ところが、従来の技術では、2つの操作パネルの両方で同時に設定ができると、例えば、ユーザーAが画像形成装置に固定の操作パネルのみで操作を行い、部数などの設定値を変更して利用した後に、ユーザーBが同じ画像形成装置を利用しようとすると、両方の操作パネルで設定値が異なっている可能性があり、ユーザーBはどちらの設定が正しいのかを一目では判断できないという状態が生じるため、どちらの操作パネルで入力したものが
有効になるのか分からず、操作に戸惑う、という課題があった。
また、2つの操作パネルを連携させて各種の情報を表示させるように構成した場合、ユーザーは2つの操作パネルに表示された情報を把握するために2つの操作パネルの間で目線を移動しながら設定を行なう必要があり煩わしい、という課題があった。
逆に、同時に使用できる操作パネルを1つに制限しようとした場合にも様々な課題があった。例えば、片方の操作パネルをもう片方の操作パネルが覆うように構成すると、2つの操作パネルの表示領域を有効に活用して、より多くの情報をユーザーに提供することができない、という課題があった。
また、画像形成装置のトナーのエンプティー状況、給紙トレイにセットされている用紙の情報を携帯情報端末に表示しても、それらはユーザーには関心度の低い情報であり、むしろ情報過多となって操作の妨げとなる。さらに、画像形成装置における他のユーザーのプリントや送信などのジョブの実行状況が表示されると、ジョブが終了したユーザーは携帯情報端末を画像形成装置から取り外してよいのかどうか戸惑う、という課題があった。
その他にも、画像形成装置は、ユーザーニーズに応えるために仕様の異なる複数の機種があり、個人の携帯情報端末を画像形成装置の操作パネルとして使用する場合に、機種によって異なる仕様に起因した情報を個人情報端末にインストールする必要が生じ、ユーザーにとってはインストール作業が煩雑である、という課題が生じる。
本発明は、上記の事情に鑑みたものであり、個人の所有する携帯情報端末を画像形成装置の操作パネルとして利用するとともに、画像形成装置に固定的に装着された操作パネルも積極的に活用して、ユーザーの利便性を向上させることのできる構成を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に従う画像形成装置は、該画像形成装置に着脱可能な第1の操作パネルと、該画像形成装置に固定的に装着されて取り外しのできない第2の操作パネルと、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されていないときは、該第2の操作パネルに該画像形成装置の搭載機能の動作モードを設定するモード設定画面を表示し、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されているときは、該第2の操作パネルに該画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を表示するように制御する制御手段を有することを特徴とする。
第1の局面に従う画像形成装置では、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていないときは、第2の操作パネルに搭載機能の動作モードを設定するモード設定画面が表示され、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されているときは、第2の操作パネルに画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面が表示される。
本発明の第2の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第2の操作パネルが、各種情報を表示する表示装置、ジョブを開始させるスタートキー、実行中のジョブを停止させるストップキー、該スタートキーと該ストップキー以外の操作キーを有し、該第1の操作パネルを該画像形成装置に装着したとき、該第2の操作パネルの該操作キーが該第1の操作パネルに覆われるように構成することを特徴とする。
第2の局面に従う画像形成装置では、第1の操作パネルを画像形成装置に装着したとき、第2の操作パネルの操作キーが第1の操作パネルに覆われる。
本発明の第3の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第2の操作パネルが、そのバックライトを点灯、消灯を制御することが可能な表示装置を有し、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されていないときは、該第2の操作パネルの表示装置のバックライトを点灯し、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されているときは、該第2の操作パネルの表示装置のバックライトを消灯するよう制御することを特徴とする。
第3の局面に従う画像形成装置では、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていないときは、第2の操作パネルの表示装置のバックライトが点灯され、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されているときは、第2の操作パネルの表示装置のバックライトが消灯される。
本発明の第4の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第2の操作パネルが、輝度を調整することが可能な表示装置を有し、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されているときは、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着されていないときよりも、該第2の操作パネルの表示装置の輝度を落とすよう制御することを特徴とする。
第4の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されているときは、装着されていないときよりも、第2の操作パネルの表示装置の輝度が落とされる。
本発明の第5の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該第1の操作パネルに該画像形成装置が読み取った文書を表示しているとき、該第2の操作パネルには、少なくとも読み取った文書数とメモリ残量を表示することを特徴とする。
第5の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、第1の操作パネルに画像形成装置が読み取った文書を表示しているとき、第2の操作パネルには、少なくとも読み取った文書数とメモリ残量が表示される。
