JP4990715B2 - 作業車両の走行システム - Google Patents

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Description

本発明は作業車両の走行システムに係わり、特に、ラフテレンリフトトラック、ホイールローダ、ホイール式の油圧ショベル等のステアリング装置を有する作業車両の走行システムに関する。
ラフテレンリフトトラック、ホイールローダ、ホイール式の油圧ショベル等の作業車両の走行システムは、不整地・泥濘地などにおいても高い走破性が求められるため4WD駆動が採用されており、その4WD駆動方式として、構成がシンプルなプロペラシャフトを用いた動力伝達方式が多く用いられている。
このようなプロペラシャフトを用いた4WD駆動方式を用いた走行システムの従来技術として、例えば特許文献1〜3記載のように、油圧ポンプと走行モータを閉回路接続したHST(Hydro-Static Transmission)とを組み合わせたものがある。
特許文献1記載の走行システムは、1つの油圧ポンプと1つの油圧モータを閉回路接続してHSTを構成し、その1つの油圧モータによりフロント及びリアの走行装置を駆動するものであり、油圧モータを変速機とプロペラシャフトを介してフロントとリアの走行装置に接続し、プロペラシャフトを回転させることによりフロントとリアの走行装置を同時に駆動する。
特許文献2及び特許文献3記載の走行システムは、1つの油圧ポンプを2つの油圧モータに並列に閉回路接続してHSTを構成し、2つの油圧モータで走行装置を駆動するものであり、この場合も、2つの油圧モータを減速機とプロペラシャフトを介してフロントとリアの走行装置に接続し、プロペラシャフトを回転させることによりフロントとリアの走行装置を同時に駆動する。
また、最近では、車体レイアウトの自由度を確保することなどを目的として、プロペラシャフトを用いない4WD駆動方式も提案されており、その一例が特許文献4に記載されている。特許文献4記載の走行システムは、1つの油圧ポンプを2つの油圧モータに並列に閉回路接続してHSTを構成し、2つの油圧モータをそれぞれフロントとリアの走行装置に独立して接続し、油圧モーターを駆動することによりフロントとリアの走行装置を同時に駆動する。
一方、特許文献1〜4に記載のようなラフテレンリフトトラック、ホイールローダ、ホイール式の油圧ショベル等の作業車両には、車体の走行方向を変えるためのステアリング装置が設けられており、このステアリング装置には、例えば特許文献5に記載のように、前後の車輪にステアリング機構を備え、二輪操舵(2WS)、逆位相四輪操舵(4WS)、同位相四輪操舵(クラブ)のモードを有し、そのうちいずれか1つのモードを選択して操舵を行なえるようにしたものがある。2WSモードは高速走行に適し、クラブモードは車体の進行方向角度を維持しながら、車体位置を微調整する走行に適し、4WSモードは小廻り性が要求される作業時の走行に適している。
特開平5−306768号公報 特開平11−166623号公報 特開平11−230333号公報 特開2006−258119号公報 特開2003−252230号公報
特許文献1〜5に記載のようなラフテレンリフトトラック、ホイールローダ、ホイール式の油圧ショベル等の作業車両は、フロント作業機を有し、そのフロント作業機により積荷の運搬や、土砂の掘削などを行うものであり、このような作業上の性質から車体の小廻り性が特に重要視されており、様々な工夫がなされている。例えば、ホイールローダはフレーム自身が折れ曲がるアーティキュレート方式を採用して小廻り性を向上している。また、ラフテレンリフトトラック等の作業車両では、特許文献5に記載のように前後の車輪にステアリング機構を備え、二輪操舵(2WS)、逆位相四輪操舵(4WS)、同位相四輪操舵(クラブ)のいずれか1つの走行モードを選択できるようにしている。小廻り性が良いのは4WSであり、これは前後の車輪のステアリング角度を逆位相にしたものである。この4WSと前記アーティキュレート方式とは機構が異なるが、ステアリングによる性質はほぼ同じであり、例えば前輪と後輪の軌跡が同一となるように双方とも構成されることが特徴的である。これによるメリットは前輪と後輪との軌跡差(内輪差)を気にしなくてすむといったことが挙げられる。また、前輪と後輪の軌跡が同一であるがゆえ前後輪間の差動動作が必要とならないことが挙げられる。すなわち、内輪差がある場合だと前後輪間の回転差を吸収するための差動装置、例えば前後輪間のディファレンシャル装置を設けることが必要となる。内輪差は回転半径が小さくなればなるほどその影響が大きくなり不具合が生じるが、特許文献5に記載のような従来のステアリング装置の4WSでは、前輪と後輪の軌跡が同一で内輪差が発生しないので、その点は問題とならない。
このように従来のステアリング装置の4WSでは内輪差が無いステアリング構成としているため、特許文献1〜3に記載のような前後の駆動が直結となるプロペラシャフトを用いた4WD駆動方式であっても問題とならなかった。
ところで、ラフテレンリフトトラック、ホイールローダ、ホイール式の油圧ショベル等の作業車両の需要の拡大とともに用途が多様化しており、その多様化に伴い、更なる小廻り性の向上が求められている。しかしながら、従来の作業車両でも最も小廻り性が良いのは内輪差の無い4WSであり、小廻り性の向上には限界があった。
本発明の目的は、フロント走行装置とリア走行装置とを逆位相で操舵する4WS(逆位相四輪操舵)における小廻り性を向上することのできる作業車両の走行システムを提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、フロント走行装置と、リア走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを駆動する走行駆動装置とを有する走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを手動操舵手段の操作量に応じて逆位相で操舵する4WSモードを有するステアリング装置とを備えた作業車両の走行システムにおいて、前記走行駆動装置は、油圧ポンプと、この油圧ポンプに並列に閉回路接続され、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置を駆動する第1及び第2走行油圧モータとを有し、前記ステアリング装置は、油圧ポンプと、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の一方を操舵する第1ステアリングシリンダ装置と、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の他方を操舵する第2ステアリングシリンダ装置とを有し、前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油の供給に基づくそれぞれ等しい流量の圧油の供給により異なるストロークで動作するように構成されているものとする。
このように走行駆動装置を、油圧ポンプに並列に閉回路接続され、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、フロント走行装置及びリア走行装置を駆動する第1及び第2走行油圧モータを有する構成とすることにより、プロペラシャフトにて直結されている場合と異なって前後輪間における回転差は油圧的に吸収されるため、前後輪間における回転差の制約はなくなる。その結果、前後輪間に内輪差(軌跡差)が生じた場合でも、その内輪差により生じる前後輪間における回転差は油圧的に吸収され、内輪差(軌跡差)の無いステアリング構成に制約されなくなる。
このような走行駆動装置との組み合わせでステアリング装置の第1及び第2ステアリングシリンダ装置を、4WSモードにおいて、油圧ポンプから吐出される圧油の供給に基づくそれぞれ等しい流量の圧油の供給により異なるストロークで動作するように構成することにより、4WSモードにおけるフロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度の大きさが異なるように構成され、フロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度が同じになるよう構成される場合に比べて旋回半径は小さくなり、4WS時の小廻り性を向上させることができる。
すなわち、従来の内輪差(軌跡差)の無い4WS操舵時においては、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度が等しくなるよう操舵される。このとき、フロント走行装置の左右の前輪の軌跡及びリア走行装置の左右の後輪の軌跡の中心(旋回中心)は前後輪間を2等分する線上に位置する。
