JP5954689B2 - 湯水混合水栓装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、本体カバーを形成する材料として、合成樹脂等の強度が比較的剛性が低い材料を採用した場合、本体カバーに拡径方向へ膨張させるような力が加わった場合に本体カバーが撓み、本体カバーが破損してしまうという問題がある。特に、本体カバーの表面に意匠性を高める為の金属めっきを施した場合においては、あるいは金属めっきがはがれてしまうという問題がある。
このように構成された本発明においては、本体カバーに拡径方向へ膨張させるような力をかけることなく軸方向への移動を規制して固定することが可能となる。これにより、拡径方向への力に起因する本体カバーの破損、金属めっきの剥離を抑制することが可能となる。
これにより、突起部をガイドする際に、挟み込むような形でガイドすることが可能となるため、本体カバーの組立が容易となる。
これにより、本体カバーに溝を設けた場合と比較して、本体カバーに薄肉部を形成する必要がないために強度を低下させることがなくなる。
このように構成された本発明においては、係止突起が円周方向溝へ進入する際に一時的
に隆起部を乗り越える必要がある。その際に、上述したような本体カバーを軸方向へ伸長
または圧縮する力が加わり、本体カバーの回転移動に抵抗が生じる。係止突起が隆起部を
乗り越えた後においては、本体カバーを軸方向へ伸長または圧縮する力が除去される。こ
れにより、本体カバーに常に力をかけることなく、本体カバーを固定することができる。
このように構成された本発明においては、本体カバーに伸長または圧縮する力をかけることにより、円周方向への本体カバーの回転移動に抵抗が生じ、使用段階において本体カバーが回転してしまい、外れてしまう恐れを低減できる。
このように構成された本発明においては、本体カバーを係止する際に、まず上端縁と係止突起を接触させ、その後周方向に回転することで簡単に突起係止を軸方向溝に誘導することが可能となり、組立が容易となる。
まず、図1は、本発明の一実施形態による湯水混合水栓装置を斜め前方から見た概略斜視図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態による湯水混合水栓装置1は、給湯源(図示せず)から供給される湯と給水源(図示せず)から供給される水を混合し、1つの操作ハンドル2を操作することにより湯水の流量と温度を調整した湯水をスパウト4の吐水口4aから吐止水することができる、いわゆる、シングルレバー式の湯水混合水栓装置である。
また、操作ハンドル2を図1に示されている右方向(図1に示されている矢印「C」の方向)に回動操作した場合には、スパウト4の吐水口4aから吐出される湯水の温度を低温側に設定することができるようになっている。一方、操作ハンドル2を図1に示されている左方向(図1に示されている矢印「H」の方向)に回動操作した場合には、スパウト4の吐水口4aから吐出される湯水の温度を高温側に設定することができるようになっている。
図2は本発明の一実施形態による湯水混合水栓装置を示す背面断面図であり、図3は本発明の一実施形態による湯水混合水栓装置を示す側面断面図であり、図4は本発明の一実施形態による湯水混合水栓装置を示す分解斜視図である。
図2〜図4に示すように、湯水混合水栓装置1は、カウンター6を上下方向に貫く取付穴6aの上縁に密封して取り付けられるシール部材であるシートパッキン12と、このシートパッキン12の上面に取り付けられた金属製の台座部材8と、馬蹄形状の固定金具14と、この固定金具14に締結される締付金具16と、台座部材8の上方に取り付けられる樹脂製の通水路形成部材10と、この通水路形成部材10を台座部材8上に固定する一対のねじ部材18と、この通水路形成部材10の上方に取り付けられる湯水混合バルブユニット20と、この湯水混合バルブユニット20の外周を取り囲む円筒部材22と、この円筒部材22の内側に取り付けられるほぼ円環状の押さえ部材24と、この押さえ部材24の3箇所に形成された取付孔24aのそれぞれに取り付けられるビス部材26と、円筒部材22の外周を取り囲む本体カバー28とを備えている。この実施例において、通水路形成部材10、湯水混合バルブユニット20、円筒部材22を併せて、本発明における湯水混合水栓本体とする。
図2〜図5に示すように、湯水混合水栓装置1の台座部材8は、カウンター6の取付穴6aの表側(上側)に取り付けられたシートパッキン12を介して常時カウンター6の上面よりも上側に位置し、カウンター6の取付穴6aの上方を覆っている。また、台材部材8は、カウンター6の裏側(下側)から取り付けられた固定金具14と共にカウンター6を挟み込んだ状態で締付金具16を締め付けることにより、カウンター6上に固定されるようになっている。また、万一、樹脂製の通水路形成部材10が破損して漏水した場合であっても、台座部材8とカウンター6の取付穴6aとの間がシートパッキン12により密封されているため、漏水をカウンター6上のみに留め、漏水がカウンターの取付穴から台座部材8の下方に漏出することを防ぐことができ、早期に漏水を発見しやすくすることができるようになっている。
図2〜図8に示すように、湯水混合水栓装置1の樹脂製の通水路形成部材10は、台座部材8の上方に取り付けられた状態で台座部材8の通湯孔8a及び通水孔8bのそれぞれと連通する通湯路10a及び通水路10bを内部にそれぞれ形成すると共に、これらの通湯路10a及び通水路10bのそれぞれを通過させて湯水混合バルブユニット20の湯水混合室20a内で混合された湯水をスパウト4に流出させる湯水混合路10cを内部に形成している。
