JP5962074B2 - 車両用舵角制御装置 - Google Patents
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Description
すなわち、操舵モードを切り替える際、ヨーレートを一定に保つためにモード切替前後における前輪転舵角と後輪転舵角の転舵角差と、モード切替期間の前輪転舵角と後輪転舵角の転舵角差を一定に保持する。このときには、モード切替前の旋回中心位置とモード切替後の旋回中心位置がずれてしまう。そのため、走行軌跡が大きく変わってしまい、ドライバーが操舵モードを切り替えるときの車両挙動の予測が困難になってしまう。
前記前輪操舵手段は、前輪を操舵する。
前記後輪操舵手段は、後輪を操舵する。
前記操舵モード切替手段は、前記前輪操舵手段により前記前輪を操舵する前輪操舵モードと、前記後輪操舵手段により前記後輪を操舵する後輪操舵モードとを切り替える。
前記転舵角制御手段は、前記操舵モード切替手段による操舵モード切替時、モード切替前の前記前輪の転舵角と前記後輪の転舵角の転舵角差、或いは、モード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替期間の前記転舵角差を異ならせる。
さらに、この転舵角制御装置は、進行方向前側にある車輪を操舵する操舵モードから、進行方向後側にある車輪を操舵する操舵モードへのモード切替時、モード切替前の転舵角差或いはモード切替後の転舵角差に対して、モード切替中の転舵角差の方を大きい値にする。
図1は、実施例1の車両用舵角制御装置を搭載した車両を示すシステムブロック図である。以下、図1に基づいて、実施例1の車両用舵角制御装置の構成を説明する。
ここで、「操舵モード切替期間」とは、操舵モードを切り替える際、左右前輪FL,FRの操舵と左右後輪RL,RRの操舵を同時に行なう時間である。つまり、切替距離演算器71は、前輪操舵と後輪操舵を同時に行なう4輪操舵中の走行距離を演算する。
ここで、転舵角演算器72は、操舵角検出値と切替距離に応じて、各輪FL,FR,RL,RRそれぞれの理想転舵角を予め設定したデータテーブルを有している。また、この転舵角演算器72には、転舵角サーボコントローラ73によって検出された各輪FL,FR,RL,RRの転舵角検出値(実転舵角)がそれぞれ入力される。そのため、この転舵角演算器72では、データテーブルから設定された理想転舵角と、転舵角サーボコントローラ73から入力された転舵角検出値(実転舵角)との平均値を各輪FL,FR,RL,RRの目標転舵角とする。
なお、データテーブルは、走行状態(前進・後退)と、モード切替状態(前輪操舵→後輪操舵・後輪操舵→前輪操舵)とで区分けされるパターンごとに存在する。
図2は、実施例1の転舵角演算器により実行される理想舵角設定処理の流れを示すフローチャートである。以下、図2に示すフローチャートに基づき、転舵角演算器72が有するデータテーブルにて設定される理想転舵角の設定処理の流れを説明する。
ここで、前進であるか否かの判断は、車両Sに搭載した図示しないインヒビタスイッチからの入力信号に基づいて判断する。インヒビタスイッチからの入力信号がDレンジ選択であれば前進と判断し、Rレンジ選択であれば後退と判断する。
なお、このときの「前輪−後輪」とは、車幅方向の同じ側で比較する。また、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、操舵角及び切替距離ごとに求める。
ここで、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、下記[式1]にて設定されるモード切替後の走行距離r(t)に対する車体方角の変化量φ(t)(図4(a)において実線で示す)が、モード切替をしない場合の走行距離に対する予想車体方角の変化量(図4(a)において破線で示す)に、左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRの幾何中心位置Oと操舵角に応じた旋回中心Orを結ぶ線分L(図4(b)参照)と、左右後輪RL,RRの車軸Jとでなす角度θO(図4(b)参照)の2倍の値(2×arctan(-rx(t0)/ry(t0))を加算した値(図4(a)においてΔθで示す)となるように決める。つまり、図4(a)に示すΔθと、図4(b)に示すθO+θOを等しくする。また、「t0」は、操舵モードの切り替えを開始する瞬間の時刻である。
[式1]
ここで、「ω(τ)」は、ヨーレートであり。「v」は車速である。また、「左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRの幾何中心位置O」とは、平面視上及び車両上下方向のそれぞれにおいて、各輪FL,FR,RL,RRの中心になる位置である。