一方、本発明において、例えば、4WSモードにおいてフロント走行装置よりもリア走行装置のステアリング角度の方が大きくなる場合は、車体のリア側の方が車体のフロント側より大きく向きを変えようとする結果、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に比べて、車体の旋回中心が前後輪間を2等分する線上の点から車体側でかつフロント側の点へと移動するため、旋回半径は、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に比べて小さくなり、小廻り性が向上する。逆に、リア走行装置よりもフロント走行装置のステアリング角度の方が大きくなる場合は、車体のフロント側の方が車体のリア側より大きく向きを変えようとする結果、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に比べて、車体の旋回中心が前後輪間を2等分する線上の点から車体側でかつリア側の点へと移動するため、この場合も、旋回半径は、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に比べて小さくなり、小廻り性が向上する。
また、フロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度を異ならせると、前後輪間に内輪差(軌跡差)が生じ、この内輪差によって前後輪間に回転差が生じるが、この前後輪間の回転差は上記のように第1及び第2走行油圧モータによって油圧的に吸収され、回転差の問題は生じない。
(2)また,上記目的を達成するために、本発明は、フロント走行装置と、リア走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを駆動する走行駆動装置とを有する走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを手動操舵手段の操作量に応じて逆位相で操舵する4WSモードを有するステアリング装置とを備えた作業車両の走行システムにおいて、前記走行駆動装置は、油圧ポンプと、この油圧ポンプに並列に閉回路接続され、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置を駆動する第1及び第2走行油圧モータとを有し、前記ステアリング装置は、油圧ポンプと、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の一方を操舵する第1ステアリングシリンダ装置と、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の他方を操舵する第2ステアリングシリンダ装置とを有し、前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置の一方に供給され、その一方からの戻り油であって前記油圧ポンプから吐出される圧油と等量の圧油が前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置の他方に供給されるようにシリーズに接続され、前記第1ステアリングシリンダ装置は1本の第1油圧シリンダを有し、前記第2ステアリングシリンダ装置は、互いに並設されかつ合計の受圧面積が前記第1油圧シリンダの受圧面積と等しい2本の第2油圧シリンダを有し、前記4WSモード以外では、前記2本の第2油圧シリンダに圧油を供給し、前記4WSモードでは、前記2本の第2油圧シリンダの一方のみに圧油を供給することで、前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油の供給により異なるストロークで動作し、これにより 前記ステアリング装置は、前記4WSモードにおける前記フロント走行装置と前記リア走行装置のステアリング角度の大きさが異なるように構成されているものとする。
これにより上記(1)で説明したように、内輪差によって前後輪間に回転差を生じることなく、フロント走行装置とリア走行装置とを逆位相で操舵する4WS(逆位相四輪操舵)における小廻り性を向上することができる。
また、第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、4WSモードにおいて、油圧ポンプから吐出される圧油の供給により異なるストロークで動作するものとなる。
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記作業車両はフロント作業機を備え、前記ステアリング装置は、前記4WSモードにおける前記フロント走行装置と前記リア走行装置のステアリング角度が、前記フロント走行装置よりも前記リア走行装置の方が大きくなるように構成される。
これにより上記(1)で述べたように、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に前後輪間を2等分する線上にあった旋回中心がフロント側でかつ車体側へと移動するため、旋回半径は、フロント走行装置とリア走行装置のステアリング角度を等しくした場合に比べて小さくなり、小廻り性が向上する。また、旋回中心がフロント側へと移動するため、車体旋回時にフロント側に位置するフロント作業機の旋回距離(移動距離)が短くなり、4WS時のフロント作業機の微小位置合わせ性を向上させることができる。
本発明によれば、4WSモードにおいてフロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度が同じになるように操舵されるものに比べて、手動操舵手段を同じ操作量だけ操作したときの車体の旋回半径が小さくなり、4WS時の小廻り性を向上することができる。
また、
4WSモードにおいて、フロント走行装置よりもリア走行装置の方がステアリング角度が大きくなるように構成した場合は、フロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度が同じになるように操舵されるものに比べて、フロント作業機の旋回距離(移動距離)が短くなり、フロント作業機の微小位置合わせ性を向上させることができる。
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
〜構成〜
図1は本発明の走行システムが搭載される作業車両の一例であるラフテレンリフトトラックの外観を示す図である。
図1において、ラフテレンリフトトラックは、車体91と、車体91上に位置する運転室92と、車体91に運転室92の側部を起伏可能に取り付けられた伸縮可能なブーム93と、ブーム93の先端に回動可能に取り付けられたアタッチメント取付部94と、アタッチメント取付部94に取り付けられたアタッチメントの一例である、荷役作業に用いるフォーク95とを備えており、ブーム93とアタッチメント取付部94とフォーク95はフロント作業機96を構成している。また、図1では図示を省略しているが、ブーム93、アタッチメント取付部94及びフォーク95にはそれぞれ油圧アクチュエータが取り付けられ、各作業部材はそれぞれの油圧アクチュエータにより駆動される。
図1の想像線はブーム93を上げた状態を示している。この場合、ブーム93を上げた状態にしても、アタッチメント取付部94のリンク作用によりフォーク95の姿勢は変わらない。
車体91にはフロント走行装置の一部である前側の車輪(タイヤ)(以下適宜「前輪」という)14a,14b及びリア走行装置の一部である後側の車輪(タイヤ)(以下適宜「後輪」という)24a,24bが取り付けられている。
図2は,以上のような作業車両(ラフテレンリフトトラック)に搭載される本実施の形態に係わる走行システムの走行装置を油圧回路とともに示すシステム構成図である。
図2において、本実施の形態に係わる走行システムは走行装置3を備え、この走行装置3は、HST油圧回路6(走行駆動装置)と、フロント走行装置11と、リア走行装置21とを備えている。HST油圧回路6は、エンジン2により駆動されるメインの油圧ポンプ1と、油圧ポンプ1から吐出された圧油により駆動され、それぞれフロント走行装置11及びリア走行装置21を駆動する2つの走行用油圧モータ10,20とを有している。油圧ポンプ1と走行用油圧モータ10は主管路6a〜6dを介して閉回路接続され、油圧ポンプ1と走行用油圧モータ20は主管路6a,6b,6e,6fを介して閉回路接続されている。また、主管路6c,6dと主管路6e,6fは共に主管路6a,6bから分岐し、2つの走行用油圧モータ10,20は油圧ポンプ1に対して互いに並列接続されている。
フロント走行装置11は、走行用油圧モータ10の出力軸16に連結された減速機15と、この減速機15に連結された左右のアクスル(車軸)13a,13bと、アクスル13a,13bを覆うアクスルフレーム12と、アクスル13a,13bの各端部に連結された上記左右の前輪14a,14bとを備え、リア走行装置21は、走行用油圧モータ20の出力軸26に連結された減速機25と、この減速機25に連結された左右のアクスル(車軸)23a,23bと、アクスル23a,23bを覆うアクスルフレーム22と、アクスル23a,23bの各端部に連結された上記左右の後輪24a,24bとを備えている。
