JP5962052B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のクラッチ機構を備える自動変速機の制御装置に関し、詳しくは、コストアップさせることなく、高精度なクラッチ制御を実現するものに関する。
トルクコンバータを介することなく、搭載する内燃機関の駆動力の伝達を自動制御して車輪を回転駆動させることにより走行する車両は、内燃機関が停止しないように自動制御するクラッチ機構を介して動力を伝達するようになっている。
この種の自動変速機には、変速段を2系統の変速群に分割するとともに、その変速群毎に対応するようにクラッチ機構を2式搭載することによりスムーズな変速制御を実現することが行われている(例えば、特許文献1)。
この2系統の変速群(クラッチ機構)を備える自動変速機、所謂、デュアルクラッチ・トランスミッションは、油圧により駆動させるクラッチ機構を搭載する場合、供給元から分岐させた油圧をそれぞれに供給するようになっており、クラッチ機構毎に供給する油圧圧力を高精度に調整制御する必要があることから、それぞれのクラッチ機構の前段に油圧センサを配置するのが一般的である。
ここで、この種のクラッチ機構では、分岐後の油圧が所望の圧力になるように調整することから、その分岐前の元圧を検知する油圧センサは、コスト削減の一環として割愛されている場合がある。
特開2009−97648号公報
しかしながら、このような油圧式のクラッチ機構を複数備える自動変速機の制御装置にあっては、分岐後のクラッチ機構毎に供給する油圧を調整するにしても、その分岐前の元圧に応じて調整制御する方がクラッチ機構自体には高精度に調整した油圧を迅速に供給することができる。しかし、そのための油圧センサを増設するとコストアップになってしまうという、相反する課題がある。
そこで、本発明は、コストアップさせることなく、分岐前の元圧をも高精度な調整制御をして、複数のクラッチ機構の高品質な駆動制御を確保できる自動変速機の制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決する自動変速機の制御装置に係る発明の第1の態様は、動力の伝達元に連結される回転入力軸と、前記動力の伝達先に連結される回転出力軸と、前記回転入力軸と前記回転出力軸の間に介在して前記動力の入出力時の回転速度を変換する変速段の少なくとも2系統以上の変速群と、を備えて、前記回転入力軸から前記回転出力軸に受け渡す前記動力で回転する回転速度比を変更して当該動力を伝達する自動変速機の制御装置であって、前記自動変速機本体が、前記回転入力軸と前記回転出力軸の間の動力伝達経路内に組込または該動力伝達経路から離脱するように前記変速群毎に準備されている複数の油圧式のクラッチ機構と、前記変速群毎に対応する前記クラッチ機構を動作させる油圧を該クラッチ機構毎に分岐する油圧分岐路と、前記クラッチ機構毎に設置されて該クラッチ機構に供給する油圧を調整する複数の油圧制御弁と、前記クラッチ機構毎に設置されて前記油圧制御弁を介して該クラッチ機構に供給されている油圧を検知する複数の油圧検知部と、を備えているのに対して、前記クラッチ機構の少なくとも1つの前記油圧制御弁を開放して当該下流側の前記油圧検知部が検知する油圧情報を前記油圧分岐路の上流側における油圧の実測値として利用する制御部を備えることを特徴とするものである。
上記課題を解決する自動変速機の制御装置に係る発明の第2の態様は、上記第1の態様の特定事項に加え、前記自動変速機本体が、前記油圧分岐路の上流側に、前記クラッチ機構毎の前記油圧制御弁に供給する油圧を調整する元圧制御弁を備えるのに対して、前記制御部は、前記油圧分岐路の上流側における油圧の実測値に基づいて前記元圧制御弁用に予め準備されている特性マップを更新することを特徴とするものである。
上記課題を解決する自動変速機の制御装置に係る発明の第3の態様は、上記第2の態様の特定事項に加え、前記制御部は、更新前後の前記特性マップに格納する数値の差分が予め設定されている許容値よりも大きい場合には故障判定をすることを特徴とするものである。
上記課題を解決する自動変速機の制御装置に係る発明の第4の態様は、上記第1から第3のいずれか1つの態様の特定事項に加え、前記制御部は、前記自動変速機本体で選択された前記変速段に応じた油圧を前記油圧検知部で検知不能な場合には故障判定することを特徴とするものである。
