JP2822955B2 - スタータ - Google Patents

スタータ

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JP2822955B2
JP2822955B2 JP25744295A JP25744295A JP2822955B2 JP 2822955 B2 JP2822955 B2 JP 2822955B2 JP 25744295 A JP25744295 A JP 25744295A JP 25744295 A JP25744295 A JP 25744295A JP 2822955 B2 JP2822955 B2 JP 2822955B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関始動用と
して用いられるスタータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭61ー105761号公報には、
モータの筐体内部に、このモータの筐体の一端部を覆う
エンドフレームに固定された固定接点に当接させる可動
接点を有し、この可動接点にはナットによって銅より線
の一端側が螺着され、この銅より線の他端側は、フィー
ルドコイルの入力端部にソレノイドコイルの出力側リー
ド線とともに直接接続された構成が開示されている。
【0003】また、スイッチ内には、通電されると吸引
する吸引コイルと、この吸引コイルの内周部にあるプラ
ンジャとが配設されている。このプランジャの一端部に
はロッドが接続され、他端部にはオーバーラニングクラ
ッチを摺動させるシフトレバーが接続されている。ロッ
ドの後端部には、レバーが止め輪によって固定され、こ
のレバーはモータの筐体内部に挿入されるとともに、こ
の挿入端部には可動接点がナットによって螺着されてお
り、さらに、レバーをゴムカバーで覆っているスタータ
構造も開示されている。
【0004】上記スタータの作動を説明すると、吸引コ
イルに通電され、この吸引コイルの起磁力によってプラ
ンジャが吸引され、プランジャとともにレバーに固定さ
れた可動接点が移動し、エンドフレームに固定された固
定接点と当接することにより、可動接点に接続された銅
より線を介してフィルドコイルにバッテリ電圧が印加さ
れ、さらにブラシ及び整流子を介して電機子に通電し、
スタータが駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スタータは、エンジン始動時、スタータにはアーマチャ
に大電流が流れるため、スタータは急速に発熱すること
になる。特に、整流子とブラシとの当接部の発熱は、最
も高温になる。そして、上記公報のブラシの放熱経路
は、ブラシ→フィールドコイル→銅より線→可動接点→
固定接点→バッテリケーブルであり、放熱経路が非常に
長く、かつ放熱経路中に界磁磁極をなすフィールドコイ
ルがあるため、ブラシが十分冷却されず、ブラシ寿命が
低下する虞があった。
【0006】そこで、本発明は、放熱効率を高め、ブラ
シ寿命が向上できるスタータを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1では、界磁を内周に有するヨークと、電機
子コイルが巻装された電機子コアを回転自在に支持する
アーマチャシャフトと、前記電機子コイルに電流を供給
するための整流子上に摺動可能に設けられたブラシとを
有するモータと、 通電されると起磁力を発生する吸引
コイルと、この吸引コイルの起磁力によって吸引され、
可動接点を駆動するプランジャと、前記可動接点と対向
して配設され、バッテリと接続される固定接点とを有す
るマグネットスイッチと、一端が前記ブラシに機械的か
つ電気的に直接接続され、他端が前記可動接点に機械的
かつ電気的に直接接続されるブラシ接続部とを備えるこ
とを特徴とするスタータを採用した。
【0008】請求項2では、請求項1記載のスタータに
対し、前記ヨーク内の界磁磁極として永久磁石を配設
し、前記ブラシは陽極側ブラシと陰極側ブラシとかな
り、前記可動接点と前記固定接点との当接が解除された
後、前記陽極側ブラシと陰極側ブラシとを短絡させるこ
とを特徴とするスタータを採用した。請求項3では、請
求項1記載のスタータに対し、前記ブラシが前記可動接
点の近傍に配設されていることを特徴とするスタータを
採用した。
【0009】請求項4では、前記モータのヨークの一端
部を覆う有底筒状のエンドフレームを有し、このエンド
フレームの内部に、前記吸引コイルと前記プランジャと
前記プランジャシャフトと前記可動接点と前記エンドフ
レームに固定された前記固定接点とを配設したことを特
徴とするスタータを採用した。請求項5では、請求項1
記載のスタータに対し、内燃機関のリングギヤと噛み合
うピニオンギヤを軸上に有する出力軸に前記アーマチャ
シャフトの回転を減速して伝達する減速機構を備えるこ
とを特徴とするスタータを採用した。
【0010】請求項6では、請求項1記載のスタータに
対し、前記プランジャが吸引されることにより、出力軸
上に配設されたピニオンギヤを摺動させ、前記ピニオン
ギヤを内燃機関のリングギヤに噛み合わせる噛み合わせ
手段を有することを特徴とするスタータを採用した。