本発明の第6の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該第1の操作パネルからの指示により該画像形成装置が外部のサーバーから文書をダウンロードして印刷しているとき、該第2の操作パネルには、少なくとも文書のダウンロードの進行状況に関する情報を表示することを特徴とする。
第6の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、第1の操作パネルからの指示により画像形成装置が外部のサーバーから文書をダウンロードして印刷しているとき、第2の操作パネルには、少なくとも文書のダウンロードの進行状況に関する情報が表示される。
本発明の第7の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該第1の操作パネルからの指示により該画像形成装置が他の装置に読み取った文書を送信しているとき、該第2の操作パネルには、少なくとも文書送信の進行状況に関する情報を表示することを特徴とする。
第7の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、第1の操作パネルからの指示により画像形成装置が他の装置に読み取った文書を送信しているとき、第2の操作パネルには、少なくとも文書送信の進行状況に関する情報が表示される。
本発明の第8の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第1の操作パネルが文書を記憶する記憶手段を有し、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該第1の操作パネルの該記憶手段により記憶されている文書を画像形成装置に送信して印刷しているとき、該第1の操作パネルには、少なくとも該第1の操作パネルから該画像形成装置への文書送信の進行状況に関する情報を表示し、該第2の操作パネルには、少なくとも該画像形成装置が該第1の操作パネルから受信した文書の印刷の進行状況を表示することを特徴とする。
第9の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、第1の操作パネルに記憶されている文書を画像形成装置に送信して印刷しているとき、第1の操作パネルには、少なくとも第1の操作パネルから画像形成装置への文書送信の進行状況に関する情報が表示され、第2の操作パネルには、少なくとも画像形成装置が第1の操作パネルから受信した文書の印刷の進行状況が表示される。
本発明の第9の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第1の操作パネルが文書を記憶する記憶手段を有し、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該第1の操作パネルの該記憶手段により記憶されている文書を画像形成装置に送信して、該第1の操作パネルから指定した宛先に送信するとき、該第1の操作パネルには、少なくとも該第1の操作パネルから該画像形成装置への文書送信の進行状況に関する情報を表示し、該第2の操作パネルには、少なくとも該画像形成装置が該第1の操作パネルから受信した文書の送信の進行状況に関する情報を表示することを特徴とする。
第9の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、第1の操作パネに記憶されている文書を画像形成装置に送信して、第1の操作パネルから指定した宛先に送信するとき、第1の操作パネルには、少なくとも第1の操作パネルから画像形成装置への文書送信の進行状況に関する情報が表示され、第2の操作パネルには、少なくとも画像形成装置が第1の操作パネルから受信した文書の送信の進行状況に関する情報が表示される。
本発明の第10の局面に従う画像形成装置は、第1の局面に従う画像形成装置において、該第1の操作パネルが文書を記憶する記憶手段を有し、該制御手段が、該第1の操作パネルが該画像形成装置に装着され、該画像形成装置で読み取った文書を該第1の操作パネルの該記憶手段に保存するとき、該第2の操作パネルには、少なくとも該画像形成装置での文書の読み取りの進行状況に関する情報を表示し、該第1の操作パネルには、少なくとも該記憶手段への保存の進行状況に関する情報を表示することを特徴とする。
第10の局面に従う画像形成装置は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態で、画像形成装置で読み取った文書を第1の操作パネルに保存するとき、第2の操作パネルには、少なくとも画像形成装置での文書の読み取りの進行状況に関する情報が表示され、第1の操作パネルには、少なくとも該記憶手段への保存の進行状況に関する情報が表示される。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、モード設定画面を含まない、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルにモード設定画面を表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。第2の操作パネルは、各種情報を表示する表示部と、ジョブを開始させるスタートキーと、実行中のジョブを停止させるストップキーと、スタートキーおよびストップキー以外の操作キーとを含み、操作キーは、第1の操作パネルが画像形成装置に装着された状態において、第1の操作パネルに覆われるように構成される。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。第2の操作パネルは、輝度を調整可能な表示装置を含み、制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に比較して、第2の操作パネルの表示装置の輝度をより低くさせる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。画像形成装置は、文書を読み取るための文書読取手段をさらに含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、第1の操作パネルに画像形成装置によって読み取られた文書が表示されているときに、少なくとも読み取った文書数およびメモリ残量を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。画像形成装置は、サーバーから文書をダウンロードするための文書ダウンロード手段をさらに含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、第1の操作パネルからの指示により画像形成装置がサーバーから文書をダウンロードしているとき、少なくとも文書のダウンロードの進行状況に関する情報を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。