さらに、走行距離r(t)は、下記[式2]にて求める。また、「車体方角」とは、車両Sの走行中の向き(方角)である。「車体方角の変化量」は、例えば左旋回時、東方向を0[deg]とすると、北方向が90[deg]、西方向が180[deg]、南方向が270[deg]となり、さらに旋回する場合では、東方向が360[deg]、北方向が450[deg]、西方向が540[deg]、南方向が630[deg]となる。
[式2]
また、「θ1L」は、左前輪FLの転舵角度であり、「θ1R」は、右前輪FRの転舵角度であり、「θ2L」は、左後輪RLの転舵角度であり、「θ2R」は、右後輪RRの転舵角度であり、「HB」は、ホイールベースであり、「TR」はトレッドである。「m1,m2,m3,m4」は、それぞれ重み付け係数である。ここでは、m1を左前輪FLの輪荷重とし、m2を右前輪FRの輪荷重とし、m3を左後輪RLの輪荷重とし、m4を右後輪RRの輪荷重とする。
なお、このときの「前輪−後輪」とは、車幅方向の同じ側で比較する。また、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、操舵角及び切替距離ごとに求める。
ここで、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、上記[式1]にて設定されるモード切替後の走行距離r(t)に対する車体方角の変化量φ(t)(図6(a)において実線で示す)が、モード切替をしない場合の走行距離に対する予想車体方角の変化量(図6(a)において破線で示す)から、左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRの幾何中心位置Oと操舵角に応じた旋回中心Orを結ぶ線分L(図6(b)参照)と、左右後輪RL,RRの車軸Jとでなす角度θO(図6(b)参照)の2倍の値(2×arctan(-rx(t0)/ry(t0))を減算した値(図6(a)においてΔθで示す)となるように決める。つまり、図6(a)に示すΔθと、図6(b)に示すθO+θOを等しくする。
なお、このときの「前輪−後輪」とは、車幅方向の同じ側で比較する。また、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、操舵角及び切替距離ごとに求める。
ここで、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、上記[式1]にて設定されるモード切替後の走行距離r(t)に対する車体方角の変化量φ(t)(図8(a)において実線で示す)が、モード切替をしない場合の走行距離に対する予想車体方角の変化量(図8(a)において破線で示す)から、左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRの幾何中心位置Oと操舵角に応じた旋回中心Orを結ぶ線分L(図8(b)参照)と、左右前輪FL,FRの車軸Jとでなす角度θO(図8(b)参照)の2倍の値(2×arctan(-rx(t0)/ry(t0))を減算した値(図8(a)においてΔθで示す)となるように決める。つまり、図8(a)に示すΔθと、図8(b)に示すθO+θOを等しくする。
なお、このときの「前輪−後輪」とは、車幅方向の同じ側で比較する。また、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、操舵角及び切替距離ごとに求める。
ここで、各輪FL,FR,RL,RRの理想転舵角は、上記[式1]にて設定されるモード切替後の走行距離r(t)に対する車体方角の変化量φ(t)(図10(a)において実線で示す)が、モード切替をしない場合の走行距離に対する予想車体方角の変化量(図10(a)において破線で示す)に、左右前輪FL,FRと左右後輪RL,RRの幾何中心位置Oと操舵角に応じた旋回中心Orを結ぶ線分L(図10(b)参照)と、左右前輪FL,FRの車軸Jとでなす角度θO(図10(b)参照)の2倍の値(2×arctan(-rx(t0)/ry(t0))を加算した値(図10(a)においてΔθで示す)となるように決める。つまり、図10(a)に示すΔθと、図10(b)に示すθO+θOを等しくする。
まず、「比較例の車両用舵角制御装置の構成と課題」を説明し、続いて、実施例1の車両用舵角制御装置の作用を、「前進時・前輪操舵モード→後輪操舵モード作用」、「前進時・後輪操舵モード→前輪操舵モード作用」、「後退時・前輪操舵モード→後輪操舵モード作用」、「後退時・後輪操舵モード→前輪操舵モード作用」に分けて説明する。
