JP5949650B2 - スタータ - Google Patents
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Description
エンジンの始動を行う従来のスタータは、アイドリングストップが実施された後、エンジンが完全に停止するまでの間、すなわち、エンジンの惰性回転中にエンジンを再始動させることはできない。なお、従来のスタータとは、ピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出す動作と、モータの通電電流を断続するためのメイン接点の開閉動作とを一つのソレノイドスイッチ(ここでは、非ISS用スイッチと呼ぶ)によって行う方式を言う。
ISS用スイッチとは、ピニオンを押し出すためのソレノイドSL1と、メイン接点を開閉するためのソレノイドSL2とを持ち、両ソレノイドSL1、SL2の作動を独立して制御できるように構成されている。すなわち、ソレノイドSL1によるピニオンを押し出す動作と、ソレノイドSL2によるメイン接点の開閉動作とを別々に制御できるので、エンジンの惰性回転中であっても、ピニオンをリングギヤに噛み合わせてエンジンを再始動させることが可能である。
このアイドリングストップ実施後のエンジン再始動時におけるモータ起動時に流れる大電流(一般に始動電流あるいは突入電流と呼ばれる)が問題となる。つまり、モータの起動時に大電流が流れると、バッテリの端子電圧が大きく低下して、メータ類やオーディオあるいはナビゲーション等の電気機器が瞬間的に作動停止する、いわゆる「瞬断」と呼ばれる現象が発生する。通常、ISSを搭載する車両は、道路上でアイドリングストップが実施されるため、スタータを作動させる度に大電流が流れて「瞬断」が発生すると、ドライバーへの悪影響(心理的な負担)が大きくなる。
このICRリレーは、モータの起動時にリレー接点が開成(オフ)することで、抑制抵抗を含む高抵抗経路が形成される。その結果、バッテリから抑制抵抗を通ってモータに抑制された電流が流れることで、バッテリの端子電圧が大幅に低下することを防止できる。その後、リレー接点が閉成(オン)すると、抑制抵抗の両端が短絡されて低抵抗経路が形成されることにより、バッテリの全電圧がモータに印加される。
また、両ソレノイドSL1、SL2の制御は、車両側のECUで実施するため、両ソレノイドSL1、SL2へ通電するための端子(以下、50端子と呼ぶ)が二端子化する。つまり、図16に示す様に、SL1用の50端子T1と、SL2用の50端子T2とを別々に設けているため、50端子T1、T2のコネクタ100が大型化する。その結果、車両側への搭載性が悪化するだけでなく、50端子T1、T2に接続されるハーネスとスタータリレーも二系統必要となるためシステムコストが増加する。
また、従来のICRリレーは、スタータとは独立した製品であるため、ICRリレーを作動させるための信号線およびICRリレーとスタータとを結線するためのハーネスが別に必要である。このため、結線に要する工数や部品点数の増加によるシステムコストの増加という課題がある。加えて、ICRリレーとスタータとを結線することにより、始動回路としては、追加されたハーネスの分だけ回路抵抗が増加するため、スタータの実出力が低下し、車種によっては1ランク出力の大きなスタータを使用する必要がある。
また、ICRリレーを電磁スイッチのB端子(バッテリケーブルが接続される端子ボルト)よりバッテリ側に配置する場合は、ICRリレーの接続端子に常時電圧が印加された状態となる。このため、異物や工具等が接続端子に接触することによる不用意な短絡を防ぐために、接続端子を保護カバー等で覆う必要があり、さらに部品点数および作業工数が増えることで、システムコストが増大する要因となる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、アイドリングストップに対応でき、且つ突入電流抑制機能を内蔵した小型軽量の電磁ソレノイド装置を搭載したスタータを提供することにある。
本発明のスタータは、通電によって回転力を発生する整流子モータ(以下、モータと呼ぶ)と、エンジンのリングギヤに噛み合わされてモータの回転力をリングギヤに伝達するピニオンと、モータと並設されてスタータハウジングに固定される電磁ソレノイド装置とを備える。
電磁ソレノイド装置は、
a)モータの始動回路に設けられる一対の第1固定接点と、この第1固定接点に対向して可動する第1可動接点とを有し、第1固定接点に対する第1可動接点の開閉動作に応じてモータの通電電流を断続する第1スイッチと、
b)第1スイッチと直列に始動回路に接続され、第1スイッチの閉成時に始動回路を流れる突入電流を抑制する抑制抵抗と、
c)抑制抵抗をバイパスして始動回路に設けられる一対の第2固定接点と、この第2固定接点に対向して可動する第2可動接点とを有し、この第2可動接点が第2固定接点に接触する接点閉成時に抑制抵抗の両端を短絡する短絡経路を形成し、第2可動接点が第2固定接点より開離する接点開成時に短絡経路を開放する第2スイッチと、