このように、本発明の一態様によれば、使用しないクラッチ機構の少なくとも1つの油圧制御弁を開放することにより、特に油圧検知部を追加設置することなく、その下流側の油圧検知部が検知する油圧情報を分岐前の上流側の元圧と同等にすることができ、その上流側の油圧に基づいて分岐前の元圧を高精度に調整制御したり、あるいは、下流側のクラッチ機構に供給する油圧をその元圧に基づいて高精度に調整制御することができる。例えば、その油圧の調整制御に利用する油圧調整用の特性マップを現実の特性に合わせて更新(補正)することができ、高品質なクラッチ機構の駆動制御を実現することができる。その更新前後の差分が異常に大きかったり、油圧が検知できないときには、故障と判定することができ、不適切な更新をしてしまうことを未然に回避することができる。
本発明に係る自動変速機の制御装置の一実施形態を示す図であり、その基本構成の概略全体構成を示す概念平面図である。 その制御系を説明する概念ブロック図である。 その要部構成を示す概念図である。 その制御に利用する特性マップを示すテーブルである。 その稼働時における状態を示す概念図である。 その特性マップの補正更新処理を説明するフローチャートである。 その他の態様を説明する図であり、その図6と異なる特性マップの補正更新処理を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図6は本発明に係る自動変速機の制御装置の一実施形態を示す図である。
図1において、自動変速機10は、内燃機関であるエンジン(動力源)101の駆動出力軸101aと、一対の駆動輪102が両端部に連結されているシャフト103にエンジン101の回転駆動力を走行に適した回転駆動に変換して伝達するディファレンシャル・ギヤ(差動歯車装置)104の駆動入力軸104aと、の間に配置されて車両に搭載されている。
この自動変速機10は、エンジン101の駆動出力軸101aに連結されて伝達する回転駆動力を入力される回転入力軸11と、ディファレンシャル・ギヤ104の駆動入力軸104aを連結されて伝達する回転駆動力を出力する回転出力軸12と、これらの間に介在して回転駆動力を所望の回転速度に変速して伝達する変速機構本体20と、この変速機構本体20の動力伝達経路への締結または解放を実行するクラッチ機構31、32と、を備えており、エンジン101の駆動出力軸101a(回転入力軸11)の回転駆動力を所望の回転速度にする変速制御を機械的に実行してディファレンシャル・ギヤ104の駆動入力軸104a(回転出力軸12)に受け渡すようになっている。
変速機構本体20は、1速から6速の変速段21〜26と共に後退の変速段27を、2系統の変速群20A、20Bに振り分けて回転出力軸12に伝達出力する所謂、デュアルクラッチ・トランスミッションとして構築されており、走行に必要な駆動力と共に回転速度でエンジン101の動力を伝達して車両の駆動輪を回転駆動させている。
具体的には、自動変速機10は、変速機構本体20における1速、3速、5速の奇数列の変速ギヤ(段)21、23、25と後退(R)のリバースギヤ(変速段)27の奇数変速群20Aを回転入力軸11から回転出力軸12への動力の伝達経路内に組み入れるクラッチ機構31と、変速機構本体20における2速、4速、6速の偶数列の変速ギヤ22、24、26の偶数変速群20Bをその動力伝達経路内に組み入れるクラッチ機構32と、を備えている。この自動変速機10は、クラッチ機構31、32のいずれか一方を締結状態にして変速群20A、20Bの一方を動力伝達経路に組み入れたときには、他方が動力の伝達経路から外れて非締結状態の中立状態に移行することにより動力の伝達効率に影響を与えないようになっている。
クラッチ機構31、32は、共通の回転入力軸11に一方の摺接係合部材31a、32aが連結されているとともに、それぞれの他方の摺接係合部材31b、32bには、変速群20A、20Bの変速ギヤ21〜27がシンクロ機構35〜38を介して連結・解放可能に配置されており、動力を伝達可能に連結された変速ギヤ21〜27からはドリブンギヤ41〜45を介して回転出力軸12にその動力が伝達されるようになっている。なお、リバースギヤ(変速ギヤ)27を介する動力は、2つのドリブンギヤ44、45を介することにより逆回転する動力が回転出力軸12に伝達される。