図11(a)は、比較例の車両用舵角制御装置において、前進時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへと操舵モードを切り替えた際の転舵角変化を示す特性図であり、(b)は走行距離に対する車体方角変化量及びヨーレートを示す図である。図12は、比較例の車両用舵角制御装置において、前進Uターン旋回時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへと操舵モードを切り替えた際の走行軌跡を示す図である。
これにより、図11(b)に示すように、前輪操舵モードから後輪操舵モードへのモード切替期間に生じるヨーレート変化を抑制することができる。
このため、モード切替前(前輪操舵モード)の旋回中心Or1の位置とモード切替後(後輪操舵モード)の旋回中心Or2の位置がずれてしまい、モード切替期間における旋回半径が大きくなってしまう。この結果、操舵モードを切り替えることで走行軌跡が大きく変わってしまい、ドライバーが操舵モードを切り替えたときの車両挙動の予測が困難になっていた。
図13は、実施例1の車両用舵角制御装置において、前進Uターン旋回時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへと操舵モードを切り替えた際の走行軌跡を示す図である。
そのため、図13に示すように、モード切替期間に、軌跡内接円R3に左後輪RLが接するときと、左前輪FLが接するときの車両ヨー角の差分を与えるように、タイヤ操舵角変化時の角度変化の増加量を設定することで、おのずと走行軌跡が円状となる。
実施例1の車両用操舵制御装置において、前進走行時に左旋回を行なう際、後輪操舵モードから前輪操舵モードへと切り替える場合を説明する。
そのため、軌跡内接円に左後輪RLが接するときと、左前輪FLが接するときの車両ヨー角の差分を減ずるように、タイヤ操舵角変化時の角度変化の減少量を設定することで、おのずと走行軌跡が円状となる。
実施例1の車両用操舵制御装置において、後退走行時に左旋回を行なう際、前輪操舵モードから後輪操舵モードへと切り替える場合を説明する。
そのため、軌跡内接円に左後輪RLが接するときと、左前輪FLが接するときの車両ヨー角の差分を減ずるように、タイヤ操舵角変化時の角度変化の減少量を設定することで、おのずと走行軌跡が円状となる。
実施例1の車両用操舵制御装置において、後退走行時に左旋回を行なう際、後輪操舵モードから前輪操舵モードへと切り替える場合を説明する。
そのため、軌跡内接円に左後輪RLが接するときと、左前輪FLが接するときの車両ヨー角の差分を与えるように、タイヤ操舵角変化時の角度変化の増加量を設定することで、おのずと走行軌跡が円状となる。
実施例1の車両用舵角制御装置にあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
後輪RL,RRを操舵する後輪操舵手段(後輪操舵機構)2と、
前記前輪操舵手段1により前記前輪FL,FRを操舵する前輪操舵モードと、前記後輪操舵手段2により前記後輪RL,RRを操舵する後輪操舵モードとを切り替える操舵モード切替手段(操舵モード切替スイッチ)6と、
前記操舵モード切替手段6による操舵モード切替時、モード切替前の前記前輪FL.FRの転舵角と前記後輪RL,RRの転舵角の転舵角差ΔθA、或いは、モード切替後の前記転舵角差ΔθBに対して、モード切替期間の前記転舵角差ΔθCを異ならせる転舵角制御手段(舵角コントローラ)7と、
を備えた構成とした。
これにより、旋回中に操舵モードを切り替える際、車両の走行軌跡の変化を抑制することができる。
これにより、軌跡内接円に、前輪が接するときと、後輪が接するときの車両ヨー角の差分を与えるようにタイヤ操舵角変化時の角度変化の増加量を設定することになり、車両の走行軌跡を円状にして、軌跡変化を抑制することができる。
これにより、車両前進時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへのモード切替において、走行軌跡の変化を小さくし、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
これにより、車両後退時、後輪操舵モードから前輪操舵モードへのモード切替において、走行軌跡の変化を小さくし、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
これにより、軌跡内接円に、前輪が接するときと、後輪が接するときの車両ヨー角の差分を減ずるようにタイヤ操舵角変化時の角度変化の減少量を設定することになり、車両の走行軌跡を円状にして、軌跡変化を抑制することができる。
これにより、車両前進時、後輪操舵モードから前輪操舵モードへのモード切替において、走行軌跡の変化を小さくし、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
これにより、車両後退時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへのモード切替において、走行軌跡の変化を小さくし、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
