JP2017002987A - 動力伝達装置の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃費の悪化を抑制しつつ、走行中にフェールセーフバルブの故障を検出する。
【解決手段】噛合式クラッチが介在していない側の第2動力伝達経路を用いたCVT走行中、かつ、第3係合装置が前記一方の動力伝達経路を解放した状態において、第1係合装置及び第2係合装置に供給される元圧が所定油圧以上のときのみ、第1クラッチを係合する油圧指令を出力して第1クラッチの係合の有無を判定することで、C1圧制御弁が故障しているか又は正常に作動しているかを判定することができる。第1係合装置及び第2係合装置に供給される元圧が所定油圧以上のときのみ、フェールセーフバルブの故障検出を行うため、油圧の供給量を上昇させるためにエンジン回転速度を上昇させたり、電動オイルポンプなどを作動させる必要があり、燃費が悪化するのを抑制しつつ、走行中にC1圧制御弁の故障を検出することができる。
【選択図】図7
【解決手段】噛合式クラッチが介在していない側の第2動力伝達経路を用いたCVT走行中、かつ、第3係合装置が前記一方の動力伝達経路を解放した状態において、第1係合装置及び第2係合装置に供給される元圧が所定油圧以上のときのみ、第1クラッチを係合する油圧指令を出力して第1クラッチの係合の有無を判定することで、C1圧制御弁が故障しているか又は正常に作動しているかを判定することができる。第1係合装置及び第2係合装置に供給される元圧が所定油圧以上のときのみ、フェールセーフバルブの故障検出を行うため、油圧の供給量を上昇させるためにエンジン回転速度を上昇させたり、電動オイルポンプなどを作動させる必要があり、燃費が悪化するのを抑制しつつ、走行中にC1圧制御弁の故障を検出することができる。
【選択図】図7
Description
本発明は、駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に並列に設けられた2つの変速部を備える動力伝達装置の制御装置に関するものである。
駆動力源の動力が伝達される入力回転部材と駆動輪へその動力を出力する出力回転部材との間の動力伝達経路に並列に設けられた2つの変速部を備える動力伝達装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載された車両用動力伝達装置がそれである。この特許文献1には、入力軸と出力軸との間に、ギヤ列を介した動力伝達経路と、ベルト式の無段変速機を介した動力伝達経路とが並列に設けられた車両用動力伝達装置が開示されている。又、ギヤ列を介した動力伝達経路には、動力の伝達と遮断とを行う第1クラッチが設けられ、無段変速機を介した動力伝達経路には、動力の伝達と遮断とを行う第2クラッチが設けられている。
また、2つの係合装置の同時係合(例えば特許文献1に開示された車両用動力伝達装置における第1クラッチと第2クラッチとの同時係合)を回避する為に、2つの係合装置へそれぞれ油圧を供給する各油路のうちの何れか一方の油路を閉じるフェールセーフバルブを設けることが知られている。このようなフェールセーフバルブが何らかの故障によって走行中に正常に作動しないと、2つの動力伝達経路が同時に形成することによる動力伝達装置のタイアップが発生するおそれがある。そこで、走行中にフェールセーフバルブの故障を検出するため、一方の動力伝達経路の伝達と遮断とを行う第3クラッチを遮断した状態で、第1クラッチと第2クラッチとの同時結合を行うことで、フェールセーフバルブの故障を検出することが知られている。
上記のようなフェールセーフバルブの故障検出方法において、2つの係合装置へそれぞれ油圧を供給することでフェールセーフバルブが正常に作動するか否かを判定しようとすると、2つの係合装置を動作させるための油圧と、フェールセーフバルブを作動させるための油圧とに対して油圧供給源からの油圧の供給量が不十分な場合には、油圧の供給量を上昇させるためにエンジン回転速度を上昇させたり、電動オイルポンプなどを作動させる必要があり、燃費が悪化するおそれがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、燃費の悪化を防ぎつつ、走行中にフェールセーフバルブの故障を検出することができる動力伝達装置の制御装置を提供することにある。
前記目的を達成する為の第1の発明の要旨とするところは、駆動力源の動力が伝達される入力回転部材と駆動輪へ前記動力を出力する出力回転部材との間の動力伝達経路に並列に設けられた、第1変速部及び第2変速部と、前記第1変速部を介して前記駆動力源の動力を前記駆動輪側へ伝達する第1動力伝達経路を断接する第1係合装置と、前記第2変速部を介して前記駆動力源の動力を前記駆動輪側へ伝達する第2動力伝達経路を断接する第2係合装置と、前記第1係合装置及び前記第2係合装置へそれぞれ油圧を供給する第1制御弁及び第2制御弁と、前記第1制御弁及び前記第2制御弁から前記第1係合装置及び前記第2係合装置へ油圧を供給する各油路のうちの何れか一方の油路を閉じるフェールセーフバルブと、少なくとも前記第1制御弁及び前記第2制御弁へ元圧を供給する油圧源とを備えた動力伝達装置の、制御装置であって、前記動力伝達装置は、前記第1動力伝達経路及び前記第2動力伝達経路のうちの何れか一方の動力伝達経路を断接する第3係合装置を備えており、前記第1及び第2係合装置のうちの一方によって前記第1及び第2動力伝達経路のうちの一方が接続された状態であり、かつ、前記第3係合装置によって前記第1及び第2動力伝達経路のうちの他方が断絶された状態において、前記元圧が所定油圧以上のときのみ、前記第1及び第2係合装置のうちの他方を係合させる指令を出力し、前記第1及び前記第2係合装置の両方が係合した場合には、前記フェールセーフバルブが異常であると判定することにある。
