JP5954091B2 - 電源切換装置 - Google Patents

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この発明は、複数の電源を接続可能で、電源の接続/切り離しに応じて負荷に接続する電源を切り換える電源切換装置に関する。
ポータブル電子機器はバッテリで動作可能であるとともに、バッテリの消耗を抑えるため、ACアダプタやUSBなどの外部電源が接続可能にされているものが多い。このような複数の電源を接続可能な機器の場合、複数の電源同士の衝突をさけるために、電源切換装置が内蔵される。電源切換装置としては、特許文献1に記載のようなものがある。
特許第2882332号公報
特許文献1の従来技術に記載された切換回路は、バッテリとACアダプタとをダイオードORで切り換えるものであるが、ダイオードOR回路はダイオードの順方向の電圧降下だけ負荷に供給される電圧が低くなるため、容量が限られたバッテリから電源を供給する場合に不利である。また、特許文献1の実施形態に記載された切換回路は、バッテリとACアダプタとをオン抵抗の低いMOSスイッチ(MOS−FET)で切り換えるものであるが、バッテリ側のMOSスイッチをオフするためにACアダプタの電圧をバッテリの電圧よりも高く設定する必要があるため、負荷に供給される電圧がバッテリ動作時とACアダプタ動作時で異なるという欠点がある。
また、上記のような欠点を解消するため、図1に示すような電源切換装置が提案されている。この回路は、ACアダプタV102および3端子レギュレータU101による電源をダイオードD103で負荷に接続し、バッテリV101をMOSスイッチQ101,Q102で負荷に接続した回路であり、ACアダプタV102が接続されているときは、MOSスイッチQ101,Q102をオフすることで電源の衝突を避けるようにしたものである。
この回路では、バッテリV101をオン抵抗の小さいMOSスイッチQ101,Q102でオン/オフしているが、このMOSスイッチQ101,Q102は負荷電圧(バッテリ)よりも数ボルト以上高いACアダプタV102の電圧で駆動されている。このため、ACアダプタが接続されたとき、降圧素子である3端子レギュレータU101の電圧が負荷電圧まで立ち上がる前にMOSスイッチQ101,Q102がオフしてしまい、負荷に供給される電圧にスパイク状の電圧降下が生じてしまう。負荷電圧が3.3Vの場合、電圧降下が1V前後に達するため、負荷回路のシステムがリセットしてしまうおそれがあった。
一方、3端子レギュレータU101の出力でMOSスイッチQ101,Q102を駆動することも考えられるが、3端子レギュレータU101の出力電圧は、バッテリV101とほぼ同じ(ダイオードD103の順方向電圧降下分高い程度)であるため、MOSスイッチQ101,Q102を完全に駆動(オフ)することができない。
この発明は、電圧変動の少ない電源切り換えを確実に行うことができる電源切換装置を提供することを目的とする。
本発明は、第2電源が接続される第2電源接続部と、前記第2電源の電圧よりも高い電圧の第1電源が接続される第1電源接続部と、負荷回路が接続される電源出力部と、前記第1電源接続部と前記電源出力部とを接続するダイオードと、前記第1電源接続部と前記ダイオードとの間に挿入され、前記第1電源の電圧を、前記第2電源の電圧よりも前記ダイオードの順方向電圧降下分高い電圧まで降圧する定電圧回路と、前記第2電源接続部と前記電源出力部との接続をオン/オフするMOSスイッチと、少なくとも前記第1電源接続部から電源が供給され、前記第2電源接続部または前記電源出力部の電圧と前記定電圧回路の出力電圧とを比較し、前記定電圧回路の出力電圧が前記第2電源接続部または前記電源出力部の電圧よりも高いとき、前記第1電源の電圧を前記MOSスイッチに導通することにより、前記MOSスイッチをオフする比較回路と、を備えたことを特徴とする。
なお、前記第1電源としてUSB、ACアダプタ等の外部電源を接続し、第2電源としてバッテリを接続してもよい。
本発明によれば、第2電源接続部と電源接続部との間をMOSスイッチで接続しているためオン抵抗が少なく、第2電源をバッテリとした場合に無駄な電力消費を抑えることができる。