画像形成装置は、読み取った文書を他の装置へ送信する文書送信手段をさらに含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、第1の操作パネルからの指示により画像形成装置が読み取った文書を他の装置へ送信しているとき、少なくとも文書の送信の進行状況に関する情報を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。第1の操作パネルは、文書を記憶する記憶手段を含み、制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、第1の操作パネルの記憶手段により記憶されている文書を画像形成装置に送信して印刷しているとき、少なくとも第1の操作パネルから画像形成装置への文書の送信の進行状況に関する情報を第1の操作パネルに表示させ、少なくとも画像形成装置が第1の操作パネルから受信した文書の印刷の進行状況を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。第1の操作パネルは、文書を記憶する記憶手段を含み、制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、第1の操作パネルの記憶手段により記憶されている文書を画像形成装置に送信して第1の操作パネルから指定された宛先に送信するとき、少なくとも第1の操作パネルから画像形成装置への文書の送信の進行状況に関する情報を第1の操作パネルに表示させ、少なくとも画像形成装置が第1の操作パネルから受信した文書の送信の進行状況を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成装置は、制御手段と、画像形成装置と着脱可能な第1の操作パネルを装着するための接続部と、画像形成装置に固定的に装着された第2の操作パネルとを含む。制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されていない場合に、画像形成装置に搭載された機能の動作モードを設定するためのモード設定画面を第2の操作パネルに表示させ、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合に、画像形成装置に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を第2の操作パネルに表示させる。第1の操作パネルは、文書を記憶する記憶手段を含み、制御手段は、第1の操作パネルが画像形成装置に装着されている場合、画像形成装置によって読み取られた文書を第1の操作パネルの記憶手段に保存するとき、少なくとも画像形成装置での文書の読み取りの進行状況に関する情報を第1の操作パネルに表示させ、少なくとも記憶手段への保存の進行状況に関する情報を第2の操作パネルに表示させる。
本発明の別の局面に従う画像形成システムは、上記画像形成装置と、画像形成装置の接続部に対して着脱可能な第1の操作パネルとを有する。
本発明によれば、個人の所有する携帯情報端末を画像形成装置の操作パネルとして利用するとともに、画像形成装置に固定的に装着された操作パネルも積極的に活用して、ユーザーの利便性を向上させることができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.画像形成システムの全体構成>
まず、本実施の形態に従う画像形成システムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置システムの全体構成を示す模式図である。図1を参照して、画像形成装置システムは、1つ以上の画像形成装置1−1〜1−nと、携帯情報端末2と、1つ以上の情報処理装置3−1〜3−mとを含む。
画像形成装置1−1〜1−n(以下「画像形成装置1」とも総称する。)および情報処理装置3−1〜3−m(以下「情報処理装置3」とも総称する。)は、いずれもネットワーク4を介して接続されている。ネットワーク4は、LAN(Local Area Network)などの専用回線を用いたネットワーク、一般回線を用いたネットワーク、無線通信によるネットワークのいずれであってもよい。また、ネットワーク4は、外部ネットワーク5を介して、他のネットワークと接続されていてもよい。
画像形成装置1は、プリンタ、コピー機、ファクシミリ、複合機(MFP:multi-functional peripheral)などのプリントエンジンを搭載した装置である。すなわち、画像形成装置1は、走査した原稿画像、および、いずれかの情報処理装置3から受信したプリントデータから生成した画像、についての複写画像を用紙上に形成できる。プリントデータは、典型的には、情報処理装置3のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムが発行する描画命令を、プリンタードライバーによって画像形成装置1が処理可能なページ記述言語に変換したページ記述言語による描画命令を含む。プリントデータは、PDF(Portable Document Format)、TIFF(Tagged Image File Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、XPS(XML Paper Specification)等のファイルフォーマットで記述された文書データを含み得る。
また、走査した原稿画像は、ネットワーク4を介して、情報処理装置3や、さらにはその他の画像形成装置へ送信することもできる。さらには、外部ネットワーク5を介して、別のネットワークに接続された他の画像形成装置や情報処理装置へ原稿画像を送信することもできる。さらに、操作した原稿画像や情報処理装置3から受信した文書データを固定記憶装置に蓄積することもできる。
携帯情報端末2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、固定記憶装置(フラッシュメモリなど)、モニター、タッチ操作可能なLCDパネル等を有する携帯型のコンピュータ装置である。電子化された文書を蓄積して持ち運び、どこででも閲覧や編集を行なうことができる。また、無線通信する手段を有し、画像形成装置1や情報処理装置3との間で文書(データ)の送受信を行なうことができる。
情報処理装置3は、CPU、RAM、固定記憶装置(ハードディスク装置など)、モニター、キーボード、マウス等の接続された汎用的なコンピュータ装置である。情報処理装置3は、ユーザーの指示によりプリントデータを生成し、生成したプリントデータを画像形成装置1へ送信することもできる。