このようにすれば、第3係合装置が前記一方の動力伝達経路を解放した状態において、第1係合装置及び第2係合装置に供給される元圧が所定油圧以上のときのみ、フェールセーフバルブの故障検出を行うことになる。これにより、フェールセーフバルブが正常に作動するか否かを判定しようとしたときに、2つの係合装置を係合させるための油圧と、フェールセーフバルブを作動させるための油圧とに対して油圧供給源からの油圧の供給量が不十分であることから、油圧の供給量を上昇させるためにエンジン回転速度を上昇させたり、電動オイルポンプなどを作動させたりする必要がないため燃費が悪化するのを抑制しつつ、走行中にフェールセーフバルブの故障を検出することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図である。図1において、車両10は、走行用の駆動力源として機能するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のエンジン12と、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間に設けられた動力伝達装置16とを備えている。動力伝達装置16は、非回転部材としてのハウジング18内において、エンジン12に連結された流体式伝動装置としてのトルクコンバータ20、トルクコンバータ20に連結された入力軸22、入力軸22に連結された無段変速部としてのベルト式の無段変速機24、同じく入力軸22に連結された前後進切替装置26、前後進切替装置26を介して入力軸22に連結されて無段変速機24と並列に設けられたギヤ伝動部としてのギヤ伝動機構28、無段変速機24及びギヤ伝動機構28の共通の出力回転部材である出力軸30、カウンタ軸32、出力軸30及びカウンタ軸32に各々相対回転不能に設けられて噛み合う一対のギヤから成る減速歯車装置34、カウンタ軸32に相対回転不能に設けられたギヤ36に連結されたデフギヤ38、デフギヤ38に連結された1対の車軸40等を備えている。このように構成された動力伝達装置16において、エンジン12の動力は、トルクコンバータ20、無段変速機24、或いは前後進切替装置26及びギヤ伝動機構28、減速歯車装置34、デフギヤ38、及び車軸40等を順次介して1対の駆動輪14へ伝達される。
このように、動力伝達装置16は、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に並列に設けられた、第1変速部としてのギヤ伝動機構28及び第2変速部としての無段変速機24を備えている。よって、動力伝達装置16は、エンジン12の動力を入力軸22からギヤ伝動機構28を介して駆動輪14、すなわち出力軸30へ伝達する第1動力伝達経路PT1と、エンジン12の動力を入力軸22から無段変速機24を介して駆動輪14側へ伝達する第2動力伝達経路PT2との複数の動力伝達経路PTを、入力軸22と出力軸30との間に並列に備えている。
動力伝達装置16は、車両10の走行状態に応じてその第1動力伝達経路PT1とその第2動力伝達経路PT2とが切り替えられる。その為、動力伝達装置16は、エンジン12の動力を駆動輪14側へ伝達する動力伝達経路PTを、第1動力伝達経路PT1と第2動力伝達経路PT2とで選択的に切り替える複数の係合装置を備えている。
この係合装置は、第1動力伝達経路PT1を断接する第1クラッチC1及び第1ブレーキB1を備える第1係合装置と、第2動力伝達経路PT2を断接する第2クラッチC2を備える第2係合装置とを含んでいる。また、第1クラッチC1、第1ブレーキB1、及び第2クラッチC2は、断接装置に相当するものであり、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
動力伝達装置16は、車両10の走行状態に応じてその第1動力伝達経路PT1とその第2動力伝達経路PT2とが切り替えられる。その為、動力伝達装置16は、エンジン12の動力を駆動輪14側へ伝達する動力伝達経路PTを、第1動力伝達経路PT1と第2動力伝達経路PT2とで選択的に切り替える複数の係合装置を備えている。
この係合装置は、第1動力伝達経路PT1を断接する第1クラッチC1及び第1ブレーキB1を備える第1係合装置と、第2動力伝達経路PT2を断接する第2クラッチC2を備える第2係合装置とを含んでいる。また、第1クラッチC1、第1ブレーキB1、及び第2クラッチC2は、断接装置に相当するものであり、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
トルクコンバータ20は、入力軸22回りにその入力軸22に対して同軸心に設けられており、エンジン12に連結されたポンプ翼車20p、及び入力軸22に連結されたタービン翼車20tを備えている。ポンプ翼車20pには、無段変速機24を変速制御したり、前記複数の係合装置を作動したり、動力伝達装置16の各部に潤滑油を供給したりする為の作動油圧をエンジン12により回転駆動されることにより発生する機械式のオイルポンプ42が連結されている。
