JP5971191B2 - 乗客コンベアのリニューアル工法 - Google Patents
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Description
係るリニューアル工法によれば、リニューアルの工期を短縮することが可能である。
係るリニューアル工法によれば、既設トラスの内部空間を既設トラスに沿って移動させながら、全てのトラスセグメントを既設トラスの内部空間に設置して、これらのトラスセグメントを互いに連結することにより、既設トラスの内部空間に新設トラスを完成することが出来る。
係るリニューアル工法によれば、新設トラスを構成すべき複数のトラスセグメントを既設トラスに沿って容易に搬送することが出来る。
既設トラスの少なくとも上階側水平部に門型揚重装置を配備する準備工程と、
前記複数のトラスセグメントを順次、既設トラスの内部空間に設置していく過程で、搬送の対象とするトラスセグメントに、既設トラスの長手方向に延在する上面に配置することが可能な複数の搬送具を取り付け、前記門型揚重装置を用いて、前記複数の搬送具を前記上面に沿って移動させながら、該トラスセグメントを搬送する搬送工程
とを有している。
そして、前記搬送工程では、前記複数の搬送具が取り付けられたトラスセグメントを、既設トラスの傾斜部の上面と延長レール部材の上面に亘って移動させる。
既設トラス(1)は、上階側水平部(11)、傾斜部(12)及び下階側水平部(13)から構成されており、上階側水平部(11)から傾斜部(12)を経て下階側水平部(13)まで延在する上面(1a)を有している。
又、図25は、新設トラス(3)の1つの分割例を示すものであって、新設トラス(3)の全長等に応じて適切な分割形態が採用される。
以下の説明においては、新設トラス(3)を構成するトラスセグメント(31)〜(35)を適宜、トラスセグメント(30)と総称する。
ここで、トラスセグメント(30)には、前後左右の4箇所にそれぞれ、搬送具(4)が取り付けられており、該4つの搬送具(4)を既設トラス(1)の全長に亘って延在する上面に配置し、該上面に沿って移動させることにより、トラスセグメント(30)を搬送する。
又、そり部材(43)は、図7及び図8に示す如く、伸縮機構(42)の下端部にアングル部材(46)を介して固定されている。
又、外筒(421)には筒軸方向に長い長孔(48)が開設される一方、内筒(422)にはボルト(47)がねじ込まれ、該ボルト(47)の頭部が長孔(48)に嵌合して、外筒(421)に対する内筒(422)の摺動が案内され、且つ内筒(422)の脱落が防止されている。
従って、第1調整ボルト(44)をベース部材(41)に対してねじ込むことにより、該第1調整ボルト(44)の先端面が内筒(422)の端面を押圧し、これによって外筒(421)と内筒(422)とが互いに離間方向に相対移動して、伸縮機構(42)が伸長し、その長さAが大きくなる。
第2調整ボルト(45)は、図9(a)に示す如くベース部材(41)がトラスセグメント(30)の上面に設置された状態で該トラスセグメント(30)を貫通し、その先端部のナット(49)(49)の締め付けによって、ベース部材(41)をトラスセグメント(30)に固定することが出来る。
これによって、トラスセグメント(30)を既設トラス(1)と干渉させることなく、既設トラス(1)の内部空間にてトラスセグメント(30)を搬送することが出来る。
この結果、トラスセグメント(30)を前方の設置済みのトラスセグメント(30)と連結することが可能となる。
この際、下階側門型揚重装置(2a)を用いる必要はなく、上階側門型揚重装置のチェーンブロック(20)によってトラスセグメント(30)を牽引するだけでよい。
この結果、トラスセグメント(30)の前部がステージ部材(5)から浮上するので、前方の台車(50)を取り外す。
この様にして、図10(a)〜図14(c)に示す如く、上階側水平トラスセグメント(31)、上階側屈曲トラスセグメント(32)、及び中間トラスセグメント(33)(33)を次々と搬送し、既設トラス(1)の内部空間に設置していく。
ここで、上階側門型揚重装置(2b)には、前後方向に間隔をおいて4つのチェーンブロック取付部(201)(202)(203)(204)が設けられおり、延長レール部材(6)の先端は、最も後方のチェーンブロック取付部(204)よりも前方へ所定距離Sだけ突出している。
そして、最も前方のチェーンブロック(20a)と前方から3つ目のチェーンブロック(20c)にはV字状にワイヤー(205)が掛けられており、該ワイヤー(205)が上階側水平トラスセグメント(31)の前方端部に連結されている。
そして、上階側水平トラスセグメント(31)を水平姿勢まで回動させ、この状態に保持する。