d)通電によってメイン電磁石を形成し、このメイン電磁石に吸引されて軸方向に移動するプランジャを有し、このプランジャの動きに連動してピニオンをリングギヤ側へ押し出すと共に、第1可動接点および第2可動接点を駆動するメインソレノイドと、
e)第1スイッチの閉成動作に対し、第1可動接点の動きを規制して第1可動接点と第1固定接点とを非接触とする規制位置と、第1可動接点の動きを規制解除して第1可動接点と第1固定接点との接触を許容する規制解除位置との間で移動可能に設けられる第1規制部材と、
f)第2スイッチの閉成動作に対し、第2可動接点の動きを規制して第2可動接点と第2固定接点とを非接触とする規制位置と、第2可動接点の動きを規制解除して第2可動接点と第2固定接点との接触を許容する規制解除位置との間で移動可能に設けられる第2規制部材と、
g)通電によって第1電磁石を形成し、この第1電磁石がオンする作動時に第1規制部材を規制位置へ駆動し、第1電磁石がオフする非作動時に第1規制部材を規制解除位置へ復帰させる第1小型ソレノイドと、
h)通電によって第2電磁石を形成し、この第2電磁石がオンする作動時に第2規制部材を規制位置へ駆動し、第2電磁石がオフする非作動時に第2規制部材を規制解除位置へ復帰させる第2小型ソレノイドとを備え、
第1小型ソレノイドは、メインソレノイドが作動して第1スイッチが閉成される前に、第1規制部材を規制位置へ駆動して第1可動接点の動きを規制し、プランジャが吸着してから所定時間後に第1規制部材が規制解除位置へ復帰して第1可動接点の動きを規制解除するように第1電磁石のオン/オフ動作が制御され、
第2小型ソレノイドは、メインソレノイドが作動して第2スイッチが閉成される前に、第2規制部材を規制位置へ駆動して第2可動接点の動きを規制し、第1規制部材が第1可動接点の動きを規制解除してから所定時間後に第2規制部材が規制解除位置へ復帰して第2可動接点の動きを規制解除するように第2電磁石のオン/オフ動作が制御されることを特徴とする。
ここで、第1、第2小型ソレノイドは、それぞれ第1、第2規制部材を規制位置へ駆動してから規制解除位置へ復帰するまでの作動時間が短い(おおよそ数十mmSec〜百数十mmSec)ので、第1、第2小型ソレノイドの通電による発熱量を大幅に小さくできる。
また、第1小型ソレノイドの作動中、つまり、第1規制部材により第1可動接点の動きが規制されている間は、第1可動接点と第1固定接点とが非接触となるため、バッテリ電圧がモータに印加されることはない。すなわち、第1小型ソレノイドの作動中は、モータに通電されないので、突入電流によるバッテリ電圧の大幅な低下が発生することもない。よって、第1小型ソレノイドの作動時に突入電流による電圧降下を考慮する必要が無いため、第1小型ソレノイドを更に小型化できる。
また、第1、第2小型ソレノイドは、共に第1電磁石および第2電磁石が形成される作動時にプランジャが押し出されて第1規制部材および第2規制部材をそれぞれ規制位置へ駆動する構造である。このため、仮に、第1小型ソレノイドが作動不良を起こした場合、つまり、第1小型ソレノイドが通電されても作動しない場合は、第1規制部材が規制位置へ駆動されることはない。同様に、第2小型ソレノイドが通電されても作動しない場合は、第2規制部材が規制位置へ駆動されることはない。この場合、従来の非ISS用スイッチと同様の作動が可能であり、第1、第2小型ソレノイドの少なくとも一方が作動不良を起こした場合でも、すぐに始動不良とはならないため、ロバスト性の高い電磁ソレノイド装置を構成できる。
さらに、部品点数の低減によるシステムコストの低減、およびICRリレーを独立して設けた場合の搭載スペースが不要となるため、スタータの搭載性が向上する。
実施例1のスタータ1は、図1に示す様に、通電によって回転力を発生する整流子モータ2と、このモータ2の回転速度を減速する減速装置3と、この減速装置3を介してモータ2の電機子軸2aに連結される出力軸4と、エンジン側より伝達される過大な衝撃を吸収する衝撃吸収装置(後述する)と、減速装置3で増幅されたモータ2の発生トルクを出力軸4に伝達するクラッチ5と、出力軸4の軸上に配置されるピニオン6と、モータ2と共にスタータハウジング7に固定される電磁ソレノイド装置8等より構成される。
モータ2は、磁気回路を形成するヨーク9の内周に複数の永久磁石10を配置して構成される界磁子と、電機子軸2aの反減速装置側(図示右側)の端部に整流子11を備える電機子12と、整流子11の外周上に配置されるブラシ13等を備える。なお、図1では、永久磁石界磁を図示しているが、電磁石界磁でも良い。
出力軸4は、モータ2の電機子軸2aと同一軸線上に配置されて、一方の端部が軸受15を介してスタータハウジング7に回転自在に支持され、他方の端部が軸受16を介してセンタケース17に回転自在に支持されている。
