JPH0968142A - スタータ用マグネットスイッチ - Google Patents

スタータ用マグネットスイッチ

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Publication number
JPH0968142A
JPH0968142A JP7239882A JP23988295A JPH0968142A JP H0968142 A JPH0968142 A JP H0968142A JP 7239882 A JP7239882 A JP 7239882A JP 23988295 A JP23988295 A JP 23988295A JP H0968142 A JPH0968142 A JP H0968142A
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JP
Japan
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movable contact
contact
coil
starter
fixed
Prior art date
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Pending
Application number
JP7239882A
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English (en)
Inventor
Masami Niimi
正巳 新美
Tsutomu Shiga
志賀  孜
Nobuyuki Hayashi
信行 林
Masanori Omi
正昇 大見
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
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Publication of JPH0968142A publication Critical patent/JPH0968142A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/04Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears
    • F02N15/06Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears the toothed gears being moved by axial displacement
    • F02N15/067Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the gearing including disengaging toothed gears the toothed gears being moved by axial displacement the starter comprising an electro-magnetically actuated lever
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0851Circuits or control means specially adapted for starting of engines characterised by means for controlling the engagement or disengagement between engine and starter, e.g. meshing of pinion and engine gear
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N2300/00Control related aspects of engine starting
    • F02N2300/10Control related aspects of engine starting characterised by the control output, i.e. means or parameters used as a control output or target
    • F02N2300/102Control of the starter motor speed; Control of the engine speed during cranking
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/54Contact arrangements
    • H01H50/541Auxiliary contact devices
    • H01H50/543Auxiliary switch inserting resistor during closure of contactor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H51/00Electromagnetic relays
    • H01H51/02Non-polarised relays
    • H01H51/04Non-polarised relays with single armature; with single set of ganged armatures
    • H01H51/06Armature is movable between two limit positions of rest and is moved in one direction due to energisation of an electromagnet and after the electromagnet is de-energised is returned by energy stored during the movement in the first direction, e.g. by using a spring, by using a permanent magnet, by gravity
    • H01H51/065Relays having a pair of normally open contacts rigidly fixed to a magnetic core movable along the axis of a solenoid, e.g. relays for starting automobiles

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 弾性部材自身が抵抗体をなし、接点に接点圧
を付与することができるスタータ用マグネットスイッチ
の提供。 【解決手段】 プランジャシャフト615によって、第
1と第2の可動接点612、611と抵抗体をなす弾性
部材617とが移動自在に支持され、プランジャ610
は、吸引コイル650の起磁力によって吸引され、固定
接点630は、第1と第2の可動接点612、611と
対向して配設され、かつバッテリに電気的に接続されて
おり、第2の可動接点611は、吸引コイル650の吸
引力によるプランジャ610の移動によって、固定接点
630に当接し、弾性部材617の弾性力により、固定
接点630に接点圧を付与し、バッテリの電圧が第2の
可動接点612、弾性部材617、第1の可動接点61
1を介してスタータモータ500に通電され、次いで、
第1の可動接点612は固定接点630に当接し、スタ
ータモータ500に通電される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関始動用と
して用いられるスタータ用マグネットスイッチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】特開平4ー303521号公報には、ボ
ビンに励磁コイルが巻装され、このボビンの内側に配置
されたプランジャの後端側に一体的にロッドが延設さ
れ、このロッド上には、絶縁モールド材にて固定された
副可動接点(第1の可動接点)と絶縁モールド材にて固
定された主可動接点(第2の可動接点)が配設されてお
り、この副可動接点及び主可動接点に対向する位置に一
対の固定接点が設けられ、副可動接点と主可動接点とは
固定接点側にロッド上に配置したそれぞれの接点圧スプ
リングにより押圧され、副可動接点は大きな電気抵抗を
有し、主可動接点は小さな電気抵抗を有しているスター
タ用マグネットスイッチが開示されている。
【0003】この構成により、励磁コイルが通電される
とプランジャが吸引され、まず、電気抵抗の大きな副可
動接点が固定接点に当接し、モータをゆっくり回転さ
せ、さらに、プランジャが吸引されると、電気抵抗の小
さな主可動接点が固定接点に当接し、モータを全力で回
転させ、モータのピニオンと内燃機関のリングギヤとの
噛合性の向上を図るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
タータは、第1の可動接点と第2の可動接点とを固定接
点に2段階に当接させるため、第1の可動接点と第2の
可動接点とにそれぞれ2つの可動接点とは別体の接点圧
スプリングを必要としており、このため、接点圧スプリ
ングが増え、部品点数が増加する問題があった。
【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解決する
ためになされたものであり、弾性部材自身が抵抗体をな
し、接点に接点圧を付与し、好適に第2の可動接点を固
定接点あるいは第1の可動接点に2段階に当接させるこ
とができるスタータ用マグネットスイッチを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1では、固定接点は、バッテリに電気的に接
続され、第1の可動接点及び、第2の可動接点は固定接
点と電気的に接続される場合、バッテリをスタータモー
タに通電し、弾性部材は抵抗体をなすとともに、第2の
可動接点に接点圧を与え、そして、固定接点、第2の可
動接点、及び弾性部材を介してスタータモータにバッテ
リ電流を与える第1の導通回路を構成し、次いで、前記
弾性部材をバイパスして前記バッテリを前記スタータモ
ータに通電する第2の導通回路を構成したので、弾性部
材は、それ自身が抵抗体をなすとともに弾性力を有する
接点圧スプリングを兼ね、好適に第2の可動接点を固定
接点あるいは第1の可動接点に当接させることができる
とともに、部品点数を減少させることができる。
【0007】請求項2では、第1の可動接点は、スター
タモータに通電を行い、第2の可動接点は、第1の可動
接点と接続した抵抗体をなす弾性部材上に配設され、プ
ランジャシャフトによって、第1の可動接点と弾性部材
とが移動自在に支持され、プランジャは、吸引コイルの
吸引力によって吸引され、固定接点は、第1の可動接点
及び第2の可動接点と対向して配設され、かつバッテリ
に電気的に接続されており、第2の可動接点は、吸引コ
イルの吸引力によるプランジャの移動によって、固定接
点に当接し、弾性部材の弾性力により、接点圧が付与さ
れ、バッテリの電流が第2の可動接点、弾性部材、第1
の可動接点を介してスタータモータに通電され、次い
で、第1の可動接点は固定接点に当接し、スタータモー
タに通電される構成としたので、弾性部材は、それ自身
が抵抗体をなすとともに弾性力を有する接点圧スプリン
グを兼ね、第2の可動接点を備えているため、第1およ
び第2の可動接点を直接プランジャシャフト上に担持す
る必要がなく、構造が簡素になるので組み付けが容易に
なり、安価なマグネットスイッチが供給できる。
【0008】請求項3では、請求項2記載のスタータ用
マグネットスイッチに対し、固定接点は第1の可動接点
が当接する第1の当接部と第2の可動接点が当接する第
2の当接部とを有し、第1の可動接点から第1の当接部
までの距離より、第2の可動接点から第2の当接部まで
の距離の方が、短いので、第2の可動接点が固定接点に
当接し、その後、第1の可動接点が固定接点に当接する
ため、第2の可動接点、第1の可動接点の順に簡単な構
造で確実に2段階に当接させることができる。
【0009】請求項4では、金属性材料からなる弾性部
材は、第1の可動接点に当接する第1の略直線部と、こ
の第1の略直線部の一端と接続される螺旋部と、この螺
旋部に接続され、固定接点に対向する位置に延びる第2
の略直線部とからなり、第2の略直線部に前記第2の可
動接点が配設されているので、螺旋部で自在に抵抗値を
設定できる。
【0010】請求項5では、スタータモータには界磁装
置として永久磁石が設けられ、マグネットスイッチの非
作動時には、前記弾性部材の反スタータモータ端が前記
バッテリのアース側に電気的に接続された導電部材に接
続されている構成としたので、スタータモータが惰性回
転で回転し、起電力により発生する発電電圧を抵抗体か
らなる弾性部材を経て短絡させることにより、スタータ
モータを急激に停止させることができる。
【0011】請求項6では、エンジンを駆動するための
出力軸と、スタータモータのアーマチャシャフトと出力
軸との間に設けられ、アーマチャシャフトの回転を減速
して、出力軸に伝える減速機構とを前記スタータモータ