前後進切替装置26は、第1動力伝達経路PT1において入力軸22回りにその入力軸22に対して同軸心に設けられており、ダブルピニオン型の遊星歯車装置26p、第1クラッチC1、及び第1ブレーキB1を備えている。この第1クラッチC1及び第1ブレーキB1は、第1動力伝達経路PT1を断接する上記第1係合装置として機能するものである。遊星歯車装置26pは、入力要素としてのキャリヤ26cと、出力要素としてのサンギヤ26sと、反力要素としてのリングギヤ26rとの3つの回転要素を有する差動機構である。キャリヤ26cは入力軸22に一体的に連結され、リングギヤ26rは第1ブレーキB1を介してハウジング18に選択的に連結され、サンギヤ26sは入力軸22回りにその入力軸22に対して同軸心に相対回転可能に設けられた小径ギヤ44に連結されている。又、キャリヤ26cとサンギヤ26sとは、第1クラッチC1を介して選択的に連結される。よって、第1クラッチC1は、前記3つの回転要素のうちの2つの回転要素を選択的に連結する係合装置であり、第1ブレーキB1は、前記反力要素をハウジング18に選択的に連結する係合装置である。
ギヤ伝動機構28は、小径ギヤ44と、ギヤ機構カウンタ軸46回りにそのギヤ機構カウンタ軸46に対して同軸心に相対回転不能に設けられてその小径ギヤ44と噛み合う大径ギヤ48とを備えている。又、ギヤ伝動機構28は、ギヤ機構カウンタ軸46回りにそのギヤ機構カウンタ軸46に対して同軸心に相対回転可能に設けられたアイドラギヤ50と、出力軸30回りにその出力軸30に対して同軸心に相対回転不能に設けられてそのアイドラギヤ50と噛み合う出力ギヤ52とを備えている。従って、ギヤ伝動機構28は、入力軸22と出力軸30との間の動力伝達経路PTにおいて、所定の変速比としての1つの変速比が形成されるギヤ伝動機構である。ギヤ機構カウンタ軸46回りには、更に、大径ギヤ48とアイドラギヤ50との間に、これらの間を選択的に断接する噛合式クラッチD1が設けられている。噛合式クラッチD1は、動力伝達装置16に備えられて、前後進切替装置26と出力軸30との間の動力伝達経路に配設された第1動力伝達経路PT1を断接する第3係合装置として機能するものであり、前記複数の係合装置に含まれる。
具体的には、噛合式クラッチD1は、ギヤ機構カウンタ軸46回りにそのギヤ機構カウンタ軸46に対して同軸心に相対回転不能に設けられたクラッチハブ54と、アイドラギヤ50とクラッチハブ54との間に配置されてそのアイドラギヤ50に固設されたクラッチギヤ56と、クラッチハブ54に対してスプライン嵌合されることによりギヤ機構カウンタ軸46の軸心回りの相対回転不能且つその軸心と平行な方向の相対移動可能に設けられた円筒状のスリーブ58とを備えている。
スリーブ58は、クラッチハブ54と常に一体的に回転させられており、スリーブ58がクラッチギヤ56側へ移動させられてクラッチギヤ56と噛み合わされることで、アイドラギヤ50とギヤ機構カウンタ軸46とが接続される。また、噛合式クラッチD1は、スリーブ58とクラッチギヤ56とが噛み合わされる際に回転を同期させるシンクロメッシュ機構S1を備えている。このように構成された噛合式クラッチD1では、フォークシャフト60が油圧アクチュエータ62によって作動させられることにより、フォークシャフト60に固設されたシフトフォーク64を介してスリーブ58がギヤ機構カウンタ軸46の軸心と平行な方向に摺動させられ、係合状態と解放状態とが切り替えられる。
スリーブ58は、クラッチハブ54と常に一体的に回転させられており、スリーブ58がクラッチギヤ56側へ移動させられてクラッチギヤ56と噛み合わされることで、アイドラギヤ50とギヤ機構カウンタ軸46とが接続される。また、噛合式クラッチD1は、スリーブ58とクラッチギヤ56とが噛み合わされる際に回転を同期させるシンクロメッシュ機構S1を備えている。このように構成された噛合式クラッチD1では、フォークシャフト60が油圧アクチュエータ62によって作動させられることにより、フォークシャフト60に固設されたシフトフォーク64を介してスリーブ58がギヤ機構カウンタ軸46の軸心と平行な方向に摺動させられ、係合状態と解放状態とが切り替えられる。
第1動力伝達経路PT1は、噛合式クラッチD1と噛合式クラッチD1よりも入力軸22側に設けられた第1クラッチC1又は第1ブレーキB1とが共に係合されることで形成される。第1クラッチC1の係合により前進用動力伝達経路が形成され、第1ブレーキB1の係合により後進用動力伝達経路が形成される。動力伝達装置16では、第1動力伝達経路PT1が形成されると、エンジン12の動力を入力軸22からギヤ伝動機構28を経由して出力軸30へ伝達することができる動力伝達可能状態とされる。一方で、第1動力伝達経路PT1は、少なくとも第1クラッチC1及び第1ブレーキB1が共に解放されるか、或いは少なくとも噛合式クラッチD1が解放されると、動力伝達を遮断するニュートラル状態とされる。
