JP5956297B2 - Icチップの接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、RFIDタグ等に用いられるICチップに関し、特に基材の配線に対するICチップの接合方法に関する。
RFIDタグは、リーダーライターに代表される外部機器と電波によって非接触で情報のやり取りを行なう超小型の素子として広く利用されている。RFIDタグは、物品などに取り付けられ、その物品に関する情報を外部機器とやり取りすることで物品の識別などを行なう(例えば、特許文献1)。
このようなRFIDタグの内部構成部品(インレット)は、電波通信用のアンテナパターンが設けられた配線基材に、このアンテナパターンを介して上記のような外部機器と通信を行う回路を内蔵したICチップが実装された構造を有している。
RFIDタグはバーコード等に代わる個体識別手段として期待されており、広範囲の社会に流通するためには大量且つ安価でインレット製造可能であることが求められる。
このアンテナパターンとICチップの接続は、ICチップ側に設けられた接続端子(バンプ)と、アンテナパターンとの電気的な接続によって行われる。
アンテナパターンには2つの種類がある。1つは、主に圧延金属箔(主にAl, Cu)と基材(主にPETフィルム, PENフィルム、紙)を積層し、エッチング工程を経て形状を形成するものである。他の1つは、導電粒子(主にAg, Cu)をバインダー(樹脂媒体)に含有させた導電性ペーストを基材上に印刷して形状を形成するものである。
この中でもAlをエッチングして製造するアンテナは大量且つ安価に製造可能で、かつ導体抵抗値が小さいため、RFIDタグに多く利用されている。
バンプとアンテナパターンとの電気的な接続方法としては、ICチップをアンテナに押し付け、且つ接着剤を熱硬化させ固着させる、いわゆる圧接工法が知られている(特許文献2)。ところが、Alアンテナは表面が酸化し易く、その酸化膜は電気的な絶縁体となるため、この絶縁膜を突き破ってICチップと接続される必要がある。
そこで、圧接工法では、接着剤として異方性導電接着剤を用いる。異方性導電接着剤を使用することで、接着剤内に分散された導電粒子がバンプとアンテナ間に挟み込まれることで、挟まれた方向のみ導電される。
図17は、圧接工法における、異方性導電接着剤の作用を説明する図である。図17は、ICチップ12のバンプ18と基材14のアンテナパターン16の間に形成された接着剤30の層を断面した模式図である。
接着時にICチップ12が基材14に加圧されることで、バンプ18とアンテナパターン16の間に導電粒子32が挟まって、バンプ18とアンテナパターン16が電気的に接続される。このような接着剤は、y方向に導電性を有し、x方向には導電性を有しないため異方性導電接着剤と呼ばれる。
圧接工法では導電粒子の種類、形状、含有量によってその性能は左右され、特にAlアンテナの絶縁膜に対してはNi(ニッケル)の導電粒子が用いられることが多い。
しかしながら、圧接工法を用いてもバンプとアンテナパターン間に挟まれる導電粒子の数が少ない場合には、接続不良が発生する可能性がある。また、RFIDタグは基材が柔らかく、アンテナ配線の厚みが薄いものが多いため、押し付け圧力が適正でない場合は、ICチップを押し付けた際にアンテナパターンが変形し、バンプ中央付近に未接触の部分が発生し接続不良を助長する。
このような理由から、Alアンテナパターンを用いたRFIDタグで圧接工法を用いた場合、接触の高信頼性を確保することが容易でなかった。
一方、圧接工法以外の接合技術として、超音波によるAlアンテナの接合も提案されている。例えば特許文献3及び特許文献4では、ICチップに超音波を印加することによって、Alアンテナパターンとバンプ間での良好な接合を得ようとするものである。超音波接合ではバンプ材Auとアンテナ材Alが合金層を作り、良好な接続が実現できることが知られている。
図18は、圧接接合と超音波接合とで、特徴を比較した表である。この表に示すように、圧接接合は、超音波接合に比べてプロセス(工程スループット)が短時間のため、生産能力を上げることも容易である。また。圧接接合は、特殊設備が必要な超音波接合に比べて、設備コストの点でも有利である。一方、圧接接合は、接触の信頼性の点で、超音波接合に比べてやや劣っているのが現状である。
つまり、圧接接合は、接触の信頼性を向上させることができれば、安価/大量生産が必要とされるRFIDタグ製造に対しては優れた工法であると言える。
特開2000−311226号公報 特開平6−232204号公報 特開2001−156110号公報 特開2005−166012号公報
RFIDタグ等の製造に関して、圧接接合は、安価/大量生産の点で優れた工法であるので、より広く利用されるために、その接触の信頼性を向上させることが必要である。
本発明は、上記課題に鑑み、基材の配線に対する接触信頼性の高いICチップの接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、ICチップのバンプと基材のパターンの間に熱硬化型で異方性の導電接着剤層を形成し、前記ICチップの上側に配置され上下方向に移動可能で加熱部を備える上ヘッドと、前記基材の下側に配置され上下方向に移動可能で加熱部を備える下ヘッドからなる上下ヘッドによって、前記ICチップと基材を挟んで加熱および加圧して接合するICチップの接合方法において、液状の前記導電接着剤を前記基材のパターン上に塗布する工程と、前記導電接着剤が塗布された前記基材のパターン上に前記ICチップのバンプを搭載する搭載工程と、前記ICチップの搭載後、前記塗布された導電接着剤を、樹脂流動を発生させる温度で予熱する予熱工程と、前記予熱工程の後に、前記上下ヘッドで挟んで加圧して、前記導電接着剤の硬化温度まで加熱する接合工程と、を含む。