に給電することにより作動させる構成としたので、請求
項5の効果により、スタータモータが急激に停止できる
ため、スタータが惰性で回転しているときに作動して、
ピニオンがリングギヤに噛み合い、過大な衝撃が発生す
る機会が格段に減少し、動力伝達機構部である減速機構
が損傷することを防止できる。
【0012】請求項7では、バッテリのアース側に接続
するステーショナリコアを有し、第2の可動接点と当接
する固定接点の当接面が、平面とこの平面から連続して
形成された傾斜面とからなり、平面に第2の可動接点が
当接し、次いで、第1の可動接点が固定接点に当接する
際、第2の可動接点が平面から傾斜面に移動して当接す
るとともに、ステーショナリコアと第2の可動接点との
間に所定の隙間を有しているので、第2の可動接点が固
定接点に当接し、さらに、第1の可動接点が固定接点に
当接するまで、好適に導通を保ちながら、固定接点上
(平面及び傾斜面)を第2の可動接点がスムーズに移動
できるので、途中で導通が途切れることはない。
【0013】また、第2の可動接点が吸引コイルの吸引
力によるプランジャの移動によって、固定接点に当接
し、弾性部材の弾性力により、固定接点に接点圧を付与
し、次いで、第1の可動接点が固定接点に当接する際
に、固定接点と当接している第2の可動接点が、弾性部
材の弾性力の増加によって、固定接点の角部に乗り上げ
て、ステーショナコアに当接するのを防止できる。即
ち、第2の可動接点がステーショナリコアに当接して短
絡することを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明装置スタータを、図
1ないし図39に示す一実施例に基づき説明する。スタ
ータは、エンジンに配設されたリングギヤ100に噛み
合うピニオン200や遊星歯車減速機構300を内包す
るハウジング400と、モータ500と、マグネットス
イッチ600を内包するエンドフレーム700とに大別
される。また、スタータの内部では、ハウジング400
とモータ500との間がモータ隔壁800によって区画
され、モータ500とエンドフレーム700との間がブ
ラシ保持部材900によって区画されている。
【0015】〔ピニオン200の説明〕図1または図3
に示すように、ピニオン200には、エンジンのリング
ギヤ100に噛合するピニオンギヤ210が形成されて
いる。ピニオンギヤ210の内周面には、出力軸220
に形成されたヘリカルスプライン221に嵌まり合うピ
ニオンヘリカルスプライン211が形成されている。
【0016】ピニオンギヤ210の反リングギヤ側に
は、ピニオンギヤ210の外径寸法よりも大径なフラン
ジ213が環状に形成されている。このフランジ213
の外周には、全周に亘ってピニオンギヤ210の外歯枚
数よりも多い凹凸214が形成されている。この凹凸2
14は、後述するピニオン回転規制部材230の規制爪
231が嵌まり合うためのものである。ワッシャ215
は、ピニオンギヤ210の後端に形成した円環部216
を外周側へ曲げ込むことにより、フランジ213の後面
において回転自在で、且つ軸方向へ抜けない構造として
いる。
【0017】このように、ピニオンギヤ210のフラン
ジ213の後面に、回転自在なワッシャ215を設ける
ことにより、ピニオンギヤ210の後側に後述するピニ
オン回転規制部材230が落ち込んだ際、ピニオン回転
規制部材230の規制爪231の前端がワッシャ215
に当たる。このため、ピニオンギヤ210の回転が直
接、ピニオン回転規制部材230の規制爪231に当た
らず、ワッシャ215が相対回転してピニオンギヤ21
0がピニオン回転規制部材230の規制爪231によっ
て磨耗するのを防ぐ。
【0018】一方、ピニオンギヤ210は、圧縮コイル
バネよりなるリターンスプリング240により、常に出
力軸220の後方へ付勢されている。リターンスプリン
グ240は、直接ピニオンギヤ210を付勢するのでは
なく、本実施例では、ハウジング400の開口部410
を開閉する後述するシャッタ420のリング体421を
介してピニオンギヤ210を付勢する。
【0019】〔ピニオン回転規制部材230の説明〕ピ
ニオン回転規制部材230は、図2および図3(a),
(b)に示すように、約3/2巻回した板バネ部材で、
そのうち、約3/4巻回は、軸方向の板長の長い高いバ
ネ定数の回転規制部232で、残りの約3/4巻回は、
軸方向の板長の短い低いバネ定数の付勢手段をなす復帰
バネ部233である。
【0020】回転規制部232の一端には、ピニオンギ
ヤ210のフランジ213に形成された多数の凹凸21
4に嵌まり合う軸方向にのびる規制部をなす規制爪23
1が設けられている。この規制爪231は、ピニオンギ
ヤ210の凹凸214に嵌合するとともに、規制爪23
1の剛性を向上するために、軸方向に長く形成されると
ともに、径方向内側に折り曲げられ、断面L字状に形成
されている。(棒状となっている) 回転規制部232は、上下方向へ伸びる直線部235を
備える。この直線部235は、センターブラケット36
0の前面に突出して設けられた2本の支持腕361によ
って上下方向へ摺動自在に支持される。つまり、直線部
235が上下方向へ移動することにより、回転規制部2
32も上下方向へ移動する。
【0021】また、回転規制部232の(規制爪231
の180°反対側の位置)には、後述するマグネットス
イッチ600の作動を伝える後述する紐状部材680
(例えば、ワイヤ)の前端の球体601が係合されてい
る。復帰バネ部233の端部側は、巻の曲率が大きく設
けられ、復帰バネ部233の一端部236がセンターブ
ラケット360の下部前面に突出して設けられた規制棚
362の上面に当たっている。
【0022】ピニオン回転規制部材230の作動を説明
する。紐状部材680は、マグネットスイッチ600の
作動を規制爪231に伝達する伝達手段で、マグネット
スイッチ600の作動によって、回転規制部232を下
方へ引き、規制爪231と、ピニオンギヤ210のフラ
ンジ213の凹凸214とを係合させる。その際、復帰
バネ部233の一端部236が、位置の規制のための規
制棚362に当接されており、復帰バネ部233がたわ
むこととなる。規制爪231がピニオンギヤ210の凹
凸214に係合しているので、モータ500のアーマチ
ャシャフト510及び遊星歯車機構300を介して、ピ
ニオンギヤ210を回転させようとすると、ピニオンギ
ヤ210が出力軸220のヘリカルスプライン221に
沿って、前進する。ピニオンギヤ210が、リングギヤ
100に当接し、ピニオンギヤ210の前進が防止され
ると、出力軸210の更なる回動力により、ピニオン回
転規制部材230自身がたわんで、ピニオンギヤ210
がわずかに回動し、リングギヤ100に噛み合う。そし
て、ピニオンギヤ210が前進すると、規制爪231が
凹凸214から外れ、規制爪231がピニオンギヤ21
0のフランジ213の後方に落ち込み、規制爪231の
前端がワッシャ215の後面に当たり、ピニオンギヤ2
10がエンジンのリングギヤ100の回転を受けて後退
するのを防ぐ。
【0023】マグネットスイッチ600の作動が停止
し、紐状部材680が回転規制部232を下方へ引くの
を停止すると同時に、復帰バネ部233の作用で、回転
規制部232が元の位置に復帰する。 〔ピニオン係止リング250の説明〕ピニオン係止リン
グ250は、出力軸220の周囲に形成された断面矩形
の環状溝内に固定されている。このピニオン係止リング
250は、断面矩形の鋼材を丸め加工して形成したもの
で、両端のそれぞれには、図4ないし図6に示すよう
に、略S字状の凹凸251(係合手段の一例)が形成さ
れ、一方の凸部が他方の凹部に係合し、他方の凸部が一
方の凹部に係合している。
【0024】ピニオン係止リング250の組付は、出力
軸220の前端よりピニオン係止リング250を装着
し、環状溝内にピニオン係止リング250を嵌める。そ
して、ピニオン係止リング250を内側へ押し、両端の
凹凸251を互いに係合する。以上によって組付が完了
する。なお、ピニオン係止リング250は、ピニオン係
止リング250の内径D0が出力軸220の外径D1よ
り、大きく設定し、出力軸220の環状溝の幅Wは凹凸
251の凸部の幅W1と対向する凸部の幅W1とを加え
た幅より、大きく設定してある。
【0025】〔遊星歯車減速機構300の説明〕遊星歯
車減速機構300は、図1に示すように、後述するモー
タ500の回転数を減速して、モータ500の出力トル
クを増大する減速手段である。遊星歯車減速機構300
は、モータ500のアーマチャシャフト510(後述す
る)の前側外周に形成されたサンギヤ310と、このサ
ンギヤ310に噛合し、このサンギヤ310の周囲で回
転する複数のプラネタリーギヤ320と、このプラネタ
リーギヤ320をサンギヤ310の周囲で回転自在に支
持する出力軸220と一体形成されたプラネットキャリ
ア330と、プラネタリーギヤ320の外周においてプ
ラネタリーギヤ320と噛合する筒状で、かつ樹脂から
なるインターナルギヤ340とからなる。
【0026】〔オーバーランニングクラッチ350の説
明〕図7に示すように、オーバーランニングクラッチ3
50は、インターナルギヤ340を、一方向のみ(エン
ジンの回転を受けて回転する方向のみ)回転可能に支持
されている。(図7はオーバーランニングクラッチ35
0の部分拡大図である。)オーバーランニングクラッチ
350は、インターナルギヤ340の前側に一体形成さ
れた第1の円筒部をなすクラッチアウタ351と、遊星
歯車減速機構300の前方を覆う固定側をなすセンター
ブラケット360の後面に形成され、クラッチアウタ3
51の内周と対抗して配置された第2の円筒部をなす環
状のクラッチインナ352と、クラッチアウタ351の
内周面に傾斜して形成されたローラ収納部351aに収
納されるローラ353とを有している。このローラ収納
部351aは周方向に傾斜しており、スタータ駆動時に
ローラ353と係合するローラ係合面351bを有して
いる。
【0027】クラッチインナ352の外周面には、周方
向に複数個のローラ溝部355が形成されている。この
ローラ溝部355はスタータ駆動時にローラ353を係
合するローラ係合面352bと、このローラ収納部35
2bに導くローラガイド面352cとを有している。ま
た、ローラ収納部351aのローラ係合面351bの対
面側には、スタータオーバーラン時に、ローラ353を
ローラ収納部351aにすくい上げる働きをするローラ
収納ガイド部351dを備える。
【0028】クラッチアウタ351のローラ係合面35
1bと、クラッチインナ352のローラ係合面352b
との位置関係は、スタータ駆動時にローラ353をそれ
ぞれの面でトルク伝達方向前後から挟み込みように構成
されている。また、クラッチアウタ351のローラ収納
部351aは、スタータオーバーラン時に、ローラ35
3を収納した際に、ローラ353の最内径がクラッチイ
ンナ352の最外径より若干大きくなるように設定され
ている。
【0029】〔センターブラケット360の説明〕セン
ターブラケット360は、図8ないし図10に示すもの
で、ハウジング400の後側の内部に配置されている。
ハウジング400とセンターブラケット360とは、一
端がハウジング400に係止され、他端がセンターブラ
ケット360に係止されたリングバネ390によって連
結され、オーバーランニングクラッチ350を構成する
クラッチインナ352の受ける回転反力をリングバネ3
90で吸収し、反力が直接ハウジング400に伝わらな
いように設けられている。
【0030】また、センターブラケット360の前面に
は、ピニオン回転規制部材230を保持する2本の支持
腕361と、ピニオン回転規制部材230の下端が搭載
される規制棚362が設けられている。さらに、センタ
ーブラケット360の周囲には、ハウジング400の内
側の凸部(図示しない)と嵌まり合う切欠部363が複
数形成されている。なお、上側の切欠部363は、ハウ
ジング400内の空気をヨーク501内へ導くための空
気通路としても利用される(後述の冷却空気通路で詳述
する)。また、センターブラケット360の下端には、
紐状部材680(後述する)を軸方向に挿通する凹部3
64が形成されている。
【0031】プラネットキャリア330は、後端に、プ
ラネタリーギヤ320を支持するために径方向に伸びる
フランジ形突出部331を備える。このフランジ形突出
部331には、後方に伸びるピン332が固定されてお
り、このピン332がメタル軸受333を介してプラネ
タリーギヤ320を回転自在に支持している。また、プ
ラネットキャリア330は、前側端部がハウジング40
0の前端内部に固定されたハウジング軸受440と、セ
ンターブラケット360の内周の内側筒部365内に固
定されたセンターブラケット軸受370とによって、回
転自在に支持されている。
【0032】このプラネットキャリア330は、内側筒
部365の前端位置に環状溝334を備え、この環状溝
334には、止め輪335が嵌め合わされている。この
止め輪335と内側筒部365の前端との間には、プラ
ネットキャリア330に対して回転自在に装着されたワ
ッシャ336が設けられており、止め輪335がワッシ
ャ336を介して内側筒部365の前端に当接すること
により、プラネットキャリア330が後方に移動するこ
とが規制される。また、プラネットキャリア330の後
側を支持するセンターブラケット軸受370の後端は、
内側筒部365の後端と、フランジ形突出部331との
