JP5958231B2 - 縦型熱処理装置 - Google Patents

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本発明は、縦型の反応容器内にて、基板保持具に棚状に保持された基板に対してガスノズルから処理ガスを供給して成膜処理を行う縦型熱処理装置に関する。
半導体ウエハ(以下「ウエハ」と言う)に酸化ハフニウム(Hf−O)などの高誘電率膜を成膜する手法として、互いに反応する複数例えば2種類の処理ガスを交互に供給する手法が知られている。この手法は、ウエハ上に原子層あるいは分子層を順次積層して薄膜を形成する手法であるが、原子層を積層する場合及び分子層を積層する場合のいずれについてもALD(Atomic Layer Deposition)という総称で呼ばれることが多い。酸化ハフニウム膜を成膜する場合には、原料ガス及び酸化ガスとして夫々例えばTDMAH(テトラキスジメチルアミノハフニウム)ガス及びオゾン(O3)ガスが用いられると共に、成膜温度は例えば250℃程度に設定される。そして、ALD法により高誘電率膜を成膜する装置としては、例えばウエハを棚状に保持する基板保持具であるウエハボートと、このウエハボートが下方側から気密に挿入される縦型の反応容器(反応管)とを備えた縦型熱処理装置が用いられる。この反応容器の例えば下端側の側壁部には、当該反応容器内を真空排気するための排気口が形成されており、各処理ガスやパージガスを夫々供給するための複数のガスインジェクター(ガスノズル)が各々上下方向に伸びるように且つ互いに隣接して配置されている。
ここで、高誘電率膜が適用されるデバイスによっては、例えばリーク電流を抑えるために不純物をできるだけ少なくすることが求められており、そのためには成膜温度をより高温にすることが得策である。しかしながら、成膜温度を原料ガスの熱分解温度以上に高くすると、原料ガスの熱分解によってガスインジェクターの内壁に分解物が付着してしまう。ガスインジェクターの内壁に分解物が付着すると、成膜処理の途中で剥離してパーティクルの原因となるおそれがある。従って、パーティクルの量を低減するためには、ガスインジェクターのメンテナンス頻度が高くなってしまう。そのため、良質な膜質の高誘電率膜を成膜することと、ガスインジェクター内における付着物の付着を抑制することとは、いわばトレードオフの関係になっており、良質な薄膜を形成しながら付着物の付着を抑えることは極めて困難である。
特許文献1には、縦型の反応容器及びガスノズルを用いて高誘電率膜を成膜する技術について記載されている。特許文献2には、アルミニウムを含む原料ガスとオゾンガスとについて、反応容器内に供給する前に供給管内において混合する技術が記載されている。特許文献3には、ガス供給口について、ノズルの下方位置よりも上方位置において数量を増やす技術について記載されている。しかしながら、これら特許文献1〜3には、各処理ガスに夫々専用のガスインジェクターを用いると共に、処理ガスの熱分解温度以上の成膜温度にて高誘電率膜を成膜するにあたり、ガスインジェクターの内部における処理ガスの熱分解を抑える技術については記載されていない。
特開2010−34406 特開2005−64305 特開2007−27425
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、縦型の反応容器内にて、基板保持具に棚状に保持された基板に対して互いに隣接する原料ガスノズル及びオゾンガスノズルから夫々原料ガス及び酸化用ガスを供給して成膜処理を行うにあたり、原料ガスノズルの内部における原料ガスの熱分解を抑えることのできる縦型熱処理装置を提供することにある。
本発明の縦型熱処理装置は、
基板が棚状に保持された基板保持具を、加熱部により囲まれた縦型の反応容器内に搬入すると共に、原料ガスとオゾンガスとを反応容器内に供給して薄膜を得る縦型熱処理装置において、
複数の製品基板が棚状に保持される製品基板領域と、この製品基板領域の上方側にて複数のダミー基板が棚状に保持されるダミー基板領域と、が割り当てられる基板保持具と、
前記反応容器内にて上下方向に伸びるように設けられると共に、前記複数の製品基板の各々に対応して、各製品基板の上方領域に臨むように形成された複数の同一の開口径のガス吐出孔を有する、原料ガスを供給するための原料ガスノズルと、
前記反応容器内にて前記原料ガスノズルに隣接して上下方向に伸びるように設けられると共に、前記複数の製品基板の各々に対応して、各製品基板の上方領域に臨むように形成された複数の同一の開口径のガス吐出孔を有する、オゾンガスを含む酸化用ガスを供給するためのオゾンガスノズルと、
前記反応容器内を原料ガスの熱分解温度以上の温度に加熱するように制御信号を出力する制御部と、を備え、
前記原料ガスノズル及び前記オゾンガスノズルの各々のガスノズルは、
(A)前記ダミー基板領域に対応する領域にガス吐出孔が形成されると共に、当該対応する領域におけるガス吐出孔全体の開口率は、前記製品基板領域に対応する領域におけるガス吐出孔全体の開口率よりも大きくなるように設定されている構成と、
(B)前記ダミー基板領域に対応する領域よりも上方側に、当該ガスノズル内の圧力を低くするために圧抜き用のガス吐出孔が形成されている構成と、の少なくとも一方の構成を備えていることを特徴とする。
反応容器内の温度は260℃〜310℃に設定され、
前記原料ガスノズル及び前記オゾンガスノズルの少なくとも一方のガスノズルの内部における製品基板領域に対向する領域のうち上端寄りのガス圧力は、100Torr以下である態様。
酸化用ガスの流量は、5リットル/分〜40リットル/分である態様。
前記原料ガスノズルは、原料ガスと共にキャリアガスを処理ガスとして吐出するためのものであり、