本発明によれば、基材の配線に対する接触信頼性の高いICチップの接合方法を提供することができる。
接合モデルの等価回路である。 ICチップ12を基材14のアンテナパターン16に接合する接合工程を、側面方向から見た図である。 図2(E)で示した上下ヘッドの動作の様子を詳細に説明するための図である。 実施形態1−1(上ヘッド70による予熱)を説明する図である。 基材14の下面に、基材14の下面を吸着する吸着部90を設けられた例を示す図である。 実施形態1−2(下ヘッド80による予熱)を説明する図である。 基材14の下面を吸着する吸着部90を設けられた例を示す図である。 吸着部90の別な例を示す図である。 実施形態1−1及び実施形態1−2の接合手順を、従来方式の手順と比較した図である。 上下ヘッドの加熱/加圧タイミングによって捕捉される導電粒子32の量の関係を模式的に説明する図である。 窪み16aが設けられたアンテナパターン16とバンプ18間に形成された接着剤30の層を断面した模式図である。 製作したアンテナパターン16の窪み16a部分を拡大した写真である。 図12の窪み16aのA〜A´断面での計測データである。 第1実施形態と第2実施形態を組み合わせた場合の、接合部での導電粒子32の捕捉態様を示す模式図である。 実験に使用した材料の1例を示す表である。 本実施形態の接合方式と従来の接合方式による信頼性試験の結果を示す表である。 圧接工法における、接着剤の作用を説明する図である。 圧接接合と超音波接合の特徴を比較した表である。
以下、図面に従って本発明の実施形態を説明する。以下実施形態では、ICチップとパターンとの接合に関して、非接触で外部機器との間で情報のやり取りを行うRFID(Radio Frequency Identification)タグを、具体例に挙げて説明する。
尚、当技術分野ではこの「RFIDタグ」は、「無線ICタグ」、「非接触ICタグ」などとも呼ばれる。また、本明細書ではRFIDタグの内部構成部品(具体的にはアンテナにICチップが接続されたもの)をインレットと称す。このインレットは「インレイ」、「トランスポンダ」などと称す場合もある。
図1は、接合モデルの等価回路である。この等価回路は、バンプ18とアンテナパターン16の接触をモデル化したものである。バンプ18とアンテナパターン16の接続抵抗は、ほぼ導電粒子32による接続に支配される。従って、導電粒子の挟み込み量(以下、単に捕捉量と称す)が圧接工法の接触信頼性を左右する。つまり、捕捉量を増やすことによって、接触信頼性を高めることができる。
この捕捉量の大小は、接合工程だけではなく当然に接着剤自体の性質にも影響される。導電粒子径や接着剤内の含有量の改良により、捕捉量を増やす可能性があるからである。ただし、以下本実施形態では、接合プロセス(接合工程)によって捕捉量を増やすことに関してを、説明する。
なお、一般的に異方性導電接着剤を用いた圧接工法には1液性の熱硬化型接着剤(主にエポキシ系、ポリエステル系)が用いられることが多く、接着剤に含有される導電粒子はAu(金), Ni(ニッケル), Ag(銀), Pd(パラジウム), Cu(銅)が多い。以下の説明では、接着剤として上記1液性の熱硬化型の異方性導電接着剤を代表例として記述する。なお、以下では、簡単のために単に接着剤と表現し、また接着剤の媒体成分を樹脂と表現する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態は、接着剤30に対して予熱を行うことによって加温による樹脂流動を活発化させ、さらにICチップ接合時に低速で加圧することによって、導電粒子の捕捉量向上を実現するものである。以下では、樹脂流動が活発化する温度まで接着剤30を加熱することを「予熱」、予熱する工程を「予熱工程」と称する。
図2は、RFIDのインレット10の製造工程の一部であって、ICチップ接合装置1を側面方向から見た図である。ICチップ接合装置1は、ICチップ12を基材14のアンテナパターン16に接合する一連の接合工程を行う装置である。また、基材14にICチップ12が接合(あるいは載置)されたものを、以下でインレットと呼ぶ。
接合工程は、図(A)から図(F)まで、左から右に順番に進行する。なお、基材14は、1つ1つのインレット10に分割される前のいわゆる母材の状態で、左右方向に細長いテープ状態である。基材14の表面には、エッチング処理等でアンテナパターン16が連続的に形成されている。
図2(A)は、アンテナパターン16が形成された基材14を示す。基材14は、例えば、数10μm厚のPETフィルムである。アンテナパターン16は、RFIDのアンテナに相当するもので、例えばAl製の配線パターンである。
図2(B)は、基材14が搬送され、基材14のアンテナパターン16に、接着剤30が塗布される工程を示す。基材14の上部に配置されたディスペンサ50から、適量の接着剤30がアンテナパターン16の上に塗布される。
図2(C)は、接着剤30が塗布された基材14にICチップ12が載置される工程を示す。マウンタ60が、ICチップ12を吸着して、基材14の位置まで運び、ICチップ12を基材14の上に置く。ICチップ12の下面には接続端子であるバンプ18が設けられている。このバンプ18が、接着剤30が塗布されたアンテナパターン16に乗るように、ICチップ12は、基材14の上に乗せられる。
図2(D)は、接着剤塗布工程を終えてICチップ12が乗った基材14(インレット10)が、次の加熱/加圧工程に搬送される工程を示す。