また、本発明によれば、定電圧回路が、第1電源の電圧を前記第2電源の電圧よりもダイオードの順方向電圧降下分高い電圧に制御するため、ダイオードを介して供給される第1電源の電圧が第2電源の電圧と同じになり、電源が切り換わっても負荷電源の変動が生じない。
さらに、本発明によれば、第2電源接続部または電源出力部の電圧と定電圧回路の出力電圧とを比較して、MOSスイッチのオン/オフを切り換えるため、定電圧回路の出力電圧が十分に高い状態で切り換えが行われ、切り換え時にスパイク状の電圧降下が生じない。また、上述のように、定電圧回路の出力電圧は、第2電源の電圧よりもダイオードの順方向電圧降下分高い電圧に制御されているため、比較回路による切り換えが確実である。さらに、比較回路が、第1電源の電圧を導通してMOSスイッチに印加していることにより、MOSスイッチの駆動(オフ)を確実に行うことが可能である。
従来の電源切換装置の回路図 この発明の実施形態である電源切換装置のブロック図 電源切換装置の回路図 電源切換装置の各部の電圧変化を示す図 この発明の他の実施形態である電源切換装置のブロック図 他の実施形態の電源切換装置の回路図
図面を参照してこの発明の実施形態である電源切換装置について説明する。図2は電源切換装置のブロック図である。また、図3は、電源切換装置の具体的な回路例を示す図である。
電源切換装置1は、プライマリ電源接続部11、セカンダリ電源接続部12、負荷回路接続部13を有する。負荷回路接続部13にはオーディオ回路などの負荷回路2が接続される。なお、負荷回路接続部13は、本実施形態の電源切換回路1と負荷回路2との境界点であればよく、必ずしも端子である必要はない。プライマリ電源接続部11には、プライマリ電源3が接続される。プライマリ電源3は、優先して使用される電源であり、この実施形態ではUSBが用いられる。したがって、プライマリ電源3は、5Vの電源である。なお、プライマリ電源3としてACアダプタを使用してもよい。セカンダリ電源接続部12には、セカンダリ電源4が接続される。セカンダリ電源4は、バッテリ(蓄電池)であり、基本的に常時接続されているが、プライマリ電源3が接続されいるときは使用されず、プライマリ電源3が接続されていないとき使用される電源である。なお、セカンダリ電源4の出力電圧と負荷回路2の動作電圧はほぼ同じであり、たとえば3.3V(=VO)である。一方、プライマリ電圧3の電圧(VBUS)は、上述したようにこれよりも高い電圧(5V)であり、定電圧回路16で降圧される。
プライマリ電源接続部11と負荷回路接続部13との間には、定電圧回路16およびダイオード14が挿入されている。定電圧回路16は、出力電圧が負荷電圧(VOUT)と同じ3.3Vの端子レギュレータである。定電圧回路16の入力端子VDDにプライマリ電源接続部11が接続され、出力端子VOにダイオード14のアノードが接続されている。また、ダイオード14のカソードが負荷回路接続部13に接続されている。したがって、ダイオード14は、プライマリ電源接続部11から負荷回路接続部13に向けて順方向に挿入されており、定電圧回路16の出力電圧は、ダイオード14の順方向電圧降下VF分降下して負荷回路接続部13に供給される。VFは0.7V程度である。このため、定電圧回路16の接地端子GNDには、出力電圧をVF上昇させ、VOUT+VF(=4.0V)にするためのバイアス電源16Aが接続されている。このバイアス電源16Aは、図3に示すように、ダイオード14と同じ仕様のダイオードD2およびこのダイオードD2に電流を流して降下電圧を発生させる抵抗器R9で達成することができる。
以上の構成により、プライマリ電源接続部11にプライマリ電源3が接続されると、定電圧回路16がVOUT+VF=4.0Vの安定化された電圧(VREG)を出力し、この電圧がダイオード14でVF分降下され、VOが負荷回路接続部13に供給される。このように、プライマリ電源接続部11にプライマリ電源3が接続されると、プライマリ電源3側の電圧が必ず負荷回路接続部13に接続される。
