JP5945340B1 - ラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法 - Google Patents

ラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工作業性の向上を図ったラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法を提供する。【解決手段】ラス型枠固定構造1は、少なくとも1枚のラス型枠2と、ラス型枠2を貫通する貫通部材3と、ラス型枠2と貫通部材3とを固定する固定手段4とを備え、ラス型枠2には、その表面に突出する突条部23が設けられ、固定手段4は、ラス型枠2の表面に対向して設けられるとともに貫通部材3を挿通させる挿通孔42aが形成される対向板42と、該対向板42に連続して突条部23を挟持する挟持部43と、貫通部材3に螺合されて対向板42に当接される締結部材41と、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、ラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法に関する。
従来、支持枠にメタルラス板を添着してラス型枠とし、これを組立て、所定の堀孔内においてコンクリート打設し、そのまま埋め込みを行うラス型枠による基礎工法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたラス型枠による基礎工法において、土台打ちのために、対をなすラス型枠は所定間隔を存して直立して堀孔内に載置され、留め金具により連結固定されている。この留め金具は両端がペンチ等を用いてU字状またはこれに類する形状に曲げられることで支持枠に固定され、一対のラス型枠が連結固定されるように構成されている。
特開2000−34734号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の基礎工法における留め金具の両端を支持枠に固定する固定方法は、作業者がラス型枠を支持しつつ留め金具の両端をU字状またはこれに類する形状となるように曲げなければらなず作業効率が悪い。このため、溶接施工による固定方法が考えられるが、専門の作業者、即ち溶接工を配置する必要があり、さらに溶接作業を行う場合には、電源を確保しなければならず、よって雨天では実施することができない。このように溶接作業を行うためには種々の制限があり、施工作業性が悪い。
本発明の目的は、施工作業性の向上を図ったラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法を提供することにある。
上記目的を解決するために本発明は以下の構成を備える。
即ち、請求項1に記載の本発明は、少なくとも1枚のラス型枠と、前記ラス型枠を貫通する貫通部材と、前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定する固定手段と、を備えたラス型枠固定構造であって、前記ラス型枠には、その表面に突出する突条部が設けられ、前記固定手段は、前記ラス型枠の前記表面に対向して設けられるとともに前記貫通部材を挿通させる挿通孔が形成される対向板と、該対向板に連続して前記突条部を挟持する挟持部と、前記貫通部材に螺合されて前記対向板に当接される締結部材と、を有し、前記挟持部が、前記対向板との境界から前記ラス型枠に向けて折れ曲がった板部を備え、前記板部には、前記突条部を圧入させるスリットが設けられ、前記スリットの前記突条部に対する圧入面には、前記突条部を圧入させる方向に沿って複数の凸部が形成されていることを特徴とするラス型枠固定構造である。