JP5153595B2 - 湯水混合水栓 - Google Patents
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Description
しかしながら水栓本体202の形状や構造等によっては、こうしたことが困難である場合がある。
フレキシブルホース206がこのような状態に施工されてしまうと、フレキシブルホース206が無理のない形状に戻ろうとしてカートリッジ収容部材に対し上向きの押上力が発生してしまう。
更に下記特許文献2には、弁カートリッジを水栓本体の本体ボデーに対してカートリッジ押えを用いて押さえつけ、固定するようになした点が開示されている。但しこの特許文献2に開示のものも、弁カートリッジを直接水栓本体の本体ボデーに対して固定するものであり、本発明とは別異のものである。
かかる本発明によれば、弁カートリッジの固定を解除してこれを水栓本体から取り外したときに、フレキシブルホースによる上向きの押上力によってカートリッジ収容部材が元の位置から浮き上がってしまう現象を良好に防止することができ、従ってその後において弁カートリッジを再組付けする際に、良好にこれを再組付けすることができる。
このようしておけば、止め輪及び係合溝によって保持凹所内に固定したカートリッジ収容部材を、止め輪を弾性変形させることによって保持凹所から、即ち本体ボデーから取り外すことが可能となり、カートリッジ収容部材を本体ボデーの収容凹所に固定状態にロックしてしまう場合と異なって、即ち嵌め殺し状態としてしまう場合と異なって、必要な場合にカートリッジ収容部材を取り外すことができ、水栓本体に外観不良があったり或いはカートリッジ収容部材に何らかの不良があったりした場合において、カートリッジ収容部材を含む全体を破棄することなく、不良を生じている部材だけを取り替えるといったことが可能となる。
但し単にこのようにしてカートリッジ収容部材を固定しただけであると、固定ナットを取り外して弁カートリッジを外してしまうと、フレキシブルホースからの上向きの押上力でカートリッジ収容部材が元の位置から浮き上がってしまう。
図1において、10はカウンタで、このカウンタ10上に起立する状態で水栓本体12が設けられ、更にこの水栓本体12から吐水管14が延び出している。
吐水管14の先端部は吐水口16を有する吐水ヘッド18とされ、この吐水ヘッド18が、これに接続された可撓性を有する給水ホース22(図2参照)とともに、そのホルダ管としての吐水管本体20から引き出し可能とされている。
即ちこの実施形態の湯水混合水栓は、ホース収納式の水栓である。
ここでセンサ26はその検知方向前方、即ち上方に使用者が手かざししたとき、これを検知して吐水口16から適温に温調された温水を吐水させる。
温水用センサ26は、その後人体非検知となっても温水の吐水を継続させ、再び使用者による手かざし操作によって人体検知したとき、吐水口16からの温水の吐水を停止させる。
センサ28は、その後人体非検知となっても浄水の吐水を継続させ、そして再び使用者が手かざし操作することによって人体検知したとき、そこで浄水の吐水を停止させる。
即ちセンサ26,28は、何れも人体検知する毎に吐水と止水とを切り替える手かざし式の交互センサとされている。
レバーハンドル32は、左右回動操作によって水と湯との混合比率を変化させることで吐水の温度を調節し、また上下回動操作によって吐水の流量を調節する。
また給湯元管からの湯が、止水栓38を経て通水配管としての湯供給管40を通じて弁カートリッジ60へと供給される。
そしてそれらを通じて供給された水と湯とが、弁カートリッジ60で所定比率で混合されて適温の温水とされ、同じく通水配管としての流出管42へと流出する。
流出管42に流出した温水は、給水ホース22を通じて吐水ヘッド18に導かれ、吐水口16から吐水せしめられる。
同様に湯供給管40もまた、止水栓38に繋がる下部がフレキシブルホース40Aから成っており、また弁カートリッジ60側の上部が銅管40Bから成っている。
尚上記の流出管42もまた銅管から成っている。
ここで制御部50は電磁弁48の作動制御を行う。
この制御部50にはまた、上記のセンサ26及び28が電気的に接続されている。
制御部50は、センサ26による人体検知に基づいて電磁弁48を開閉制御し、吐水口16からの温水の吐水と止水とを制御する。
電磁弁56は制御部50に電気的に接続されており、制御部50による電磁弁56の開閉制御によって、吐水口16からの浄水の吐水と止水とが行われる。
詳しくは、センサ28による人体検知に基づいて電磁弁56が制御部50により開閉制御されることによって、浄水の吐水と止水とが行われる。