一方、セカンダリ電源接続部12と負荷回路接続部13との間にには、MOSスイッチ15が設けられている。MOSスイッチ15は、2つのpチャンネルMOS−FET Q1、Q2を逆向きに直列接続した逆流防止構造になっている。すなわち、2つのpチャンネルMOS−FETのドレイン同士を接続し、一方のMOS−FETのソース(基板)をセカンダリ電源接続部12、もう一方のMOS−FETのソース(基板)を負荷回路接続部13に接続している。この接続により、2つのMOS−FETに生じる寄生ダイオードが逆接続になり、MOSスイッチ15(2つのMOS−FET)のオフ時に、プライマリ電源の電流が負荷回路接続部13からセカンダリ電源接続部12へ逆流しないようになっている。なお、MOSスイッチ15は、pチャンネルのエンハンスメントMOS−FETで構成されているため、ゲート電位が定電位Lのときオン(導通)し、ゲート電位が高電位Hのときオフ(遮断)する。
MOSスイッチ15のゲートには、コンパレータ17の出力端子が接続されており、コンパレータ17の出力電圧VSELが印加される。なお、コンパレータ17には、電源選択回路18を介して、プライマリ電源3またはセカンダリ電源4から電力が供給される。電源選択回路18は、たとえば図3に示すように、ダイオードOR回路で構成される。プライマリ電源3はセカンダリ電源4よりも高電圧であるため、プライマリ電源3が供給されているときは、セカンダリ電源4が供給されているか否かにかかわらず、プライマリ電源3の電圧がコンパレータ17に供給される。
コンパレータ17の非反転入力端子(+)には、定電圧回路16の出力端子VOが接続され、出力電圧VREGが印加される。また、コンパレータ17の反転入力端子(−)には、セカンダリ電源接続部12が接続されている。したがって、定電圧回路16の出力電圧VREGがセカンダリ電源接続部12の電圧よりも高いときコンパレータ17は高電位Hを出力して、MOSスイッチ15をオフする。このとき、コンパレータ17にはプライマリ電源3から高電圧(たとえば5V)が印加されているため、出力電圧VSELの高電位HはMOSスイッチ15をオフするために十分な電位である。また、定電圧回路16の出力電圧VREGがセカンダリ電源接続部12の電圧がよりも低いときコンパレータ17は低電位Lを出力して、MOSスイッチ15をオンする。
すなわち、セカンダリ電源(バッテリ)4が接続されており、プライマリ電源3が接続されていない場合には、コンパレータは低電位Lを出力するため、MOSスイッチ15がオンして、セカンダリ電源接続部12(セカンダリ電源4)を負荷回路接続部13に接続する。一方、プライマリ電源3が接続されている場合には、定電圧回路16の出力電圧は、VO+VFで、セカンダリ電源4の電圧よりも高いため、セカンダリ電源4が接続されていても、コンパレータ17は高電位Hを出力してMOSスイッチ15がオフする。これによって、プライマリ電源3の電流がセカンダリ電源接続部12側へ逆流するのが防止される。上述したように、プライマリ電源3が接続されているときは、定電圧回路16の出力がダイオード14を介して負荷回路接続部13に供給されるため、この電圧供給にコンパレータ17、MOSスイッチ15の状態は関与しない。
図3の回路図において、コンパレータ17は、2つのトランジスタQ3,Q4および抵抗R7、R8で構成されている。2つのトランジスタQ3,Q4を差動接続し、トランジスタQ4のコレクタと接地との間に接続された抵抗R8に生じた電圧を出力電圧VSELとしてMOSスイッチ15に供給している。なお、トランジスタQ3のコレクタと接地との間に接続された抵抗R7は、抵抗R8とバランスをとるための抵抗器である。抵抗R6を介してトランジスタQ3のベースに定電圧回路16の出力電圧が供給され、抵抗R5を介してトランジスタQ4のベースにセカンダリ電源4の電圧が供給される。
この構成で、トランジスタQ4に入力されるセカンダリ電源4の電圧が、トランジスタQ3に入力される定電圧回路16の電圧VREGよりも低いとき、すなわち、プライマリ電源3が接続されているとき、トランジスタQ4がオンして抵抗R8に電流が流れ、抵抗R8に電圧が生じる。この電圧が出力電圧VSELとして高電位Hが出力される。これにより、MOSスイッチ15がオフする。逆に、トランジスタQ4に入力されるセカンダリ電源4の電圧が、トランジスタQ3に入力される定電圧回路16の出力電圧よりも高いとき、すなわち、セカンダリ電源4が接続され、プライマリ電源3が接続されていないとき、トランジスタQ3がオンしてトランジスタQ4がオフする。したがって、抵抗R8に電流が流れず、抵抗R8に電圧が生じないため、出力電圧VSELとして低電位Lが出力される。これにより、MOSスイッチ15がオンする。