【0011】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、請求項1で
は、プランジャはプランジャシャフトを有し、このプラ
ンジャの一端には、可動接点が配設され、この可動接点
が吸引コイルの吸引力によって、プランジャとともに移
動し、可動接点に対向して設けられ、バッテリと接続さ
れた固定接点に当接し、可動接点にブラシの接続部を直
接接続したので、モータ回転時に、ブラシで発生する発
熱をブラシ、ブラシの接続部、可動接点、固定接点を介
して、バッテリケーブルから外部に効率的に放熱がなさ
れ、ブラシの寿命向上が図れる。
【0012】また、モータ側固定接点やこの固定接点と
マグネットスイッチの固定接点とを接続するリード線、
そのリード線の絶縁カバー等が不要で部品点数が大幅に
低減できる。請求項2では、モータのヨーク内に界磁磁
極として永久磁石を配設し、可動接点と固定接点との当
接が解除された後、陽極側ブラシと陰極側ブラシとを短
絡させるので、永久磁石の磁力によって、モータの惰性
回転により電機子コイルに起電力が生じ、モータの惰性
回転に対して制動力が与えられ、モータの停止時間が短
くできる。そのため、請求項1の効果に加え、仮に、内
燃機関始動に失敗してスタータを停止させた場合に、ス
タータは速やかに停止するので、引き続きスタータの始
動を行っても、ピニオンギヤが惰性回転した状態でリン
グギヤに噛み合ってスタータ内の駆動系部品に過大な衝
撃を与える機会が格段に減少し、部品の耐久性が向上す
る。
【0013】請求項3では、可動接点の近傍にブラシを
配設したので、放熱経路中のブラシの接続部が短くで
き、さらに、バッテリケーブルから効率的に放熱がなさ
れ、ブラシの寿命向上が図れる。請求項4では、エンド
フレームの内部に、吸引コイルとプランジャとプランジ
ャシャフトと可動接点とエンドフレームに固定された固
定接点とを配設したので、プランジャに接続されたロッ
ド、このロッドの後端部に止め輪によって固定されたレ
バー等が必要なく、部品点数が低減でき、ブラシと可動
接点との距離が短くなり、例えば、エンジン振動を受け
て振動する部分が少なくなるので断線を起こしにくくな
り、ブラシと可動接点間で通電不良になることが防止で
きる。
【0014】また、マグネットスイッチの接点部とモー
タのブラシ部とを接続する接続部がエンドフレーム内に
納められると、ブラシからの熱がエンドフレーム内にこ
もってしまうが、請求項1のようにブラシの給電部を直
接機械的かつ電気的に可動接点に接続してあるので、ブ
ラシの発熱を効率よく外部に伝熱でき、エンドフレーム
内部の温度上昇を抑えることができる。
【0015】請求項5では、内燃機関のリングギヤと噛
み合うピニオンギヤを軸上に有する出力軸にアーマチャ
シャフトの回転を減速して伝達する減速機構を備えてい
るスタータにおいては、出力回転を減速できる分、モー
タの発生トルクが低く、高回転な小型モータとすること
ができるが、反面熱容量が小さくなるので、特に、モー
タ回転時に整流子とブラシの当接部間で発生する発熱を
解消する必要があり、上記請求項1のような構成を採用
すれば、上記に示すようにブラシの発熱がバッテリケー
ブルから効率的に放熱がなされ、減速機構を備えるスタ
ータ、つまり、モータが高回転するスタータに対して絶
大なる効果がある。
【0016】請求項6では、請求項1のスタータに対し
て、プランジャが吸引されることにより、出力軸上に配
設されたピニオンギヤを摺動させ、ピニオンギヤを内燃
機関のリングギヤに噛み合わせる噛み合わせ手段を有す
るので、好適な噛み合いが実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明のスタータを、図1
ないし図7に示す一実施例に基づき説明する。スタータ
は、エンジンに配設されたリングギヤ100に噛み合う
ピニオン200や遊星歯車減速機構300を内包するハ
ウジング400と、モータ500と、マグネットスイッ
チ600を内包するエンドフレーム700とに大別され
る。また、スタータの内部では、ハウジング400とモ
ータ500との間がモータ隔壁800によって区画さ
れ、モータ500とエンドフレーム700との間がブラ
シ保持部材900によって区画されている。
【0018】〔ピニオン200の説明〕図1に示すよう
に、ピニオン200には、エンジンのリングギヤ100
に噛合するピニオンギヤ210が形成されている。ピニ
オンギヤ210の内周面には、出力軸220に形成され
たヘリカルスプライン221に嵌まり合うピニオンヘリ
カルスプライン211が形成されている。
【0019】ピニオンギヤ210の反リングギヤ側に
は、ピニオンギヤ210の外径寸法よりも大径なフラン
ジ213が環状に形成されている。このフランジ213
の外周には、全周に亘ってピニオンギヤ210の外歯枚
数よりも多い凹凸214が形成されている。この凹凸2
14は、ピニオン回転規制部材230(噛み合わせ手段
とも言う)の規制爪231が嵌まり合うためのものであ
る。ワッシャ215は、ピニオンギヤ210の後端に形
成した円環部216を外周側へ曲げ込むことにより、フ
ランジ213の後面において回転自在で、且つ軸方向へ
抜けない構造としている。
【0020】このように、ピニオンギヤ210のフラン
ジ213の後面に、回転自在なワッシャ215を設ける