これにより、各輪FL,FR,RL,RRの転舵角の走行距離に対する変化特性を単純化することができ、簡易な演算により各輪FL,FR,RL,RRの転舵角を求めることができる。
これにより、各輪FL,FR,RL,RRの転舵角を円滑に変化させることができ、走行軌跡のずれをより抑えることができて、操作性の向上をさらに図ることができる。
図14は、実施例2の車両用舵角制御装置を搭載した車両を示すシステムブロック図である。以下、図14に基づいて、実施例1の車両用舵角制御装置の構成を説明する。
なお、この横G推定値ay(t)は、下記[式3]にて求められる。
[式3]
ここで、「v」は車速である。また、走行距離r(t)は、実施例1にて示した[式2]に基づいて求める。
すなわち、前記第1方式は、実施例1において説明した制御方式であり、操舵モード切替時、モード切替前の前輪FL,FRの転舵角と後輪RL,RRの転舵角の転舵角差ΔθA、或いは、モード切替後の転舵角差ΔθBに対して、モード切替期間の転舵角差ΔθCを異ならせる(図15(a)参照)。
また、前記第2方式は、実施例1において比較例として説明した制御方式であり、操舵モード切替時、モード切替前の前輪FL,FRの転舵角と後輪RL,RRの転舵角の転舵角差ΔθA、及び、モード切替後の転舵角差ΔθBに対して、モード切替期間の転舵角差ΔθCを一定にする(図15(b)参照)。
なお、この図16では、横G推定値よりも横G検出値が僅かに小さい値のときには、第1方式の実行優先度を高くする。
θ=θ1×α+θ2×(1−α) …(4)
なお、第1方式による理想転舵角の設定方法及び第2方式による理想転舵角の設定方法については、実施例1にて説明したのでここでは詳細な説明を省略する。
また、「α=0.5」とすれば、第1方式より設定する理想転舵角の割合と、第2方式により設定する理想転舵角の割合は同等になり、それぞれの方式により設定された理想転舵角の平均値で目標転舵角が設定される(図17(b)参照)。
また、「α=1」とすれば、第2方式により設定する理想転舵角の割合はゼロとなり、第1方式により設定する理想転舵角のみで目標転舵角が設定される(図17(c)参照)。
実施例2の車両用舵角制御装置において、走行中、操舵モード切替スイッチ6が操作されると、横Gセンサ8により横G検出値を検出すると共に、グリップ状態横G計算器74により横G推定値を推定する。なお、このとき、走行状態が前進・後退の何れであるか、また操舵モードの切り替えが、前輪操舵モード→後輪操舵モード・後輪操舵モード→前輪操舵モードの何れであるかを判断する。
続いて、横G推定値と横G検出値との横G差ΔGを演算し、この横G差ΔGと、図18に示すマップに基づいて、重み付け係数αを設定する。
そして、第1方式によって理想転舵角θ1を設定すると共に、第2方式によって理想転舵角θ2を設定し、設定された重み付け係数αと、上記式(4)により、最終的な目標転舵角θを設定する。
実施例2の車両用舵角制御装置において、重み付け係数αが0.5より小さい値の場合には、目標転舵角において第2方式よって設定される理想転舵角θ2の割合が高くなる。ここで、前進走行時、前輪操舵モードから後輪操舵モードへと切り替える場合、第2方式では、図21に示すように、モード切替後の走行距離に対する実際の車体方角変化量を、モード切替をしない場合の走行距離に対する予想車体方角変化量と一致する値とする。これにより、ヨーレートはモード切替期間も、モード切替前後に対して変動することがなくなり、ヨーレートが安定して特に高速走行時での車両挙動の違和感を低減することができる。
すなわち、横G差ΔGに応じて操舵モード切り替え方式の優先度合いを変化させることにより、走行状態に合わせて適切な舵角制御を行うことができて、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
すなわち、低速旋回時等のヨーレートの変化を感じにくい走行シーンでは、走行軌跡の変動を抑えることができる第1方式の実行優先度を高くする。一方、高速旋回時等のヨーレートの変化を感じやすく、ヨーレート変化による車両挙動の違和感が大きくなる走行シーンでは、ヨーレート変化を抑えることができる第2方式の実行優先度を高くする。
これにより、走行状態に合わせてさらに適切な舵角制御を行うことで、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
前記転舵角制御手段7Aは、前記横加速度検出手段8により検出された実横加速度(横G検出値)と、前記前輪FL,FR及び前記後輪RL,RRの各転舵角に基づいて推定した推定横加速度(横G推定値)との横加速度差(横G差)ΔGに応じて、
