JP5967014B2 - 成形構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、成形構造体の製造方法に関する。
従来、板状をなす基材と基材上に射出成形された成形体とを備える成形構造体の製造方法として、例えば下記特許文献1のものが知られている。下記特許文献1には、基材(内箱)を一対の成形型で挟み込んだ後、成形型に形成されたキャビティに成形材料を射出することで基材上に成形体を成形する製造方法が記載されている。また、特許文献1では、基材に貫通孔を形成することで、貫通孔を通じて成形材料(溶融樹脂)の一部が基材の裏面(成形体が成形される面と反対側の面)に配される。これにより、基材に対する成形体の接合強度を高くすることができる。
特開平11−337254号公報
特許文献1に示す製造方法では、図9に示すように、一対の成形型5,6において、基材1の一方の面1A側に、成形体を成形するための成形体成形空間2(キャビティ)を形成する。そして、基材1の他方の面1B側に第1成形空間3を形成する。そして、成形体成形空間2に溶融樹脂を射出すると、基材1に形成された貫通孔4を通じて溶融樹脂の一部が第1成形空間3に供給される。これにより、成形体を成形するための溶融樹脂の一部を基材1の他方の面1B側に供給することができ、成形体の接合強度を高くすることができる。
しかしながら、上述のような第1成形空間3を形成すると、基材1の貫通孔4における孔縁部4Aと、成形型6との間には隙間が生じる。これにより、図10に示すように、射出された溶融樹脂7の圧力F1が基材1の一方の面1Aに作用した場合に、基材1の孔縁部4Aが第1成形空間3側に変形してしまう虞がある。これにより、第1成形空間3が基材1によって塞がれてしまう事態や基材1が変形することで意匠性が低下する事態が懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、成形体を成形するための成形体成形空間に射出した溶融樹脂の一部を基材における成形体の成形面と反対側の面上に供給するとともに、溶融樹脂の圧力によって基材が変形する事態を抑制することが可能な成形構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、繊維及び合成樹脂を含むとともに板状をなす基材と、前記基材における一方の面に射出成形された成形体と、を備える成形構造体の製造方法であって、前記一方の面と対向する第1成形型、及び前記基材における他方の面と対向する第2成形型によって、前記基材をプレス成形するプレス成形工程と、前記プレス成形工程の後に行われ、前記第1成形型及び前記第2成形型によって前記基材がプレスされた状態で、前記第1成形型に凹設され、前記成形体を成形するための成形体成形空間に溶融樹脂を射出する射出工程と、前記射出工程の後に行われ、前記第2成形型に設けられた第1可動型及び第2可動型をそれぞれ移動させる可動型移動工程と、を備え、前記射出工程では、前記第1可動型と前記他方の面との間に形成された第1成形空間に対して、前記基材に形成された樹脂流通部を介して前記成形体成形空間に射出された溶融樹脂の一部を流通させるとともに、前記第2可動型を前記他方の面における前記樹脂流通部の周囲に当接させるものとされ、前記可動型移動工程では、前記第1可動型を前記他方の面に近づけることで、前記第1成形空間の体積を小さくすることと、前記第2可動型を前記他方の面から遠ざけることで、前記第2可動型と前記他方の面との間に前記第1成形空間と連通する第2成形空間を形成することを行うことに特徴を有する。
本発明では、第1成形空間に溶融樹脂を流通させた後、第1成形空間の体積を小さくするとともに第2成形空間を形成している。これにより、第1成形空間に流通された溶融樹脂の一部が第2成形空間に供給される。つまり、成形体成形空間に射出した溶融樹脂の一部を基材における成形体の成形面と反対側の空間(第1成形空間及び第2成形空間)に供給することができる。
この結果、第1成形空間及び第2成形空間の溶融樹脂が固まると、基材における他方の面(成形体が成形される面と反対側の面)上に、樹脂流通部に配された樹脂を介して成形体と接続された樹脂部材が成形される。これにより、成形体と基材との接合強度をより高くすることができる。また、射出工程では、第2可動型を他方の面における樹脂流通部の周囲に当接させた状態で溶融樹脂を射出する。このようにすれば、溶融樹脂の圧力によって基材の一部(樹脂流通部の周囲)が変形する事態を抑制することができる。
上記構成において、前記樹脂流通部は前記基材に貫通形成された貫通孔とされ、前記射出工程では、前記第2可動型を、前記基材の前記他方の面における前記貫通孔の孔縁部に当接させるものとすることができる。