油圧ポンプ1から吐出された圧油は2つの走行用油圧モータ10,20に供給され、これら走行用油圧モータ10,20を駆動した後、油圧ポンプ1に戻される。これら走行用油圧モータ10,20が駆動されると、それらの駆動力は出力軸16、26、減速機15,25、アクスル13a,13b,23a,23bを介して前輪14a,14b、後輪24a,24bに伝達され、前輪14a,14b、後輪24a,24bを駆動する。これにより作業車両は走行する(四輪駆動)。すなわち、HST油圧回路6はフロント走行装置11とリア走行装置21とを駆動する四輪駆動方式の走行駆動装置を構成する。
図3は、本実施の形態に係わる走行システムのステアリング装置を示すシステム構成図である。
図3において、本実施の形態に係わる走行システムはステアリング装置4を備え、このステアリング装置4は、油圧源30と、ハンドル操舵装置40と、モード切換バルブ50と、前輪側ステアリング装置60と、後輪側ステアリング装置70と、モード入力装置80と、コントローラ81とを備えている。
油圧源30は、油圧ポンプ31とリリーフバルブ31aとタンク32とを有し、油圧ポンプ31から吐出した圧油はポンプライン35aを介してハンドル操舵装置40に供給され、ハンドル操舵装置40からの戻り油はタンクライン35bを介してタンク32に還流する。
ハンドル操舵装置40はステアリングバルブ41とハンドル42(手動操舵手段)とから構成され、ステアリングバルブ41はポンプポート41a、タンクポート41bと2つのアクチュエータポート41c,41dを有している。ポンプポート41aはポンプライン35aを介して油圧ポンプ31と接続され、タンクポート41bはタンクライン35bを介してタンク32と接続され、アクチュエータポート41cはアクチュエータライン45aを介して前輪側ステアリング装置60と接続され、アクチュエータポート41dはアクチュエータライン45bを介してモード切換バルブ50と接続されている。
ステアリングバルブ41はハンドル42により作動する一種のサーボ切換弁であり、ハンドル42を右方向に回転させるとポンプポート41aはアクチュエータポート41cに接続されかつアクチュエータポート41dはタンクポート41bに接続されると共に、ポンプポート41aからアクチュエータポート41cにハンド42の回転角度(操作量)に応じた流量の圧油が供給されるとそれらの接続を遮断し、ポンプポート41aをタンクポート41bに接続する図示の状態に復帰する。また、ハンドル42を左方向に回転させるとポンプポート41aはアクチュエータポート41dに接続されかつアクチュエータポート41cはタンクポート41bに接続されると共に、ポンプポート41aからアクチュエータポート41cにハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油が供給されるとそれらの接続を遮断し、ポンプポート41aをタンクポート41bに接続する図示の状態に復帰する。
モード切換バルブ50は、前輪14a,14b及び後輪24a,24bの操舵モードを2WS(前輪二輪操舵)モードに切換える2WSモード位置Aと4WS(逆位相四輪操舵)モードに切換える4WSモード位置Bとクラブ(同位相四輪操舵)モードに切換えるクラブモード位置Cの3つの切換位置を有する電磁弁であり、バルブ本体50xの両側に左右のソレノイド51a,51bを備えている。モード切換バルブ50は左右のソレノイド51a,51bのいずれも励磁されていないときは、図示中央の2WSモード位置Aにあり、図示左側のソレノイド51aが励磁されると図示左側の4WSモード位置Bに切換り、図示右側のソレノイド51bが励磁されると図示右側のクラブモード位置Cに切り換わる。
また、モード切換バルブ50は第1〜第4のポート50a〜dを有し、第1ポート50aはアクチュエータライン45bを介してステアリングバルブ41のアクチュエータポート41dと接続され、第2ポート50bはアクチュエータライン45cを介して前輪側ステアリング装置60と接続され、第3ポート50c及び第4ポート50dはそれぞれアクチュエータライン45d,45eを介して後輪側ステアリング装置70と接続されている。
モード切換バルブ50が2WSモード位置Aにあるときは、第1ポート50aは第2ポート50bに接続されかつ第3ポート50c及び第4ポート50dは遮断され、モード切換バルブ50が4WSモード位置Bにあるときは、第1ポート50aは第3ポート50cに接続されかつ第4ポート50dは第2ポート50bに接続され、モード切換バルブ50がクラブモード位置Cにあるときは、第1ポート50aは第4ポート50dに接続されかつ第3ポート50cは第2ポート50bに接続される。
前輪側ステアリング装置60は、ステアリングシリンダ装置61と左右のリンク機構69a,69bとから構成されている。
ステアリングシリンダ装置61は、両ロッドタイプで複動式の油圧シリンダであり、シリンダ本体62とピストン63とピストンロッド63a,63bとを備えている。シリンダ本体62の内部はピストン63により2つのシリンダ室62a,62bに分けられ、シリンダ室62a,62bにはそれぞれ第1及び第2ポート62c,62dが設けられている。第1ポート62cはアクチュエータライン45cを介してモード切換バルブ50の第2ポート50bと接続されている。第2ポート62dはアクチュエータライン45aを介してステアリングバルブ41のアクチュエータポート41cと接続される。ピストンロッド63a,63bの先端はそれぞれ、リンク機構69a,69bを介して前輪14a,14bに連結されている。
後輪側ステアリング装置70は、第1及び第2の2つのステアリングシリンダ装置71A,71Bと、左右の連結板77a,77bと、左右のリンク機構79a,79bと、切替バルブ76とから構成されている。
第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bは、それぞれ両ロッドタイプで複動式の油圧シリンダであり、それぞれシリンダ本体72,74とピストン73,75とピストンロッド73a,73b,75a,75bとを備えている。シリンダ本体72の内部はピストン73により2つのシリンダ室72a,72bに分けられ、シリンダ室72a,72bにはそれぞれ第1及び第2ポート72c,72dが設けられ、シリンダ本体74の内部もピストン75により2つのシリンダ室74a,74bに分けられ、シリンダ室74a,74bにはそれぞれ第1及び第2ポート74c,74dが設けられている。第1ステアリングシリンダ装置71Aの第1ポート72cはアクチュエータライン45dを介してモード切換バルブ50の第3ポート50cと接続され、第2ポート72dはアクチュエータライン45eを介してモード切換バルブ50の第4ポート50dと接続されている。第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bの受圧面積(ピストン73及びピストン75の受圧面積)の合計はステアリングシリンダ装置61の受圧面積(ピストン63の受圧面積)と等しく、第2ステアリングシリンダ装置71Bの受圧面積(ピストン75の受圧面積)は、第1ステアリングシリンダ装置71Aの受圧面積(ピストン73の受圧面積)より小さくなっている。
切替バルブ76は、第2ステアリングシリンダ装置71Bを有効にする第1位置Dと第2ステアリングシリンダ装置71Bを無効にするにする第2位置Eの2つの切換位置を有する電磁弁であり、切換バルブ本体76xの一側にソレノイド76eを備え、ソレノイド76eが非励磁のときは図示上側の第1位置Dにあり、ソレノイド76eが励磁されると図示下側の第2位置Eに切り換わる。
また、切替バルブ76は第1〜第4のポート76a〜dを有し、第1ポート76aはアクチュエータライン45dから分岐したアクチュエータライン78aを介して第1ステアリングシリンダ装置71Aの第1ポート72cと接続され、第2ポート76bはアクチュエータライン45eから分岐したアクチュエータライン78bを介して第1ステアリングシリンダ装置71Aの第2ポート72dと接続され、第3ポート76cはアクチュエータライン78cを介して第2ステアリングシリンダ装置71Bの第1ポート74cと接続され、第4ポート76dはアクチュエータライン78dを介して第2ステアリングシリンダ装置71Bの第2ポート74dと接続されている。
連結板77a,77bは、第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bの左右に位置し、連結板77aはピストンロッド73aとピストンロッド75aとを連結し、連結板77bはピストンロッド73bとピストンロッド75bとをそれぞれ連結している。また、連結板77aはリンク機構79aを介して後輪24aに連結され、連結板77bはリンク機構79bを介して後輪24bに連結されている。
