JP6051976B2 - 車両の油圧検出値補正装置 - Google Patents

車両の油圧検出値補正装置 Download PDF

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Description

本発明は、変速機のクラッチの締結圧力を油圧を用いて制御する際の当該油圧の検出値を補正する技術に関する。
従来より、奇数変速段群(例えば、1速、3速、5速)と偶数変速段群(例えば、2速、4速、6速)とに分けて変速段を有するツインクラッチ式変速機がある。このツインクラッチ式変速機には、奇数変速段群側には奇数変速側クラッチ(奇数(Odd)変速側クラッチ)が、偶数変速段側には偶数変速段側クラッチ(偶数(Even)変速側クラッチ)がそれぞれ設けられ、各クラッチは、エンジンと変速機とを締結することができる。
そして、ツインクラッチ式変速機は、ライン圧ソレノイドバルブ、ライン圧センサ、奇数変速段側ソレノイドバルブ、奇数変速段側クラッチ圧センサ、偶数変速段側ソレノイドバルブ、及び偶数変速段側クラッチ圧センサを有している。ここで、ライン圧ソレノイドバルブは、オイルポンプから供給される油圧を調整するためのソレノイドバルブである。また、ライン圧センサは、ライン圧ソレノイドによって調整されたライン圧を検出する。また、奇数変速段側ソレノイドバルブは、奇数変速側クラッチに供給する油圧を調整する。また、奇数変速段側クラッチ圧センサは、奇数変速段側ソレノイドバルブによって調整された油圧(クラッチ圧)を検出する。また、偶数変速段側ソレノイドバルブは、偶数変速側クラッチに供給する油圧を調整する。また、偶数変速段側クラッチ圧センサは、偶数変速段側ソレノイドバルブによって調整された油圧(クラッチ圧)を検出する。
このような構成によって、オイルポンプは、ライン圧センサの検出値を基にその駆動が制御され、各クラッチは、各クラッチ圧センサの検出値を基にそのクラッチ圧が調整される。
ここで、通常、ソレノイドバルブへの付加電流を制御することによって供給される油圧が調整される(例えば特許文献1参照)。
特許第3423876号
ところで、クラッチ圧センサ等の圧力センサは、個体誤差や経年劣化等によって、検出値が実際の油圧値に対して誤差を生じている場合がある。そして、クラッチ圧センサの検出値に誤差が生じている状態で各クラッチ圧を調整すると、次のような問題が生じる恐れがある。
例えば、クラッチ圧センサの検出値が実際の油圧値よりも小さいと、クラッチ圧不足となってクラッチに滑りが発生する。また、クラッチ圧センサの検出値が実際の油圧値よりも大きいと、オイルポンプを必要以上に駆動させることとなり燃費の悪化を招く。
このように、クラッチ圧センサの検出値に誤差が生じていると、適切な制御等が行えなくなる恐れがある。
本発明の目的は、クラッチ圧センサの検出値を簡易に適正な値に補正することである。
前記課題を解決するために、(1)本発明の一態様は、エンジンからの出力を変速機に伝達するためのクラッチを奇数変速段側と偶数変速段側のそれぞれに有するツインクラッチ式変速機と、前記クラッチの締結のための油圧を油路を介して当該クラッチに供給するオイルポンプと、前記油路に配置されて前記オイルポンプから前記クラッチに供給する油圧を調整する第1油圧調整弁と、前記第1油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第1油圧検出部と、前記油路であって前記第1油圧調整弁と前記奇数変速段側のクラッチとの間に配置され当該奇数変速段側のクラッチに供給する油圧を調整して当該クラッチに締結圧力を発生させる第2油圧調整弁と、前記油路であって前記第1油圧調整弁と前記偶数変速段側のクラッチとの間に配置され当該偶数変速段側のクラッチに供給する油圧を調整して当該クラッチに締結圧力を発生させる第3油圧調整弁と、前記第2油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第2油圧検出部と、前記第3油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第3油圧検出部と、前記第2及び第3油圧検出部の検出値を基に前記第2及び第3油圧調整弁による調整を制御する制御部と、を有する車両における前記油圧検出部の検出値を補正する車両の油圧検出値補正装置であって、前記第1油圧調整弁を閉弁及び開弁したときの前記第1乃至第3油圧検出部の検出値を基に、前記第2油圧検出部の検出値及び前記第3油圧検出部の検出値の少なくとも一方を補正する補正部を有することを特徴とする車両の油圧検出値補正装置を提供する。
