JP5946132B2 - 固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機層からなる光電変換層を有する有機光電変換素子を備えた固体撮像素子の製造方法および固体撮像素子に関するものである。
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話用カメラ、内視鏡用カメラ等に利用されているイメージセンサとして、CCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子が広く知られている。これらの素子には、光電変換層を含む受光層を備えた光電変換素子が備えられている。
有機化合物を用いた光電変換素子、及びそれを受光部として用いた固体撮像素子の開発が本出願人らによって進められている。有機光電変換素子は、下部電極/光電変換層を含む有機層/上部電極により構成されている。
有機光電変換素子の製造方法として、特許文献1には、シャドーマスク(メタルマスク)法を用いて有機膜、上部電極を成膜する方法が開示されている。特許文献1によれば、基板上に設けられた複数の画素電極(下部電極)上に有機膜、対向電極(上部電極)を形成する方法として、まず、有効画素領域となる複数の画素電極を露出させ、それ以外の領域を覆う第1のシャドーマスクを基板上に配置した状態で有機膜を形成し、その後、第1のシャドーマスクを、基板上の有効画素領域外に設けられている対向電極接続電極に接触する対向電極を設けるため、より広い開口を有する第2のシャドーマスクに交換し、第2のシャドーマスクを通して、対向電極を形成する方法が開示されている。
特開2007−59516号公報
しかしながら、有機層形成後、第1のシャドーマスクを第2のシャドーマスクに交換する際に、マスクに付着したコンタミが有機層の表面に付着し、有機層と対向電極層との間にコンタミが混入してしまい、素子の歩留まりが低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、有機層、対向電極界面にコンタミが混入するのを抑制し、有機光電変換素子の歩留まり、すなわち固体撮像素子の歩留まりを向上させることができる製造方法および固体撮像素子を提供することを目的とするものである。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、信号読出し回路を備えた基板と、基板上に行列状に配列形成された複数の画素電極と、その複数の画素電極上に、複数の画素電極に共通して設けられた光電変換層を含む有機層と、有機層上に複数の画素電極に共通して設けられた透光性の対向電極層と、複数の画素電極と同一面に設けられ、対向電極層と電気的に接続された対向電極接続電極とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
複数の画素電極および対向電極接続電極を備えた基板に対して、複数の画素電極を1つの開口により露出させ、対向電極接続電極を覆う第1のシャドーマスクをセットし、
第1のシャドーマスクを通して複数の画素電極上に有機層を形成し、
第1のシャドーマスクを通して有機層上に少なくとも対向電極の一部を構成する第1の対向電極層を形成し、
第1のシャドーマスクを取り外し、
第1の対向電極層と、対向電極接続電極とを電気的に接続する接続部を形成することを特徴とするものである。
本発明の固体撮像素子の製造方法においては、第1のシャドーマスクを取り外した後、基板に対して、対向電極接続領域と、第1の対向電極層の少なくとも一部とを露出させる1つの開口を有する第2のシャドーマスクをセットし、
第2のシャドーマスクを通して、接続部を形成することができる。
さらには、第2のシャドーマスクとして、第1の対向電極層の全域と対向電極接続電極とを1つの開口により露出させるものを用い、接続部として、対向電極の一部を兼ねる透光性の第2の対向電極層を形成することが好ましい。
本発明の固体撮像素子は、信号読出し回路を備えた基板と、
基板上に行列状に配列形成された複数の画素電極と、
複数の画素電極上に複数の画素電極に共通して設けられた、光電変換層を含む有機層と、
有機層上に複数の画素電極に共通して設けられた透光性の対向電極層と、
複数の画素電極と同一面に設けられ、対向電極層と電気的に接続された対向電極接続電極とを備え、
対向電極層は、有機層上から延伸して対向電極接続電極上にも形成されており、対向電極層の有機層上における厚みが、対向電極接続電極上における厚みよりも大きいことを特徴とするものである。
本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、有機層およびその上に設けられる第1の対向電極層を同一のシャドーマスクを用いて連続して成膜するため、有機層が表面にある状態でマスク交換をしないので、マスクに付着しているコンタミが有機層の表面に付着するのを抑制して、有機光電変換素子の歩留まりを向上させることができ、結果として固体撮像素子の歩留まりを向上させることができる。