処理ガスの流量は、0.4リットル/分〜1.2リットル/分である態様。
前記原料ガスノズルと前記オゾンガスノズルとの間の離間距離は、150mm以下である態様。
本発明は、原料ガスノズル及びオゾンガスノズルの各々について、製品基板領域に対応する領域とその上方のダミー基板領域に対応する領域とでは、領域全体で比較して後者のガス吐出孔の開口率を大きくする構成と、後者の領域よりも上方側に圧抜き用のガス吐出孔を形成した構成との少なくとも一方の構成を採っている。従って、このような構成を採らない場合と比べて、各ガスノズルの内部では、上部側の領域のガス圧力が下がるので、各ガスノズル内におけるガスの滞留が起こりにくくなり、反応容器内の高温雰囲気に各ガスが長時間曝されにくくなる。そのため、オゾンガスノズルの前記上部側の領域では、オゾンガスの熱分解及び当該熱分解に基づく温度上昇が抑えられる。また、原料ガスノズルでは、オゾンガスの熱分解に起因する当該原料ガスノズルの温度上昇が抑えられることからも、原料ガスが熱分解しにくくなる。そのため、反応容器内を原料ガスの熱分解温度以上の温度に加熱するにあたって、原料ガスノズル内への原料ガスの付着を抑制でき、パーティクル汚染を抑えることできる。
本発明の縦型熱処理装置の一例を示す縦断面図である。 前記縦型熱処理装置を示す横断平面図である。 前記縦型熱処理装置の各ガスノズルを拡大して示す横断平面図である。 前記ガスノズルを示す斜視図である。 前記ガスノズルとウエハとの対応を示す模式図である。 前記ガスノズルの一例を示す概略図である。 オゾンガスノズルの内部におけるガス圧力を説明するための斜視図である。 前記ガスノズルから吐出するガス流量を模式的に示す模式図である。 前記縦型熱処理装置の作用を示す模式図である。 前記縦型熱処理装置の作用を示す模式図である。 本発明において行ったシミュレーションの結果を示す特性図である。 本発明において行ったシミュレーションの結果を示す特性図である。 本発明において行ったシミュレーションの結果を示す特性図である。 本発明において行ったシミュレーションの結果を示す特性図である。 前記ガスノズルの他の例を示す模式図である。
本発明の縦型熱処理装置の実施の形態の一例について、図1〜図5を参照して説明する。始めにこの装置の概略について簡単に説明すると、この縦型熱処理装置は、互いに反応する原料ガスと酸化用ガスとをウエハWに対して交互に供給して反応生成物を積層するALD法により薄膜を成膜する成膜装置として構成されている。そして、この装置では、原料ガスの熱分解温度以上もの高温にて成膜処理を行いながら、原料ガスを供給するためのガスノズル内において原料ガスが熱分解することを抑制している。以下に、この成膜装置の具体的構成について詳述する。
成膜装置は、図1に示すように、ウエハWを棚状に多数枚例えば150枚積載するための基板保持具であるウエハボート11と、このウエハボート11を内部に気密に収納して成膜処理を行うための反応容器12と、を備えている。反応容器12の外側には加熱炉本体14が設けられており、この加熱炉本体14の内壁面には周方向に亘って加熱部であるヒータ13が配置されている。
反応容器12は、この例では外管12aと当該外管12aの内部に収納された内管12bとの二重管構造となっており、これら外管12a及び内管12bの各々は、下面側が開口するように形成されている。そして、これら外管12a及び内管12bは、概略円筒形状のフランジ部17によって下方側から各々気密に支持されている。即ち、フランジ部17の上端面により外管12aの下端部が気密に支持され、フランジ部17の内壁面から内側に向かって周方向に亘って水平に突出する突出部17aにより内管12bの下端部が気密に支持されている。図1中15は、フランジ部17及び既述の加熱炉本体14を支持するためのベースプレートである。
フランジ部17の側壁には、内管12bと外管12aとの間の領域に連通するように排気口21が形成されており、この排気口21から伸びる排気路22には、バタフライバルブなどの圧力調整部23を介して真空ポンプ24が接続されている。フランジ部17の下方側には、当該フランジ部17の下端側外周部であるフランジ面に周方向に亘って気密に接触するように概略円板状に形成された蓋体25が設けられており、この蓋体25は、図示しないボートエレベータなどの昇降機構により、ウエハボート11と共に昇降自在に構成されている。図1中26は断熱体、27はモータなどの回転機構である。また、図1中28は回転軸であり、21aは排気ポートである。
既述の排気口21を臨む位置における内管12bの側面には、図2にも示すように、当該内管12bの長さ方向に沿うように、排気口をなすスリット16が形成されており、このスリット16に対向する内管12bの側壁面は、当該内管12bの長さ方向に沿って外側に膨らむように形成されている。そして、この外側に膨らんだ部分には、後述のガスノズル51が収納されている。
ウエハボート11は、図5に示すように、多数枚のウエハWのうち最上段の例えば6枚及び最下段の例えば6枚についてはダミーウエハWを収納すると共に、中央部に例えば138枚の製品ウエハWを収納するように構成されている。即ち、製品ウエハWが収納される領域及びダミーウエハWが収納される領域を夫々製品基板領域1及びダミー基板領域2と呼ぶと、反応容器12内において、上下両端に位置するダミー基板領域2では成膜処理が不均一になりやすい。そこで、製品基板領域1の上下両側にダミー基板領域2を割り当てて、ダミーウエハW及び製品ウエハWのいずれについても同じ成膜処理を行いながら、中央部の製品ウエハWを製品として出荷するウエハWとして取り扱っている。そして、ダミーウエハWについては、例えば複数回における成膜処理に亘って、製品基板領域1における成膜処理を安定させるための基板として用いている。
