んで無理にハンドルを固定する必要もないため、遊技者によるかかる不正を防止して器具が痛まないようにする効果もある」(文献1の段落0010及び0011)ものとなったのであり、また、特許文献2によれば、「遊技の際の操作ハンドルの操作性を向上させること」(要約)ができるものとなったものである。
しかしながら、これらの特許文献1及び2の操作ハンドルでは、内部機構が複雑であるため、操作ハンドルの外形が大きくならざるを得ないと考えられ、女性のように手の小さい人には、持つことそれ自体で疲れてしまうと思われる。また、これらの特許文献1及び2の操作ハンドルでは、そのパチンコ機本体に対する取付構造も複雑になっていると考えられ、パチンコ機全体の製造コストを増大させていると思われる。
また、パチンコ機における操作ハンドルは、上述したように、これ自体がタッチスイッチになっているだけでなく、回転操作量検出装置によってその回転量を検出して、パチンコ球の打球強度を遊技者が操作ハンドルの回転量を調整することによって行えるようになっている。このため、パチンコ遊技をしようとする遊技者は、回転量の調整が済めばさらなる回転操作をする必要はないが、操作ハンドル自体がタッチスイッチであるため、これから手を放す訳にはいかない。
このため、遊技者は、操作ハンドルを適宜位置まで回転操作した後は、操作ハンドルを持ったままの状態を維持しなければならず、しかもこの操作ハンドルを原位置まで復帰させるための付勢手段による付勢力に抗した力を入れ続けなければならない。このことは、遊技者にとって苦痛であり、できれば、適宜位置まで回転操作した後は操作ハンドルに触れているだけにしたいものである。
一方、パチンコ機の操作ハンドルは、パチンコ遊技を行おうとする多数の遊技者が最初に触れる部分であり、打球の強さも調整できるものであるから、耐久性に優れたものになっている必要がある。また、操作ハンドルは、上述したように、例えばコインを挟み込む等、遊技者が最も弄りたくなるものでもあることから、傷が付けられ易い側面もある。そして、操作ハンドルは、パチンコ機の基本部品でしかも機種に拘わらず共通して使用できるものであるから、簡単に製造できるものである必要もある。
そこで、本発明者等は、この種の操作ハンドルについて、適宜位置まで回転操作した後は一部に触れているだけで十分で、耐久性に優れて簡単に製造できるものとするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の、第1に目的とするところは、パチンコ遊技をしようとする遊技者が操作ハンドルを適宜位置まで回転操作した後は、その位置での操作ハンドルの制動を一部に軽く手を添えているだけ行うことができ、パチンコ遊技続行中は操作ハンドル固定のために力を入れる必要がなく、しかも手を離すだけで操作ハンドルを原位置に復帰させることができて、操作性のよいパチンコ機のための発射ハンドル装置を提供することにある。
また、本発明の、第2に目的とするところは、耐久性にも優れているだけでなく、容易に製造することができて汎用性にも優れた発射ハンドル装置を提供することにある。
以上の課題を解決するための、第1の手段では、ハンドル支持本体の前部に回転自在に配置されて、遊技者による回転操作がされないときには自身の付勢手段の付勢力により原位置に復帰し、パチンコ遊技を行おうとする遊技者によって前記付勢力に抗した回転操作がなされたときには回転する操作ハンドルを備えたパチンコ遊技機の発射ハンドル装置であって、前記ハンドル支持本体の前端部に配置した操作部と、この操作部が操作されたとき傾動し、前記操作ハンドルの制動を行う制動部を備えた伝達手段とを設けて、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするとき、前記操作部が当該遊技者によって操作されるようにしたものである。
この手段1に係る発射ハンドル装置では、その制動部によって、自身の付勢手段の付勢力によって原位置によって復帰しようとする前記操作ハンドルの制動を行うものであり、この制動部は、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとしたときに、遊技者の意識・無意識に拘わらず操作された前記操作部によって作動させるものである。
前記操作部が遊技者の意識・無意識に拘わらず操作されるのは、この操作部がハンドル支持本体の前端部に配置してあるからである。つまり、当該遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするときには、その手の位置を安定させたり身体を休めたりするために、当該発射ハンドル装置の前端部に手を置いたり体重を掛けたりするが、この前端部に操作部が設けてあることによって、当該遊技者は自然に操作部の操作を行うのである。
換言すれば、操作部自体の操作は、遊技を行おうとして操作ハンドルを回転操作する遊技者が意識をしてもしなくても、当該遊技者によって行われるのである。そして、この操作部の操作が前記伝達機構に伝達され、この伝達機構が有する制動部によって適宜位置での操作ハンドルの制動もなされるため、当該発射ハンドル装置自体の操作性は非常によいものとなっている。
以上のように、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするとき、前記操作部が遊技者の意識・無意識に拘わらず操作されるのであり、このときには、前記伝達手段が傾動するのである。そして、この伝達手段には前記操作ハンドルの制動を行う制動部が設けてあるから、前記操作ハンドルの制動がなされるのであり、前記操作ハンドルが前記付勢手段の付勢力によっては前記原位置に復帰しなくなるのである。
