JP2007126836A - コンクリート型枠及びコンクリート壁施工方法 - Google Patents

コンクリート型枠及びコンクリート壁施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする屈曲部(湾曲部)を有するコンクリート壁の施工に対応することができるコンクリート型枠を提供する。
【解決手段】コンクリート型枠11は、コンクリートを成形するための面板12と、面板12の上端に沿って延びる上桟13と、面板12の下端に沿って延びる下桟14と、上桟13及び下桟14と直交する方向に延びる側桟15,16とを有する。上桟13及び下桟14に複数の切り欠き部20,21が間隔をおいてそれぞれ対向する状態に形成されている。上桟13及び下桟14には複数の孔22が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート型枠及びコンクリート壁施工方法に係り、詳しくは湾曲部を有するコンクリート壁を形成するのに好適なコンクリート型枠及びコンクリート壁施工方法に関する。
建築物の基礎コンクリートや塀等のコンクリート壁を形成する際にコンクリート型枠が使用されている。この種のコンクリート型枠としては、木製のものや、金属製のものが知られている。木製のコンクリート型枠は、コストが安く、使用形態に合わせた形状に加工が容易である。しかし、この木製の型枠は、再利用性に乏しく、コンクリート成形面の外観も劣るものであった。金属製のコンクリート型枠は、耐久性に優れ、コンクリート成形面もすぐれたものとすることができる。しかし、この金属製(鋼板製)の型枠は、全体として重くなる。金属製のコンクリート型枠は、打設されるコンクリートと接触する面板を備え、軽量化を図るために面板を薄くしても面板が湾曲するのを防止するため、面板の上端及び下端にその全長にわたって桟(補強部)が形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−193334号公報
近年、基礎コンクリートや塀等のコンクリート壁として、直線状あるいは直線部の組み合わされた形状だけでなく、湾曲部を有するコンクリート壁も要望されている。湾曲部を有するコンクリート壁を施工するには、湾曲部を有するコンクリート型枠が必要になる。しかし、直線状のコンクリート壁形成用の金属製コンクリート型枠を施工現場で所望の湾曲状態に曲げ加工するのは難しい。
また、予め工場で所望の湾曲部を有するコンクリート型枠を形成することは可能であるがコストが高くなる。コンクリート壁の湾曲形状が一定であれば、大量生産することによりコストを低下させることも可能であるが、湾曲形状は一定ではないため、湾曲状態の異なるコンクリート型枠を複数種類用意する必要がある。そのため、コンクリート型枠の種類が多くなり、製造コストの低減が難しいだけでなく、これらの保管が面倒になる。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする屈曲部(湾曲部)を有するコンクリート壁の施工に対応することができるコンクリート型枠及びコンクリート壁の施工方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、コンクリートを成形するための面板と、前記面板の上端に沿って延びる上部桟と、前記面板の下端に沿って延びる下部桟と、前記上部桟及び下部桟と直交する方向に延びる側桟とを有するコンクリート型枠であって、前記上部桟及び下部桟に複数の切り欠き部が間隔をおいて形成されるとともに、前記上部桟及び下部桟に形成された切り欠き部はそれぞれ対向する状態に形成され、前記上部桟及び前記下部桟のうち少なくとも一方には複数の孔が形成されている。
この発明のコンクリート型枠は、コンクリートを成形するための面板の上端に沿って延びる上部桟と、面板の下端に沿って延びる下部桟とに複数の切り欠き部が対向する状態で形成されているため、コンクリート型枠の一部を支持した状態でコンクリート型枠に対してその長手方向と交差する方向への力を加えることにより、面板を屈曲変形させることができる。従って、この発明のコンクリート型枠は、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする屈曲部(湾曲部)を有するコンクリート壁の施工に対応することができる。一度屈曲変形されたコンクリート型枠は、その屈曲状態を変更可能なため、別の屈曲形状を有するコンクリート壁の形成に対しても再使用可能である。なお、面板の上端とは、コンクリート壁施工のためにコンクリート型枠を使用する状態において上側になる端部を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンクリート型枠を用いて湾曲した形状のコンクリート壁を形成するコンクリート壁施工方法であって、形成すべきコンクリート壁の屈曲状態に対応する形状に形成されるとともに複数の孔が形成された位置決め部材を所定位置に固定し、前記コンクリート型枠をその一部が位置決め部材に重なる状態に配置し、その状態で前記コンクリート型枠に力を作用させて該コンクリート型枠を前記位置決め部材と対応する形状に屈曲変形させる曲げ工程を備えている。