無段変速機24は、入力軸22に設けられた有効径が可変のプライマリプーリ66と、出力軸30と同軸心の回転軸68に設けられた有効径が可変のセカンダリプーリ70と、それら各プーリ66,70の間に巻き掛けられた伝動ベルト72とを備え、各プーリ66,70と伝動ベルト72との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。プライマリプーリ66では、プライマリプーリ66へ供給するプライマリ圧Pinが電子制御装置90により駆動される油圧制御回路80によって調圧制御されることにより、各シーブ66a,66b間のV溝幅を変更するプライマリ推力Winが付与される。又、セカンダリプーリ70では、セカンダリプーリ70へ供給するセカンダリ圧Poutが油圧制御回路80によって調圧制御されることにより、各シーブ70a,70b間のV溝幅を変更するセカンダリ推力Woutが付与される。無段変速機24では、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々制御されることで、各プーリ66,70のV溝幅が変化して伝動ベルト72の掛かり径が変更され、変速比γcvtが変化させられると共に、伝動ベルト72が滑りを生じないように各プーリ66,70と伝動ベルト72との間の摩擦力が制御される。
出力軸30は、回転軸68回りにその回転軸68に対して同軸心に相対回転可能に配置されている。第2クラッチC2は、無段変速機24よりも駆動輪14側に設けられておりセカンダリプーリ70と出力軸30との間を選択的に断接する。第2動力伝達経路PT2は、第2クラッチC2が係合されることで形成される。動力伝達装置16では、第2動力伝達経路PT2が形成されると、エンジン12の動力を入力軸22から無段変速機24を経由して出力軸30へ伝達することができる動力伝達可能状態とされる。一方で、第2動力伝達経路PT2は、第2クラッチC2が解放されると、ニュートラル状態とされる。
動力伝達装置16の作動について、以下に説明する。図2は、電子制御装置90により切り替えられる動力伝達装置16の各走行パターン毎の係合装置の係合表を用いて、その走行パターンの切り替わりを説明する為の図である。図2において、C1は第1クラッチC1の作動状態に対応し、C2は第2クラッチC2の作動状態に対応し、B1は第1ブレーキB1の作動状態に対応し、D1は噛合式クラッチD1の作動状態に対応し、「○」は係合を示し、「×」は解放を示している。
図2において、ギヤ伝動機構28を介してエンジン12の動力が出力軸30に伝達される走行パターンであるギヤ走行では、第1クラッチC1及び噛合式クラッチD1が係合され且つ第2クラッチC2及び第1ブレーキB1が解放される。 又、無段変速機24を介してエンジン12の動力が出力軸30に伝達される走行パターンであるCVT走行では、第2クラッチC2が係合され且つ第1クラッチC1及び第1ブレーキB1が解放される。このCVT走行のうちで中車速の走行パターンでは噛合式クラッチD1が係合される一方で、高車速の走行パターンでは噛合式クラッチD1が解放される。
図3は、車両10における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。図3において、車両10は、例えば動力伝達装置16の制御装置を含む電子制御装置90を備えている。よって、図3は、電子制御装置90の入出力系統を示す図であり、又、電子制御装置90による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置90は、エンジン12の出力制御、無段変速機24の変速制御、動力伝達装置16の走行パターンの切替制御等を実行する。電子制御装置90は、必要に応じてエンジン制御用、油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置90には、車両10が備える各種回転速度センサ100,102,104,106、108、アクセル開度センサ110、ストロークセンサ112などによる検出信号に基づくエンジン回転速度Ne、プライマリプーリ回転速度Npri、セカンダリプーリ回転速度Nsec、車速Vに対応する出力軸回転速度Nout、小径ギヤ44の回転速度であるサンギヤ回転速度Nsun、アクセル開度θacc、噛合式クラッチD1を解放完了状態とするスリーブ58の解放側位置と噛合式クラッチD1を係合完了状態とするスリーブ58の係合側位置との間におけるスリーブ58の位置情報に対応するシフトフォーク64又はフォークシャフト60などの移動位置であるシンクロ位置Psyncなどが、それぞれ供給される。
又、電子制御装置90からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号Se、無段変速機24の変速に関する油圧制御の為の油圧制御指令信号Scvt、動力伝達装置16の走行パターンの切替えに関連する第1クラッチC1、第1ブレーキB1、第2クラッチC2、及び噛合式クラッチD1を制御する為の油圧制御指令信号Sswt等が、それぞれ出力される。例えば、油圧制御指令信号Sswtとして、第1クラッチC1、第1ブレーキB1、第2クラッチC2、噛合式クラッチD1の各々の油圧アクチュエータへ供給される各油圧を調圧する各ソレノイド弁を駆動する為の指令信号が油圧制御回路80へ出力される。