モード入力装置80は、2WS(前輪二輪操舵)と4WS(逆位相四輪操舵)とクラブ(同位相四輪操舵)のそれぞれのモードを選択する3つの押しボタン80a,80b,80cを有し、押しボタン80aを押すと2WSを指示するモード信号がコントローラ81に入力され、押しボタン80bを押すと4WSを指示するモード信号がコントローラ81に入力され、押しボタン80cを押すとクラブを指示するモード信号がコントローラ81に入力される。
コントローラ81は、モード入力装置80から入力されたモード信号に基づいてモード入力装置80が指示する操舵モードを判断し、そのモードに応じた制御信号をモード切換バルブ50のソレノイド51a、51b及び切替バルブ76のソレノイド76eに出力する。
図4はコントローラ81の処理内容を示すフローチャートである。図4において、コントローラ81はモード入力装置80からモード信号を入力し(ステップS1)、そのモード信号が2WS、4WS、クラブのいずれの操舵モードを指示しているかを判断する(ステップS2)。4WSモードを指示している場合は、モード切換バルブ50のソレノイド51a及び切替バルブ76のソレノイド76eにON信号を出力し(ステップS3)、クラブモードを指示している場合は、モード切換バルブ50 のソレノイド51bにON信号を出力する(ステップS4)。2WSモードを指示している場合は何もせず、ステップS2,S3,S4の処理を繰り返す。
図5は、前輪側ステアリング装置60のステアリングシリンダ装置61及び左右のリンク機構69a,69bと、フロント走行装置11のアクスルフレーム12との取付け構造及び後輪側ステアリング装置70の第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71B及び左右のリンク機構79a,79bと、リア走行装置21のアクスルフレーム22との取付け構造示す図である。
フロント走行装置11は左右のハブ19a,19bを有し、このハブ19a,19bの車軸は図2に示した左右のアクスル13a,13bとユニバーサルジョイント(図示せず)を介して連結されている。リア走行装置21は左右のハブ29a,29bを有し、このハブ29a,29bの車軸は図2に示した左右のアクスル23a,23bとユニバーサルジョイント(図示せず)を介して連結されている。
ステアリングシリンダ装置61のシリンダ本体62はフロント走行装置11のアクスルフレーム12の中央部に一体に組み付けられている。
第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ本体72と第2ステアリングシリンダ装置71Bのシリンダ本体74は互いに接して並設され、かつリア走行装置21のアクスルフレーム22の中央部に一体に組み付けられている。
前輪左側のリンク機構69aは、主リンク部材69c及び連結ロッド69gとを有し、主リンク部材69cはステアリングピン18aによりアクスルフレーム12に回転可能(操舵可能)に連結され、連結ロッド69gの一端は主リンク部材69cの一端にピン69eにより回転可能にピン結合され、連結ロッド69gの他端はステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63aにユニバーサルジョイント69iを介して連結されている。主リンク部材69cのピン69eの反対側にはストッパピン69mが設けられ、アクスルフレーム12の対応する部分にはストッパ面69pが設けられ、ストッパピン69mがストッパ面69pに当たる位置まで主リンク部材69cは回転可能であり、そのストッパピン69mとストッパ面69pにより左側前輪14aの最大ステアリング角度が規制される。
前輪右側のリンク機構69bは、主リンク部材69d及び連結ロッド69hとを有し、主リンク部材69dはステアリングピン18bによりアクスルフレーム12に回転可能(操舵可能)に連結され、連結ロッド69hの一端は主リンク部材69dの一端にピン69fにより回転可能にピン結合され、連結ロッド69hの他端はステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63bにユニバーサルジョイント69jを介して連結されている。主リンク部材69dのピン69fの反対側にはストッパピン69nが設けられ、アクスルフレーム12の対応する部分にはストッパ面69qが設けられ、ストッパピン69mがストッパ面69pに当たる位置まで主リンク部材69dは回転可能であり、そのストッパピン69nとストッパ面69qにより右側前輪14bの最大ステアリング角度が規制される。
リンク機構69a,69bはアッカーマン方式であり、ステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63a,69bのストロークに応じて前輪14a,14bの向きを変えるとともに、左右の車輪14a,14bの垂線が後輪アクスル23a,23bの延長線上で交わり、左右の車輪14a,14bの回転中心が後輪アクスル23a,23bの延長線上に位置するよう(図6(a)参照)、左右の車輪14a,14bのステアリング角度を調整する機能を有している。
後輪左側のリンク機構79aは、主リンク部材79c及び連結ロッド79gとを有し、主リンク部材79cはステアリングピン28aによりアクスルフレーム22に回転可能(操舵可能)に連結され、連結ロッド79gの一端は主リンク部材79cの一端にピン79eによりピン結合され、連結ロッド79gの他端は連結板77aにユニバーサルジョイント79iを介して連結されている。主リンク部材79cのピン79eの反対側にはストッパピン79mが設けられ、アクスルフレーム22の対応する部分にはストッパ面79pが設けられ、ストッパピン79mがストッパ面79pに当たる位置まで主リンク部材79cは回転可能であり、そのストッパピン79mとストッパ面79pにより左側後輪24aの最大ステアリング角度が規制される。
後輪右側のリンク機構79bは、主リンク部材79d及び連結ロッド79hとを有し、主リンク部材79dはステアリングピン28bによりアクスルフレーム22に回転可能(操舵可能)に連結され、連結ロッド79hの一端は主リンク部材79dの一端にピン79fによりピン結合され、連結ロッド79hの他端は連結板77bにユニバーサルジョイント79jを介して連結されている。主リンク部材79dのピン79fの反対側にはストッパピン79nが設けられ、アクスルフレーム22の対応する部分にはストッパ面79qが設けられ、ストッパピン79mがストッパ面79pに当たる位置まで主リンク部材79dは回転可能であり、そのストッパピン79nとストッパ面79qにより右側後輪24bの最大ステアリング角度が規制される。
リンク機構79a,79bはアッカーマン方式であり、第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bのピストンロッド73a,73b,75a,75bのストロークに応じて後輪24a,24bの向きを変えるとともに、左右の車輪24a,24bのの垂線が前輪アクスル13a,13bの延長線上で交わり、左右の車輪24a,24bの回転中心が前輪アクスル13a,13bの延長線上に位置するよう(図7参照)、左右の車輪24a,24bのステアリング角度を調整する機能を有している。
また、前輪左側のリンク機構69aのストッパピン69m及びストッパ面69p、前輪右側のリンク機構69bのストッパピン69n及びストッパ面69q、後輪左側のリンク機構79aのストッパピン79m及びストッパ面79p、後輪右側のリンク機構79bのストッパピン79n及びストッパ面79qは、前輪14a,14bの最大ステアリング角度よりも後輪24a,24bの最大ステアリング角度の方が大きくなるように設定されている。
〜動作〜
次に、以上のように構成した本実施の形態の動作を説明する。
<2WS>
オペレータがモード入力装置80の押しボタン80aを押して2WSモードを指示すると、2WSモード信号がコントローラ81に入力され、コントローラ81はそのモード信号に基づいて図4にフローチャートで示した処理を行なう。このときは2WSモードが指示されているのでコントローラ81は何の信号も出力せず(ステップS1→S2)、モード切換バルブ50は図示の2WSモード位置Aに保持され、切替バルブ76は図示の第1位置Dに保持される。
<2WS右回転>
モード切換バルブ50が2WSモード位置Aにある状態でハンドル42を右方向に回転させると、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41cに供給されたハンドル42の回転角度(操作量)に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45a、前輪側ステアリングシリンダ装置61の第2ポート62dを介してシリンダ室62bに供給され、前輪14a,14bの向きを進行方向右向きに変える。