間に挟まれるフランジ部371を備え、フランジ形突出
部331がフランジ部381を介して内側筒部365の
後端に当接することにより、プラネットキャリア330
が前方に移動することが規制される。
【0033】なお、プラネットキャリア330の後面に
は、軸方向に伸びる凹部337を備え、この凹部337
内に配置されるプラネットキャリア軸受380を介して
アーマチャシャフト510の前端を回転自在に支持して
いる。 〔ハウジング400の説明〕ハウジング400は、図1
1または図12に示すように、ハウジング400の前端
内部に固定されたハウジング軸受440で出力軸220
を軸支するとともに、開口部410からの雨水等の進入
を極力低減するために、開口部410の下部においてハ
ウジング400とピニオンギヤ210の外径との隙間を
極力小さくする遮水壁460を備えている(図1または
図11参照)。また、ハウジング400の前端の下部に
は、軸方向に伸びる2つのスライド溝450が設けら
れ、このスライド溝450に後述するシャッタ420が
配設される。
【0034】〔シャッタ420の説明〕シャッタ420
の作動は、スタータが起動してピニオンギヤ210が出
力軸220に沿って前方へ移動すると、リング体421
がピニオンギヤ210ともに前方へ移動する。すると、
リング体421と一体の遮水部422が前方へ移動し、
ハウジング400の開口部410を開く(図16参
照)。スタータの作動が停止してピニオンギヤ210が
出力軸220に沿って後方へ移動すると、リング体42
1もピニオンギヤ210とともに後方へ移動する。する
と、リング体421と一体の遮水部422も後方へ移動
し、ハウジング400の開口部410を閉じる。この結
果、開閉手段をなすシャッタ420は、スタータの非作
動時には、リングギヤ100の遠心力等によって飛散す
る雨水等が遮水部422によってハウジング400内に
進入するのを防ぐ。
【0035】〔シール部材430の説明〕シール部材4
30は、図17および図18に示すように、端面に環状
溝430aが配設され、この環状溝430aに、リター
ンスプリング240の一端が配置される。このシール部
材430は、出力軸220の周囲をシールするもので、
ハウジング400の開口部410より進入した雨水や塵
等が、ハウジング400の前端のハウジング軸受440
へ進入するのを阻止している。
【0036】〔ハウジング先端シール部材470の説
明〕ハウジング先端シール部材470(例えば、一端面
に粘着物が貼り付けられている紙)は、図1に示すよう
に、ハウジング400の先端部開口面に貼付けられ、前
記開口面を閉塞している。このようにすれば、ハウジン
グ先端シール部材470をハウジング400の先端部開
口面に貼付けるだけで、前記開口面が閉塞できるので、
簡単な作業で組付けができるとともに、安価でしかも確
実にハウジング軸受440を通ってハウジング400内
への異物の侵入を防止できる。
【0037】なお、ハウジング先端シール部材470
は、金属箔、あるいは、樹脂シートでもよい。 〔モータ500の説明〕モータ500は、ヨーク50
1、モータ隔壁800、後述するブラシ保持部材900
に囲まれて構成される。なお、モータ隔壁800は、セ
ンターブラケット360との間で遊星歯車減速機構30
0を収納するもので、遊星歯車減速機構300内の潤滑
油がモータ500に進入するのを防ぐ役目も果たす。
【0038】モータ500は、図1に示すように、アー
マチャシャフト510、このアーマチャシャフト510
に固定されて一体に回転する電機子鉄心520および電
機子コイル530から構成されるアーマチャ540と、
アーマチャ540を回転させる固定磁極550とから構
成され、固定磁極550はヨーク501の内周に固定さ
れる。
【0039】〔アーマチャシャフト510の説明〕アー
マチャシャフト510は、プラネットキャリア330の
後内部のプラネットキャリア軸受380、およびブラシ
保持部材900の内周に固着されたブラシ保持部材軸受
564によって回転自在に支持される。このアーマチャ
シャフト510の前端は、遊星歯車減速機構300の内
側に挿通されるとともに、上述のように、アーマチャシ
ャフト510の前端外周には遊星歯車減速機構300の
サンギヤ310が形成されている。
【0040】〔電機子鉄心520の説明〕電機子鉄心5
20は、図20に示すコアプレート521を多数積層し
て、中央に設けられた穴522内にアーマチャシャフト
510を圧入固定したものである。コアプレート521
は、薄い鋼板をプレス加工によって打ち抜いて形成され
たもので、表面に絶縁処理が施されている。コアプレー
ト521の内径側(穴522の周囲)には、コアプレー
ト521の軽量化を図る打抜き穴523が複数形成され
ている。コアプレート521の外周には、電機子コイル
530を収納する複数(例えば25個)のスロット52
4が形成されている。さらに、コアプレート521の外
周端部の各スロット524間には、スロット524内に
収納された電機子コイル530をスロット524内に固
定するための固定爪525が形成されている。この固定
爪525は、後述する電機子コイル530の固定手段に
おいて説明する。
【0041】〔電機子コイル530の説明〕電機子コイ
ル530は、本実施例では複数(例えば25本)の上層
コイルバー531と、この上層コイルバー531と同数
の下層コイルバー532とを用い、それぞれの上層コイ
ルバー531と下層コイルバー532とを径方向に積層
した2層巻コイルを採用する。そして、各上層コイルバ
ー531と各下層コイルバー532とを組み合わせ、各
上層コイルバー531の端部と各下層コイルバー532
の端部とを電気的に接続して環状のコイルを構成してい
る。
【0042】〔上層コイルバー531の説明〕上層コイ
ルバー531は、電導性に優れた材質(例えば銅)より
なり、固定磁極550に対して平行に伸び、スロット5
24の外周側に保持される上層コイル辺533と、この
上層コイル辺533の両端から内側に曲折され、アーマ
チャシャフト510の軸方向に対して垂直方向に伸びる
2つの上層コイル端534とを備える。なお、上層コイ
ル辺533および2つの上層コイル端534は、冷間鍛
造によって一体成形したものであっても、プレスによっ
てコ字状に曲折して形成したものであっても、別部品で
形成した上層コイル辺533と2つの上層コイル端53
4とを溶接等の接合技術で接合して形成したものであっ
ても良い。
【0043】上層コイル辺533は、図21ないし図2
4に示すように、断面矩形の直線状の棒で、図24に示
すように、周囲が上層絶縁フィルム(例えばナイロン等
の樹脂薄膜や紙)に覆われた状態で、後述する下層コイ
ル辺536とともに、スロット524内に強固に収容さ
れる。図23に示す如く、2つの上層コイル端534の
うち、一方の上層コイル端534は、回転方向に対して
前進側に傾斜して設けられ、他方の上層コイル端534
は、回転方向に対して後退側に傾斜して設けられてい
る。2つの上層コイル端534の径方向に対する傾斜角
は、上層コイル辺533に対して同一の傾斜角で、且つ
2つの上層コイル端534は、同一の形状に設けられて
いる。これによって、上層コイルバー531を中心に1
80°反転させても、上層コイルバー531は反転前と
同一の形状となる。つまり、2つの上層コイル端534
には区別がないため、上層コイルバー531を電機子鉄
心520に組付ける際の作業性に優れる。
【0044】2つの上層コイル端534のうち、マグネ
ットスイッチ600側に位置する上層コイル端534
は、後述するブラシ910と直接当接して電機子コイル
530を通電する。そのため、少なくともブラシ910
が当接する上層コイル端534の表面は、平滑に処理さ
れている。本実施例のスタータは、電機子コイル530
を通電するための独立した整流子を設ける必要がない。
つまり、独立した整流子が不要となるため、部品点数を
低減することができるとともに、スタータの製造工程を
少なくでき、製造コストを抑えることができる。また、
独立した整流子をスタータ内に配置する必要がなくなる
ことにより、スタータの軸方向の体格を小型化できる効
果も生じる。
【0045】さらに、上層コイル端534がブラシ91
0と直接当接することにより、上層コイル端534とブ
ラシ910との摺接による熱が、上層コイル端534か
ら上層コイル辺533や、電機子鉄心520、アーマチ
ャシャフト510等に伝わる。電機子コイル530、電
機子鉄心520、アーマチャシャフト510等の熱容量
は、従来独立した整流子に比較して熱容量が大変大きい
ため、上層コイル端534とブラシ910との摺接部分
の温度を低く保つことができる。
【0046】上層コイル端534の形状は、図25に示
すように、形状が径方向に向かって広がって設けられる
とともに、各上層コイル端534の周方向の間隔が内周
から外周に亘ってほぼ一定に設けられている。このた
め、ブラシ910と当接する上層コイル端534とブラ
シ910との接触面積が大変大きくなる。この結果、ブ
ラシ910の熱がコイルバーに伝わり易くなり、ブラシ
910の温度を大変低く抑えることができる。なお、図
25は、上層コイル端534の形状を分かりやすくする
説明するためのもので、上層コイル端534の数は、図
20のスロット524の数と一致しない。
【0047】また、ブラシ910と当接する各上層コイ
ル端534の間隔の溝535の形状は、図25に示すよ
うに、外径に向かうに従い回転方向に対して後退する略
渦巻状に設けられている。また、各上層コイル端534
の間隔の溝535により、電機子コイル530が回転す
ると、上層コイル端534の溝535による遠心風が、
内径から外径に向けて生じる。そして、ブラシ910と
当接する各上層コイル端534の各溝535の回転によ
って生じる遠心風は、後述するように、ブラシ910と
上層コイル端534との摺接による発熱の冷却、および
ブラシ粉の外部排出に利用される。
【0048】2つの上層コイル端534は、外周側で互
いに対抗する面に、軸方向に突出する小径の突起534
aを備える。この突起534aは、上層コイル端534
と後述する下層コイル端537との間に配されて、上層
コイル端534と下層コイル端537とを絶縁する絶縁
スペーサ560に設けられた穴561に嵌め合わされる
(図26参照)。
【0049】〔下層コイルバー532の説明〕下層コイ
ルバー532は、上層コイルバー531と同様、電導性
に優れた材質(例えば銅)よりなり、固定磁極550に
対して平行に伸び、スロット524の内側に保持される
下層コイル辺536と、この下層コイル辺536の両端
から内側に曲折され、シャフト510の軸方向に対して
垂直方向に伸びる2つの下層コイル端537とを備え
る。なお、下層コイル辺536および2つの下層コイル
端537は、上層コイルバー531と同様、冷間鋳造に
よって一体成形したものであっても、プレスによってコ
字状に曲折して形成したものであっても、別部品で形成
した下層コイル辺536と2つの下層コイル端537と
を溶接等の接合技術で接合して形成したものであっても
良い。
【0050】なお、各上層コイル端534と各下層コイ
ル端537との絶縁は、絶縁スペーサ560によって確
保され、各下層コイル端537と電機子鉄心520との
絶縁は、樹脂製(例えばナイロンやフェノール樹脂)の
絶縁リング590によって確保される。下層コイル辺5
36は、図21および図24に示す上層コイル辺533
と同様に、断面矩形の直線状の棒で、図19に示すよう
に、上層コイル辺533とともに、スロット524内に
強固に収容される。なお、下層コイル辺536は、上層
絶縁フィルムで覆われた上層コイル辺533とともに、
下層絶縁フィルム(例えばナイロンや紙)で覆われた状
態で、スロット524内に収容される。
【0051】2つの下層コイル端537のうち、スター
タの前側に位置する下層コイル端537は、上層コイル
端534の傾斜方向とは逆方向に傾斜して設けられ、後
側の下層コイル端537も上層コイル端534の傾斜方
向とは逆方向に傾斜して設けられている。2つの下層コ
イル端537の径方向に対する傾斜角は、下層コイル辺
536に対して同一の傾斜角で、且つ2つの下層コイル
端537は、同一の形状に設けられている。これによっ
て、上層コイルバー531と同様、下層コイルバー53
2を中心に180°反転させても、下層コイルバー53
2は反転前と同一の形状となる。つまり、2つの下層コ
イル端537には区別がないため、下層コイルバー53
2を電機子鉄心520に組付ける際の作業性に優れる。
【0052】また、下層コイルバー532を構成する下
層コイル辺536および2つの下層コイル端537の各
断面積は、上層コイルバー531を構成する上層コイル
辺533および2つの上層コイル端534の断面積に比
較して小さく設けられている。これは、上層コイルバー
531の全長が、下層コイルバー532の全長よりも長
いため、上層コイルバー531と下層コイルバー532
とを同一の断面積に設けると、上層コイルバー531よ
りも下層コイルバー532の方が、電気抵抗が小さくな
って、上層コイルバー531と下層コイルバー532と
に供給される電力に差が生じてしまう。そこで、本実施
例では、下層コイルバー532の断面積を上層コイルバ
ー531の断面積より小さく設けて、上層コイルバー5
31と下層コイルバー532との電気抵抗の差をなくし
ている。このため、各上層コイルバー531に通電され
