JP5955508B2 - フライ食品の製造方法 - Google Patents
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し本発明に至った。すなわち本発明は以下のとおりである。
<1>本発明は、粉配合の質量を基準として89〜97質量%の米粉及び/又はでん粉に、粉配合の質量を基準として3〜8質量%のキサンタンガムを含めて3〜11質量%の増粘剤を添加した粉配合に、加水配合として粉配合100質量部に対して35〜60質量部の水を加え、混捏してそぼろ状生地を作成して、該そぼろ状生地を圧延して厚さ0.5mm〜3mmの帯状生地を作成し、該帯状生地を任意の形状に切断して150℃〜180℃の油で20秒〜120秒揚げて得られる外観が白色であることを特徴とするフライ食品である。
<2>さらに本発明は、前記でん粉がタピオカでん粉、及び/又はコーンスターチ、及び/又は馬鈴薯でん粉であることが好ましい。
<3>さらに本発明は、前記増粘剤が、キサンタンガムの他に、タラガム、アルギン酸エステル、メチルセルロース、リン酸架橋でん粉、α化米でん粉、セルロースのいずれか一つ以上を含むことが好ましい。
<4>さらに本発明は、前記加水配合として35〜60質量部の水の他に、0.5質量部〜2.0質量部の塩、及び/又は1.0質量部〜3.0質量部のサラダ油を加えることが好ましい。
<5>さらに本発明は、前記水を加えての混捏が熱湯による湯ごねであることが好ましい。
<6>さらに本発明は、前記加水配合に食用染料を添加したことが好ましい。
<7>さらに本発明は、前記粉配合の米粉及び/又はでん粉を、米粉及び/又はでん粉に替えて、粉配合の質量を基準として2〜5質量%の有色の食品素材に置き換えられたことが好ましい。
<8>さらに本発明は、前記フライ食品が、前記帯状生地を幅1.0mm〜2.0mmで線状にカットして得られることが好ましい。
<9>さらに本発明は、前記フライ食品が、前記帯状生地を縦2.0mm〜40cm、横2.0mm〜4.0cmのフレーク状にカットして得られることが好ましい。
<米粉を使った線状フライ食品の製造>
《実施例1》
粉配合として、米粉(熊本製粉(株)社製、瑞穂パン用米粉)95.0%に、増粘剤としてキサンタンガム(DSP五協フード&ケミカル(株)社製、エコーガムF)4.0%、セルロース(旭化成ケミカルズ(株)、セオラスST-02)0.8%、タラガム(MRCポリサッカライド(株)社製、タラガムMT120)0.2%を配合した。加水配合として、水49.0%(前記粉配合を100とした質量%で示す。以下加水配合については同様である。)に、食塩1.0%、およびサラダ油((株)Jオイルミルズ社製、さらさらキャノーラ油)1.0%を加えて、縦型のミキサー((株)品川工業所社製、卓上ミキサー5DM型)で10分ミキシングし、そぼろ状生地を作った。前記のそぼろ状生地の配合割合を表1に示し、以下の実施例2、3及び比較例1、2の配合割合も同様に表1に示す。
実施例2は、実施例1の水の代わりに熱湯を使用して、湯ごねによりそぼろ状生地を作成した以外は、実施例1と同様の粉配合、及び加水配合とし、実施例1と同様の工程で実施例2の米粉の線状フライ食品を得た。
実施例3は、粉配合が実施例1の米粉95%に替えて91%とした以外は実施例1と同様とした。また加水配合は実施例1の水49%に替えて29%とし、米粉4%を20%の熱湯で湯ごねしたものを加水配合に加えた以外は実施例1と同様とし、実施例1と同様の工程で実施例3のそぼろ状生地を得た。該そぼろ状生地を実施例1と同様の工程で実施例3の米粉の線状フライ食品を得た。