このとき、シリンダ室62aからの排出油は第1ポート62c、アクチュエータライン45c、モード切換バルブ50の第2ポート50b及び第1ポート50a、アクチュエータライン45b、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41d、タンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
これにより、前輪14a,14bはステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた角度(ステアリング角度)で右向きに操舵される。
<2WS左回転>
モード切換バルブ50が2WSモード位置Aにある状態でハンドル42を左方向に回転させると、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41dに供給されたハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45b、モード切換バルブ50の第1ポート50a及び第2ポート50b、アクチュエータライン45c、前輪側ステアリングシリンダ装置61のポート62cを介してシリンダ室62aに供給され、前輪14a,14bの向きを進行方向左向きに変える。
このとき、シリンダ室62bからの排出油はポート62d、アクチュエータライン45a、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41c,タンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
これにより、前輪14a,14bはステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた角度(ステアリング角度)で左向きに操舵される。
図6(a)はモード入力装置80により2WSモードを指示してハンドル42を右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。上記のようにハンドル42の回転角度に応じて左右の前輪14a,14bが右向きに操舵されるとともに、前輪側リンク機構69a,69bの調整機能により、左右の前輪14a,14bのステアリング角度は、それらの回転中心Oaが後輪アクスル23a,23bの延長線上に位置するよう調整され、その結果、前輪14a,14bのステアリング角度は、左側前輪14a(外輪側)より右側前輪(内輪側)14bの方が大きくなる。また、このときのホイールローダ(車体)の旋回中心は前輪14a,14bの回転中心Oaと一致し、ホイールローダは回転中心Oaを中心として旋回する。
<クラブ>
オペレータがモード入力装置80の押しボタン80cを押してクラブモードを指示すると、クラブモード信号がコントローラ81に入力され、コントローラ81はそのモード信号に基づいて図4にフローチャートで示した処理を行なう。このときはクラブモードが指示されているのでコントローラ81はモード切換バルブ50のソレノイド51bにON信号を出力し、切替バルブ76のソレノイド76eにはON信号を出力しない(ステップS1→S2→S4)。その結果、モード切換バルブ50はクラブモード位置Cに切換えられ、切替バルブ76は図示の第1位置Dに保持される。
<クラブ右回転>
モード切換バルブ50がクラブモード位置Cにある状態でハンドル42を右方向に回転させると、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41cに供給されたハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45a、前輪側ステアリングシリンダ装置61の第2ポート62dを介してシリンダ室62bに供給され、前輪14a,14bの向きを進行方向右向きに変える。また、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62aからの排出油はアクチュエータライン45c、モード切換バルブ50の第2ポート50b及び第3ポート50c、アクチュエータライン45d、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの第1ポート72cを介してシリンダ室72aに供給されるとともに、このときは切替バルブ76は第1位置Dにあるので、アクチュエータライン45dを経由した圧油は、更に、アクチュエータライン78a、切替バルブ76の第1ポート76a及び第3ポート76c、アクチュエータライン78c、後輪側第2ステアリングシリンダ装置71Bの第1ポート74cを介してシリンダ室74aに供給され、後輪24a,24bの向きを前輪14a,14bの操舵方向と同じ向きの進行方向右向きに変える。
このとき、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72bからの排出油はポート72dからアクチュエータライン45eへと流出し、第2ステアリングシリンダ装置71Bのシリンダ室74bからの排出油はポート74d、アクチュエータライン78d、切替バルブ76の第4ポート76d及び第2ポート76b、アクチュエータライン78bを介してアクチュエータライン45eへと流出し、これらの排出油はモード切換バルブ50の第4ポート50d及び第1ポート50a、アクチュエータライン45b、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41d及びタンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
ここで、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62bへの圧油の供給流量はシリンダ室62aからの排出流量と等しく、このシリンダ室62aからの排出流量は後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bのシリンダ室72a,74aへの圧油の供給流量の合計と等しい。また、後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bの受圧面積(ピストン73及びピストン75の受圧面積)の合計は前輪側ステアリングシリンダ装置61の受圧面積(ピストン63の受圧面積)と等しい。その結果、前輪側ステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63a,63bのストロークと後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bのピストンロッド73a,73b,75a,75bのストロークは等しく、前輪14a,14bと後輪24a,24bは、それぞれ、ステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた等しい角度で右向きに操舵される。
<クラブ左回転>
モード切換バルブ50がクラブモード位置Cにある状態でハンドル42を左方向に回転させると、上記のようにアクチュエータポート41dに供給されたハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45b、モード切換バルブ50の第1ポート50a及び第4ポート50d、アクチュエータライン45e、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの第2ポート72dを介してシリンダ室72bに供給されるとともに、このときは切替バルブ76は第1位置Dにあるので、アクチュエータライン45eを経由した圧油は、更に、アクチュエータライン78b、切替バルブ76の第2ポート76b及び第4ポート76d、アクチュエータライン78d、後輪側第2ステアリングシリンダ装置71Bの第2ポート74dを介してシリンダ室74bに供給され、後輪24a,24bの向きを進行方向左向きに変える。また、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72aからの排出油はポート72cからアクチュエータライン45dへと流出し、後輪側第2ステアリングシリンダ装置71Bのシリンダ室74aからの排出油は第1ポート74c、アクチュエータライン78c、切替バルブ76の第3ポート76c及び第4ポート76a、アクチュエータライン78aを介してアクチュエータライン45dへと流出し、それらの排出油はモード切換バルブ50の第3ポート50c及び第2ポート50b、アクチュエータライン45c、前輪側ステアリングシリンダ装置61の第1ポート62cを介してシリンダ室62aに供給され、前輪14a,14bの向きを後輪24a,24bの操舵方向と同じ向きの進行方向左向きに変える。