基材に貫通孔を形成することで樹脂流通部を容易に形成することができる。また、貫通孔を形成することで、基材における貫通孔の周囲の剛性は比較的低くなる。本発明では、第2可動型を貫通孔の孔縁部に当接させることで、溶融樹脂の圧力によって基材の孔縁部が変形する事態を抑制することができる。
本発明によれば、成形体を成形するための成形体成形空間に射出した溶融樹脂の一部を基材における成形体の成形面と反対側の面上に供給するとともに、溶融樹脂の圧力によって基材が変形する事態を抑制することが可能な成形構造体の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る成形構造体を製造する製造方法及び成形装置を示す断面図 プレス成形工程を示す断面図 貫通孔形成工程を示す断面図 射出工程を示す断面図 可動型移動工程を示す断面図 基材に貫通孔を形成するための刃を示す斜視図 刃の一変形例を示す斜視図 図7とは異なる刃の変形例を示す斜視図 従来例を示す断面図 従来例において溶融樹脂を射出した状態を示す断面図
本発明の一実施形態を図1ないし図8によって説明する。本実施形態の成形構造体10は、図5に示すように、板状をなす基材12と、基材12上に射出成形された成形体15を備えている。このような基材12は、例えば、車両用のシートバックやドアトリムに用いられる。また、成形体15としては、基材12上に成形されるリブや、基材12を他部材に締結するための締結部材(取付ボスやクリップ座など)を例示することができる。
基材12は、例えば、繊維及び合成樹脂を含む繊維強化プラスチック(FRP)とされる。このような基材12は、例えば、ガラス繊維や炭素繊維などの織物に熱可塑性樹脂(ポリプロピレンやポリエチレンなど)を含浸、硬化させることで形成される。
成形体15は、図1に示すように、基材12の一方の面12Aから突出する形で成形されている。成形体15は、例えば、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンによって形成されている。また、基材12における成形体15の成形箇所には、基材12を板厚方向に貫通する貫通孔13が形成されている。
成形体15には、貫通孔13に挿通された被挿通部16が一体的に形成されている。基材12の他方の面12Bには、貫通孔13の孔縁部13Aを覆うように係止部17が配されている。係止部17は、被挿通部16及び成形体15と一体的に形成されている。これにより、係止部17が他方の面12Bに係止することで、基材12に対する成形体15の結合強度をより高くすることができる。
本実施形態の成形構造体10は、図1に示す成形装置20を用いて製造される。成形装置20は、一対の成形型21(第1成形型30及び第2成形型50)と、射出装置25と、を備えている。射出装置25は、例えば、スクリュウタイプのものとされ、本実施形態では第1成形型30に設けられている。
第2成形型50は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、第1成形型30(固定型)に対して移動が可能な可動型とされる。第2成形型50を第1成形型30に対して接近離間させることで、第1成形型30と第2成形型50との型閉じ及び型開きが可能な構成となっている。
以下の説明では、第1成形型30及び第2成形型50が型閉じされた状態を閉状態(図2の状態)、第1成形型30及び第2成形型50が型開きされた状態を開状態(図1の状態)と呼ぶものとする。
第2成形型50は、例えば、第1成形型30(ひいては基材12)との対向面50Aが第1成形型30に向かって突き出す形状をなしている。また、第1成形型30は、第2成形型50(ひいては基材12)との対向面30Aが、第2成形型50の形状に対応して凹む形状をなしている。
閉状態では、図2に示すように、第1成形型30と第2成形型50との間には、基材12をプレス成形するための基材成形空間S3が形成される。これにより、第1成形型30と第2成形型50とで、成形前の基材12(プレボードP1)をプレスすると、プレボードP1が基材成形空間S3の形状に対応する形に圧縮成形され、基材12を所定形状に成形することができる。
つまり、対向面30A及び対向面50Aは、基材12を所定形状(製品形状)に成形するための成形面とされる。対向面30A及び対向面50Aの形状は、基材12の製品形状に対応して適宜変更可能である。
第1成形型30の対向面30Aには、成形体15を成形するためのキャビティ31(成形体成形空間)が凹設されている。キャビティ31は、成形体15の形状に対応した形状をなしており、型閉じ状態において基材成形空間S3と連通される構成となっている(図2参照)。