従って、この手段1の発射ハンドル装置においては、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするときに、前記制動部によって操作ハンドルの原位置への復帰に制動が掛けられるから、適宜位置まで回転操作した後に、遊技者は操作ハンドルの固定を行う必要がないだけでなく、力を入れずに手を添えているだけよく、しかも前記操作部が当該遊技者によって遊技者の意識・無意識に拘わらず操作されるようにしてあるから、操作性もよいものになっているのである。
また、上記課題を解決するための手段2は、上記手段1に記載のパチンコ遊技機の発射ハンドル装置について、前記操作部及び伝達手段を、前記ハンドル支持本体の一部に傾動可能に連結するとともに、これらの伝達手段及び操作部を係合させたことである。
前記操作部に前記遊技者によって力が加えられのは、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするとき、つまり、当該遊技者が操作ハンドルを持ったままの手や身体を休めたいときであり、そのときには、前記操作部あるいは発射ハンドル装置全体に遊技者によって手や体重によって力が遊技者の意識・無意識に拘わらず加えられる。
以上のように、前記操作部に前記遊技者によって力が加えられたとき、この操作部は傾動するのであるが、この傾動は、枢軸を利用する等して簡単に実施できるから、発射ハンドル装置全体の構造を簡素化することができる。
特に、この傾動方向が例えば下方であると、遊技者がその手あるいは身体を休めるには当該発射ハンドル装置に寄り掛かる場合、つまり持ち上げた手の力を抜いたり体重を掛けたりすることが多いため、これらの下方への力あるいは重力を操作部が自然に受け止めることができるから、操作部の操作は自動的あるいは自然に行えることになる。
そして、傾動した操作部は、伝達手段を介して前記制動部を作動させるのであり、当該遊技者が前記操作ハンドルに掛けた力を緩めても、前記制動部によって前記操作ハンドルに制動が加えられて、この操作ハンドルが前記付勢手段の付勢力によっては前記原位置に復帰しないのである。
従って、この手段2に係る発射ハンドル装置は、上記手段1のそれと同様な機能を発揮する他、操作部を傾動するものとしたことから、より構成を簡素化できるものとなっているのである。
さらに、上記課題を解決するための手段3は、上記手段1に記載のパチンコ遊技機の発射ハンドル装置について、前記ハンドル支持本体の一部の内側に取付部材を傾動可能に連結するとともに、この取付部材に、前記ハンドル支持本体の一部の外側から、前記操作部を取り付けたことである。
この手段3では、前記ハンドル支持本体の一部、つまり操作ハンドルを回動させても動かない部分の内側に、取付部材が傾動可能に連結されるため、この取付部材及びその傾動可能な連結部分は、前記ハンドル支持本体の一部によって保護される状態となり、遊技者による発射ハンドル装置の操作によっては全く影響を受けないものとなっている。
また、この取付部材には、前記ハンドル支持本体の一部の外側から、前記ハンドル支持本体の前端部に配置した前記操作部が取り付けられるのであるから、前記操作部は前記ハンドル支持本体の一部に対して傾動可能となっている。それだけでなく、前記操作部の前記ハンドル支持本体の一部に対する傾動可能な連結部分は、上記したように、前記ハンドル支持本体の一部によって保護される状態となっているため、遊技者による発射ハンドル装置の操作によっては全く影響を受けないものとなっている。
換言すると、前記操作部は前記ハンドル支持本体の前端部に配置されているものであるから、その前記ハンドル支持本体の一部に対して傾動可能に連結されていれば、操作部とハンドル支持本体の前端部との間には傾動のための隙間が存在することになるが、この隙間は、上記取付部材によって簡単に塞ぎ得るのである。この結果、仮に、操作部とハンドル支持本体の前端部との間の隙間から不正行為を行おうとしても、取付部材に阻まれて行えなくなっている。
さらに、この取付部材を存在させたことによって、操作部の、ハンドル支持本体の前端部に対する配置のための連結を、ハンドル支持本体の外部からではなく、ハンドル支持本
体の内部から行えるようになっている。つまり、遊技者によって操作されることになる操作部の、ハンドル支持本体の前端部に対する配置のための連結は、これをネジによって行う場合、取付部材がなければハンドル支持本体の前端部の外側から行わなければならないが、当該取付部材が存在することによりハンドル支持本体の内側から行えることになって、ネジを発射ハンドル装置の外部に露出させることがないのである。
従って、この手段3に係る発射ハンドル装置では、上記手段1のそれと同様な機能を発揮する他、周囲にネジなどの固定手段を露出させる必要がないから、故障の原因や不正のきっかけを発射ハンドル装置の外周囲に露出させることはないのである。
そして、上記課題を解決するための手段4は、手段3のパチンコ遊技機の発射ハンドル装置について、その前記取付部材の傾動可能な連結を、前記ハンドル支持本体の前端部に固定的に配置される連結板に対して行うとともに、この連結板に前記伝達手段を傾動可能に連結したことである。
まず、この手段4では、前記ハンドル支持本体の前端部に、連結板を固定的に配置することになるが、この連結板は、前記ハンドル支持本体の前端部に固定的に配置されるものであるから、操作ハンドルの回転操作によっては回転されないものとなる。また、この連結板は、操作部の傾動によっても影響を受けることなく、固定的になっている。