(2)本発明の一態様では、前記補正部は、前記第1油圧調整弁を全閉したときの前記第1油圧検出部の検出値と前記第2油圧検出部の検出値との差分及び前記第1油圧検出部の検出値と前記第油圧検出部の検出値との差分、並びに前記第1油圧調整弁を開弁したときの前記第1油圧検出部の検出値と前記第2油圧検出部の検出値との差分及び前記第1油圧検出部の検出値と前記第油圧検出部の検出値との差分を基に、前記第2油圧検出部の検出値及び前記第3油圧検出部の検出値の少なくとも一方を補正することが好ましい。
(3)本発明の一態様では、前記補正部は、前記第1油圧調整弁の開弁時の開度が予め設定した条件を満たす開度であるときに前記第1乃至第3油圧検出部の検出値を取得することが好ましい。
(1)の態様の発明によれば、車両の油圧検出値補正装置は、第1乃至第3油圧検出部の相互の検出値を基に、第2油圧検出部の検出値や第3油圧検出部の検出値を適正な値に補正できる。このように、車両の油圧検出値補正装置は、別途新たな構成を設けることがない等、簡易に第2油圧検出部の検出値や第3油圧検出部の検出値を補正できる。
(2)の態様の発明によれば、車両の油圧検出値補正装置は、第1油圧検出部の検出値に対する第2油圧検出部の検出値の差分や第3油圧検出部の検出値の差分を基に、第2油圧検出部の検出値や第3油圧検出部の検出値を適正な値に補正できる。このように、車両の油圧検出値補正装置は、別途新たな構成を設けることがない等、簡易に第2油圧検出部の検出値や第3油圧検出部の検出値を補正できる。
(3)の態様の発明によれば、車両の油圧検出値補正装置は、第1油圧調整弁の開度を適切な値にして、第1乃至第3油圧検出部の検出値を取得できる。
図1は、本実施形態に係る制御装置の制御対象のツインクラッチ式変速機の構成例を示すスケルトン図である。 図2は、第1及び第2クラッチの油圧供給回路の構成例を示す図である。 図3は、検出値補正部が行うクラッチ圧センサの検出値の補正処理の一例を示すフローチャートである。 図4は、ライン圧ソレノイドバルブを全閉にするとともに、第1及び第2ソレノイドバルブを全開にしたときの油圧供給回路の状態の一例を示す図である。 図5は、第1及び第2ソレノイドバルブを全開にした状態で、ライン圧ソレノイドバルブが全開状態から閉じられていく過程でクラッチ圧が変化したと判定されたときの油圧供給回路の状態の一例を示す図である。 図6は、ライン圧ソレノイドバルブの全閉時に、第1クラッチ圧センサの検出値がライン圧センサの検出値に対して小さくなり、ライン圧ソレノイドバルブの開時に、第1クラッチ圧センサの検出値がライン圧センサの検出値に対して大きくなる場合を示す図である。 図7は、ライン圧ソレノイドバルブの全閉時及び開時ともに、第1クラッチ圧センサの検出値がライン圧センサの検出値に対して大きくなる場合を示す図である。 図8は、第1クラッチ圧センサについての補正結果であり、図6のようにライン圧ソレノイドバルブの全閉時とライン圧ソレノイドバルブの開時とでずれ量の符号が異なる場合を示す図である。 図9は、第1クラッチ圧センサについての補正結果であり、図7のようにライン圧ソレノイドバルブの全閉時とライン圧ソレノイドバルブの開時とでずれ量の符号が同じ場合を示す図である。
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、ツインクラッチ(又はデュアルクラッチ)式変速機の制御装置を挙げている。
(構成)
図1は、本実施形態に係る制御装置の制御対象のツインクラッチ式変速機1の構成例を示すスケルトン図である。
図1に示すように、ツインクラッチ式変速機1は、第1変速段群(奇数(Odd)変速段グループ)10と第2変速段群(偶数(Even)変速段グループ)20とを有している。また、ツインクラッチ式変速機1は、第1変速段群10に属する変速段を選択するための第1クラッチ(奇数(Odd)変速側クラッチ)11と、第1変速段群20に属する変速段を選択するための第2クラッチ(偶数(Even)変速側クラッチ)21とを有している。
第1クラッチ11と第2クラッチ21とは、入力側がエンジン(例えば内燃機関)2の機関出力軸としてのエンジン出力軸3に連結されている。また、第1クラッチ11の出力側は、第1変速段群10の第1入力軸12に連結されている。また、第2クラッチ21の出力側は、第2変速段群20の第2入力軸22に連結されている。