この発明の方法では、コンクリート型枠は所定位置に固定された位置決め部材に対して一部が重なる状態に配置された状態から力が加えられて、位置決め部材と対応する形状に屈曲変形される。従って、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする屈曲部(湾曲部)を有するコンクリート壁の施工に対応することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記曲げ工程は、前記コンクリート型枠を一端において固定した状態で曲げ作業を開始し、一端側から順に前記位置決め部材と対応する形状に屈曲変形させるとともに、変形後の部分を前記位置決め部材に対して前記孔に挿通される連結部材を介して連結し、コンクリート型枠全体が所定の屈曲状態となるまで変形させる。
この発明では、一端が固定された状態のコンクリート型枠に対して一端側から順に手作業で力を加えることにより、コンクリート型枠を位置決め部材と対応する形状に容易に変形させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記曲げ工程において複数段のコンクリート型枠の曲げを行う場合は、前記位置決め部材を挟んで前記コンクリート型枠を複数段に連結した状態から前記コンクリート型枠の曲げ作業を開始し、前記位置決め部材を挟んだ上下のコンクリート型枠の前記位置決め部材と対応する状態に曲げられた部分を、前記孔に挿通される連結部材を介して連結する。
この発明では、形成すべきコンクリート壁が1個のコンクリート型枠の高さより高い場合であっても容易に対応することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のコンクリート型枠を用いて湾曲した形状のコンクリート壁を形成するコンクリート壁施工方法であって、形成すべきコンクリート壁に対応する位置にコンクリート型枠を所定の間隔で支持するコンクリート型枠支持間隔保持具を前記コンクリート型枠の各々に対して複数ずつ配置し、前記コンクリート型枠を曲げた状態で前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に載置し、次に形成すべきコンクリート壁の屈曲状態に対応する形状に形成されるとともに複数の孔が形成された位置決め部材を前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に載置されたコンクリート型枠の上側となる状態で所定位置に固定し、その状態で前記コンクリート型枠と前記位置決め部材とを前記位置決め部材及び前記コンクリート型枠に形成された孔に挿通される連結部材で連結してコンクリート型枠全体をコンクリート壁の屈曲状態と対応するように変形せる曲げ工程を備えている。
この発明では、形成すべきコンクリート壁に対応する位置に配置されたコンクリート型枠支持間隔保持具上にコンクリート型枠を曲げた状態で載置した後、位置決め部材とコンクリート型枠とを連結部材で連結することにより、コンクリート型枠を形成すべきコンクリート壁の屈曲状態と対応するように容易に変形させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、
形成すべきコンクリート壁の厚さと対応する間隔で配置された屈曲変形完了後の対向するコンクリート型枠の上部間に、間隔保持部を介して連結されるとともに湾曲して平行に延びる一対の固定部を有し、かつ前記固定部には孔が複数形成された間隔保持部材を連結した状態で、対向するコンクリート型枠の面板間の空間にコンクリートを供給するコンクリート打設工程を備えている。
コンクリート型枠は上部桟及び下部桟に切り欠き部が形成されているため、切り欠き部がない場合に比較してコンクリートの打設の際に、コンクリートの圧力により変形し易くなる。しかし、この発明では、対向するコンクリート型枠の上部間が間隔保持部材で連結された状態でコンクリートの打設が行われるため、屈曲された状態で対向するコンクリート型枠をコンクリートの打設が行われる際に、所定の間隔に容易に保持することができる。