一方、前記ハンドル支持本体の一部の内側に、取付部材が傾動可能に連結してあって、前記ハンドル支持本体の一部の外側から前記取付部材に操作部が取り付けてあったから、操作部は取付部材とともに傾動するものとなっているが、この操作部と一体な取付部材の傾動は、上記連結板には影響を与えない。
以上の結果、前記操作部の傾動が取付部材の傾動に直接的に変換されて、この取付部材や操作部は一体となって連結板に対して傾動することになるから、この連結板側に傾動する何かがあれば、操作部の傾動をこの連結板側の部材に直接的に伝えられる状況が形成されていることになる。
そこで、この手段4では、前記連結板に前記伝達手段を傾動可能に連結したのであるが、これによって、前記操作部の傾動を、この連結板側の伝達手段に直接的に伝えられることになるのである。
また、以上のことを、前記連結板を中心にして見てみると、この連結板に、操作部を一体化した取付部材を傾動自在に組み付けるとともに、この連結板自体に前記伝達手段を傾動可能に連結すれば、当該伝達手段は制動部を備えているのであるから、本発明に係る発射ハンドル装置において重要な部分を、この連結板を中心に一体的に纏めたものとし得ることになる。つまり、この手段4の連結板は、操作部、この操作部を取り付けるための取付部材、そして制動部を備えた伝達手段の全てを一体化した「ユニット」とすることができるのである。
より具体的には、操作部、この操作部を取り付けるための取付部材、そして制動部を備えた伝達手段の全てを一体化した連結板をハンドル支持本体の前端部に取り付けることにより、当該発射ハンドル装置は簡単に構成することができるのであり、ユニット化によって発射ハンドル装置の製造を容易に行えるだけでなく、発射ハンドル装置製造のためのコスト低減をも図ることができるのである。勿論、この種の発射ハンドル装置は、パチンコ遊技の内容が異なった機種に対して、その遊技内容とは関係なく採用できるのであるから、汎用性にも優れたものとなっているのである。
従って、この手段4に係る発射ハンドル装置によれば、上記手段3と同様な機能を発揮することは勿論、重要部品群をユニット化することができて容易に製造し得るだけでなく、汎用性があってコストの低いものとなっているのである。
以上、説明した通り、本発明においては、
「ハンドル支持本体の前部に回転自在に配置されて、遊技者による回転操作がされないときには自身の付勢手段の付勢力により原位置に復帰し、パチンコ遊技を行おうとする遊技者によって前記付勢力に抗した回転操作がなされたときには回転する操作ハンドルを備えたパチンコ遊技機の発射ハンドル装置であって、
前記ハンドル支持本体の前端部に配置した操作部と、この操作部が操作されたとき傾動し、前記操作ハンドルを制動する制動部を備えた伝達手段と、を設けて、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとするとき、前記操作部が当該遊技者によって操作されるようにして、
当該遊技者がパチンコ遊技続行中に前記操作ハンドルに掛けた力を緩めても、前記操作部の操作により前記制動部によって前記操作ハンドルに制動が加えられて、この操作ハンドルが前記付勢手段の付勢力によっては前記原位置に復帰しないようにしたこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、パチンコ遊技をしようとする遊技者が操作ハンドルを適宜位置まで回転操作した後は、その位置での操作ハンドルの制動を一部に軽く手を添えているだけ行うことができ、パチンコ遊技続行中は操作ハンドル固定のために力を入れる必要がなく、しかも手を離すだけで操作ハンドルを原位置に復帰させることができて、操作性のよいパチンコ機のための発射ハンドル装置を提供することができるのである。
また、本発明によれば、耐久性にも優れているだけでなく、容易に製造することができて汎用性にも優れた発射ハンドル装置を提供することができるのである。
次に、上記のように構成した各手段に係る発明を、図面に示した実施の形態に係る発射ハンドル装置100について説明するが、この実施形態に係る発射ハンドル装置100については、図2〜図10に示した実施例1と、図11〜図15に示した実施例2と、図16〜図23に示した実施例3とがあるため、それぞれ項を分けて説明する。また、これらの実施例を個別に説明する前に、これらの実施例に共通する事項について、先に説明することとする。
まず、図1には、本発明に係る発射ハンドル装置100が採用されるパチンコ機200の正面図が示してあるが、このパチンコ機200の一番外側に現れる面、つまりパチンコ遊技の遊技者が面と向かう前面枠210の右下に、本発明に係る発射ハンドル装置100が取り付けてある。この発射ハンドル装置100は、遊技者側からみたときには、図1に示したように、正面にハンドルキャップ60が見え、その周囲に操作ハンドル30の指掛け31がハンドルキャップ60の周囲に突出した状態で見える。
そこで、パチンコ遊技をしようとする遊技者が、ハンドルキャップ60を包み込むように発射ハンドル装置100を持つと、各指掛け31に自然に指が掛かり、操作ハンドル30の回転操作が行えることになる。
なお、この種の発射ハンドル装置100には、図1にも示したように、操作ハンドル30を持った手の親指で操作できる位置にストップボタン30aが配置してあり、このストップボタン30aを押動すると、タッチスイッチあるいは回転操作量検出器70からの信号が図示しないパチンコ球の発射装置に届かないようにしてあり、これにより、パチンコ遊技中にパチンコ球の発射が停止できるようになっている。