このとき、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62bからの排出油は第2ポート62d、アクチュエータライン45a、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41c及びタンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
ここで、後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bのシリンダ室72b,74bへの圧油の供給流量の合計はシリンダ室72a,74aからの排出流量と等しく、このシリンダ室72a,74aからの排出流量は前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62aへの圧油の供給流量と等しい。また、後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bの受圧面積(ピストン73及びピストン75の受圧面積)の合計は前輪側ステアリングシリンダ装置61の受圧面積(ピストン63の受圧面積)と等しい。その結果、後輪側第1及び第2ステアリングシリンダ装置71A,71Bのピストンロッド73a,73b,75a,75bのストロークと前輪側ステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63a,63bのストロークは等しく、前輪14aと後輪24a及び前輪14bと後輪24bは、それぞれ、ステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた等しい角度で左向きに操舵される。
図6(b)はモード入力装置80によりクラブモードを指示してハンドル42を右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。上記のようにハンドル42の回転角度に応じて左右の前輪14a,14bと左右の後輪24a,24bは同方向の右向きに操舵される。また、前輪側リンク機構69a,69bの調整機能により、左右の前輪14a,14bのステアリング角度は、それらの回転中心(図示せず)が後輪アクスル23a,23bの延長線上に位置するよう調整され、その結果、前輪14a,14bのステアリング角度は、左側前輪14aより右側前輪14bの方が大きくなるとともに、リンク機構79a,79bの調整機能により、左右の後輪24a,24bのステアリング角度は、それらの回転中心(図示せず)が前輪アクスル13a,13bの延長線上に位置するよう調整され、その結果、後輪24a,24bのステアリング角度は、右側後輪24bより左側後輪24aの方が大きくなる。また、このときのホイールローダ(車体)の進行方向は左右の前輪14a,14b及び後輪24a,24bのそれぞれのステアリング角度の平均角度方向(図中、実線で示す方向)となり、ホイールローダはその方向に平行移動する。
<4WS>
オペレータがモード入力装置80の押しボタン80bを押して4WSモードを指示すると、4WSモード信号がコントローラ81に入力され、コントローラ81はそのモード信号に基づいて図4にフローチャートで示した処理を行なう。このときは4WSモードが指示されているのでコントローラ81はモード切換バルブ50のソレノイド51aにON信号を出力し、切替バルブ76のソレノイド76eにもON信号を出力する。その結果、モード切換バルブ50は4WSモード位置Bに切り換わり、切替バルブ76は第2位置Eに切換えられる。
<4WS右回転>
モード切換バルブ50が4WSモード位置Bにある状態でハンドル42を右方向に回転させると、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41cに供給されたハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45a、前輪側ステアリングシリンダ装置61の第2ポート62dを介してシリンダ室62bに供給され、前輪14a,14bの向きを進行方向右向きに変える。また、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62aからの排出油は第1ポート62c、アクチュエータライン45c、モード切換バルブ50の第2ポート50b及び第4ポート50d、アクチュエータライン45eへと流入するが、このときは切替バルブ76は第2位置Eに切り換えられているので、アクチュエータライン45eに流入した圧油は後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの第2ポート72dを介してシリンダ室72bのみに供給され、後輪24a,24bの向きを、前輪14a,14bの操舵方向と逆向きの進行方向左向きに変える。
このとき、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72aからの排出油は第1ポート72c、アクチュエータライン45d、モード切換バルブ50の第3ポート50c及び第1ポート50a、アクチュエータライン45b、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41d及びタンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
ここで、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62bへの圧油の供給流量はシリンダ室62aからの排出流量と等しく、このシリンダ室62aからの排出流量は後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72aへの圧油の供給流量と等しい。また、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの受圧面積(ピストン73の受圧面積)は前輪側ステアリングシリンダ装置61の受圧面積(ピストン63の受圧面積)より小さい。その結果、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのピストンロッド73a,73bのストロークは前輪側ステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63a,63bのストロークよりも大きくなり、後輪24a,24bは前輪14a,14bよりも大きな角度で、前輪14a,14bと反対方向(前輪:右向き、後輪:左向き)にステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた角度で操舵される。
また、前輪14a,14bと後輪24a,24bのステアリング角度を異ならせると、前輪14a,14bと後輪24a,24bの間に内輪差(軌跡差)が生じ、この内輪差によって前輪14a,14bと後輪24a,24bの間に回転差が生じるが、本実施の形態では、走行駆動装置を、油圧ポンプ1に並列に閉回路接続され、油圧ポンプ20から吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、フロント走行装置11及びリア走行装置21を駆動する第1及び第2走行油圧モータ10,20を有するHST方式としたため、フロント走行装置11とリア走行装置21がプロペラシャフトにて直結されている場合と異なって、前輪14a,14bと後輪24a,24b間に回転差は油圧的に吸収され、前輪14a,14bと後輪24a,24bにおける回転差の制約はなくなり、回転差の問題は生じない。
<4WS左回転>
モード切換バルブ50が4WSモード位置Bにある状態でハンドル42を左方向に回転させると、上記のようにアクチュエータポート41dに供給されたハンドル42の回転角度に応じた流量の圧油がアクチュエータライン45b、モード切換バルブ50の第1ポート50a及び第3ポート50c、アクチュエータライン45dへと流入するが、このときは切替バルブ76は第2位置Eに切り換えられているので、アクチュエータライン45dに流入した圧油は後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの第1ポート72cを介してシリンダ室72aのみに供給され、後輪24a,24bの向きを進行方向右向きに変える。また、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72bからの排出油は第2ポート72d、アクチュエータライン45e、モード切換バルブ50の第4ポート50d及び第2ポート50b、アクチュエータライン45c、前輪側ステアリングシリンダ装置61の第1ポート62cを介してシリンダ室62aに供給され、前輪14a,14bの向きを後輪24a,24bの操舵方向と逆向きの進行方向左向きに変える。