従って、図5に示すように、あるウエハWの下面と、当該ウエハWに下方側から隣接する別のウエハWの上面との間の離間寸法hについては、製品基板領域1及びダミー基板領域2に亘って揃うように構成されている。このような離間寸法hの一例を挙げると、例えば8mmである。図1中、32はウエハボート11に設けられた支柱であり、32aはウエハWを下方側から支持するために支柱32に設けられた溝部である。また、図1中37はウエハボート11の天板、38はウエハボート11の底板である。尚、図5では、各領域1、2におけるウエハWの積層枚数については模式的に描画している。
続いて、既述のガスノズル51について詳述する。この例では、ガスノズル51は3本配置されており、各々ウエハボート11の長さ方向に沿って配置されると共に、反応容器12の周方向に沿って互いに隣接するように並んでいる。ここで、これら3本のガスノズル51について、図2に示すように、反応容器12を上方側から見て時計周り(右周り)に原料ガスノズル51a、オゾンガスノズル51b及び原料ガスノズル51cとして説明する。尚、原料ガスノズル51cについては、原料ガスノズル51aを用いる時には使用せず、別のプロセスを行う時に用いるが、これら原料ガスノズル51a、51cは互いに同じ構造となっているため、原料ガスノズル51cの説明を省略する。
原料ガスノズル51aには、ハフニウム(Hf)を含むHf系ガス(原料ガス)例えばTDMAHガスの貯留源55aが接続されている。また、オゾンガスノズル51bにはO3(オゾン)ガスを含む酸化用ガス(詳しくはオゾンガス及び酸素(O2)ガスからなる混合ガス)の貯留源55bが接続されている。また、これらガスノズル51a、51bには、N2(窒素)ガスの貯留源55dが各々接続されている。図2中55cは、原料ガスノズル51cに設けられた貯留源である。
図3に示すように、互いに隣接する原料ガスノズル51aとオゾンガスノズル51bとの間の離間距離tは、例えば50mm〜100mmとなっている。また、各々のガスノズル51a、51bの内径寸法r1、r2は、例えば各々12mmとなっている。図2において、53はバルブ、54は流量調整部である。尚、貯留源55aは、実際には高誘電率膜の原料である液体が貯留されると共に、この液体の加熱によって気化した原料ガスをキャリアガスであるN2ガスなどと共に供給するように構成されているが、ここでは図示を省略している。
ガスノズル51a、51bにおけるウエハWの保持領域(処理領域)側の管壁には、図3〜図5に示すように、ガス吐出孔52が上下方向に亘って複数箇所に各々形成されている。ガス吐出孔52は、後述するように、原料ガスノズル51aの内部において原料ガスの熱分解が抑えられるように、各々のガスノズル51a、51bの内部におけるガス圧があるレベル以下(詳しくは20kPa(150Torr)以下)となるように配置レイアウトが設定されている。以下に、このガス吐出孔52の配置レイアウトについて、各ガスノズル51a、51b毎に個別に説明する。尚、原料ガスノズル51cについては、既述のようにTDMAHガスを用いるプロセスには使用しないが、原料ガスノズル51aと同じ構成となっているため図面には描画しておく。
始めに、TDMAHガスを供給するための原料ガスノズル51aについて説明する。原料ガスノズル51aにおけるガス吐出孔52は、図5に示すように、製品基板領域1に対向する(対応する)領域では、製品ウエハWの配列間隔に対応した間隔(前記配列間隔と同じ間隔)で配置されると共に、一のウエハWと当該一のウエハWに下方側から隣接するウエハWとの間の領域を臨むように各々形成されている。従って、原料ガスノズル51aにおけるガス吐出孔52は、各々の製品ウエハWに原料ガスを吐出するように構成されている。
また、原料ガスノズル51aにおいて、製品基板領域1の上側のダミー基板領域2に対向する領域では、ガス吐出孔52は、ダミーウエハWの配列間隔に対応する(配列間隔と同じ)間隔で配置されると共に、互いに上下に隣接するダミーウエハW間に各々形成されている。従って、ダミー基板領域2に対向する領域では、ガス吐出孔52は、各ダミーウエハWに原料ガスを吐出するように構成されている。こうして製品基板領域1及び当該製品基板領域1の上方側のダミー基板領域2では、ガス吐出孔52は、上下方向に亘って配列間隔が揃うように配置されている。また、これら領域1、2におけるガス吐出孔52の開口径d1は、互いに同じ寸法となるように形成されており、具体的には例えば0.3mm〜0.7mmとなっている。この例では、全てのガス吐出孔52について、開口径d1が0.5mmとなっている。
そして、このダミー基板領域2におけるダミーウエハWのうち上段側の6枚のダミーウエハWに対応する領域には、ガス吐出孔52が例えば左右に2カ所に各々形成されており、従って当該上段側のダミーウエハWに対して製品基板領域1と比べて例えば2倍程度の流量で原料ガスを吐出するように構成されている。製品基板領域1に対向する領域におけるガス吐出孔52及びダミー基板領域2に対向する領域におけるガス吐出孔52に夫々「第1」及び「第2」を付すと、既述のように第2のガス吐出孔52の開口径は、第1のガス吐出孔52の開口径d1と同じ寸法となっている。そのため、ガス吐出孔52の開口率(原料ガスノズル51aの表面積に対してガス吐出孔52の開口面積が占める割合)で見ると、第2のガス吐出孔52全体の開口率は、第1のガス吐出孔52全体の開口率よりも大きいと言える。具体的には、第2のガス吐出孔52全体の開口率は、第1のガス吐出孔52全体の開口率の1.05倍〜1.30倍となっている。