なお、図3において、抵抗R2はプライマリ電源3が接続されていないときにプライマリ電源接続部11を接地電位に落とすプルダウン抵抗、抵抗R3はセカンダリ電源4が接続されていないときにセカンダリ電源接続部12を接地電位に落とすプルダウン抵抗である。コンデンサC2は、定電圧回路16に入力されるプライマリ電源4の電圧のリプルを吸収する平滑コンデンサである。コンデンサC1は、負荷回路2に供給される電源電圧の変動を吸収する平滑コンデンサである。
ここで、図4を参照して、セカンダリ電源4によって負荷回路2に電源が供給されている途中でプライマリ電源3が接続された場合、および、プライマリ電源3、セカンダリ電源4の両方が接続されている状態からプライマリ電源3が切り離された場合について説明する。
図4のグラフは、図3に示した回路で各部品を以下のような仕様のものにした場合の電圧変化を示している。
定電圧回路16(IC1) RO102N331(リコー社製)
トランジスタQ1,Q2 MCH6336
トランジスタQ3,Q4 2SA1576A
ダイオードD1〜D5 1SS355
コンデンサC1,C2 100μF
コンデンサC3 1μF
抵抗R1,R2,R3 100kΩ
抵抗R4 100Ω
抵抗R5,R6 10kΩ
抵抗R7,R8 1kΩ
抵抗R9 330Ω
また、図4の4段のグラフは、それぞれ以下の電圧の変化を表している。
VBUS:プライマリ電源接続端子11の入力電圧
VREG:定電圧回路16の出力電圧
VSEL:コンパレータ17の出力電圧
VOUT:負荷回路接続部13の出力電圧
なお、セカンダリ電圧接続部12には、常時セカンダリ電源4が接続されており3.3Vの電圧が供給されているものとする。
プライマリ電源3が接続されていないとき(例えば0.5秒)は、VBUSが0Vであり、VREGもVSELも同様に0Vである。このため、MOSスイッチ15がオンしており、VOUTにはセカンダリ電源4の電圧が表れている。
プライマリ電源3が接続され、VBUSが立ち上がる過程(例えば1.0〜1.05秒付近)では、VBUSの立ち上がりに同期してVREGも立ち上がる。なお、上述したように、定電圧回路16の出力は、バイアス電源16AによりVOUT+VF(=4.0V)に設定されている。VREGがほぼピーク値(4.0V)に達したときVSELが立ち上がる。この瞬間にMOSスイッチ15がオフしてセカンダリ電源4が遮断され、VOUTにはダイオード14でVF分電圧降下されたVREGが表れる。なお、このグラフでは、負荷電流変動(ロードレギュレーション)等によりVOUTは3.2Vとなっている。
逆に、VBUSの立ち下がる過程(例えば2.05〜2.1秒付近)では、VBUSの立ち下がりに同期してVREGも立ち下がるが、VREGがピーク値から低下し始めたときVSELが立ち下がる。この瞬間にMOSスイッチ15がオンしてセカンダリ電源4が導通し、VOUTにはセカンダリ電源4の電圧が表れる。
このように、コンパレータ17は、定電圧回路16の出力電圧VREGのほぼピークの電圧で出力電圧VSELの高電位H/低電位Lの切り換えを行うため、VREGが立ち上がり途中で低い電圧のときにセカンダリ電源4が遮断されない。また、VREGが立ち下がって低い電圧になるまでセカンダリ電源4の遮断が継続されない。これにより、プライマリ電源3/セカンダリ電源4の電源切換時に、スパイク状の電圧降下が生じない。
なお、上記実施形態では、コンパレータ17に電源選択回路18を介して両方から選択して電源が供給されているが、プライマリ電源3からのみ供給を受けるようにしてもよい。プライマリ電源3から電源を受ければ、プライマリ電源3が接続されたとき動作して高電位Hを出力してMOSスイッチ15をオフすることができる。
また、上記実施形態では、コンパレータ17の反転入力端子は、MOSスイッチ15の手前に接続されてセカンダリ電源4の電圧を取り込んでいるが、コンパレータ17の反転入力端子をMOSスイッチ15の後段に接続して、負荷電圧VOUTを入力するようにしてもよい。この接続でプライマリ電源3が接続された場合、VREGがVOUTよりも0.2V高いためコンパレータ17が動作してMOSスイッチ15がオフされる。