本発明によれば、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする屈曲部(湾曲部)を有するコンクリート壁の施工に対応することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、コンクリート型枠11は表面がコンクリート成形面である薄板鋼板製の面板12を有し、その上下両端には、ウェブ13a,14a及びリブ13b,14bよりなる横L字状をなす上部桟としての上桟13及び下部桟としての下桟14が裏面側に向かって折曲形成されている。また、面板12の裏面の左右両端には角パイプよりなる側桟15,16が固着されている。側桟15,16には、複数箇所に連結孔15a,16aが所定の間隔をおいて形成されている。
面板12の裏面には、側桟15に近接して断面L字状の支持アングル17が溶着されている。支持アングル17には、側桟15に形成された連結孔15aに対向する位置に支持孔17aが形成されている。側桟15と支持アングル17との間には、隣接して配置される他のコンクリート型枠11に連結するための連結ピン18aと挟持部18bとよりなる複数の連結金具18が支持されている。
面板12の裏面には、鋼板を略チャンネル状に折曲形成してなる補強リブ19が接合固着されている。
上桟13及び下桟14には、複数の切り欠き部20,21が間隔をおいて形成されるとともに、上桟13及び下桟14に形成された切り欠き部20,21はそれぞれ対向する状態に形成されている。各切り欠き部20,21は、切り欠き部20,21と対応する部分の上桟13及び下桟14が全て除去された形状に形成され、上方から見た状態でその壁面がコ字状に形成されている。各切り欠き部20,21の幅(コンクリート型枠11の長手方向に沿った長さ)は数cm程度である。切り欠き部20,21は、例えば、30cm程度の間隔をあけて形成されている。上桟13及び下桟14には後記する連結部材を挿通可能な複数の孔22が形成されている。
次に前記のように構成されたコンクリート型枠11を用いて、湾曲部を有するコンクリート壁を形成する施工方法について説明する。なお、この明細書で言う「湾曲部」とは厳密には曲面で形成された湾曲部ではなく、直線部が折れ曲がった状態で連続する形状で実質的に湾曲部と同等の屈曲状態のものを意味する。
コンクリート壁を形成する場合、コンクリート型枠11を施工現場においてコンクリート壁の湾曲部に対応する予め設定された屈曲状態となるまで変形させて、コンクリート打設のための枠組を行う。コンクリート型枠11の曲げ加工は作業者による手作業で行われる。コンクリート壁の施工に際しては、コンクリート型枠11の他に、コンクリート型枠11に曲げ加工を施す際に使用する位置決め部材や曲げ加工が施されたコンクリート型枠11の間にコンクリートを打設する際に使用する間隔保持部材、コンクリート型枠11を下部において支持するコンクリート型枠支持間隔保持具等が使用される。
図3(a)に示すように、間隔保持部材23は、間隔保持部23aを介して連結されるとともに、形成すべきコンクリート壁の湾曲形状に対応した形状に湾曲して平行に延びる一対の固定部23bを有し、かつ固定部23bには孔23cが複数形成されている。この実施形態では、1個の間隔保持部材23で異なる厚さのコンクリート壁に対応可能にするため、各固定部23bに孔23cがそれぞれ2列に形成されている。孔23cは、所定の形状に屈曲変形された状態のコンクリート型枠11における、上桟13に形成された孔22と対応可能な位置に形成されている。間隔保持部材23は、例えば鋼板のプレス加工により形成される。
図3(b)に示すように、位置決め部材24は、形成すべきコンクリート壁の湾曲形状に対応した形状に、例えば鋼板のプレス加工により形成されている。位置決め部材24は、所定の形状に屈曲変形された状態のコンクリート型枠11における、上桟13あるいは下桟14に形成された孔22と対応可能な位置に孔24aが形成されている。位置決め部材24は平板状であっても、図3(b)に示すように、断面L字状であってもよい。
図3(c)に示すように、コンクリート型枠支持間隔保持具27は、長四角板状の底壁を構成する本体部27aと、同本体部27aの両端から上方へ直角に折り曲げられてなる一対の外側位置規制部27bと、各外側位置規制部27bの内側において同外側位置規制部27bと同一方向に切り起こされてなる一対の内側位置規制部27cとを有している。そして、コンクリートを打設する際には、相対向する外側位置規制部27bと内側位置規制部27cとの間にコンクリート型枠11がそれぞれ支持される。