ここで、以上のように第2のガス吐出孔52全体の開口率を第1のガス吐出孔52全体の開口率よりも大きくした理由について説明する。図6に示すように、原料ガスノズル51aにおいて、第2のガス吐出孔52全体の開口率が第1のガス吐出孔52全体の開口率と揃うように、ダミー基板領域2の上部側においても第2のガス吐出孔52を一列に配置したと仮定する。また、反応容器12内のガス圧力及び原料ガスの流量などの処理条件をある値に設定した場合において、原料ガスノズル51a内の上部側のガス圧力について、例えば圧力Pになるものとする。
一方、既述の図5のように第1のガス吐出孔52全体の開口率よりも第2のガス吐出孔52全体の開口率を大きくすると、TDMAHガスの貯留源55aから原料ガスノズル51a内に供給される原料ガスは、図6の場合と比べて、第2のガス吐出孔52からより多く吐出する。従って、このように開口率の大きな第2のガス吐出孔52を形成した場合には、反応容器12内のガス圧力及び原料ガスの流量などの処理条件を既述の図6の例と同じ値に設定したとしても、原料ガスノズル51a内の上部側の圧力Pdは、圧力Pと比べて例えば6.7kPa(50Torr)以上低くなる。即ち、原料ガスノズル51aの内部では、原料ガスが滞留しにくくなり、言い換えると反応容器12内に速やかに吐出される。従って、原料ガスノズル51a内の原料ガスは、反応容器12内における高温雰囲気に長時間曝されにくくなると言える。そのため、後述するように、原料ガスノズル51aの内部では原料ガスが熱分解しにくくなる。尚、このようなガスノズル51a内の圧力は、当該原料ガスノズル51aの内部に圧力計における測定端子を配置する手法や、あるいは原料ガスノズル51aや反応容器12の各寸法及びレシピ(反応容器12内の圧力やガス流量などの処理条件)に基づくシミュレーションにより測定あるいは計算される。
製品基板領域1の下方側のダミー基板領域2では、ガス吐出孔52が形成されておらず、即ち製品基板領域1における最下段の製品ウエハWの下面よりも下方側にはガス吐出孔52は形成されていない。従って、原料ガスノズル51aは、製品基板領域1における最下段の製品ウエハWの表面よりも上方の領域に対して原料ガスを吐出できるように構成されている。
図8は、以上説明した原料ガスノズル51aにおけるガス吐出孔52の開口率(ガス吐出孔52から反応容器12内に吐出されるガスの流量)について、上下方向においてどのように分布しているかを模式的に示したものであり、後述の酸化用ガスについても併記している。製品基板領域1と、当該製品基板領域1の上方側のダミー基板領域2における下段側のダミーウエハWについては、原料ガスがほぼ均一な流量で供給され、一方ダミー基板領域2の上部側のダミーウエハWについては既述のように製品基板領域1よりも原料ガスの流量が多くなるように設定されている。尚、図5は、各ガスノズル51a〜51cをウエハW側から見た様子を示すと共に、ウエハボート11に積載されている各ウエハWを側方側にずらして描画したものである。また、図5においてウエハボート11や反応容器12については省略している。
続いて、酸化用ガスを吐出するためのオゾンガスノズル51bのガス吐出孔52について説明する。オゾンガスノズル51bについても、製品基板領域1に対向する領域には、既述の原料ガスノズル51aにおける第1のガス吐出孔52と同じ配列間隔及び開口寸法d2となるように形成されたガス吐出孔52が各製品ウエハW毎に個別に設けられている。製品基板領域1の上方側のダミー基板領域2に対向する領域には、原料ガスノズル51aにおける第2のガス吐出孔52と同じ開口寸法d2となるように形成されたガス吐出孔52がダミーウエハWの配列間隔に対応するように各ダミーウエハW毎に配置されている。そして、このダミー基板領域2についても、当該ダミー基板領域2における上段側の6枚のダミーウエハWに対応する位置には、ガス吐出孔52が左右に横並びに2カ所に各々形成されている。従って、当該上段側のダミーウエハWに対して、製品基板領域1と比べて2倍程度の流量の酸化用ガスを吐出するように構成されている。
そして、オゾンガスノズル51bにおいてダミー基板領域2よりも上方側の部位に対向する領域には、多数のガス吐出孔52が形成されている。即ち、当該領域におけるガス吐出孔52に「第3」を付すと、第3のガス吐出孔52は、ダミー基板領域2に対向するガス吐出孔52の開口率よりも大きい開口率となるように形成されている。具体的には、第3のガス吐出孔52は、上下方向に亘って複数箇所に形成されると共に、この上下方向における第3のガス吐出孔52の並びが左右に2列に配置されている。また、第3のガス吐出孔52における上下方向の配列間隔は、製品基板領域1やダミー基板領域2におけるガス吐出孔52の配列間隔よりも狭い間隔となるように構成されている。従って、第3のガス吐出孔52全体の開口率は、製品基板領域1に対向するガス吐出孔52全体の開口率の1.10倍〜1.30倍となっている。
更に、図4に示すように、オゾンガスノズル51bの天板(天井面)には、例えば開口径が既述の各ガス吐出孔52の開口径と同じ寸法に設定された圧抜き用のガス吐出孔52が形成されている。尚、図4は、反応容器12を一部切り欠いて描画している。
また、製品基板領域1の下方側のダミー基板領域2に対向する領域では、ガス吐出孔52は、ダミーウエハWの配列間隔に対応する間隔で各ダミーウエハW毎に設けられている。そして、このダミー基板領域2の下方側の部位に対向する領域では、例えば製品基板領域1に対向する領域におけるガス吐出孔52の配列間隔よりも狭い間隔でガス吐出孔52が並んでいる。