また、第1成形型30の内部には、射出装置25から射出された溶融樹脂をキャビティ31に供給可能とする樹脂供給路32が形成されている。
また、凹状をなすキャビティ31の底面には、収容凹部33が形成されている。収容凹部33には、基材12に貫通孔13を貫通形成するための刃34が収容されている。この刃34は、先端側(基材12側)に向かうにつれて先細りする形状をなしている。
刃34は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、収容凹部33内からキャビティ31側へ変位可能な構成となっている。
第2成形型50の対向面50Aには、第1可動型51及び第2可動型52が収容された凹部55が形成されている。この凹部55は、対向面50Aにおいて、第1成形型30のキャビティ31と対向する箇所に形成されている。
第1可動型51は、第2成形型50において収容凹部33及び刃34と対向する箇所に配されている。第1可動型51は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、基材12の他方の面12Bに対して接近及び離間する方向(図1の左右方向)に変位可能となっている。
第1可動型51は、第2可動型52に貫通形成された挿通孔52Bに挿通可能な構成とされる。第1可動型51を挿通孔52Bに挿通させることで、第2可動型52を、第1可動型51の周囲を囲むように配置することができる。
また、図4に示すように、第1可動型51における基材12の他方の面12Bとの対向面51Aは、平面視において、基材12に形成される貫通孔13と重畳するものとされ、貫通孔13よりも面積が大きいものとされる。
第2可動型52は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、基材12の他方の面12Bに対して接近及び離間する方向(図1の左右方向)に変位可能となっている。なお、第1可動型51及び第2可動型52は、例えば、第2成形型50に対して変位可能に取り付けられている。また、第1可動型51及び第2可動型52の変位方向は、第1成形型30及び第2成形型50の型閉じ方向(及び型開き方向)に沿ったものとされる。
次に、本実施形態の成形構造体10の製造方法について説明する。本実施形態における成形構造体10の製造方法は、プレボードP1(成形前の基材12)を一対の成形型21によってプレス成形するプレス成形工程と、基材12に貫通孔13を形成する貫通孔形成工程と、キャビティ31に溶融樹脂を射出する射出工程と、第1可動型51及び第2可動型52をそれぞれ移動させる可動型移動工程と、を備えている。
(プレス成形工程)
プレス成形工程(基材成形工程)では、図1に示すように、予め加熱された軟化状態のプレボードP1(成形前の基材12)を、開状態にある第1成形型30と第2成形型50の間にセットする。この時、プレボードP1の一方の面12A(成形体15が成形される面)を第1成形型30の対向面30Aと対向配置させ、プレボードP1の他方の面12Bを第2成形型50の対向面50Aと対向配置させる。なお、プレボードP1の加熱方法としては、例えば、熱風の吹き付けや赤外線の照射などを例示することができる。
また、第2可動型52は、基材12との対向面52Aが第2成形型50の対向面50A(プレボードP1と当接される当接面)と面一をなすように配置しておく。これに対して、第1可動型51は、第2可動型52に比して凹部55の奥方(図1の右側)に配置しておく。
その後、図2に示すように、第1成形型30及び第2成形型50を型閉じすることで、第1成形型30と第2成形型50によってプレボードP1がプレス成形される。これにより、第1成形型30と第2成形型50によってプレボードP1が所定形状(製品形状)に成形され、基材12が形成される。
また、成形された基材12は、図2に示すように、キャビティ31の開口を閉塞した状態で配されている。これにより、キャビティ31は、基材12に閉塞されることで閉じた空間として形成される。
なお、成形された基材12の他方の面12Bと第2可動型52の対向面52Aとは、隙間なく接触されている。一方、基材12の他方の面12Bと第1可動型51の対向面51Aとの間には、隙間(第1成形空間S1)が形成されている。
(貫通孔形成工程)
貫通孔形成工程では、第1成形型30と第2成形型50によって基材12がプレスされた状態で、刃34を駆動させ、収容凹部33内からキャビティ31側へ変位させる。これにより、図3に示すように、刃34が基材12を貫通し、その先端が第1成形空間S1内に達することで、基材12に貫通孔13が形成される。これにより、貫通孔13を通じて、キャビティ31と第1成形空間S1とが連通される。そして、貫通孔13を形成した後、刃34を収容凹部33内へ収容する。