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の本発明において、前記スリットが、前記対向板と前記板部との境界まで連続形成され、前記境界には、前記スリットの幅寸法が他の部分よりも大きくなるように形成された拡大部が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、少なくとも1枚のラス型枠と、前記ラス型枠を貫通する貫通部材と、前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定する固定手段と、を備えたラス型枠固定構造であって、前記ラス型枠には、その表面に突出する突条部が設けられ、前記固定手段は、前記ラス型枠の前記表面に対向して設けられるとともに前記貫通部材を挿通させる挿通孔が形成される対向板と、該対向板に連続して前記突条部を挟持する挟持部と、前記貫通部材に螺合されて前記対向板に当接される締結部材と、を有し、前記挟持部が、前記対向板との境界から前記ラス型枠に向けて折れ曲がった板部を備え、前記板部には、前記突条部を圧入させるスリットが設けられ、前記スリットが、前記対向板と前記板部との境界まで連続形成され、前記境界には、前記スリットの幅寸法が他の部分よりも大きくなるように形成された拡大部が設けられていることを特徴とするラス型枠固定構造である
請求項記載の本発明は、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の本発明において、前記ラス型枠は、網目状のパネル部と、該パネル部を補強する補強部材と、を有して構成され、前記補強部材が、前記パネル部の表面に突出する前記突条部と、前記パネル部の表面に沿って延在する延在部と、を有して断面L字状に形成され、前記挟持部には、前記延在部に当接する当接部が設けられていることを特徴とする。
請求項記載の本発明は、請求項1乃至請求項のうちいずれか一項に記載のラス型枠固定構造を用いて前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定するラス型枠の固定方法であって、前記ラス型枠に前記貫通部材を貫通させる貫通工程と、前記固定手段の挿通孔に前記貫通部材を挿通させつつ、前記挟持部で前記突条部を挟持して前記固定手段を取り付ける固定手段取付工程と、前記締結部材を、前記貫通部材に螺合して前記対向板に当接させる締結工程と、を備えることを特徴とするラス型枠の固定方法である。
請求項1に記載の本発明によれば、固定手段は、対向板の挿通孔に貫通部材を挿通し、この状態で、対向板をラス型枠に近付けるように押し込んで、挟持部に突条部を挟持させ、この後、締結部材が貫通部材に螺合されることで、締結部材が対向板に当接することとなり、ラス型枠と貫通部材とが固定される。このようにラス型枠と貫通部材との固定を、従来技術のように溶接施工せずとも行うことができるから、溶接作業を行うための種々の制限を受けなくなり、よって、施工作業性の向上を図ることができる。
また、挟持部が、対向板との境界から折れ曲がってラス型枠に向かって延びる板部に所定形状のスリットを形成することで、突条部を圧入させる寸法精度を確保することができる。従って、挟持部が突条部を十分に挟持することができ、より一層、施工作業性を良好にすることができる。
また、スリットの圧入面には、突条部を圧入させる方向に沿って複数の凸部が形成されている。ここで、突条部をスリットに圧入するためには、スリットの幅寸法が、突条部の厚さ寸法がよりも僅かに小さくなるような寸法関係であることが好ましいが、実際には製造過程においてスリットの幅寸法及び突条部の厚さ寸法の両方に寸法誤差が生じてしまうため、仮にスリットの幅寸法がその設計寸法よりも小さい場合には、突条部が圧入面に形成された凸部を削りながら進入され、スリットの幅寸法がその設計寸法よりも大きい場合には、突条部が圧入面に形成された凸部の頂部に接触しながら進入されている。このような凸部が形成されていることで、スリットの寸法誤差が吸収されることとなる。従って、突条部をスリットに十分に圧入することができ、これにより、挟持部が突条部を十分に挟持することができるから、より一層、施工作業性を良好にすることができる。
さらに、複数の凸部は、突条部の圧入反対方向に逆目になるように形成されていることが好ましい。このような複数の凸部が形成されていることにより、突条部に対する摩擦抵抗が大きくなり、突条部が滑り難くなる。従って、突条部のスリットからの抜け止めを図ることができ、より一層、施工作業性を良好にすることができる。