本発明の第1実施形態の固体撮像素子の断面模式図 実施形態の固体撮像素子の画素電極、有機膜、対向電極の配置を示す平面模式図 第2実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図および平面図 第2実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図および平面図 第2実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図 第2実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図 第2実施形態の固体撮像素子の断面図 第3実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図 第3実施形態の固体撮像素子の製造工程を示す断面図 第3実施形態の固体撮像素子の断面図 第4実施形態の固体撮像素子の断面図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態の固体撮像素子を示す断面模式図である。また、図2は、画素電極、有機層、対向電極層の配置を示す平面模式図である。
本実施形態の固体撮像素子1は、基板10と、絶縁層11と、複数の画素電極12と対向電極接続電極13と、パッド電極14と、接続部15と、接続部16と、有機光電変換層を含む有機層17と、対向電極20と、封止層24と、カラーフィルタ(CF)25と、隔壁26と、遮光層27と、保護層28と、対向電極電圧供給部9と、信号読出し回路8とを備える。
画素電極12と、これに対向する対向電極20の一部と、これら電極で挟まれる有機層17とにより有機光電変換素子が構成されている。
基板10は、ガラス基板又はSi等の半導体基板である。基板内に、対向電極電圧供給部9と、信号読出し回路8とを備える。基板10上には絶縁層11が形成されており、絶縁層11の表面に複数の画素電極12、対向電極接続電極13および複数のパッド電極14が形成されている。
画素電極12、対向電極接続電極13およびパッド電極14の材料としては、例えば、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属硼化物、有機導電性化合物、これらの混合物等が挙げられる。具体例としては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムタングステン(IWO)、酸化チタン等の導電性金属酸化物、窒化チタン(TiN)等の金属窒化物、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性化合物、これらとITOとの積層物、などが挙げられる。特に好ましいのは、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タンタル、窒化タングステンのいずれかの材料である。
読出し回路8は、複数の画素電極12の各々に対応して基板10に設けられており、対応する画素電極12で捕集された電荷に応じた信号を読出すものである。読出し回路8は、例えばCCD、MOS回路、又はTFT回路等で構成されており、絶縁層11内に配置された図示しない遮光層によって遮光されている。読出し回路8は、接続部15を介して対応する画素電極12と電気的に接続されている。
対向電極電圧供給部9は、対向電極20に所定の電圧を印加するものである。対向電極電圧供給部9は、接続部16および対向電極接続電極13を介して対向電極20に電気的に接続されている。対向電極20に印加すべき電圧が撮像素子の電源電圧よりも高い場合は、チャージポンプ等の昇圧回路によって電源電圧を昇圧して上記所定の電圧を供給する。
接続部15および16は、絶縁層11に埋設されたプラグ等であり、電気的な接続を可能とする導電性部材からなるものである。
図2に示すように、有機層17は、複数の画素電極12の上にこれらを覆って設けられており、全ての有機光電変換素子で共通の層である。
有機層17は、少なくとも光電変換層を含むものであるが、ここでは、光電変換層に加えて電子ブロッキング層を含み、画素電極側に電子ブロッキング層、対向電極側に光電変換層を備えた構成とする。
電子ブロッキング層は、電極から光電変換層に電子が注入されてしまうのを防ぐための層であり、単層又は複数層で構成されている。電子ブロッキング層は、有機材料単独膜で構成されてもよいし、複数の異なる有機材料の混合膜で構成されていてもよい。電子ブロッキング層は、隣接する電極からの電子注入障壁が高くかつ正孔輸送性が高い材料で構成することが好ましい。電子注入障壁としては、隣接する電極の仕事関数よりも、電子ブロッキング層の電子親和力が1eV以上小さいことが好ましい、より好ましくは1.3eV以上、特に好ましいのは1.5eV以上である。
