JP5965698B2 - 回折格子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は回折格子とその製造方法に関するものである。
分光器は、あるサンプルが発する光のスペクトルを分析する機器である。回折格子は分光器の基幹部品の一つである。分光器の性能は、回折格子の性能によって決まる。回折格子の性能を決めるものは、分析する光の波長と合わせた溝の間隔とその間隔の精度、分析する光の反射率、そして回折格子の面の凹凸の大きさを表す面精度である。
分光器で使用される回折格子は、ルーリングエンジンや電子ビーム照射装置を使用して金属片を切削して作製する。このような装置を利用した回折格子の作製は、それら装置の導入コストと維持コストが掛かるため、回折格子の量産には不向きである。
汎用品の分光器に使用する回折格子には、上記作製方法で作製した回折格子をマスターにして作製したレプリカを用いる。マスターからレプリカを取る作製方法は、ルーリングエンジンや電子ビーム照射装置の導入コストと維持コストを削減できるために、汎用品の分光器に使用する回折格子の作製方法に対して適している。
近年、ナノインプリント技術が発展し、様々な製品へ適用が始まっている。ナノインプリント技術とは、数ナノメートルサイズから数マイクロメートルの大きさの微細構造を、マスターからレプリカへ、或いはレプリカからレプリカへ転写する技術である。ナノインプリント技術は様々な製品へ適用できるという意味で汎用性が高い。また、ナノインプリント技術には自動化によって低コスト・大量生産を可能する技術も含まれる。このようなナノインプリント技術の適用によって、低コスト且つ大量の回折格子のレプリカ作製が可能となる(例えば、特許文献1等)。
特開2007−323762号公報
ナノインプリント技術を用いた回折格子のレプリカ作製は、ガラス基板の表面に樹脂層を形成し、この樹脂層に原版(マスター)を押し付けて樹脂層に原版の反転パターンを転写し、樹脂層から原版を剥離することで行われる。ここで、回折格子の性能は面精度の影響を大きく受ける。一般的に回折格子としては、He−Neレーザーの光の波長(λ=632.8nm)を基準とする面精度がλ/2以下であることが必要とされ、このような面精度を満たすレプリカ作製が要求される。回折格子のレプリカ作製においては、作製されたレプリカの面精度はガラス基板の面精度の影響を受けるため、面精度に優れたガラス基板を用いる必要があった。しかしながら、面精度に優れるガラス基板は加工上の問題からある程度の厚みを有するガラスとなり、また、研磨加工の作業のためにコストが高いという課題を有していた。
回折格子のレプリカとして面精度の劣る薄いガラス基板を適用できれば、回折格子の小型化、軽量化、低コスト化の観点から好ましい。また、転写プロセスでの剥離プロセスを容易にするためにも、容易に湾曲できる薄いガラス基板を用いることが好ましい。しかしながら、このような面精度の劣る薄いガラス基板を用いて回折格子のレプリカを作製した場合には、回折格子の面精度も低下してしまい、所望のデバイス特性を得ることができなかった。
本発明は、面精度に優れ、小型、軽量化が可能な回折格子、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ガラス基板の表面に凹凸パターンを有する微細構造体が形成された回折格子の製造方法において、面精度がλ/2以下の平板上に、両面に光硬化性樹脂が供給された厚さが0.5mm〜8mmのガラス基板を配置する工程と、両面に光硬化性樹脂が塗布された前記ガラス基板を、前記平板と凹凸パターンを有する原盤で挟んで加圧し、前記原盤と対向する光硬化性樹脂を前記原盤の凹凸パターンに充填する工程と、前記光硬化性樹脂を硬化する工程と、前記ガラス基板上の光硬化性樹脂から剥離することで、前記ガラス基板の一方の面に凹凸パターンを有する微細構造体と、他方の面に平坦な樹脂層を形成する工程と、を有することを特徴とするものである。