請求項2、3記載の本発明によれば、スリットが、対向板と板部との境界まで連続形成され、境界には、スリットの幅寸法が他の部分よりも大きくなるように形成された拡大部が設けられている。この拡大部により挟持部が挟持方向に拡がり易くなる。このように挟持部が挟持方向に拡がり易くされていることで、仮にスリットの幅寸法がその設計寸法よりも小さい場合には、挟持部が挟持方向に拡げられて突条部がスリットに進入される。このような拡大部が形成されていることで、スリットの寸法誤差が十分に吸収されることとなる。従って、突条部をスリットに十分に圧入することができ、これにより、挟持部が突条部を十分に挟持することができるから、より一層、施工作業性を良好にすることができる。また、挟持部が小さな力で拡げられることとなるから、固定手段を突条部に押し込む際の力を小さくすることができる。よって、より一層、施工作業性を良好にすることができる。
請求項記載の本発明によれば、ラス型枠は、網目状のパネル部と、該パネル部を補強する補強部材と、を有して構成され、補強部材が、パネル部の表面に突出する突条部と、パネル部の表面に沿って延在する延在部と、を有して断面L字状に形成され、挟持部には、延在部に当接する当接部が設けられている。このように当接部が延在部に当接されていることで、延在部に固定手段の荷重をかけることができるから、固定手段が安定して補強部材に取り付けられる。従って、より一層、施工作業性を良好にすることができる。
請求項記載の本発明によれば、ラス型枠に貫通部材を貫通させる貫通工程と、固定手段の挿通孔に貫通部材を挿通させつつ、挟持部で突条部を挟持して固定手段を取り付ける固定手段取付工程と、前記締結部材を、貫通部材に螺合して対向板に当接させる締結工程と、を備えることで、締結部材が対向板に当接することとなり、ラス型枠と貫通部材とが固定される。このようにラス型枠と貫通部材との固定を、従来技術のように溶接施工せずとも行うことができるから、施工作業性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態にかかるラス型枠固定構造を示す斜視図である。 (A)は、図1の側面図であり、(B)は(A)の要部拡大図である。 図2に示されたラス型枠固定構造を組み立てる様子を説明するための斜視図である。 (A)図2に示されたラス型枠固定構造を構成する圧入部とスリットとの寸法関係を説明するための側面図である。 本発明の第2実施形態にかかるラス型枠固定構造を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の例示的一態様である第1実施形態にかかるラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法を、図1〜図4を参照して説明する。
ラス型枠固定構造1は、建築物の基礎を構築する際に用いられるものであり、図1に示すように、内部にコンクリートが打設される一対のラス型枠2、2と、該一対のラス型枠2、2が対向した状態でこれら一対のラス型枠2、2を貫通する連結ボルト3(貫通部材)と、ラス型枠2と連結ボルト3とを固定する固定手段4と、を備えている。なお、図1では、一対のラス型枠2、2のうち、片側のラス型枠2のみを示している。
一対のラス型枠2、2は、基礎打設場所に所定の深さだけ掘削することで得られた溝状の図示しない堀孔に、その対向方向が溝幅方向に沿う格好で設置されている。なお、以下では、各ラス型枠2の面直交方向、及び堀孔の溝幅方向を「対向方向」と記し、堀孔の深さ方向を「上下方向」と記し、この対向方向と上下方向との両方向に直交する各ラス型枠2の面延在方向を「水平方向」と記す場合がある。この「対向方向」のうち、一対のラス型枠2、2においてコンクリートが打設される側を「内方」と記し、一対のラス型枠2、2よりも堀孔側を「外方」と記すことがある。また、図1〜4では、対向方向を矢印Xで示し、水平方向を矢印Yで示し、上下方向を矢印Zで示している。
一対のラス型枠2、2は、それぞれ、図1、図2に示すように、パネル21と、該パネル21の外方側の表面(外面)に沿って設けられて当該パネル21を補強する補強部材22と、を有して構成されている。パネル21は、コンクリート中の余分な水分を排出可能なように目の粗い金網から網目状に構成されている。補強部材22は、パネル21から外方に向けて突出するとともに水平方向(矢印Y方向)に沿って延びる突条部23と、突条部23との境界にて折れ曲がってパネル21の外面に沿って下方に延びる延在部24と、を有して断面L字状に形成されている。