電子ブロッキング層は、電極と光電変換層の接触を十分に抑制し、また下部電極表面に存在する欠陥やゴミの影響を避けるために、20nm以上であることが好ましい、より好ましくは40nm以上、特に好ましいのは60nm以上である。
また、電子ブロッキング層を厚くしすぎると、光電変換層に適切な電界強度を印加するために必要な、供給電圧が高くなってしまうという問題や、電荷ブロッキング層中のキャリア輸送過程が、光電変換素子の性能に悪影響を与えてしまうという問題が生じる。電荷ブロッキング層の総膜厚は、300nm以下であることが好ましい、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは100nm以下である。
光電変換層は光を受光して、その光量に応じた電荷を発生する有機化合物からなる光電変換材料を含む層である。
光電変換層は、p型有機半導体又はn型有機半導体を含有した層であることが好ましい。光電変換層は、有機p型化合物と、有機n型化合物を混合したバルクへテロ層であることがさらに好ましい。さらに好ましくは、有機p型化合物と、フラーレン、もしくはフラーレン誘導体を混合したバルクへテロ層である。光電変換層としてバルクへテロ層を用いることにより、光電変換効率を向上させることができる。最適な混合比率でバルクへテロ層を作製することにより、光電変換層の電子移動度、正孔移動度を高くすることができ、光電変換素子の光応答速度を十分高速にすることができる。バルクへテロ層のフラーレン、もしくはフラーレン誘導体の比率としては、40%〜85%が好ましい。
有機層17は、真空蒸着法で成膜することが好ましい。成膜時のすべての工程は真空中で行われることが好ましく、基本的には化合物が直接、外気の酸素、水分と接触しないようにすることが好ましい。かかる成膜方法としては真空蒸着法が挙げられる。真空蒸着法においては、水晶振動子、干渉計等の膜厚モニタ−を用いて蒸着速度をPIもしくはPID制御することが好ましい。また、2種以上の化合物を同時に蒸着する場合には共蒸着法を用いることができ、共蒸着法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、フラッシュ蒸着等を用いて実施することが好ましい。
対向電極20は、有機層17上に全ての有機光電変換素子に共通に設けられた電極である。対向電極20は、有機層17よりも外側に配置された対向電極接続電極13の上にまで延伸形成されており、対向電極接続電極13と電気的に接続されている。
本実施形態において、対向電極20は、第1の対向電極層21と第2の対向電極層22とから構成されている。図2に示すように、第1の対向電極層21は、有機層17上にのみ形成されており、第2の対向電極層22は有機層17上(第1の対向電極層21上)および対向電極接続電極13上に形成されている。対向電極20は、有機層17上においてtの厚みを有し、対向電極接続電極13上においてtの厚みを有している。tは第1の対向電極層21と第2の対向電極層22の2層分の厚みであり、tは第2の対向電極層22のみの厚みであるため、tはtより厚い。なお、第2の対向電極層22は有機層上に形成された対向電極としての機能と、その対向電極と対向電極接続電極13とを電気的に接続する接続部としての機能とを有する。
対向電極20は、光電変換層に入射する光の絶対量を増加させ、外部量子効率を高くするために、透明導電性酸化物を用いることが好ましい。
対向電極20の材料として好ましいのは、ITO、IZO、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)のいずれかの材料である。
対向電極20の光透過率は、可視光波長において、60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上で、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。透明導電性薄膜は厚みが薄いほど吸収する光の量は少なくなり、一般に光透過率が増す。光透過率の増加は、光電変換膜での光吸収を増大させ、光電変換能を増大させるため、非常に好ましい。薄膜化に伴う、リーク電流の抑制、薄膜の抵抗値の増大、透過率の増加を考慮すると、対向電極20の膜厚(ここでは、有機層17上における膜厚t)は、5nm以上30nm以下であること、好ましくは5nm以上20nm以下である事が望ましい。
対向電極の作製には材料によって種々の方法が用いられるが、スパッタリング法で成膜することが望ましい。