要するに、自動変速機10は、クラッチ機構31の摺接係合部材31a、31bが締結されて、逆に、摺接係合部材32a、32bが非締結(解放)状態のときに、例えば、変速群20Aの変速ギヤ21がシンクロ機構35により連結されることによりドリブンギヤ41を介して回転出力軸12に動力の伝達経路が形成される。この自動変速機10では、その他も同様に、変速ギヤ23、シンクロ機構35、ドリブンギヤ42の動力伝達経路、また、変速ギヤ25、シンクロ機構37、ドリブンギヤ43の動力伝達経路、変速ギヤ27、シンクロ機構37、ドリブンギヤ44、45の動力伝達経路を介して回転出力軸12に動力が伝達される。
同様に、この自動変速機10は、クラッチ機構32の摺接係合部材32a、32bが締結されて、逆に、摺接係合部材31a、31bが非締結(解放)状態のときに、例えば、変速群20Bの変速ギヤ22がシンクロ機構36により連結されることによりドリブンギヤ41を介して回転出力軸12に動力の伝達経路が形成される。また、この自動変速機10は、その他も同様に、変速ギヤ24、シンクロ機構36、ドリブンギヤ42の動力伝達経路、また、変速ギヤ26、シンクロ機構38、ドリブンギヤ43の動力伝達経路を介して回転出力軸12に動力が伝達される。
そして、クラッチ機構31、32は、図2に示すように、シフト・クラッチアクチュエータ50として自動変速機10に搭載されており、トランスミッション制御ユニット(以下では単にTCUともいう)60により上記のシンクロ機構35〜38などと共にその駆動動作を統括制御されるようになっている。
TCU60は、エンジン制御モジュール(ECM)110が車両に搭載されているアクセルペダル111やブレーキペダル112の操作情報と共にエンジン101の回転速度を検出する速度センサ115からのセンサ情報などに基づいてそのエンジン101の駆動を制御するのと同様に、シフト・クラッチアクチュエータ50を統括制御する。例えば、このTCU60は、シフトレバー105の操作情報に応じて、自動変速機10の各部の回転速度を検出する速度センサ61からのセンサ情報に基づいてクラッチ機構31、32の摺接係合部材31a、31b、32a、32bの係合状態を調整制御してシンクロ機構35〜38が適正に稼働するように、シフト・クラッチアクチュエータ50全体を統括制御する。なお、TCU60とECM110は、CAN(Controller Area Network)通信により互いに各種情報をやりとりするようになっており、自動変速機10とエンジン101とを連携動作させるようになっている。
このクラッチ機構31、32は、図3に示すように、車両各部で利用する油圧ラインが接続されているラインソレノイド(元圧制御弁)51と共に、このラインソレノイド51から分岐されている油圧経路57の奇数変速群20A用の奇数(Odd)段クラッチソレノイド53と、その分岐後の油圧経路58の偶数変速群20B用の偶数(Even)段クラッチソレノイド54と、に供給する電流値をTCU60が増減することにより摺接係合部材31a、31b、32a、32bの摺接程度を調整して駆動制御するようになっている。
ここで、クラッチソレノイド(油圧制御弁)53、54は、クラッチ機構31、32までの油圧経路57、58の油圧を実測する油圧センサ(油圧検知部)55、56が配置されており、TCU60は所望の油圧をクラッチ機構31、32に供給するように油圧センサ55、56の測定値(油圧)に応じて供給電流を調整する。このため、TCU60は、クラッチソレノイド53、54が下流側のクラッチ機構31、32の前段(油圧経路57、58)の油圧を油圧センサ55、56で実測してフィードバック制御可能であることから、ラインソレノイド51には、下流側の油圧分岐路52における油圧を実測する油圧センサを特に設けることなく省略してコストダウンを図ることが行われている。このラインソレノイド51では、TCU60が不図示のメモリ内に予め準備されている図4に示す電流−油圧特性マップに基づいて所望の油圧Paを下流側に供給するように電流値Ampsを演算算出して印加し供給制御するようになっている。
しかしながら、この種のラインソレノイド51は、駆動特性が経時変化して図4の電流−油圧特性マップからずれることから、クラッチソレノイド53、54の油圧を油圧センサ55、56で実測して調整制御するにしても、多少の遅れが生じてしまう。このため、図4の電流−油圧特性マップとしては、そのずれ量を予め予想して定期的に補正してもよいが、駆動特性や経時変化は機器単体毎に微妙に異なることから、本実施形態においては、その経時変化した駆動特性を実測して図4の電流−油圧特性マップを補正して更新するようになっている。