ことにより、ピニオンギヤ210の後側にピニオン回転
規制部材230が落ち込んだ際、ピニオン回転規制部材
230の規制爪231の前端がワッシャ215に当た
る。このため、ピニオンギヤ210の回転が直接、ピニ
オン回転規制部材230の規制爪231に当たらず、ワ
ッシャ215が相対回転してピニオンギヤ210がピニ
オン回転規制部材230の規制爪231によって磨耗す
るのを防ぐ。
【0021】〔遊星歯車減速機構300の説明〕遊星歯
車減速機構300は、図1に示すように、後述するモー
タ500の回転数を減速して、モータ500の出力トル
クを増大する減速手段である。遊星歯車減速機構300
は、モータ500のアーマチャシャフト510(後述す
る)の前側外周に形成されたサンギヤ310と、このサ
ンギヤ310に噛合し、このサンギヤ310の周囲で回
転する複数のプラネタリーギヤ320と、このプラネタ
リーギヤ320をサンギヤ310の周囲で回転自在に支
持する出力軸220と一体形成されたプラネットキャリ
ア330と、プラネタリーギヤ320の外周においてプ
ラネタリーギヤ320と噛合する筒状で、かつ樹脂から
なるインターナルギヤ340とからなる。
【0022】また、オーバーランニングクラッチ350
は、インターナルギヤ340を、一方向のみ(エンジン
の回転を受けて回転する方向のみ)回転可能に支持され
ている。オーバーランニングクラッチ350は、インタ
ーナルギヤ340の前側に一体形成された第1の円筒部
をなすクラッチアウタ351と、遊星歯車減速機構30
0の前方を覆う固定側をなすセンターブラケット360
の後面に形成され、クラッチアウタ351の内周と対抗
して配置された第2の円筒部をなす環状のクラッチイン
ナ352と、これらクラッチアウタ351戸クラッチイ
ンナ352との間にローラ353が配置された構成であ
る。
【0023】〔モータ500の説明〕モータ500は、
ヨーク501、モータ隔壁800、ブラシ保持部材90
0に囲まれて構成される。モータ500は、図1に示す
ように、アーマチャシャフト510、このアーマチャシ
ャフト510に固定されて一体に回転する電機子鉄心5
20および電機子コイル530から構成されるアーマチ
ャ540と、アーマチャ540を回転させる固定磁極5
50とから構成され、固定磁極550はヨーク501の
内周に固定される。
【0024】〔アーマチャシャフト510の説明〕アー
マチャシャフト510は、遊星歯車減速機構300のプ
ラネットキャリア330の後内部のプラネットキャリア
軸受380、およびブラシ保持部材900の内周に固着
されたブラシ保持部材軸受564によって回転自在に支
持される。このアーマチャシャフト510の前端は、遊
星歯車減速機構300の内側に挿通されるとともに、ア
ーマチャシャフト510の前端外周には遊星歯車減速機
構300のサンギヤ310が形成されている。また、こ
のアーマチャシャフト510と同軸上にはピニオンギヤ
210を軸上に有する出力軸220が配置されている。
【0025】〔電機子コイル530の説明〕電機子コイ
ル530は、本実施例では複数(例えば25本)の上層
コイルバー531と、この上層コイルバー531と同数
の下層コイルバー532とを用い、それぞれの上層コイ
ルバー531と下層コイルバー532とを径方向に積層
した2層巻コイルを採用する。そして、各上層コイルバ
ー531と各下層コイルバー532とを組み合わせ、各
上層コイルバー531の端部と各下層コイルバー532
の端部とを電気的に接続して環状のコイルを構成してい
る。
【0026】〔上層コイルバー531の説明〕上層コイ
ルバー531は、電導性に優れた材質(例えば銅)より
なり、固定磁極550に対して平行に伸び、スロット5
24の外周側に保持される上層コイル辺533と、この
上層コイル辺533の両端から内側に曲折され、アーマ
チャシャフト510の軸方向に対して垂直方向に伸びる
2つの上層コイル端534とを備える。なお、上層コイ
ル辺533および2つの上層コイル端534は、冷間鍛
造によって一体成形したものであっても、プレスによっ
てコ字状に曲折して形成したものであっても、別部品で
形成した上層コイル辺533と2つの上層コイル端53
4とを溶接等の接合技術で接合して形成したものであっ
ても良い。
【0027】また、上層コイル端534は、ブラシ91
0と当接する整流子をなす。 〔下層コイルバー532の説明〕下層コイルバー532
は、上層コイルバー531と同様、電導性に優れた材質
(例えば銅)よりなり、固定磁極550に対して平行に
伸び、スロット524の内側に保持される下層コイル辺
536と、この下層コイル辺536の両端から内側に曲
折され、シャフト510の軸方向に対して垂直方向に伸
びる2つの下層コイル端537とを備える。なお、下層
コイル辺536および2つの下層コイル端537は、上
層コイルバー531と同様、冷間鍛造によって一体成形
したものであっても、プレスによってコ字状に曲折して
形成したものであっても、別部品で形成した下層コイル
辺536と2つの下層コイル端537とを溶接等の接合
技術で接合して形成したものであっても良い。
【0028】なお、各上層コイル端534と各下層コイ
ル端537との絶縁は、絶縁スペーサ560によって確
保され、各下層コイル端537と電機子鉄心520との
絶縁は、樹脂製(例えばナイロンやフェノール樹脂)の