連結ボルト3は、棒状に形成されていて、その軸寸法は、対向配置された一対のラス型枠2、2を貫通可能なように、一対のラス型枠2、2の対向寸法よりも大きくなるように形成されている。この連結ボルト3の軸方向の両端部には、ナット41(締結部材)が螺合可能なように雄ねじが切られた一対の雄ねじ部31が設けられている。連結ボルト3の両端部に設けられた一対の雄ねじ部31は、一対のラス型枠2、2の対向寸法分だけ間隔をあけた位置に形成されている。
固定手段4は、図1〜図3に示すように、ラス型枠2の補強部材22と連結ボルト3とを固定する固定金具40と、連結ボルト3に螺合されるナット41(締結部材)と、を備えて構成されている。ナット41には、その内周面に、連結ボルト3の雄ねじ部31に螺合する雌ねじ部41a(図3に示す)が形成されている。
固定金具40は、鋼板に打ち抜き加工及び曲げ加工が施されることで形成されたものである。この固定金具40は、図3に示すように、ラス型枠2のパネル21の外面に対向して設けられるとともに、連結ボルト3を挿通させる挿通孔42aを有する対向板42と、この対向板42に連続して設けられて補強部材22の突条部23を挟持する一対の挟持部43、43と、を有してコ字状に形成されている。挿通孔42aは、対向板42において上下の中心に対して上方側に位置をずらして形成されているとともに、固定金具40が、補強部材22の突条部23に取り付けられた際に、突条部23が挿通孔42aの一部を僅かに塞ぐ位置に形成されている。
一対の挟持部43、43は、それぞれ、対向板42における水平方向(矢印Y方向)の両端に連続されるとともに、対向板42との境界40aから折れ曲がってパネル21に向けて延びる一対の板部44、44と、一対の板部44、44それぞれに設けられて突条部23を圧入して挟持するためのスリット45と、を有して構成されている。
さらに、各板部44は、図2(A)に示すように、突条部23がスリット45に圧入された際に、補強部材22の延在部24に当接する当接部46を有している。この当接部46は、各板部44において、スリット45の後述の下方側の圧入面43aを含む下方部分43Aに設けられているとともに、当該下方部分43Aにおいて、延在部24に面接触可能なように構成されている。また、この当接部46は、板部44の下方部分43Aにおいて、下方側の圧入面43aに連続形成されている。このように当接部46が延在部24に当接されていることで、延在部24に固定金具40(固定手段4)の荷重をかけることができるから、固定手段4が安定して補強部材22に取り付けられる。
スリット45は、その幅寸法(上下方向Z)が、突条部23を圧入可能なように突条部23の厚み方向(上下方向Z)の寸法よりも僅かに小さくなるように形成されている。このスリット45は、板部44において対向板42から矢印X方向に離れた側の端部が開口されているとともに対向板42と板部44との境界40aまで連続形成されている。スリット45は、その幅寸法が一定になるように形成されたスリット本体45A(他の部分)と、その幅寸法がスリット本体45Aよりも大きくなるように形成された拡大部45Bと、を有して構成されている。
スリット本体45Aは、図3、図4に示すように、突条部23に対する一対の圧入面43a、43bを有して構成されている。一対の圧入面43a、43bのうち上方側の圧入面43bは、挿通孔42aの周縁における下端よりも上方側に設けられ、下方側の面は、挿通孔42aの周縁における下端よりも下方側に設けられている。また、一対の圧入面43a、43b間の寸法L1は、図4に示すように、突条部23の厚み寸法L2と略等しい寸法になる(L1=L2)ように、或いは、厚み寸法L2よりも僅かに小さくなる(L1<L2)ように形成されている。ここで、一対の圧入面43a、43bとは、山型形状の凸部48が形成された面のことであり、一対の圧入面43a、43b間の寸法L1とは、スリット本体45Aにおける最大の幅寸法のことである。
さらに、各圧入面43a、43bには、図4に示すように、山型形状の凸部48が対向方向(矢印X方向)に沿って形成されている。各凸部48は、その頂部48a間の上下方向(矢印Z方向)の寸法L3が、突条部23の厚み寸法L2よりも僅かに小さくなる(L2>L3)ように形成されている。ここで、突条部23をスリット45に圧入するためには、スリット45の圧入面43a、43b間の寸法L1が、突条部23の厚み寸法L2よりも僅かに小さくなるような寸法関係であることが好ましいが、実際には製造過程において寸法誤差が生じてしまうため、仮にスリット45の圧入面43a、43b間の寸法L1がその設計寸法よりも小さい場合には、突条部23が、圧入面43a、43bに形成された凸部48を削りつつ進入され、スリット45の圧入面43a、43b間の寸法L1がその設計寸法よりも大きい場合には、突条部23が圧入面43a、43bに形成された凸部48の頂部48aに接触しながら進入されている。このような凸部48形成されていることで、突条部23及びスリット45の公差寸法誤差を吸収することができる。