第1変速段群10では、第1入力軸12に、1速ドライブギア13、3速ドライブギア14、5速ドライブギア15、及びリバースドライブギア16が設けられている。また、第1変速段群10では、第1入力軸12に、1−3速シンクロ機構17、及び5−R速シンクロ機構18が設けられている。ここで、1−3速シンクロ機構17は、中立位置と1速ドライブギア選択位置と3速ドライブギア選択位置とを切り換えるためのシンクロ機構である。また、5−R速シンクロ機構18は、中立位置と5速ドライブギア選択位置とリバースドライブギア選択位置とを切り換えるシンクロ機構である。
ここで、シンクロ機構(シンクロメッシュ機構)は、歯車かみ合い式の変速機において、かみ合わせる2つの歯車の回転数を同じにして変速を容易にする装置である。
また、第1変速段群20では、第2入力軸22に、2速ドライブギア23、4速ドライブギア24、及び6速ドライブギア25が設けられている。また、第1変速段群20では、第2入力軸22に、2−4速シンクロ機構26、及び6速シンクロ機構27が設けられている。ここで、2−4速シンクロ機構26は、中立位置と2速ドライブギア選択位置と4速ドライブギア選択位置とを切り換えるシンクロ機構である。また、6速シンクロ機構27は、中立位置と6速ドライブギア選択位置とを切り換えるシンクロ機構である。
また、ツインクラッチ式変速機1は、変速機出力軸31を有している。この変速機出力軸31には、1−2速ドリブンギア32、3−4速ドリブンギア33、5−6速ドリブンギア34、及びリバースドリブンギア35が設けられている。また、変速機出力軸31には、ディファレンシャルギア及びファイナルギアを有するギア機構36が設けられ、変速機出力軸31の出力は、ギア機構36を介して駆動輪41に伝達される。
以上のように構成されるツインクラッチ式変速機1の動作例は次のようになる。
ツインクラッチ式変速機1は、第1クラッチ11と第2クラッチ21のうちの一方のクラッチを締結し、当該クラッチに対応する変速段群内の所定の変速段を選択して、動力伝達を行う。そして、その動力伝達中は、ツインクラッチ式変速機1は、他方のクラッチを非締結状態にするとともに、当該クラッチに対応する歯車伝動系を、動力が伝達されない中立状態にする。
また、1速から2速に変速する際には、ツインクラッチ式変速機1は、次のように動作する。
ツインクラッチ式変速機1は、1−3速シンクロ機構17を作動させて、1速ドライブギア13でのトルク伝達を可能にする。そして、ツインクラッチ式変速機1は、第1クラッチ11を締結させることで、エンジン2から駆動輪41までのトルク伝達を可能にする。そして、ツインクラッチ式変速機1は、1速使用時に、2−4速シンクロ機構26を作動させることで、次の変速の行程を前倒しする。それから、ツインクラッチ式変速機は、第1クラッチ11を切りつつ第2クラッチ21を締結させることで、1速から2速に円滑に変速する。これによって、ツインクラッチ式変速機は、1速から2速への変速時間を短縮できる。
なお、ツインクラッチ式変速機1は、シンクロ機構17,18,26,27や第1クラッチ11、第2クラッチ21等を駆動させるシフト・クラッチアクチュエータを有している。
次に、第1及び第2クラッチ11,21に係る構成について説明する。
図2には、第1及び第2クラッチ11,21の油圧供給回路の構成例を示す。
図2に示すように、油圧供給回路には、オイルポンプ51、ライン圧ソレノイドバルブ(調圧弁)52、ライン圧センサ53、第1ソレノイドバルブ54、第2ソレノイドバルブ55、第1クラッチ圧センサ56、及び第2クラッチ圧センサ57を有している。
ここで、オイルポンプ51は、油路61を介してライン圧ソレノイドバルブ52に油圧を供給する。ライン圧ソレノイドバルブ52は、ライン圧を調圧する。このライン圧ソレノイドバルブ52は、調圧したライン圧を、油路62を介して第1及び第2ソレノイドバルブ54,55に供給する。
第1ソレノイドバルブ54は、第1油路63によって第1クラッチ11に接続されている。ここで、第1ソレノイドバルブ54は、不図示の弁の開閉が制御される。また、第1油路63には、当該第1油路63内の油圧(すなわち、第1クラッチ11の締結圧力)を検出する第1クラッチ圧センサ56が取り付けられている。
