JP5964470B1 - 通信装置及び通信機器取付部材 - Google Patents
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Abstract
Description
この場合、通信機器を柱や壁に取り付けるために、通信機器と柱や壁との間に取付部材(取付金具)が用いられている。
この際、通信機器の重量が大きい場合や設置場所が高所や狭所である場合には、多数の作業者を必要としたり、作業時間が増加したりして、作業負荷が大きくなってしまう。そこで、通信機器の設置における作業負荷の軽減が求められている。
本発明の目的は、通信機器の設置における作業負荷が軽減できる通信装置及び通信機器取付部材を提供することにある。
このような通信装置において、懸下手段は、機器側部材と対象物側部材とのいずれか一方が鉤状突起を有し、機器側部材と対象物側部材とのいずれか他方が鉤状突起を引っ掛けられる開口を有することを特徴とすることができる。
また、通信機器と通信機器が取り付けられる取付対象物との間に設けられ、通信機器を懸下させることで、通信機器の重さを支える他の懸下手段を、さらに備え、他の懸下手段は、通信機器に、通信機器の地上側に張り出すように固定される他の機器側部材と、通信機器を取り付ける取付対象物に固定される他の対象物側部材と、を有し、通信機器に固定された他の機器側部材の地上側に張り出した部分において、取付対象物に固定された他の対象物側部材に対して懸下させることで、通信機器の重さを支えることを特徴とすることができる。
そして、他の懸下手段は、機器側部材と対象物側部材とのいずれか一方が地上側に向いた鉤状突起を有し、機器側部材と対象物側部材とのいずれか他方が鉤状突起を引っ掛けられる開口を有することを特徴とすることができる。
このような通信機器取付部材において、機器側部材と対象物側部材とのいずれか一方は、突起を有し、機器側部材と対象物側部材とのいずれか他方は、突起に引っ掛けられる開口を有することを特徴とすることができる。
このようにすることで、他の部材を溶接するなどの工程が不要にできる。
このようにすることで、ボルトがより確実に固定できる。
このようにすることで、障害物を避けることなく通信機器を取り付けることができる。
[第1の実施の形態]
(通信装置100)
図1は、通信装置100の一例を説明する図である。ここでは、通信装置100を天頂側の取付部材1の側から見ている。
通信装置100は、天頂側(図1において上側)に設けられた取付部材1と、地上側(図1において下側)に設けられた取付部材2と、通信機器の一例としてのアンテナ3とを備える。アンテナ3は、筐体(レドーム)に収容されている。
そして、アンテナ3が、天頂側の取付部材1と地上側の取付部材2とにより、取付対象物の一例としての鋼管柱4に固定されている。
ここでは、鋼管柱4とするが、鋼以外のアルミニウム、ステンレス鋼又は木などで構成された柱であってもよい。
以下では、通信機器をアンテナ3として説明するが、アンテナ3以外の移相器、分配器、フィルタ、増幅器などであってもよい。これらの通信機器には、20〜40kgなど重量が大きいものがある。
取付部材1は、副固定部材11、12を有する固定部材10と、結合部材(ブラケット)13とを備えている。ここで、固定部材10が、対象物側部材の一例であって、結合部材13が機器側部材の一例である。
固定部材10における副固定部材11、12は、対になって、鋼管柱4を挟んで対向するように設けられている。副固定部材11、12は、断面形状がコ字状となるように曲げられた金属板で構成されている。そして、副固定部材11、12は、コ字状の開いている側が、鋼管柱4の外周に対応するように段状に切り取られている(後述する図3参照)。
なお、副固定部材11には、金属板の一部を折り曲げて設けたフック(鉤状突起)114を備えている。
そして、副固定部材11、12は、両端部に設けられた穴を貫通して挿入されたボルト14をナット15で締め付けることにより、鋼管柱4に接する部分を鋼管柱4の表面に食い込ませることで固定されている。
そして、結合部材13は、設けられた開口134が、副固定部材11に設けられたフック114に引っ掛けられるとともに、フック114の両脇に設けられた穴(後述する図4の長穴135)を介して、挿入されたボルト16によって、副固定部材11に固定されている。
取付部材2も、副固定部材11、12を備える固定部材10と、結合部材13とを備えている。すなわち、副固定部材11、12、結合部材13は、取付部材1と同じである。よって、同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。
ただし、図2に示すように、取付部材2では、結合部材13は、取付部材1の場合と異なって、上下方向が逆になっている。
副固定部材11は、図3(b)の正面図に示すように、正面板111、上面板112及び下面板113を備えている。なお、図3(c)の側面図に示すように、正面板111、上面板112、下面板113は、連続し、断面がコ字状になっている。