<B.各装置の構成>
(b1:画像形成装置)
次に、図1に示す画像形成装置1の構成について説明する。
図2は、図1に示す画像形成装置1の内部構成を示す模式図である。画像形成装置1は、制御手段として、CPU101を含む制御部100を有している。制御部100のCPU101には、制御プログラムの格納されたROM102と、作業用のS−RAM(Static Random Access Memory)103と、画像形成に関わる各種の設定を記憶するバッテリバックアップされたNV−RAM(不揮発性メモリ)104と、時計IC105とがバス106を介して接続されている。
さらに、制御部100には、原稿画像を読み取るスキャナー120と、各種の入力を行なうキーや表示部を有する操作パネル130と、ネットワーク4を介して接続された情報処理装置3をはじめとする外部の装置との間で各種の情報を送受信するためのネットワークI/F(インターフェイス)160と、ネットワークI/F160により受信したプリントデータから複写画像を生成するプリンタコントローラー150と、複写画像を用紙上に形成する画像出力装置140と、無線信号を介して他の装置との間で情報を送受信するためのWireless_LAN_I/F170とが、それぞれバス106を介して接続されている。スキャナー120は、文書を読み取るための文書読取手段に相当する。また、操作パネル130は、画像形成装置1に固定的に装着された第2の操作パネルに相当する。また、ネットワークI/F160は、サーバーから文書をダウンロードするための文書ダウンロード手段、および、読み取った文書を他の装置へ送信する文書送信手段に相当する。
また、制御部100には、固定記憶装置110がバス106を介して接続されている。固定記憶装置110は、典型的には、ハードディスク装置である。
画像形成装置1は、複数の短距離無線I/F180−1,180−2,180−3(以下「短距離無線I/F180」とも総称する。)を有しており、携帯情報端末2との通信には、主として、これらの短距離無線I/F180が用いられる。短距離無線I/F180は、例えば、Bluetooth(登録商標)やIrDAなどである。これらの短距離無線I/F180は、画像形成装置1のそれぞれ異なる位置に配置される。例えば、短距離無線I/F180−1は、画像形成装置1が印刷した用紙を排紙する排紙部に配置され、短距離無線I/F180−2は、装置中央の操作パネル部に配置され、短距離無線I/F180−3は、排紙部とは反対側に配置される。
さらに、画像形成装置1は、携帯情報端末2を装着するDockコネクタ190を有する。このDockコネクタ190は、画像形成装置1と着脱可能な携帯情報端末2(第1の操作パネル)を装着するための接続部に相当する。
(b2:携帯情報端末)
次に、図1に示す携帯情報端末2の構成について説明する。
図3は、図1に示す携帯情報端末2の内部構成を示す模式図である。携帯情報端末2は、CPU201を含む制御部200を有している。制御部200のCPU201には、制御プログラムの格納されたROM202と、作業用のRAM203とがバス206を介して接続されている。
さらに、制御部200には、各種の情報を表示するとともに画面を直接タッチした操作入力を受け付けるタッチパネル220と、Wireless_LAN_I/F270と、短距離無線I/F280とが、それぞれバス206を介して接続されている。
また、制御部100には、固定記憶装置210がバス206を介して接続されている。固定記憶装置210は、典型的には、ハードディスク装置である。この固定記憶装置210は、文書を記憶する記憶手段に相当する。
さらに、携帯情報端末2は、画像形成装置1に装着して各種のデータを送受信するDockコネクタ290を有する。
<C.提供されるユーザーインターフェイスの概要>
次に、本実施の形態において提供されるユーザーインターフェイスについて説明する。
図4は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1の操作パネル130の外観を示す模式図である。図5は、本発明の実施の形態に従う携帯情報端末2の外観を示す模式図である。図6は、本発明の実施の形態に従う携帯情報端末2を画像形成装置1に装着した状態を示す模式図である。
図4を参照して、画像形成装置1に固定的に装着されて取り外しのできない操作パネル130は、ジョブを開始させるスタートキー131と、実行中のジョブを停止させるストップキー132と、スタートキー131とストップキー132以外の操作キーであるテンキーを含む操作キー133と、各種情報を表示する表示部134とを含む。表示部134は、液晶表示装置であり、バックライトの点灯/消灯を制御できる。すなわち、操作パネル130は、点灯および消灯を制御可能なバックライトを有する表示部134を含む。このバックライトの点灯/消灯は、制御部100によって制御される。さらに、バックライトの点灯/消灯だけではなく、輝度を調整可能にしてもよい。
図5を参照して、携帯情報端末2は、各種プログラムをダウンロードして実行可能になっており、本実施の形態においては、画像形成装置1に着脱可能な第1の操作パネルとして機能する。より具体的には、ユーザーがタッチパネル220上で「MFP携帯」のプログラムを選択することで、操作パネルとしての機能が提供される。
この操作パネルとしての機能は、画像形成装置1と無線通信を介して提供されてもよいし、図6に示すように、携帯情報端末2を画像形成装置1に装着した状態で提供されてもよい。携帯情報端末2を画像形成装置1に装着する場合には、画像形成装置1の操作パネル130上に設けられたDockコネクタ190に、携帯情報端末2のDockコネクタ290を連結する。これにより、以下に示すようなユーザーインターフェイスに係る処理が実行されることになる。
図6に示すように、操作キー133は、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着された状態において、携帯情報端末2に覆われるように構成されている。そのため、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着された状態では、画像形成装置1に搭載されている機能に対する各種操作は、主としては、携帯情報端末2のタッチパネル220を介して行なわれることになる。
一方で、第1の操作パネルとして機能する状態の携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されていない場合には、操作パネル130には、画像形成装置1に搭載された機能の動作モードを設定するための各種のモード設定画面が表示される。すなわち、画像形成装置1における通常のユーザーインターフェイスが提供される。そして、第1の操作パネルとして機能する状態の携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、第2の操作パネルには、画像形成装置1に固有の状態情報を表示する状態情報表示画面を表示させる。