る電力と、各下層コイルバー532に通電される電力が
同一となり、上層コイルバー531に主に電力が供給さ
れる不具合を防ぐことができる。なお、図24では、下
層コイル辺536の断面積が、上層コイル辺533の断
面積より大きく示したが、図24は主に、上層コイル辺
533および下層コイル辺536の収容状態を示すもの
であって、実施の断面積は、下層コイル辺536の方
が、上層コイル辺533の断面積より小さく設けられて
いる。
【0053】2つの下層コイル端537の内周端部に
は、軸方向に伸びる下層内部延長部539を備える。こ
の下層内部延長部539の外周面は、絶縁スペーサ56
0の内周に形成された凹部561に嵌まり合うととも
に、上層コイル端534の端部の上層内部延長部538
の内周に重ね合わされ、溶接等の接合技術で電気的、且
つ機械的に接続される。なお、下層内部延長部539の
内周面は、アーマチャシャフト510に対して離れて絶
縁配置される。
【0054】また、2つの上層コイル端534の内周端
部には、軸方向に伸びる上層内部延長部538を備え
る。この上層内部延長部538の内周面は、前述した下
層コイルバー532の内端に設けられた下層内部延長部
539の外周に重ね合わされ、溶接等の接合技術で電気
的、且つ機械的に接続される。また、上層内部延長部5
38の外周面は、アーマチャシャフト510に圧入固定
された固定部材570の外周環状部571の内面に、絶
縁キャップ580を介して当接する(図27及び図28
参照)。
【0055】〔絶縁スペーサ560の説明〕絶縁スペー
サ560は、樹脂製(例えばエポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ナイロン)の薄板リングで、図26に示すよう
に、外周側に各上層コイル端534の突起534aが嵌
め合わされる複数の穴561が形成されている。また、
絶縁スペーサ560の内周には、下層コイル端537の
内側の下層内部延長部539が嵌め合わされる凹部56
2が形成されている。この絶縁スペーサ560の穴56
1および凹部562は、後述するように、電機子コイル
530の位置決め、および固定に用いられる。
【0056】〔固定部材570の説明〕固定部材570
は、鉄製の環状体で、図27に示すように、アーマチャ
シャフト510に圧入される内周環状部572と、上層
コイル端534および下層コイル端537が軸方向に広
がるのを阻止する軸方向に垂直に伸びる規制リング57
3と、上層コイル端534の上層内部延長部538を内
包して、電機子コイル530の内径が、遠心力によって
広がるのを防ぐ外周環状部571とから構成される。な
お、この固定部材570は、上層コイル端534および
下層コイル端537との絶縁を確保するために、上層コ
イル端534および下層コイル端537との間に、図2
8に示す樹脂製(例えばナイロン)の円盤状の絶縁キャ
ップ580を介在させている。スタータの前側に配置さ
れた固定部材570は、この固定部材570の前方に隣
接するモータ隔壁800の後面に当接して、アーマチャ
540の前方への移動を規制するスラスト受け部として
も作用する。一方、スタータの後側に配置された固定部
材570は、この固定部材570の後方に隣接するブラ
シ保持体900の前面に当接して、アーマチャ540の
後方への移動を規制するスラスト受け部としても作用す
る。
【0057】このように、電機子コイル530の内側端
部を固定するそれぞれの固定部材570が、アーマチャ
540のスラスト受け部として作用するため、別途、ア
ーマチャ540のスラスト受け部を別途設ける必要がな
い。このため、スタータの部品点数を低減し、且つ組付
工数を低減することができる。 〔電機子コイル530の固定の説明〕電機子コイル53
0の上層コイルバー531および下層コイルバー532
を、電機子鉄心520に位置決めおよび固定する手段と
して、電機子鉄心520のスロット524および固定爪
525、絶縁スペーサ560の穴561および凹部56
2、およびアーマチャシャフト510に圧入固定される
固定部材570を備える。
【0058】電機子鉄心520のスロット524は、上
層コイル辺533および下層コイル辺536を収容し、
固定爪525を図19の矢印に示すように内径側に折り
曲げることにより、上層コイル辺533および下層コイ
ル辺536が各スロット524内に強固に固定され、ス
ロット524内から上層コイル辺533および下層コイ
ル辺536が遠心力を受けても外径側へ移動するのを防
ぐ。なお、上層コイル辺533の外周表面は、下層絶縁
フィルムと上層絶縁フィルムの2層で絶縁されるため、
固定爪525を内周側に強固に折り曲げても、充分な絶
縁を確保できる。
【0059】絶縁スペーサ560の内周の凹部562
は、下層コイル端537の下層内部延長部539が嵌め
合わされて下層コイル端537の位置決めを行うととも
に、下層コイル端537にかかる遠心力を受けて、下層
コイル端537が外径側へ移動するのを防ぐ。絶縁スペ
ーサ560の外周側の穴561は、上層コイル端534
の突起534aに嵌め合わされて、上層コイル端534
の位置決めを行うとともに、上層コイル端534にかか
る遠心力を受けて、上層コイル端534が外径側へ移動
するのを防ぐ。
【0060】固定部材570は、接合された上層内部延
長部538と下層内部延長部539を周囲から保持し、
電機子コイル530の内径部分が遠心力によって外径側
へ移動するのを防ぐ。また、固定部材570は、接合さ
れた上層内部延長部538と下層内部延長部539の軸
方向端部の移動を規制し、電機子コイル530の軸方向
寸法が長くなることを防ぐ。なお、上層コイル端534
および下層コイル端537がスタータの使用中に軸方向
寸法が長くなると、予め変形によるスペースをスタータ
内に確保する必要が生じるが、固定部材570によっ
て、上層コイル端534および下層コイル端537が軸
方向に長くなることが防がれるため、本実施例のスター
タは予備スペースを無くすことができ、この結果、スタ
ータの軸方向寸法を短くすることができる。
【0061】電機子コイル530の組付手順を説明す
る。まず、アーマチャシャフト510の周囲にコアプレ
ート521を積層した電機子鉄心520を圧入する。次
に、電機子鉄心520の両側に絶縁体563を配置す
る。続いて、各スロット524内に、下層コイルバー5
32の下層コイル辺536を、下層絶縁フィルムととも
に収納する。
【0062】次に、下層コイルバー532の下層コイル
端537の両側に、絶縁スペーサ560を装着し、下層
内部延長部539を各凹部562内に配置する。これに
よって、下層コイルバー532の位置決めが完了する。
次に、上層コイルバー531の上層コイル辺533を、
上層絶縁フィルムとともに収納する。この時、各上層コ
イル端534の突起534aを、絶縁スペーサ560の
各穴561内に嵌め合わせる。これによって、上層コイ
ルバー531の位置決めが完了する。
【0063】続いて、各上層内部延長部と各下層内部延
長部538、539とを溶接などの接合技術によって接
合し、電気的且つ機械的に結合する。その後、電機子鉄
心520の各固定爪525を内周側へ曲げて、スロット
524内に上層コイル辺533および下層コイル辺53
6を固定するとともに、アーマチャシャフト510の両
端から固定部材570を圧入して電機子コイル530の
内周端部を固定する。
【0064】以上によって、アーマチャ540が完成す
る。このアーマチャ540においては、電機子コイル5
30を構成する上層コイルバー531の両端の上層コイ
ル端534、および下層コイルバー532の両端の下層
コイル端537が、それぞれアーマチャシャフト510
の軸方向に対して、垂直に設けられているため、アーマ
チャ540の軸方向寸法を短くできるため、モータ50
0の軸方向寸法も短くでき、この結果、スタータを従来
に比較して小型化できる。
【0065】そして、本実施例では、モータ500の軸
方向寸法の短縮スペースと、独立した整流子を廃止する
ことによって生じた短縮スペースとに、マグネットスイ
ッチ600を配置したため、従来に比較してスタータの
軸方向寸法は対して変わらないものの、従来ではモータ
500の上方に搭載されていたマグネットスイッチ60
0のスペースが不要となるため、スタータの占める体積
を、従来に比較して飛躍的に小さくすることができる。
【0066】また、電機子コイル530の軸方向寸法を
短くできるため、アーマチャ540の共振周波数を高く
設定でき、アーマチャ540の振動によるブラシ910
のジャンピング等を防ぐことができる。さらに、電機子
コイル530の上層コイル端534および下層コイル端
537の軸方向寸法が短く、且つ上層コイル辺533、
下層コイル辺536、上層コイル端534および下層コ
イル端537が、強固に電機子鉄心520やアーマチャ
シャフト510に固定されているため、アーマチャ54
0を高速回転しても、電機子コイル530が遠心力に打
ち負けて電機子鉄心520からずれる等の不具合を無く
すことができる。
【0067】〔ヨーク501の説明〕ヨーク501は、
図29および図30に示すように、鋼板を丸めて成形し
た筒状体で、周囲には、軸方向に伸びる内周に向かって
凹んだ複数の凹溝502が形成されている。この凹溝5
02は、スルーボルトを配置するとともに、ヨーク50
1の内周において固定磁極550の位置決めに用いられ
る。
【0068】〔固定磁極550の説明〕固定磁極550
は、本実施例では永久磁石を用いたもので、図29に示
すように、複数(例えば6つ)の主磁極551と、この
主磁極551の各間に配置される極間磁極552とから
構成される。なお、固定磁極550として永久磁石の代
わりに通電によって磁力を発生するフィールドコイルを
用いても良い。
【0069】主磁極551は、上述したヨーク501の
凹溝502の内側の両端によって、位置決めがなされ、
各主磁極551の間に極間磁極552を配置した状態
で、固定磁極550の内周に配置される固定スリーブ5
53によって、ヨーク501の内部に固定される。固定
スリーブ553は、非磁性体(例えば、アルミ)の薄板
を丸めて加工したもので、軸方向の両端554が、外径
方向に向けて折り曲げられ、固定磁極550がヨーク5
01の軸方向にずれるのを防ぐ。また、固定スリーブ5
53は、図30に示すように、固定磁極550の内側に
おいて突き合わされる2つの端辺555、556(第1
の端部、第2の端部)を備える。一方の端辺555は、
軸方向に対して傾斜した直線に設けられ、他方の端辺5
56は、軸方向に傾斜するとともに緩やかな曲線に設け
られている。このように、一方端辺555が直線、他方
の端辺556が曲線に設けられることにより、固定磁極
550の内径寸法に多少の誤差が生じても、一方の端辺
555と他方の端辺556との突き合わせ位置を軸方向
にずらすことで、固定スリーブ553を外径側に拡げ、
この誤差を吸収する。この結果、固定スリーブ553の
径寸法が固定されるため、固定スリーブ553とヨーク
501との間に固定磁極550が強固に固定される。
【0070】〔マグネットスイッチ600の説明〕マグ
ネットスイッチ600は、図1、図31および図32に
示すように、後述するブラシ保持体900に保持され
て、後述するエンドフレーム700内に配置され、アー
マチャシャフト510に対して略垂直方向になるように
固定されている。
【0071】マグネットスイッチ600は、通電によっ
て、プランジャ610を上方へ駆動し、プランジャ61
0と一体に移動する2つの接点(第2の可動接点611
と第1の可動接点612)を、順次、端子ボルト620
の頭部621(第2の当接部)および固定接点630の
当接部631(第1の当接部)に当接させるものであ
る。なお、端子ボルト620には、図示されないバッテ
リケーブルが接続されている。
【0072】マグネットスイッチ600は、磁性体製
(例えば鉄製)の有底筒状のマグネットスイッチカバー
640の内側に構成されている。マグネットスイッチカ
バー640は例えば軟鋼板をカップ状にプレス成形した
もので、マグネットスイッチカバー640の底の中央に
は、プランジャ610を上下方向に移動自在に挿通する
穴641を備える。また、マグネットスイッチカバー6
40の上側開口は、磁性体製(例えば鉄製)のステーシ
ョナリコア642によって塞がれている。
【0073】ステーショナリコア642は、上側の大径
部643と、下側の中径部644と、さらに下側の小径
部645とからなり、大径部643の外周が、マグネッ
トスイッチカバー640の上端を内側へカシメることに
よって、ステーショナリコア642がマグネットスイッ
チカバー640の上側開口内に固定されている。中径部
644の周囲には、吸引コイル650の上端が装着され
ている。ステーショナリコア642の小径部645の外
周には、プランジャ610を下方に付勢する圧縮コイル
バネ660の上端が装着されている。
【0074】吸引コイル650は、通電を受けると磁力
を発生して、プランジャ610を引きつける吸着手段
で、吸引コイル650は、上端がステーショナリコア6
42の中径部644に装着され、プランジャ610を上
下方向に摺動自在に覆うスリーブ651を備える。この
スリーブ651は、非磁性体(例えば銅板、真鍮、ステ
ンレス)の薄板を丸めて加工したもので、このスリーブ
651の上端および下端には、樹脂等よりなる絶縁ワッ
シャ652が設けられている。この2つの絶縁ワッシャ
652の間のスリーブ651の周囲には、薄い樹脂(例