次に二度打ちでコンクリート基礎を施工する場合において、ベースコンクリート上に立ち上がり部のコンクリート壁を施工する施工方法の場合を例に説明する。図4(a)に示すように、コンクリート壁40の湾曲部40aは、両端が直線部40bに連続する状態で形成される。そして、一般にコンクリート壁40の湾曲部40aは、長さが数m程度であり、位置決め部材24は湾曲部40aの長さに対応して形成される。しかし、コンクリート型枠11は長さが1〜1.5m程度であるため、屈曲変形された複数個のコンクリート型枠11を連結して必要な長さの湾曲部40aに対応させる。
コンクリート型枠11の曲げ作業を行う場合、先ず図4(b)に示すように、直線部40bに対応する型枠25a,25b,25cを配置する。次に位置決め部材24を両端が、直線部40bに対応する位置に固定された各型枠25aに連結部材26を介して固定する。連結部材26として例えばピンが使用される。そして、先ず1個のコンクリート型枠11の一端部を一方の型枠25aに連結して固定する。このとき、コンクリート型枠11の下端に所定間隔で複数のコンクリート型枠支持間隔保持具27を嵌合させておく。
この状態からコンクリート型枠11の曲げ加工が開始される。曲げ加工が開始される状態では、コンクリート型枠11は所定位置に固定された位置決め部材24に対して一部が重なる状態に配置されており、その状態から作業者が手作業でコンクリート型枠11を位置決め部材24側に押して一端側から順に位置決め部材24と対応する形状に徐々に屈曲変形させる。このとき、コンクリート型枠11の下端に嵌合されたコンクリート型枠支持間隔保持具27もベースコンクリート上を移動する。そして、変形後の部分を位置決め部材24に対して、孔24a,22に挿通される連結部材26を介して連結し、コンクリート型枠11全体が所定の屈曲状態となるまで順次変形させる。
最初のコンクリート型枠11の曲げが完了すると、曲げが完了したコンクリート型枠11の端部に次のコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。コンクリート型枠11の下端には前記と同様に所定間隔で複数のコンクリート型枠支持間隔保持具27を嵌合させておく。そして、そのコンクリート型枠11を作業者が前記と同様に、手作業で位置決め部材24に対応する形状に変形させるとともに、順次曲げが完了した部分から連結部材26を使用して位置決め部材24に連結させる。以下、同様にして、コンクリート壁40の湾曲部40aの内側に対応する部分の全てのコンクリート型枠11の曲げ加工、位置決め部材24との連結及び隣接するコンクリート型枠11間の連結作業を行う。コンクリート壁40の長さによっては、同じ長さのコンクリート型枠11だけでは対応できない場合がある。その場合は、最後に短いコンクリート型枠11を配置する。
湾曲部40aの内側に対応するコンクリート型枠11の枠組みが完了した後、湾曲部40aの外側に対応する部分のコンクリート型枠11の曲げ工程が行われる。この場合はコンクリート型枠11を順に位置決め部材24と連結するのではなく、位置決め部材24を湾曲部40aの外側に対応する部分の型枠25b間に固定する前に、各コンクリート型枠11の曲げ作業が行われる。作業者はコンクリート型枠11に対応するコンクリート型枠支持間隔保持具27と嵌合可能な状態に曲げ、コンクリート型枠支持間隔保持具27上の外側位置規制部27b及び内側位置規制部27c間に載置する。なお、図4(b)にはコンクリート型枠支持間隔保持具27を図示していない。湾曲部40aの外側に対応する全てのコンクリート型枠11に対して同様な曲げ作業と載置作業を行う。次に位置決め部材24を湾曲部40aの外側に対応する部分の型枠25b間に固定する。次に各コンクリート型枠11を位置決め部材24の湾曲形状に対応させるとともに連結部材26を使用して、各コンクリート型枠11と位置決め部材24とを連結させる。コンクリート型枠11を曲げた状態でコンクリート型枠支持間隔保持具27上の外側位置規制部27b及び内側位置規制部27c間に載置しただけでは、コンクリート型枠11がコンクリート壁40の湾曲部40aの屈曲状態とおおよそ一致している状態である。しかし、連結部材26を使用して位置決め部材24と連結させることにより、湾曲部40aの屈曲状態により近い状態になる。