封止層24は、水分子や酸素分子などの光電変換材料を劣化させる因子の侵入を阻止して、長期間の保存/使用にわたって、有機層の劣化を防止するための層である。また、封止層24は、封止層成膜後の撮像素子1の作製工程において溶液、プラズマなどに含まれる有機層を劣化させる因子の侵入を阻止して有機層を保護するための層でもある。
固体撮像素子1では、入射光は封止層24を通じて光電変換層に到達するので、光電変換層に光を効率よく入射させるために、封止層24は、光電変換層が感度を持つ波長の光に対して十分に透明である必要がある。かかる封止層24としては、水分子を浸透させない緻密な金属酸化物・金属窒化物・金属窒化酸化物などセラミクスやダイヤモンド状炭素(DLC)などがあげられ、従来から、酸化アルミニウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素やそれらの積層膜、それらと有機高分子の積層膜などが用いられている。
封止層24の形成方法は、特に制限されず、既に成膜された有機層17等の性能、膜質をなるべく劣化させない方法で成膜されることが好ましい。特には、原子層堆積(ALD)法により成膜されることが好ましい。
原子層堆積法は、CVD法の一種で、薄膜材料となる有機金属化合物分子、金属ハロゲン化物分子、金属水素化物分子の基板表面への吸着/反応と、それらに含まれる未反応基の分解を、交互に繰返して薄膜を形成する技術である。
原子層堆積法で封止層24を形成する場合は、先述した封止層24に好ましいセラミクスに対応した材料を適宜選択できる。もっとも、本発明の光電変換層は有機光電変換材料を使用するために、有機光電変換材料が劣化しないような、比較的に低温で薄膜成長が可能な材料に制限される。アルキルアルミニウムやハロゲン化アルミニウムを材料とした原子層堆積法によると、有機光電変換材料が劣化しない200℃未満で緻密な酸化アルミニウム薄膜を形成することができる。特にトリメチルアルミニウムを使用した場合は100℃程度でも酸化アルミニウム薄膜を形成でき好ましい。酸化珪素や酸化チタンも材料を適切に選択することで酸化アルミニウムと同様に200℃未満で緻密な薄膜を形成することができ好ましい。
封止層24は、水分子などの光電変換材料を劣化させる因子の侵入を十分阻止するために、10nm以上の膜厚であることが好ましい。撮像素子において、封止層の膜厚が大きいと、封止層内で入射光が回折または発散してしまい、混色が発生する。封止層の膜厚としては、200nm以下であることが好ましい。
なお、原子層堆積法により形成した薄膜は、段差被覆性、緻密性という観点からは比類なく良質な薄膜形成を低温で達成できる。しかしながら、薄膜材料の物性が、フォトリソグラフィ工程で使用する薬品で劣化してしまうことがある。例えば、原子層堆積法で成膜した酸化アルミニウム薄膜は非晶質なので、現像液や剥離液のようなアルカリ溶液で表面が侵食されてしまう。
従って、原子層堆積法により成膜した封止層24を用いる場合は、耐薬品性に優れた封止補助層を形成することが好ましい。
かかる補助封止層としては、例えば、スパッタ法などの化学的気相成膜(CVD)法で成膜した耐薬品性に優れる金属酸化物、金属窒化物、金属窒化酸化物などのいずれか1つを含む層が挙げられる。封止補助層としては、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素のいずれか1つを含む層を用いることが好ましい。
カラーフィルタ25は、封止層24上の各画素電極12と対向する位置に形成されている。隔壁26は、カラーフィルタ25同士の間に設けられており、カラーフィルタ25の光透過効率を向上させるためのものである。
遮光層27は、封止層24上のカラーフィルタ25及び隔壁26を設けた領域以外に形成されており、有効画素領域以外に形成された有機層17に光が入射する事を防止する。保護層28は、カラーフィルタ25、隔壁26、及び遮光層27上に形成されており、撮像素子1全体を保護する。
このように構成された撮像素子1では、光が入射すると、この光が有機層17に入射し、ここで電荷が発生する。発生した電荷のうちの正孔は、画素電極12で捕集され、その量に応じた電圧信号が読み出し回路8によって撮像素子1外部に出力される。
以下、本実施形態の固体撮像素子の製造方法を説明する。
信号読出し回路8および対向電極電圧供給部9が形成され、表面に絶縁層11および複数の画素電極12が形成された基板10を用意し、有機層17、及び対向電極20を、シャドーマスク法により積層する。
まず、基板10上の複数の画素電極12が形成された有効画素領域が開口し、対向電極接続電極13およびパッド電極14の領域を含む有効画素領域以外が非開口とされた第1のシャドーマスクを基板上に配置した状態で、有機層17を真空蒸着法で成膜し、その後、第1の対向電極層21をスパッタ法で形成する。