正面板111には、フック114、ボルト穴115、116、ナット117が設けられている。フック114は、突起の一例である。
副固定部材11は、例えば、鉄、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムなどの金属板を折り曲げることで構成されている。
なお、フック114は、先端が折り曲げられた鉤状突起であることを要せず、正面板111に立てられた、ボルト、ネジ、棒などの突起であってもよい。すなわち、アンテナ3を引っ掛けることができ、アンテナ3の重さが支えられればよい。
ここで、アンテナ3を引っ掛けるとは、アンテナ3を懸下して保持することをいう。
ナット117を溶接することにより、副固定部材11の裏側(鋼管柱4側)にナット117を保持して作業することを要しない。すなわち、ボルト16のねじ込みが容易に行える。
なお、ナット117を設けずに、ボルト穴116に雌ねじを切ってもよい。しかし、正面板111の厚さが薄い場合、雌ねじが薄くなり、ボルト16が固く締め付けられないおそれがある。よって、ナット117を溶接などにより固着させることが好ましい。
図3(d)の下面図に示すように、下面板113にも、鋼管柱4の外周に沿いやすくするために、凹部118と同様な凹部119が設けられている。
結合部材13は、図4(b)の正面図に示すように、固定側部131と、機器側部132と、接続部133とを備えている。固定側部131が、副固定部材11に取り付けられ、機器側部132は、アンテナ3に取り付けられる。そして、接続部133は、固定側部131と機器側部132とを接続する。
接続部133は、図4(c)の側面図に示すように、機器側部132と固定側部131との間を斜めに屈曲させて接続している。これについては、後述する。
結合部材13も、例えば、鉄、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムなどの金属板を折り曲げることで構成されている。
さらに、固定側部131には、副固定部材11のナット117にねじ込まれるボルト16が貫通する長穴135が設けられている。図4(b)では、長穴135は、開口134を挟んで左右方向に2個設けられている。長穴135としたのは、取り付け方によって、穴位置が合わなくなることを避けるためである。また、左右方向に2個設けることで、がたつきが抑制される。
そして、固定側部131の幅(図4(b)における左右方向の長さ)は、図3(b)に示した副固定部材11のボルト穴115を塞がない長さに設定されている。
すなわち、例えばアンテナ3の形状が円筒状である場合には、その形状に合わせて折り曲げる等の加工を追加すればよい。
取付部材1の固定部材10における副固定部材11及び副固定部材12は、鋼管柱4を挟み込むように配置されている。そして、左右方向の2か所において、ボルト14とナット15にて締め付けられ、鋼管柱4に固定されている。
取付部材1における結合部材13の開口134が、副固定部材11のフック114に引っ掛けられている。そして、結合部材13は、ボルト16が、副固定部材11のナット117(図3(c)参照)にねじ込まれて、副固定部材11に固定されている。
まず、アンテナ3の外側に結合部材13を予め固定して(取り付けて)おく。この作業は、例えばアンテナ3の製造時に行うことができる。また、設置場所で行う場合でも、高所や狭所ではない場所で行うことができる。よって、作業負荷が小さい。
ここでは、アンテナ3に比べて軽量である副固定部材11、12を、鋼管柱4に取り付けるため、作業負荷が小さい。
ここでは、結合部材13の開口134を、フック114に引っ掛ければよいので、アンテナ3が重くても、作業負荷が小さい。
そして、結合部材13の開口134を副固定部材11のフック114に引っ掛けた後は、作業者がアンテナ3を支えることを止めてもよい。
また、作業者がアンテナ3を支えるとしても、結合部材13の開口134が副固定部材11のフック114から外れないよう支えたり、アンテナ3の位置が移動しないように支えたりすればよい。これらの場合、作業者は、アンテナ3の重さを支えるのではないため、作業負荷が小さい。
このとき、アンテナ3の重さは、結合部材13を介して副固定部材11のフック114によって支えられているので、作業者がアンテナ3の重さを支え続けることを要しない。よって、作業負荷が小さい。
このような場合には、天頂側の取付部材1によりアンテナ3を取り付けた後、アンテナ3に地上側の取付部材2を取付ければよい。アンテナ3の重さは、天頂側の取付部材1で支えられているので、地上側の取付部材2は、取付部材2のフック114と開口134との位置合わせを行いながら、容易に取り付けられる。
ここでは、鋼管柱4は、2本の鋼管41がフランジ42においてボルト43とナット44とで継ぎ足されている(繋がれている)。このため、フランジ42の部分が飛び出している。
このような場合、フランジ42の部分を除外して、アンテナ3を鋼管柱4に固定することが考えられる。しかし、この場合には、アンテナ3を取り付ける位置が制限されてしまう。