この発射ハンドル装置100は、図2(後述する実施例1の場合)、図11(後述する実施例2の場合)、及び図16(後述する実施例3の場合)に示したように、前面枠210の前面に取り付けられるハンドル支持本体10を有しているものであり、このハンドル支持本体10の背面側が、図8、図15、及び図21等にて示したように、前面枠210の裏側から取り付けられる取付ネジ17によって前面枠210に固定されるのである。
また、このハンドル支持本体10内には、図8、図15、及び図22に示したように、回転操作量検出器70が組み込まれるものであるが、この回転操作量検出器70は、操作ハンドル30の回転量を伝達歯車71等を介して検出するものであり、図示しないパチンコ球の発射装置における打球強度を、操作ハンドル30の回転量に応じて決定するものである。なお、図示しないパチンコ球の発射装置は、上記回転操作量検出器70からの信号と、操作ハンドル30自体あるいはその近傍に設けた「タッチスイッチ」からの信号とによって、遊技者の好む打球強度でパチンコ球をパチンコ機200の遊技盤面内に発射し得るようにしたものである。
前面枠210に取り付けられたハンドル支持本体10に対しては、前述した操作ハンドル30が、図8、図15、及び図22に示したように、取付部材20を介して回転自在に組み付けられており、この取付部材20上に配置されている付勢スプリング32(付勢手段)によって、遊技者が当該操作ハンドル30から手を離せば、常に原位置に復帰し得るようにしてある。
遊技者が操作ハンドル30の回転操作を行うのは、パチンコ球の打球強度を調整するためである。上述したように、この発射ハンドル装置100においては、回転操作量検出器70によって操作ハンドル30の回転量が検出されていて、この検出量によって発射装置の打球強度が調整されるのであるから、遊技者は操作ハンドル30を回転させて自らが好む打球強度を探り、適宜位置で当該操作ハンドル30の回転を停止するのである。ところが、操作ハンドル30には付勢スプリング32からの付勢力が常に掛かっているから、この操作ハンドル30から遊技者が手を離せば操作ハンドル30は原位置に復帰してしまう。そこで、遊技者は、適宜位置まで操作ハンドル30を回転させたときには、その位置での保持を行うか、操作ハンドル30をコイン等によって固定しようとするのである。
なお、この操作ハンドル30には、図5、図13、及び図20に示したように、透孔33がそれぞれ形成してあり、この透孔33内には、次に述べるバネ掛け16や位置決め15が挿入される。特に、後述する各実施例では、位置決め15として2本のものが用意されていて、例えば一本目の位置決め15は原位置を決定するものであり、2本目の位置決め15についは最大回転位置を決定するものとしてある。
この操作ハンドル30は、ハンドル支持本体10の前部にて上記取付部材20によって回転可能に支持してあるが、その前方は連結板12によって保護されており、この連結板12はハンドル支持本体10に対して取り付けられていて回転しない。すなわち、この連結板12は、図8、図15、及び図22に示したように、その裏面側に突出する2本の位置決め15及び1本のバネ掛け16を有するものであり、これらの位置決め15及びバネ掛け16に、例えば図17の(b)に示したように、ハンドル支持本体10の裏面側から固定ネジ18が取り付けられることによって、ハンドル支持本体10の前面側に固定されるものである。このとき、このハンドル支持本体10と連結板12との間に、上記操作ハンドル30が回転可能に組み込まれるのである。
なお、位置決め15及びバネ掛け16は、図5、図13及び図19に示したように、また前述したように、操作ハンドル30に形成した穴内に収納されて、操作ハンドル30の回動範囲を規制することになるものであり、そのいずれかに上述した付勢スプリング32
の一端が係止される。付勢スプリング32の他端は、一般的には、当該操作ハンドル30そのものに係止され、その結果、当該操作ハンドル30への付勢スプリング32による付勢力、つまり、操作ハンドル30がハンドル支持本体10の所定位置に対して常に復帰する力が発生される。
そして、以上の位置決め15及びバネ掛け16を形成した連結板12の外側には、図5、図13及び図19等に示したように、ハンドルカバー11が固定されることになる。以上の結果、ハンドル支持本体10に対しては、内側の連結板12とその外側になるハンドルカバー11が一体化されて回転しないものとなるが、操作ハンドル30はハンドル支持本体10と連結板12との間で回転自在となり、遊技者は付勢スプリング32の付勢力に抗して当該操作ハンドル30を回転させることができるものとなっている。勿論、遊技者が操作ハンドル30から手を離せば、この操作ハンドル30は付勢スプリング32の付勢力によって原位置に復帰回転することは前述した通りである。
図2〜図10には、本発明の実施例1に係る発射ハンドル装置100が示してあるが、この発射ハンドル装置100は、操作ハンドル30の制動を行う制動部材50(特許請求の範囲で述べる制動部)と、操作ハンドル30の近傍に配置した操作部であるハンドルキャップ60と、このハンドルキャップ60が操作されたことを制動部材50に伝達するリンク機構40(特許請求の範囲で述べる伝達手段)とを設けたものである。なお、この実施例1の発射ハンドル装置100では、例えば図4に示したように、ハンドル支持本体10の先端部に連結板12を連結するとともに、この連結板12に対して、固定部材13a・13bによって外側のハンドルカバー11を取り付けるようにしている。