絶縁リング590によって確保される。また、2つの上
層コイル端534の内周端部には、軸方向に伸びる上層
内部延長部538を備える。この上層内部延長部538
の内周面は、前述した下層コイルバー532の内端に設
けられた下層内部延長部539の外周に重ね合わされ、
溶接等の接合技術で電気的、且つ機械的に接続される。
また、上層内部延長部538の外周面は、アーマチャシ
ャフト510に圧入固定された固定部材570の外周環
状部571の内面に、絶縁キャップ580を介して当接
する。
【0029】〔ヨーク501の説明〕ヨーク501は、
図3及び図4に示すように、鋼板を丸めて成形した筒状
体で、周囲には、軸方向に伸びる内周に向かって凹んだ
複数の凹溝502が形成されている。この凹溝502
は、スルーボルトを配置するとともに、ヨーク501の
内周において固定磁極550の位置決めに用いられる。
【0030】〔固定磁極550の説明〕固定磁極550
は、本実施例では永久磁石を用いたもので、図3に示す
ように、複数(例えば6つ)の主磁極551と、この主
磁極551の各間に配置される極間磁極552とから構
成される。なお、固定磁極550として永久磁石の代わ
りに通電によって磁力を発生するフィールドコイルを用
いても良い。
【0031】主磁極551は、上述したヨーク501の
凹溝502の内側の両端によって、位置決めがなされ、
各主磁極551の間に極間磁極552を配置した状態
で、固定磁極550の内周に配置される固定スリーブ5
53によって、ヨーク501の内部に固定される。固定
スリーブ553は、非磁性体(例えば、アルミ)の薄板
を丸めて加工したもので、軸方向の両端554が、外径
方向に向けて折り曲げられ、固定磁極550がヨーク5
01の軸方向にずれるのを防ぐ。また、固定スリーブ5
53は、図4に示すように、固定磁極550の内側にお
いて突き合わされる2つの端辺555、556(第1の
端部、第2の端部)を備える。一方の端辺555は、軸
方向に対して傾斜した直線に設けられ、他方の端辺55
6は、軸方向に傾斜するとともに緩やかな曲線に設けら
れている。このように、一方端辺555が直線、他方の
端辺556が曲線に設けられることにより、固定磁極5
50の内径寸法に多少の誤差が生じても、一方の端辺5
55と他方の端辺556との突き合わせ位置を軸方向に
ずらすことで、固定スリーブ553を外径側に拡げ、こ
の誤差を吸収する。この結果、固定スリーブ553の径
寸法が固定されるため、固定スリーブ553とヨーク5
01との間に固定磁極550が強固に固定される。
【0032】〔マグネットスイッチ600の説明〕マグ
ネットスイッチ600は、図1、図5および図6に示す
ように、ブラシ保持体900に保持されて、後述するエ
ンドフレーム700内に配置され、アーマチャシャフト
510に対して略垂直方向になるように固定されてい
る。マグネットスイッチ600は、通電によって、プラ
ンジャ610を上方へ駆動し、プランジャ610と一体
に移動する2つの接点(下側可動接点611と上側可動
接点612)を、順次、端子ボルト620の頭部621
および固定接点630の当接部631に当接させるもの
である。なお、端子ボルト620には、図示されないバ
ッテリケーブルが接続されている。
【0033】マグネットスイッチ600は、磁性体製
(例えば鉄製)の有底筒状のマグネットスイッチカバー
640の内側に構成されている。マグネットスイッチカ
バー640は例えば軟鋼板をカップ状にプレス成形した
もので、マグネットスイッチカバー640の底の中央に
は、プランジャ610を上下方向に移動自在に挿通する
穴641を備える。また、マグネットスイッチカバー6
40の上側開口は、磁性体製(例えば鉄製)のステーシ
ョナリコア642によって塞がれている。
【0034】ステーショナリコア642は、上側の大径
部643と、下側の中径部644と、さらに下側の小径
部645とからなり、大径部643の外周が、マグネッ
トスイッチカバー640の上端を内側へカシメることに
よって、ステーショナリコア642がマグネットスイッ
チカバー640の上側開口内に固定されている。中径部
644の周囲には、吸引コイル650の上端が装着され
ている。ステーショナリコア642の小径部645の外
周には、プランジャ610を下方に付勢する圧縮コイル
バネ660の上端が装着されている。
【0035】吸引コイル650は、通電を受けると磁力
を発生して、プランジャ610を引きつける吸着手段
で、吸引コイル650は、上端がステーショナリコア6
42の中径部644に装着され、プランジャ610を上
下方向に摺動自在に覆うスリーブ651を備える。この
スリーブ651は、非磁性体(例えば銅板、真鍮、ステ
ンレス)の薄板を丸めて加工したもので、このスリーブ
651の上端および下端には、樹脂等よりなる絶縁ワッ
シャ652が設けられている。この2つの絶縁ワッシャ
652の間のスリーブ651の周囲には、薄い樹脂(例
えばセロハン、ナイロンフィルム)や紙などよりなる絶
縁フィルム(図示しない)が巻かれ、さらにその絶縁フ
ィルムの周囲に細いエナメル線を所定回数、巻いて吸引
コイル650が構成されている。
【0036】プランジャ610は、磁性体製金属(例え
ば鉄)で、上側の小径部613と下側の大径部614と
を備える略円柱形状を呈する。小径部613は、圧縮コ