弁カートリッジ60は、セラミックディスクから成る固定弁体62と、固定弁体62上を摺動運動する、固定弁体62とともに湯水の混合弁66を構成する、セラミックディスクから成る可動弁体64、及び可動弁体64の上面に一体移動する状態に組み付けられた円盤状のディスクキャップ68とを有しており、それらが弁ケース70の内部に収容されている。
弁ケース70は、図中上部のケース本体72と、下部の底蓋74との2分割構造とされており、それらが上下に組み付けられて弁ケース70を構成している。
一方可動弁体64には、内部通路76から流入した水と湯とを混合する混合室80が形成されている。
混合室80で混合された混合水(温水)は、内部通路78を通じて流出し、そしてその流出した混合水は流出管42及び上記の給水ホース22を通じて、吐水ヘッド18の吐水口16へと送られる。
また底蓋74と後述のカートリッジ収容部材98の底部100との間には、同じくゴム等の弾性を有するシール部材84が、それら底蓋74と底部100とによって軸方向に挟まれる状態で設けられており、このシール部材84によって底蓋74と底部100との間が水密にシールされている。
即ち弁ケース70における上部のケース本体72は、底蓋74に対して図中下向きに相対的に微小移動可能であり、また底蓋74は、シール部材84を弾性圧縮しつつカートリッジ収容部材98における底部100に対して相対的に下向きに微小移動可能である。
ディスクキャップ68及び可動弁体64は、この駆動レバー86の下端部とともに図4中左右方向及び紙面と直角方向の回転方向に一体に移動せしめられる。
そして可動弁体64の固定弁体62に対する図4中左右方向の摺動運動によって吐水の流量調節が行われ、また紙面と直角方向の回動且つ摺動運動によって、水と湯との混合比率が変化せしめられる。即ち吐水の温度が変化せしめられる。
また回転体85は、弁ケース70の内部に回転可能に組み込まれている。
駆動レバー86は、この軸90周りにレバーハンドル32と一体に回動し、また回転体85の軸心周りにレバーハンドル32とともに回転体85と一体に回転運動する。
この本体ボデー92は、その上部が吐水管14用の取付部94と、弁カートリッジ60用の取付部96とに二股に分岐させられている。
取付部94,96はそれぞれ略円筒状を成しており、そして一方の取付部94に、吐水管14の基端部が取り付けられ、また取付部96に、上記の弁カートリッジ60が図4のカートリッジ収容部材98を介して取り付けられている。
このカートリッジ収容部材98は、底部100とこれから立ち上がる周壁部102とを有する、上端に開口を有する有底円筒状のもので、水栓本体12の本体ボデー92と別体に設けられている。
そしてこのカートリッジ収容部材98の底部100に対して、上記の銅管36B,40Bがそれぞれ固定弁体62及び底蓋74の上記の内部通路76に連通する状態でねじ接続されており、また流出管42が、固定弁体62及び底蓋74における上記の流出側の内部通路78に連通する状態で溶接により接続されている。
ここで支持部106は、図5に示しているように保持凹所104の内周面に沿って半周強の周長で設けられている。
一方、カートリッジ収容部材98の底部100には、その外周面に沿って被支持部108が全周に亘って環状に設けられており、この被支持部108が、支持部106によって下側から支持されている。
即ちカートリッジ収容部材98は、被支持部108を支持部106に対して下向きに当接させる状態に取付部96に取り付けられ、固定されている。
また保持凹所104の側にも、係合溝110に対し径方向に対向する位置において係合溝112が設けられている。
そしてそれら係合溝110,112に跨って、径方向に弾性を有する金属製のCリング、即ち周方向に分断された形態のCリング(止め輪)114が設けられ、かかるCリング114が係合溝110,112のそれぞれにカートリッジ収容部材98の軸方向、即ち図中斜め上下方向に係合せしめられている。
この実施形態では、このCリング114及び係合溝110,112によって係合部116が構成されている。
このCリング114は、その成形形状が図4に示す組付状態よりも拡径形状とされており、その内周側をカートリッジ収容部材98の係合溝110に嵌め合せた状態で、Cリング114を保持凹所104の内周面に沿って図中下向きに、カートリッジ収容部材98とともに移動させて行くと、被支持部108が支持部106に当接し、そしてCリング114が保持凹所104側の係合溝112に対向して位置したところで、Cリング114が拡径方向に拡がって外周側を係合溝112に係合させる。
その際にテーパ形状のカム面118は、Cリング114の移動を円滑に案内する。
また弁カートリッジ60が、その固定ナット126による下向きの押圧力によって、カートリッジ収容部材98の底部100に対して強く押圧された状態に、カートリッジ収容部材98に対して軸方向に固定される。