このように、本実施の形態においては、第1の操作パネルとして機能する携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されているか否かに応じて、操作パネル130には状況に応じて適切な内容を表示する。特に、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、画像形成装置1と操作パネル130とを連携させることができる。
<D.処理手順>
次に、本実施の形態に従う画像形成装置1および携帯情報端末2において実行される処理手順について説明する。
(d1:画像形成装置1における処理)
図7は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1において実行される処理手順を示すフローチャートである。図8は、図7のステップS114において実行される処理手順を示すフローチャートである。図7および図8に示す各ステップは、CPU101を含む制御部100によって実行される。
図7を参照して、制御部100は、電源の投入等に応答して、初期化処理を実行する(ステップS100)。この初期化処理は、メモリのクリア、標準モードの設定などの処理を含む。この初期化処理の中では、操作パネル130上の表示部134のバックライトもONされる。すなわち、制御部100は、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されていない場合に、操作パネル130の表示部134のバックライトを点灯させる。
初期化処理が終了すると、制御部100は、操作パネル130上の表示部134に初期画面を表示する(ステップS102)。
次に、制御部100は、Dockコネクタ190を介して携帯情報端末2が装着されているか否か判断する(ステップS104)。上述の図4には、携帯情報端末2が装着されていない状態の操作パネル130の一例を示し、図6には、携帯情報端末2が装着されている状態の操作パネルの130一例を示す。
携帯情報端末2が装着されている場合(ステップS104においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130上の表示部134のバックライトをOFFする(ステップS106)。すなわち、制御部100は、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合に、操作パネル130の表示部134のバックライトを消灯させる。
なお、バックライトを完全にOFFするのではなく、輝度を落とすだけでもよい。すなわち、制御部100は、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合に、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されていない場合に比較して、操作パネル130の表示部134のバックライトの輝度をより低くさせる。
バックライトをOFFする、または輝度を落としたら、処理はステップS104へ戻る。
携帯情報端末2が装着されていない場合(ステップS104においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2が取り外されたか否かを判断する(ステップS108)。携帯情報端末2が取り外された場合(ステップS108においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130上の表示部134のバックライトをONする(ステップS110)。なお、輝度を落とすだけの場合であれば、輝度が既定値に戻される。バックライトをONする、または輝度を既定値に戻したら、処理はステップS104へ戻る。
携帯情報端末2が取り外されていない場合(ステップS108においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求されたか否かを判断する(ステップS112)。携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求された場合(ステップS112においてYESの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理を実行する(ステップS114)。この携帯情報端末2から要求された処理を実行する手順については、図8を参照して後述する。携帯情報端末2から要求された処理の実行が完了すると、処理はステップS104へ戻る。
携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によっては何らの処理も要求されていない場合(ステップS112においてNOの場合)には、制御部100は、操作パネル130上のキースイッチ群または表示部134に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求されたかを判断する(ステップS116)。操作パネル130上のキースイッチ群または表示部134に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求された場合(ステップS116においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130上で要求された処理を実行する(ステップS118)。この操作パネル130上で要求された処理は、コピー処理や各種の設定処理などを含む。操作パネル130上で要求された処理の実行が完了すると、処理はステップS104へ戻る。
画像形成装置1の操作パネル130に対するユーザー操作によっては何らの処理も要求されていない場合(ステップS116においてNOの場合)には、制御部100は、外部の装置から何らかの処理が要求されたか否かを判断する(ステップS120)。外部の装置から何らかの処理が要求された場合(ステップS120においてYESの場合)には、制御部100は、外部の装置から要求された処理を実行する(ステップS122)。この外部の装置から要求された処理は、情報処理装置3から送信されたプリントジョブの処理やNV−RAM104に記憶されている各種設定の変更処理などを含む。外部の装置から要求された処理の実行が完了すると、処理はステップS104へ戻る。
外部の装置からは何らかの処理も要求されていない場合(ステップS120においてNOの場合)には、処理はステップS104へ戻って、上述の処理が繰り返される。