前記操舵モードのモード切替時、モード切替前の前記前輪FL,FRの転舵角と前記後輪RL,RRの転舵角の転舵角差ΔθA、或いは、モード切替後の前記転舵角差ΔθBに対して、モード切替期間の前記転舵角差ΔθCを異ならせる第1方式と、
前記操舵モードのモード切替時、モード切替前の前記前輪FL,FRの転舵角と前記後輪RL,RRの転舵角の転舵角差ΔθA、及び、モード切替後の前記転舵角差ΔθBに対して、モード切替期間の前記転舵角差ΔθCを一定にする第2方式と、のうちいずれか一方を優先実行するモード切替方式制御手段(モード切替方式重み付け演算器)75を有する構成とした。
これにより、横G差ΔGに応じて操舵モード切り替え方式の優先度合いを変化させることができ、走行状態に合わせて適切な舵角制御を行うことで、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
これにより、走行状態に合わせてさらに適切な舵角制御を行うことができて、ドライバーに違和感を与えることを防止できる。
θ=θ1×α+θ2×(1−α)
にて示す式により前記目標転舵角を設定する構成とした。
これにより、各輪FL,FR,RL,RRの転舵角の演算が単純化され、容易に転舵角を求めることができる。
これにより、走行状態に合わせてさらに適切な舵角制御を行うことができ、ドライバーに違和感を与えることをより効果的に防止できる。
これにより、走行状態に合わせてさらに適切な舵角制御を行うことができ、ドライバーに違和感を与えることをより効果的に防止できる。
1 前輪操舵機構(前輪操舵手段)
11 前輪用転舵モータ
12 インバータ
2 後輪操舵機構(後輪操舵手段)
21 後輪用転舵モータ
22 インバータ
3 バッテリ
4 ステアリング機構
41 ハンドル
42 操舵角センサ
5 車速センサ
6 操舵モード切替スイッチ(操舵モード切替手段)
7 舵角コントローラ(転舵角制御手段)
71 切替距離演算器
72 転舵角演算器
73 転舵角サーボコントローラ
FL,FR 左右前輪
RL,RR 左右後輪
Claims (13)
- 前輪を操舵する前輪操舵手段と、
後輪を操舵する後輪操舵手段と、
前記前輪操舵手段により前記前輪を操舵する前輪操舵モードと、前記後輪操舵手段により前記後輪を操舵する後輪操舵モードとを切り替える操舵モード切替手段と、
前記操舵モード切替手段による操舵モード切替時、モード切替前の前記前輪の転舵角と前記後輪の転舵角の転舵角差、或いは、モード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差を異ならせる転舵角制御手段と、
を備え、
前記転舵角制御手段は、進行方向前側にある車輪を操舵する操舵モードから、進行方向後側にある車輪を操舵する操舵モードへのモード切替時、モード切替前の前記転舵角差或いはモード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差の方を大きい値にする
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項1に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、車両前進時、前記前輪操舵モードから前記後輪操舵モードへのモード切替後における走行距離に対する実際の車体方角変化量が、モード切替をしない場合における走行距離に対する予想車体方角変化量に、前記前輪と前記後輪の中心位置と旋回中心を結ぶ線分と、前記後輪の車軸とでなす角度の2倍の値を加算した値になるように、前記前輪及び前記後輪の各転舵角を制御する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項1に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、車両後退時、前記後輪操舵モードから前記前輪操舵モードへのモード切替後における走行距離に対する実際の車体方角変化量が、モード切替をしない場合における走行距離に対する予想車体方角変化量に、前記前輪と前記後輪の中心位置と旋回中心とを結ぶ線分と、前記前輪の車軸とでなす角度の2倍の値を加算した値になるように、前記前輪及び前記後輪の各転舵角を制御する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 前輪を操舵する前輪操舵手段と、
後輪を操舵する後輪操舵手段と、
前記前輪操舵手段により前記前輪を操舵する前輪操舵モードと、前記後輪操舵手段により前記後輪を操舵する後輪操舵モードとを切り替える操舵モード切替手段と、
前記操舵モード切替手段による操舵モード切替時、モード切替前の前記前輪の転舵角と前記後輪の転舵角の転舵角差、或いは、モード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差を異ならせる転舵角制御手段と、