また、第2ソレノイドバルブ55は、第2油路64によって第2クラッチ21に接続されている。ここで、第2ソレノイドバルブ55は、不図示の弁の開閉が制御される。また、第2油路64には、当該第2油路64内の油圧(すなわち、第2クラッチ21の締結圧力)を検出する第2クラッチ圧センサ57が取り付けられている。
このような構成によって、第1ソレノイドバルブ54は、クラッチ制御部70によって弁の開閉が制御されて、供給されるライン圧を調圧する。第1ソレノイドバルブ54は、第1油路63を介して調圧した油圧(クラッチ圧)を第1クラッチ11に供給して当該第1クラッチ11に締結圧力を発生させる。また、第2ソレノイドバルブ55は、クラッチ制御部70によって弁の開閉が制御されて、供給されるライン圧を調圧する。そして、第2油路64を介して調圧した油圧(クラッチ圧)を第2クラッチ21に供給して当該第2クラッチ21に締結圧力を発生させる。
クラッチ制御部70は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備えるECU(Electronic Control Unit)において構成されている。そのために、例えば、クラッチ制御部70は、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。ROMには、1又は2以上のプログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納されている1又は2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。
このクラッチ制御部70は、各ソレノイドバルブ53,54の駆動(具体的には弁の開閉状態)を制御して、各クラッチ11,21の駆動を制御する。このとき、クラッチ制御部70は、各クラッチ圧センサ56,57の検出値(クラッチ圧検出値)を基に、各ソレノイドバルブ54,55の駆動を制御している。
そして、本実施形態では、クラッチ制御部70は、クラッチ圧センサ56,57の検出値を補正している。そのため、本実施形態では、図2に示すように、クラッチ制御部70は、検出値補正部71を有している。
図3には、検出値補正部71が行うクラッチ圧センサ56,57の検出値の補正処理の一例のフローチャートを示す。
図3に示すように、先ず、ステップS1では、検出値補正部71は、第1及び第2ソレノイドバルブ54,55を全開にする。
次に、ステップS2では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52を全閉にする。
図4には、ライン圧ソレノイドバルブ52を全閉にするとともに、第1及び第2ソレノイドバルブ54,55を全開にしたときの油圧供給回路の状態の一例を示す。この図4において、太い線の部位は、油圧が発生している箇所を示す。
図4に示すように、オイルポンプ51から供給される油圧は、ライン圧ソレノイドバルブ52で後段への供給が遮断される。
次に、ステップS3では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時のずれ量を算出する。具体的には、下記(1)式及び(2)式を用いて、第1クラッチ圧センサ56についてのずれ量(相対ずれ量)X11及び第2クラッチ圧センサ57についてのずれ量(相対ずれ量)X21を算出する。
X11=P11−P3 ・・・(1)
X21=P21−P3 ・・・(2)
ここで、P11は、ずれ量X11の算出時(ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時)の第1クラッチ圧センサ56の検出値である。また、P21は、ずれ量X21の算出時(ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時)の第2クラッチ圧センサ57の検出値である。また、P3は、ライン圧センサ53の検出値である。
次に、ステップS4では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52を全開にする。
次に、ステップS5では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52を設定量閉じる。ここで、設定量は、例えば、実験的、経験的、又は理論的に予め設定されている値である。
次に、ステップS6では、検出値補正部71は、クラッチ圧が変化しているか否かを判定する。例えば、検出値補正部71は、第1クラッチ圧センサ56の検出値及び第2クラッチ圧センサ57の検出値の少なくとも何れかが変化した場合、クラッチ圧が変化していると判定する。又は、検出値補正部71は、第1クラッチ圧センサ56の検出値及び第2クラッチ圧センサ57の検出値の両方が変化した場合、クラッチ圧が変化していると判定する。