また、ガラス基板の表面に凹凸パターンを有する微細構造体が形成された回折格子の製造方法において、両面に第一の光硬化性樹脂が供給された厚さが0.5mm〜8mmのガラス基板を、面精度がλ/2以下の1対の平板上で挟んで加圧し、前記第一の光硬化性樹脂を硬化させて前記ガラス基板の両面に樹脂層を形成する工程と、前記ガラス基板の一方の樹脂層の表面に第二の光硬化性樹脂を供給し、前記第二の光硬化性樹脂に凹凸パターンを有する原盤を押し付けて、前記第二の光硬化性樹脂を前記原盤の凹凸パターンに充填する工程と、前記第二の光硬化性樹脂を硬化する工程と、前記第二の光硬化性樹脂から光硬化性樹脂から剥離することで、前記ガラス基板の一方の面に凹凸パターンを有する微細構造体を形成する工程と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の回折格子は、厚さが0.5mm〜8mmのガラス基板と、前記ガラス基板の一方の面に形成された凹凸パターンを有する樹脂からなる微細構造体と、前記ガラス基板の他方の面に形成された平坦な樹脂層とを有することを特徴とするものである。
なお、本明細書において、面精度とは特に断りのない限り、He−Neレーザーの光の波長(λ=632.8nm)を基準として求められる面精度を意味する。
本発明により、面精度に優れ、小型、軽量化が可能な回折格子、および、その製造方法が提供される。
第一の実施形態に係る回折格子のレプリカの構成を示した説明図である。 第一の実施形態の作製プロセスを示した説明図である。 第二の実施形態に係る回折格子のレプリカの構成を示した説明図である。 従来のレプリカの構成を示した説明図である。
まず、従来の回折格子のレプリカを説明する。図4に従来の回折格子のレプリカの断面の概念図を示す。図4に示すように、従来の回折格子のレプリカは、ガラス基板21の表面に樹脂で構成される微細構造体10を有するものである。微細構造体10は、例えば、凹凸面の底部と上部の高さが0.1μm前後で、凹凸部が0.1μm〜10μmの間隔で周期的に或いはランダムに配置した形状を備えたものである。微細構造体10の凹凸パターンの形状、サイズは回折格子の要求特性等に応じて適宜設定される。ガラス基板21としては、He−Neレーザーの光の波長(λ=632.8nm)を基準とする面精度がλ/2以下を満たすものが使用され、ガラス基板21の厚さは10mm以上であった。
従来の構成では、厚さが10mmよりも薄いガラス基板を適用しようとした場合、回折格子の面精度をλ/2以下とすることが困難であった。これは、厚さが10mmよりも薄いガラス基板では面精度がλ/2よりも大きくなるためである。ガラス基板上に形成される微細構造体10は、ガラス基板21の面精度の影響を大きく受けるため、ガラス基板21の面精度がλ/2よりも大きくなると結果的に回折格子の面精度もλ/2よりも大きくなってしまうためである。
これに対して、本発明では回折格子のレプリカ作製において、ガラス基板の微細構造体が形成される面とは反対側の面(裏面)に平坦な樹脂層を形成することにより、厚さが10mmよりも薄く、面精度がλ/2よりも大きいガラス基板を用いた場合にも、面精度がλ/2以下の回折格子を実現できること見出し、発明に至ったものである。
なお、本発明において、面精度は、He−Neレーザーの光の波長(λ=632.8nm)を基準として測定されたものであり、測定面とオプティカルフラットプレートを合わせて、その面にHe−Neレーザーの光を照射して観測したニュートンリングから見積ることにより求められる。