尚、上階側水平トラスセグメント(31)を降下させる過程で、搬送具(4)が延長レール部材(6)と干渉しない場合は、延長レール部材(6)の取り外しは、上階側水平トラスセグメント(31)を既設トラス(1)に設置した後に実施することも可能である。
この際、搬送具(4)の伸縮機構(42)を収縮させれば、搬送具(4)は容易に取り外すことが出来る。
尚、図18(a)に示す床面(10)は、エスカレータのリニューアル工事が完了した時点で撤去し、該床面(10)と略同一の高さ位置に、新たな床面を形成する。
又、搬送具(4)において、そり部材(43)はベース部材(41)に対して一体的に設けられているので、トラスセグメント(30)の搬送時に大きな負荷が作用したとしても、搬送具(4)が破損する虞は殆どなく、メンテナンスも容易である。
従って、従来よりも少ない作業工数でリニューアルを完了することが出来る。
この場合も同様に、トラスセグメント(30)を既設トラス(1)の上階側水平部(11)から傾斜部(12)へ安定的に移行させることが出来る。
(2a) 下階側門型揚重装置
(2b) 上階側門型揚重装置
(20) チェーンブロック
(3) 新設トラス
(30) トラスセグメント
(4) 搬送具
(41) ベース部材
(42) 伸縮機構
(43) そり部材
(44) 第1調整ボルト
(45) 第2調整ボルト
(5) ステージ部材
(50) 台車
(6) 延長レール部材
Claims (7)
- 既設トラスの内部空間に設置すべき新設トラスが、その長手方向に複数のトラスセグメントに分割された状態で、これらのトラスセグメントを順次、既設トラスの内部空間に設置していく乗客コンベアのリニューアル工法において、
既設トラスの少なくとも上階側水平部に門型揚重装置を配備する準備工程と、
前記複数のトラスセグメントを順次、既設トラスに沿って搬送する工程であって、搬送の対象とするトラスセグメントに、既設トラスの長手方向に延在する上面に配置することが可能な複数の搬送具を取り付け、前記門型揚重装置を用いて、前記複数の搬送具を前記上面に沿って移動させながら、該トラスセグメントを搬送する搬送工程
とを有し、
前記準備工程では、既設トラスに、前記搬送具が移動することとなる既設トラスの傾斜部の上面を同一の傾きで斜め上方へ延長する延長レール部材を取り付け、
前記搬送工程では、前記複数の搬送具が取り付けられたトラスセグメントを、既設トラスの傾斜部の上面と延長レール部材の上面に亘って移動させることを特徴とする、乗客コンベアのリニューアル工法。 - 前記搬送工程では、既設トラスの上階側水平部に設置すべきトラスセグメントを上方へ搬送する過程で、該トラスセグメントを既設トラスの傾斜部の上面に沿って移動させ、更に延長レール部材の上面に沿って移動させることにより、該トラスセグメントを前記門型揚重装置の下方位置まで搬送し、その後、前記門型揚重装置を用いて、該トラスセグメントを延長レール部材から離脱させ、既設トラスの上階側水平部に設置する、請求項1に記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
- 前記搬送工程では、既設トラスの下階側水平部又は傾斜部に設置すべきトラスセグメントを下方へ搬送する過程で、前記門型揚重装置を用いて、該トラスセグメントを前記門型揚重装置の下方位置にて吊り上げ、延長レール部材の上に設置した後、該トラスセグメントを延長レール部材の上面に沿って移動させ、更に既設トラスの上面に沿って移動させる、請求項1に記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
- 既設トラスの上階側水平部にトラスセグメントを設置する際に、若しくは上階側水平部にトラスセグメントを設置した後、前記延長レール部材を既設トラスから取り外す、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
- 前記門型揚重装置の下方位置では、該門型揚重装置を用いてトラスセグメントに対して前進方向の吊り力と後退方向の吊り力を作用させることが可能である、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
- 前記延長レール部材は、前記門型揚重装置の最も後方寄りのチェーンブロック取付部よりも前方の位置まで突出している、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
- 前記準備工程では、既設トラスの上階側水平部に門型揚重装置を配備すると共に、既設トラスの下階側水平部に門型揚重装置を配備し、2つの門型揚重装置を用いて、全てのトラスセグメントの搬送及び設置を実施する、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の乗客コンベアのリニューアル工法。
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