えばセロハン、ナイロンフィルム)や紙などよりなる絶
縁フィルム(図示しない)が巻かれ、さらにその絶縁フ
ィルムの周囲に細いエナメル線を所定回数、巻いて吸引
コイル650が構成されている。
【0075】プランジャ610は、磁性体製金属(例え
ば鉄)で、上側の小径部613と下側の大径部614と
を備える略円柱形状を呈する。小径部613は、圧縮コ
イルバネ660の下端が装着され、比較的軸方向に長い
大径部614は、スリーブ651内において上下方向に
移動可能に保持される。プランジャ610の上側には、
プランジャ610の上方へ伸びるプランジャシャフト6
15が固定されている。このプランジャシャフト615
は、ステーショナリコア642の中央に設けられた貫通
穴から上方に突出している。このプランジャシャフト6
15のステーショナリコア642の上側には、第1の可
動接点612がプランジャシャフト615に沿って上下
方向に摺動自在に挿通されている。この第1の可動接点
612は、図31に示すように、プランジャシャフト6
15の上端に取り付けられた止め輪616によって、プ
ランジャシャフト615の上端より上方に移動しないよ
うに規制されている。この結果、第1の可動接点612
は、止め輪616とステーショナリコア642の間にお
いてプランジャシャフト615に沿って上下方向に摺動
自在とされている。なお、第1の可動接点612は、プ
ランジャシャフト615に取り付けられた板バネよりな
る接点圧スプリング670によって、常に上方へ付勢さ
れている。
【0076】第1の可動接点612は、銅など導電性に
優れた金属よりなり、第1の可動接点612の両端が上
側に移動した際、固定接点630に設けられた2つの当
接部631に当接する。また、第1の可動接点612に
は、一対のブラシ910の各リード線910aが、カシ
メや溶接等によって、電気的、且つ機械的に固定されて
いる。さらに、第1の可動接点612のU字状の溝部6
12aには、制限手段をなす抵抗体617の端部が、挿
入され、電気的、且つ機械的に固定されている。
【0077】なお、第1の可動接点612には、ブラシ
910の各リード線910aが、カシメや溶接等によっ
て電気的、且つ機械的に固定されているが、第1の可動
接点612とブラシ910の各リード線910aとを一
体形成しても良い。抵抗体617は、スタータの起動初
期時に、モータ500の回転を低速回転させるためのも
ので、抵抗値の大きな金属線を複数巻いて構成されてい
る。なお、抵抗体617は、第1の可動接点612に当
接する第1の略直線部617aと、第1の略直線部61
7aの一端と接続される螺旋部617cと、この螺旋部
617cに接続され固定接点630に対向する位置に延
びる第2の略直線部617bとからなり、第2の略直線
部617bに下層可動接点611が配設されている。
【0078】また、上層可動接点612から第1の当接
部631までの距離より、下層可動接点611から第2
の当接部621までの距離の方が、短く設定されてい
る。抵抗体617の他端には、端子ボルト620の頭部
621の下側に位置する第2の可動接点611がカシメ
等によって固定されている。第2の可動接点611は、
銅など導電性に優れた金属よりなり、マグネットスイッ
チ600が停止して、プランジャ610が下方に位置す
る際にステーショナリコア642の上面に当接し、抵抗
体617がプランジャシャフト615の移動に伴って上
方に移動する際、第1の可動接点612が固定接点63
0の当接部631に当接する前に、端子ボルト620の
頭部621に当接するように設けられている。
【0079】プランジャ610の下面には、紐状部材6
80(例えば、ワイヤ)の後端に設けられた球体681
を収容する凹部682を備える。この凹部682の内周
壁には、雌ネジ683が形成されている。この雌ネジ6
83は、凹部682内に球体681を固定する固定ネジ
684が螺合される。この固定ネジ684は、雌ネジ6
83へのねじ込み量を調節することにより、紐状部材6
80の長さの調節も行うものである。なお、紐状部材6
80の長さ調節は、プランジャシャフト615が上方へ
移動して、第2の可動接点611が端子ボルト620に
当接する際に、ピニオン回転規制部材230の規制爪2
31が、ピニオンギヤ210の外周の凹凸214に嵌ま
り合うように調節される。なお、雌ネジ683と固定ネ
ジ684は調整機構をなす。
【0080】このような構成にすれば、マグネットスイ
ッチ600のプランジャ610の移動に対し、紐状部材
680を介して、ピニオン回転規制部材230をピニオ
ンギヤ210側に移動させているので、従来のリンク機
構及びレバー等を必要とせず、部品点数を少なくするこ
とができ、さらに、ピニオンギヤ210がリングギヤ1
00から離れなくなったとしても、紐状部材680自身
のたわみにより、プランジャ610が元の位置に戻り、
第1の可動接点612が固定接点630から離れること
ができる。
【0081】また、ピニオン回転規制部材230の規制
爪231を、ピニオンギヤ210に設けた凹凸214に
係合させるのみでよいので、紐状部材680によって、
確実にこの規制爪231を移動させることができる。紐
状部材680をワイヤとすることで、耐久性を高めるこ
とができる。また、雌ネジ683と固定ネジ684から
なる調整機構をプランジャ610と紐状部材680との
間に配置し、固定ネジ684を雌ネジ683にねじ込む
ことにより、紐状部材680の長さを容易に決定するこ
とができる。
【0082】さらに、第1の可動接点612にブラシ9
10の各リード線910aが直接接続されているため、
ブラシ910で発生する発熱をリード線910a、第1
の可動接点612、端子ボルト620を介して、この端
子ボルト620に接続され、スタータ外部に位置するバ
ッテリーケーブルから効率的に放熱がなされ、ブラシ9
10の寿命向上が図れる。
【0083】さらに、マグネットスイッチ600のプラ
ンジャシャフト615が略垂直方向に配設されているの
で、マグネットスイッチ600のプランジャシャフト6
15を軸方向に配設した場合に比較して、スタータの軸
方向寸法を短縮することができるとともに、紐状部材6
80を引っ張るのに必要なプランジャシャフト615の
ストロークが小さく設定でき、さらなるマグネットスイ
ッチ600の小型化が図れる。
【0084】さらに、マグネットスイッチ600は、ア
ーマチャシャフト510の軸方向に対し、直交して配置
されているため、マグネットスイッチ600の径方向長
のみが、スタータ全体の軸方向長に加算されるのみで、
スタータ全体の体格を大きくすることもない。 〔エンドフレーム700の説明〕エンドフレーム700
は、図33、図34に示すように、樹脂製(例えばフェ
ノール樹脂)のマグネットスイッチカバーで、内部にマ
グネットスイッチ600を収容する。
【0085】エンドフレーム700の後面には、ブラシ
910を前方へ付勢する圧縮コイルバネ914を保持す
るバネ保持柱710が、ブラシ910の位置に応じて前
方に突出して設けられている。なお、図34に示すよう
に、圧縮コイルバネ914はテーパ形状を有しており、
バネ保持柱710に挿入される側の径が広くなってお
り、圧縮コイルバネ914がバネ保持柱710内に固定
保持される。また、バネ保持柱710をテーパ状にし、
圧縮コイルバネ914が挿入される側の径を大きくして
もよい。
【0086】さらに、圧縮コイルバネ914は、図1に
示すように、マグネットスイッチ600のプランジャ6
10の軸方向に対し、径方向の外周側、つまり、マグネ
ットスイッチ600の外周側で軸方向に配置されてい
る。端子ボルト620は、エンドフレーム700の内部
から挿入され、エンドフレーム700の後方に突出する
鉄製のボルトで、前側にはエンドフレーム700の内面
に当接する頭部621を備える。そして、エンドフレー
ム700の後方に突出した端子ボルト620にカシメワ
ッシャ622が取りつけられることによって、端子ボル
ト620がエンドフレーム700に固定される。端子ボ
ルト620の前端には、銅よりなる固定接点630がカ
シメによって固定されている。固定接点630は、エン
ドフレーム700の内部上端に位置する1つまたは複数
(本実施例では2つ)の当接部631を備え、この当接
部631の下面は、マグネットスイッチ600の作動に
よって上下する第1の可動接点612の上面が当接可能
に設けられている。
【0087】さらに、圧縮コイルバネ914のスプリン
グ長が、マグネットスイッチ600の径方向の長さ分ま
で利用することができ、適正なバネ応力および荷重を設
定することができ、圧縮コイルバネ914の寿命を大幅
に向上することができる。さらに、圧縮コイルバネ91
4は、マグネットスイッチ600の外周側のスペースを
有効に利用しているので、圧縮コイルバネ914の長さ
が、スタータの軸方向長に付加されることなく、スター
タ全体の短縮を図ることができる。
【0088】〔ブラシ保持体900の説明〕ブラシ保持
体900は、ヨーク501の内部とエンドフレーム70
0の内部とを区画してアーマチャシャフト510の後端
をブラシ保持体軸受564を介して回転自在に支持する
役目のほか、ブラシホルダの役目、マグネットスイッチ
600を保持する役目、および紐状部材680を案内す
る滑車690を保持する役目を果たす。なお、ブラシ保
持体900には、紐状部材680が通る図示されない穴
部を有している。
【0089】ブラシ保持体900は、アルミニウム等の
金属を鋳造技術によって成形した隔壁で、図35ないし
図37に示すように、ブラシ910を軸方向に保持する
ブラシ保持穴911、912を複数(本実施例では上側
に2つ、下側に2つ)備える。上側のブラシ保持穴91
1は、プラス電圧を受けるブラシ910を保持する穴
で、この上側のブラシ保持穴911は、樹脂製(例えば
ナイロン、フェノール樹脂)の絶縁筒913を介してブ
ラシ910を保持する(図36は図35のAーA断面図
であり、図37は図35のBーB断面図である)。ま
た、下側のブラシ保持穴912は、アース接地されるブ
ラシ910を保持する穴で、この下側のブラシ保持穴9
12は、穴の内部で直接ブラシ910を保持する。
【0090】このように、ブラシ保持体900によっ
て、ブラシ910を保持させることにより、スタータに
独立したブラシホルダを設ける必要がない。このため、
スタータの部品点数を低減し、組付工数を低減すること
ができる。ここで、ブラシ910について説明する。ブ
ラシ910は、黒鉛粉や銅粉などの金属粉と結合樹脂と
を断面略矩形の形状に成形した後に焼結した周知のもの
で、ブラシ910の後端の側面にリード線910aが溶
接等によって接合されたものである。このように、ブラ
シ910の後端の側面にリード線910aを接合するた
め、ブラシ910の有効長を長くとれる。なお、本実施
例のように、ブラシ910を軸方向に付勢するサーフェ
イス型のブラシ910では、ブラシ910の長さがスタ
ータの全長に影響を与えるため、ブラシ910の軸方向
寸法を抑えてブラシ910の有効長を長くとれる本実施
例のブラシ910は大変有効である。
【0091】また、ブラシ910は、圧縮コイルバネ9
14によって、前端面が電機子コイル530の後側の上
層コイル端534の後面に付勢される。なお、上側のブ
ラシ910のリード線910aは、マグネットスイッチ
600によって移動する第1の可動接点612に溶接や
カシメ等の接合技術で電気的、且つ機械的に結合されて
いる。また、下側のブラシ910のリード線910a
は、ブラシ保持体900の後面に形成された凹部920
内にカシメられて、電気的、且つ機械的に結合されてい
る。なお、本実施例では、下側のブラシ910が1対設
けられており、1本のリード線910aに1対の下側の
ブラシ910が接合されており、リード線910aの中
央がブラシ保持体900の後面の凹部920内にカシメ
られている。
【0092】ブラシ保持体900の後面には、マグネッ
トスイッチ600の前面側が当接する2つの台座930
と、マグネットスイッチ600の周囲を抱え込む2本の
固定柱940が形成されている。台座930は、外径が
円筒形状を呈するマグネットスイッチ600と当接する
ために、マグネットスイッチ600の外形形状と一致す
るように設けられている。また、2本の固定柱940
は、マグネットスイッチ600を台座930に当接した
状態で、それぞれの後端を内側にカシメることで、マグ
ネットスイッチ600を保持している。
【0093】ブラシ保持体900の後面の下側には、紐
状部材680の移動方向を、マグネットスイッチ600
の上下方向から軸方向に変換する滑車690を保持する
滑車保持部950が形成されている。ブラシ保持体90
0の後面には、過熱保護用の温度スイッチ(図示しな
い)を保持する保持部960が設けられている。この保
持部960は、温度スイッチを上側のブラシ保持穴91
1と、下側のブラシ保持穴912との間で、且つマグネ
ットスイッチ600の近傍に保持するものである。な
お、温度スイッチは、所定温度に達すると、マグネット
スイッチ600をOFF し、スタータモータほの通電を停
止して、スタータを保護するものである。
【0094】ブラシ保持体900の前面は、ブラシ91
0と当接する上層コイル端534の後面と接近して設け
られている。このため、上層コイル端534の各間の溝
535の回転により生じる遠心風が外径方向へ強制的に
導かれる。つまり、後側の上層コイル端534とブラシ