以下、本発明の回折格子の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に本発明の実施形態に係る回折格子のレプリカの断面図を示す。図1に示したように、本実施形態の回折格子は、厚さが0.5mm〜8mmのガラス基板20と、ガラス基板の一方の面に形成された凹凸パターンを有する樹脂からなる微細構造体10と、ガラス基板の他方の面に形成された平坦な樹脂層30を備えている。ここで、ガラス基板の他方の面に形成された平坦な樹脂層30を設けることによって、ガラス基板20の面精度がλ/2よりも大きくても樹脂層30の平坦性によって、微細構造体10がガラス基板20の面精度の影響を受けることがなく、面精度に優れた回折格子とすることができる。これにより、使用するガラス基板としては、面精度がλ/2よりも大きいものを使用できるため、従来よりも厚さの薄い8mm以下のガラス基板を使用することができる。また、ガラス基板の厚さは小型、軽量化の観点からはより薄いことが好ましく、柔軟性付与の観点から3mm以下とすることが好ましい。一方、ガラス基板は、微細構造体10がそれ単体では面の形状を維持できないので、それを支える役目がある。そのため、少なくとも自重でガラス基板が湾曲しない程度の剛性を有している必要があり、0.5mmよりも厚いことが好ましい。よって、ガラス基板20の厚さとしては、0.5mm〜8mmの範囲であることが好ましく、1mm〜3mmの範囲とすることがより望ましい。また、ガラス基板20の面精度としては、λ/2よりも大きいものを使用でき、フロートガラスと呼ばれる汎用のガラス板や、研磨加工が施されてガラス板などを用いることができる。また、樹脂の微細構造体10や樹脂層30との密着性の向上を図るために、表面に梨地加工を施したガラス板を用いることもできる。微細構造体10の厚さとしては、所定の凹凸パターンを形成できる厚さを有していれば良く、例えば、100nm〜300μm程度の厚さを有していればよい。また、樹脂層30の厚さとしては、平坦性を確保できる厚さがあればよく、例えば、100nm〜300μm程度の厚さを有していればよい。回折格子の大きさとしては、正方形、長方形の形状で一辺が20mm〜140mm程度のものが一般的に用いられる。
次に、図2を用いて、図1に示した回折格子の作製方法を説明する。図2はナノインプリント技術を用いて回折格子のレプリカを作製した例である。ここでは、光ナノインプリト法により微細構造体10を形成した例である。まず、図2(a)に示すように、ガラス基板20の一方の面に微細構造体10を形成するための光硬化性樹脂40、他方面に平坦な樹脂層30を形成するための光硬化性樹脂41を供給する。次に、図2(b)に示すように、凹凸パターンを有する原盤1とオプティカルフラットプレート5で、光硬化性樹脂40/ガラス基板20/光硬化性樹脂41を挟み、加圧する。この工程で、ガラス基板20と原盤1、オプティカルフラットプレート5の隙間を光硬化性樹脂が流動し、光硬化性樹脂40は原盤1の凹凸パターンに充填され、光硬化性樹脂41はオプティカルフラットプレートに面に沿った平坦層を形成する。この状態で、図2(c)に示すようにUVランプ50でUV光を硬化前の光硬化性樹脂40、41に同時に照射することで、光硬化性樹脂40、41を硬化させる。その後、図2(d)に示すように、硬化した光硬化性樹脂から原盤1、オプティカルフラットプレート5をそれぞれ剥離することによって、ガラス基板20の一方の面に微細構造体10、他方の面に平坦な樹脂層30が形成された回折格子を作製することができる。
図2に示したレプリカ作製において、オプティカルフラットプレート5が非常に優れた面精度(例えば、λ/10以下)を有しているため、オプティカルフラットプレート5によって加圧され、硬化した光硬化性樹脂41(樹脂層30)はオプティカルフラットプレート5に対応した優れた面精度を有する。その結果、ガラス基板20上に形成された微細構造体10の面精度も向上し、λ/2以下の回折格子を実現することができる。すなわち、オプティカルフラットプレートとガラス基板20の間に樹脂層を介在させることで、微細構造体10の面精度をオプティカルフラットプレートと同じように再現でき、優れた面精度の回折格子を実現できる。このことは、ガラス基板20の面精度の制限が無くなることというメリットの他に、作製される回折格子の面精度をオプティカルフラットプレートの面精度と同等の値にすることが可能になるという利点を有する。