図2(E)は、ICチップ12が乗せられた基材14が、上下ヘッドによって、加熱/加圧される工程(以下、加熱/加圧工程とも称す)を示す。上下ヘッドには、加熱部が組み込まれる。ICチップ接合装置1の中で、加熱/加圧を行う装置をヘッド装置とも称す。
ヘッド装置は、ICチップ12のバンプ18と基材14のパターンの間に接着剤30の層が形成されたICチップ12と基材14を挟んで加熱および加圧して接合するものであって、ICチップ12の上側にあって上下方向に移動可能で加熱部を備える上ヘッド70と、基材の下側にあって上下方向に移動可能で加熱部を備える下ヘッド80からなる上下ヘッドを有するものである。
上ヘッド70および下ヘッド80をそれぞれp方向に移動させることによって、上ヘッド70あるいは下ヘッド80のいずれかが先に接触して、接着剤30が予熱される。予熱後に、上ヘッド70と下ヘッド80に挟まれて、バンプ18がアンテナパターン16に加圧(押圧)されながら、加熱され、接着剤30が硬化する。上下ヘッドの動作の詳細は、後述する。
図2(F)は、接着剤30が硬化してICチップ12が接合された基材14が、次の他の処理に搬送される工程を示す。
図3は、図2(E)で示した工程を詳細に説明するための図である。上下ヘッドによる加熱/加圧工程は、工程E1、工程E2、工程E3、工程Fの順番に進行する。
ICチップ接合装置1は、図示はしないが、前述の図2の工程、及び以下説明する図3以降の工程を制御する制御部を備える。制御部は、搬送制御部、マウント制御部及びヘッド制御部等を有する。
搬送制御部は、基材14の搬送を制御する。マウント制御部は、基材14へのICチップ12の搭載を制御する。ヘッド制御部は、ヘッド装置において、上下ヘッドの移動や予熱・加圧・加熱を制御する。
また、ヘッド装置には、上下ヘッドのそれぞれの経路に位置センサが設けられる。ヘッド制御部は、位置センサの信号を検出して、上下ヘッドを移動させる駆動モータを制御することによって、上下ヘッドの位置や移動速度を制御する。
また、ヘッド装置には、ヘッドの接触面の温度あるいはインレット10の面の温度を、接触あるいは非接触で検出する温度センサが設けられる。ヘッド制御部は、この温度センサの出力に基づき、上下ヘッドにそれぞれ設けられる加熱部を制御する。
また、ヘッド装置には、圧力センサも設けられる。ヘッド制御部は、圧力センサの出力に基づき、上ヘッド70の加圧力を調整する。
工程E1は、ICチップ12が乗せられた基材14が、上下ヘッドによる加熱/加圧の位置まで、搬送された工程を示す。上ヘッド70および下ヘッド80をそれぞれ上下の退避位置に移動させておいて、基材14をヘッド装置まで搬送する。
工程E2は、上ヘッド70および下ヘッド80がそれぞれp方向に移動して、ICチップ12が乗った基材14を、上下で挟み込み、接着剤30を加圧/加熱する工程を示す。
なお、上ヘッド70は、下降時にICチップ12を所定の速度および所定の加圧力で加圧するよう制御される。また、下ヘッド80は、退避位置から上昇後に予め設定された位置、つまり基材14の下面に接触する位置で停止するよう制御される。
上下ヘッドによる加熱/加圧により、接着剤30が硬化してICチップ12が基材14に接合される。ここで、上ヘッド70および下ヘッド80の接触のタイミングは、同時に行うのではなく、時間差を設けるようにする。なお、上下ヘッドの加圧/加熱の接触のタイミングは2種類有り、詳細は、図4〜図7で説明する。
工程E3は、上下ヘッドによる加熱/加圧を終了して、上ヘッド70および下ヘッド80を、それぞれq方向に移動させて、ICチップ12等から退避する工程を示す。工程Fは、図2(F)と同じであるので、説明は省略する。
上述したように、第1実施形態は、本硬化の前に接着剤30を樹脂流動化する温度まで予熱してから、低速で加圧することを主な特徴としている。
そのメカニズムを簡単に説明する。ICチップ12搭載時(図2(D)の工程)には、バンプ18とアンテナパターン16間に、多くの導電粒子32が存在している。しかし、ICチップ12が上下ヘッドで加圧されると、バンプ18直下の樹脂が押し出され、バンプ18外側への樹脂流れが発生し、導電粒子32も一緒に捕捉範囲外(バンプ18の外側)に流出してしまう。
そして、この状態で加熱されると、導電粒子32の捕捉量が減少した状態で、バンプ18とアンテナパターン16が接合されてしまう。そこで、導電粒子32の捕捉量を減少させないために、以下2つの手段を考えた。
1)導電粒子32は樹脂より密度が大きいため、導電粒子32は樹脂よりも流動性が低い。加圧速度が速い場合には、樹脂の流れも速いために、その勢いにより導電粒子32もバンプ18の外側へ押し流されると考えられる。加圧速度を遅くすれば、樹脂の流れる勢いが小さいために、バンプ18の外側へ押し流される導電粒子32も少なくなると考えられる。
そこで、加圧速度を低速にすれば、バンプ18の外側へ押し流される導電粒子32を少なくして、バンプ18内部の捕捉量を大きくすることができる。
2)次に、樹脂の粘性が高い場合には、粘性が低い場合に比較して、導電粒子32を移動させる力が大きくなり、バンプ18の外側へ押し流される導電粒子32も増加すると考えられる。つまり、加圧時に樹脂自体の流動性を高めることできれば、バンプ18の外側へ押し流される導電粒子32を少なくすることができる。
1液性の熱硬化型接着剤は、ある温度(例えば、110℃をピークとして90℃から130℃)まで加温すると樹脂自体が流動する(例えば水が沸騰している状態のように)性質を備えている。そこで、加圧時に、接着剤30を流動性が高くなる温度付近まで予熱することによって、捕捉範囲外へ流れる導電粒子32の量を減らすことができる。