保持体900との間で遠心風が生じる。スタータには、
図39に示すように、後側の上層コイル端534とブラ
シ保持体900との間の内側へ空気を導くとともに、遠
心風をスタータの外部へ放出する冷却空気通路が形成さ
れている。
【0095】この冷却空気通路は、ブラシ保持体900
の内周部分に開口され、エンドフレーム700内の空気
を、後側の上層コイル端534とブラシ保持体900と
の間の内側へ導く導入口970と、エンドフレーム70
0の内部と、ブラシ保持体900の上側周囲に開成さ
れ、ヨーク501内において主磁極551と主磁極55
1との間の隙間に連通するブラシ保持体連通穴980
と、このブラシ保持体連通穴980に連通する主磁極5
51と主磁極551との間の隙間590と、モータ隔壁
800の上側周囲に開成され、主磁極551間の隙間5
90に連通するモータ隔壁連通穴810と、このモータ
隔壁連通穴810に連通するセンターブラケット360
の上側の切欠部364と、ハウジング400内とから構
成される。そして、ハウジング400の開口部410か
ら吸い込んだ空気を、ハウジング400内→センターブ
ラケット360の上側の切欠部364→モータ隔壁連通
穴810→主磁極551間の隙間590→ブラシ保持体
連通穴980→エンドフレーム700内→導入口970
を介して、後側の上層コイル端534とブラシ保持体9
00との間の内側へ導く。
【0096】後側の上層コイル端534とブラシ保持体
900との間で生じた遠心風は、ブラシ910の摺接面
およびその周辺を冷却した後、摺接面で発生したブラシ
粉とともにヨーク501の下端に設けられた排出穴50
3を介してスタータの外部へ排出される。このように、
整流子として作用する上層コイル端534が遠心ファン
として作用して遠心風が生じることにより、整流子とし
て作用する上層コイル端534とブラシ910との摺動
部分の温度を低く保つことができる。また、ブラシ91
0の磨耗によって生じたブラシ粉が遠心風によって排出
穴503に運ばれ、排出穴503からスタータの外部へ
排出されるため、ブラシ粉による故障等の発生が防がれ
る。
【0097】〔実施例の作動〕次に、上記スタータの作
動を図38(a)ないし(c)の電気回路図に従い、説
明する。乗員によって、キースイッチ10がスタート位
置に設定されると、バッテリ20から、マグネットスイ
ッチ600の吸引コイル650に通電される。吸引コイ
ル650が通電されると、吸引コイル650の発生する
磁力にプランジャ610が引き寄せられ、プランジャ6
10が下方位置から上方へ上昇する。
【0098】プランジャ610が上昇を開始すると、プ
ランジャシャフト615の上昇に伴って第1の可動接点
612および第2の可動接点611が上昇するととも
に、紐状部材680の後端も上方に上昇する。紐状部材
680の後端が上昇すると、紐状部材680の前端は下
方に引かれ、ピニオン回転規制部材230が下降する。
ピニオン回転規制部材230の下降によって、規制爪2
31がピニオンギヤ210の外周の凹凸214に嵌まり
合う時点で、第2の可動接点611が端子ボルト620
の頭部621に当接する(図38(a)参照)。端子ボ
ルト620には、バッテリ20の電圧が印加されてお
り、端子ボルト620の電圧が、第2の可動接点611
→抵抗体617→第1の可動接点612→リード線91
0aを介して上側のブラシ910に伝えられる。つま
り、抵抗体617を介した低電圧が上側のブラシ910
を介して電機子コイル530に伝えられる。そして、下
側のブラシ910は、ブラシ保持体900を介して常に
アース接地されているため、各上層コイルバー531と
各下層コイルバー532とを組み合わせてコイル状に構
成された電機子コイル530が低電圧で通電される。す
ると、電機子コイル530が比較的弱い磁力を発生し、
この磁力が固定磁極550の磁力に作用(吸着あるいは
反発)して、アーマチャ540が低速回転する。
【0099】アーマチャシャフト510が回転すると、
遊星歯車減速機構300のプラネタリーギヤ320が、
アーマチャシャフト510の前端のサンギヤ310によ
って回転駆動される。プラネタリーギヤ320がプラネ
ットキャリア330を介してリングギヤ100を回転駆
動する方向の回転トルクをインターナルギヤ340に与
える場合は、オーバーランニングクラッチ350の作動
によって、インターナルギヤ340の回転が規制され
る。つまり、インターナルギヤ340は回転しないた
め、プラネタリーギヤ320の回転によって、プラネッ
トキャリア330が減速回転する。プラネットキャリア
330が回転すると、ピニオンギヤ210も回転しよう
とするが、ピニオンギヤ210はピニオン回転規制部材
230によって回転が規制されているため、ピニオンギ
ヤ210は出力軸220のヘリカルスプライン221に
沿って前進する。
【0100】ピニオンギヤ210の前進に伴い、シャッ
タ420も前進し、ハウジング400の開口部410を
開く。そして、ピニオンギヤ210の前進によって、ピ
ニオンギヤ210がエンジンのリングギヤ100に完全
に噛合し、その後、ピニオン係止リング250に当接す
る。また、ピニオンギヤ210が前進すると、規制爪2
31がピニオンギヤ210の凹凸214から外れ、その
後、規制爪231の前端が、ピニオンギヤ210の後面
に設けられたワッシャ215の後側に落ち込む。
【0101】一方、ピニオンギヤ210が前進した状態
で、第1の可動接点612が固定接点630の当接部6
31に当接する。すると、端子ボルト620のバッテリ
電圧が、第1の可動接点612→リード線910aを介
して直接上側のブラシ910に伝えられる。つまり、各
上層コイルバー531および各下層コイルバー532よ
りなる電機子コイル530に高い電流が流れ、電機子コ
イル530が強い磁力を発生し、アーマチャ540を高
速回転する。
【0102】アーマチャシャフト510の回転は、遊星
歯車減速機構300によって減速されて回転トルクが増
大し、プラネットキャリア330を回転駆動する。この
とき、ピニオンギヤ210は、前端がピニオン係止リン
グ250に当接して、プラネットキャリア330と一体
に回転する。そして、ピニオンギヤ210は、エンジン
のリングギヤ100に噛合しているため、ピニオンギヤ
210は、リングギヤ100を回転駆動して、エンジン
の出力軸を回転駆動する。
【0103】次に、エンジンが始動し、エンジンのリン
グギヤ100がピニオンギヤ210の回転よりも速く回
転すると、ヘリカルスプラインの作用によって、ピニオ
ンギヤ210に後退力が生じる。しかるに、ピニオンギ
ヤ210の後方に落ち込んだ回転規制爪231によっ
て、ピニオンギヤ210の後退が阻止され、ピニオンギ
ヤ210の早期離脱を防止して、エンジンを確実に始動
することができる(図38(b)参照)。
【0104】また、エンジンの始動によって、エンジン
のリングギヤ100がピニオンギヤ210の回転よりも
速く回転されると、リングギヤ100の回転によってピ
ニオンギヤ210が回転駆動される。すると、リングギ
ヤ100からピニオンギヤ210に伝えられた回転トル
クは、プラネットキャリア330を介してプラネタリー
ギヤ320を支持するピン332に伝えられる。つま
り、プラネットキャリア330によってプラネタリーギ
ヤ320が駆動される。すると、インターナルギヤ34
0には、エンジン始動時とは逆回転のトルクがかかるた
め、オーバーランニングクラッチ350がリングギヤ1
00の回転を許す。つまり、インターナルギヤ340に
エンジン始動時とは逆回転のトルクがかかると、オーバ
ーランニングクラッチ350のローラ353が、クラッ
チインナ352の凹部355の外側へ離脱し、インター
ナルギヤ340の回転が可能になる。
【0105】つまり、エンジンが始動して、エンジンの
リングギヤ100がピニオンギヤ210を回転駆動する
相対回転は、オーバーランニングクラッチ350で吸収
され、エンジンによってアーマチャ540が回転駆動さ
れることがない。エンジンが始動すると、乗員によって
キースイッチ10がスタート位置から外され、マグネッ
トスイッチ600の吸引コイル650への通電が停止さ
れる。吸引コイル650の通電が停止されると、プラン
ジャ610が圧縮コイルバネ660の作用によって、下
方に戻される。
【0106】すると、第1の可動接点612が固定接点
630の当接部631から離れるとともに、その後第2
の可動接点611も端子ボルト620の頭部621から
離れ、上側のブラシ910への通電が停止する。また、
プランジャ610が下方に戻されると、ピニオン回転規
制部材230の復帰バネ部236の作用によって、ピニ
オン回転規制部材230が上方に復帰し、規制爪231
がピニオンギヤ210の後方から離脱する。すると、ピ
ニオンギヤ210は、戻しバネ240の作用によって後
方に戻され、ピニオンギヤ210とエンジンのリングギ
ヤ100との噛み合いが外れるとともに、ピニオンギヤ
210の後端が出力軸220のフランジ形突出部222
に当接する。つまり、ピニオンギヤ210が、スタータ
の始動前に戻される(図38(c)参照)。
【0107】さらに、プランジャ610が下方に戻され
ることにより、第2の可動接点611が、マグネットス
イッチ600のステーショナリコア642の上面に当接
し、上側のブラシ910のリード線が、第1の可動接点
612→抵抗体617→第2の可動接点611→ステー
ショナリコア642→マグネットスイッチカバー640
→ブラシ保持体900の順に導通する。つまり、上側の
ブラシ910と下側のブラシ910とが、ブラシ保持体
900を介して短絡する。一方、アーマチャ540の惰
性回転により電機子コイル530には、起電力が生じ
る。そして、この起電力が、上側のブラシ910、ブラ
シ保持体900、下側のブラシ910を介して短絡する
ため、アーマチャ540の惰性回転に制動力が与えらえ
る。この結果、アーマチャ540は急速に停止する。行
い、第2の可動接点611は、第1の可動接点612と
当接するとともに、抵抗体をなす弾性部材617が配設
され、プランジャシャフト615によって、第1の可動
接点612と弾性部材617とが移動自在に支持され、
プランジャ610は、吸引コイル650の吸引力によっ
て吸引され、固定接点630は、第1の可動接点612
及び第2の可動接点611と対向して配設され、かつバ
ッテリに電気的に接続されており、第2の可動接点61
2は、吸引コイル650の吸引力によるプランジャ61
0の移動によって、固定接点630に当接し、弾性部材
の弾性力により、固定接点630に接点圧を付与し、バ
ッテリの電圧が第2の可動接点612、弾性部材61
7、第1の可動接点611を介してモータ500に通電
され、次いで、第1の可動接点612は固定接点630
に当接し、モータ500に通電される構成としたので、
弾性部材617は、それ自身が抵抗体をなすとともに弾
性力を有する接点圧スプリングを兼ね、第2の可動接点
611を備えているため、第1の可動接点612と第2
の可動接点611とを固定接点630に2段階に当接さ
せることができる。
【0108】また、第1の可動接点612は、モータ5
00に通電を行い、第2の可動接点611は、第1の可
動接点612と当接するとともに、抵抗体をなす弾性部
材617が配設され、プランジャシャフト615によっ
て、第1の可動接点612と弾性部材617とが移動自
在に支持され、プランジャ610は、吸引コイル650
の起磁力によって吸引され、固定接点630は、第1の
可動接点612及び第2の可動接点611と対向して配
設され、かつバッテリに電気的に接続されており、固定
接点630は第1の可動接点612が当接する第1の当
接部631と第2の可動接点611が当接する第2の当
接部621とを有し、第1の可動接点612から第1の
当接部631までの距離より、第2の可動接点611か
ら第2の当接部621までの距離の方が、短いので、第
2の可動接点611が固定接点630に当接し、その
後、第1の可動接点612が固定接点630に当接する
ため、第1の可動接点612と第2の可動接点611と
を固定接点に確実に2段階に当接させることができる。
【0109】また、金属性材料からなる弾性部材617
は、第1の可動接点612に当接する第1の略直線部6
17aと、この第1の略直線部617aの一端と接続さ
れる螺旋部617cと、この螺旋部617cに接続さ
れ、固定接点630に対向する位置に延びる第2の略直
線部617bとからなり、第2の略直線部617bに第
2の可動接点611が配設されているので、螺旋部61
7cで自在に抵抗値を設定できる。
【0110】また、モータ500には界磁装置として永
久磁石が設けられ、モータ500にバッテリ電圧が通電
された後、弾性部材617が、バッテリのアース側部材
642(スターショナリコア)に当接し、モータ500
の電力入力側部材910(ブラシ)とバッテリのアース
側部材642(スターショナリコア)とを電気的に接続
する構成としたので、モータ500が惰性回転で回転
し、起電力により発生する発電電圧を抵抗体からなる弾
性部材617を経て短絡させることにより、モータ50
0を急激に停止させることができる。さらに、モータ5
00を急激に停止させられるので、ブラシ910の寿命
が大幅に向上し、ブラシ910の体格が大きくなること
はなく、スタータ自体が小型化できる。
【0111】なお、実施例1では、第2の可動接点61
1が固定接点630に当接し、バッテリ電流が抵抗体6