具体的には、TCU60は、予め設定されているタイミングに、図5に示すように、駆動させる一方のクラッチ機構31、32に対応する一方のクラッチソレノイド53、54には所望の油圧を供給する電流値で駆動させる。このTCU60は、このタイミングには同時に、その他方のクラッチソレノイド53、54に、油圧路を開放(全開)する電流値を供給してラインソレノイド51の下流側から他方のクラッチ機構31、32までの油圧が同圧になる状態にする。このときに、TCU60は、その他方の油圧センサ55、56による油圧の実測値を取得する。
このTCU60は、このタイミング時に、ラインソレノイド51に供給する電流値axと、油圧センサ55、56の他方が検出する油圧値Pxとに基づいて図4に示す電流−油圧特性マップを補正・更新するようになっており、この更新処理を繰り返すことにより、その電流−油圧特性マップ全体を高精度に補正する。これにより、TCU60は、ラインソレノイド51用の油圧センサを設置することなく、クラッチソレノイド53、54の油圧センサ55、56の実測のみで、ラインソレノイド51を適正な電流値で駆動させることができ、クラッチソレノイド53、54と協働させて高精度に適正な油圧でクラッチ機構31、32を当初より機能させることができる。すなわち、このTCU60が自動変速機10の制御装置(制御部)を構成している。なお、このときには、クラッチ機構31、32の他方側の変速群20A、20Bは空転する状態になっている。
詳細には、TCU60は、シフトレバー105の操作情報に応じて自動変速機10のシフト・クラッチアクチュエータ50のクラッチ機構31、32を駆動制御する度に、図6のフローチャートに示す図4の電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行する。
まず、このTCU60は、シフトレバー105の操作情報を受け取る度に(ステップS101)、パーキング(P)レンジまたはニュートラル(N)レンジへのシフト操作か否か確認する(ステップS102)。Pレンジ・Nレンジへのシフト操作でない場合には、続けて、ドライブ(D)レンジへのシフト操作か否か確認する(ステップS103)。Dレンジへのシフト操作である場合には、速度センサ115からのセンサ情報に基づいて前進の車速が0km/hよりも大きいか否かにより車両が走行中であるか否かを確認する(ステップS104)。車速が0km/hよりも大きく走行中であることを確認した場合には、偶数段の変速群20A用のクラッチ機構31が締結中であるか否かを確認する(ステップS105)。
走行中で偶数段のクラッチ機構31が締結中である場合には、合わせて(念のため)、奇数段の変速ギヤ21、23、25、27のいずれもシンクロ機構35、37により連結されていないことを確認する(ステップS106)。奇数の変速群20Bが非連結状態であることを確認できた場合に、奇数段用のクラッチソレノイド53を全開にして、ラインソレノイド51に供給する電流値axに応じて得られる油圧の実測値(油圧値)Pxで、図4に示す電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行した後に(ステップS107)、ステップS101に戻って、同様の処理を繰り返す。
このときに、TCU60は、次の場合には、エラー発生という故障判定1を行なって、誤った補正・更新処理を未然に防止するとともに、ECM110に異常発生を通知し所定の制御処理の実行を促して、この処理を終了するようになっている(以下で説明する補正・更新処理においても同様)。まず、第1のエラー発生としては、奇数段用のクラッチソレノイド53を全開にしても(後述の処理において偶数段用のクラッチソレノイド54を全開にする場合にも同様)、ラインソレノイド51に供給する電流値axに応じた油圧の実測値(油圧値)Pxが油圧センサ55(56)から得られない場合である。また、第2のエラー発生としては、図4に示す電流−油圧特性マップにおける更新前後の差分が予め設定されているクラッチソレノイドの経時変化に起因する変化量程度(許容値)よりも大きい場合である。
また、ステップS106において、奇数の変速群20B(変速ギヤ21、23、25、27)のシンクロ機構35、37による連結が検出(確認)された場合には、並立し得ない変速ギヤの選択状態の第3のエラーの誤認・発生状況であることから、機構的な異常発生という故障判定2を行なって、ECM110に異常発生を通知することにより所定の制御処理の実行を促して、この処理を終了する。