そして、コンクリート壁40の両側に配置されるコンクリート型枠11の枠組みが完了した後、図5(a),(b)に示すように、対向するコンクリート型枠11の上部間に、間隔保持部材23が連結される。図5(b)に示すように、間隔保持部材23は、コンクリート型枠11の上部に、位置決め部材24が連結されている状態でその上に間隔保持部材23を載置して、孔23c,24a,22を貫通する連結部材26により連結される。なお、このとき、コンクリート型枠11と位置決め部材24とを連結している連結部材26のうち、間隔保持部材23と干渉するものを抜いて、間隔保持部材23を位置決め部材24上に載置した後、連結部材26で連結する。しかし、コンクリート型枠11から位置決め部材24を外して、上桟13の上に間隔保持部材23を載置して連結部材26を用いて間隔保持部材23をコンクリート型枠11に直接連結してもよい。なお、図示しないが、内側及び外側のコンクリート型枠11の間には、ベースコンクリートに固定された鉄筋が配置されている。
次に対向するコンクリート型枠11の面板12間の空間にコンクリートを供給する。コンクリート打設工程の間、コンクリート型枠11の上部は間隔保持部材23で連結されているため、コンクリート打設工程において、コンクリート型枠11は所定の湾曲形状に保持される。そして、図5(b)に示すように、コンクリートが硬化した後、間隔保持部材23、位置決め部材24等が取り外され、その後、コンクリート型枠11が取り外されてコンクリート壁40の施工が完了する。
この実施形態では以下の効果を有する。
(1)コンクリート型枠11は、面板12の上端及び下端に沿って延びる上桟13及び下桟14に複数の切り欠き部20,21が対向する状態で間隔をおいて形成されている。従って、コンクリート型枠11の一部を支持した状態でコンクリート型枠11に対してその長手方向と交差する方向への力を加えることにより、面板12を容易に屈曲(湾曲)変形させることができる。また、上桟13に複数の孔22が形成されているため、屈曲変形されたコンクリート型枠11に間隔保持部材23を連結部材26を介して連結することにより、コンクリート打設の際にコンクリート型枠11を所定の湾曲形状に保持することができる。その結果、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする湾曲部40aを有するコンクリート壁40の施工に対応することができる。また、一度屈曲変形されたコンクリート型枠11は、その屈曲状態を変更可能なため、別の屈曲形状を有するコンクリート壁40の形成に対しても再使用可能である。
(2)切り欠き部20,21は上方から見た状態でその壁面がコ字状に形成されている。切り欠き部20,21の形状が上方から見た状態でその壁面が一点から二方向に直線状に延びる一組の直線で構成される形状(例えばV字状)の場合は、コンクリート型枠11に曲げ応力を作用させた際、コンクリート型枠11は徐々に屈曲変形せずに、一組の直線の交点と対応する部分で屈曲し易くなる。しかし、この実施形態ではそのような現象が抑制されて、コンクリート型枠11が徐々に屈曲変形されて、所定の形状に変形される。
(3)湾曲した形状のコンクリート壁40を形成するコンクリート壁施工方法では、形成すべきコンクリート壁40の屈曲状態に対応する形状に形成されるとともに複数の孔24aが形成された位置決め部材24を所定位置に固定する。そして、コンクリート型枠11をその一部が位置決め部材24に重なる状態に配置し、その状態でコンクリート型枠11に力を作用させて該コンクリート型枠11を位置決め部材24と対応する形状に屈曲変形させる曲げ工程を備えている。従って、予め異なる屈曲形状に形成された専用のコンクリート型枠を準備することなく、目的とする湾曲部40aを有するコンクリート壁40の施工に対応することができる。
(4)曲げ工程は、コンクリート型枠11を一端において固定した状態で曲げ作業を開始し、一端側から順に位置決め部材24と対応する形状に屈曲変形させるとともに、変形後の部分を位置決め部材24に対して孔24a,22に挿通される連結部材26を介して連結し、コンクリート型枠11全体が所定の屈曲状態となるまで順次変形させる。従って、コンクリート型枠11に対して一端側から順に手作業で力を加えることにより、コンクリート型枠11を位置決め部材24と対応する形状に容易に変形させることができる。
(5)間隔保持部材23は、各固定部23bに複数列(この実施形態では2列)の孔23cが形成されている。従って、厚さの異なるコンクリート壁40を施工する場合に同じ間隔保持部材23で対応することができる。
(6)位置決め部材24を断面L字状とし、リブの部分がコンクリート型枠11に対して曲げ力が加えられる側と反対側と対応する状態に配置される場合は、リブが補強の他に位置決め機能を果たすため、曲げ作業が容易になる。