17、第1の可動接点612を介して通電され、モータ
500が低速回転するものであるが、抵抗体617を固
定接点630に溶接等で接続固定し、固定接点630と
第1の可動接点612との間に、抵抗体617に接続固
定された第2の可動接点611を配設してもよい。な
お、この第2の可動接点611は、プランジャ610の
移動に伴い、プランジャシャフト615に配設された第
1の可動接点612に当接し、バッテリ電流が第2の可
動接点611、抵抗体617を介して通電され、モータ
500が低速回転するものである 〔実施例2〕以下、実施例2のスタータについて図40
の側面断面図に従い、説明する。
【0112】スタータは、図示されないエンジンに配設
されたリングギヤに噛み合うピニオン200を有するオ
ーバーランニングクラッチ1000を内包するハウジン
グ400と、モータ500と、エンドフレーム700
と、マグネットスイッチ600とに大別される。まず、
ハウジング400部とモータ500部とエンドフレーム
700部について説明する。モータ500のヨーク50
1の内周には、固定磁極550(例えば、永久磁石)が
固定されている。この固定磁極550の内側には、ハウ
ジング400のハウジング軸受け440とエンドフレー
ム700のエンドフレーム軸受け790とによって軸支
されたアーマチャ540が配設されている。このアーマ
チャ540の中央部には、アーマチャシャフト510が
圧入固定されている。アーマチャシャフト510には、
スプライン510aが設けられ、このスプライン510
aには、オーバーランニングクラッチ1000のアウタ
1100に設けられたスプライン1100aと係合して
おり、アーマチャシャフト510上をオーバーランニン
グクラッチ1000が摺動自在となっている。また、ア
ーマチャシャフト510の一端部の外周には、溝510
bが設けられ、この溝510bにC型クリップ251が
嵌着され、さらに、C型クリップ251の外周には、環
状のナットピニオンストップ252が嵌着されており、
ナットピニオンストップ252により、オーバーランニ
ングクラッチ1000が移動規制される。
【0113】アーマチャシャフト510の反オーバーラ
ンニングクラッチ1000側には、筒状のコンミテータ
540aがアーマチャシャフト510に圧入固定されて
いる。アーマチャ540の軸方向移動規制は、コンミテ
ータ540aとエンドフレーム700の内周に配置され
たワッシャ700aに当接することによって行われる。
コンミテータ540aの径方向外周面には、ブラシ91
0が圧縮コイルバネ914により押圧されている。この
ブラシ910は、熱硬化樹脂により形成されたブラシ保
持体900の箱状の樹脂積層板900a内に収納されて
いる。
【0114】また、ハウジング400には、オーバーラ
ンニングクラッチ1000を摺動させるシフトレバー1
200が配置され、このシフトレバー1200の一端は
オーバーランニングクラッチ1000に係合し、他端は
マグネットスイッチ600のフック1300に係合して
いる。そして、エンドフレームの周囲に設けられたボル
ト挿入穴700aに、後側からスルーボルト1400を
挿入し、ハウジング400の後端に形成されたネジ穴4
00aにスルーボルト1400を螺着することによっ
て、ハウジング400、モータ500のヨーク501、
エンドフレーム700が固定されている。
【0115】次に、マグネットスイッチ600について
説明する。マグネットスイッチ600は、マグネットス
イッチフレーム2000内に吸引コイル650を保持し
ている樹脂ケース2100と、その内側に軸方向に摺動
自在に配設されたプランジャ610とが配置されてい
る。プランジャ610の他端には、シフトレバー120
0と係合するフック1300が設けられている。プラン
ジャ610は、溶接固定されたプランジャシャフト61
5が配置され、このプランジャシャフト615の先端部
には、一対の可動接点、つまり、第1の可動接点612
と第2の可動接点611とが配設され、第1の可動接点
612と第2の可動接点611とのそれぞれの内側に
は、樹脂製のブッシャ612a、611aが圧入固定さ
れ、これらブッシャ612a、611aを介して、プラ
ンジャシャフト615に第1の可動接点612と第2の
可動接点611とが固定されている。プランジャシャフ
ト615の先端部の外周には、溝615aが設けられ、
この溝615aにワッシャ2200を内側に変形させな
がら、嵌着させ、そして、第1の可動接点612を電気
絶縁する絶縁部材2300がワッシャ2200と第1の
可動接点612との間に配設されている。また、第2の
可動接点611の一端面は、ブッシャ611aの段付部
が当接し、他端面には、絶縁部材2400が当接してい
る。絶縁部材2300と絶縁部材2400との間に、第
2の可動接点611をフック1300方向に付勢するス
プリング2500が配設されている。なお、2500
は、プランジャ610の復帰用スプリングである。
【0116】2600は、熱硬化樹脂により成形された
マグネットスイッチカバーであり、マグネットスイッチ
ムレーム2000の一端を折り曲げにより固定されてい
る。このマグネットスイッチカバー2500は、図示さ
れないバッテリケーブルに接続される端子ボルト620
と、モータ500のモータリード線2700に接続され
るモータ端子ボルト3300とが嵌着されている。端子
ボルト620は、図41に示すように、ボルト部620
aの一端面にL字状に成形した銅プレート620bを溶
接固定し、さらに、この銅プレート620bにコの字状
部630aに舌片部630bを一体成形した固定接点6
30を溶接固定している。なお、モータ端子ボルト33
00も上述のような端子ボルト620と同様に制作され
る。さらに、固定接点630は、吸引コイル650に通
電時、第1の可動接点612と当接するものである。
【0117】また、固定接点630と対向する位置に、
図42に示すように、銅からなるプレートの4つの舌片
部2800aを内側に折り曲げ、箱状(凹部)に形成す
ることにより、導通部材2800となる。そして、導通
部材2800の凹部と固定接点630のコの字状内部と
の間に、電気抵抗体をなす弾性部材が配設されている。
なお、導通部材2800は、環状部材2900の内周面
に溝2900aが設けられ、この溝2900aに導通部
材2800の4つの舌片部2800aの内、1つの舌片
部2800aを軸方向から挿入し、溶接固定させる。導
通部材2800は、吸引コイル650に通電時、第2の
可動接点611に当接するものである。なお、導通部材
2800は、金属プレート3100が当接するように配
置されている。
【0118】また、図43に示すように、3000は、
樹脂から形成された円筒状の樹脂部材3000であり、
この樹脂部材3000の軸方向一端面に設けられた溝3
000aに、L字状の金属プレート3100が圧入固定
されている。なお、固定接点630と第1の可動接点6
12までの距離より、導電部材2800と第2の可動接
点611までの距離の方が、短く設定されている。
【0119】〔第2の実施例の作動〕次に、上記スター
タの作動を図44(a)ないし(c)の電気回路図に従
い、説明する。乗員によって、キースイッチ10がスタ
ート位置に設定されると、バッテリ20から、マグネッ
トスイッチ600の吸引コイル650に通電される。吸
引コイル650が通電されると、吸引コイル650の発
生する磁力にプランジャ610が引き寄せられ、プラン
ジャ610が左方向に移動する。
【0120】プランジャ610が上昇を開始すると、プ
ランジャシャフト615と一体的に構成されたフック1
300がシフトレバー1200を右側に移動すること
で、シフトレバー1200を支点1210を介してオー
バーランニング1000を押し出すとともに、プランジ
ャ610と一体的に移動する第1の可動接点612及び
第2の可動接点611の内、第2の可動接点が導電部材
2800に当接する。端子ボルト620には、バッテリ
20の電圧が印加されており、端子ボルト620の電圧
が、第2可動接点611→導電部材2800→弾性部材
2900(抵抗体)→第1の可動接点612→固定接点
630を介してモータ500へ通電される。端子ボルト
620より印加されたバッテリ20電圧は、弾性部材2
900(抵抗体)を介することにより降圧され、モータ
500は低速回転しながら、オーバーランニング100
0のピニオンギヤがリングギヤ100との噛み合いを開
始する。(図44(a)参照) さらに、マグネットスイッチ600のプランジャ610
が吸引されると、第2の可動接点611が導通部材28
00とともに、弾性部材2900(抵抗体)を押圧し、
第1の可動接点612が固定接点630に当接する。こ
の時、シフトレバー1200は、支点1210を起点と
してオーバーランニングクラッチ1000がさらに、押
し出され、オーバーランニングクラッチ1000のピニ
オンギヤとリングギヤ100との噛み合いが完了する。
この時、モータ500へは、バッテリ20の定格電圧が
印加され、アーマチャ540の回転が高速回転し、エン
ジンを着火させる。エンジン着火後、リングギヤ100
の回転がアーマチャ540の回転より速く回転すると、
オーバーランニングクラッチ1000がヘリカルスプラ
インの作用によって、ピニオンギヤ210が後退するの
を防止している。(図44(b)参照)。
【0121】エンジンの駆動力は、オーバーランニング
クラッチ1000のアウタ1000a内のローラ100
0bが空転することにより、アーマチャ540が過回転
するのを防止している。エンジンが始動すると、乗員に
よってキースイッチ10がスタート位置から外され、マ
グネットスイッチ600の吸引コイル650への通電が
停止される。吸引コイル650の通電が停止されると、
プランジャ610が圧縮コイルバネ2500、弾性部材
2900の復元力によって、元の位置に戻される。この
時、プランジャ610の動きに連動して、シフトレバー
1200が支点1210を起点として、オーバーランニ
ングクラッチ1000をエンドフレーム700側に後退
させ、ピニオンギヤをリングギヤ100から離脱させ
る。つまり、オーバーランニングクラッチ1000が作
動前の位置に戻される。(図44(c)参照)。
【0122】プランジャ610が静止状態に戻ることで
モータ500と接続された端子ボルト620側の導通部
材2800が、マグネットスイッチフレーム2000に
当接している金属プレート3100と当接することによ
り、短絡する。一方、アーマチャ540の惰性回転によ
り起動力が生じるが、ブラシ910を介して短絡回路が
形成されるので、アーマチャ540の惰性回転に制動力
が与えられ、アーマチャ540が急速に停止する。
【0123】上記のような構成をとれば、プランジャシ
ャフト615上には一対の可動接点、つまり、第1の可
動接点612及び第2の可動接点611が配設され、プ
ランジャ610は、プランジャシャフト615を有し、
吸引コイル650の起磁力によって、固定接点630方
向に、第1の可動接点612と第2の可動接点611を
移動させ、導通部材2800は、移動可能であり、第2
の可動接点611と固定接点630との間に配設され、
弾性部材2900は、抵抗体をなし、かつ、一端が導通
部材2800に当接し、他端が固定接点630に当接し
ており、第2の可動接点612は、吸引コイル650の
吸引力によるプランジャ610の移動によって、導通部
材2800に当接し、弾性部材2900の弾性力によ
り、導通部材2800に接点圧を付与し、バッテリ電圧
が第2の可動接点611、導通部材2800、弾性部材
2900、固定接点630を介してモータ500に通電
され、次いで、第1の可動接点612は、固定接点63
0に当接し、モータ500に通電される構成としたの
で、弾性部材2900は、それ自身が抵抗体をなすとと
もに弾性力を有する接点圧スプリングを兼ねているた
め、第1の可動接点612と第2の可動接点611とを
固定接点630に2段階に当接させることができる。
【0124】また、プランジャシャフト615上には一
対の可動接点、つまり、第1の可動接点612及び第2
の可動接点611が配設され、プランジャ610は、プ
ランジャシャフト615を有し、吸引コイル650の起
磁力によって、固定接点630方向に、第1の可動接点
612と第2の可動接点611を移動させ、導通部材2
800は、移動可能であり、第2の可動接点611と固
定接点630との間に配設され、弾性部材2900は、
抵抗体をなし、かつ、一端が導通部材2800に当接
し、他端が固定接点630に当接しており、固定接点6
30と第1の可動接点612までの距離より、導通部材
2800と第2の可動接点611までの距離の方が、短
いので、第2の可動接点611が導通部材2800に当
接し、その後、第1の可動接点612が固定接点630
に当接するため、第1の可動接点612と第2の可動接
点611とを導通部材2800及び固定接点630に確
実に当接させることができる。
【0125】また、モータ500には界磁装置として永
久磁石が設けられ、モータ500にバッテリ電圧が通電
された後、弾性部材2900が、バッテリのアース側部
材3100(金属プレート)に当接し、モータ500の
電力入力側部材910(ブラシ)とバッテリのアース側
部材3100とを電気的に接続する構成としたので、モ
ータ500が惰性回転で回転し、起電力により発生する
発電電圧を抵抗体からなる弾性部材2900を経て短絡
させることにより、モータ500を急激に停止させるこ