図5、図6に、コンパレータ17をプライマリ電源3で駆動し、コンパレータ17の反転入力端子にVOUTを入力する電源切換装置1′のブロック図および回路図を示す。図5、図6のブロック図、回路図において、図2、図3に示したブロック図および回路図と同一構成の部分は同一番号を付して説明を省略する。
図5、図6に示す電源切換装置1′のブロック図において、図2、図3の電源切換装置1と異なる点は以下のとおりである。
電源選択回路18を無くし、プライマリ電源接続部11からコンパレータ17に直接電力を供給するようにした点
コンパレータ17の反転入力端子をMOSスイッチ15の出力側、すなわち、VOUTに接続した点
逆流防止用ダイオードとして、シリコンダイオード14に代えて、順方向電圧降下VF=0.2Vのショットキーバリアダイオード14′を用いた点
3.3V出力の定電圧回路16に代えて、3.5V出力の定電圧回路16′を用い、逆流防止用ダイオード14′の電圧降下分のバイアス電源16Aを不要とした点
以上の構成により、コンパレータ17の非反転入力端子に入力されるVREGが反転入力端子に入力されるVOUTよりも高いときコンパレータ17は高電位Hを出力してMOSスイッチ15をオフする。プライマリ電源3が接続されると、即座にコンパレータ17が起動するが、定電圧回路16′の出力電圧VREGは徐々に上昇してゆき、VOUTを超えた時点でコンパレータ17がHを出力する。これにより、逆流防止用ダイオード14′の出力側の電圧すなわち0.2V電圧降下したVREGが、VOUTとほぼ同電圧になったときMOSスイッチ15がオフされ、スパイク電圧をほぼ生じさせることなくセカンダリ電源4からプライマリ電源3への電源の切り換えが行われる。
なお、コンパレータ17は、図6に示すようにディスクリート回路で構成してもよく、ICで構成してもよい。また、コンパレータ17の反転入力端子は上述したように、MOSスイッチ15の入力側、出力側のどちらに接続してもよく、より間接的な経路でセカンダリ電源4に接続されてもよい。すなわち、コンパレータ17の反転入力端子は、何らかの電源でVOUT+ΔVの電圧にバイアスされていればよい。ΔVは、コンパレータ17の動作しきい値電圧Vth以上であればよい。Vthは、コンパレータ17の特性で決定されるが、数十mV〜100mV程度である。この実施形態では、ΔV=VF、すなわち逆流防止用ダイオード14′の順方向降下電圧0.2Vである。要するに、MOSスイッチ15がオンからオフに切り換わる時点(負荷回路2にVOUTを供給する電源がセカンダリ電源4からプライマリ電源3に切り換わる時点)のスパイク電圧が最小になる電圧に設定すればよい。
この実施形態の電源切換装置は、たとえば、バッテリ駆動のホータブル電子機器に内蔵される。そして、この電子機器にACアダプタやUSBを接続したり、ACアダプタやUSBが接続されたクレードルに置いたときに動作して電源をバッテリからACアダプタやUSBに切り換える機能を果たす。
1 電源切換装置
2 負荷回路
3 プライマリ電源
4 セカンダリ電源
15 MOSスイッチ
17 コンパレータ

Claims (2)

  1. 第2電源が接続される第2電源接続部と、
    前記第2電源の電圧よりも高い電圧の第1電源が接続される第1電源接続部と、
    負荷回路が接続される電源出力部と、
    前記第1電源接続部と前記電源出力部とを接続するダイオードと、
    前記第1電源接続部と前記ダイオードとの間に挿入され、前記第1電源の電圧を、前記第2電源の電圧よりも前記ダイオードの順方向電圧降下分高い電圧まで降圧する定電圧回路と、
    前記第2電源接続部と前記電源出力部との接続をオン/オフするMOSスイッチと、
    少なくとも前記第1電源接続部から電源が供給され、前記第2電源接続部または前記電源出力部の電圧と前記定電圧回路の出力電圧とを比較し、前記定電圧回路の出力電圧が前記第2電源接続部または前記電源出力部の電圧よりも高いとき、前記第1電源の電圧を前記MOSスイッチに導通することにより、前記MOSスイッチをオフする比較回路と、
    を備えた電源切換装置。
  2. 前記第1電源はUSB、ACアダプタ等の外部電源であり、第2電源はバッテリである請求項1に記載の電源切換装置。
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