衝撃吸収装置は、回転規制された固定プレート18と、皿ばね19に押圧されて固定プレート18に摩擦係合する摩擦プレート20とを交互に配置して構成され、エンジン側より過大なトルクが伝達された時に、摩擦プレート20が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことで衝撃を吸収する。なお、摩擦プレート20は、減速装置3のインターナルギヤを兼ねて形成されている。
ピニオン6は、出力軸4の外周にヘリカルスプライン嵌合して軸上を移動可能に配置され、エンジンの始動を行う際にエンジン側のリングギヤ24(図1参照)に噛み合わされて、減速装置3で増幅されたモータ2の回転トルクをリングギヤ24に伝達する。
なお、以下の説明では、図3に示す電磁ソレノイド装置8の図示左側を前端側と呼び、図示右側を後端側と呼ぶ。
電磁ソレノイド装置8は、シフトレバー25(図1参照)を駆動してピニオン6をリングギヤ24側へ押し出すメインソレノイド26と、このメインソレノイド26の磁気回路を兼ねる筒状のフレーム27にかしめ固定されるスイッチカバー28と、このスイッチカバー28の内部に配置される第1の接点ユニットおよび第2の接点ユニット等より構成される。
メインソレノイド26は、通電によって電磁石(以下、メイン電磁石と呼ぶ)を形成するコイル29と、このコイル29の外周に配置される円筒ヨーク30と、コイル29の後端側に隣接する環状の固定鉄心31と、コイル29の前端側に隣接する環状の固定プレート32と、コイル29の内周を軸方向に可動するプランジャ33と、このプランジャ33の後端面に固定されるプランジャロッド34と、プランジャ33を反固定鉄心方向(図示左方向)へ付勢するリターンスプリング35等より構成される。
円筒ヨーク30は、軸方向の後端が固定鉄心31に当接し、軸方向の前端が固定プレート32に当接して、固定鉄心31と固定プレート32との間を磁束が通る磁束通路を形成している。
固定鉄心31は、径方向の内周側がボビン36の内径より内側に入り込んで、プランジャ33と軸方向に対向して設けられている。
固定プレート32は、固定鉄心31と同じく鉄等の強磁性体によって形成され、メイン電磁石が形成されることで磁化される。
プランジャロッド34は、軸方向の前端側にフランジ部34aが設けられ、このフランジ部34aがプランジャ33の端面に溶接あるいは接着等により固定されている。このプランジャロッド34は、固定鉄心31の中央部に開口する円形孔の内周を通り抜けて軸方向に延設され、反プランジャ側(後端側)の端部がスイッチカバー28の内側に形成される接点室38へ入り込んでいる。また、反プランジャ側の端部には、ロッド径が拡大するロッド径大部34bが設けられ、さらに、ロッド径大部34bの径方向両側(図3の上下両側)に延出する接点保持板34cが一体に設けられている。
リターンスプリング35は、軸方向の後端が固定プレート32の反コイル側端面に支持され、軸方向の前端が、プランジャ33の前端面に固定されるスプリング受け座39に支持されている。
ジョイント40は、後端側の端部にフランジ部40aが設けられ、このフランジ部40aがドライブスプリング41の荷重を受けて円筒孔の底面に押し付けられている。また、プランジャ33の円筒孔より突き出るジョイント40の前端部に係合溝40bが形成され、この係合溝40bにシフトレバー25の端部が二股に係合している(図1参照)。
ドライブスプリング41は、メイン電磁石によって磁化された固定鉄心31にプランジャ33が吸着される間に圧縮されて、ピニオン6をリングギヤ24に押し込むための反力を蓄える。
2本の接続端子42、43は、バッテリ側のハーネスが接続されるB端子42と、モータ2側に接続されるM端子43である。B端子42は、図3に示す様に、ボルト頭部42aと雄ねじ部42bとを有するボルト形状に設けられて、ボルト頭部42aがスイッチカバー28に埋設され、雄ねじ部42bがスイッチカバー28の後端より軸方向に突き出ている。
スタータリレー46は、アイドリングストップが実施された後、ユーザーの再始動要求に応じてエンジンを再始動させる時に、車両側のECU48によって閉成制御される。
第1固定接点51、52のうち、一方の固定接点51は、上記のM端子43と一体に設けられて、本発明のM固定接点を形成している。すなわち、図5に示す様に、スイッチカバー28の側面より接点室38へ挿入されるM端子43の一端側が一方の固定接点51として形成される。他方の固定接点52は、一方の固定接点51との間に所定の間隔を有してスイッチカバー28に固定され、本発明のM中間固定接点を形成している。以下、他方の固定接点52を中間固定接点52と呼ぶ。
接点支持具54は、接点保持板34cに形成された丸孔(図示せず)の内周に摺動可能に嵌合する円柱形状を有し、接点保持板34cに対し軸方向に移動可能に取り付けられる。この接点支持具54の軸方向前端には、接点保持板34cの丸孔から接点支持具54を抜け止めするフランジ部54aが設けられている。一方、接点支持具54の軸方向後端には、接点圧スプリング55に付勢される第1可動接点53を接点支持具54から抜け止めするフランジ板54bが設けられている。