(射出工程)
射出工程では、図4に示すように、射出装置25により、樹脂供給路32を通じて、キャビティ31に溶融樹脂を射出する。これにより、キャビティ31内に溶融樹脂27が充填される。
また、キャビティ31へ射出された溶融樹脂の一部は、基材12の貫通孔13(樹脂流通部)を通って第1成形空間S1(基材12における他方の面12B側)へ流通される。なお、この射出工程では、第2可動型52における基材12との対向面52Aが、基材12の他方の面12B(貫通孔13の孔縁部13A)に当接されている。これにより、射出された溶融樹脂の圧力によって、貫通孔13の周囲(孔縁部13A)が変形する事態を抑制できる。
(可動型移動工程)
溶融樹脂がキャビティ31及び第1成形空間S1の双方に充填された後、第1可動型51及び第2可動型52をそれぞれ駆動する。具体的には、図5に示すように、第1可動型51を基材12の他方の面12Bに近づける。これと同時に、第2可動型52を他方の面12Bから遠ざける。
第1可動型51を他方の面12Bに近づけることで、第1成形空間S1の体積は小さくなる。また、第2可動型52を他方の面12Bから遠ざけることで、第2可動型52の対向面52Aと、他方の面12Bとの間に隙間(第1成形空間S1と連通する第2成形空間S2)が形成される。この結果、第1成形空間S1に充填されていた溶融樹脂の一部は、第2成形空間S2に充填される。
なお、可動型移動工程後における第1成形空間S1(図5参照)の体積及び第2成形空間S2の体積の合計は、射出工程における第1成形空間S1(図4参照)の体積とほぼ等しいものとされる。また、可動型移動工程では、図5に示すように、例えば、第1可動型51の対向面51Aと、第2可動型52の対向面52Aとが面一をなすように配される。
キャビティ31、第1成形空間S1、第2成形空間S2に充填された溶融樹脂は、基材12を構成する樹脂と混ざり合い、渾然一体となる(混融される)。その後、溶融樹脂が冷却されることで、図5に示すように、成形体15、被挿通部16、係止部17が基材12と接合された状態で成形される。
具体的には、成形された成形体15及び係止部17は、基材12の各面をそれぞれ覆う形で配される。また、成形体15及び係止部17は、被挿通部16を介して一体的に連結されている。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態では、第1成形空間S1に溶融樹脂を流通させた後、第1成形空間S1の体積を小さくするとともに第2成形空間S2を形成している。これにより、第1成形空間S1に流通された溶融樹脂の一部が第2成形空間S2に供給される。つまり、キャビティ31に射出した溶融樹脂の一部を基材12における成形体15の成形面(一方の面12A)と反対側の空間(第1成形空間S1及び第2成形空間S2)に供給することができる。
この結果、第1成形空間S1及び第2成形空間S2の溶融樹脂が固まると、基材12における他方の面12B(成形体15が成形される面と反対側の面)上に、貫通孔13に配された樹脂を介して成形体15と接続された樹脂部材(係止部17)が成形される。これにより、成形体15と基材12との接合強度をより高くすることができる。
また、射出工程では、第2可動型52を他方の面12Bにおける貫通孔13の周囲(貫通孔13の孔縁部13A)に当接させた状態で溶融樹脂を射出する。このようにすれば、射出された溶融樹脂の圧力によって基材12の一部(貫通孔13の周囲)が変形する事態を抑制することができる。
また、可動型移動工程では、第2可動型52を移動させることで、第2成形空間S2を形成している。これにより、第2成形空間S2に溶融樹脂が充填されることで、係止部17の面積をより大きくすることができ、係止部17と基材12との接合強度を高くすることができる。
また、本実施形態では、基材12に貫通孔13を形成することで容易に樹脂流通部を形成することができる。また、貫通孔13を形成することで、基材12における貫通孔13の周囲の剛性は比較的低くなる。本実施形態では、第2可動型52を貫通孔13の孔縁部13Aに当接させることで、溶融樹脂の圧力によって基材12の孔縁部13Aが変形する事態を抑制することができる。
また、刃34は、先端部が先細りする形状をなしている。このため、図6に示すように、基材12に含有された繊維14間の間に刃34の先端が入り易い。これにより、刃34によって基材12に含有された繊維が切断される事態を抑制することができ、基材12の強度を確保することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、基材12の用途として、車両用のシートバックやドアトリムを例示し、成形体15の用途として、リブや締結部材を例示したが、これに限定されない。基材12及び成形体15の用途は、適宜変更可能である。