を備え、
前記転舵角制御手段は、進行方向後側にある車輪を操舵する操舵モードから、進行方向前側にある車輪を操舵する操舵モードへのモード切替時、モード切替前の前記転舵角差或いはモード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差の方を小さい値にする
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項4に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、車両前進時、前記後輪操舵モードから前記前輪操舵モードへのモード切替後における走行距離に対する実際の車体方角変化量が、モード切替をしない場合における走行距離に対する予想車体方角変化量から、前記前輪と前記後輪の中心位置と旋回中心とを結ぶ線分と、前記後輪の車軸とでなす角度の2倍の値を減算した値になるように、前記前輪及び前記後輪の各転舵角を制御する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項4に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、車両後退時、前記前輪操舵モードから前記後輪操舵モードへのモード切替後における走行距離に対する実際の車体方角変化量が、モード切替をしない場合における走行距離に対する予想車体方角変化量から、前記前輪と前記後輪の中心位置と旋回中心とを結ぶ線分と、前記前輪の車軸とでなす角度の2倍の値を減算した値になるように、前記前輪及び前記後輪の各転舵角を制御する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、前記操舵モードのモード切替中における前記前輪及び前記後輪の各転舵角の走行距離に対する変化特性を、一次関数により設定した
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された車両用舵角制御装置において、
前記転舵角制御手段は、前記操舵モードのモード切替中における前記前輪及び前記後輪の各転舵角の走行距離に対する変化特性を、多次関数により設定した
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された車両用舵角制御装置において、
車両の左右方向に発生した横加速度を検出する横加速度検出手段を備え、
前記転舵角制御手段は、前記横加速度検出手段により検出された実横加速度と、前記前輪及び前記後輪の各転舵角に基づいて推定した推定横加速度との横加速度差に応じて、
前記操舵モードのモード切替時、モード切替前の前記前輪の転舵角と前記後輪の転舵角の転舵角差、或いは、モード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差を異ならせる第1方式と、
前記操舵モードのモード切替時、モード切替前の前記前輪の転舵角と前記後輪の転舵角の転舵角差、及び、モード切替後の前記転舵角差に対して、モード切替中の前記転舵角差を一定にする第2方式と、のうちいずれか一方を優先実行するモード切替方式制御手段を有する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項9に記載された車両用舵角制御装置において、
前記モード切替方式制御手段は、前記推定横加速度よりも前記実横加速度の方が大きい値のときには前記第1方式の実行優先度を高くし、前記推定横加速度よりも前記実横加速度の方が小さい値のときには前記第2方式の実行優先度を高くする
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項9又は請求項10に記載された車両用舵角制御装置において、
前記モード切替方式制御手段は、αを重み付け係数とし、θ1を前記第1方式により設定する転舵角とし、θ2を前記第2方式により設定する転舵角とし、θを目標転舵角としたとき、
θ=θ1×α+θ2×(1−α)
にて示す式により前記目標転舵角を設定する
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項11に記載された車両用舵角制御装置において、
前記重み付け係数は、前記操舵モードのモード切替の経過時間に応じて変化させる
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 請求項11又は請求項12に記載された車両用舵角制御装置において、
前記重み付け係数は、前記操舵モードのモード切替時における前記実横加速度の変化に応じて変化させる
ことを特徴とする車両用舵角制御装置。
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