操作部であるハンドルキャップ60は、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が操作ハンドル30を回転操作して適宜位置で停止させようとするときに、次のようにして、当該遊技者によって操作されるようにしてある。
ハンドルキャップ60は、図1、図2の(a)、図3及び図4に示したように、当該発射ハンドル装置100の前端部に設けたものであり、そのために、このハンドルキャップ60は、まず、図5〜図8に示したように、ハンドルカバー11と連結板12との間に固定される枢軸部材62の前面側に一体化されるものとなっている。この枢軸部材62は、その両側に突出している枢軸62aによって、ハンドルカバー11の内側になる連結板12の表側面に傾動可能に枢着されることになるものである。換言すれば、このハンドルキャップ60は、図3及び図4に示したように、枢軸部材62に対して一体化されるのであり、ハンドルカバー11に枢着した枢軸部材62とともに、そのほぼ上端部を中心にハンドルカバー11、つまりハンドル支持本体10に対して傾動することになるものである。
以上のように、本実施例1に係るハンドルキャップ60では、ハンドルカバー11に対して傾動するようにしているため、ハンドルキャップ60とハンドルカバー11との間に空間が必要となるが、この空間からコイン等の挿入が行われる可能性がある。この空間から、無理にコイン等の差し込みがなされると、ハンドルキャップ60やハンドルカバー11の損傷や、果ては発射ハンドル装置100自体の故障に繋がるから、本実施例1の発射ハンドル装置100では、この空間の塞ぎを、次のように行っている。
まず、本実施例におけるハンドルキャップ60の上部には、図3及び図4に示したように、突起63が形成してあり、この突起63の内側を収納凹所63aとしてある。この収納凹所63a内には、当該発射ハンドル装置100が完全に組み立てられたときに、ハンドルカバー11の先端部11aが挿入されることになるものであり、このハンドルカバー11の先端部11aがハンドルカバー11とハンドルキャップ60との間に存在している
空間の最外側を塞ぐことになるものである。この先端部11aによる塞ぎ状態は、ハンドルキャップ60が大きく傾動した場合にも維持されるものである。
本実施例1の発射ハンドル装置100では、以上の空間塞ぎの構造を、操作ハンドル30の周囲についても行っている。すなわち、図3等に示したように、ハンドル支持本体10の前部にハンドルガイドを設けるとともに、このハンドルガイドの外周にハンドル案内溝を設けて、このハンドル案内溝内に操作ハンドル30の内側部分を収納するようにしている。同様に、ハンドルカバー11の後部にハンドルガイドを設けるとともに、このハンドルガイドの外周にハンドル案内溝を設けて、このハンドル案内溝内に操作ハンドル30の外側部分を収納するようにしているのである。
さて、ハンドル支持本体10のハンドルカバー11の上部に対して傾動可能にしたハンドルキャップ60の下部には、図3にも示したように、押圧端部61が一体的に形成してあり、この押圧端部61は、スプリング42の一部に対向させてある。スプリング42は、図6〜図8に示したように、連結板12の内側に固定されるものであり、本実施例では、2本の弾性力発生部分を備えたものとしてある。そして、この2本の弾性力発生部分の先端には、操作ハンドル30の内側部分に当接することになる制動部材50が一体的に形成してある。
要するに、本実施例1では、上記のハンドルキャップ60が傾動されたことを制動部材50に伝達する手段として、ハンドルキャップ60に設けた押圧端部61と、制動部材50を一体的に形成したスプリング42とがリンク機構40として採用されているのであり、ハンドル支持本体30の前端部に配置した操作部であるハンドルキャップ60と、この操作部であるハンドルキャップ60が操作されたとき傾動し、操作ハンドル30を制動する制動部(制動部材50)を備えた伝達手段であるスプリング42と、を設けたものでもある。
以上のように構成してある結果、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が操作ハンドル30を回転操作して適宜位置で停止させようとして手を休めようとするとき、自然に手が下がって包み込んでいたハンドルキャップ60の前面を押すことになり、このハンドルキャップ60が当該遊技者によって操作されることになるのである。
換言すれば、当該遊技者がパチンコ遊技続行中に操作ハンドル30に掛けた力を緩めても、ハンドルキャップ60の遊技者による意識しない自然な操作により、制動部材50が操作ハンドル30の内周面に当接あるいは圧接されることになるから、付勢スプリング32の付勢力によって原位置に復帰しようとする操作ハンドル30に制動が加えられ、この操作ハンドル30が付勢手段である付勢スプリング32の付勢力によっては前記原位置に復帰しないのである。
以上のことを別の表現にすれば、当該発射ハンドル装置100においては、ハンドル支持本体30の前端部に配置した操作部であるハンドルキャップ60と、このハンドルキャップ60が操作されたとき傾動し、操作ハンドル30を制動する制動部材50を備えたスプリング42と、を設けたものであり、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が操作ハンドル30を回転操作して適宜位置で停止させようとするとき、ハンドルキャップ60が当該遊技者によって遊技者の意識・無意識に拘わらず操作されるようにしたものである。