予熱は、上ヘッド70または下ヘッド80いずれでも可能である。上ヘッド70による予熱を、実施形態1−1として、図4、図5を用いて説明する。下ヘッド80による予熱を、実施形態1−2として、図5〜図7を用いて説明する。
図4は、実施形態1−1(上ヘッド70による予熱)を説明する図である。図4(A)は、上ヘッド70がICチップ12の上面に接触して、接着剤30を予熱している工程である。なお、上下ヘッドは常時加熱されているものとする。
実施形態1−1は、ICチップ12及び基材14の高さを上ヘッド寄りの位置まで上げておき、下降する上ヘッド70と接触後にICチップ12と基材14を上ヘッド70と同じ速度で下降させ、上昇して先に所定位置に待機している下ヘッド80と挟まれるまで間で予熱を行うものである。
図4(A)は、図3の工程E1に相当する状態である。実施形態1−1ではICチップ接合装置1に基材上下移動機構(不図示)が設けられている。基材上下移動機構は、加圧/加熱工程の前後で、基材14を上下に移動するものである。基材上下移動機構は、搬送制御部によって制御される。
まず基材14は、基材上下移動機構によって上ヘッド70寄り位置に移動させておく。下ヘッド80は破線で示す加圧位置hまで、移動されて、その位置で待機している。加熱された上ヘッド70が低速で下降され、上ヘッド70寄り位置に移動したICチップ12に上ヘッド70が接触する。
上ヘッド70がICチップ12に接触した後は、基材14も上ヘッド70の下降に同期して接触が維持された状態でp方向に下降される。この状態では、加圧は行なわれない。なお、下降速度は、例えば5.0mm/sec以下の低速が望ましい。
上ヘッド70がICチップ12に接触することで、ICチップ12の下にある接着剤30が予熱される。
接着剤30が予熱された状態で、上ヘッド70と基材14が下降して、基材14の下面が、下ヘッド80に達した位置(破線で示す加圧位置h)で、基材移動機構は下降を停止する。ここでは、基材14が下ヘッド80と接触するまでに、接着剤30の温度が樹脂流動を発生する温度(例えば、90℃から130℃)になるように、下降速度と上ヘッド70の加熱部の温度が予め調整され、制御される。また、樹脂流動を発生する温度を樹脂流動温度と称す。
図4(B)は、上ヘッド70と基材14が下降した後に、インレット10が上下ヘッドで加熱/加圧される様子を示す図である。
基材14が下ヘッド80に接触した後は、接着剤30は、上ヘッド70からの加熱に加えて、基材14を介して下ヘッド80からも加熱され、硬化温度まで上昇する。
また、基材14が下ヘッド80に接触した後、上ヘッド70からの加圧も開始される。上ヘッド70から加圧されても、下ヘッド80の位置は加圧位置hに維持される。そして、所定時間経過後、上下ヘッドがそれぞれ退避方向に移動して、加熱/加圧工程を終了する。
図5は、基材14の下面に、基材14の下面を吸着する吸着部90を設けられた例を示す図である。吸着部90は、前記下ヘッド80の周囲に設けられて基材14の下面を吸着して、基材14の変形を防止するもので、ヘッド装置に含まれる。吸着部90は、基材上下移動機構によって、予熱中に基材14と共に下降する。
基材14は、例えば、数10μm程度のPETフィルムが用いられる場合が多い。そして、PETのTg(ガラス転移点)は約69℃前後に対し、上下ヘッドの加熱部の温度はそれよりかなり高い200℃前後であることが多い。
そのため、予熱のために上ヘッド70をICチップ12に接触させると、熱が基材14に伝わって、基材14が熱変形してしまう可能性がある。熱変形によって、基材14が不確定な挙動(変形、たわみ)をすると、ICチップ12はまだ固定されていない状態のために、ICチップの搭載位置がずれてしまう可能性がある。
そこで、基材14の下面に、例えば真空吸着機構からなる吸着部90を設置して、上記の予熱期間中に基材の熱変形を抑制して、ICチップ12の位置ずれを防止する。
図6は、実施形態1−2(下ヘッド80による予熱)を説明する図である。下ヘッド80を使って予熱する場合には、インレット10の位置は上昇させないで、加圧位置hのままにする。なお、上下ヘッドは常時加熱されているものとする。
図6(A)は、下ヘッド80が先に基材14に接触した状態を示す図である。この状態では、上ヘッド70は下降中で、ICチップ12にはまだ接触していない。上下ヘッドが退避した状態から(図3の工程E1)から、上ヘッド70だけが低速で下降されて、通常の速度で上昇する下ヘッド80が先に基材14に接触する。下ヘッド80による予熱中に、上ヘッド70は低速で下降を続ける。
上ヘッド70がICチップ12に接触するまでに、下ヘッド80からの加熱によって接着剤30の温度が樹脂流動温度になるように、予め上ヘッド70の下降速度と下ヘッド80の加熱部の温度が調整されている。
図6(B)は、下降した上ヘッド70によって、インレット10が挟まれて、加圧/加熱される状態を示す図である。加熱は、上下ヘッドの両方により行われ、加圧は上ヘッド70により行われる。接着剤30が、硬化温度まで加熱されて、硬化する。
図5でも説明したが、予熱によって基材14が熱変形するおそれがある。実施形態1−2の場合でも、基材14は下ヘッド80により予熱されるために、基材14はより熱変形するおそれが高い。そこで、実施形態1−2においても、熱変形を防止するために、基材14の下面を吸着する吸着部90を設けることが望ましい。