ステップS102、S103において、Pレンジ・Nレンジ・Dレンジのいずれへのシフト操作でもないことが確認された場合には、リバース(R)レンジであることから、また、ステップS104において、停車中(車速=0km/h)であることが確認された場合には、少なくとも2速の変速ギヤ22の連結条件ではないことから(4速、6速の変速ギヤ24、26も含めて)、また、ステップS105において、偶数段の変速群20A用のクラッチ機構31の締結中でないことが確認された場合には、次の処理を実行する。まずは、偶数段の変速ギヤ22、24、26のいずれもシンクロ機構36、38により連結されていないことを確認して(ステップS111)、偶数の変速群20Aが非連結状態であることを確認できた場合に、偶数段用のクラッチソレノイド54を全開にして、ラインソレノイド51に供給する電流値axに応じて得られる油圧の実測値(油圧値)Pxで、図4に示す電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行した後に(ステップS112)、ステップS101に戻って、同様の処理を繰り返す。
また、このときのステップS111において、偶数の変速群20A(変速ギヤ22、24、26)のシンクロ機構36、38による連結が検出(確認)された場合には、並立し得ない変速ギヤの選択状態の第3のエラーの誤認・発生状況であることから、機構的な異常発生という故障判定2を行なって、ECM110に異常発生を通知することにより所定の制御処理の実行を促して、この処理を終了する。
また、ステップS102において、PレンジまたはNレンジへのシフト操作であることを確認した後に、奇数段の変速ギヤ21、23、25、27(変速群20B)や偶数段の変速ギヤ22、24、26(変速群20A)のいずれもシンクロ機構35〜38により連結されていないことを確認した場合には(ステップS121、S122)、Nレンジへのシフト操作でクラッチ機構31、32のいずれも油圧制御がなされていない状態であることから、奇数段用のクラッチソレノイド53または偶数段用のクラッチソレノイド54の一方(双方でもよい)を全開にして、ラインソレノイド51に供給する電流値axに応じて得られる油圧の実測値(油圧値)Pxで、図4に示す電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行した後に(ステップS123)、ステップS101に戻って、同様の処理を繰り返す。
また、このステップ121において、PレンジまたはNレンジへのシフト操作であるが、奇数の変速群20Bが連結状態であることが確認された場合には、Pレンジへのシフト操作で1速の変速ギヤ21がシンクロ機構35により連結されている状態であることから、偶数段の変速ギヤ22、24、26のいずれもシンクロ機構36、38により連結されていないことを確認した後に(ステップS124)、ステップS112に進んで、図4に示す電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行した後に、ステップS101に戻って、同様の処理を繰り返す。
また、このときのステップS124において、偶数の変速群20A(変速ギヤ22、24、26)のシンクロ機構36、38による連結が検出(確認)された場合には、並立し得ない変速ギヤの選択状態の第3のエラーの誤認・発生状況であることから、機構的な異常発生という故障判定2を行なって、ECM110に異常発生を通知することにより所定の制御処理の実行を促して、この処理を終了する。
また、このステップS122において、PレンジまたはNレンジへのシフト操作であるが、偶数の変速群20Aが連結状態であることが確認された場合には、Pレンジへのシフト操作で2速の変速ギヤ22がシンクロ機構36により連結されている状態であることから、ステップS107に進んで、図4に示す電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行した後に、ステップS101に戻って、同様の処理を繰り返す。
したがって、一方のクラッチソレノイド53、54を全開にすることにより、ラインソレノイド51が供給する油圧を対応する一方の油圧センサ55、56で実測することができ、予め準備されている電流−油圧特性マップの補正・更新することができる。
