JP5953625B2 - ソーラーシステムの取付方法 - Google Patents
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Description
また、下記特許文献に開示のカバー部材によれば、屋根とカバー部材との隙間をなくすために、締結具で支持金具に締結されている。
そのため、カバー部材を締結する作業が不要となり、ソーラーシステムの取り付け作業を簡易化できるとともに、高い防水機能を発揮できる。
図1に示すように、ソーラーシステム1は、例えば、太陽光を利用して発電を行なう太陽光発電装置であり、複数の支持金具10を介して、屋根R上に設置されている。ソーラーシステム1は、屋根Rの表面から上方に離間した位置に整列配置された複数のソーラー発電パネル2と、ソーラー発電パネル2を支持する下地フレーム3とを有している。
なお、本実施形態では、屋根Rに設置されるソーラーシステム1として、太陽光発電装置を用いて説明しているが、本発明はこれに限らず、太陽光を利用して水や不凍水などを温める太陽熱温水器などであってもよい。
なお、屋根Rに設置されるソーラーシステム1が太陽熱温水器の場合、ソーラー発電パネル2に替えて、太陽光で温水を生成するソーラー温水パネル(図示しない)を設置してもよい。
図3に示すように、下地フレーム3は、アルミニウム製またはステンレス製のプレート、あるいは防錆処理が施された鋼製プレートを屈曲させて、上向きに開口する断面視略コ字状に形成されている。
下地フレーム3の側面には、ソーラー発電パネル2を取り付けるための締結具T1を貫通させる貫通孔(図示しない)が形成されている。
また、下地フレーム3の下面中央部には、上方に窪む凹部3aが形成されている。この凹部3aにより、下地フレーム3の下面の剛性が高められている。凹部3aには、支持金具10に固定されるための締結具T3を貫通させる貫通孔(図示しない)が形成されている。
そして、下地フレーム3には、図2及び図3に示すように、ソーラー発電パネル2を下地フレーム3に固定するための固定金具4が取り付けられている。
そのほか、図4に示すように、固定金具4は、下地フレーム3の水下側端部に、化粧カバー44と落下防止部材45とを有している。
さらに、ベース金具41の上面には、下押さえ金具42及び上押さえ金具43を固定するための締結具T2を貫通させる貫通孔(図示しない)が形成されている。
また、上押さえ金具43は、上向きに開口する上溝部43aと、その上溝部43aの両開口端から外向きに延出するフランジ43b、43bを有する部材である。
また、下押さえ金具42の下溝部42aの上面と、上押さえ金具43の上溝部43aの下面とには、ベース金具41に固定されるための締結具T2に貫通される貫通孔(図示しない)が形成されている。
そして、下押さえ金具42と上押さえ金具43とは、下溝部42aの上面と上溝部43aの下面とを当接するように組み合わせて、締結具T2によりベース金具41の上方に締結されている。
これにより、図2に示すように、下押さえ金具42と上押さえ金具43とが一体となって、水上側及び水下側に開口する断面視略コ字状を構成している。そして、この下押さえ金具42と上押さえ金具43とにより、ソーラー発電パネル2の上端又は下端を挟持して、ソーラー発電パネル2を下地フレーム3上に固定している。
上壁部44bと横壁部44cとは、下押さえ金具42の水下側のフランジ42bと、上押さえ金具43との水下側のフランジ43bとを被覆するための部位である。
フランジ44dには、下地フレーム3の上面に固定されるためのビスが貫通する孔部(図示しない)が形成されている。そして、フランジ44dの孔部(図示しない)にビスが貫通して、下地フレーム3の上面にフランジ44dが固定されている。
水切り部44eは、下地フレーム3の水下側端部を覆って、下地フレーム3内に雨水が浸入することを防止している。
また、この落下防止部材45は、下押さえ金具42と上押さえ金具43とに挿通する締結具T2をベース金具41に締結する前に、下地フレーム3に固定されている。
そのため、下押さえ金具42と上押さえ金具43とを挿通する締結具T2をベース金具41に締結する場合に、下押さえ金具42のフランジ42bを落下防止部材45に当接させながら固定することができ、作業中に誤って、下押さえ金具42と上押さえ金具43と締結具T2とが屋根Rから落下することを防止できる。
次に、屋根Rについて説明する。実施形態における屋根Rは、図1に示すように、屋根下地R1と、屋根下地R1を被覆する複数のスレートSとから構成されている。ここで、被覆材であるスレートSは、例えば、粘板系、セメント系、金属系等の板状部材の中から適宜選択して用いることができる。