ここで、オゾンガスノズル51bについて、各ガス吐出孔52を以上のように配置した理由について説明する。始めに、図7(a)に示すように、製品基板領域1及びダミー基板領域2に各々対向する領域だけにガス吐出孔52を上下方向に一列に並ぶように形成し、当該ダミー基板領域2よりも上方側の領域及びノズルの天板にはガス吐出孔52を形成しない構成について、「ノズルA」と呼ぶこととする。また、図7(b)に示すように、製品基板領域1、ダミー基板領域2及び当該ダミー基板領域2よりも上方側に対応する領域だけに各々一列にガス吐出孔52を形成し、一方ノズルの天板にはガス吐出孔52を形成しない構成について、「ノズルB」と呼ぶこととする。そして、本発明のオゾンガスノズル51bについて、図7(c)に改めて「ノズルC」として描画しておく。即ち、ノズルCは、製品基板領域1に対向する領域にガス吐出孔52を上下方向に一列に配置すると共に、ダミー基板領域2及び当該ダミー基板領域2よりも上方側に対向する領域に各々左右に2列に並ぶガス吐出孔52を形成し、更にノズルの天板にガス吐出孔52を形成した構成となっている。
そして、ノズルAを反応容器12内に配置すると共に、反応容器12内の圧力やオゾンガスの流量などの処理条件をある条件に設定した時、当該ノズルAの内部における上部側のガス圧力がPaになるものとする。また、ノズルBを反応容器12内に配置すると共に、前記処理条件に設定した時、このノズルBの内部における上部側のガス圧力がPbになるものとする。更に、ノズルCを反応容器12内に配置すると共に、前記処理条件に設定した時、当該ノズルCの内部における上部側のガス圧力がPcになるものとする。このような場合において、各圧力Pa〜Pcの関係は、以下のようになる。
Pa−Pc>Pa×5.6%
Pb−Pc>Pa×8.7%
従って、種々の処理条件の下では、圧力Pcは、以下のようになる。
Pa−Pc>Pa×5%
Pb−Pc>Pa×10%
これら圧力Pa〜Pcの関係式を書き換えると、以下のようになる。
Pc<Pa×95%
Pc<Pb×90%
従って、オゾンガスノズル51bの内部においても、酸化用ガスの滞留が抑えられて、酸化用ガスが反応容器12内の高温雰囲気に長時間曝されにくくなる。そのため、オゾンガスは、オゾンガスノズル51bの内部において熱分解しにくくなる。図8は、以上説明したオゾンガスノズル51bにおける各ガス吐出孔52から反応容器12内に吐出される酸化用ガスの流量(ガス吐出孔52の開口率)について、上下方向における分布を模式的に示しており、製品基板領域1及びこの製品基板領域1の下方側のダミー基板領域2ではガス流量がほぼ均一となっている。製品基板領域1の上方側のダミー基板領域2において、製品基板領域1に隣接する領域では当該製品基板領域1と同じガス流量となっており、一方前記隣接する領域から外れた上方側の領域ではガス流量が製品基板領域1よりも多くなっている。そして、ウエハWが配置されていない領域(ウエハボート11の配置領域から上方側及び下方側に外れた領域)では、当該領域に隣接するダミー基板領域2よりもガス流量が多くなっている。
この縦型熱処理装置には、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部100が設けられており、この制御部100のメモリ内には後述の成膜処理を行うためのプログラムが格納されている。このプログラムは、ハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスクなどの記憶媒体である記憶部101から制御部100内にインストールされる。
次に、上述実施の形態の作用について説明する。ここで、反応容器12では、既に別の成膜処理が終了していて、反応容器12の下方位置にてウエハボート11から処理済みの製品ウエハWが各々取り出されているものとする。
先ず、製品基板領域1に対して、複数枚の製品ウエハWを積載する。具体的には、装置のトランスファーステージに載置されたウエハWの搬送容器(FOUP)から未処理のウエハWを順次取り出して、ウエハボート11に移し替えると共に、空になった搬送容器については保管棚(いずれも図示せず)に移載する。次いで、トランスファーステージに載置された別の搬送容器から同様に未処理のウエハWを取り出し、こうして製品基板領域1における積載可能枚数に達するまで、ウエハWの移載作業を繰り返す。
一方、ダミー基板領域2では、先の成膜処理が終了した時、各々のダミーウエハWを取り出しておらず、従ってウエハボート11にはダミーウエハWが収納されたままとなっている。あるいは、前記保管棚にはダミーウエハWを収納する専用の搬送容器が設けられていて、この搬送容器からダミーウエハWが取り出されて、ウエハボート11におけるダミー基板領域2に移載される。
そして、ウエハボート11を反応容器12内に気密に挿入して、真空ポンプ24により反応容器12内の雰囲気を真空排気すると共に、ウエハボート11を鉛直軸周りに回転させながら、ヒータ13によりこのウエハボート11上の各々のウエハWが例えば300℃程度となるように加熱する。また、圧力調整部23により反応容器12内の圧力を処理圧力例えば133Pa(1.0Torr)に調整しながら、原料ガスノズル51aを介して、Hf系ガス及びキャリアガスからなる処理ガスを当該反応容器12内に例えば0.4リットル/分〜1.2リットル/分で供給する。
ここで、ウエハWの加熱温度(300℃)は、原料ガスの熱分解温度(250℃)よりも高い。従って、例えば既述の図6などのガスノズル51を用いて原料ガスを反応容器12内に供給しようとすると、当該ガスノズル51の内部にて原料ガスの熱分解が起こり、ガスノズルの内壁に付着物として付着しようとする。即ち、図6のガスノズル51では、原料ガスがそれ程速やかに反応容器12内に供給されないので、原料ガスは、当該ガスノズル51の内部において、反応容器12内の高温雰囲気に長時間曝されてしまう。しかし、既述のように原料ガスノズル51aに第1のガス吐出孔52よりも開口率の大きな第2のガス吐出孔52を形成しているので、当該原料ガスノズル51aの内部では原料ガスが滞留しにくくなっている。従って、図9に示すように、原料ガスは、原料ガスノズル51aの内部ではそれ程昇温せず、即ち反応容器12内の高温雰囲気に長時間曝されにくくなり、一方ガスノズル51aから吐出した後、ウエハWの近傍位置例えばウエハWの表面にて当該ウエハWからの入熱によって熱分解する。そのため、原料ガスノズル51a内では原料ガスの熱分解が抑えられ、当該原料ガスノズル51aの内壁への付着物の付着が抑制される。