尚、当初の組付けに際しては図3に示しているように予めカートリッジ収容部材98の収容凹所120内にカートリッジ60を収容した状態で、それらを保持凹所104に挿入し、取付部96に対して取り付けることができる。
このとき、カートリッジ収容部材98に対してフレキシブルホース36A,40Aからの押上力が銅管36B,40Bを介して働いていると、また図7の比較例に示しているように係合部116が設けられていないと、カートリッジ収容部材98aは、フレキシブルホース36Aによる押上力によって保持凹所104a内において図中上向きに浮上りhを生じる。
特に固定弁体62と可動弁体64との摺動面は、シール部材82,84の弾性変形による反発力で密着接触せしめられてシール確保されるため、それら摺動面でのシール性が不十分となる恐れがある。
そこでこの実施形態では、弁カートリッジ60用の取付部96の周壁部103が、図6に示しているように部分的に切りかかれており、その切欠部128において、Cリング114が本体ボデー92の内方に開放せしめられている。
例えば上記実施形態は本発明を自動水栓に適用した場合の実施形態であるが、本発明はこのような自動水栓に限らず、弁カートリッジをカートリッジ収容部材を用いて水栓本体に取り付けるようになした様々な湯水混合水栓に対して適用することが可能であり、また上記係合部はあくまで本発明の一形態例に過ぎず、止め輪として他の様々なものを用いたり或いは係合部自体を他の様々な形態で構成することが可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において、種々変更を加えた形態で構成可能である。
32 レバーハンドル
36 水供給管
40 湯供給管
60 弁カートリッジ
62 固定弁体
64 可動弁体
66 湯水の混合弁
70 弁ケース
72 ケース本体
74 底蓋
82,84 シール部材
92 本体ボデー
98 カートリッジ収容部材
100 底部
102,103 周壁部
104 保持凹所
106 支持部
108 被支持部
110,112 係合溝
114 Cリング(止め輪)
116 係合部
120 収容凹所
122 雌ねじ部
126 固定ナット
128 切欠部
Claims (5)
- 固定弁体と、レバーハンドルの操作により該固定弁体上を摺動運動して吐水の流量及び温度の調節を行う、該固定弁体とともに湯水の混合弁を構成する可動弁体とを弁ケースの内部に収納して成る弁カートリッジを、該弁カートリッジの保持側である水栓本体における本体ボデーの保持凹所に挿入して保持させてなる湯水混合水栓において、
上端に開口を有する有底筒状をなして内側に前記弁カートリッジの収容凹所を形成するカートリッジ収容部材を前記水栓本体の本体ボデーとは別体に設けて、該カートリッジ収容部材を該本体ボデーの前記保持凹所内に配設し、該カートリッジ収容部材の底部に通水配管の上端部を接続するとともに、該収容凹所内に前記上端の開口を通じて前記弁カートリッジを挿入して収容し、
且つ該カートリッジ収容部材の前記底部から立ち上がる周壁部の外周面と前記本体ボデーの保持凹所の内周面とに跨って、該カートリッジ収容部材を軸方向且つ該保持凹所からの抜け方向である上方向に固定する係合部を設けたことを特徴とする湯水混合水栓。 - 請求項1において、前記係合部が、リング状をなし周方向に分断された形態の弾性を有する止め輪と、前記カートリッジ収容部材の前記周壁部の外周面と前記保持凹所の内周面とのそれぞれに、径方向に対向して設けられ、該止め輪に対して前記抜け方向に係合する係合溝とを有していることを特徴とする湯水混合水栓。
- 請求項2において、前記本体ボデーには前記保持凹所を内側に形成する周壁部が、前記軸方向の前記係合溝の位置する部分において周方向に一部切り欠かれており、その切欠部において前記止め輪を径方向に弾性変形操作可能となしてあることを特徴とする湯水混合水栓。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記本体ボデーの前記保持凹所には、前記カートリッジ収容部材を下側から支持する支持部が設けられる一方、該カートリッジ収容部材には対応する被支持部が設けられており、
該保持凹所の上端部内周面の雌ねじ部に対する固定ナットのねじ込みにより該カートリッジ収容部材が下向きに押圧され、前記保持凹所に固定されるようになしてあることを特徴とする湯水混合水栓。 - 請求項4において、前記弁カートリッジは、前記弁ケースが上部のケース本体と下部の底蓋とを上下に組み付けて構成してあって、該ケース本体が下向きに押圧されることで内部のシール部材が弾性圧縮せしめられ、シール作用するようになしてあることを特徴とする湯水混合水栓。
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