(d2:携帯情報端末から要求された処理)
次に、図7のステップS114において実行される、携帯情報端末2から要求された処理を実行する手順について説明する。
図9〜図14は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置1および携帯情報端末2によって提供されるユーザーインターフェイスの画面例を示す図である。より具体的には、図9は、コピー時に文書を読み取っている状態に対応する。図10は、外部のサーバーから文書をダウンロードして印刷している状態に対応する。図11は、他の装置に文書を送信している状態に対応する。図12は、携帯情報端末2内の文書を画像形成装置1から他の装置に送信している状態に対応する。図13は、携帯情報端末2内の文書を画像形成装置1で印刷している状態に対応する。図14は、原稿を読み取って携帯情報端末2内に保存している状態に対応する。
図8を参照して、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理が原稿の読み取りであるか否かを判断する(ステップS200)。携帯情報端末2から要求された処理が原稿の読み取りである場合(ステップS200においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に読み取った文書数およびメモリ残量を表示する(ステップS202)。原稿の読み取りの要求とは、画像形成装置1に搭載されたスキャナー120によって原稿をスキャンして原稿画像を生成する処理の開始を要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図9(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された処理が原稿の読み取りではない場合(ステップS200においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理がダウンロード印刷であるか否かを判断する(ステップS204)。携帯情報端末2から要求された処理がダウンロード印刷である場合(ステップS204においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に文書のダウンロード状況を表示する(ステップS206)。ダウンロード印刷とは、画像形成装置1が外部のサーバーから文書をダウンロードして印刷することを要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図10(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された処理がダウンロード印刷ではない場合(ステップS204においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理が文書の送信であるか否かを判断する(ステップS208)。携帯情報端末2から要求された処理が文書の送信である場合(ステップS208においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に文書の送信状況を表示する(ステップS210)。文書の送信とは、画像形成装置1に対して、読み取った文書を他の装置へ送信することを要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図11(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された処理が文書の送信ではない場合(ステップS208においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信であるか否かを判断する(ステップS212)。携帯情報端末2から要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信である場合(ステップS212においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に携帯情報端末2内の文書の送信状況を表示する(ステップS214)。携帯情報端末2内の文書の送信とは、画像形成装置1に対して、携帯情報端末2内に記憶されている文書を画像形成装置1へ送信を要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図12(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信ではない場合(ステップS212においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理が携帯情報端末2内の文書の印刷であるか否かを判断する(ステップS216)。携帯情報端末2から要求された処理が携帯情報端末2内の文書の印刷である場合(ステップS216においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に携帯情報端末内の文書の印刷状況を表示する(ステップS218)。携帯情報端末2内の文書の印刷とは、画像形成装置1に対して、携帯情報端末2内に記憶されている文書を画像形成装置1へ送信して印刷することを要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図13(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された携帯情報端末2内の文書の印刷ではない場合(ステップS216においてNOの場合)には、制御部100は、携帯情報端末2から要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2への保存であるか否かを判断する(ステップS220)。携帯情報端末2から要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2内への保存である場合(ステップS220においてYESの場合)には、制御部100は、操作パネル130の表示部134に文書の読み取り処理の進行状況を表示する(ステップS222)。読み取った原稿の携帯情報端末2内への保存とは、画像形成装置1に対して、スキャナー120によって原稿を読み取って原稿画像を生成し、当該生成した原稿画像を携帯情報端末2に保存するために送信することを要求するものである。このとき、操作パネル130の表示部134には、図14(a)に示すような画面が表示される。
携帯情報端末2から要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2への保存ではない場合(ステップS220においてNOの場合)には、制御部100は、上記以外の携帯情報端末2から要求された処理を実行する(ステップS224)。そして、図7のステップS114に示す処理は終了する。