そして、検出値補正部71は、クラッチ圧が変化していると判定すると、ステップS7に進む。また、検出値補正部71は、クラッチ圧が変化していないと判定すると、前記ステップS5から再び処理を開始する。
これらステップS5及びステップS6の処理によって、クラッチ圧が変化していると判定されるまで、ライン圧ソレノイドバルブ52は、設定量分だけ段階的に閉じられていく。
図5には、第1及び第2ソレノイドバルブ54,55を全開にした状態で、ライン圧ソレノイドバルブ52が全開状態から閉じられていく過程で、前記ステップS6でクラッチ圧が変化したと判定されたときの油圧供給回路の状態の一例を示す。この図5において、太い線の部位は、油圧が発生している箇所を示す。
図5に示すように、オイルポンプ51から供給される油圧は、第1及び第2クラッチ11,21まで供給されるようになる。
ステップS7では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52の現開度でのずれ量を算出する。具体的には、下記(3)式及び(4)式を用いて、第1クラッチ圧センサ56についてのずれ量(相対ずれ量)X12及び第2クラッチ圧センサ57についてのずれ量(相対ずれ量)X22を算出する。
X12=P12−P3 ・・・(3)
X22=P22−P3 ・・・(4)
ここで、P12は、ずれ量X12の算出時(ライン圧ソレノイドバルブ52の現開度の時)の第1クラッチ圧センサ56の検出値である。また、P22は、ずれ量X22の算出時(ライン圧ソレノイドバルブ52の現開度の時)の第2クラッチ圧センサ57の検出値である。
次に、ステップS8では、検出値補正部71は、前記ステップS3及び前記ステップS7で算出したずれ量X11、X21、X12、X22を用いて補正値を算出する。具体的には、検出値補正部71は、下記(5)式及び(6)式を用いて、第1クラッチ圧センサ56についての補正値PX1及び第2クラッチ圧センサ57についての補正値PX2を算出する。
PX1=−(α1×P1+b1) ・・・(5)
PX2=−(α2×P2+b2) ・・・(6)
ここで、P1、P2は、補正値P1、P2の算出時の第1及び第2クラッチ圧センサ56,57それぞれの検出値である。
このように、(5)式及び(6)式は、1次関数で表され、α1、α2は、傾きを示し、b1、b2は、切片を示す。そして、これら傾きα1、α2及び切片b1、b2が、前記ステップS3及び前記ステップS7で算出したずれ量を用いて、下記(7)式〜(10)式によって表される。
α1=(X12−X11)/(P12−P11) ・・・(7)
α2=(X22−X21)/(P22−P21) ・・・(8)
b1=X11−α1−P11 ・・・(9)
b2=X21−α2−P21 ・・・(10)
次に、ステップS9では、検出値補正部71は、検出値を補正する。具体的には、検出値補正部71は、下記(11)式及び(12)式を用いて、第1クラッチ圧センサ56の検出値P1及び第2クラッチ圧センサ57の検出値P2を更新することで補正する。
P1=P1+PX1 ・・・(11)
P2=P2+PX2 ・・・(12)
検出値補正部71が行うクラッチ圧センサ56,57の検出値の補正処理は以上のような内容になる。
(動作、作用等)
次に、検出値補正部71の一連の動作、及びその作用等の一例について説明する。
検出値補正部71は、第1及び第2ソレノイドバルブ54,55を全開にするとともに、ライン圧ソレノイドバルブ52を全閉にする(前記ステップS1、前記ステップS2)。そして、検出値補正部71は、このときのずれ量X11、X21を算出する(前記ステップS3)。
その後、検出値補正部71は、クラッチ圧が変化するまで、ライン圧ソレノイドバルブ52を全開状態から閉じていく(前記ステップS4〜前記ステップS6)。そして、検出値補正部71は、クラッチ圧が変化したとき(すなわち、ライン圧ソレノイドバルブ52の開時)、ずれ量X12、X22を算出する(前記ステップS7)。
以上のように、ずれ量X11、X21、X12、X22が算出される。
ここで、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時とライン圧ソレノイドバルブ52の開時とで、ずれ量の符号が異なる場合や符号が同じになる場合について説明する。