イルバネ660の下端が装着され、比較的軸方向に長い
大径部614は、スリーブ651内において上下方向に
移動可能に保持される。プランジャ610の上側には、
プランジャ610の上方へ伸びるプランジャシャフト6
15が固定されている。このプランジャシャフト615
は、ステーショナリコア642の中央に設けられた貫通
穴から上方に突出している。このプランジャシャフト6
15のステーショナリコア642の上側には、上側可動
接点612がプランジャシャフト615に沿って上下方
向に摺動自在に挿通されている。この上側可動接点61
2は、図5に示すように、プランジャシャフト615の
上端に取り付けられた止め輪616によって、プランジ
ャシャフト615の上端より上方に移動しないように規
制されている。この結果、上側可動接点612は、止め
輪616とステーショナリコア642の間においてプラ
ンジャシャフト615に沿って上下方向に摺動自在とさ
れている。なお、上側可動接点612は、プランジャシ
ャフト615に取り付けられた板バネよりなる接点圧ス
プリング670によって、常に上方へ付勢されている。
【0037】上側可動接点612は、銅など導電性に優
れた金属よりなり、上側可動接点612の両端が上側に
移動した際、固定接点630に設けられた2つの当接部
631に当接する。また、上側可動接点612には、一
対のブラシ910の各リード線911が、カシメや溶接
等によって、電気的、且つ機械的に固定されている。さ
らに、上側可動接点612の溝部には、複数(本実施例
では2つ)の制限手段をなす抵抗体617の端部が、挿
入され、電気的、且つ機械的に固定されている。
【0038】なお、上側可動接点612には、ブラシ9
10の各リード線911が、カシメや溶接等によって電
気的、且つ機械的に固定されているが、上側可動接点6
12とブラシ910の各リード線911とを一体形成し
ても良い。抵抗体617は、スタータの起動初期時に、
モータ500の回転を低速回転させるためのもので、抵
抗値の大きな金属線を複数巻いて構成されている。抵抗
体617の他端には、端子ボルト620の頭部621の
下側に位置する下側可動接点611がカシメ等によって
固定されている。
【0039】下側可動接点611は、銅など導電性に優
れた金属よりなり、マグネットスイッチ600が停止し
て、プランジャ610が下方に位置する際にステーショ
ナリコア642の上面に当接し、抵抗体617がプラン
ジャシャフト615の移動に伴って上方に移動する際、
上側可動接点612が固定接点630の当接部631に
当接する前に、端子ボルト620の頭部621に当接す
るように設けられている。
【0040】プランジャ610の下面には、紐状部材6
80(例えば、ワイヤ)の後端に設けられた球体681
を収容する凹部682を備える。この凹部682の内周
壁には、雌ネジ683が形成されている。この雌ネジ6
83は、凹部682内に球体681を固定する固定ネジ
684が螺合される。この固定ネジ684は、雌ネジ6
83へのねじ込み量を調節することにより、紐状部材6
80の長さの調節も行うものである。なお、紐状部材6
80の長さ調節は、プランジャシャフト615が上方へ
移動して、下側可動接点611が端子ボルト620に当
接する際に、ピニオン回転規制部材230の図示されな
い規制爪が、ピニオンギヤ210の外周の凹凸214に
嵌まり合うように調節される。なお、雌ネジ683と固
定ネジ684は調整機構をなす。
【0041】〔エンドフレーム700の説明〕エンドフ
レーム700は、図1に示すように、樹脂製(例えばフ
ェノール樹脂)のマグネットスイッチカバーで、内部に
マグネットスイッチ600を収容する。エンドフレーム
700の後面には、ブラシ910を前方へ付勢する圧縮
コイルバネ914を保持するバネ保持柱710が、ブラ
シ910の位置に応じて前方に突出して設けられてい
る。さらに、圧縮コイルバネ914は、ブラシ保持体9
00のマグネットスイッチ600の固定側で、モータ5
00軸方向において、マグネットスイッチ600の外周
側で、かつマグネットスイッチ600に径寸法内に配置
されている。
【0042】端子ボルト620は、エンドフレーム70
0の内部から挿入され、エンドフレーム700の後方に
突出する鉄製のボルトで、前側にはエンドフレーム70
0の内面に当接する頭部621を備える。そして、エン
ドフレーム700の後方に突出した端子ボルト620に
カシメワッシャ622が取りつけられることによって、
端子ボルト620がエンドフレーム700に固定され
る。端子ボルト620の前端には、銅よりなる固定接点
630がカシメによって固定されている。固定接点63
0は、エンドフレーム700の内部上端に位置する1つ
または複数(本実施例では2つ)の当接部631を備
え、この当接部631の下面は、マグネットスイッチ6
00の作動によって上下する上側可動接点612の上面
が当接可能に設けられている。
【0043】〔ブラシ保持体900の説明〕ブラシ保持
体900は、ヨーク501の内部とエンドフレーム70
0の内部とを区画してアーマチャシャフト510の後端
をブラシ保持体軸受564を介して回転自在に支持する
役目のほか、ブラシホルダの役目、マグネットスイッチ
600を保持する役目、および紐状部材680を案内す