図4は、動力伝達装置16に備えられた油圧制御回路80のうちで無段変速機24と第1クラッチC1と第2クラッチC2と噛合式クラッチD1とに関わる油圧を制御する部分を説明する図である。油圧制御回路80は、プライマリプーリ66へ供給するプライマリ圧Pinを制御するプライマリ用電磁弁SLPと、セカンダリプーリ70へ供給するセカンダリ圧Poutを制御するセカンダリ用電磁弁SLSと、第1クラッチC1へ供給するC1圧Pc1を制御するC1用電磁弁SL1と、第2クラッチC2へ供給するC2圧Pc2を制御するC2用電磁弁SL2と、シンクロメッシュ機構S1を作動させる油圧アクチュエータ62へ供給するシンクロ制御圧Ps1を制御するシンクロ用電磁弁SLGとを備えている。又、油圧制御回路80は、プライマリ圧制御弁82とセカンダリ圧制御弁84とC1圧制御弁86とシンクロ制御弁88とを備えている。
各電磁弁SLP,SLS,SL1,SL2,SLGは、何れも、電子制御装置90から出力される油圧制御指令信号によって駆動されるリニアソレノイド弁である。プライマリ圧制御弁82は、プライマリ用電磁弁SLPから出力されるSLP圧Pslpに基づいて作動させられることでプライマリ圧Pinを調圧する。セカンダリ圧制御弁84は、セカンダリ用電磁弁SLSから出力されるSLS圧Pslsに基づいて作動させられることでセカンダリ圧Poutを調圧する。シンクロ制御弁88は、シンクロ用電磁弁SLGから出力されるSLG圧Pslgに基づいて作動させられることでシンクロ制御圧Ps1を調圧する。C1圧制御弁86は、C1用電磁弁SL1から出力されるSL1圧Psl1をC1圧Pc1として第1クラッチC1へ供給する油路の開閉を切り替える。このC1圧制御弁86は、第1クラッチC1へC1圧Pc1を供給する油路を閉じることで第1クラッチC1と第2クラッチC2との同時係合を回避するフェールセーフバルブとして機能する。尚、C2用電磁弁SL2から出力されるSL2圧Psl2は、C2圧Pc2として直接的に第2クラッチC2へ供給される。
図5は、C1圧制御弁86の構成を説明する図である。C1圧制御弁86は、スプリングSP、入力ポートPi、排出ポートPex、入力ポートPi及び排出ポートPexと択一的に連通する出力ポートPo、径差ポートPd、及び油室Pcを有している。C1圧制御弁86は、バルブボデー内において、所定の移動ストロークで摺動可能に収容され且つスプリングSPによって一方向に付勢されたスプール弁子SVを備え、そのスプール弁子SVが摺動ストロークの一端及び他端へ移動させられることに応じて、入力ポートPiと出力ポートPoとを連通させるか、或いは排出ポートPexと出力ポートPoとを連通させる型式の良く知られたスプール弁により構成されている。入力ポートPi及び径差ポートPdには、C1用電磁弁SL1からSL1圧Psl1が供給される油路Lsl1が接続される。排出ポートPexには、排出油路Lexが接続される。出力ポートPoには、C1圧Pc1を供給する油路Lc1が接続される。油室Pcには、C2用電磁弁SL2からSL2圧Psl2が供給される油路Lsl2が接続される。このように構成されたC1圧制御弁86は、SL1圧Psl1及びSL2圧Psl2に基づいて、油路Lsl1と油路Lc1とを接続する通常弁位置(Normal)と、排出油路Lexと油路Lc1とを接続するフェールセーフ弁位置(Failsafe)とが択一的に切り替えられる。
C1圧制御弁86において、スプリングSPは、スプール弁子SVを通常弁位置(Normal)に保持する為の付勢力を発生する。SL1圧Psl1及びSL2圧Psl2は、スプリングSPの付勢力に抗して、スプール弁子SVをフェールセーフ弁位置(Failsafe)へ切り替える為の推力を発生する。また、C1圧制御弁86は、元圧にあたるSL1圧Psl1とSL2圧Psl2との合計油圧が所定圧以上となると、フェールセーフ弁位置(Failsafe)へ切り替えられる。
図6は、C1圧制御弁86がフェールセーフ弁位置(Failsafe)へ切り替えられる作動領域の一例を示す図である。図6において、SL1圧Psl1とSL2圧Psl2との合計油圧が、C1用電磁弁SL1の最大圧Psl1maxに所定油圧αが加えられた油圧以上の油圧、又は最大圧Psl2maxに所定油圧αが加えられた油圧以上となる領域をフェールセーフ弁位置切替え領域としている。すなわち、C1圧制御弁86は、SL1圧Psl1及びSL2圧Psl2の合計油圧が、図6において斜線が掛けられた領域であるフェールセーフ弁位置切替え領域にあるとき、C1制御弁86がフェールセーフ弁位置(Failsafe)へ切り替えられる。
C1圧制御弁86がフェールセーフ弁位置(Failsafe)へ切り替えられることにより、油路Lc1が排出油路Lexへ接続されることで第1クラッチC1へはSL1圧Psl1が供給されず第1クラッチC1は解放されるので、第1動力伝達経路PT1は動力伝達遮断状態とされる。よって、第1クラッチC1と第2クラッチC2との同時係合が回避され、第1動力伝達経路PT1と第2動力伝達経路PT2と共に形成されることによる動力伝達装置16のタイアップが回避される。尚、所定油圧αとは、スプリングSPの付勢力、及びスプール弁子SVを通常弁位置側へ付勢するようにC1圧制御弁86に入力される油圧による推力などの合計推力と釣り合う油圧から最大圧Psl1max又は最大圧Psl2maxを差し引いた分の油圧に相当する。
図3に戻り、電子制御装置90は、エンジン出力制御手段すなわちエンジン出力制御部92、及び変速制御手段すなわち変速制御部94を備えている。