また、スレートSは、図5に示すように、水下側端部を、水下側に隣接して敷設されたスレートS上に重ね合わせて、屋根下地R1に対し傾斜させて空間U(図2参照)が形成されるように敷設されている。なお、図5に示すように、空間Uのうち、上方に支持金具10が設置される空間Uには、防水部材30が敷設されている。
また、屋根下地R1は、図2及び図3に示すように、面材R2と、面材R2を支持する垂木R3とを備えている。なお、面材R2は、構造用合板などの野地面材である。
また、支持部11の上面は、勾配方向に平行となるように形成されており、締結された下地フレーム3を勾配方向に延在するように支持している。
なお、本実施形態において、締結具T3の締結に座金Zを用いており、締結具T3による固定を強固なものとしている。
なお、固定具Kは、打ち込まれたことにより屋根Rに形成された孔部K1を挿通して、2枚のスレートSと防水部材30と面材R2とを貫通している。
図7に示すように、支持金具カバー20は、屋根R側に開口するカバー本体21と、カバー本体21の開口周縁に延設された周縁部22と、周縁部22の屋根R側の面に設置された防水シール23とを有している。
図7(b)に示すように、カバー本体21は、支持金具10を被覆するように屋根Rに設置された場合、支持金具10の支持部11と平坦面21aとの間が隙間Wを有するように形成されている。なお、隙間Wとは、締結具T3の締結によって、防水シール23が圧縮する厚みに対応している。
また、平坦面21aには、支持金具10とソーラーシステム1とを締結するための締結具T3を貫通させる貫通孔21bが形成されている。なお、平坦面21aは、屋根Rに設置された場合に、勾配方向に平行となるように形成されている。
そして、図5、図6に示すように、カバー本体21は、貫通孔21bを貫通する締結具T3により締結された支持金具10とソーラーシステム1との間に平坦面21aが挟まれて、屋根R上に固定されている。
さらに、カバー本体21は、屋根Rに設置された場合に水上側を向く面に、湾曲面21cを有している。この湾曲面21cは、中央部から側部に向かうほど水上側から水下側に湾曲しながら傾斜する面である。
なお、実施形態において、周縁部22は、切り欠き22aを有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、切り欠き22aに替えて、カバー本体21の内部空間と外部を連通させる管部材(図示しない)を設けて雨水を排出してもよい。
防水シール23は、周縁部22の底面側に張り付けられて屋根Rに密着し、周縁部22と屋根Rとの間で周縁部22と屋根Rとの隙間を塞ぐ役割を果たしている。
また、本実施形態の防水シール23は、より高い防水性を発揮するために、周縁部22と屋根Rとの間で圧縮されている。なお、防水シール23は、切り欠き22aが形成された周縁部22には張り付けられていない。また、防水シール23としては、例えば、ブチルシートなどが挙げられるが、本発明においてはこれに限定されない。
この防水部材30の下面は、防水部材30の下方に配設される面材R2と平行になるように形成され、一方で、防水部材30の上面は、防水部材30の上方に配設されるスレートSと平行となるように形成されている。
そのため、防水部材30は、空間Uの勾配形状に合わせた形状に形成されて、面材R2上と防水部材30との間、及び防水部材30とスレートSとの間に隙間が生じないようになっている。
なお、防水部材30は、屋根Rにソーラーシステム1を敷設する前において、取り外し可能に貼着された目印部材31(図8参照)を備えている。また、この目印部材31は、防水部材30の上方に敷設されるスレートSの水下側端部よりも、水下側に延出して露出するように形成されている(図8参照)。
図8は、ソーラーシステムの取付方法の手順を数段階に分けて説明するための説明図であり、(a)は第1段階の平面図、(b)は第2段階の平面図である。図9(a)は、図8(a)のVII−VII線断面図、(b)は、図8(b)のVIII−VIII線断面図である。図10は、ソーラーシステムの取付方法の手順を数段階に分けて説明するための説明図であり、(a)は第3段階の平面図、(b)は第4段階の平面図である。図11(a)は、図10(a)のIX−IX線断面図、(b)は、図10(b)のX−X線断面図である。
詳細には、まず、水下側から水上側に向かって、スレートSを面材R2上に敷設する。ここで、スレートSの敷設方法は、スレートSの水下側の端部を、水下側に隣接して敷設されたスレートS上に重ね合わせ、屋根下地R1に対して傾斜するように敷設する。これにより、スレートSと屋根下地R1との間に、空間U(図2、図4、図5参照)が形成され、防水部材30を敷設できる。