図11〜図15には、本発明に係る発射ハンドル装置100の実施例2が示してある。この発射ハンドル装置100では、特許請求の範囲で述べる伝達手段として、図11中の点線にて示したリンク板41を採用しているものであるが、このリンク板41は、当該発
射ハンドル装置100を構成するハンドル支持本体10内に組み込まれるものである。そして、このリンク板41は、図11の(c)、図12の(b)、図14、及び図15に示したスプリング42によって、ハンドル支持本体10内に対する組み込みが傾動可能となるようにされているのであるが、この実施例2で採用しているスプリング42は、実施例1で採用していたスプリング42とは異なって単なる巻きバネとしたものである。
このリンク板41は、操作部が操作されたことを、操作ハンドル30の制動を行う制動部、つまり、本実施例2では制動部材50に対して伝達する手段であるリンク機構40を構成するものである。このリンク機構40は、上記リンク板41は勿論、本実施例2においても操作部として採用しているハンドルキャップ60と、リンク板41の先端部に設けられて操作ハンドル30の内側に位置することになる上記制動部材50とからなるものである。
この実施例2において操作部となるハンドルキャップ60は、上記した実施例1におけるハンドルキャップ60と同様であって、図12の(b)、図13〜図15に示したように、当該発射ハンドル装置100の前端部に設けたものであり、ハンドルカバー11と連結板12との間に固定される枢軸部材62の前面側に一体化されるものとなっている。この枢軸部材62は、その両側に突出している枢軸62aによって、ハンドルカバー11の内側になる連結板12の表側面に傾動可能に枢着されることになるものである。換言すれば、このハンドルキャップ60は、枢軸部材62に対して一体化されるのであり、ハンドルカバー11に枢着した枢軸部材62とともに、そのほぼ上端部を中心にハンドルカバー11、つまりハンドル支持本体10に対して傾動することになるものである。
以上の結果、このハンドルキャップ60は、上述した実施例1の場合の係止部43同様に、パチンコ遊技を行おうとする遊技者が操作ハンドル30を回転操作して適宜位置で停止させようとして手を休めようとするとき、自然に手が下がって包み込まれることになるのであり、この包み込んだ手がハンドルキャップ60の前面を押すことになって、当該遊技者による操作が自然になされることになるのである。
リンク機構40を構成している前述したリンク板41は、図11の(a)、図13の(b)、図14、及び図15に示したように、操作ハンドル30をハンドル支持本体10に対して支持する取付部材20の周囲を回り込むような形状にしたものであり、特に図12の(b)にて示したように、その先端部に設けた左右の支軸41aによってハンドル支持本体10側の係止部43に傾動可能に係止したものである。
このリンク板41の先端部(上記係止部43の近傍に位置する部分)は、図11の(b)に示したように、操作ハンドル30の内側に位置するものであり、この先端部自体が、操作ハンドル30に当接したときに制動を発揮する制動部材50となっている。そして、このリンク板41の先端部には、図12の(b)に示したように、ハンドル支持本体10側に係止されることになる上述した支軸41aが形成してある。
また、このリンク板41の制動部材50が形成された先端部は、図13の(b)及び(c)に示したように、操作ハンドル30内に組み込まれた際には、2本の位置決め15内に配置されることになるものであり、当該リンク板41が傾動されたとき、この先端部自体が2本の位置決め15によって案内支持されるようにしてある。つまり、このリンク板41は、操作ハンドル30を制動する制動部材50から力を受けたときに、この力の方向に揺動しないように、2本の位置決め15によって案内されるのである。
一方、このリンク板41の上記先端部とは反対側になる基端部は、図11の(c)にて示したように、操作部であるハンドルキャップ60の押圧端部61に対向するものとして
あり、この押圧端部61の反対側に前述したスプリング42が配置してある。
以上の結果、当該遊技者がパチンコ遊技続行中に操作ハンドル30に掛けた力を緩めても、ハンドルキャップ60の遊技者による意識しない自然な操作により、制動部材50が操作ハンドル30の内周面に当接あるいは圧接されることになるから、付勢スプリング32の付勢力によって原位置に復帰しようとする操作ハンドル30に制動が加えられ、この操作ハンドル30が付勢手段である付勢スプリング32の付勢力によっては前記原位置に復帰しないのである。
図16〜図23には、本発明の実施例3に係る発射ハンドル装置100が示してあるが、この発射ハンドル装置100では、特許請求の範囲で述べている操作部として採用しているのがハンドルキャップ60であることは、上述した実施例1及び2と同様である。しかしながら、主として、このハンドルキャップ60のハンドル支持本体10に対する連結構造が上述した実施例1及び2とは異なっているものである。
すなわち、この実施例3におけるハンドルキャップ60は、図16の(b)にて示したように、ハンドルカバー11の内側に配置されることになるキャップ取付部材65の前面に固定されるものとなっていて、このキャップ取付部材65と共に傾動するものとしてある。キャップ取付部材65は、図19〜図23に示したように、ハンドル支持本体10の前端部に固定的に連結されるハンドルカバー11及び連結板12の間に配置されるものであり、当該キャップ取付部材65に一体的に形成した枢軸部材62によって、図16の(b)及び図23の(b)に示したように、ハンドルカバー11の内側に傾動可能に連結されるものである。なお、図16の(b)では、この枢軸部材62の枢軸62aがハンドルカバー11の内側であって連結板12の前部側に位置していることが示されている。