(2)基材12の材質は、上記実施形態で例示したものに限定されない。基材12に含まれる繊維としてケナフなどの植物性繊維を用いてもよい。また、基材12に含まれる合成樹脂として、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いてもよい。
(3)成形体15の材質は、上記実施形態で例示したものに限定されない。成形体15は、例えば、繊維を含んでいてもよい。また、基材12及び成形体15の双方に繊維を含ませたり、基材12と成形体15とを同じ種類の材質で構成したりすれば、基材12及び成形体15の線膨張係数をより近い値で設定することができる。このようにすれば、基材12及び成形体15の冷却時における収縮量の差が小さくなり、応力が発生する事態を抑制できる。
(4)上記実施形態では、樹脂流通部として、貫通孔13を例示したが、貫通孔13に限定されない。樹脂流通部は、溶融樹脂が通過可能な構成であればよく、例えば、基材12の密度を周囲より小さくすることで、基材12の内部を溶融樹脂が通過可能な構成とし、これを樹脂流通部としてもよい。
(5)成形体15及び基材12の形状は、上記実施形態で例示したものに限定されず、適宜変更可能である。
(6)上記実施形態では、プレス成形工程の後、基材12に貫通孔13を形成する方法を例示したが、これに限定されない。プレス成形工程の前(つまり、一対の成形型21に基材12をセットする前)に基材12に貫通孔13を形成しておいてもよい。また、貫通孔13の形成手段は、刃34に限定されない。
(7)刃34の形状は、上記実施形態で例示したものに限定されず適宜変更可能である。例えば、図7に示すように、平面視H形状をなすとともに先細りする刃134を用いてもよい。また、図8に示すように、例えば、平面視十字状をなすとともに先細りする刃234を用いてもよい。つまり、基材12に形成される貫通孔の形状も適宜変更可能である。例えば、図7及び図8に示すように、平面視H形状をなす貫通孔113や、平面視十字状をなす貫通孔213を例示することができる。
(8)可動型移動工程において、第2可動型52を他方の面12Bから遠ざけた後、第1可動型51を他方の面12Bに近づけてもよい。
10…成形構造体、12…基材、12A…基材における一方の面、12B…基材における他方の面、13…貫通孔(樹脂流通部)、13A…孔縁部(樹脂流通部の周囲)、15…成形体、30…第1成形型、31…キャビティ(成形体成形空間)、50…第2成形型、51…第1可動型、52…第2可動型、S1…第1成形空間、S2…第2成形空間

Claims (2)

  1. 繊維及び合成樹脂を含むとともに板状をなす基材と、前記基材における一方の面に射出成形された成形体と、を備える成形構造体の製造方法であって、
    前記一方の面と対向する第1成形型、及び前記基材における他方の面と対向する第2成形型によって、前記基材をプレス成形するプレス成形工程と、
    前記プレス成形工程の後に行われ、前記第1成形型及び前記第2成形型によって前記基材がプレスされた状態で、前記第1成形型に凹設され、前記成形体を成形するための成形体成形空間に溶融樹脂を射出する射出工程と、
    前記射出工程の後に行われ、前記第2成形型に設けられた第1可動型及び第2可動型をそれぞれ移動させる可動型移動工程と、を備え、
    前記射出工程では、
    前記第1可動型と前記他方の面との間に形成された第1成形空間に対して、前記基材に形成された樹脂流通部を介して前記成形体成形空間に射出された溶融樹脂の一部を流通させるとともに、
    前記第2可動型を前記他方の面における前記樹脂流通部の周囲に当接させるものとされ、
    前記可動型移動工程では、
    前記第1可動型を前記他方の面に近づけることで、前記第1成形空間の体積を小さくすることと、
    前記第2可動型を前記他方の面から遠ざけることで、前記第2可動型と前記他方の面との間に前記第1成形空間と連通する第2成形空間を形成することを行う成形構造体の製造方法。
  2. 前記樹脂流通部は前記基材に貫通形成された貫通孔とされ、
    前記射出工程では、前記第2可動型を、前記基材の前記他方の面における前記貫通孔の孔縁部に当接させる請求項1に記載の成形構造体の製造方法。
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