(d3:携帯情報端末2における処理)
図15は、本発明の実施の形態に従う携帯情報端末2において実行される処理手順を示すフローチャートである。図16は、図15のステップS314において実行される処理手順を示すフローチャートである。図15および図16に示す各ステップは、CPU201を含む制御部200によって実行される。
図15を参照して、制御部200は、電源の投入等に応答して、初期化処理を実行する(ステップS300)。この初期化処理は、メモリのクリア、標準モードの設定などの処理を含む。
初期化処理が終了すると、制御部200は、タッチパネル220上のメニュー画面を表示する(ステップS302)。上述した図5には、表示されるメニュー画面の一例を示す。より具体的には、メニュー画面には、携帯情報端末2で実行可能なアプリケーションが一覧表示される。その中の1つとして「MFP連携」が含まれており、画像形成装置1に携帯情報端末2内の文書を送信して、該文書を印刷したり、画像形成装置1内に蓄積したりすることができる。
次に、制御部200は、「MFP連携」アプリケーションがユーザーによって選択されたか否かを判断する(ステップS304)。「MFP連携」アプリケーションが選択されていない場合(ステップS304においてNOの場合)には、処理はステップS318へ進む。
「MFP連携」アプリケーションが選択されている場合(ステップS304においてYESの場合)には、制御部200は、Dockコネクタ290を介して、画像形成装置1との接続を試みる(ステップS306)。そして、制御部200は、画像形成装置1との接続に成功したか否かを判断する(ステップS308)。画像形成装置1との接続に成功した場合(ステップS308においてYESの場合)には、処理はステップS312へ進み、画像形成装置1との接続に成功しなかった場合(ステップS308においてNOの場合)には、画像形成装置1と接続できない旨をユーザーへ通知する(ステップS310)。そして、処理はステップS318へ進む。
画像形成装置1との接続に成功した場合(ステップS308においてYESの場合)には、制御部200は、携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求されたか否かを判断する(ステップS312)。携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によって、何らかの処理が要求された場合(ステップS312においてYESの場合)には、制御部200は、ユーザーにより要求された処理を実行する(ステップS314)。このユーザーにより要求された処理を実行する手順については、図16を参照して後述する。ユーザーにより要求された処理の実行が完了すると、処理はステップS304へ戻る。
携帯情報端末2のタッチパネル220に対するユーザー操作によって、何らかの処理も要求されていない場合(ステップS312においてNOの場合)には、制御部200は、「MFP連携」アプリケーションの実行の中止が要求されたか否かを判断する(ステップS316)。「MFP連携」アプリケーションの実行中止が要求されていない場合(ステップS316においてNOの場合)には、処理はステップS312へ戻って、上述の処理が繰り返される。「MFP連携」アプリケーションの実行中止が要求された場合(ステップS316においてYESの場合)には、処理はステップS304へ戻って、上述の処理が繰り返される。
ステップS318において、制御部200は、「MFP連携」アプリケーション以外のメニューが選択されたか否かを判断する(ステップS318)。「MFP連携」アプリケーション以外のメニューが選択された場合(ステップS318においてYESの場合)には、制御部200は、選択されたメニューを実行する(ステップS320)。そして、処理はステップS304へ戻って、上述の処理が繰り返される。なお、「MFP連携」アプリケーション以外のメニューとは、Webブラウザー、メーラーソフト、カレンダーなど様々なアプリケーションを含む。
「MFP連携」アプリケーション以外のメニューが選択されてはいない場合(ステップS318においてNOの場合)には、処理はステップS304へ戻って、上述の処理が繰り返される。
(d4:ユーザーにより要求された処理)
次に、図15のステップS314において実行される、ユーザーから要求された処理を実行する手順について説明する。
図16を参照して、制御部200は、ユーザーから要求された処理が原稿の読み取りであるか否かを判断する(ステップS400)。ユーザー要求された処理が原稿の読み取りである場合(ステップS400においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220に読み取った画像を表示する(ステップS402)。このとき、タッチパネル220には、図9(b)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された処理が原稿の読み取りではない場合(ステップS400においてNOの場合)には、制御部200は、ユーザーから要求された処理がダウンロード印刷であるか否かを判断する(ステップS404)。ユーザーから要求された処理がダウンロード印刷である場合(ステップS404においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220にサーバー内の文書の一覧を表示する(ステップS406)。このとき、タッチパネル220には、図10(b)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された処理がダウンロード印刷ではない場合(ステップS404においてNOの場合)には、制御部200は、ユーザーから要求された処理が文書の送信であるか否かを判断する(ステップS408)。ユーザーから要求された処理が文書の送信である場合(ステップS408においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220に宛先選択および送信設定画面を表示する(ステップS410)。このとき、タッチパネル220には、図11(b)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された処理が文書の送信ではない場合(ステップS408においてNOの場合)には、制御部200は、ユーザーから要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信であるか否かを判断する(ステップS412)。