図6及び図7には、ライン圧センサ53の検出値と第1クラッチ圧センサ56とのずれ量X11、X21を例として挙げている。図6は、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時に、第1クラッチ圧センサ56の検出値がライン圧センサ53の検出値に対して小さくなり(符号がマイナスになり)、ライン圧ソレノイドバルブ52の開時に、第1クラッチ圧センサ56の検出値がライン圧センサ53の検出値に対して大きくなる(符号がプラスになる)場合を示す図である。また、図7は、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時及び開時ともに、第1クラッチ圧センサ56の検出値がライン圧センサ53の検出値に対して大きくなる(符号がプラスになる)場合を示す図である。図6の例では、傾きα1はある値を示すようになり、図7の例では、傾きα1は0となる。
そして、検出値補正部71は、以上のように算出したずれ量X11、X21、X12、X22等を用いて、各クラッチ圧センサ56,57の検出値についての補正値PX1、PX2を算出する(前記ステップS8)。最後に、検出値補正部71は、算出した補正値PX1、PX2を基に、各クラッチ圧センサ56,57の検出値を補正する。
ここで、図8及び図9には、補正結果の一例を示す。ここで、図8は、第1クラッチ圧センサ56についての補正結果であり、図6のようにライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時とライン圧ソレノイドバルブ52の開時(ここでは全開時)とでずれ量の符号が異なる場合を示す図である。また、図9は、第1クラッチ圧センサ56についての補正結果であり、図7のようにライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時とライン圧ソレノイドバルブ52の開時(ここでは全開時)とでずれ量の符号が同じ場合を示す図である。また、図8及び図9のいずれの場合も、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時のライン圧センサ53の検出値は、0.0(MPa)であり、ライン圧ソレノイドバルブ52の開時のライン圧センサ53の検出値は、6.0(MPa)である。
例えば、図8に関し、ずれ量X11、X12、傾きα1、切片b1、及び補正値PX1は、次のように算出されている。
X11=P11−P3=−0.01−0.0=−0.01
X12=P12−P3=6.02−6.0=0.02
α1=(X12−X11)/(P12−P11)=(0.02−(−0.01))/(6.02−(−0.01))=0.00498
b1=X11−α1−P11=−0.01−0.00498×−0.01=−0.0099502
PX1=−(α1×P1+b1)=−(0.00498×P1−0.0099502)
また、図9に関し、ずれ量X11、X12、傾きα1、切片b1、及び補正値PX1は、次のように算出されている。
X11=P11−P3=0.02−0.0=0.02
X12=P12−P3=6.02−6.0=0.02
α1=(X12−X11)/(P12−P11)=(0.02−0.02)/(6.02−0.02)=0.0
b1=X11−α1−P11=0.02−0.0×0.02=0.02
PX1=−(α1×P1+b1)=−(0.0×P1+0.02)=−0.02
また、図8に示すように、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時とライン圧ソレノイドバルブ52の開時とでずれ量の符号が異なる場合、補正値PX1は、第1クラッチ圧センサ56の検出値P1に応じて変化する。また、図9に示すように、ライン圧ソレノイドバルブ52の全閉時とライン圧ソレノイドバルブ52の開時とでずれ量の符号が同じ場合、補正値PX1は、第1クラッチ圧センサ56の検出値P1にかかわらず変化しない。
なお、前述の実施形態では、ライン圧ソレノイドバルブ52は、例えば、第1油圧調整弁を構成する。また、ライン圧センサ53は、例えば、第1油圧検出部を構成する。また、第1ソレノイドバルブ54は、例えば、第2油圧調整弁を構成する。また、第2ソレノイドバルブ55は、例えば、第3油圧調整弁を構成する。また、第1クラッチ圧センサ56は、例えば、第2油圧検出部を検出する。また、第2クラッチ圧センサ57は、例えば、第3油圧検出部を構成する。また、クラッチ制御部70は、例えば、車両の油圧検出値補正装置又は制御部を構成する。また、検出値補正部71は、例えば、補正部を構成する。