る滑車690を保持する役目を果たす。なお、ブラシ保
持体900には、紐状部材680が通る図示されない穴
部を有している。
【0044】〔実施例の作動〕次に、上記スタータの作
動を図7(a)ないし(c)の電気回路図に従い、説明
する。乗員によって、キースイッチ10がスタート位置
に設定されると、バッテリ20から、マグネットスイッ
チ600の吸引コイル650に通電される。吸引コイル
650が通電されると、吸引コイル650の発生する磁
力にプランジャ610が引き寄せられ、プランジャ61
0が下方位置から上方へ上昇する。
【0045】プランジャ610が上昇を開始すると、プ
ランジャシャフト615の上昇に伴って上側可動接点6
12および下側可動接点611が上昇するとともに、紐
状部材680の後端も上方に上昇する。紐状部材680
の後端が上昇すると、紐状部材680の前端は下方に引
かれ、ピニオン回転規制部材230が下降する。ピニオ
ン回転規制部材230の下降によって、規制爪231が
ピニオンギヤ210の外周の凹凸214に嵌まり合う時
点で、下側可動接点611が端子ボルト620の頭部6
21に当接する(図7(a)参照)。端子ボルト620
には、バッテリ20の電圧が印加されており、端子ボル
ト620の電圧が、下側可動接点611→抵抗体617
→上側可動接点612→リード線910aを介して上側
のブラシ910に伝えられる。つまり、抵抗体617を
介した低電圧が上側のブラシ910を介して電機子コイ
ル530に伝えられる。そして、下側のブラシ910
は、ブラシ保持体900を介して常にアース接地されて
いるため、各上層コイルバー531と各下層コイルバー
532とを組み合わせてコイル状に構成された電機子コ
イル530が低電圧で通電される。すると、電機子コイ
ル530が比較的弱い磁力を発生し、この磁力が固定磁
極550の磁力に作用(吸着あるいは反発)して、アー
マチャ540が低速回転する。
【0046】アーマチャシャフト510が回転すると、
遊星歯車減速機構300のプラネタリーギヤ320が、
アーマチャシャフト510の前端のサンギヤ310によ
って回転駆動される。プラネタリーギヤ320がプラネ
ットキャリア330を介してリングギヤ100を回転駆
動する方向の回転トルクをインターナルギヤ340に与
える場合は、オーバーランニングクラッチ350の作動
によって、インターナルギヤ340の回転が規制され
る。つまり、インターナルギヤ340は回転しないた
め、プラネタリーギヤ320の回転によって、プラネッ
トキャリア330が減速回転する。プラネットキャリア
330が回転すると、ピニオンギヤ210も回転しよう
とするが、ピニオンギヤ210はピニオン回転規制部材
230によって回転が規制されているため、ピニオンギ
ヤ210は出力軸220のヘリカルスプライン221に
沿って前進する。
【0047】ピニオンギヤ210の前進に伴い、シャッ
タ420も前進し、ハウジング400の開口部410を
開く。そして、ピニオンギヤ210の前進によって、ピ
ニオンギヤ210がエンジンのリングギヤ100に完全
に噛合し、その後、ピニオン係止リング250に当接す
る。また、ピニオンギヤ210が前進すると、図示され
ない規制爪がピニオンギヤ210の凹凸214から外
れ、その後、規制爪の前端が、ピニオンギヤ210の後
面に設けられたワッシャ215の後側に落ち込む。
【0048】一方、ピニオンギヤ210が前進した状態
で、上側可動接点612が固定接点630の当接部63
1に当接する。すると、端子ボルト620のバッテリ電
圧が、上側可動接点612→リード線910aを介して
直接上側のブラシ910に伝えられる。つまり、各上層
コイルバー531および各下層コイルバー532よりな
る電機子コイル530に高い電流が流れ、電機子コイル
530が強い磁力を発生し、アーマチャ540を高速回
転する。
【0049】アーマチャシャフト510の回転は、遊星
歯車減速機構300によって減速されて回転トルクが増
大し、プラネットキャリア330を回転駆動する。この
とき、ピニオンギヤ210は、前端がピニオン係止リン
グ250に当接して、プラネットキャリア330と一体
に回転する。そして、ピニオンギヤ210は、エンジン
のリングギヤ100に噛合しているため、ピニオンギヤ
210は、リングギヤ100を回転駆動して、エンジン
の出力軸を回転駆動する。
【0050】このようにしてクラッチアウタ351、す
なわちインターナルギヤ340が空転することにより、
アーマチャシャフト510に形成されたサンギヤ310
へのエンジン駆動力の伝達が遮断され、アーマチャ54
0が過回転するのを防止する。次に、エンジンが始動
し、エンジンのリングギヤ100がピニオンギヤ210
の回転よりも速く回転すると、ヘリカルスプラインの作
用によって、ピニオンギヤ210に後退力が生じる。し
かるに、ピニオンギヤ210の後方に落ち込んだ回転規
制爪231によって、ピニオンギヤ210の後退が阻止
され、ピニオンギヤ210の早期離脱を防止して、エン
ジンを確実に始動することができる(図7(b)参
照)。
【0051】また、エンジンの始動によって、エンジン
のリングギヤ100がピニオンギヤ210の回転よりも
速く回転されると、リングギヤ100の回転によってピ
ニオンギヤ210が回転駆動される。すると、リングギ