つまり、回折格子の面精度をλ/10以下とすることも可能となる。これによって、分解能の高い回折格子を提供することができる。図1に示した従来の構成では、面精度λ/10以下を実現するためにはそれに対応したガラス基板を使用する必要があり、レプリカのコストが非常に高くなる。一方、本実施形態では、オプティカルフラットプレートはレプリカに直接使用する部材ではないため、レプリカのコストへの影響は小さく、低コストで面精度に優れた回折格子を得ることできる。なお、ここでは加圧用のプレートとして、オプティカルフラットを用いた例を示したが、面精度がλ/2以下であればオプティカルフラット以外のプレートを使用することも可能である。
図2に示したプロセスの利点として、UV照射による硬化処理を硬化前の光硬化性樹脂40、41に対して同時に行えることが挙げられる。一般的に光硬化樹脂は、硬化収縮と呼ばれる硬化前後で体積収縮する特性を持つ。図2(c)に示す硬化処理を光硬化性樹脂40と41に対して時間的に別々に行うと、先に硬化処理した光硬化性樹脂が後で硬化処理した光硬化性樹脂の硬化収縮の影響を受けやすくなる。同時に硬化処理を行うことで、ガラス基板20の表面と裏面にかかる応力を均等にし、打ち消すことができる。結果、ガラス基板20の反りを抑えることができる。
図2(d)に示す剥離工程では、薄いガラス基板20を使用すれば、ガラス基板20を湾曲させることで原盤1と光硬化性樹脂との間に剥離起点が発生し、両者の剥離に必要な力を低減することができる。剥離の手順は、図2(d)では、原盤1とオプティカルフラットプレート5の剥離を同時に行っているが、必要であれば原盤1とオプティカルフラットプレート5を別々に剥離しても良い。また剥離を容易にするために、図2(a)に示す工程の前に、原盤1とオプティカルフラットプレート5に予め、離型剤と呼ばれるフッ素系材料からなる溶液を塗布しておくことが望ましい。
図2に示した作製例では、光硬化性樹脂を用いた光ナノインプリト法を用いた例を示したが、熱ナノインプリト法によって微細構造体10および樹脂層30を形成しても良い。この場合、ガラス基板の両面に熱可塑性樹脂からなるフィルムを配置し、加熱によってフィルムを軟化させて原盤およびオプティカルフラットプレートで加圧することによって、原盤およびオプティカルフラットプレートの形状に沿ってフィルムを変形させた後、フィルムを冷却し、原盤およびオプティカルフラットプレートをフィルムから剥離することで、回折格子のレプリカを作製することができる。なお、熱ナノインプリント法では加熱、冷却工程によって、各部材に熱応力に起因する残留応力が生成されやすく、このような観点からは光ナノインプリント法を用いて微細構造体10および樹脂層30を形成することが好ましい。
本実施形態の回折格子では、ガラス基板20の両面に樹脂からなる層が配置されることにより、図1に示した片面のみに樹脂層(微細構造体10)が形成された場合よりも反りを低減することができる。光ナノインプリントにより微細構造体10を形成した場合には、上述のように光硬化性樹脂の硬化収縮によって部分的に応力が発生し、反りが発生しやすくなる。これに対して、両面に樹脂層があることで、硬化収縮の応力がガラス基板の上下面で対称となり、反りを低減できる。また、熱ナノインプリントにより微細構造体10を形成した場合には、加熱、冷却工程によって、樹脂とガラス基板の熱膨張率差による応力が発生し、反りが発生しやすくなる。この場合も同様に両面に樹脂層があることで、熱膨張率差による応力がガラス基板の上下面で対称となり、反りを低減できる。このため、反りを低減する観点からは、微細構造体10および樹脂層30を構成する樹脂の硬化収縮量あるいは熱膨張率が同じであることが好ましい。また、この際、ガラス基板20の両面の樹脂の厚さを同じとすることで、反りを抑える効果を高めることができる。