規制位置とは、第1スイッチの閉成動作に対し、第1可動接点53と第1固定接点51、52との間に隙間を有した状態で第1可動接点53が第1規制部材49に当接するように、第1可動接点53の動きを規制して第1可動接点53と第1固定接点51、52とを非接触とする位置である。具体的には、メインソレノイド26に通電されない状態での第1可動接点53の接点面と第1固定接点51、52の接点面との間の位置である。
規制解除位置とは、第1可動接点53の動きを規制解除して、第1可動接点53と第1固定接点51、52との接触を許容する位置である。具体的には、第1固定接点51、52の接点面より反可動接点側の位置である。
この第1小型ソレノイド50は、第1電磁石を形成して小型プランジャ57を吸引し、その小型プランジャの移動に連動して第1規制部材49を規制位置へ駆動する際に、第1可動接点53が第1規制部材49に当接するより先に、小型プランジャ57を吸着する構造を有する。なお、第1小型ソレノイド50により第1可動接点53の動きが規制されている時に、第1可動接点53を押圧する接点圧スプリング55の押圧荷重は、第1小型ソレノイド50が第1可動接点53の動きを規制する規制力より小さいことは言うまでもない。
抑制抵抗58は、第1スイッチを閉成してバッテリ47からモータ2に通電する際に、始動回路を流れる電流が抑制抵抗58を通ることで、モータ2に流れる突入電流を抑制する。第2スイッチは、一対の第2固定接点61、62と、この第2固定接点61、62に対向して軸方向に可動する第2可動接点63とで構成される。この第2スイッチは、第2可動接点63が第2固定接点61、62に接触する接点閉成時に抑制抵抗58の両端を短絡する短絡経路を形成し、第2可動接点63が第2固定接点61、62より開離する接点開成時に短絡経路を開放する。
抑制抵抗58は、一端が一方の固定接点61に接続され、他端が中間固定接点62に接続されている。
接点支持具64の構成は、第1可動接点53を支持する接点支持具54と同じであり、詳細な説明は省略する。但し、前述の第1可動接点53と第1固定接点51、52との間の接点間距離をL1とし、第2可動接点63と第2固定接点61、62との間の接点間距離をL2とすると、L1<L2の関係が成立している(図3参照)。
前述の第1可動接点53と第2可動接点63は、図4に示す様に、接点長手方向(図示上下方向)に所定の隙間を有して、それぞれ接点支持具54、64に支持されている。
規制位置とは、第2スイッチの閉成動作に対し、第2可動接点63と第2固定接点61、62との間に隙間を有した状態で第2可動接点63が第2規制部材59に当接するように、第2可動接点63の動きを規制して第2可動接点63と第2固定接点61、62とを非接触とする位置である。
規制解除位置とは、第2可動接点63の動きを規制解除して、第2可動接点63と第2固定接点61、62との接触を許容する位置である。具体的には、第2固定接点61、62の接点面より反可動接点側の位置である。
この第2小型ソレノイド60は、第2電磁石を形成してプランジャ67を吸引し、そのプランジャ67の移動に連動して第2規制部材59を規制位置へ駆動する際に、第2可動接点63が第2規制部材59に当接するより先に、プランジャ67を吸着する構造を有する。なお、第2小型ソレノイド60により第2可動接点63の動きが規制されている時に、第2可動接点63を押圧する接点圧スプリング65の押圧荷重は、第2小型ソレノイド60が第2可動接点63の動きを規制する規制力より小さいことは言うまでもない。
ここでは、アイドリングストップが実施されてエンジンが自動停止した後、ユーザーの再始動要求に応じてエンジンを再始動させる時の作動を説明する。
ECU48は、エンジン再始動の要求を受けると、スタータリレー46を閉成する。
スタータリレー46が閉成すると、バッテリ47より50端子37に電力が供給され、50端子37よりメインソレノイド26、第1小型ソレノイド50、第2小型ソレノイド60、およびIC68に通電される。
メインソレノイド26は、コイル29への通電によりメイン電磁石が形成されると、プランジャ33がリターンスプリング35を押し縮めながら固定鉄心31に吸引されて移動する。
第1小型ソレノイド50の作動が停止すると、図示しないリターンスプリングの反力により小型プランジャ57が押し戻されて第1規制部材49が規制解除位置へ復帰することで、第1可動接点53の動きを規制解除する。その結果、図9に示す様に、第1可動接点53が第1固定接点51、52に当接して、接点圧スプリング55に付勢されることにより第1スイッチが閉成する。
また、モータ2が抑制された電流によって低速度で回転し、その回転がピニオン6に伝達されると、ピニオン6がリングギヤ24と噛み合い可能な位置、すなわち、一方の歯が他方の歯間スペースと一致する位置まで回転して他方の歯間スペースに入り込むことでリングギヤ24に噛み合うことができる。