その後、第1のシャドーマスクを取外し、第1の対向電極層21の少なくとも一部分(本例では、第1の対向電極層21の全域)と対向電極接続電極13の領域が連続して開口し、パッド電極14の領域が非開口である第2のシャドーマスクを基板上に配置した状態で第2の対向電極層22を形成する。
次に封止層24を基板の全面に成膜し、さらに、カラーフィルタ25、隔壁26および遮光層27を形成した後、パッド開口29を形成する。
従来のように、有機層の形成後、対向電極形成前にマスク交換を行なうと、マスク交換に伴う基板、及びマスクの動きに起因して、マスクに付着していたコンタミが基板に付着してしまい、固体撮像素子における不良画素が多数発生してしまう。マスクに付着しているコンタミは、有機層成膜時の有機材料の蒸着に由来し、特に有機層が数μm以上厚く成膜されることで、有機層の一部が剥がれたりすることにより発生する。本発明のように、有機層形成後、マスクを交換することなく同じマスクを用いてそのまま対向電極層をスパッタ法により形成すれば、マスク表面も無機スパッタ膜で覆われ、マスクに付着している有機膜の剥がれを抑制し、コンタミの発生を抑制することができる。
第2の対向電極層は、上述のように第2のシャドーマスクを介して成膜を行なってもよいし、マスクを用いずに、基板全面に成膜しても良い。マスクを用いずに成膜を行なう場合は、対向電極成膜後に周辺パッド領域に形成された第2の対向電極層をエッチングによって除去する。これらの工程により、コンタミの発生、基板への付着を抑制し、歩留まりよく固体撮像素子を製造することが可能となる。
以下、他の実施形態の固体撮像素子について、具体的な構成についての製造工程を共に説明する。なお、以下の実施形態において、第1の実施形態の固体撮像素子1と同一の構成要素については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第2の実施形態である固体撮像素子の製造方法について図3〜図7を参照して説明する。図3〜図7はその製造工程を示す断面模式図である。
図7に示す固体撮像素子2は、信号読出し回路8、対向電極電圧供給部9を備え、表面の絶縁層11上に画素電極12、対向電極接続電極13および周辺パッド(パッド電極)14を備えたSi基板10上に、電子ブロッキング層および光電変換層からなる有機層17、対向電極20、封止層24を積層した撮像素子である。ここで、画素電極12は、TiNで形成し、画素数は、320×240=76800画素である。
信号読出し回路8、対向電極電圧供給部9、対向電極接続電極13、パッド電極14、画素電極12を形成したSi基板10を、第1のシャドーマスク5が用意されている第1の真空室に導入して、図3に示すように、第1のシャドーマスク5を基板10上に配置する。この時、第1のシャドーマスク5と基板10は、直接接触していても、スペーサーを介して固定されていても良い。第1のシャドーマスク5は、複数の画素電極12が二次元配列形成されている有効画素領域(撮像領域)を露出する開口5aを有している。
次に、基板を第2の真空室に搬送して、下記化学式で示す有機化合物1からなる電子ブロッキング層を真空蒸着法により100nmの膜厚で成膜する。この時、電子ブロッキング層は、第1のシャドーマスク5を通して、各画素電極12を覆うように形成される。
Figure 0005946132
次に、基板を第3の真空室に搬送して、下記化学式で示す有機化合物2とC60を共蒸着により400nmの膜厚で成膜する。この共蒸着膜からなる有機光電変換層は、電子ブロッキング層と同じ領域上に形成され、電子ブロッキング層および有機光電変換層により有機層17が構成される。
Figure 0005946132
次に、基板をスパッタ室に搬送して、第1の対向電極層21としてITOを10nmの膜厚でスパッタ成膜する。この時、第1の対向電極層21は、有機層17と同じ領域上に形成される。
次に、基板10を第1の真空室に搬送し、基板10から第1のシャドーマスク5を取り外し、図4に示すように、第2のシャドーマスク6を基板上に配置する。この時、第2のシャドーマスク6は、基板表面に直接接触していても、スペーサーを介して基板に固定されていても良い。第2のシャドーマスク6は、第1の対向電極層21が形成された有効画素領域および対向電極接続電極13を露出させる開口6aを有している。
次に、基板をスパッタ室に搬送して、第2の対向電極層22としてITOを10nmの膜厚でスパッタ成膜する。これにより、図5に示すように、第2の対向電極層22が第2のシャドーマスク6を通して、第1の対向電極層21と対向電極接続電極13を覆うように形成される。
次に、基板を第1の真空室に搬送して、基板から第2のシャドーマスク6を取外す。
次に、基板をCVD室に成膜して、封止層24として透明窒化珪素をCVD法を用いて300nmの膜厚で成膜する。この時、図6に示すように封止層24は基板全体を覆うように形成される。