このとき、前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62bからの排出油は第2ポート62d、アクチュエータライン45a、ステアリングバルブ41のアクチュエータポート41c及びタンクポート41b、タンクライン35bを介してタンク32に戻される。
ここで、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのシリンダ室72aへの圧油の供給流量はシリンダ室72bからの排出流量は等しく、このシリンダ室72bからの排出流量は前輪側ステアリングシリンダ装置61のシリンダ室62aへの圧油の供給流量と等しい。また、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aの受圧面積(ピストン73の受圧面積)は前輪側ステアリングシリンダ装置61の受圧面積(ピストン63の受圧面積)より小さい。その結果、後輪側第1ステアリングシリンダ装置71Aのピストンロッド73a,73bのストロークは前輪側ステアリングシリンダ装置61のピストンロッド63a,63bのストロークよりも大きくなり、後輪24a,24bは前輪14a,14bよりも大きな角度で、前輪14a,14bと反対方向(前輪:左向き、後輪:右向き)にステアリングバルブ41からの圧油の供給流量(ハンドル42の回転角度)に応じた角度で操舵される。
また、この場合も、前輪14a,14bと後輪24a,24bのステアリング角度を異ならせるため、前輪14a,14bと後輪24a,24bの間に内輪差(軌跡差)によって前輪14a,14bと後輪24a,24bの間に回転差が生じるが、走行駆動装置はフロント走行装置11及びリア走行装置21を駆動する第1及び第2走行油圧モータ10,20を有するHST方式であるため、前輪14a,14bと後輪24a,24b間に回転差は油圧的に吸収され、回転差の問題は生じない。
図7はモード入力装置80により4WSモードを指示してハンドル42を右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。上記のようにハンドル42の回転角度に応じて左右の前輪14a,14bと左右の後輪24a,24bは反対方向(前輪:右向き、後輪:左向き)に操舵される。また、前輪側リンク機構69a,69bの調整機能により、左右の前輪14a,14bのステアリング角度は、それらの回転中心Ob1が後輪アクスル23a,23bの延長線上に位置するよう調整され、その結果、前輪14a,14bのステアリング角度は、左側前輪14aより右側前輪14bの方が大きくなるとともに、後輪側リンク機構79a,79bの調整機能により、左右の後輪24a,24bのステアリング角度は、それらの回転中心Ob2が前輪アクスル13a,13bの延長線上に位置するよう調整され、その結果、後輪24a,24bのステアリング角度は、左側後輪24aより右側後輪24bの方が大きくなる。またこのときは、後輪24a,24bが前輪14a,14bよりも大きな角度で操舵されるため、後輪24a,24bの回転半径は前輪14a,14bの回転半径より小さくなり、後輪24a,24bの回転中心Ob2は前輪14a,14bの回転中心Ob1より車体側へと移動し、ホイールローダは前輪14a,14bの回転中心Ob1回りの旋回力と後輪24a,24bの回転中心Ob2回りの旋回力との合力で旋回するため、ホイールローダ(車体)の旋回中心は、前輪14a,14bのそれぞれの垂線がなす角度の2等分線と後輪24a,24bのそれぞれの垂線がなす角度の2等分線との交点Ob3付近となり、ホイールローダはその交点Ob3付近を中心として旋回する。
図8は、比較のため、従来のステアリング装置で4WSモードを指示してハンドル42を右方向に同じ角度(操作量)だけ回転させた時の操舵状態を示す図である。従来のステアリング装置においても、前輪側リンク機構69a,69bの調整機能により左右の前輪14a,14bのステアリング角度がそれらの回転中心Ob1が後輪アクスル23a,23bの延長線上に位置するよう調整され、後輪側リンク機構79a,79bの調整機能により左右の後輪24a,24bのステアリング角度がそれらの回転中心Ob2が前輪アクスル13a,13bの延長線上に位置するよう調整されるのは、本発明と同じである。しかし、従来のステアリング装置では、後輪24a,24bは前輪14a,14bと同じ角度で操舵されるため、前輪14a,14bの回転半径と後輪24a,24bの回転半径は同じであり、ホイールローダは前輪14a,14bの回転中心Oc1回りの旋回力と後輪24a,24bの回転中心Oc2回りの旋回力との合力で旋回するため、ホイールローダ(車体)の旋回中心は、前輪14a,14bのそれぞれの垂線がなす角度の2等分線と後輪24a,24bのそれぞれの垂線がなす角度の2等分線との交点Obc付近となり、ホイールローダはその交点Oc3付近を中心として旋回する。交点Obcは前後輪間を2等分する線H上に位置している。
図7と図8の比較から分かるように、本発明のように後輪24a,24bを前輪14a,14bよりも大きな角度で操舵した場合は、車体のフロント側の方が車体のリア側より大きく向きを変えようとする結果、後輪24a,24bを前輪14a,14bと同じ角度で操舵した場合に比べて、車体の旋回中心が前後輪間を2等分する線H上の点Oc3から車体側でかつフロント側の点Ob3へと移動するため、旋回半径は、後輪24a,24bを前輪14a,14bと同じ角度で操舵した場合に比べて小さくなり、小廻り性が向上する。特に、ハンドル42を最大角度で回転させたときは、前述したように、前輪14a,14bの最大ステアリング角度よりも後輪24a,24bの最大ステアリング角度の方が大きくなるように前輪左右のリンク機構69a,69bと後輪左右のリンク機構79a,79bが構成されているので、後輪24a,24bが前輪14a,14bよりも大きな角度で操舵されるとき、その最大ステアリング角度まで操舵可能であり、後輪24a,24bを前輪14a,14bと同じ角度で操舵した場合に比べて最小旋回半径は小さくなり、小廻り性が向上する。
また、本実施の形態では、後輪24a,24bを前輪14a,14bよりも大きな角度で操舵したので、車体の旋回中心Ob3は車体側に移動するだけでなくフロント側(フロント作業機96側)にも移動するため、車体旋回時のフロント作業機96の旋回距離(移動距離)が短くなり、特に前輪14a,14b及び後輪24a,24bを最大ステアリング角度まで操作したときのフロント作業機96(例えばフォーク)の荷へのアプローチが容易となり、フロント作業機96の微小位置合わせ性が向上し、作業性、操作性が向上する。
〜効果のまとめ〜
以上のように構成した本実施の形態によれば次に効果が得られる。
(1)4WSモードにおいて前輪14a,14bと後輪24a,24bのステアリング角度が同じになるように操舵されるものに比べて、ハンドル42を同じ回転角度だけ回転させたときの車体の旋回半径が小さくなり、4WS時の小廻り性を向上することができる。
(2)4WSモードにおいて前輪14a,14bよりも後輪24a,24bの方がステアリング角度が大きくなるようにしたので、前輪14a,14bと後輪24a,24bのステアリング角度が同じになるものに比べて、車体旋回時のフロント作業機96の旋回距離(移動距離)が短くなり、フロント作業機96(例えばフォーク)の荷へのアプローチが容易となり、フロント作業機96の微小位置合わせ性が向上し、作業性、操作性が向上する。
以上、本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はその精神の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、4WSモードにおいて、フロント走行装置(前輪14a,14b)よりもリア走行装置(後輪24a,24b)の方がステアリング角度が大きくなるように構成したが、その逆に、リア走行装置(後輪24a,24b)よりもフロント走行装置(前輪14a,14b)の方がステアリング角度が大きくなるように構成してもよく、この場合も、4WSモードにおいて前輪14a,14bと後輪24a,24bのステアリング角度が同じになるように操舵されるものに比べて、ハンドル42を同じ回転角度だけ回転させたときの車体の旋回中心は車体側に近づき、車体の旋回半径が小さくなり、小廻り性が向上する。