第2小型ソレノイド60の作動が停止すると、図示しないリターンスプリングの反力によりプランジャ67が押し戻されて第2規制部材59が規制解除位置へ復帰することで、第2可動接点63の動きを規制解除する。その結果、図11に示す様に、第2可動接点63が第2固定接点61、62に当接して、接点圧スプリング65に付勢されることにより第2スイッチが閉成する。これにより、抑制抵抗58の両端が短絡される短絡経路が形成されるため、図12に示す様に、バッテリ47から抑制抵抗58を経由することなくモータに通電される。すなわち、バッテリ47の全電圧がモータ2に印加されるので、モータ2が高速度で回転し、そのモータ2の回転がピニオン6からリングギヤ24に伝達されてエンジンをクランキングする。
チェンジオブマインドとは、例えば、車両が停止状態で、図13に示す様に、エンジンが停止する直前に一旦オーバーシュートして逆回転する領域を含むエンジン完全停止前の状態において、ユーザーの再始動要求に応答してエンジンを再始動させることを言う。
また、減速時アイドリングストップとは、車両が完全に停止する前、すなわち、車両速度がゼロになるまでの減速期間中にユーザーの再始動要求に応答してエンジンを再始動させることを言う。
実施例1の電磁ソレノイド装置8は、メインソレノイド26が作動して第1スイッチおよび第2スイッチが閉成する前に、第1小型ソレノイド50および第2小型ソレノイド60(以下、両小型ソレノイド50、60と呼ぶ)の作動によって第1可動接点53および第2可動接点63の動きを規制することができる。さらに、第1小型ソレノイド50の作動停止により第1可動接点53の動きを規制解除してから、第2小型ソレノイド60の作動停止により第2可動接点63の動きを規制解除するまでの間に所定の時間差が設定される。この第1可動接点53の動きを規制解除してから第2可動接点63の動きを規制解除するまでの間、すなわち、第1スイッチが閉成してから、高出力でモータ2を回転させる第2スイッチが閉成するまでの間は、抑制抵抗58を通ってモータ2に通電されるので、突入電流を抑制できる。
また、両小型ソレノイド50、60の作動、非作動のタイミングを独立に制御して、ピニオン6の押し出しタイミングに対する抑制抵抗58を通してのモータ通電タイミングと、抑制抵抗58を通さないモータ通電タイミングとをそれぞれ自在に制御できる。
また、両小型ソレノイド50、60は、第1規制部材49および第2規制部材59をそれぞれ規制位置へ駆動して第1可動接点53および第2可動接点63の動きを規制する際に、メインソレノイド26のプランジャ33の動きを規制することはない。このため、第1可動接点53および第2可動接点63の動きを規制するために必要な両小型ソレノイド50、60の規制力は、プランジャ33に作用しているメイン電磁石の吸引力を上回る必要がないので、両小型ソレノイド50、60を小型化できる。
実施例1の電磁ソレノイド装置8は、スイッチカバー28に固定されるB端子42に熱容量の大きなバッテリハーネスが接続される。この場合、周囲温度が下がった時に、スタータ本体よりも先にハーネスの温度が下がることで、そのハーネスが接続されているB端子42の温度が最初に低下する。このため、接点室38の中でB端子42に接続されている固定接点61の表面に結露が発生しやすく、その水分が氷結した場合に導通不良となる恐れがある。このため、従来のISS用スイッチでは、可動接点が固定接点に当接した時の衝撃で固定接点上の氷を粉砕できるように、ソレノイドの吸引力を大きくしておく必要がある。
さらに、ICRリレーを電磁ソレノイド装置8とは別にモータ2の始動回路に独立して設けた場合と比べて、部品点数の低減によるシステムコストの低減が可能であり、且つ、ICRリレーの搭載スペースが不要となるため、スタータ1の搭載性が向上する。
なお、実施例1と共通する構成部品については、実施例1と同一番号を付与し、その説明は省略する。
(実施例2)
この実施例2は、図14に示す様に、M端子43を実施例1に記載したB端子42と同様のボルト形状とした事例である。
この場合、第1小型ソレノイド50および第2小型ソレノイド60は、両コイル56、66のマイナス側を、共にスイッチカバー28の内部でM端子43に容易に結線でき、そのM端子43からモータ2を経由してアースに接続することができる。
なお、両小型ソレノイド50、60の作動時間を制御するIC68は、両小型ソレノイド50、60の作動回路の中に直列に接続される。すなわち、両小型ソレノイド50、60とアースとの間、もしくは、50端子37と両小型ソレノイド50、60との間にIC68を接続する。
この実施例3は、少なくとも第1小型ソレノイド50を実施例2と同様にM端子43に結線した上で、ブラシ13の寿命付近まで有効にスタータ1を使用できるように構成した事例である。