さらに、各凸部48は、突条部23の圧入反対方向(突条部23が板部44から引き抜かれる方向)に逆目になるように形成されている。各凸部48は、図2(B)に示すように、その頂部48aよりも圧入方向奥側の斜面48bの傾斜が、圧入反対方向側の斜面48cの傾斜よりも急勾配となるように形成されている。このように、複数の凸部48が、突条部23の圧入反対方向に逆目になるように形成されていることにより、突条部23に対する摩擦抵抗が大きくされ、突条部23が滑り難くされる。従って、圧入された突条部23のスリット45からの抜け止めを図ることができる。
拡大部45Bは、突条部23の圧入方向奥側の端部において、その奥側に進むに従って上下寸法が大きくなるような平面視円形状に形成されている。この拡大部45Bが形成されていることにより、板部44を構成するとともに突条部23を挟持する上方部分43Bと下方部分43Aとが拡がり易くされることとなる。そして、上方部分43Bと下方部分43Aとが拡がり易くされていることで、突条部23をスリット45に小さな力で圧入することができる。
続いて、ラス型枠固定構造1を用いて一対のラス型枠2、2を固定するラス型枠の固定方法について説明する。
まず、基礎打設場所に所定の深さだけ掘削することで得られた溝状の堀孔に、一対のラス型枠2、2を、各パネル21が内方に対向するとともにその対向方向(矢印X方向)が溝幅方向に沿う格好で設置する。この後、連結ボルト3を、補強部材22の突条部23の上方側に隣接する位置にて、一対のラス型枠2、2に貫通させる(貫通工程)。固定金具40を、スリット45の開口がラス型枠2側に向くとともにその対向板42がラス型枠2に対向する格好で、ラス型枠2に近付けて、挿通孔42aを連結ボルト3の先端に挿通させる。さらに近付けられることにより、突条部23がスリット45の開口に接触し、スリット45の奥側へと進入する。この後、固定金具40の当接部46が延在部24に当接して、スリット45に突条部23が圧入される。スリット45に突条部23を圧入する際には、ハンマーで対向板42の下方部分を打ち込んでもよい。こうして、挟持部43が突条部23を挟持して、固定金具40がラス型枠2に取り付けられる(固定手段取付工程)。次に、ナット41を、連結ボルト3の雄ねじ部31に螺合する。ナット41が対向板42に当接する。一対のラス型枠2、2の対向寸法が所定寸法となるように間隔調整されつつラス型枠2が固定される。こうして、一対のラス型枠2、2を固定する。この後、一対のラス型枠2、2内にコンクリートが打設され、建築物の基礎を構築する。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、上述した実施形態では、固定金具40が、対向板42と、この対向板42に連続して設けられて補強部材22の突条部23を挟持する一対の挟持部43、43と、を有してコ字状に形成された構成を例示しているが、本発明はこれに限らず、固定金具が、対向板42と、1つの挟持部と、を有して構成されていてもよい。この場合には、挟持部が、対向板42との境界40aから折れ曲がってラス型枠2に向かって延びる板部44と、板部44に設けられて突条部23を圧入させるスリット45と、を有して構成されてL字状に形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、一対のラス型枠2、2を対向するように配置する構成を例示しているが、本発明はこれに限らず、対向配置する部材の一方がラス型枠2であれば、他方は、合板から構成された一般型枠であってもよく、鋼板から構成された鋼製型枠であってもよい。また、ラス型枠2に対向配置する部材として、一般型枠や鋼製型枠が用いられる場合には、一般型枠や鋼製型枠と連結ボルト3とを固定する際に、一般型枠や鋼製型枠に連結ボルト3を貫通させてナット41を螺合し、一般型枠や鋼製型枠に直接ナット41を当接させてもよい。この場合には、固定金具40を用いずともよい。