とができる。さらに、モータ500を急激に停止させら
れるので、ブラシ910の寿命が大幅に向上し、ブラシ
910の体格が大きくなることはなく、スタータ自体が
小型化できる。
【0126】なお、実施例2では、第2の可動接点61
1が導電部材2800と当接し、抵抗体617を介して
固定接点630に通電され、モータ500が低速回転す
るものであるが、第2の可動接点611が抵抗体61
7、導電部材2800を介して、導電部材2800を固
定接点630に当接させ、モータ500が低速回転させ
る構成としてもよい。
【0127】〔変形例〕図45に示すように、実施例1
のマグネットスイッチ600に対して、第2の可動接点
611と当接する固定接点630には、当接部631
(第1の当接部)に向かって傾斜する傾斜面631aが
設けられ、この傾斜面631aの傾斜角は、10°から
45°に設定してある。なお、固定接点630は、端子
ボルト620を有しており、この端子ボルト620の頭
部621には、第2の可動接点611と当接する平面6
21aを有している。そして、平面621aは傾斜面6
31aと連続して形成されている(第2の当接部)。
【0128】なお、端子ボルト620の頭部621と固
定接点630を一体で構成してもよい。また、第2の可
動接点611が端子ボルト620の平面621aに当接
し、次いで、第1の可動接点612が固定接点630の
当接部631に当接する際に、第2の可動接点611が
端子ボルト620の平面621aから傾斜面631aに
移動して当接するとともに、第2の可動接点611とス
テーショナリコア642との間に所定の隙間(例えば、
約1mm)を有するようにしている。
【0129】次に、図46に第1、第2の可動接点61
2、611が固定接点630に当接する状態を示すもの
であり、図46(a)から(c)の順番でマグネットス
イッチ600が作動する。なお、図46(a)はマグネ
ットスイッチ600が作動していない状態である。ま
ず、第2の可動接点611が端子ボルト620の平面6
21aに当接して、モータ500に通電される(図46
(b)参照)。その後、アーマチャ200がゆっくり回
転して、ピニオンギヤ210がリングギヤ100に当接
し、さらに、噛み合ってピニオンギヤ210が前進す
る。そして、ピニオン回転規制部材230がピニオン2
00の後端に落ち込み、マグネットスイッチ600のプ
ランジャ610の拘束が解かれ、さらにプランジャ61
0が固定接点630の当接部631方向に移動するが、
この時、第2の可動接点611は、端子ボルト620の
平面621aから傾斜面631aに移動し、第1の可動
接点612が固定接点の当接部631に当接し、アーマ
チャ200が全力で回転する。(図46(c)参照)。
【0130】このような構成にすれば、第2の可動接点
611が端子ボルト620の平面621aに当接し、さ
らに、第1の可動接点612が固定接点630の当接部
631に当接するまで、好適に導通を保ちながら、固定
接点630上(平面621a及び傾斜面631a)を第
2の可動接点611がスムーズに移動できるので、途中
で導通が途切れることはない。
【0131】また、第2の可動接点611が吸引コイル
650の吸引力によるプランジャ610の移動によっ
て、端子ボルト620の平面621aに当接し、弾性部
材617の弾性力により、固定接点630の平面621
aに接点圧を付与し、次いで、第1の可動接点612が
固定接点630の当接部631に当接する際に、端子ボ
ルト620の平面621aと当接している第2の可動接
点611が、弾性部材617の弾性力の増加によって、
固定接点630の角部に乗り上げて、ステーショナコア
642に当接するのを防止できる。即ち、第2の可動接
点611がステショナリコア642に当接して短絡する
ことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スタータの実施例1を示す側面断面図で
ある。
【図2】ピニオン回転規制部材の斜視図である。
【図3】(a)及び(b)は、ピニオン回転規制部材を
ピニオン部に組付けた際の正面図及び一部断面側面図で
ある。
【図4】ピニオン係止リングの正面図である。
【図5】ピニオン係止リングの一部拡大正面図である。
【図6】ピニオン係止リングをシャフトに組付けた状態
を示す正面図である。
【図7】オーバーランニングクラッチの要部を示す断面
図である。
【図8】センターブラケットの後面図である。
【図9】センターブラケットの側面断面図である。
【図10】センターブラケットの正面図である。
【図11】ハウジングの側面断面図である。
【図12】ハウジングの正面図である。
【図13】ハウジングにシャッタを装着した状態を示す
正面図である。
【図14】ハウジングにシャッタを装着した状態を示す
側面図である。
【図15】シャッタを示す分解斜視図である。
【図16】ピニオンの作動時を示す要部断面図である。
【図17】シール部材の断面図である。
【図18】シール部材の正面図である。
【図19】アーマチュアの側面断面図である。
【図20】コアプレートの平面図である。
【図21】上層コイルバーの側面図である。
【図22】上層コイルバーの正面図である。
【図23】上層コイルバーおよび下層コイルバーの配置
状態を示す概略斜視図である。
【図24】スロット内に収容される上層コイル辺および
下層コイル辺の断面図である。
【図25】電機子鉄心に組み漬けられた上層コイル端の
正面図である。
【図26】絶縁スペーサの正面図である。
【図27】固定部材の側面断面図である。
【図28】絶縁キャップの正面図である。
【図29】ヨークの正面図である。
【図30】ヨークの側面断面図である。
【図31】マグネットスイッチのプランジャーおよび固
定接点の分解斜視図である。
【図32】マグネットスイッチのプランジャーを示す斜
視図である。
【図33】エンドフレームおよびブラシスプリングを示
す断面図である。
【図34】エンドフレームの一部、ブラシスプリングお
よびブラシの一部を示す断面図である。
【図35】ブラシ保持体を示す正面図である。
【図36】図26のA−A線に沿う断面図である。
【図37】図26のB−B線に沿う断面図である。
【図38】(a)、(b)及び(c)は、ピニオンの作
動状態を示してある、電気回路図である。
【図39】冷却空気通路を示すスタータの側面断面図で
ある。
【図40】第2実施例を示す側面断面図である。
【図41】端子ボルトのまわりの正面図である。
【図42】導電部材のまわりの正面図である。
【図43】金属プレートのまわりの正面図である。
【図44】(a)、(b)及び(c)は、ピニオンの作
動状態を示してある、電気回路図である。
【図45】実施例1の変形例を示すマグネットスイッチ
のプランジャーおよび固定接点の分解斜視図である。
【図46】(a)、(b)及び(c)は、マグネットス
イッチの作動状況を示す説明図である。
【符号の説明】 300 減速機構 500 モータ 510 アーマチャシャフト 600 マグネットスイッチ 610 プランジャ 611 第2の可動接点(第1の導通回路) 612 第1の可動接点(第2のの導通回路) 615 プランジャシャフト 617 抵抗体{弾性部材}(第1の導通回路) 617a 第1の略直線部 617b 第2の略直線部 617c 螺旋部 621 第2の当接部 621a 傾斜面 630 固定接点(第1の導通回路、第2の導通回路) 631 第1の当接部 631a 平面 642 ステーショナリコア 650 吸引コイル 2800 導電部材
フロントページの続き (72)発明者 大見 正昇 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタータモータへの通電を行うためのス
    タータ用マグネットスイッチであって、バッテリに電気
    的に接続された固定接点と、この固定接点に対向して設
    けられ、かつ固定接点に向かって移動する第1の可動接
    点及び、第2の可動接点と、この第2の可動接点に接点
    圧を与える抵抗体からなる弾性部材とを備え、 前記固定接点、前記第2の可動接点、及び前記弾性部材
    を介して、前記スタータモータに前記バッテリ電流を通
    電する第1の導通回路を構成し、次いで、前記弾性部材
    をバイパスして前記バッテリを前記スタータモータに通
    電する第2の導通回路とを構成することを特徴とするス
    タータ用マグネットスイッチ。
  2. 【請求項2】 通電されると吸引力を発生する吸引コイ
    ルと、スタータモータに通電を行う第1の可動接点と、
    この第1の可動接点と接続し、抵抗体をなす弾性部材
    と、この弾性部材上に配設された第2の可動接点と、前
    記第1の可動接点及び第2の可動接点と対向して配設さ
    れ、かつバッテリに電気的に接続される固定接点と、前
    記第1の可動接点と前記第2の可動接点を備えるプラン
    ジャシャフトを有し、前記吸引コイルの吸引力によっ
    て、前記固定接点方向に、前記第1の可動接点と前記第
    2の可動接点を移動させるプランジャとを備え、 前記第2の可動接点は、前記吸引コイルの吸引力による
    前記プランジャの移動によって、前記固定接点に当接
    し、前記弾性部材の弾性力により、接点圧を付与され、
    前記第2の可動接点、前記弾性部材、前記第1の可動接
    点を介して前記スタータモータに通電され、次いで、前
    記第1の可動接点は前記固定接点に当接し、前記バッテ
    リの電流が前記スタータモータに通電されることを特徴
    とするスタータ用マグネットスイッチ。
  3. 【請求項3】 前記固定接点は前記第1の可動接点が当
    接する第1の当接部と、前記第2の可動接点が当接する
    第2の当接部とを有し、前記第1の可動接点から前記第
    1の当接部までの距離より、前記第2の可動接点から前
    記第2の当接部までの距離の方が、短いことを特徴とす
    る請求項2記載のスタータ用マグネットスイッチ。
  4. 【請求項4】 金属性材料からなる前記弾性部材は、前
    記第1の可動接点に接続する第1の略直線部と、この第
    1の略直線部の一端と接続される螺旋部と、この螺旋部
    に接続され、前記固定接点に対向する位置に延びる第2
    の略直線部とからなり、前記第2の略直線部に前記第2
    の可動接点が配設されていることを特徴とする請求項2
    または3記載のスタータ用マグネットスイッチ。
  5. 【請求項5】 前記スタータモータには、界磁装置とし
    て永久磁石が設けられ、マグネットスイッチの非作動時
    には、前記弾性部材の反スタータモータ端が前記バッテ
    リのアース側に電気的に接続された導電部材に接続され
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載のスタータ用マグネットスイッチ。
  6. 【請求項6】 エンジンを駆動するための出力軸と、前
    記スタータモータのアーマチャシャフトと前記出力軸と
    の間に設けられ、前記アーマチャシャフトの回転を減速
    して、前記出力軸に伝える減速機構とを前記スタータモ
    ータに給電することにより作動させる請求項5記載のス
    タータ用マグネットスイッチ。
  7. 【請求項7】 前記バッテリのアース側に接続するステ
    ーショナリコアを有し、前記第2の可動接点と当接する
    前記固定接点の当接面が、平面とこの平面から連続して
    形成された傾斜面とからなり、前記平面に前記第2の可
    動接点が当接し、次いで、前記第1の可動接点が前記固
    定接点に当接する際、前記第2の可動接点が前記平面か
    ら前記傾斜面に移動して当接するとともに、前記ステー
    ショナリコアと前記第2の可動接点との間に所定の隙間
    を有することを特徴とする請求項2または3記載のスタ
    ータ用マグネットスイッチ。
JP7239882A 1994-09-19 1995-09-19 スタータ用マグネットスイッチ Pending JPH0968142A (ja)

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JP7-151466 1994-09-19
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1350949A2 (en) 2002-04-03 2003-10-08 Denso Corporation Magnet switch for starter
EP1353065A2 (en) 2002-04-12 2003-10-15 Denso Corporation Magnet switch for starter
KR101338627B1 (ko) * 2008-12-02 2013-12-06 현대자동차주식회사 차량의 엔진시동 시스템
JP2014214625A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 株式会社デンソー スタータ
JP2014214628A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 株式会社デンソー スタータ

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