図7は、基材14の下面を吸着する吸着部90を設けられた例を示す図である。吸着部90は、下ヘッド80の周囲を取り囲むように設けられ、吸着部90は、下ヘッド80と同期して上下動するようヘッド制御部により制御される。あるいは、吸着部90は、下ヘッド80の周囲に下ヘッド80と一体化するように取付けられてもよい。
図8は、吸着部90の別な例を示す図である。下ヘッド80の上面に多孔質(ポーラス)材からなる吸着部90を取り付けて、真空吸着する例である。接着剤30への加熱は、多孔質材からなる吸着部90を経由して行われる。
図9は、実施形態1−1及び実施形態1−2による接合手順を、従来方式の手順と比較した図である。ここでは、図2の工程(A)、(B)、(C)に相当する接着剤30塗布等の手順は特に大きな差異はないので省略して、上下ヘッドによる加熱/加圧の手順を比較する。
図9で示す左の流れが、従来の手順で、中央の流れが実施形態1−1の手順で、右の流れが実施形態1−2の手順である。
まず、従来方式から説明する。インレット10がヘッド部に搬送され(ステップS10)、上下ヘッドが始動し(ステップS12)、上下ヘッドとインレット10が接触する(ステップS16a)。上ヘッド70と下ヘッド80は、ほぼ同時にインレット10に接触して、インレット10は上下で挟み込まれる。
挟み込みと同時に、インレット10が加熱加圧される(ステップS22)。加熱は、上下ヘッドの両方により行われ、加圧は上ヘッド70により行われる。そして、接着剤30が硬化して、ICチップ12が接合される。
所定時間経過後、上下ヘッドが退避し(ステップS24)、インレット10が搬送される(ステップS26)。接合されたインレット10が、ヘッド部から移動して、次に接合されるインレット10が、ヘッド部に搬送される(ステップS10)。
次に、実施形態1−1を説明する。インレット10がヘッド部に搬送され(ステップS10)。この場合に、図4(A)で説明したように、インレット10は、加圧位置hより高い位置に移動されて、ヘッド部に搬送される。
上下ヘッドが始動する(ステップS12)。上ヘッド70の下降送度が低速化され(ステップS14)、上ヘッド70はゆっくり下降する。上ヘッド70の移動速度は5.0mm/sec以下であることが望ましい。
上ヘッド70がインレット10のICチップ12に接触する(ステップS16b)。接触後、インレット10も上ヘッド70と同じ速度で下降する。また、図5で示したように、吸着部90が設けられていれば、吸着部90も基材14を吸着しながらインレット10と一体的に下降する。
下降中の上ヘッド70からの加熱によって、接着剤30が樹脂流動の状態になる(ステップS18)。上ヘッド70の下降中に、下ヘッド80は上昇して、加圧位置hに待機している。上ヘッド70と共に下降したインレット10は、下ヘッド80に接触する(ステップS20b)。
インレット10は上下ヘッドに挟まれて、インレット10は加熱/加圧される(ステップS22)。加熱は、上下ヘッドの両方により行われる。そして、接着剤30が硬化して、ICチップ12が接合される。以下、ステップS24、ステップS26は、従来の場合と同様であるので説明は省略する。なお、吸着部90は、上下ヘッドの退避に合わせて、吸着を終了する。
次に、実施形態1−2を説明する。インレット10がヘッド部に搬送される(ステップS10)。実施形態1−2では、インレット10を上に移動はさせない。上下ヘッドが始動する(ステップS12)。上ヘッド70の速度が低速化される(ステップS14)。そのため下ヘッド80の方が速く上昇して、下ヘッド80とインレット10の基材14が接触する(ステップS16c)。これにより、下ヘッド80による予熱によって接着剤30が樹脂流動する(ステップS18)。また、下ヘッド80に吸着部90が設けられていれば、基材14の吸着を開始する。
上ヘッド70とインレット10が接触する(ステップS20c)。下ヘッド80による加熱を開始してから所定時間経過後に、低速で下降してきた上ヘッド70が、インレット10のICチップ12に接触する。
インレット10は上下ヘッドに挟まれて、インレット10は加熱/加圧される(ステップS22)。加熱は、上下ヘッドの両方により行われ、加圧は上ヘッド70により行われる。そして、接着剤30が硬化して、ICチップ12が接合される。吸着部90は、上下ヘッドの退避に合わせて、吸着を終了する。以下、ステップS24、ステップS26は、上と同様であるので説明は省略する。
図10は、上下ヘッドの加熱/加圧タイミングによって捕捉される導電粒子32の量の関係を模式的に説明する図である。図10の左の欄が、「条件1」で、加熱と加圧の時間差が短い例である。図10の中央の欄が、「条件2」で、実施形態1−1及び1−2の例である。図10の右の欄が、「条件3」で、加熱と加圧の時間差が長い場合の例である。「条件1」は、図9で説明した従来方式に相当する。
また、図10の中段のグラフは、各条件での、上下ヘッドの接触時間に対する接着剤30の温度の変化の例を示す。下段は、各条件による、バンプ18とアンテナパターン16の断面図で、接合状態の捕捉量を模式的に示す。
条件1から説明する。加熱開始と加圧開始の時間差が短い場合とは、例えば、グラフで示すように、一方のヘッド(例えば上ヘッド70)の接触後、短時間(例えば、0.3sec以内)で、他方のヘッド(下ヘッド80)が接触した場合である。上下ヘッドのいずれが先に接触しても、大きな差はない。
接着剤30は、2つのヘッドでほぼ同時に加熱されるので、温度上昇が速い。そして、ほぼ同時に加圧も開始される。つまり、接着剤30が昇温して樹脂流動が発生する前に、加圧が開始される。
この加圧により、粘性の高い状態の接着剤30によって導電粒子32も捕捉範囲外(バンプ18の外側)に流出してしまう。その結果、図10条件1の接合状態の図に示すように、バンプ18とアンテナパターン16間で、十分な量の導電粒子32を捕捉することができない。