回折格子のレプリカとして、ガラス基板20の表面に樹脂からなる微細構造体10が形成された構造について説明したが、回折格子としては、微細構造体10の表面にアルミニウム、銀又は金などの金属膜を蒸着等で成膜した状態で使用される。成膜する厚さは、測定対象の光が全反射し、且つ、微細構造体の形状が失われない程度の厚さである100nm〜500nmが望ましい。
(第2の実施形態)
本発明の実施形態に係る回折格子のレプリカの変形例を説明する。図3に本実施形態の回折格子のレプリカの断面図を示す。第一の実施形態との相違点は、ガラス基板20の凹凸パターン形成面側に形成される樹脂層を微細構造体10と樹脂層31の2層構造とした点である。本実施形態の特徴としては、面精度がλ/2よりも大きいガラス基板20の両面に面精度がλ/2以下となる平坦な樹脂層30、31を形成し、その表面に微細構造体10を形成したことにある。このような構成においても、ガラス基板20の面精度に関わらず、優れた面精度を有する回折格子のレプリカを作製することができる。
本実施形態の回折格子のレプリカは、図2に示すプロセスを応用して作製することができる。まず、ガラス基板20の両面に樹脂層30、31を形成する工程を説明する。この工程は、図2に示したプロセスにおいて、原盤1をオプティカルフラットプレートに置き換えて行う。すなわち、光硬化性樹脂が両面に供給されたガラス基板20を1対のオプティカルフラットプレートで挟んで加圧し、UV光により両面の光硬化性樹脂を硬化させて、1対のオプティカルフラットプレートを樹脂層から剥離することで、ガラス基板20の両面に平坦な樹脂層30、31が形成された積層構造体を得る。その後、樹脂層31の表面に光硬化性樹脂が供給された積層構造体をオプティカルフラットプレート上に配置し、光硬化性樹脂の表面に原盤1を押し付け、光硬化性樹脂を原盤1の凹凸パターンに充填した後、UV光により光硬化性樹脂を硬化し、原盤1を光硬化性樹脂から剥離することで、図3に示す回折格子のレプリカを作製することができる。
第一の実施形態と同様に作製したレプリカの微細構造体10の表面に金属層が成膜され、回折格子として使用される。
以上で説明した第1、第2の実施形態によれば、面精度が少なくともλ/2以下が要求される回折格子のレプリカ作製において、薄いガラス基板を用いても面精度を要求値以下にすることが可能となる。これにより、従来、困難であった薄いガラス基板を使用することが可能となり、回折格子の軽量化を図ることができる。さらには、これまで必要であった基板ガラスへの研磨加工の作業を簡略できることから回折格子のコストを削減することができる。また、薄いガラス基板を適用することでレプリカ作製時の剥離プロセスを容易にできる。
1 原盤
5 オプティカルフラットプレート
10 微細構造体
20、21 ガラス基板
30、31 樹脂層
40、41 光硬化性樹脂
50 UVランプ

Claims (3)

  1. ガラス基板の表面に凹凸パターンを有する微細構造体が形成された回折格子の製造方法において、
    両面に第一の光硬化性樹脂が供給された厚さが0.5mm〜8mmのガラス基板を、面精度がλ/2以下の1対の平板上で挟んで加圧し、前記第一の光硬化性樹脂を硬化させて前記ガラス基板の両面に樹脂層を形成する工程と、
    前記ガラス基板の一方の樹脂層の表面に第二の光硬化性樹脂を供給し、前記第二の光硬化性樹脂に凹凸パターンを有する原盤を押し付けて、前記第二の光硬化性樹脂を前記原盤の凹凸パターンに充填する工程と、
    前記第二の光硬化性樹脂を硬化する工程と、
    前記第二の光硬化性樹脂から前記原盤を剥離することで、前記ガラス基板の一方の面に凹凸パターンを有する微細構造体を形成する工程と、
    を有することを特徴とする回折格子の製造方法。
  2. 請求項1において、前記ガラス基板の面精度がλ/2よりも大きいことを特徴とする回折格子の製造方法。
  3. 請求項1において、前記微細構造体の表面に金属層を形成する工程を有することを特徴とする回折格子の製造方法。
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