ヤ100からピニオンギヤ210に伝えられた回転トル
クは、プラネットキャリア330を介してプラネタリー
ギヤ320を支持するピン332に伝えられる。つま
り、プラネットキャリア330によってプラネタリーギ
ヤ320が駆動される。すると、インターナルギヤ34
0には、エンジン始動時とは逆回転のトルクがかかるた
め、オーバーランニングクラッチ350がリングギヤ1
00の回転を許す。つまり、インターナルギヤ340に
エンジン始動時とは逆回転のトルクがかかると、オーバ
ーランニングクラッチ350のローラ353が、クラッ
チインナ352の図示されない凹部の外側へ離脱し、イ
ンターナルギヤ340の回転が可能になる。
【0052】つまり、エンジンが始動して、エンジンの
リングギヤ100がピニオンギヤ210を回転駆動する
相対回転は、オーバーランニングクラッチ350で吸収
され、エンジンによってアーマチャ540が回転駆動さ
れることがない。エンジンが始動すると、乗員によって
キースイッチ10がスタート位置から外され、マグネッ
トスイッチ600の吸引コイル650への通電が停止さ
れる。吸引コイル650の通電が停止されると、プラン
ジャ610が圧縮コイルバネ660の作用によって、下
方に戻される。
【0053】すると、上側可動接点612が固定接点6
30の当接部631から離れるとともに、その後下側可
動接点611も端子ボルト620の頭部621から離
れ、上側のブラシ910への通電が停止する。また、プ
ランジャ610が下方に戻されると、ピニオン回転規制
部材230の復帰バネ部236の作用によって、ピニオ
ン回転規制部材230が上方に復帰し、規制爪231が
ピニオンギヤ210の後方から離脱する。すると、ピニ
オンギヤ210は、戻しバネ240の作用によって後方
に戻され、ピニオンギヤ210とエンジンのリングギヤ
100との噛み合いが外れるとともに、ピニオンギヤ2
10の後端が出力軸220のフランジ形突出部222に
当接する。つまり、ピニオンギヤ210が、スタータの
始動前に戻される(図7(c)参照)。
【0054】さらに、プランジャ610が下方に戻され
ることにより、下側可動接点611が、マグネットスイ
ッチ600のステーショナリコア642の上面に当接
し、上側のブラシ910のリード線910aが、上側可
動接点612→抵抗体617→下側可動接点611→ス
テーショナリコア642→マグネットスイッチカバー6
40→ブラシ保持体900の順に導通する。つまり、上
側のブラシ910と下側のブラシ910とが、ブラシ保
持体900を介して短絡する。一方、アーマチャ540
の惰性回転により電機子コイル530には、起電力が生
じる。そして、この起電力が、上側のブラシ910、ブ
ラシ保持体900、下側のブラシ910を介して短絡す
るため、アーマチャ540の惰性回転に制動力が与えら
える。この結果、アーマチャ540は急速に停止する。
【0055】本実施例のような構成にすれば、上側可動
接点612にブラシ910の各リード線910aが直接
接続されているため、ブラシ910で発生する発熱をリ
ード線910a、上側可動接点612、端子ボルト62
0を介して、この端子ボルト620に接続され、スター
タ外部に位置するバッテリーケーブルから効率的に放熱
がなされ、ブラシ910の寿命向上が図れる。
【0056】また、モータ側固定接点やこの固定接点と
マグネットスイッチの固定接点とを接続するリード線、
そのリード線の絶縁カバー等が不要で部品点数が大幅に
低減できる。さらに、モータ500のヨーク501内の
界磁磁極550として永久磁石を配置し、可動接点61
2と固定接点630との当接が解除された後、陽極側ブ
ラシ910と陰極側ブラシ910とを短絡させるので、
永久磁石の磁力によって、モータの惰性回転により電機
子コイル530に起電力が生じ、モータ500の惰性回
転に対して制動力が与えられ、モータ500の停止時間
が短くなるため、ブラシ910と整流子間で発熱する熱
を抑えることができるとともに、仮に、内燃機関始動に
失敗しても、速やかにスタータは停止するので、引き続
きスタータの始動を行っても、惰性回転中のピニオンギ
ヤをリングギヤに噛み合わせてスタータ内部の駆動系部
品に過大な衝撃を与える機会が格段に減少し、部品の耐
久性が向上する。
【0057】さらに、可動接点534の近傍にブラシ9
10を配設したので、放熱経路中のブラシ910の接続
部が短くでき、さらに、バッテリケーブルから効率的に
放熱がなされ、ブラシ910の寿命向上が図れる。さら
に、エンドフレーム700の内部に、吸引コイル650
とプランジャ610とプランジャシャフト615と上側
可動接点612とエンドフレーム700に固定された固
定接点630とを配設したので、プランジャ610に接
続されたロッド、このロッドの後端部に止め輪によって
固定されたレバー等が必要なく、部品点数が低減でき、
ブラシ910と上側可動接点612との距離が短くな
り、エンジンの振動を受けて振動する部分が少なくなる
ので断線を起こしにくくなり、ブラシ910と上側可動
接点612間で通電不良になることが防止できる。
【0058】また、マグネットスイッチの固定接点63
0、上側可動接点612、ブラシ910、各リード線9
10a等がエンドフレーム700内に納められると、ブ
ラシ910からの熱がエンドフレーム700内にこもっ