「条件3」は、逆に加熱開始と加圧開始の時間差が長すぎた場合である。例えば、下ヘッド80が接触してから、比較的長い時間(例えば、2sec以上)経過後、上ヘッド70が接触した場合である。
加圧する前に、下ヘッド80による加熱時間が長すぎると、下ヘッド80だけの加熱によって接着剤30が硬化してしまう。つまり、「条件3」の接合状態の図に示すように、バンプ18とアンテナパターン16間にすきまが開いた状態で接合されてしまう。つまり、バンプ18とアンテナパターン16の間に導電粒子32が存在していても、導電粒子32によって電気的な接続がされない、接触不良状態となってしまう。
これに対して、「条件2」では、上述したように、上下ヘッドのいずれかで、樹脂流動温度になるまで予熱をしてから、加圧を開始させるようにしている。ここでは、およそ90℃から130℃になった時点で、他のヘッドを接触させて、加熱/加圧を行う。
ヘッド接触の時間差は、例えば1.5sec程度である。予熱の時間は、接着剤30の硬化特性、インレット10の形状、上下ヘッドの加熱力等によって異なるため、予め実験等を行い、設定しておけばよい。
樹脂流動が発生している状態で、加圧が開始されるので、樹脂の勢いによってバンプ18の外側へ押し流される導電粒子32は少なくなると考えられる。さらに、加圧速度を遅くすることで、樹脂の勢いも小さくなり、バンプ18の外側へ押し流される導電粒子32はより少なくなると考えられる。
これにより、「条件2」の接合状態の図に示すように、バンプ18とアンテナパターン16間で、十分な量の導電粒子32を捕捉することができるようになる。
なお、これまでの説明では、「樹脂流動温度に達してから加圧を開始する」ことと、「加圧の速度を低速で行う」ことを、組み合わせて説明した。しかし、いずれか一方のみでも、導電粒子32を捕捉効果は高まるはずであるので、いずれか単独で実行するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、アンテナパターン16に導電粒子32の捕捉量を多くするための窪みを形成する方式である。
図11は、窪み16aが設けられたアンテナパターン16とバンプ18間に形成された接着剤30の層を断面した模式図である。図11を参照して、窪み16aによって、捕捉される導電粒子32が増大することを説明する。
図11(A)は、接着剤30塗布後で、加圧前の状態である。図2(D)に相当する状態である。アンテナパターン16とバンプ18とは十分に離れていて、その間には、導電粒子32が多数存在している。
図11(B)は、インレット10が低速加圧されている状態を示す。加圧によって、接着剤30がバンプ18の外側に逃げていくが、導電粒子32の一部は、窪み16aの壁等に引っかかるように積層される。
そして、加圧終了後に、窪みがない場合に比べて、窪み16aに積層された導電粒子32が加わるために(図11(C))、アンテナパターン16とバンプ18の接触抵抗はより小さくなる。
第2実施形態に用いるICチップ接合装置1は、図2、図3等で説明した第1実施形態で用いたICチップ接合装置1のマウンタに加圧機構を付加したものである。マウンタは、加圧機構により、ICチップ12を基材14に加圧して、パターンの表面にICチップ12のバンプ18による窪みを形成する。また、ICチップ接合装置1の制御部には、加圧力を制御するマウンタ加圧制御部も設けられる。
アンテナパターン16の窪み16aは、マウンタの加圧により、図2(C)の工程で、設けられる。ICチップ12を搭載する際、ICチップ12はアンテナに窪みが発生する程度の荷重で加圧される。
Al配線はバンプ18に対して軟らかいので、局所的な加圧をすることで、アンテナパターン16に窪み16aを形成させることができる。また、アンテナパターン16は、非弾性材なので付与した窪みが戻ることもない。
また、バンプ18を使って直接変形させることで、バンプ18とほぼ同サイズの窪みを作ることが可能となり、接合時に堆積した導電粒子を確実に挟み込むことが可能となる。
実験によれば、50N/mm2(=50MPa)以上で加圧し、アンテナパターン16の温度が室温から基材14のガラス転移点以下の範囲にあれば窪み中心が凸になるように変形することが確認できている。なお、比較として示すと、実施形態1での上ヘッド70による圧力は、10〜25N/mm2 程度である。
また、加圧力の上限は、ICチップ12の厚み、サイズ、ICチップ12の保持具の先端サイズ等に依存して変化するが、例えば、実験では 120N/mm2で、問題ないことが確認されている。
図12は、製作したアンテナパターン16の窪み16a部分を拡大した写真である。図13は、図12の窪み16aのA〜A´断面での形状データである。横軸が窪み16aの水平方向の位置を示し、縦軸が窪み16aの深さを示す。図12、図13からもわかるように、窪み16aの中央には、やや盛り上がった部分16bも形成される。
このようにアンテナパターン16を変形させることでバンプ中心部に隙間が生じることなく、導電粒子の堆積を実現することが可能となる。
なお、図2(C)の工程で窪み16aが形成された後でも、マウンタの微小な粘着力や接着剤の浮力によって、バンプ18は窪み16aに密着した状態とはならずに、窪み16aから少し浮き上がった状態となる。つまり、加圧後に、バンプ18と窪み16aの間には、導電粒子32が存在するに十分なすきまが確保される。そのため、バンプ18と窪み16aの間で導電粒子32が存在しないで接合されてしまうことはない。
