JP5963416B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体(A)と、
蛋白質および加水分解蛋白質からなる群から選ばれる少なくとも1種(B)および/または加水分解蛋白質の誘導体(C)と
を含むことを特徴とする毛髪化粧料。
[2]成分(A)を0.01〜30重量%含み、成分(B)が含まれる場合は成分(B)を0.001〜10重量%含み、成分(C)が含まれる場合は成分(C)を0.001〜5重量%含むことを特徴とする[1]に記載の毛髪化粧料。
[3]成分(A)が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン誘導体であることを特徴とする[1]または[2]に記載の毛髪化粧料。
[4]成分(B)が、ケラチンまたは加水分解ケラチンであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[5]成分(C)が、シリル化加水分解蛋白質であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[6]加熱器具を用いて毛髪を所望の形状に形成するために用いられることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[7]成分(A)および成分(B)を含むことを特徴とする[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[8]成分(A)および成分(C)を含むことを特徴とする[1]〜[3]、[5]および[6]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[9]成分(A)、成分(B)および成分(C)を含むことを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
[10][1]〜[9]のいずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、
ヘアアイロンまたはホットカーラーを用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をカール形状に形成する工程とを含むことを特徴とするカールスタイル形成方法。
[11][1]〜[9]のいずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、
ヘアアイロンを用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をストレート形状に形成する工程とを含むことを特徴とするストレートスタイル形成方法。
本明細書において、「ヘアアイロン」とは、「ストレート用ヘアアイロン」、「カール用ヘアアイロン」、「ウェーブ用ヘアアイロン」、「ワッフル用ヘアアイロン」、「ストレートヘア用コテ」および「カール用コテ」等のすべてのヘアアイロンおよび毛髪用コテを含む。
本発明の毛髪化粧料は成分(A)および成分(B)を含む場合、成分(A)および成分(C)を含む場合、ならびに成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む場合があるが、上記効果の観点から、成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む場合が好ましい。
(A)1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体
1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体は、成分(B)および/または成分(C)とともに用いることにより、成分(B)および/または成分(C)を単独で用いた場合よりも、毛髪のカールおよびストレート形成力および形成した形状の持続性を格段に向上させる。また、毛髪に潤いを与え、毛髪の手触りやまとまりを良好にする。
1〜4価のアルコールアルキレンオキシド付加重合体は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン誘導体であることが好ましく、ポリオキシエチレン単位数が1〜300かつポリオキシプロピレン単位数が1〜75であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレン誘導体がより好ましく、下記式(I)で表わされる化合物が特に好ましい。
RO−(CH2CH2O)x−(CH2CH2CH2O)y−H ・・・(I)
式(I)中、xおよびyは、x=4〜25かつy=4〜20を満たす整数、Rは、炭素数3〜6、好ましくは4であるアルキル基である。
蛋白質および加水分解蛋白質からなる群から選ばれる少なくとも1種は、毛髪を良好にカールもしくはストレート形状にし、形成した形状を持続させるとともに毛髪の手触りを良好にする。
加水分解蛋白質の誘導体は、毛髪の手触りを損なうことなくカールおよびストレート形成力を発揮する。