このキャップ取付部材65は、図16の(b)に示したように、その下部が前方に少し傾斜した状態で組み込まれるとともに、キャップ取付部材65を連結板12に対して傾動可能に枢着する枢軸部材62は、キャップ取付部材65の上部に位置させてある。この結果、このキャップ取付部材65の前面に取り付けられるハンドルキャップ60も、図18の(a)に示したように、その下部が前方(遊技者側)に少し傾斜した状態で配置されることになる。
本実施例3のハンドルキャップ60について、その下部が前方に少し傾斜した状態で配置されることは、当該ハンドルキャップ60の遊技者による自然な操作がより行い易くなっていることを意味する。何故なら、当該パチンコ機200でのパチンコ遊技を行っている遊技者がパチンコ遊技続行中に操作ハンドル30に掛けた力を緩めたとすると、手が自然と下がって、この手の平がハンドルキャップ60の特に下部上面に乗ることになり、手の平の重みによって当該ハンドルキャップ60の操作が自然になされるようになるからである。
つまり、遊技者がパチンコ遊技続行中に操作ハンドル30に掛けた力を緩めたときに、ハンドルキャップ60の下部が前方側に飛び出した上記の状態になっていれば、このハンドルキャップ60の下部が、遊技者の手の平をそのまま受け取るのであり、当該ハンドルキャップ60はその操作、つまり連結板12及びハンドルカバー11に対する傾動が自然になされるのである。
なお、ハンドルキャップ60を支持しているキャップ取付部材65の中央には、例えば図16の(b)及び図19に示したように、回避穴が形成してある。この回避穴は、ハンドルキャップ60の操作によってキャップ取付部材65が傾動したとき、取付部材20の
先端を回避するためのものである。
ところで、当該ハンドルキャップ60が連結板12及びハンドルカバー11に対して傾動するのであれば、このハンドルキャップ60とハンドルカバー11との間に、図18の(a)〜(c)に示したような隙間が必要となり、この隙間からコインの挿入や不正行為がなされ易いことになるのであるが、本実施例3では、次に説明するような上部隙間解消構造及び下部隙間解消構造によって、これらのコインの挿入や不正行為が容易には行えないようになっている。
(上部隙間解消構造)
ハンドルキャップ60とハンドルカバー11との上部間にできる隙間は、図16の(b)に示したようにして解消されている。すなわち、まずハンドルカバー11の前部に、前方下方への垂下部分を形成しておき、この垂下部分を、ハンドルキャップ60の上部によって覆うようにしているのである。なお、ハンドルカバー11の垂下部分の下端は、キャップ取付部材65の上部を断面が円弧状になっている部分でカバーし、この円弧部分によってキャップ取付部材65の揺動が円滑に行えるようにしてある。
(下部隙間解消構造)
ハンドルキャップ60とハンドルカバー11との下部間にできる隙間は、図16の(b)に示したようにして解消されている。すなわち、まず、ハンドルカバー11の下部にハンドル支持本体10の内側に凹む収納凹所14を形成しておいて、この収納凹所14内に、ハンドルキャップ60側の下端に一体的に形成した収納端部64が収納できるようにしてある。勿論、収納凹所14の深さは、ハンドルキャップ60の傾動に従って揺動することになる収納端部64の傾動範囲を含む程度のものにしてあり、ハンドルキャップ60が操作されていない通常時、つまり図16の(b)に示した状態では、この収納端部64の先端が僅かに収納凹所14内に陥入できるようにしてある。
以上の各隙間解消構造によって、当該ハンドルキャップ60とハンドルカバー11との間には、コインの挿入は不正行為のための器具の挿入が常に阻止されていて、かつ、ハンドルキャップ60の自由な傾動も確保されているのである。勿論、このような隙間解消構造は、ハンドルキャップ60及びハンドルカバー11を製造するための型の構造をそのようにするだけで簡単に対処できるものである。
さて、ハンドルキャップ60の傾動とともに傾動するキャップ取付部材65の下端には、図16の(b)に示したように、押圧端部61が形成してあり、この押圧端部61は、その内側に配置したリンク板41の図示下端部に当接し得るようにしてあって、リンク機構40が構成してある。
この実施例3におけるリンク機構40を構成しているリンク板41は、実施例2を示した図14と当該実施例3を示した図20の比較から容易に理解できるように、上記実施例2におけるリンク板41と略同じ構造のものである。
リンク機構40を構成している前述したリンク板41は、図16の(b)、及び図19〜図22に示したように、操作ハンドル30をハンドル支持本体10に対して支持する取付部材20の周囲を回り込むような形状にしたものであり、特に図16の(b)及び図20にて示したように、その先端部に設けた左右の支軸41aによってハンドル支持本体10側の係止部43に傾動可能に係止したものである。
また、このリンク板41の制動部材50が形成された先端部は、図19の(b)及び(c)から理解できるように、操作ハンドル30内に組み込まれた際には、2本の位置決め