また、反応容器12内の処理圧力を既述のように設定していることからも、原料ガスノズル51a内における第1のガス吐出孔52が形成された領域のうち上端寄りのガス圧力は、20kPa(150Torr)以下好ましくは13kPa(100Torr)以下になる。従って、原料ガスノズル51aの内部では原料ガスが熱分解しにくい圧力範囲以下に保たれることからも、当該原料ガスノズル51a内での熱分解が抑制される。
一方、ウエハWの表面にHf系ガスあるいはこのHf系ガスの熱分解によって生じた生成物が接触すると、当該ウエハWの表面にはHf系ガスあるいは前記生成物の原子層あるいは分子層が吸着層として吸着する。この吸着層に含まれているHf元素には、既述のように原料ガスの熱分解温度以上の温度にウエハWを加熱していることから、原料ガスに由来する有機物などの不純物がほとんど結合していないか、あるいは前記結合における結合力が極めて弱くなっている。未反応のHf系ガスやウエハWへの吸着により生成した有機ガスなどは、スリット16を介して排気口21から排気される。
次いで、Hf系ガスの供給を停止すると共に、原料ガスノズル51aから反応容器12内にパージガスであるN2ガスを供給して、当該反応容器12内の雰囲気を置換する。続いて、パージガスの供給を停止すると共に、オゾンガスノズル51bを介して、図10に示すように、酸化用ガスを反応容器12内に例えば5リットル/分〜40リットル/分で供給する。この酸化用ガスには、例えば12体積%程度のオゾンガスが含まれている。このように大流量で酸化用ガスを供給していることから、更には既述のように吸着層におけるHf元素には有機物が結合していないか、あるいはこの結合の結合力が弱くなっていることから、酸化用ガスによって吸着層が良好に酸化される。こうしてHf−Oからなる酸化層が形成されると共に、酸化層から有機物が除去される。
ここで、オゾンガスが熱分解すると、以下の式に従って発熱する。
O3 → O2+Oラジカル+熱
オゾンガスの熱分解温度は160℃程度であり、反応容器12内の加熱温度よりも低い。そして、既述のように、原料ガスを吐出するための原料ガスノズル51aに対して、オゾンガス(酸化用ガス)を吐出するためのオゾンガスノズル51bを隣接させている。そのため、オゾンガスノズル51bの内部でオゾンガスが熱分解すると、オゾンガスの熱分解に伴って生じる熱が原料ガスノズル51aに入熱する。従って、既述のように、反応容器12内における加熱温度が原料ガスの熱分解温度を既に超えているため、オゾンガスの熱分解に基づいて原料ガスノズル51aが更に昇温すると、原料ガスが当該原料ガスノズル51aの内部においてより一層熱分解しやすくなってしまう。図11は、オゾンガスノズル51bの内部にてオゾンガスが熱分解した時、当該オゾンガスノズル51bに隣接するガスノズル51a、51cにどのような熱の影響を及ぼしているかシミュレーションした結果を示している。図11では、オゾンガスノズル51b内にてオゾンガスが熱分解すると、ガスノズル51a、51cが50℃程度昇温している。
そこで、酸化用ガスをウエハWに供給するためのオゾンガスノズル51bについては、既述のように開口率の設定されたガス吐出孔52を製品基板領域1よりも上方側に形成すると共に、当該オゾンガスノズル51bの天井面に別のガス吐出孔52を形成している。そのため、酸化用ガスについても、オゾンガスノズル51b内から速やかに反応容器12内に吐出されるので、オゾンガスの熱分解温度以上もの高温に反応容器12内を加熱していても、オゾンガスノズル51b内ではオゾンガスはそれ程昇温しない。従って、既述の図10に示すように、オゾンガスノズル51bの内部におけるオゾンガスの熱分解及びオゾンガスの熱分解に伴う原料ガスノズル51aの昇温が抑制される。
ここで、このようにオゾンガスノズル51b内のガス圧力とオゾンガスの熱分解とが相関していることについて、シミュレーションを行った結果を以下に説明する。図12は、図6に示したガスノズル51において、ガス吐出孔52の開口径を0.5mmあるいは0.7mmに設定すると共に、反応容器12内の加熱温度を250℃あるいは300℃に設定した時に、反応容器12内におけるオゾンガスの濃度分布をシミュレーションした結果を示している。ガス吐出孔52の開口径が小さくなる程、即ちオゾンガスノズル51b内のガス圧力が高くなる程、反応容器12内の上方側におけるオゾンガス濃度が低くなっている(オゾンガスが熱分解している)ことが分かる。また、反応容器12内の温度が高くなるにつれて、オゾンガスが熱分解しやすいことが分かる。
更に、図6に示したガスノズル51において、オゾンガスが失活(熱分解)している場所をシミュレーションしたところ、図13に示すように、オゾンガスノズル51bの上端付近にて前記失活が最も多く起こっており、反応容器12内の温度及びガスノズル51内の圧力がこの失活に大きな影響を及ぼしていることが分かる。また、ガスノズル51の上端付近でオゾンガスの失活が多く見られたことから、当該失活に基づく発熱が原料ガスノズル51aに影響を及ぼしていることが分かる。