ここでは、結合部材13の接続部133を斜めに屈曲させているので、フランジ42の部分を跨いでアンテナ3を取り付けることができる。
また、例え、フランジ42で繋がれた鋼管柱4に設置する場合でなくとも、結合部材13の接続部133を斜めにしておくことで、設置作業において、アンテナ3が鋼管柱4に接触してアンテナ3に衝撃が加えられることが抑制できる。
すなわち、図1に示した通信装置100と図9に示した通信装置100とにおいて、天頂側の取付部材1におけるフック114の方向は、共に天頂側に向かっている。しかし、地上側の取付部材2におけるフック114の方向は、図1では天頂側に向かい、図9では地上側に向かっている。
その後、地上側の取付部材2の固定部材10(副固定部材11、12)を鋼管柱4に取り付ける。このとき、副固定部材11のフック114を地上側に向けるとともに、取付部材2の結合部材13の開口134の下端に引っ掛かるように設定する。そして、ボルト14で、副固定部材11、12を固定する。さらに、ボルト16で、結合部材13を副固定部材11に固定する。
よって、例え、天頂側の取付部材1のボルト16が外れ、さらに、地上側の取付部材2のボルト16が外れても、アンテナ3は、取付部材1における副固定部材11のフック114及び地上側の取付部材2における副固定部材11のフック114から外れることが抑制される。すなわち、天頂側の取付部材1及び地上側の取付部材2において、ボルト16が外れても、アンテナ3が、手前側(鋼管柱4から離れる側)に落下することが抑制される。
すなわち、アンテナ3を2段階で取り付けるとしても、作業者が重量のあるアンテナ3を支え続けて設置する場合に比べて、作業負荷が軽減される。
また、副固定部材11とそれに対応した結合部材13とを使用するため、ボルト16の取付け位置が予め設定されている。よって、作業負荷がさらに軽減される。
上記では、外形が円柱である鋼管柱4にアンテナ3を取り付けた。このため、取付部材1の固定部材10における副固定部材11は、円柱である鋼管柱4の外周に沿いやすいように、上面板112に段状の凹部118及び下面板113に段状の凹部119が設けられていた。また、副固定部材12も、同様であった。
ここでは、外形が四角形である鋼管柱4にアンテナ3を取り付けるための、取付部材1を説明する。
取付部材1における副固定部材11が鋼管柱4の側面に、副固定部材12が鋼管柱4の対向する側面に配置されている。そして、副固定部材11と副固定部材12とは、左右方向の2か所において、ボルト14とナット15にて締め付けられ、鋼管柱4に固定されている。
そして、取付部材1の副固定部材11は、設けられた凹部(図3における凹部118、119に対応する部分)の形状が、鋼管柱4の断面形状に合わせて四角形になっている。
ここでも、副固定部材11は、例えば、鉄、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムなどの金属板を折り曲げることで構成されている。
副固定部材12も同様である。
また、鋼管柱4などのアンテナ3を取り付ける柱の断面が円形、四角形以外の形状であっても、副固定部材11、12の凹部の形状を、柱の断面形状に合わせて設定すればよい。
取付部材5は、壁に取り付けられアンテナ3などの通信機器を保持する固定部材51と、アンテナ3などの通信機器を固定部材51に結合させる結合部材13とを備えている。なお、結合部材13は、図4に示したと同様である。ここで、固定部材51は、対象物側部材の他の一例である。
固定部材51は、一例として、板状であって、壁(不図示)の表面に取り付けられている。固定部材51は、例えば、鉄、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウムなどの金属板で構成されている。
そして、固定部材51には、図3(a)、(b)、(c)、(d)に示した副固定部材11のフック114と同様にして設けられたフック512が設けられている。なお、固定部材51には、図3(c)に示したボルト穴116及びナット117と同様に設けられたボルト穴及びナットを備えている。すなわち、ナットは、ボルト穴の周りに溶接されている。
固定部材51に設けられたフック512は、手前側に飛び出すとともに、上側に折り曲げられている。なお、フック512は、固定部材51に切れ目を入れ、切り離された部分を折り曲げることで構成されている。このように、フック512は、固定部材51と一体で構成され、他の部材を取り付けることを要しない。
なお、フック512は、固定部材51に立てられたボルト、ネジ、棒などであってもよい。
以上説明したように、取付部材1を用いたアンテナ3の壁への設置作業は、固定部材51の壁への取付けと、アンテナ3の固定部材51への取付けとの2段階で行われる。
しかし、アンテナ3を2段階で取り付けるとしても、作業者が重量のあるアンテナ3を支え続けて設置する場合に比べて、作業負荷が軽減される。