整流子モータ2を使用するスタータ1は、ブラシ13の摩耗による寿命を正確に検出できないため、車両側でスタータ1の作動回数をカウントして、一定回数に達すると、ユーザーにスタータ1の交換を促す仕組みになっている。この場合、車両側が想定している回数よりもスタータ1の寿命が短くならないように、かなり余裕を持たせた設計となっているため、ブラシ13を寿命付近まで有効に使用することができない。
そこで、ブラシ13が寿命付近まで摩耗してモータ2がエンジンを始動できなくなる前に、整流子11とブラシ13との接触が不安定になる様に構成する。具体的には、図15に示す様に、ブラシ13を保持するブラシホルダ69とブラシピグテール70との引っ掛かりを利用することができる。つまり、ブラシホルダ69の側面にブラシピグテール70を取り出すためのU溝69aを形成し、ブラシ13が寿命付近まで摩耗した時点でブラシピグテール70がU溝69aの底部に引っ掛かる構成とする。
また、ECU48は、第1小型ソレノイド50が正常に作動していないと判定した場合に、その旨をユーザーに警告することができる。これにより、仮に、ブラシ13が寿命付近まで摩耗した場合でも、スタータ1が完全にエンジン始動不能となる前の安全なうちにスタータ1の交換を促すことができる。その結果、常にブラシ13の寿命付近まで有効にスタータ1を使用可能となるので、ブラシ寿命の余裕を低減して、より小型軽量のスタータ1とすることができる。
これに対し、第1小型ソレノイド50に何らかの異常が発生して作動不良を生じる場合であっても、第1小型ソレノイド50が正常に作動する場合と比較して、第1スイッチが閉成するタイミングが早くなる。従って、上記の事例と同様に、突入電流によって電圧降下が発生するタイミングをECU48で検出し、そのタイミングが正常時のタイミングより早い時は、第1小型ソレノイド50が正常に作動していないと判定できる。
実施例1では、第1スイッチを第2スイッチよりモータ2側に配置しているが、第1スイッチを第2スイッチよりバッテリ47側に配置する構成も可能である。
また、実施例1では、第1スイッチ側の中間固定接点52と第2スイッチ側の中間固定接点62とを一体に設けているが、両中間固定接点52、62を別々に形成して、その両中間固定接点52、62を金属プレートなどにより電気的に接続する構成でも良い。
実施例2、3では、ボルト形状のM端子43に両小型ソレノイド50、60(実施例3では少なくとも第1小型ソレノド60)のコイル56、66のマイナス側を結線しているが、実施例1に記載したM端子43、すなわち金属製の板状部材にコイル56、66のマイナス側を結線する構成を否定するものではない。つまり、M端子43が板状部材であっても、コイル56、66のマイナス側を容易に結線できるように、結線用の係止部等を予め設けておくこともできる。
2 モータ
6 ピニオン
7 スタータハウジング
8 電磁ソレノイド装置
24 リングギヤ
26 メインソレノイド
28 スイッチカバー
33 メインソレノイドのプランジャ
37 50端子(通電端子)
48 ECU(第1小型ソレノイド作動判定手段)
49 第1規制部材
50 第1小型ソレノイド
51 固定接点(第1固定接点)
52 中間固定接点(第1固定接点)
53 第1可動接点
58 抑制抵抗
59 第2規制部材
60 第2小型ソレノイド
61 固定接点(第2固定接点)
62 中間固定接点(第2固定接点)
63 第2可動接点
68 IC(制御回路)
Claims (14)
- 通電によって回転力を発生する整流子モータ(以下、モータ(2)と略す)と、
エンジンのリングギヤ(24)に噛み合わされて前記モータ(2)の回転力を前記リングギヤ(24)に伝達するピニオン(6)と、
前記モータ(2)と並設されてスタータハウジング(7)に固定される電磁ソレノイド装置(8)とを備えるスタータ(1)であって、
前記電磁ソレノイド装置(8)は、
前記モータ(2)の始動回路に設けられる一対の第1固定接点(51、52)と、この第1固定接点(51、52)に対向して可動する第1可動接点(53)とを有し、前記第1固定接点(51、52)に対する前記第1可動接点(53)の開閉動作に応じて前記モータ(2)の通電電流を断続する第1スイッチと、
この第1スイッチと直列に前記始動回路に接続され、前記第1スイッチの閉成時に前記始動回路を流れる突入電流を抑制する抑制抵抗(58)と、
この抑制抵抗(58)をバイパスして前記始動回路に設けられる一対の第2固定接点(61、62)と、この第2固定接点(61、62)に対向して可動する第2可動接点(63)とを有し、この第2可動接点(63)が前記第2固定接点(61、62)に接触する接点閉成時に前記抑制抵抗(58)の両端を短絡する短絡経路を形成し、前記第2可動接点(63)が前記第2固定接点(61、62)より開離する接点開成時に前記短絡経路を開放する第2スイッチと、