(7)コンクリート壁40の外側と対応する位置に配置されるコンクリート型枠11の曲げ作業は、先ず、内側に配置されるコンクリート型枠11の曲げ工程において所定の位置に配置されたコンクリート型枠支持間隔保持具27を利用して、コンクリート型枠11をコンクリート型枠支持間隔保持具27上に載置可能な状態に曲げる。その後、位置決め部材24を利用して、コンクリート型枠11全体をコンクリート壁40の屈曲状態と対応するように変形させる曲げ工程を備えている。従って、二度打ちでコンクリート基礎を施工する場合でも、コンクリート型枠11の下部を支持するコンクリート型枠支持間隔保持具27として公知のコンクリート型枠支持間隔保持具27を使用して、簡単に外側と内側のコンクリート型枠11の間隔を保持することができる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図6〜図10に従って説明する。この実施形態は、形成すべきコンクリート壁の高さが1段のコンクリート型枠11では対応できない高さの場合に対応するコンクリート壁の施工方法に関するものである。施工に使用するコンクリート型枠11、間隔保持部材23、位置決め部材24等の構成は第1の実施形態のものと同じであるため、同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。但し、位置決め部材24として平板状のものを使用している。
複数段のコンクリート型枠11の曲げを行う場合、1段目のコンクリート型枠11に関しては内側及び外側とも前記第1の実施形態と同様にして行われる。そして、内側及び外側のコンクリート型枠11の組付けが完了した後、図7に示すように、内側及び外側のコンクリート型枠11の間隔を設定された値に保持する間隔保持具36を位置決め部材24の上からコンクリート型枠11間に固定する。間隔保持具36は、平行に配置されたコンクリート型枠11の間隔より長い板状の本体部36aと、その中央側に設けられた規制部36bと、本体部36aの両端部に設けられた係合部36cとを備えている。規制部36bは、コンクリート型枠11の間隔を設定する長さで、本体部36aに対して直角に互いに逆方向に延びるように形成されている。係合部36cは、コンクリート型枠11のリブ13b,14bと係合可能に本体部36aに対して直角に互いに逆方向に延びるように形成されている。
間隔保持具36を固定した後、作業者は2段目のコンクリート型枠11の積み重ねに支障とならないように、位置決め部材24と1段目のコンクリート型枠11とを連結している連結部材26を抜き取る。その後、2段目のコンクリート型枠11の曲げ及び連結作業が行われる。図6は2段目のコンクリート型枠11が1個内側に配置された状態を示す模式平面図である。なお、図6では間隔保持具36の図示を省略している。2段目のコンクリート型枠11の曲げ作業は、1段目の外側のコンクリート型枠11の場合とほぼ同様に行われる。即ち、作業者はコンクリート型枠11を間隔保持具36の規制部36b及び係合部36cの間に載置可能な状態に曲げて間隔保持具36上に載置する。そして、載置したコンクリート型枠11を位置決め部材24の湾曲形状に対応させるとともに連結部材26を使用して、2段目のコンクリート型枠11、位置決め部材24及び1段目のコンクリート型枠11を連結させる。また、隣接するコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。
湾曲部40aの内側に対応するコンクリート型枠11の枠組みが完了した後、湾曲部40aの外側に対応するコンクリート型枠11の曲げ作業等が同様に行われる。そして、コンクリート壁40の両側に配置されるコンクリート型枠11の枠組みが完了した後、図8(a)に示すように、2段目の対向するコンクリート型枠11の上部(上桟13)間に、間隔保持部材23が連結部材26を介して連結される。
次に図9に示すように、コンクリート打設の際にコンクリート型枠11が外側に変形するのを規制する規制部材29を配置する。規制部材29は屈曲されたコンクリート型枠11に対応する湾曲した形状に鋼板で形成され、コンクリート型枠11の側桟15,16及び補強リブ19に当接してコンクリート型枠11が変形するのを規制する。規制部材29は、支柱30に取り付けられた支持具31を介して支持される。
図10(a),(b)に示すように、支持具31は、支柱30に遊嵌される略L字状の取付部32と、取付部32に形成された孔を貫通するねじ軸部33aと、ねじ軸部33aの先端に一体に形成された支持部33bと、支持部33bの先端に一体に形成された係合部33cとを備えている。ねじ軸部33aの取付部32からの突出側にはナット34が螺合されている。係合部33cはL字状に屈曲され、係合部33cがコンクリート型枠11に装備された連結金具18の連結ピン18aに係合した状態では、取付部32が支柱30に遊嵌されていない状態でも、ねじ軸部33a及び取付部32がほぼ水平になるように形成されている。