エンジン出力制御部92は、例えば予め定められた駆動力マップの関係からアクセル開度θacc及び車速Vに基づいて要求駆動力Fdemを算出し、その要求駆動力Fdemが得られる目標エンジントルクTetgtを設定し、その目標エンジントルクTetgtが得られるようにエンジン12を出力制御するエンジン出力制御指令信号Seをそれぞれスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置などへ出力する。
変速制御部94は、車両停止中には、ギヤ走行に備えて、油圧アクチュエータ62による噛合式クラッチD1の係合作動を行う指令を油圧制御回路80へ出力する。その後、変速制御部94は、シフトレバーが前進走行操作位置D或いは後進走行操作位置Rに切り替えられた場合、第1クラッチC1或いは第1ブレーキB1を係合する指令を油圧制御回路80へ出力する。
又、変速制御部94は、CVT走行において、例えば予め定められたCVT変速マップなどにアクセル開度θacc及び車速Vを適用することで、無段変速機24のベルト滑りが発生しないようにしつつエンジン12の動作点がエンジン最適燃費線上となる無段変速機24の目標変速比γtgtを達成する為のプライマリ圧Pin及びセカンダリ圧Poutの油圧制御指令信号Scvtを決定し、それら各油圧指令を油圧制御回路80へ出力して、CVT変速を実行する。
又、変速制御部94は、ギヤ走行とCVT走行とを切り替える切替制御を実行する。具体的には、変速制御部94は、例えばギヤ走行における変速比γcvtとCVT走行における最ロー変速比γmaxとを切り替える為の所定のヒステリシスを有したアップシフト線及びダウンシフト線に車速V及びアクセル開度θaccを適用することで変速比γcvtの切替えを判断し、その判断結果に基づいて走行パターンを切り替える。
変速制御部94は、ギヤ走行中にアップシフトを判断してギヤ走行からCVT走行(中車速)へ切り替える場合、第1クラッチC1を解放して第2クラッチを係合するようにクラッチを掛け替える変速であるクラッチツゥクラッチ変速(以下、CtoC変速)を実行する。これにより、動力伝達装置16における動力伝達経路PTは、第1動力伝達経路PT1から第2動力伝達経路PT2へ切り替えられる。変速制御部94は、CVT走行(中車速)からCVT走行(高車速)へ切り替える場合、油圧アクチュエータ62による噛合式クラッチD1の解放作動を行う指令を油圧制御回路80へ出力する。又、変速制御部94は、CVT走行(高車速)からCVT走行(中車速)へ切り替える場合、油圧アクチュエータ62による噛合式クラッチD1の係合作動を行う指令を油圧制御回路80へ出力する。これにより、動力伝達装置16における動力伝達経路PTは、第2動力伝達経路PT2から第1動力伝達経路PT1へ切り替えられる。ギヤ走行とCVT走行とを切り替える切替制御では、CVT走行(中車速)の状態を経由することで、CtoC変速によるトルクの受け渡しを行うだけで第1動力伝達経路PT1と第2動力伝達経路PT2とが切り替えられるので、切替えショックが抑制される。
ところで、C1圧制御弁86が固着等の故障によって走行中に正常に作動しないと、C1用電磁弁SL1又はC2用電磁弁SL2の故障時に動力伝達装置16のタイアップが発生するおそれがある。その為、本実施例では、第2クラッチC2が係合されたCVT走行中に、第1クラッチC1を更に係合する為のSL1圧Psl1を供給し、第1クラッチC1が解放されているか否かを判定することで、C1圧制御弁86が正常に作動するか否かを判定する。しかしながら、C1圧制御弁86が既に故障している場合は動力伝達装置16のタイアップが発生するおそれがある。
そこで、電子制御装置90は、噛合式クラッチD1を解放した状態で第2クラッチC2の係合により形成した第2動力伝達経路PT2を用いたCVT走行(高車速)中に、第1クラッチC1を係合する油圧指令を出力し、その油圧指令に応じて第1クラッチC1が係合した場合は、第1動力伝達経路PT1を用いたギヤ走行を禁止する。尚、電子制御装置90が、ギヤ走行を禁止したときは、第2動力伝達経路PT2を用いてCVT走行(高車速)する。そのため、CVT走行(高車速)中にC1圧制御弁86の故障判定を行うことで、C1圧制御弁86が既に故障している場合でも第1動力伝達経路PT1が形成されることはないので、動力伝達装置16のタイアップが発生しない。
より具体的には、図3に戻り、電子制御装置90は、車両状態判定手段すなわち車両状態判定部96、油圧判定部97、及び故障判定手段すなわち故障判定部98を更に備えている。
車両状態判定部96は、CVT走行(ベルト走行)中であるか否かを、例えば車速Vが車両走行を示す所定車速以上において、第2クラッチC2を係合する為のC2用電磁弁SL2に対するSL2圧Psl2の油圧指令値が出力されているか否かに基づいて判定する。