また、第2実施形態によるICチップ接合装置1によって製造されるインレット10は、「基材のアンテナパターンには、導電接着剤が塗布された上に搭載されたバンプが加圧されることによる窪みが形成され、窪みにバンプの一部が入った状態で、加熱加圧して接合される」ものである。
〔第1実施形態+第2実施形態〕
次に、第2実施形態に第1実施形態の処理を組み合わせた例を説明する。第1実施形態は、上下ヘッドの加熱/加圧のタイミングに関するものであるから、第2実施形態を組み合わせることができる。また、実施形態1−1及び実施形態1−2のいずれでも、第2実施形態を組み合わせることができる。
また、第2実施形態への第1実施形態の処理を組み合わせは、図2で示すICチップ接合装置1のマウンタ60に加圧機構、及び制御部にマウンタ加圧制御部を追加して、図2(C)の工程で、ICチップ12を基材14に所定の圧力で加圧して、パターンの表面にICチップ12のバンプ18による窪みを形成することで実現できる。
図14は、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせた場合の、接合部での導電粒子32の捕捉態様を示す模式図である。図14(A)は、上下ヘッドのいずれかがインレット10に接触して、バンプ18と窪み16aの間の接着剤30が加熱されている状態を示す。バンプ18とアンテナパターン16の窪み16aの間で、加温による樹脂流動が発生している状態である。図9のステップS18の工程に相当する。
図14(B)は、上ヘッド70を低速で下降させている状態を示す。図9のステップS22の工程に相当する。樹脂流動と低速化により、バンプ18の外側に逃げる導電粒子32の量を減少させて、導電粒子32の捕捉量を多くすることができる。加えて、窪み16aの効果により、導電粒子32の捕捉量をより多くすることができる。
図14(C)は、接合後に、バンプ18と窪み16aの間に導電粒子32が挟み込まれた状態を示す。樹脂流動と低速化及び窪みの3つ効果により、捕捉される導電粒子32が増大する。
図15、図16に、従来の接合方式と本実施形態によるインレット10信頼性試験の結果を比較した表を示す。なお、例で示す接着剤や導電粒子の材質等は、1例であって、他の材質や形状であっても、本実施形態への適用は可能である。
図15は、実験に使用した材料の1例を示す表である。接着剤30は、エポキシ系1液性熱硬化型である。導電粒子32の材質は、Niである。ICチップ12のサイズは、0.5×0.5mmである。バンプ18の材質は、Auである。基材14の材質は、PETである。
図16は、本実施形態の接合方式と従来の接合方式による信頼性試験の結果を示す表である。なお、この信頼性試験では、実施形態1−1に第2実施形態を組み合わせて接合したインレット10を、本実施形態のサンプルとして用いている。本実施形態の接合方式によれば、従来方式に比べ、導電粒子32の捕捉量は、約2倍になり、熱衝撃試験による不良率は約1/40、高温高湿度試験による不良率も約1/50になった。
以上のように、本実施形態によれば、Al配線に対する圧接接合工法において、高信頼度の接合方法が得られる。
上記実施形態では、RFIDタグに適用した例を示したが、他の製品であっても、ICチップをパターンに接合する工程を含む製品、例えば、小型の情報機器、マイクロチップ、腕時計等であれば、本実施形態を適用することができる。
なお、発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。
10 インレット
12 ICチップ
14 基材
16 アンテナパターン
16a 窪み
18 バンプ
30 接着剤
32 導電粒子
50 ディスペンサ
60 マウンタ
70 上ヘッド
80 下ヘッド
90 吸着部

Claims (20)

  1. ICチップのバンプと基材のパターンの間に熱硬化型で異方性の導電接着剤層を形成し、前記ICチップの上側に配置され上下方向に移動可能で加熱部を備える上ヘッドと、前記基材の下側に配置され上下方向に移動可能で加熱部を備える下ヘッドからなる上下ヘッドによって、前記ICチップと基材を挟んで加熱および加圧して接合するICチップの接合方法において、
    液状の前記導電接着剤を前記基材のパターン上に塗布する工程と、
    前記導電接着剤が塗布された前記基材のパターン上に前記ICチップのバンプを搭載する搭載工程と、
    前記ICチップの搭載後、前記塗布された導電接着剤を、樹脂流動を発生させる温度で予熱する予熱工程と、
    前記予熱工程の後に、前記上下ヘッドで挟んで加圧して、前記導電接着剤の硬化温度まで加熱する接合工程と、を含む
    ことを特徴とするICチップの接合方法。
  2. 前記予熱工程において、前記上ヘッドを前記ICチップに接触させるか、あるいは前記下ヘッドを前記基材に接触させて予熱を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のICチップの接合方法。
  3. 前記予熱工程において、前記導電接着剤に樹脂流動を発生させる温度は、90°C〜130°Cである
    ことを特徴とする請求項に記載のICチップの接合方法。
  4. 前記接合工程では、前記下ヘッドを所定位置まで上昇させて固定しておき、上ヘッドを下降させることで加圧する
    ことを特徴とする請求項1に記載のICチップの接合方法。
  5. 前記上ヘッドによる加圧時の下降速度は、5mm/sec以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載のICチップの接合方法。