また、上述した実施形態では、補強部材22は、水平方向(矢印Y方向)に沿って延びているが、本発明はこれに限らず、補強部材22は、上下方向(矢印Z方向)に沿って延びていてもよい。即ち、補強部材22は、パネル21から外方に向けて突出するとともに突条になるように延びて設けられていれば、如何なる方向に延びていてもよい。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係るラス型枠固定構造について、図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2実施形態にかかるラス型枠固定構造10を示す側面図である。なお、図5において、上述した実施形態と同一構成乃至同一機能を有する部分には、同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態のラス型枠固定構造10と、第1実施形態のラス型枠固定構造1とは、固定手段4、14の構成が異なる。
第2実施形態の固定手段14は、ラス型枠2の補強部材22と連結ボルト3とを固定する固定金具140と、連結ボルト3(貫通部材)に螺合されるナット41(締結部材)と、を備えて構成されている。
固定金具140は、ラス型枠2のパネル21の外面に対向して設けられるとともに、連結ボルト3を挿通させる挿通孔42aを有する対向板42と、この対向板42に連続して設けられて補強部材22の突条部23を挟持する挟持部143と、を有して構成されている。挟持部143は、対向板42におけるラス型枠2の上下方向(矢印Z方向)の両端に連続されるとともに、対向板42との境界140aから折れ曲がってパネル21に向けて延びて形成されていて、突条部23を上下に挟んで挟持するように構成されている。
挟持部143は、対向板42における下方側の境界140aから折れ曲がってパネル21に向けて延びて形成されて突条部23を載置する底板部144と、対向板42における上方側の境界140aから折れ曲がって突条部23を底板部144との間に挟んで保持する挟み片145と、を有して構成されている。
底板部144は、対向板42における下方側の端部から折れ曲がってパネル21に向けて延びて形成された第1板部146と、この第1板部146との境界140aから折れ曲がって下方に向けて延びて形成されるとともに、突条部23が挟持部143に挟持された際に補強部材22の延在部24に当接する第1当接部147と、を有して構成されている。
挟み片145は、対向板42における上方側の端部から折れ曲がって突条部23に向けて延びて形成された第2板部148と、第2板部148の対向板42から離れた他端部に設けられて突条部23に当接する第2当接部149と、を有して構成されている。第2当接部149は、第2板部148の他端部が、突条部23から離れた側に曲げられて形成されている。
さらに、挟み片145には、連結ボルト3を挿通孔42aに挿通させるための図示しない切欠きが形成されている。切欠きは、挟み片145の第2板部148の他端縁を切り欠いて平面視が矩形状になるように形成されている。
このようなラス型枠固定構造10を用いて一対のラス型枠2、2を固定する際には、一対のラス型枠2、2を、各パネル21が内方に対向するとともにその対向方向(矢印X方向)が堀孔の溝幅方向に沿う格好で設置して、連結ボルト3を、補強部材22の突条部23の上方側に隣接する位置にて、一対のラス型枠2、2に貫通させる。この後、固定金具140を、その対向板42がラス型枠2に対向する格好で、底板部144と挟み片145との間をラス型枠2の突条部23を近付け、ハンマーで対向板42の下方部分を打ち込んで、底板部144と挟み片145との間に突条部23を上下に挟んで挟持させる。こうして、一対のラス型枠2、2を固定する。
上述した実施形態によれば、固定手段4、14は、対向板42の挿通孔42aに連結ボルト3(貫通部材)を挿通し、この状態で、対向板42をラス型枠2に近付けるように押し込んで、挟持部43、143に突条部23を挟持させ、この後、ナット41(締結部材)が連結ボルト3に螺合されることで、連結ボルト3が対向板42に当接することとなり、一対のラス型枠2、2の対向方向(矢印X方向)の寸法が所定寸法となるように間隔調整されつつラス型枠2が固定される。従って、施工作業性の向上を図ることができる。