また、固定部材51とそれに対応した結合部材13とを使用するため、ボルト16の取付け位置が予め設定されている。よって、作業負荷がさらに軽減される。
第1の実施の形態における取付部材1、2は、鋼管柱4に取付けられる固定部材10(副固定部材11)にフック114が設けられ、アンテナ3に取付けられる結合部材13に開口134が設けられていた。そして、固定部材10(副固定部材11)のフック114に、結合部材13の開口134を引っ掛けることで、アンテナ3の重さを支えるようになっていた。
他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分である取付部材1における固定部材10(副固定部材11、12)及び結合部材13を説明する
図12に示すように、取付部材1における副固定部材11は、上面板112に、開口120が設けられている。そして、図3、5に示した第1の実施の形態におけるフック114を備えていない。
一方、取付部材1における結合部材13は、固定側部131が延伸されるとともに、折り曲げられてフック137を構成している。そして、図4、5に示した開口134を備えていない。フック137が突起の他の一例である。
そして、結合部材13のフック137が、副固定部材11の開口120に引っ掛けられている。
Claims (9)
- 通信機器と、
前記通信機器と当該通信機器が取り付けられる取付対象物との間に設けられ、当該通信機器を懸下させることで、当該通信機器の重さを支える懸下手段と、を備え、
前記懸下手段は、
前記通信機器に、当該通信機器の天頂側に張り出すように固定される機器側部材と、
前記通信機器を取り付ける前記取付対象物に固定される対象物側部材と、を有し、
前記通信機器に固定された前記機器側部材の天頂側に張り出した部分において、前記取付対象物に固定された前記対象物側部材に対して懸下させることで、当該通信機器の重さを支えることを特徴とする通信装置。 - 前記懸下手段は、前記機器側部材と前記対象物側部材とのいずれか一方が鉤状突起を有し、当該機器側部材と当該対象物側部材とのいずれか他方が当該鉤状突起を引っ掛けられる開口を有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記通信機器と当該通信機器が取り付けられる取付対象物との間に設けられ、当該通信機器を懸下させることで、当該通信機器の重さを支える他の懸下手段を、さらに備え、
前記他の懸下手段は、
前記通信機器に、当該通信機器の地上側に張り出すように固定される他の機器側部材と、
前記通信機器を取り付ける前記取付対象物に固定される他の対象物側部材と、を有し、
前記通信機器に固定された前記他の機器側部材の地上側に張り出した部分において、前記取付対象物に固定された前記他の対象物側部材に対して懸下させることで、当該通信機器の重さを支えることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。 - 前記他の懸架手段は、前記機器側部材と前記対象物側部材とのいずれか一方が地上側に向いた鉤状突起を有し、当該機器側部材と当該対象物側部材とのいずれか他方が当該鉤状突起を引っ掛けられる開口を有することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
- 通信機器の天頂側に張り出すように固定される機器側部材と、
前記通信機器を取り付ける取付対象物に固定される対象物側部材と、を備え、
前記通信機器に固定された前記機器側部材の天頂側に張り出した部分において、前記取付対象物に固定された前記対象物側部材に対して引っ掛けることで、当該通信機器の重さを支えることを特徴とする通信機器取付部材。 - 前記機器側部材と前記対象物側部材のいずれか一方は、突起を有し、
前記機器側部材と前記対象物側部材のいずれか他方は、前記突起に引っ掛けられる開口を有する
ことを特徴とする請求項5に記載の通信機器取付部材。 - 前記機器側部材と前記対象物側部材とのいずれか一方の前記突起を有する部材は、金属板で構成され、当該突起は、当該金属板を折り曲げることで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の通信機器取付部材。
- 前記機器側部材は、前記対象物側部材と接する部分に、ボルトが貫通するボルト穴をさらに備え、
前記対象物側部材は、前記機器側部材の前記ボルトが貫通する他のボルト穴をさらに備えるとともに、当該ボルトに対応するナットが、当該他のボルト穴の周りに固着されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の通信機器取付部材。 - 前記機器側部材は、前記取付対象物から前記通信機器が離れる方向に屈曲していることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の通信機器取付部材。
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