加水分解蛋白質の誘導体としては、毛髪の手触りならびにカールおよびストレート形成力の観点から、シリル化加水分解蛋白質が好ましい。シリル化加水分解蛋白質は、代表的には末端にシリル基を有する化合物が挙げられる。シリル化加水分解蛋白質の中でも、野菜蛋白質の加水分解物をシリル化した化合物及びシリル化加水分解ケラチンがより好ましい。野菜蛋白質の加水分解物をシリル化した化合物としては、下記化学式(II)で表わされる化合物が挙げられる。
加水分解蛋白質の誘導体に用いられる加水分解蛋白質の数平均分子量は、300〜5000であることが好ましく、300〜3000であることがより好ましい。成分(C)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、その効果を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、トリエタノールアミンのようなpH調整剤、ビタミン類、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、可溶化剤、色素、噴射剤、界面活性剤、シリコーン類などの添加剤を含有することができる。本発明の毛髪化粧料は、さらに水を含んでいてもよく、水としては特に限定されないが、精製水、イオン交換水、水道水が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に限定されないが、ヘアローション、ヘアミスト、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアミルク、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアフォームなどが挙げられる。特に、ヘアミストおよびヘアスプレーの剤型にすると、毛髪に均一に塗布できるため好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、上述した各成分を、公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散することを適宜選択して行うことによって製造することができ、製造方法はとくに限定されない。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪をカールおよびストレート等の形状に形成する操作を行う前に、毛髪の上記スタイルを形成したい箇所に塗布して用いる。その後、毛髪を引っ張るまたは巻くことによって毛髪をカールおよびストレート等の形状に形成する。毛髪にカールおよびストレート等の形状に形成する操作は、加熱器具を用いることが好ましい。加熱器具としては、ヘアアイロン、ドライヤー、ホットカーラーなどが挙げられ、ヘアアイロンが好ましい。加熱器具の温度としては、120〜250℃が好ましく、140〜200℃がより好ましい。上記温度の下限値付近の温度でも、毛髪をカールおよびストレートの形状に形成可能であるのは、本発明の毛髪化粧料が、形状形成力が高いためである。
毛髪をストレートスタイルに形成する方法は、本発明の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、ヘアアイロンを用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をストレート形状に形成する工程とを含むことがより好ましい。この場合、ヘアアイロンとしてはストレート用ヘアアイロンおよびストレート用コテが好ましい。
表1−1〜1−3および表2〜4に示す全成分を配合した後、均一になるまで充分に攪拌して試料を調製して、以下の項目、方法および基準で評価した。評価結果を表1−1〜1−3および表2〜4に示す。なお、表中、各成分の配合量の単位は、重量%であり、全成分の合計を100重量%とする。
PPG-7ブテス-10:三洋化成工業株式会社製、ニューポール 50HB−260
PPG-5ブテス-5:三洋化成工業株式会社製、ニューポール 50HB−100
PPG-12ブテス-12:三洋化成工業株式会社製、ニューポール 50HB−400
PPG-15ブテス-20:三洋化成工業株式会社製、ニューポール 50HB−660
加水分解野菜タンパクPG−プロピルシラントリオール:クローダジャパン株式会社製「Keravis」、平均分子量1800
加水分解ケラチン:一丸ファルコス株式会社製「プロティキュートHγ」、平均分子量40000
ケラチン:クローダジャパン株式会社製、「ケラテックIFP−HMW」、平均分子量40000
評価はそれぞれ専門パネラー(美容師)10名による官能評価で行い、上記10名の協議に基づく総意で判定した。
(i)下記評価(1)〜(6)のための毛髪処理
乾いた長さ約35cm、重さ約10gの人毛毛束全体にアトマイザーで試料を5回噴射し、毛髪にしっかりとなじませた後、160度に熱したカール用ヘアアイロン(株式会社クレイツ製「CREATE ION イオンカールアイロン 32mm」)にて毛髪の根元から毛先までを巻き、10秒間カール形状のくせ付けを行った。得られた毛束について下記(1)〜(6)の評価を行なった。なお、下記(1)〜(3)については、試料を塗布することなくカールアイロン処理も行っていない毛束(以下「未処理の毛髪」ともいう)との比較により評価した。
◎:未処理の毛髪と比較し、手触りがすべて非常に良い。
○:未処理の毛髪と比較し、手触りは良い。
△:未処理の毛髪と比較し、手触りは変わらない。