(本実施形態の変形例等)
本実施形態では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52を全開状態から閉じていったときにクラッチ圧が変化するといった、予め設定されている状態を満たしたときの開度のときに、ずれ量X12、X22を算出している。しかし、本実施形態では、検出値補正部71は、ライン圧ソレノイドバルブ52の全開時にずれ量X12、X22を算出しても良い。前述のように、ライン圧ソレノイドバルブ52を全開状態から閉じていきクラッチ圧が変化したときの開度でずれ量X12、X22を算出している理由は、ライン圧ソレノイドバルブ52を全開状態からある程度閉じても、ライン圧が変化しないという特性があることを利用しているからである。
また、本実施形態では、検出値補正部71は、第1クラッチ圧センサ56の検出値及び第2クラッチ圧センサ57の検出値の少なくとも一方を補正すれば良い。
また、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項1により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
1 ツインクラッチ式変速機、2 エンジン、10 第1変速段群、11 第1クラッチ、20 第2変速段群、21 第2クラッチ、51 オイルポンプ、52 ライン圧ソレノイドバルブ、53 ライン圧センサ、54 第1ソレノイドバルブ、55 第2ソレノイドバルブ、56 第1クラッチ圧センサ、57 第2クラッチ圧センサ、70 クラッチ制御部、71 検出値補正部

Claims (3)

  1. エンジンからの出力を変速機に伝達するためのクラッチを奇数変速段側と偶数変速段側のそれぞれに有するツインクラッチ式変速機と、前記クラッチの締結のための油圧を油路を介して当該クラッチに供給するオイルポンプと、前記油路に配置されて前記オイルポンプから前記クラッチに供給する油圧を調整する第1油圧調整弁と、前記第1油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第1油圧検出部と、前記油路であって前記第1油圧調整弁と前記奇数変速段側のクラッチとの間に配置され当該奇数変速段側のクラッチに供給する油圧を調整して当該クラッチに締結圧力を発生させる第2油圧調整弁と、前記油路であって前記第1油圧調整弁と前記偶数変速段側のクラッチとの間に配置され当該偶数変速段側のクラッチに供給する油圧を調整して当該クラッチに締結圧力を発生させる第3油圧調整弁と、前記第2油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第2油圧検出部と、前記第3油圧調整弁によって調整された油圧を検出する第3油圧検出部と、前記第2及び第3油圧検出部の検出値を基に前記第2及び第3油圧調整弁による調整を制御する制御部と、を有する車両における前記油圧検出部の検出値を補正する車両の油圧検出値補正装置であって、
    前記第1油圧調整弁を閉弁及び開弁したときの前記第1乃至第3油圧検出部の検出値を基に、前記第2油圧検出部の検出値及び前記第3油圧検出部の検出値の少なくとも一方を補正する補正部を有することを特徴とする車両の油圧検出値補正装置。
  2. 前記補正部は、前記第1油圧調整弁を全閉したときの前記第1油圧検出部の検出値と前記第2油圧検出部の検出値との差分及び前記第1油圧検出部の検出値と前記第油圧検出部の検出値との差分、並びに前記第1油圧調整弁を開弁したときの前記第1油圧検出部の検出値と前記第2油圧検出部の検出値との差分及び前記第1油圧検出部の検出値と前記第油圧検出部の検出値との差分を基に、前記第2油圧検出部の検出値及び前記第3油圧検出部の検出値の少なくとも一方を補正することを特徴とする請求項1に記載の車両の油圧検出値補正装置。
  3. 前記補正部は、前記第1油圧調整弁の開弁時の開度が予め設定した条件を満たす開度であるときに前記第1乃至第3油圧検出部の検出値を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の油圧検出値補正装置。
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