図6〜図10に示すように、通水路形成部材10の外周には、樹脂製のナットホルダ部材38が着脱可能に取り付けられている。このナットホルダ部材38は、その一部に切欠き38aが形成されたほぼ円環形状であり、三箇所に金属製のナット40が固定されている。
また、ナットホルダ部材38は、通水路形成部材10にナットホルダ部材38を着脱する際、切欠き38aの水平方向の幅が伸縮するように弾性変形可能であり、ナットホルダ部材38の全体について、樹脂製の通水路形成部材10に対して着脱可能な弾性を保持しつつ、剛性を備えた材料で形成されている。なお、図9に示すナットホルダ部材38においては、弾性変形前後のそれぞれの状態を実線及び破線でそれぞれ示している。
さらに、通水路形成部材10の外周にナットホルダ部材38が取り付けられた状態では、通水路形成部材10の上面の三箇所から下方に延びるように形成された3つのビス取付孔10eのそれぞれが、ナットホルダ部材38のナット40の取付孔40aのそれぞれと上下方向に対向して互いに一致するようになっている。
一方、本体カバー28の内周面の一部には、円筒部材22の軸方向溝22c及び円周方向溝22dに進入可能な係止突起28aが形成されている。
湯水混合水栓装置1を使用する際、図1に示すように、操作ハンドル2を矢印「開」の方向に引き上げ、必要に応じて、操作ハンドル2を矢印H又は矢印Cの方向に回動操作を行うと、通水路形成部材10の通湯路10a及び通水路10bのそれぞれと湯水混合路10cとが連通するように可動弁体44が摺動及び又は回転移動し、通水路形成部材10の通湯路10a及び通水路10bのそれぞれから湯と水が流出し、固定弁体保持部材50の通湯路50a及び通水路50bを経て湯水混合室20a内に流入する。そして、この湯水混合室20a内で混合されて所定の流量で所定の温度に調整された湯水は、固定弁体保持部材50の湯水混合路50cを経て通水路形成部材10の湯水混合路10cからスパウト4の流入口4cに流入し、吐水口4aから吐水される。
また、スパウト4の吐水口4aの水平方向の位置を変更したい場合には、スパウト4のカバー部4bを湯水混合水栓装置1の中心軸線Aを中心に図1に示されている右方向(図1に示されている矢印「R」の方向)又は図1に示されている左方向(図1に示されている矢印「L」の方向)に回動させ、スパウト4の全体を湯水混合水栓装置1の中心軸線Aを中心に旋回させる。
2 操作ハンドル
2a 軸受部
4 スパウト
4a 吐水口
4b カバー部(カバー部材)
4c 流入口
6 カウンター
6a カウンターの取付穴
8 台座部材
8a 通湯孔
8b 通水孔
8c 雌ねじ孔
8d 台座中心部材
8e 台座周辺部竿
8f 給湯ホース貫通孔
8g 給水ホース貫通孔
10 通水路形成部材
10a 通湯路
10b 通水路
10c 湯水混合路
10d 貫通孔
10e ビス取付孔
12 シートパッキン(シール部材)
14 固定金具
16 締付金具
18 ねじ部材
20 湯水混合バルブユニット
20a 湯水混合室
22 円筒部材
22a 保持部
22b 保持部の内周縁
22c 軸方向溝(軸方向ガイド部)
22d 円周方向溝(円周方向ガイド部)
24 押さえ部材
24a 取付孔
24b 中央穴
26 ビス部材
28 本体カバー
28a 係止突起
28b 開口部
30 給湯ホース(給湯源)
30a 接続部
32 給水ホース(給水源)
32a 接続部
34、35 平パッキン
36、37 Oリング
38 ナットホルダ部材
38a 切欠き
40 ナット
40a 取付孔
42 ケーシング部材
42a 段部
44 可動弁体
46 操作軸部材
48 固定弁体
50 固定弁体保持部材
50a 通湯路
50b 通水路
50c 湯水混合路
Claims (6)
- 給湯源から供給される湯と給水源から供給される水を混合して湯水を吐止水する湯水混合水栓装置であって、
略円筒形状の湯水混合水栓本体と、
前記湯水混合水栓本体の周囲を覆う本体カバーと、を備え、
前記湯水混合水栓本体あるいは前記本体カバーのうち一方に、係止突起を、
前記湯水混合水栓本体あるいは前記本体カバーのうち他方に、前記係止突起の前記湯水混合水栓本体の軸方向への移動をガイドする軸方向ガイド部と前記係止突起の前記軸方向ガイド部から円周方向への移動をガイドする円周方向ガイド部とを、それぞれ備え、
前記本体カバーを円周方向に回転させて前記係止突起を前記円周方向ガイド部に進入させた状態で、前記本体カバーが前記湯水混合水栓本体に軸方向へ移動できないように係止されていることを特徴とする湯水混合水栓装置。 - 前記軸方向ガイド部が、軸方向に形成された軸方向溝であり、
前記円周方向ガイド部が、前記軸方向溝と略垂直な円周方向に形成された円周方向溝であることを特徴とする請求項1に記載の湯水混合水栓装置。 - 前記本体カバーが前記係止突起を、前記湯水混合水栓本体が前記軸方向溝ならびに前記円周方向溝をそれぞれ有することを特徴とする請求項2に記載の湯水混合水栓装置。
- 前記円周方向溝に、円周方向溝内部に隆起した抜け止め部を有することを特徴とする請求項2または3に記載の湯水混合水栓装置。
- 前記係止突起が、前記円周方向ガイド部にガイドされる状態の少なくとも一部において、
前記本体カバーに対して、軸方向に伸長または圧縮する力が掛かることを特徴とする請
求項1〜4の何れか一項に記載の湯水混合水栓装置。 - 前記湯水混合水栓本体の前記係止突起と接触する上端縁が、平らであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の湯水混合水栓装置。
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