×:未処理の毛髪と比較し、毛髪はごわごわとし、引っかかりが多く、手触りが悪い。
◎:未処理の毛髪と比較し、毛髪の根元から毛先までまとまりがあり、非常に良い。
○:未処理の毛髪と比較し、毛先のまとまりがあり、良い。
△:未処理の毛髪と比較し、毛髪の状態は変わらない。
×:未処理の毛髪と比較し、毛髪は広がっており、まとまらず悪い。
◎:未処理の毛髪と比較し、毛髪に十分な潤いがあり、非常に良好な状態である。
○:未処理の毛髪と比較し、毛髪に潤いがあり、良好な状態である。
△:未処理の毛髪と比較し、毛髪の状態は変わらない。
×:未処理の毛髪と比較し、毛髪は非常に乾燥したパサパサとして悪い状態である。
形成されたカールを手のひらで握り、離した際のカールの状態を以下の基準で評価した。
◎:素早く形が戻り、跳ね返るような弾力がある
○:形が戻り、跳ね返るような弾力がある。
△:形はやや戻るが、弾力はない。
×:形は戻らず、弾力もない。
上記カールアイロンによるくせ付けを行った際の、カールの形成の程度を以下の基準で評価した。
◎:毛束根元15センチから毛先までしっかりとしたカール形成ができ、非常に良い。
○:毛束根元20センチから毛先までしっかりとしたカール形成ができ、良い。
△:カール形成はできるものの、カールがだれてしまう。
×:カール形成が弱く、カールに広がりがあり、悪い。
上記カールアイロンによるくせ付けを行ってから7時間経過後のカールの形状の持続性を評価した。
◎:カール形成時と比較し、カールが変わらない。
○:カール形成時と比較し、カールに広がりはあるが、ほとんど変わらない。
△:カール形成時と比較し、毛先のカールが広がっている。
×:カール形成時と比較し、中間部から毛先のカールがかなり広がっている。
乾いた長さ約35cm、重さ約10gの人毛毛束全体にアトマイザーで試料を5回噴射し、毛髪にしっかりとなじませた後、160度に熱したストレートアイロン(株式会社TOM製「B2Y クラシックヘアアイロン」)にて毛髪の根元から毛先までのストレートスタイルのくせ付けを3回行った。得られた毛束について下記(7)および(8)の評価を行なった。
上記ストレートアイロンによるくせ付けを行った際の、毛束のストレートの形成の程度を以下の基準で評価した。
◎:しっかりとしたストレート形成ができ、非常に良い。
○:しっかりとしたストレート形成ができ、良い。
△:ストレートが形成できるが、毛先に広がりができてしまう。
×:ストレート形成が弱く、うねりや広がりがあり、悪い。
上記ストレートアイロンによるくせ付けを行ってから7時間経過後のストレートの形状の保持性を評価した。
◎:ストレート形成時と比較し、ストレートが変わらない。
○:ストレート形成時と比較し、ストレートがほとんど変わらない。
△:ストレート形成時と比較し、毛先が広がる。
×:ストレート形成時と比較し、毛髪にうねりや広がりがあり、悪い。
Claims (8)
- 加熱器具を用いて毛髪を所望の形状に形成する(ただし、毛髪のS−S結合の切断を伴わない)ために用いられ、
下記式(I)で表される化合物(A)と、ケラチンおよび加水分解ケラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種(B)とを含み、
成分(A)の含有量が0.01〜30重量%であり、成分(B)の含有量が5〜10重量%であることを特徴とする毛髪化粧料。
RO−(CH2CH2O)x−(CH2CH2CH2O)y−H ・・・(I)
(式(I)中、xおよびyは、x=4〜25かつy=4〜20を満たす整数、Rは、炭素数3〜6であるアルキル基である。) - さらに、シリル化加水分解蛋白質(C)を含むことを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 成分(C)の含有量が0.001〜5重量%であることを特徴とする請求項2に記載の毛髪化粧料。
- 加熱器具の温度が120〜250℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、
加熱器具を用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をカール形状またはストレート形状に形成する工程とを含むことを特徴とするヘアスタイル形成方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、
加熱したヘアアイロンまたはホットカーラーを用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をカール形状に形成する工程とを含むことを特徴とするヘアスタイル形成方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布する工程と、
加熱したヘアアイロンを用いて該毛髪化粧料の塗布された毛髪をストレート形状に形成する工程とを含むことを特徴とするヘアスタイル形成方法。 - 加熱温度が120〜250℃であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のヘアスタイル形成方法。
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