比較例1として、これまで皿うどんや即席麺用に一般的に作られている揚げ麺を揚げた。粉配合は、実施例1の米粉及び増粘剤に替えて、小麦粉100.0%とし、加水配合として、食塩0.5%、かんすい0.6%、サラダ油1.0%、及び水34.0%とした以外は実施例1と同様の工程でそぼろ状小麦粉生地を得て、実施例1と同様の工程で線状生地を作成した。該線状生地を通常の皿うどんや即席麺の工程と同様に蒸し工程(95℃、4分)を追加した後に、実施例1と同様の揚げ工程を行い、比較例1の小麦粉の線状フライ食品を得た。前記比較例1の小麦粉の線状フライ食品の製造工程は、工業的に皿うどんや即席麺のような揚げ麺を製造する一般的な配合割合、及び製造工程である。
比較例2として、粉配合が実施例1の米粉及び増粘剤に替えて小麦粉100.0%とし、加水配合が実施例1の水49.0%に替えて水34.0%とした以外は実施例1と同様の工程でそぼろ状小麦粉生地を得て、実施例1と同様の工程で線状生地を作成した。該線状生地について、蒸し工程を行わず、実施例1と同じ工程で線状のフライ食品を得た。
《実施例4》
粉配合として、米粉93.0%に、増粘剤としてキサンタンガム5.6%、セルロース1.12%、タラガム0.28%を配合し、加水配合として、水49.0%に、食塩1.0%、およびサラダ油2.0%を実施例4の粉配合及び加水配合とした。実施例4の粉配合と加水配合を表5に示し、実施例5〜8も同様に示す。
実施例4の米粉に替えて、米でん粉(上越スターチ(株)社製、ファインスノー)を用いた以外は実施例4と同様にして、実施例5の線状フライ食品を得た。
実施例4の米粉に替えて、アセチル化処理されたタピオカでん粉(ベダン社製、V-110AA)を用いたい外は実施例4と同様にして、実施例6の線状フライ食品を得た。
実施例4の米粉に替えて、コーンスターチ(日本澱粉工業(株)社製、コーンスターチY(IP))を用いた以外は実施例4と同様にして、実施例7の線状フライ食品を得た。
実施例4の米粉に替えて、米粉を50%、馬鈴薯でん粉(清里町農業協同組合製、きよさとでんぷん)を43%用いた以外は実施例4と同様にして、実施例8の線状フライ食品を得た。
《実施例9》
実施例1と同様の粉配合、及び加水配合により、実施例1と同様の工程によりそぼろ状生地、及び生地厚1.0mmの帯状生地を作製し、該帯状生地をナイフでカットし、3mm×3mm×1.0mmの四角い形状のフレーク状生地を作成した。該フレーク状生地を大豆油(日清オイリオグループ(株)社製、大豆白絞油)で160度、50秒揚げて、実施例9の米粉のフレーク状フライ食品を得た。
粉配合が小麦粉100.0%であり、加水配合が塩1.0%、サラダ油1.0%、及び水34%である以外は、実施例9と同様の工程により比較例3のフレーク状フライ食品を得た。
《実施例10〜13 》
粉配合における米粉とキサンタンガムの配合割合を下記の通りとし、加水配合はいずれも、塩1.0%。サラダ油1.0%、水49.0%とし、粉配合及び加水配合の割合を替えた以外は実施例1と同様の製法で実施例10〜13の線状フライ食品を得た。各実施例の粉配合は表9に示すように、米粉98.0%、キサンタンガム2.0%(実施例10)、米粉96.0%、キサンタンガム4.0%(実施例11)、米粉93.0%、キサンタンガム7.0%(実施例12)、米粉90.0%、キサンタンガム10.0%(実施例13)とした。
《実施例14〜16》
各種の増粘剤を検討するため、粉配合における米粉とキサンタンガムの配合割合を下記の通りとし、加水配合はいずれも、塩1.0%。サラダ油2.0%、水49.0%とし、粉配合及び加水配合の割合を替えた以外は実施例1と同様の製法で実施例14〜16の線状フライ食品を得た。各実施例の粉配合は表11に示すように、米粉70.0%、タピオカ澱粉24.0%、キサンタンガム3.2%、α化澱粉(上越スターチ社製、商品名;マイアルファK)2.0%、セルロース0.64%、タラガム0.16%(実施例14)、米粉70.0%、タピオカ澱粉19.7%、キサンタンガム2.0%、リン酸架橋でん粉(松谷化学社製、商品名;プリジェルVA70T)8.0%、アルギン酸エステル(太陽化学社製、商品名;ネオソフトAL-31)0.3%(実施例15)、米粉70.0%、タピオカ澱粉23.3%、キサンタンガム4.0%、α化澱粉2.5%、メチルセルロース(信越化学社製、商品名;メトローズSFE−4000)0.2%(実施例16)とした。