そして、コンクリート型枠11の面板12のコンクリート成形面12aと反対側に、支柱30を複数配置するとともに規制部材29を支持具31を介して支持する。その際、支持具31を連結ピン18aに取り付けた状態で支柱30を取付部32に遊嵌させ、その後、支持部33b上に規制部材29を載置する。そして、ナット34を回動させて規制部材29一方の周縁部がコンクリート型枠11の側桟15,16及び補強リブ19に当接し、他方の周縁部が支柱30に当接する状態にする。その後、コンクリート打設工程が行われる。
コンクリート壁40の高さがコンクリート型枠11を3段以上積み重ねる必要がある高さの場合は、前記と同様にして先ず2段目のコンクリート型枠11をコンクリート壁40の湾曲部40aに対応する形状に屈曲形成させて連結する曲げ作業を行う。次に2段目のコンクリート型枠11の上に位置決め部材24を載置するとともに間隔保持具36で固定する。その後、3段目のコンクリート型枠11を2段目のコンクリート型枠11の上に2段目のコンクリート型枠11の場合と同様にして屈曲状態で積み重ねる。そして、段数に対応した回数同様な作業を繰り返す。
この実施形態では、前記第1の実施形態における効果(1)〜(5),(7)と同様な効果を有する他に次の効果を有する。
(8)曲げ工程において複数段(2段)のコンクリート型枠11の曲げを行う場合は、1段目のコンクリート型枠11の枠組(配置)を第1の実施形態と同様にして行った後、1段目のコンクリート型枠11間に間隔保持具36を配置する。そして、2段目以降のコンクリート型枠11の曲げ工程では、コンクリート型枠11を間隔保持具36の規制部36b及び係合部36c間に載置可能な状態に曲げて間隔保持具36上に載置した後、連結部材26により位置決め部材24と連結する。従って、複数段(2段)のコンクリート型枠11の曲げ作業においても、一人の作業者で容易に曲げ作業を行うことができる。
(9)複数段に積み重ねられたコンクリート型枠11の間にコンクリートを打設する際、コンクリート型枠11の外側に面板12の変形を規制する規制部材29が配置される。従って、コンクリートの打設時に面板12の変形が抑制されて、高さの高いコンクリート壁40でも所定の厚さで所定の形状に容易に形成することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
・ コンクリート型枠11を所定位置に固定された位置決め部材24に対して一部が重なる状態に固定した状態でコンクリート型枠11を位置決め部材24に対応するように曲げて、コンクリート型枠11をコンクリート壁40の湾曲部40aに対応する形状に屈曲変形させる場合、コンクリート型枠11の一端側から順に曲げなくてもよい。例えば、コンクリート型枠11を中間部において位置決め部材24に連結部材26で連結した状態から曲げ作業を開始してもよい。
・ コンクリート型枠11を間隔保持部材23あるいは位置決め部材24と連結部材26を介して連結する際に使用される孔22は、必ずしも上桟13及び下桟14の両方に設ける必要はない。なぜならば、コンクリート型枠11を2段以上に積み重ねて使用する場合は、2段目以上の位置に配置されるコンクリート型枠11は上桟13及び下桟14とも位置決め部材24又は間隔保持部材23に連結されるため、孔22が必要である。しかし、1段で使用する場合は、曲げ工程やコンクリート打設工程において上側に配置される上桟13に孔22が形成されていればよい。上桟13及び下桟14の区別がつかないコンクリート型枠11の場合は、いずれか一方の桟に孔22が形成されていればよい。
・ コンクリート型枠11の上桟13及び下桟14は、必ずしもウェブ13a,14a及びリブ13b,14bで構成される必要はなく、リブ13b,14bを備えずウェブ13a,14aのみで構成されたり、角パイプあるいは板材がウェブ13a,14aに溶接で固着されたりしてもよい。
・ コンクリート型枠11の上桟13及び下桟14がウェブ13a,14aのみで構成された場合、コンクリート型枠11と間隔保持部材23あるいは位置決め部材24とを連結する連結部材として、図11に示すようなクランプ35を使用してもよい。クランプ35は、金属板を折曲成形されてなり、孔22,23c,24aに挿入可能な略半円筒状をなす挿入部35aと、ウェブ13a及び位置決め部材24あるいは間隔保持部材23を挟持するクランプ部35bとを備えている。このクランプ35は、本願出願人が提案している特開平8−246669号公報に記載の連結金具と基本的に同様な構成である。