このように本実施形態においては、ラインソレノイド51の特性チェックのために油圧センサを別に設置することなく、適宜、空いているクラッチソレノイド53、54用の油圧センサ55、56を流用して、ラインソレノイド51の経時変化を確認することができ、その経時変化に応じた電流を印加して所望の油圧を供給(出力)させることができる。この結果、ラインソレノイド51から精度よく調整された油圧をクラッチソレノイド53、54がそれぞれ受けて大きく異なることのない油圧センサ55、56の実測値に基づいてクラッチ機構31、32の駆動を高精度に微調整することができる。したがって、コストアップなく、クラッチ機構31、32を機能させるクラッチソレノイド53、54を高精度に駆動させて高品質なクラッチ制御を実現することができる。
本実施形態の他の態様としては、上述実施形態では、シフトレバー105から操作情報を受け取る度に、図4の電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行する場合を一例にして説明するが、これに限る訳ではなく、例えば、図7のフローチャートに示すように処理してもよい。具体的には、ステップS101に代えて、ステップS201を実行するようにして、ラインソレノイド51の使用開始から予め設定されているX時間(ラインソレノイド51の経時変化に応じて補正更新処理を行うのに適した設定期間)が経過する度に、図4の電流−油圧特性マップの補正・更新処理を実行するようにしてもよい。この場合には、その補正・更新処理の実行による負荷の頻度を少なくすることができる。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
10 自動変速機
11 回転入力軸
12 回転出力軸
20 変速機構本体
20A 奇数変速群
20B 偶数変速群
21〜27 変速ギヤ
31、32 クラッチ機構
35〜38 シンクロ機構
41〜45 ドリブンギヤ
50 シフト・クラッチアクチュエータ
51 ラインソレノイド
52 油圧分岐路
53、54 クラッチソレノイド
55、56 油圧センサ
60 TCU
61 速度センサ
101 エンジン
102 駆動輪
104 ディファレンシャル・ギヤ
105 シフトレバー
110 ECM

Claims (3)

  1. 動力の伝達元に連結される回転入力軸と、前記動力の伝達先に連結される回転出力軸と、前記回転入力軸と前記回転出力軸の間に介在して前記動力の入出力時の回転速度を変換する変速段の少なくとも2系統以上の変速群と、を備えて、前記回転入力軸から前記回転出力軸に受け渡す前記動力で回転する回転速度比を変更して当該動力を伝達する自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機本体が、
    前記回転入力軸と前記回転出力軸の間の動力伝達経路内に組込または該動力伝達経路から離脱するように前記変速群毎に準備されている複数の油圧式のクラッチ機構と、
    前記変速群毎に対応する前記クラッチ機構を動作させる油圧を該クラッチ機構毎に分岐する油圧分岐路と、
    前記クラッチ機構毎に設置されて該クラッチ機構に供給する油圧を調整する複数の油圧制御弁と、
    前記油圧分岐路の上流側に設置されて前記クラッチ機構毎の前記油圧制御弁に供給する油圧を調整する元圧制御弁と、
    前記クラッチ機構毎に設置されて前記油圧制御弁を介して該クラッチ機構に供給されている油圧を検知する複数の油圧検知部と、
    を備えているのに対して、
    前記クラッチ機構のうちの少なくとも1つの使用しない当該クラッチ機構の前記油圧制御弁を開放して当該下流側の前記油圧検知部が検知する油圧情報を前記油圧分岐路の上流側における油圧の実測値として利用する制御部を備え
    前記制御部は、
    前記油圧分岐路の上流側における油圧の実測値に基づいて前記元圧制御弁用に予め準備されている特性マップを更新することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記制御部は、
    更新前後の前記特性マップに格納する数値の差分が予め設定されている許容値よりも大きい場合には故障判定をすることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記制御部は、
    前記自動変速機本体で選択された前記変速段に応じた油圧を前記油圧検知部で検知不能な場合には故障判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
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