また、図6に示したガスノズル51のガス吐出孔52の開口径及び反応容器12内の加熱温度を種々変えた時、当該ガスノズル51の内部のガス圧力がどのような値を取るのかシミュレーションしたところ、図14に示すように、ガス吐出孔52の開口径が小さい程、当該ガス圧力が高くなっていた。また、ガス吐出孔52の開口径を例えば0.5mmあるいは0.7mmに固定すると共に、反応容器12内の加熱温度を300℃に設定したところ、加熱温度が250℃の場合よりもガス圧力が高く(差圧が大きく)なっていた。従って、反応容器12内の加熱温度が高くなる程、更にはガス吐出孔52の開口径が小さくなる程、ガスノズル51内のガス圧力が高くなりやすいことが分かった。以上説明した図12〜図14のシミュレーションの結果から、ガスノズル51内のガス圧力を低く抑えることにより、当該ガスノズル51内におけるオゾンガスや原料ガスの熱分解が抑えられることが分かる。
続いて、成膜処理の説明に戻ると、酸化用ガスの供給を停止すると共に、反応容器12内にパージガスをオゾンガスノズル51bから供給して、当該反応容器12内の雰囲気を置換する。その後、雰囲気を置換しながら原料ガスの供給と酸化用ガスの供給とを交互に多数回に亘って行うと、酸化層が複数層積層されて薄膜が形成される。既述のように、酸化用ガスを供給した後に行われる原料ガスの供給工程においても、オゾンガスノズル51b内におけるオゾンガスの熱分解を抑制していることから、原料ガスノズル51a内における原料ガスの熱分解が抑えられる。
その後、各ガスの供給を停止すると共に、ウエハボート11を下降させて、処理済みの製品ウエハWを元の搬送容器内に戻すと共に、ダミーウエハWについては各々ウエハボート11に積載したまま、続いて未処理の製品ウエハWに対して同様に成膜処理が行われる。
上述の実施の形態によれば、互いに隣接する原料ガスノズル51a及びオゾンガスノズル51bの各々について、製品基板領域1に対応する領域のガス吐出孔52全体よりも開口率の大きいガス吐出孔52をダミー基板領域2に対応する領域に各々形成している。また、オゾンガスノズル51bについては、ダミー基板領域2よりも上方側の部位に対応する領域に圧抜き用の第3のガス吐出孔52を形成すると共に、当該オゾンガスノズル51bの天板にガス吐出孔52を形成している。そのため、このように開口率の設定されたガス吐出孔52あるいは天板におけるガス吐出孔52を形成しない場合と比べて、各ガスノズル51a、51bの内部では、上部側の領域のガス圧力が下がるので、各ガスノズル51a、51b内におけるガスの滞留が起こりにくくなる。従って、ガスノズル51a、51b内では、各ガスが反応容器12内の高温雰囲気に長時間曝されにくくなる。そのため、オゾンガスノズル51b内の上部側では、オゾンガスの熱分解及びこの熱分解に基づく温度上昇が抑えられる。また、原料ガスノズル51a内の上部側の領域では、オゾンガスの熱分解に基づく入熱が抑えられることからも、原料ガスが熱分解しにくくなる。そのため、反応容器12内を原料ガスの熱分解温度以上に加熱するにあたって、原料ガスノズル51aの内壁面への原料ガスの付着を抑制できる。従って、ウエハWのパーティクル汚染を抑えることができるし、更には原料ガスノズル51aの清掃や交換などのメンテナンスが容易になる(メンテナンスの頻度が下がる)。
また、オゾンガスの流量を既述のように大流量に設定しても、更には酸化用ガスにおけるオゾンガスの含有量を多く設定しても、オゾンガスの熱分解を抑制できる。そのため、ウエハWの加熱温度を原料ガスの熱分解温度以上に設定していることからも、十分に酸化処理を行うことができる。従って、未反応のまま残るHf元素の量を極力低減でき、不純物の少ない薄膜、即ちリーク電流の小さい薄膜を得ることができる。
以上述べた原料ガスノズル51aとしては、既述の図5に示したオゾンガスノズル51bと同じ構成を用いても良い。また、図15(a)〜(e)には、このような原料ガスノズル51aの他の例を示している。図15(a)は、第2のガス吐出孔52全体の開口率が第1のガス吐出孔52全体と同じ値になるように、第2のガス吐出孔52を縦方向に一列に並べた例を示している。そして、原料ガスノズル51aの天板には、ガス吐出孔52が形成されている。即ち、図15(a)では、原料ガスノズル51aの天板のガス吐出孔52が第3のガス吐出孔52をなしている。
また、図15(b)では、第2のガス吐出孔52が形成されておらず、第3のガス吐出孔52が形成されている。更に、図15(c)では、製品基板領域1の上方側に第2のガス吐出孔52及び第3のガス吐出孔52が各々形成されると共に、これら第2のガス吐出孔52全体の開口率及び第3のガス吐出孔52全体の開口率は、第1のガス吐出孔52全体の開口率と揃っている。図15(d)では、第2のガス吐出孔52について、上下方向に伸びるスリット状となるように形成した例を示している。図15(e)は、第3のガス吐出孔52を同様にスリット状に形成した例を示している。更にまた、第1のガス吐出孔52の各々について、上方側から下方側に向かうにつれて開口径d1を徐々に大きくすることにより、原料ガスノズル51aから吐出される原料ガスの流速を上下方向に亘って揃えるようにしても良い。
オゾンガスノズル51bとしては、既述の図5に挙げた例に代えて、以上説明した原料ガスノズル51aと同じ構成を用いても良い。
また、反応容器12内におけるウエハWの加熱温度としては、原料ガスの熱分解温度以上の温度である。そして、原料ガスが既述のTDMAHガスの場合には、加熱温度が低すぎると良質な薄膜が得られなくなり、一方高すぎると原料ガスノズル51a内にて原料ガスが熱分解しやすくなることから、260℃〜310℃の加熱温度にて成膜することが好ましい。原料ガスとしては、Hf系ガスに代えて、例えばZr系ガス、Sr系ガスあるいはSi系ガスなどを用いても良く、反応容器12内の加熱温度は、各ガスの熱分解温度以上に設定される。
以上の各例において、Hf系の原料ガスをウエハWに供給する時、原料ガスノズル51cからも当該原料ガスを供給するようにしても良い。また、既述のようにしてHf系の酸化層を1層あるいは複数層成膜した後、原料ガスノズル51cからHf系ガスとは別の高誘電率膜の原料ガスを供給して、互いに種別の異なる高誘電率膜の積層体を交互に積層するようにしても良い。