次に、図7に示すように、パッド電極14上に形成された封止層24をドライエッチング法により取り除いてパッド開口31を形成する。
最後に、パッド電極14と外部回路間のワイヤボンディングを行い、パッケージングすることにより撮像素子を得ることができる。
第3の実施形態の固体撮像素子の製造方法について図8〜図10を参照して説明する。図8〜10はその製造工程を示す断面模式図である。
図10に示す固体撮像素子3は、上記の第2実施形態の固体撮像素子2とほぼ同様の構成であり、第1のシャドーマスク5を用いて電子ブロッキング層および光電変換層からなる有機層17と第1の対向電極層21を成膜し、第1のシャドーマスク5を取り外す工程までは第2の実施形態の製造工程と同様である。
第1のシャドーマスク5を取り外した後、基板をスパッタ室に搬送して、第2の対向電極層22としてITOを10nmの膜厚でスパッタ成膜する。この時、シャドーマスクは用いないので、図8に示すように、第2の対向電極層22は基板全面を覆うように形成される。
次に、基板をCVD室に成膜して、封止層24として窒化珪素をCVD法を用いて300nmの膜厚で成膜する。この時、図9に示すように封止層24は、第2の対向電極層22上となる基板全体を覆うように形成される。
次に、図10に示すように、パッド電極14上に形成された封止層24および第2の対向電極層22をドライエッチング法により取り除いて、パッド開口32を形成する。
最後に、パッド電極14と外部回路間のワイヤボンディングを行い、パッケージングすることにより撮像素子を得ることができる。
図11は、第4の実施形態の固体撮像素子4を示す断面模式図である。
図11に示す固体撮像素子4は、対向電極20が有機層17と連続して同一のシャドーマスクを用いて成膜された一層からなり、対向電極20と対向電極接続電極13とを電気的に接続させる接続部19が部分的に形成されている点で上記第1〜第3の実施形態と異なる。封止層24は、前述の実施形態と同様に、基板全面に形成されており、最後にパッド電極14上の封止層24がエッチング除去されてパッド開口33が形成されている。
本実施形態の接続部19は、有効画素領域上には形成されておらず、単に対向電極20と対向電極接続電極13とを電気的に接続するものである。本実施形態のように接続部19が有効画素領域外にのみ形成されている場合には、透光性を有するものである必要はなく、金属等の導電率の高い材料により形成することができる。
1、2、3、4 固体撮像素子
10 基板
11 絶縁層
12 画素電極
13 対向電極接続電極
14 パッド電極
15、16 接続部
17 有機膜
19 接続部
20 対向電極
21 第1の対向電極層
22 第2の対向電極層(接続部)
24 封止層
25 カラーフィルタ
26 隔壁
27 遮光層
28 保護膜
29、31、32、33 パッド開口

Claims (3)

  1. 信号読出し回路を備えた基板と、該基板上に行列状に配列形成された複数の画素電極と、該複数の画素電極上に、該複数の画素電極に共通して設けられた光電変換層を含む有機層と、該有機層上に前記複数の画素電極に共通して設けられた透光性の対向電極層と、前記複数の画素電極と同一面に設けられ、前記対向電極と電気的に接続された対向電極接続電極とを備えた固体撮像素子の製造方法であって、
    前記複数の画素電極および前記対向電極接続電極を備えた前記基板に対して、前記複数の画素電極を1つの開口により露出させ、前記対向電極接続電極を覆う第1のシャドーマスクをセットし、
    前記第1のシャドーマスクを通して前記複数の画素電極上に前記有機層を形成し、
    前記第1のシャドーマスクを通して前記有機層上に少なくとも前記対向電極の一部を構成する第1の対向電極層を形成し、
    前記第1のシャドーマスクを取り外し、
    前記第1の対向電極層と、前記対向電極接続電極とを電気的に接続する接続部を形成することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  2. 前記第1のシャドーマスクを取り外した後、前記基板に対して、前記対向電極接続電極と、前記第1の対向電極層の少なくとも一部とを露出させる1つの開口を有する第2のシャドーマスクをセットし、
    該第2のシャドーマスクを通して、前記接続部を形成することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の製造方法。
  3. 前記第2のシャドーマスクとして、前記第1の対向電極層の全域と前記対向電極接続電極とを前記1つの開口により露出させるものを用い、
    前記接続部として、前記対向電極の一部を兼ねる透光性の第2の対向電極層を形成することを特徴とする請求項2記載の固体撮像素子の製造方法。
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