  6. 前記予熱工程において、前記上ヘッドを前記ICチップに接触させて予熱する場合には、前記ICチップ及び前記基材の高さを前記上ヘッド寄りの位置まで上げておき、下降する上ヘッドと接触後に、前記ICチップと前記基材を前記上ヘッドと同じ速度で下降させ、当該下降中に前記予熱を行う
    ことを特徴とする請求項に記載のICチップの接合方法。
  7. 前記予熱工程では、前記下ヘッドの周囲に設けられる吸着部によって前記基材の下面を吸着する
    ことを特徴とする請求項1に記載のICチップの接合方法。
  8. 前記搭載工程では、前記ICチップを前記基材に加圧して、前記基材のパターンの表面に前記ICチップのバンプによる窪みを形成させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のICチップの接合方法。
  9. 前記ICチップを前記基材に加圧する加圧力は、50MPa以上である
    ことを特徴とする請求項8に記載のICチップの接合方法。
  10. 前記ICチップは、RFIDタグ用のICチップで、前記パターンはアンテナパターンである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のICチップの接合方法。
  11. ICチップのバンプと基材のパターンの間に熱硬化型で異方性の導電接着剤層が形成された前記ICチップと基材を挟んで加熱および加圧して接合するものであって、前記ICチップの上側にあって上下方向に移動可能で加熱部を備える上ヘッドと、前記基材の下側にあって上下方向に移動可能で加熱部を備える下ヘッドからなる上下ヘッドを有するICチップの接合装置において、
    前記上下ヘッドは、液状の前記導電接着剤が塗布された前記基材のパターン上に搭載された前記ICチップに対して、前記塗布された導電接着剤を樹脂流動を発生させる温度で予熱し、当該予熱の後に、前記ICチップと前記基材を挟んで加圧し、硬化温度まで加熱する
    ことを特徴とするICチップの接合装置。
  12. 前記下ヘッドの周囲に、前記予熱の際に前記基材の下面を吸着する吸着部を備える
    ことを特徴とする請求項11に記載のICチップの接合装置。
  13. ICチップのバンプと基材のパターンの間に熱硬化型で異方性の導電接着剤層を形成し、前記ICチップの上側にあって上下方向に移動可能な上ヘッドと、前記基材の下側にあって上下方向に移動可能な下ヘッドからなる上下ヘッドによって、前記ICチップと基材を挟んで加熱および加圧して接合するICチップの接合方法において,
    液状の前記導電接着剤を前記基材のパターン上に塗布する工程と、
    前記導電接着剤が塗布された基材のパターン上に前記ICチップのバンプを乗せて、前記乗せたICチップを前記基材に加圧して、前記パターンの表面に前記ICチップのバンプによる窪みを形成する搭載工程と、
    前記搭載工程から搬送された前記ICチップが搭載されかつ窪みが形成された基材と前記ICチップを、前記上下ヘッドで挟んで加圧して、前記導電接着剤の硬化温度まで加熱する接合工程と、を含む
    ことを特徴とするICチップの接合方法。
  14. 前記搭載工程において前記ICチップを前記基材に加圧する加圧力は、50MPa以上である
    ことを特徴とする請求項13に記載のICチップの接合方法。
  15. 前記上ヘッド及び前記下ヘッドには、それぞれ加熱部が備えられ、
    前記搭載工程によって前記バンプにより前記パターンの表面に窪みを形成した後、前記上ヘッドを前記ICチップに接触させるか、あるいは前記下ヘッドを前記基材に接触させて、前記塗布された導電接着剤を硬化温度以下で予熱する予熱工程を有し、
    前記予熱工程の後に、前記接合工程が行われる
    ことを特徴とする請求項13に記載のICチップの接合方法。
  16. 前記予熱工程において、前記予熱の温度は、前記導電接着剤に樹脂流動を発生させる温度である
    ことを特徴とする請求項15に記載のICチップの接合方法。
  17. 前記予熱工程において、前記導電接着剤に樹脂流動を発生させる温度は、90°C〜130°Cである
    ことを特徴とする請求項15に記載のICチップの接合方法。
  18. 前記ICチップは、RFIDタグ用のICチップで、前記パターンはアンテナパターンである
    ことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載のICチップの接合方法。
  19. ICチップのバンプと基材のパターンの間に熱硬化型で異方性の導電接着剤層を形成し、前記ICチップの上側にあって上下方向に移動可能な上ヘッドと、前記基材の下側にあって上下方向に移動可能な下ヘッドからなる上下ヘッドによって、前記ICチップと基材を挟んで加熱および加圧して接合するICチップの接合装置において、
    液状の前記導電接着剤が塗布された基材のパターン上に前記ICチップのバンプを乗せて、前記パターンの表面に前記ICチップのバンプによる窪みが形成されるように、前記ICチップを前記基材に加圧するマウンタと、
    前記マウンタにより前記ICチップが搭載されて前記窪みが形成された前記基材と前記ICチップとを挟んで加熱および加圧する上下ヘッドとを備える
    ことを特徴とするICチップの接合装置。
  20. 請求項1乃至9、請求項13乃至17のいずれか1項に記載のICチップの接合方法によって、ICチップのバンプと基材のアンテナパターンとを接合する
    ことを特徴とするRFIDタグのインレットの製造方法。
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