更に、以上述べた各例では、原料ガスとオゾンガスとを交互にウエハWに供給するALD法について説明したが、これら原料ガスとオゾンガスとを同時にウエハWに供給するCVD(Chemical Vapor Deposition)法により薄膜を形成しても良い。即ち、原料ガスノズル51a及びオゾンガスノズル51bから夫々原料ガス及びオゾンガスを同時にウエハWに供給する場合であっても、これら原料ガス及びオゾンガスの熱分解を抑えることにより、原料ガスノズル51a内への原料ガスの付着を抑えることができる。
ここで、オゾンガスノズル51bについて、他のガスノズル51a、51cから大きく離間させると、当該オゾンガスノズル51bの内部においてオゾンガスが熱分解しても、原料ガスの熱分解には影響しなくなる。従って、このように各ガスノズル51a〜51cを配置すれば、オゾンガスノズル51bについては製品基板領域1よりも上方側の部位に対向する領域にガス吐出孔52を形成しなくても良いと言える。しかしながら、オゾンガスノズル51bを他のガスノズル51a、51cに対して大きく離間させると、排気口21に向かう一方向流を形成しにくくなり、処理が不均一になるおそれがある。また、反応容器12内にガスノズル51a〜51cを収納するにあたり、既述のように当該反応容器12(内管12b)の側壁部を外側に膨らませていて、この膨らんだ部分を例えば溶接により内管12bに固定している。従って、オゾンガスノズル51bを他のガスノズル51a、51cに対して大きく離間させると、反応容器12を製造しにくくなる。そのため、オゾンガスノズル51bと他のガスノズル51a、51cの離間距離tとしては、各々150mm以下であることが好ましい。
W ウエハ
1 製品基板領域
2 ダミー基板領域
11 ウエハボート
12 反応容器
13 ヒータ
21 排気口
51a〜51c ガスノズル
52 ガス吐出孔

Claims (8)

  1. 基板が棚状に保持された基板保持具を、加熱部により囲まれた縦型の反応容器内に搬入すると共に、原料ガスとオゾンガスとを反応容器内に供給して薄膜を得る縦型熱処理装置において、
    複数の製品基板が棚状に保持される製品基板領域と、この製品基板領域の上方側にて複数のダミー基板が棚状に保持されるダミー基板領域と、が割り当てられる基板保持具と、
    前記反応容器内にて上下方向に伸びるように設けられると共に、前記複数の製品基板の各々に対応して、各製品基板の上方領域に臨むように形成された複数の同一の開口径のガス吐出孔を有する、原料ガスを供給するための原料ガスノズルと、
    前記反応容器内にて前記原料ガスノズルに隣接して上下方向に伸びるように設けられると共に、前記複数の製品基板の各々に対応して、各製品基板の上方領域に臨むように形成された複数の同一の開口径のガス吐出孔を有する、オゾンガスを含む酸化用ガスを供給するためのオゾンガスノズルと、
    前記反応容器内を原料ガスの熱分解温度以上の温度に加熱するように制御信号を出力する制御部と、を備え、
    前記原料ガスノズル及び前記オゾンガスノズルの各々のガスノズルは、
    (A)前記ダミー基板領域に対応する領域にガス吐出孔が形成されると共に、当該対応する領域におけるガス吐出孔全体の開口率は、前記製品基板領域に対応する領域におけるガス吐出孔全体の開口率よりも大きくなるように設定されている構成と、
    (B)前記ダミー基板領域に対応する領域よりも上方側に、当該ガスノズル内の圧力を低くするために圧抜き用のガス吐出孔が形成されている構成と、の少なくとも一方の構成を備えていることを特徴とする縦型熱処理装置。
  2. 前記原料ガスノズルは、前記(A)の構成を備えると共に、上端が閉じられ、
    前記オゾンガスノズルは、前記(A)の構成を備えると共に、上端が開口していることを特徴とする請求項1記載の縦型熱処理装置。
  3. 前記オゾンガスノズルは、前記ダミー基板領域に対応する領域よりも上方側において側周壁に前記圧抜き用のガス吐出孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載の縦型熱処理装置。
  4. 前記原料ガスノズル及び前記オゾンガスノズルの各々は、前記(A)の構成及び前記(B)の構成を備えていることを特徴とする請求項1に記載の縦型熱処理装置。
  5. 反応容器内の温度は260℃〜310℃に設定され、
    前記原料ガスノズル及び前記オゾンガスノズルの少なくとも一方のガスノズルの内部における製品基板領域に対向する領域のうち上端寄りのガス圧力は、100Torr以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の縦型熱処理装置。
  6. 酸化用ガスの流量は、5リットル/分〜40リットル/分であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の縦型熱処理装置。
  7. 前記原料ガスノズルは、原料ガスと共にキャリアガスを処理ガスとして吐出するためのものであり、
    処理ガスの流量は、0.4リットル/分〜1.2リットル/分であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の縦型熱処理装置。
  8. 前記原料ガスノズルと前記オゾンガスノズルとの間の離間距離は、150mm以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一つに記載の縦型熱処理装置。
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