通電によって電磁石(以下、メイン電磁石と呼ぶ)を形成し、このメイン電磁石に吸引されて軸方向に移動するプランジャ(33)を有し、このプランジャ(33)の動きに連動して前記ピニオン(6)を前記リングギヤ(24)側へ押し出すと共に、前記第1可動接点(53)および前記第2可動接点(63)を駆動するメインソレノイド(26)と、 前記第1スイッチの閉成動作に対し、前記第1可動接点(53)の動きを規制して前記第1可動接点(53)と前記第1固定接点(51、52)とを非接触とする規制位置と、前記第1可動接点(53)の動きを規制解除して前記第1可動接点(53)と前記第1固定接点(51、52)との接触を許容する規制解除位置との間で移動可能に設けられる第1規制部材(49)と、
前記第2スイッチの閉成動作に対し、前記第2可動接点(63)の動きを規制して前記第2可動接点(63)と前記第2固定接点(61、62)とを非接触とする規制位置と、前記第2可動接点(63)の動きを規制解除して前記第2可動接点(63)と前記第2固定接点(61、62)との接触を許容する規制解除位置との間で移動可能に設けられる第2規制部材(59)と、
通電によって電磁石(以下、第1電磁石と呼ぶ)を形成し、この第1電磁石がオンする作動時に前記第1規制部材(49)を前記規制位置へ駆動し、前記第1電磁石がオフする非作動時に前記第1規制部材(49)を前記規制解除位置へ復帰させる第1小型ソレノイド(50)と、
通電によって電磁石(以下、第2電磁石と呼ぶ)を形成し、この第2電磁石がオンする作動時に前記第2規制部材(59)を前記規制位置へ駆動し、前記第2電磁石がオフする非作動時に前記第2規制部材(59)を前記規制解除位置へ復帰させる第2小型ソレノイド(60)とを備え、
前記第1小型ソレノイド(50)は、前記メインソレノイド(26)が作動して前記第1スイッチが閉成する前に、前記第1規制部材(49)を前記規制位置へ駆動して前記第1可動接点(53)の動きを規制し、前記プランジャ(33)が吸着してから所定時間後に前記第1規制部材(49)が前記規制解除位置へ復帰して前記第1可動接点(53)の動きを規制解除するように前記第1電磁石のオン/オフ動作が制御され、
前記第2小型ソレノイド(60)は、前記メインソレノイド(26)が作動して前記第2スイッチが閉成する前に、前記第2規制部材(59)を前記規制位置へ駆動して前記第2可動接点(63)の動きを規制し、前記第1規制部材(49)が前記第1可動接点(53)の動きを規制解除してから所定時間後に前記第2規制部材(59)が前記規制解除位置へ復帰して前記第2可動接点(63)の動きを規制解除するように前記第2電磁石のオン/オフ動作が制御されることを特徴とするスタータ。 - 請求項1に記載したスタータ(1)において、
前記第1小型ソレノイド(50)および前記第2小型ソレノイド(60)は、それぞれ前記第1電磁石および前記第2電磁石に吸引されて軸方向に移動するプランジャ(57、67)を有し、このプランジャ(57、67)の動きに連動して前記第1規制部材(49)および前記第2規制部材(59)が前記規制位置と前記規制解除位置との間で移動可能に設けられ、
前記第1規制部材(49)および前記第2規制部材(59)を前記規制位置へ駆動する際に、前記第1可動接点(53)および前記第2可動接点(63)が前記第1規制部材(49)および前記第2規制部材(59)に当接するより先に、前記プランジャ(57、67)が吸着する構造を有することを特徴とするスタータ。 - 請求項1または2に記載したスタータ(1)において、
前記第1スイッチと前記第2スイッチは、前記メインソレノイド(26)の作動が停止して、前記第1可動接点(53)および前記第2可動接点(63)がそれぞれ前記第1固定接点(51、52)および前記第2固定接点(61、62)から開離する時に、前記第2可動接点(63)の方が前記第1可動接点(53)より先に開離する接点構造を有することを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
前記電磁ソレノイド装置(8)は、前記メインソレノイド(26)の磁気回路を兼ねる筒状のフレーム(27)と、このフレーム(27)の開口部を閉塞して前記フレーム(27)に固定されるスイッチカバー(28)とを有し、前記スイッチカバー(28)には、前記始動回路のバッテリ(47)側に接続される第1の接続端子(以下、B端子(42)と呼ぶ)と、前記始動回路の前記モータ(2)側に接続される第2の接続端子(以下、M端子(43)と呼ぶ)とが固定され、
前記スイッチカバー(28)の内部には、前記B端子(42)に接続されるB固定接点と、前記M端子(43)に接続されるM固定接点と、前記B固定接点と対を組むB中間固定接点と、前記M固定接点と対を組むM中間固定接点とが配置され、
前記第1固定接点(51、52)と前記第2固定接点(61、62)のうち、どちらか一方が前記B固定接点と前記B中間固定接点とで構成され、他方が前記M固定接点と前記M中間固定接点とで構成され、且つ、前記B中間固定接点と前記M中間固定接点とが電気的に接続されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項4に記載したスタータ(1)において、