車両状態判定部96は、例えばシンクロ位置Psyncに基づいて噛合式クラッチD1(シンクロメッシュ機構S1)が解放状態にあるか否かを判定する。車両状態判定部96は、例えばシンクロ位置Psyncが所定範囲にある場合に噛合式クラッチD1が係合状態にあると判定し、シンクロ位置Psyncが所定範囲にない場合に噛合式クラッチD1が非係合状態にあると判定する。この所定範囲は、例えば噛合式クラッチD1を係合状態とするシンクロ位置Psyncにスリーブ58が移動させられたと判断できる為の予め定められたシンクロ位置Psyncの範囲である。油圧判定部97は、オイルポンプ42からC1用電磁弁SL1及びC2用電磁弁SL2に供給される油圧が、図6のフェールセーフ弁位置切替え領域内か否かを判定する。この判定が肯定される場合は、第1クラッチC1と第2クラッチC2を係合させるための油圧と、C1圧制御弁86をフェールセーフバルブ弁位置に切り替えるための油圧とがオイルポンプ42からC1用電磁弁SL1及びC2用電磁弁SL2に供給されている状態を指す。
故障判定部98は、車両状態判定部96によりCVT走行中であると判定され且つ噛合式クラッチD1が解放状態にあると判定された場合には、第1クラッチC1を係合する為のSL1圧Psl1の油圧指令値を出力する。
故障判定部98は、SL1圧Psl1の油圧指令値の出力中に、第1クラッチC1の入出力回転差としての、入力軸回転速度Ninとサンギヤ回転速度Nsunとの回転差ΔNが所定回転差以内になったか否かに基づいて、第1クラッチC1が係合したか否かを判定する。この所定回転差は、例えば入力軸回転速度Ninとサンギヤ回転速度Nsunとが同期したと判断できる為の予め定められた判定閾値であって、より具体的には零又は略零の値である。
故障判定部98は、SL1圧Psl1の油圧指令値の出力中に第1クラッチC1が係合したか否かに基づいて、C1圧制御弁86が故障しているか否かを判定する。故障判定部98は、第1クラッチC1が係合したと判定した場合にはC1圧制御弁86が異常であると判定する一方で、第1クラッチC1が係合していないと判定した場合にはC1圧制御弁86が正常であると判定する。
変速制御部94は、CVT走行(高車速)中に故障判定部98によりC1圧制御弁86が異常であると判定された場合には、ギヤ走行を禁止する。従って、変速制御部94は、CVT走行(高車速)中に車速Vが低下してギヤ走行を行う車両状態となってもCVT走行(高車速)を継続し、ギヤ走行へ切り替えない。変速制御部94は、C1圧制御弁86が異常であると判定された場合には、ギヤ走行へ切り替えないので、ギヤ走行へ切り替えるときに経由するCVT走行(中車速)へも切り替えない。又、変速制御部94は、C1圧制御弁86が異常であると判定された場合には、車両発進時にも、走行パターンをCVT走行(高車速)とする。このように、変速制御部94は、C1圧制御弁86が異常であると判定された場合には、CVT走行(高車速)の走行パターンを保持する。これによって、C1圧制御弁86の故障による動力伝達装置16のタイアップが未然に防止され、又、退避走行が可能となる。
図7は、電子制御装置90の制御作動の要部すなわち動力伝達装置16のタイアップの発生を防ぎつつ走行中にC1圧制御弁86の故障を検出する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えばイグニッションオンからイグニッションオフまでの1トリップ毎、又は、車両発進から車両停止までの1イベント毎などの種々のタイミングにて繰り返し実行される。
図7において、先ず、車両状態判定部96に対応するS10において、CVT走行中であるか否かが判定される。このS10の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。このS10の判断が肯定される場合は車両状態判定部96に対応するS20において、噛合式クラッチD1が解放状態にあるか否かが判定される。このS20の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。このS20の判断が肯定される場合は故障判定部98に対応するS30において、第1クラッチC1を係合する為のSL1圧Psl1の油圧指令値が出力される。次いで、油圧判定部97に対応するS40において、オイルポンプ42から供給される油圧が、フェールセーフ弁位置切替え領域内か否かを判定する。このS40の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。このS40の判断が肯定される場合は、故障判定部98に対応するS50において、第1クラッチC1が係合したか否かが判定される。このS50の判断が肯定される場合は故障判定部98に対応するS60において、C1圧制御弁86が異常であると判定される。次いで、変速制御部94に対応するS70において、ギヤ走行が禁止される。一方で、このS50の判断が否定される場合は故障判定部98に対応するS80において、C1圧制御弁86が正常であると判定される。
上述のように、本実施例によれば、噛合式クラッチD1が介在していない側の第2動力伝達経路PT2を用いたCVT走行中において、噛合式クラッチD1を解放した状態のとき、オイルポンプ42からC1用電磁弁SL1及びC2用電磁弁SL2に供給されている油圧がフェールセーフ弁位置切替え領域内であるときのみ、第1クラッチC1を係合する油圧指令を出力して第1クラッチC1の係合の有無を判定することで、フェールセーフバルブとしてのC1圧制御弁86が故障しているか又は正常に作動しているかを判定することができる。この際、オイルポンプ42からC1用電磁弁SL1及びC2用電磁弁SL2に供給されている油圧がフェールセーフ弁位置切替え領域内であるときのみ故障検出を行うため、フェールセーフバルブが正常に作動するか否かを判定しようとしたときに、2つの係合装置を動作させるための油圧と、フェールセーフバルブを作動させるための油圧とに対して油圧供給源からの油圧の供給量が不十分であることから、油圧の供給量を上昇させるためにエンジン回転速度を上昇させたり、電動オイルポンプなどを作動させたりする必要がないため燃費が悪化するのを抑制しつつ、走行中にC1圧制御弁86の故障を検出することができる。