前述した各実施形態は本発明の好ましい形態を示したに過ぎず、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々改変して実施することができる。かかる改変によってもなお本発明のラス型枠固定構造、及び、ラス型枠の固定方法の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1、10 ラス型枠固定構造
2 (一対の)ラス型枠
3 連結ボルト(貫通部材)
4、14 固定手段
21 パネル
22 補強部材
23 突条部
24 延在部
40a 、140a 境界
42 対向板
43、143 挟持部
44 板部
45 スリット
45B 拡大部
46 当接部
48 凸部

Claims (5)

  1. 少なくとも1枚のラス型枠と、
    前記ラス型枠を貫通する貫通部材と、
    前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定する固定手段と、を備えたラス型枠固定構造であって、
    前記ラス型枠には、その表面に突出する突条部が設けられ、
    前記固定手段は、前記ラス型枠の前記表面に対向して設けられるとともに前記貫通部材を挿通させる挿通孔が形成される対向板と、該対向板に連続して前記突条部を挟持する挟持部と、前記貫通部材に螺合されて前記対向板に当接される締結部材と、を有し
    前記挟持部が、前記対向板との境界から前記ラス型枠に向けて折れ曲がった板部を備え、
    前記板部には、前記突条部を圧入させるスリットが設けられ、
    前記スリットの前記突条部に対する圧入面には、前記突条部を圧入させる方向に沿って複数の凸部が形成されていることを特徴とするラス型枠固定構造。
  2. 前記スリットが、前記対向板と前記板部との境界まで連続形成され、
    前記境界には、前記スリットの幅寸法が他の部分よりも大きくなるように形成された拡大部が設けられていることを特徴とする請求項に記載のラス型枠固定構造。
  3. 少なくとも1枚のラス型枠と、
    前記ラス型枠を貫通する貫通部材と、
    前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定する固定手段と、を備えたラス型枠固定構造であって、
    前記ラス型枠には、その表面に突出する突条部が設けられ、
    前記固定手段は、前記ラス型枠の前記表面に対向して設けられるとともに前記貫通部材を挿通させる挿通孔が形成される対向板と、該対向板に連続して前記突条部を挟持する挟持部と、前記貫通部材に螺合されて前記対向板に当接される締結部材と、を有し、
    前記挟持部が、前記対向板との境界から前記ラス型枠に向けて折れ曲がった板部を備え、
    前記板部には、前記突条部を圧入させるスリットが設けられ、
    前記スリットが、前記対向板と前記板部との境界まで連続形成され、
    前記境界には、前記スリットの幅寸法が他の部分よりも大きくなるように形成された拡大部が設けられていることを特徴とするラス型枠固定構造。
  4. 前記ラス型枠は、網目状のパネル部と、該パネル部を補強する補強部材と、を有して構成され、
    前記補強部材が、前記パネル部の表面に突出する前記突条部と、前記パネル部の表面に沿って延在する延在部と、を有して断面L字状に形成され、
    前記挟持部には、前記延在部に当接する当接部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載のラス型枠固定構造。
  5. 請求項1乃至請求項のうちいずれか一項に記載のラス型枠固定構造を用いて前記ラス型枠と前記貫通部材とを固定するラス型枠の固定方法であって、
    前記ラス型枠に前記貫通部材を貫通させる貫通工程と、
    前記固定手段の挿通孔に前記貫通部材を挿通させつつ、前記挟持部で前記突条部を挟持して前記固定手段を取り付ける固定手段取付工程と、
    前記締結部材を、前記貫通部材に螺合して前記対向板に当接させる締結工程と、
    を備えることを特徴とするラス型枠の固定方法。
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