てしまうが、ブラシ910の給電部であるリード線91
0aを直接機械的かつ電気的に上側可動接点612に接
続してあるので、ブラシ910の発熱を効率よく外部に
伝熱でき、エンドフレーム700内部の温度上昇を抑え
ることができる。
【0059】さらに、内燃機関のリングギヤと噛み合う
ピニオンギヤを軸上に有する出力軸にアーマチャシャフ
ト510の回転を減速して伝達する遊星歯車減速機構を
備えているスタータにおいては、出力回転を減速できる
分、モータ500は小型化され、熱容量が小さくなるの
で、特に、モータ500回転時に整流子534とブラシ
910の当接部間で発生する発熱を解消する必要があ
り、ブラシ910の発熱がバッテリケーブルから効率的
に放熱がなされ、遊星歯車減速機構を備えるスタータ、
つまり、モータが高回転するスタータに対して絶大なる
効果がある。さらに、プランジャ610が吸引されるこ
とにより、出力軸220上に配設されたピニオンギヤ2
10を摺動させ、ピニオンギヤ210をリングギヤ10
0に噛み合わせる噛み合わせ手段230を有するので、
好適な噛み合いが実現できる。更に、スタータ体格を小
型軽量にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を表すスタータ側面断面図である。
【図2】アーマチャの側面断面図である。
【図3】ヨークの正面図である。
【図4】ヨークの側面断面図である。
【図5】マグネットスイッチのプランジャ及び固定接点
の分解斜視図である。
【図6】マグネットスイッチのプランジャを示す断面図
である。
【図7】(a)、(b)及び(c)は、スタータ作動状
態を示してある、電気回路図である。
【符号の説明】
100 リングギヤ 210 ピニオンギヤ 230 ピニオン回転規制部材(噛み合わせ手段) 300 遊星歯車減速機構(減速機構) 500 モータ 501 ヨーク 521 コアプレート 530 電機子コイル 540 アーマチャ 550 固定磁極 551 永久磁石 600 マグネットスイッチ 610 プランジャ 612 上側可動接点(可動接点) 615 プランジャシャフト 630 固定接点 650 吸引コイル 700 エンドフレーム 910 ブラシ
フロントページの続き (72)発明者 新美 正巳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−223671(JP,A) 特開 平2−185670(JP,A) 実開 平3−45074(JP,U) 実開 昭63−105461(JP,U) 実開 昭63−75566(JP,U) 実開 昭63−74049(JP,U) 実開 昭57−168979(JP,U) 特表 平4−501151(JP,A) 米国特許5252878(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02N 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁を内周に有するヨークと、電機子コ
    イルが巻装された電機子コアを回転自在に支持するアー
    マチャシャフトと、前記電機子コイルに電流を供給する
    ための整流子上に摺動可能に設けられたブラシとを有す
    るモータと、 通電されると起磁力を発生する吸引コイルと、この吸引
    コイルの起磁力によって吸引され、可動接点を駆動する
    プランジャと、前記可動接点と対向して配設され、バッ
    テリと接続される固定接点とを有するマグネットスイッ
    チと、 一端が前記ブラシに機械的かつ電気的に直接接続され、
    他端が前記可動接点に機械的かつ電気的に直接接続され
    るブラシ接続部と、 を備えることを特徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】 前記ヨーク内の界磁磁極として永久磁石
    を配設し、前記ブラシは陽極側ブラシと陰極側ブラシと
    からなり、前記可動接点と前記固定接点との当接が解除
    された後、前記陽極側ブラシと陰極側ブラシとを短絡さ
    せることを特徴とする請求項1記載のスタータ。
  3. 【請求項3】 前記ブラシが前記可動接点の近傍に配設
    されていることを特徴とする請求項1記載のスタータ。
  4. 【請求項4】 前記モータのヨークの一端部を覆う有底
    筒状のエンドフレームを有し、このエンドフレームの内
    部に、前記吸引コイルと前記プランジャと前記可動接点
    と前記エンドフレームに固定された前記固定接点とを配
    設したことを特徴とする請求項1記載のスタータ。
  5. 【請求項5】 内燃機関のリングギヤと噛み合うピニオ
    ンギヤを軸上に有する出力軸に前記アーマチャシャフト
    の回転を減速して伝達する減速機構を備えることを特徴
    とする請求項1記載のスタータ。
  6. 【請求項6】 前記プランジャが吸引されることによ
    り、出力軸上に配設されたピニオンギヤを摺動させ、前
    記ピニオンギヤを内燃機関のリングギヤに噛み合わせる
    噛み合わせ手段を有することを特徴とする請求項1記載
    のスタータ。
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