上述の実施形態では、機械式オイルポンプを油圧の供給源としていたが、電動オイルポンプによって油圧が供給される実施形態であってもよい。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:エンジン(駆動力源)
14:駆動輪
16:動力伝達装置
22:入力軸(入力回転部材)
30:出力軸(出力回転部材)
28:ギヤ伝動機構(第1変速部、ギヤ伝動部)
24:無段変速機(第2変速部、無段変速部)
86:C1圧制御弁(フェールセーフバルブ)
90:電子制御装置(制御装置)
202:動力伝達装置
204:C2圧制御弁(フェールセーフバルブ)
C1:第1クラッチ(第1係合装置)
C2:第2クラッチ(第2係合装置)
D1:噛合式クラッチ(第3係合装置)
14:駆動輪
16:動力伝達装置
22:入力軸(入力回転部材)
30:出力軸(出力回転部材)
28:ギヤ伝動機構(第1変速部、ギヤ伝動部)
24:無段変速機(第2変速部、無段変速部)
86:C1圧制御弁(フェールセーフバルブ)
90:電子制御装置(制御装置)
202:動力伝達装置
204:C2圧制御弁(フェールセーフバルブ)
C1:第1クラッチ(第1係合装置)
C2:第2クラッチ(第2係合装置)
D1:噛合式クラッチ(第3係合装置)
Claims (1)
- 駆動力源の動力が伝達される入力回転部材と駆動輪へ前記動力を出力する出力回転部材との間の動力伝達経路に並列に設けられた、第1変速部及び第2変速部と、前記第1変速部を介して前記駆動力源の動力を前記駆動輪側へ伝達する第1動力伝達経路を断接する第1係合装置と、前記第2変速部を介して前記駆動力源の動力を前記駆動輪側へ伝達する第2動力伝達経路を断接する第2係合装置と、前記第1係合装置及び前記第2係合装置へそれぞれ油圧を供給する第1制御弁及び第2制御弁と、前記第1制御弁及び前記第2制御弁から前記第1係合装置及び前記第2係合装置へ油圧を供給する各油路のうちの何れか一方の油路を閉じるフェールセーフバルブと、少なくとも前記第1制御弁及び前記第2制御弁へ元圧を供給する油圧源とを備えた動力伝達装置の、制御装置であって、
前記動力伝達装置は、前記第1動力伝達経路及び前記第2動力伝達経路のうちの何れか一方の動力伝達経路を断接する第3係合装置を備えており、
前記第1及び第2係合装置のうちの一方によって前記第1及び第2動力伝達経路のうちの一方が接続された状態であり、かつ、前記第3係合装置によって前記第1及び第2動力伝達経路のうちの他方が断絶された状態において、前記元圧が所定油圧以上のときのみ、前記第1及び第2係合装置のうちの他方を係合させる指令を出力し、前記第1及び前記第2係合装置の両方が係合した場合には、前記フェールセーフバルブが以上であると判定することを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015117136A JP2017002987A (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | 動力伝達装置の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015117136A JP2017002987A (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | 動力伝達装置の制御装置 |
Publications (1)
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ID=57752660
Family Applications (1)
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JP2015117136A Pending JP2017002987A (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | 動力伝達装置の制御装置 |
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JP (1) | JP2017002987A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10451126B2 (en) | 2017-05-09 | 2019-10-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device of vehicle power transmission device |
-
2015
- 2015-06-10 JP JP2015117136A patent/JP2017002987A/ja active Pending
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