前記B中間固定接点と前記M中間固定接点とが共通の中間固定接点(52、62)として一体に設けられていることを特徴とするスタータ。 - 請求項4または5に記載したスタータ(1)において、
前記抑制抵抗(58)は、一端が前記B固定接点に接続され、他端が請求項4に記載した前記B中間固定接点または請求項5に記載した前記共通の中間固定接点(52、62)に接続されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項4〜6のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
前記第1小型ソレノイド(50)および前記第2小型ソレノイド(60)の作動時間を制御する制御回路(68)を備えることを特徴とするスタータ。 - 請求項7に記載したスタータ(1)において、
前記制御回路(68)は、前記電磁ソレノイド装置(8)に内蔵されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項7または8に記載したスタータ(1)において、
前記バッテリ(47)にハーネスを介して接続される通電端子を有し、この通電端子は、前記ハーネスとの接続側が1端子タイプであり、前記通電端子より前記メインソレノイド(26)、前記第1小型ソレノイド(50)、前記第2小型ソレノイド(60)、および、前記制御回路(68)へ分岐して結線されることを特徴とするスタータ。 - 請求項4〜9のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
前記第1小型ソレノイド(50)と前記第2小型ソレノイド(60)は、共に前記スイッチカバー(28)の内部に配置され、通電時に前記第1電磁石および前記第2電磁石を形成する両コイル(56、66)のマイナス側が共に前記M端子(43)に結線されて前記モータ(2)を経由してアースされていることを特徴とするスタータ。 - 請求項4〜9のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
前記第1小型ソレノイド(50)と前記第2小型ソレノイド(60)は、共に前記スイッチカバー(28)の内部に配置され、少なくとも前記第1小型ソレノイド(50)は、通電時に前記第1電磁石を形成するコイル(56)のマイナス側が前記M端子(43)に結線されて前記モータ(2)を経由してアースされ、
前記モータ(2)は、整流子(11)の外周を摺動するブラシ(13)の摩耗によって前記モータ(2)が前記エンジンの再始動に必要な性能を失うよりも前に、前記整流子(11)に対する前記ブラシ(13)の接触が不安定になる構造を有し、
前記第1小型ソレノイド(50)は、前記ブラシ(13)と前記整流子(11)との接触が不安定になると、前記コイル(56)に印加される駆動電圧が低下することで、前記第1規制部材(49)を介して前記第1可動接点(53)の動きを規制するために必要な規制力が得られなくなることを特徴とするスタータ。 - 請求項11に記載したスタータ(1)において、
前記モータ(2)は、前記ブラシ(13)が摩耗して寿命となる以前に、前記ブラシ(13)を保持するブラシホルダ(69)にブラシピグテール(70)が引っ掛かることで前記ブラシ(13)と前記整流子(11)との接触が不安定になる構造を有することを特徴とするスタータ。 - 請求項7〜9のいずれか一項に記載したスタータ(1)において、
前記M端子(43)は、金属製の板状部材によって形成され、この板状部材の一端側が前記スイッチカバー(28)の内部で前記M固定接点を形成し、前記板状部材の他端側が前記スイッチカバー(28)の径方向側面より突出して前記モータ(2)の内部へ挿入され、そのモータ(2)の内部でブラシ(13)と電気的に接続されており、
前記制御回路(68)は、前記スイッチカバー(28)の内部に配置されて、前記M固定接点に対し軸方向の反可動接点側に設置されていることを特徴とするスタータ。 - 請求項1〜13のいずれか一項に記載したスタータ(1)と、
アイドリングストップによって停止した前記エンジンを再始動する際に、前記第1小型ソレノイド(50)が正常に作動したか否かを判定する第1小型ソレノイド作動判定手段(48)とを有するエンジン始動装置であって、
前記第1小型ソレノイド作動判定手段(48)は、前記メインソレノイド(26)および前記第1小型ソレノイド(50)への通電開始から前記第1スイッチの接点当接時に流れる突入電流によって電圧降下が発生するまでの時間を計測すると共に、その計測時間を基に前記電圧降下が発生したタイミングを検出し、そのタイミングが正常時のタイミングより早い時は、前記第1小型ソレノイド(50)が正常に作動していないと判定することを特徴とするエンジン始動装置。
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