15内に配置されることになるものであり、当該リンク板41が傾動されたとき、この先端部自体が2本の位置決め15によって案内支持されるようにしてある。つまり、このリンク板41は、操作ハンドル30を制動する制動部材50から力を受けたときに、この力の方向に揺動しないように、2本の位置決め15によって案内されるのである。
なお、この実施例3におけるバネ掛け16については、図19の(b)及び(c)に示したように、切り欠き16aが形成してある。この切り欠き16aを有するバネ掛け16には、付勢スプリング32の一端が係止されるのであるが、この切り欠き16aが存在することによって、この付勢スプリング32の係止がより行い易くなっているのである。(図19のbでは係止していない)
このリンク板41の先端部(上記係止部43の近傍に位置する部分)は、図16及び図17の各(b)に示したように、操作ハンドル30の内側に位置するものであり、この先端部自体が、操作ハンドル30に当接したときに制動を発揮する制動部材50となっている。一方、このリンク板41の上記先端部とは反対側になる基端部は、図17の(a)にて示したように、操作部であるハンドルキャップ60の押圧端部61に対向するものとしてあり、この押圧端部61の反対側にスプリング42が配置してある。
ところで、本実施例3では、図21の(b)にて示すように、ハンドル支持本体10の前端部に取り付けられるハンドルカバー11に、ハンドルキャップ60、このハンドルキャップ60を支持するキャップ取付部材65、このキャップ取付部材65を傾動可能に支持する連結板12、そしてこの連結板12にスプリング42によって傾動可能に連結したリンク板41とを一体化して、一個のユニットとして製造できるようにしてある。このようにユニット化しておくと、このユニット全体を、操作ハンドル30を組み付けたハンドル支持本体10の前端部にセットして、ハンドル支持本体10の背面側から挿入される取付ネジ17によって固定すれば、当該発射ハンドル装置100の製造を個別的に単純作業とし得るものとなるのである。
具体的には、例えば図21の(c)にて示すように、ハンドルカバー11に対するハンドルキャップ60及びキャップ取付部材65の取り付けあるいは組み付けと、連結板12に対するリンク板41及びスプリング42の取り付けあるいは組み付けとを行い、その後にハンドルカバー11に対する連結板12の取り付けを行うのである。
以上のような取り付けあるいは組み付けを行うことによって、本発明に係る発射ハンドル装置100が多数の部品を有した複雑なものであっても、混乱を招くことなく容易に製造することができるのである。
そして、本実施例3に係る発射ハンドル装置100が以上の構成を有している結果、当該遊技者がパチンコ遊技続行中に操作ハンドル30に掛けた力を緩めても、ハンドルキャップ60の遊技者による意識しない自然な操作により、制動部材50が操作ハンドル30の内周面に当接あるいは圧接されることになるから、付勢スプリング32の付勢力によって原位置に復帰しようとする操作ハンドル30に制動が加えられ、この操作ハンドル30が付勢手段である付勢スプリング32の付勢力によっては前記原位置に復帰しないのである。
100 発射ハンドル装置
10 ハンドル支持本体
11 ハンドルカバー
11a 先端部
12 連結板
13a・13b 固定部材
14 収納凹所
15 位置決め
16 バネ掛け
17 取付ネジ
18 固定ネジ
20 取付部材
30 操作ハンドル
30a ストップボタン
31 指掛け
32 付勢スプリング(付勢手段)
33 透孔
40 リンク機構(伝達手段)
41 リンク板(伝達手段)
41a 支軸
42 スプリング
43 係止部
50 制動部材(制動部)
60 ハンドルキャップ
61 押圧端部
62 枢軸部材
62a 枢軸
63 突起
63a 収納凹所
64 収納端部
65 キャップ取付部材
70 回転操作量検出器
71 伝達歯車
200 パチンコ機
210 前面枠

Claims (2)

  1. ハンドル支持本体の前部に回転自在に配置されて、遊技者による回転操作がされないときには自身の付勢手段の付勢力により原位置に復帰し、パチンコ遊技を行おうとする遊技者によって前記付勢力に抗した回転操作がなされたときには回転する操作ハンドルを備えたパチンコ遊技機であって、
    前記ハンドル支持本体の前端部に配置した操作部と、
    該操作部が操作されたとき傾動し、前記操作ハンドルを制動する制動部を備えた伝達手段とを備え、
    パチンコ遊技を行おうとする遊技者が前記操作ハンドルを回転操作して適宜位置で停止させようとする場合に、前記操作部が当該遊技者によって操作されるようにして、当該遊技者がパチンコ遊技続行中に前記操作ハンドルに掛けた力を緩めても、前記操作部の操作により前記制動部によって前記操作ハンドルに制動が加えられて、この操作ハンドルが前記付勢手段の付勢力によっては前記原位置に復帰しないようにし、
    前記ハンドル支持本体の一部の内側に設けられる取付部材と、該取付部材を傾動可能に支持する連結部材とが設けられ、
    前記取付部材に、前記ハンドル支持本体の一部の外側から、前記操作部取り付けられ、該操作部と、前記取付部材と、前記連結部材と、前記伝達手段とを一体化して前記ハンドル支持本体の前端部に取り付け可能に構成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記操作ハンドルの周囲に遊技者の指を掛けるための指掛け部が突出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
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