《実施例17〜19》
実施例4の加水配合に、各実施例ともに下記の天然の着色料を0.3%添加した以外は、実施例4と同様の粉配合、及び加水配合として、実施例17〜19の線状フライ食品を得た。実施例17にはクチナシ緑色素(グリコ栄養食品製、クチナグリーンカラーP2)を、実施例18にはコチニール色素(グリコ栄養食品製、クリエーションカラーRC)を、実施例19にはクチナシ黄色素(グリコ栄養食品製、クチナカラー750GS)をそれぞれ添加した。実施例17〜19の配合を表13に示す。
実施例4の粉配合の米粉3%を、各実施例ともに下記の天然の有色の食品素材に置き換えた以外は、実施例4と同様の粉配合、及び加水配合として、実施例20〜22の米粉の線状フライ食品を得た。実施例20にはかぼちゃパウダー(アスザックフーズ社製、パンプキンパウダー)を、実施例21には紫芋パウダー(熊本製粉社製、アヤムラサキMKパウダー新)を、実施例22には抹茶(伊藤園社製、手軽に抹茶)をそれぞれ添加した。実施例20〜22の配合を表14に示す。
Claims (9)
- 粉配合の質量を基準として89〜97質量%の米粉及び/又はでん粉に、粉配合の質量を基準として3〜8質量%のキサンタンガムを含めて3〜11質量%の増粘剤を添加した粉配合に、加水配合として粉配合100質量部に対して35〜60質量部の水を加え、混捏してそぼろ状生地を作成して、該そぼろ状生地を圧延して厚さ0.5mm〜3mmの帯状生地を作成し、該帯状生地を任意の形状に切断して150℃〜180℃の油で20秒〜120秒揚げる外観が白色であるフライ食品の製造方法。
- 前記でん粉がタピオカでん粉、及び/又はコーンスターチ、及び/又は馬鈴薯でん粉である、請求項1
に記載のフライ食品の製造方法。 - 前記増粘剤が、キサンタンガムの他に、タラガム、アルギン酸エステル、メチルセルロース、リン酸架橋でん粉、α化米でん粉、セルロースのいずれか一つ以上を含む、請求項1又は請求項2に記載のフライ食品の製造方法。
- 前記加水配合として35〜60質量部の水の他に、0.5質量部〜2.0質量部の塩、及び/又は1.0質量部〜3.0質量部のサラダ油を加えた、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフライ食品の製造方法。
- 前記水を加えての混捏が熱湯による湯ごねである、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフライ食品の製造方法。
- 前記加水配合に食用染料を添加した、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフライ食品の製造方法。
- 前記粉配合の米粉及び/又はでん粉を、米粉及び/又はでん粉に替えて、粉配合の質量を基準として2〜5質量%の有色の食品素材に置き換えられた、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフライ食品の製造方法。
- 前記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の帯状生地を幅1.0mm〜2.0mmで線状にカットする線状フライ食品の製造方法。
- 前記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の帯状生地を縦2.0mm〜40cm、横2.0mm〜4.0cmのフレーク状にカットするフレーク状フライ食品の製造方法。
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