また、支持金具カバー20は、湾曲面21c(図7参照)が水上側を向くように配置する。なお、この締結具T3を締め付ける前の状態において、支持金具10の支持部11と、その支持金具10を覆う支持金具カバー20の平坦面21aとは、隙間Wを有している(図7(b)参照。)。
詳細には、支持金具10に設けられた締結具T3を構成するボルトが下地フレーム3の貫通孔を貫通するように、下地フレーム3の凹部3aを支持金具カバー20の平坦面21aに当接させて配置する(詳しくは図3を参照。)。
そして、支持金具カバー20にかかる荷重が周縁部22の底面に設けられた防水シール23に作用し、防水シール23が押し潰されて圧縮し屋根Rに密着する。
そのため、図11(b)に示すように、支持金具カバー20の平坦面21aが、支持金具10側に移動して支持金具10の支持部11に当接して、支持金具10が下地フレーム3を支持する。
これにより、下地フレーム3が支持金具10に強固に固定され、また、支持金具カバー20が下地フレーム3と支持金具10に挟持される。
その後に取り付け作業については、図2及び図3に示すように、下地フレーム3に締結具T2、T3により固定金具4を固定する。さらに、その固定金具4に、ソーラー発電パネル2を固定する。そして、図4に示すように、下地フレーム3の水下側端部に、化粧カバー44と落下防止部材45をビス止めにより固定して、ソーラーシステム1が完成する。
2 ソーラー発電パネル
3 下地フレーム
10 支持金具
11 支持部
12 被固定部
20 支持金具カバー
21 カバー本体
22 周縁部
23 防水シール
30 防水部材
31 目印部材
K 固定具
R 屋根
S スレート
T、T1、T2、T3 締結具
Claims (5)
- 傾斜する屋根に固定された支持金具と、前記支持金具に締結具で締結されたソーラーシステムと、前記支持金具と前記ソーラーシステムとの間に設置されて前記支持金具を被覆する支持金具カバーと、を備えるソーラーシステムの取付方法であって、
前記屋根は、屋根下地上に複数のスレートが敷設されて構成され、
前記各スレートの水下側の端部が水下側に敷設された前記スレート上に重ね合わせられて、前記各スレートの水下側の部位が露出するとともに前記屋根の屋根面が段状を成し、
前記支持金具及び前記支持カバーは、単一の前記スレートの露出している部位の上に設置され、
前記支持金具カバーは、前記支持金具を覆い前記スレート側に開口するカバー本体と、前記カバー本体の開口周縁に延設された周縁部と、前記周縁部の前記スレート側面に設置された防水シールと、を有し、
前記屋根に固定された前記支持金具に前記支持金具カバーを被せる被せ工程と、
前記支持金具カバー上に前記ソーラーシステムを配置する配置工程と、
前記締結具で前記支持金具と前記ソーラーシステムとを締結する締結工程と、
を備え、
前記締結工程の前の状態では、前記カバー本体と前記支持金具との間に隙間を有し、
前記締結工程において、前記ソーラーシステムが前記支持金具カバーを押圧し、前記防水シールが圧縮されて前記カバー本体が前記支持金具に当接することを特徴とするソーラーシステムの取付方法。 - 前記支持金具カバーの周縁部は、水下側に排水口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のソーラーシステムの取付方法。
- 前記支持金具カバーのカバー本体は、
水上側に形成された面が中央部から側部に向かうほど水上側から水下側に傾斜した傾斜面となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のソーラーシステムの取付方法。 - 前記複数のスレートは、水下側の端部を水下側に敷設された前記被覆材上に重ね合わせ、前記屋根下地に対し傾斜させて空間が形成されるように敷設され、
前記空間には、前記空間の勾配形状に合わせた防水部材が敷設され、
前記支持金具は、前記スレート及び前記防水部材を貫通して前記屋根下地に打ち込まれた固定具により固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のソーラーシステムの取付方法。 - 前記防水部材は、取り外し可能な目印部材を有し、
前記目印部材は、前記防水部材の上方に敷設される前記スレートの水下側端部よりも水下側に延出して露出していることを特徴する請求項4に記載のソーラーシステムの取付方法。
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