また、上記実施の形態では、走行装置は四輪駆動方式のHST油圧回路6からなる走行駆動装置を備えるものとしたが、走行装置は、フロント走行装置とリア走行装置の一方を駆動する二輪駆動方式であってもよい。走行装置が二輪駆動方式であった場合でも、非駆動側の車輪は駆動側の車輪に対して従動的に連れ廻りするため、前後輪間に回転差が生じていも、その回転差は従動側車輪の連れ回りにより吸収される。これによりフロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度を異ならせ、前後輪間の内輪差(軌跡差)によって前後輪間に回転差が生じても、その回転差は問題とはならない。そして、上記実施の形態と同様にフロント走行装置とリア走行装置とのステアリング角度を異ならせることにより、上記実施の形態と同様の効果(小廻り性及び微少位置合わせ性の向上)が得られる。
本発明の走行システムが搭載される作業車両の一例であるラフテレンリフトトラックの外観を示す図である。 作業車両(ラフテレンリフトトラック)に搭載される一実施の形態に係わる走行システムの走行駆動装置を油圧回路とともに示すシステム構成図である。 一実施の形態に係わる走行システムのステアリング装置を示すシステム構成図である。 コントローラの処理内容を示すフローチャートである。 前輪側ステアリング装置のステアリングシリンダ装置及び左右のリンク機構と、フロント走行装置のアクスルフレームとの取付け構造及び後輪側ステアリング装置の第1及び第2ステアリングシリンダ装置及び左右のリンク機構と、リア走行装置のアクスルフレームとの取付け構造示す図である。 (a)は、本発明の一実施の形態において、モード入力装置により2WSモードを指示してハンドルを右方向に回転させた時の操舵状態を示す図であり、(b)は、本発明の一実施の形態において、モード入力装置によりクラブモードを指示してハンドルを右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。 本発明の一実施の形態において、モード入力装置により4WSモードを指示してハンドルを右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。 従来のステアリング装置において、モード入力装置により4WSモードを指示してハンドルを右方向に回転させた時の操舵状態を示す図である。
符号の説明
1 油圧ポンプ
2 エンジン
3 走行装置
4 ステアリング装置
6 HST油圧回路(走行駆動装置)
6a〜6d 主管路
10,20 油圧モータ
11 フロント走行装置、
21 リア走行装置
12,22 アクスルフレーム
13a,13b,23a,23b アクスル(車軸)
14a,14b 前輪(タイヤ)
24a,24b 後輪(タイヤ)
15,25 減速機
16,26 出力軸
18a,18b,28a,28b ステアリングピン
30 油圧源
31 油圧ポンプ
31a リリーフバルブ
32 タンク
35a ポンプライン
35b タンクライン
40 ハンドル操舵装置
41 ステアリングバルブ
41a ポンプポート
41b タンクポート
41c,41d アクチュエータポート
42 ハンドル
45a〜45e アクチュエータライン
50 モード切換バルブ
50x モード切換バルブ本体
50a〜50d ポート
51a,51b ソレノイド
60 前輪側ステアリング装置
61 ステアリングシリンダ装置
62 油圧シリンダ
62a,62b シリンダ室
62c,62d ポート
63 ピストン
63a,63b ピストンロッド
69a,69b リンク機構
69c,69d 主リンク部材
69e,69f ピン
69g,69h 結合ロッド
69i,69j ユニバーサルジョイント
70 後輪側ステアリング装置
71A ステアリングシリンダ装置
72 油圧シリンダ
72a,72b シリンダ室
72c,72d ポート
73 ピストン
73a,73b ピストンロッド
71B ステアリングシリンダ装置
74 油圧シリンダ
74a,74b シリンダ室
74c,74d ポート
75 ピストン
75a,75b ピストンロッド
76a,76b 連結板
76 切替バルブ
76x 切替バルブ本体
76a〜76d ポート
76e ソレノイド
78a〜78d アクチュエータライン
79a,79b リンク機構
79c,79d 主リンク部材
79e,79f ピン
79g,79h 結合ロッド
79i,79j ユニバーサルジョイント
80 モード入力装置
81 コントローラ
81a〜81c 押しボタン
91 ラフテレンリフトトラック車体
92 運転室
93 ブーム
94 アタッチメント取付部
95 フォーク
96 フロント作業機

Claims (3)

  1. フロント走行装置と、リア走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを駆動する走行駆動装置とを有する走行装置と、
    前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを手動操舵手段の操作量に応じて逆位相で操舵する4WSモードを有するステアリング装置とを備えた作業車両の走行システムにおいて、
    前記走行駆動装置は、油圧ポンプと、この油圧ポンプに並列に閉回路接続され、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置を駆動する第1及び第2走行油圧モータとを有し、
    前記ステアリング装置は、油圧ポンプと、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の一方を操舵する第1ステアリングシリンダ装置と、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の他方を操舵する第2ステアリングシリンダ装置とを有し、
    前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油の供給に基づくそれぞれ等しい流量の圧油の供給により異なるストロークで動作するように構成されていることを特徴とする作業車両の走行システム。
  2. フロント走行装置と、リア走行装置と、前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを駆動する走行駆動装置とを有する走行装置と、
    前記フロント走行装置と前記リア走行装置とを手動操舵手段の操作量に応じて逆位相で操舵する4WSモードを有するステアリング装置とを備えた作業車両の走行システムにおいて、
    前記走行駆動装置は、油圧ポンプと、この油圧ポンプに並列に閉回路接続され、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動されて、それぞれ、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置を駆動する第1及び第2走行油圧モータとを有し、
    前記ステアリング装置は、油圧ポンプと、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の一方を操舵する第1ステアリングシリンダ装置と、前記フロント走行装置及び前記リア走行装置の他方を操舵する第2ステアリングシリンダ装置とを有し、
    前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油が前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置の一方に供給され、その一方からの戻り油であって前記油圧ポンプから吐出される圧油と等量の圧油が前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置の他方に供給されるようにシリーズに接続され、前記第1ステアリングシリンダ装置は1本の第1油圧シリンダを有し、前記第2ステアリングシリンダ装置は、互いに並設されかつ合計の受圧面積が前記第1油圧シリンダの受圧面積と等しい2本の第2油圧シリンダを有し、前記4WSモード以外では、前記2本の第2油圧シリンダに圧油を供給し、前記4WSモードでは、前記2本の第2油圧シリンダの一方のみに圧油を供給することで、前記第1及び第2ステアリングシリンダ装置は、前記4WSモードにおいて、前記油圧ポンプから吐出される圧油の供給により異なるストロークで動作し、これにより 前記ステアリング装置は、前記4WSモードにおける前記フロント走行装置と前記リア走行装置のステアリング角度の大きさが異なるように構成されていることを特徴とする作業車両の走行システム。
  3. 請求項1又は2記載の作業車両の走行システムにおいて、
    前記作業車両はフロント作業機を備え、
    前記ステアリング装置は、前記4WSモードにおける前記フロント走行装置と前記リア走行装置のステアリング角度が、前記フロント走行装置よりも前記リア走行装置の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする作業車両の走行システム。
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