ユーザーから要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信である場合(ステップS412においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220に自端末内の文書の一覧を表示する(ステップS414)。このとき、タッチパネル220には、図12(b)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された処理が携帯情報端末2内の文書の送信ではない場合(ステップS412においてNOの場合)には、制御部200は、ユーザーから要求された処理が携帯情報端末2内の文書の印刷であるか否かを判断する(ステップS416)。ユーザーから要求された処理が携帯情報端末2内の文書の印刷である場合(ステップS416においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220に自端末内の文書の一覧を表示する(ステップS418)。このとき、タッチパネル220には、図13(a)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された携帯情報端末2内の文書の印刷ではない場合(ステップS416においてNOの場合)には、制御部200は、ユーザーから要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2への保存であるか否かを判断する(ステップS420)。ユーザーから要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2内への保存である場合(ステップS420においてYESの場合)には、制御部200は、タッチパネル220に文書の保存状況を表示する(ステップS422)。このとき、タッチパネル220には、図14(b)に示すような画面が表示される。
ユーザーから要求された処理が読み取った原稿の携帯情報端末2への保存ではない場合(ステップS420においてNOの場合)には、制御部200は、上記以外のユーザーから要求された処理を実行する(ステップS424)。そして、図15のステップS314に示す処理は終了する。
(d5.ユーザーインターフェイス)
上述したように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、ユーザーによって指示された機能に関連した内容が、操作パネル130の表示部134および携帯情報端末2のタッチパネル220において表示される。
図9に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、携帯情報端末2に画像形成装置1によって読み取られた文書が表示されているとき(図9(b)参照)に、制御部100は、少なくとも読み取った文書数およびメモリ残量を操作パネル130に表示させる(図9(a)参照)。
図10に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、携帯情報端末2のタッチパネル220からの指示により画像形成装置1がサーバーから文書をダウンロードしているとき(図10(b)参照)、制御部100は、少なくとも文書のダウンロードの進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させる(図10(a)参照)。
図11に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、携帯情報端末2のタッチパネル220からの指示により画像形成装置1が読み取った文書を他の装置へ送信しているとき(図11(b)参照)、制御部100は、少なくとも文書の送信の進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させる(図11(a)参照)。
図12および図13に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、携帯情報端末2の固定記憶装置210により記憶されている文書を画像形成装置1に送信して印刷しているとき(図12(b)および図13(b)参照)、制御部100は、少なくとも携帯情報端末2から画像形成装置1への文書の送信の進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させ、少なくとも画像形成装置1が携帯情報端末2から受信した文書の印刷の進行状況を操作パネル130の表示部134に表示させる。
図11に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、携帯情報端末2の固定記憶装置210により記憶されている文書を画像形成装置1に送信して携帯情報端末2から指定された宛先に送信するとき(図11(b)参照)、制御部100は、少なくとも携帯情報端末2から画像形成装置1への文書の送信の進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させ、少なくとも画像形成装置1が携帯情報端末2から受信した文書の送信の進行状況を操作パネル130の表示部134に表示させる(図11(a)参照)。
図14に示すように、携帯情報端末2が画像形成装置1に装着されている場合には、画像形成装置1によって読み取られた文書を携帯情報端末2の固定記憶装置210に保存するとき(図14(b)参照)、制御部100は、少なくとも画像形成装置1での文書の読み取りの進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させ、少なくとも携帯情報端末2の固定記憶装置210への保存の進行状況に関する情報を操作パネル130の表示部134に表示させる(図14(a)参照)。
<E.利点>
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、携帯情報端末2を画像形成装置1に装着する場合、片方の操作パネルのみで設定を行なうことにするため、惑うことなく操作することができる。
また、携帯情報端末2を画像形成装置1に装着する際、操作キーのみを覆うため、2つの操作パネルを有効に利用することができる。
さらに、個人の携帯情報端末2を画像形成装置1の操作パネルとして使用する場合に、機種によって異なる仕様に起因した情報を携帯情報端末2の操作パネルではなく、固定の操作パネルに表示することができるため、機種によって異なる仕様に起因した情報を、個人の携帯情報端末2にインストールする必要がなく、煩わしさをなくすことができる。
さらに、2つの操作パネルのいずれかを見れば動作を把握できるため、両方のパネルの間で目線移動をする煩わしさをなくすことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。