・ 支持具31の係合部33cは、L字状に屈曲された形状に限らず、係合部33cがコンクリート型枠11に装備された連結金具18の連結ピン18aに係合した状態において、取付部32が支柱30に遊嵌されていない状態でも、ねじ軸部33a及び取付部32がほぼ水平になるように形成されていればよい。
・ 1段目のコンクリート型枠11の曲げ工程において、位置決め部材24を両型枠25a間に固定した状態から曲げ作業を開始し、最初のコンクリート型枠11の一端を一方の型枠25aに連結するとともに、一端側から順に位置決め部材24に対応するように曲げつつ連結部材26で連結する方法以外の方法を採用してもよい。例えば、形成すべきコンクリート壁40に対応する位置にコンクリート型枠11を所定の間隔で支持するコンクリート型枠支持間隔保持具27を各々のコンクリート型枠11に対して複数ずつ配置する。そして、コンクリート型枠11を曲げた状態でコンクリート型枠支持間隔保持具27上に載置する。次に位置決め部材24をコンクリート型枠支持間隔保持具27上に載置されたコンクリート型枠11の上側となる状態で所定位置に固定する。その状態でコンクリート型枠11と位置決め部材24とを位置決め部材24及びコンクリート型枠11に形成された孔24a,22に挿通される連結部材26で連結してコンクリート型枠11全体をコンクリート壁40の屈曲状態と対応するように変形せる。この場合も曲げ作業を簡単に行うことができる。
・ 第1の実施形態のように、コンクリート壁40の高さが1段のコンクリート型枠11で対応可能な高さの場合、間隔保持部材23を位置決め部材としても利用してもよい。例えば、位置決め部材24に代えて間隔保持部材23を両型枠25a間に固定する。そして、先ず、内側に配置されるコンクリート型枠11を、その下端にコンクリート型枠支持間隔保持具27を嵌合させた状態で間隔保持部材23に対応させながら順次所定形状に屈曲変形させ、変形した部分を連結部材26を介して間隔保持部材23に連結する。また、隣接するコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。次に外側に配置されるコンクリート型枠11をコンクリート型枠支持間隔保持具27の配置状態に対応するように曲げてコンクリート型枠支持間隔保持具27上に載置する。そして、載置したコンクリート型枠11を間隔保持部材23の湾曲形状に対応させるとともに連結部材26を使用して間隔保持部材23とコンクリート型枠11とを連結させる。また、隣接するコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。この場合、位置決め部材24を使用してコンクリート型枠11を屈曲変形させる場合に比較して、コンクリート型枠11の屈曲変形完了後、あらためて間隔保持部材23を対向するコンクリート型枠11の上部間に連結する必要がない。
・ 間隔保持部材23及び位置決め部材24は必ずしも1個でコンクリート壁40の湾曲部40aと対応する長さを有するものに限らず、複数個を連結して湾曲部40aに対応するようにしてもよい。
・ コンクリート壁40を施工する際、コンクリート型枠11は必ずしも左右同じ高さの位置に組み付けるとは限らない。例えば、図12に示すように、内側(図12における右側)のコンクリート型枠11は既に施工されたベースコンクリート41上に配置され、外側のコンクリート型枠11が低い位置に配置される場合がある。この場合は、内側のコンクリート型枠11は高さの低いものが使用され、外側のコンクリート型枠11には内側のコンクリート型枠11より高さの高いものが使用される。そして、それぞれ曲げ加工が行われる。内側に配置されるコンクリート型枠の下部を支持するために、例えば、図13に示すような片側用のコンクリート型枠支持間隔保持具37が使用される。コンクリート型枠支持間隔保持具37は、本体部37aの一端を垂立位置まで上方へ折り曲げて形成された外側位置規制部37bを備えるとともに、内側位置規制部37cが本体部37aに対して垂直になるように上方へ切り起こすことにより形成されている。また、内側位置規制部37cより内側の本体部37aの中間部には、杭38を打ち込むための杭打ち孔37dが形成されている。そして、杭打ち孔37dに杭38を打ち込むことにより、コンクリート型枠支持間隔保持具37をベースコンクリート41上の所定位置に固定できるようになっている。コンクリート型枠11は外側位置規制部37b及び内側位置規制部37cの間に配置されて位置決め支持されるようになっている。
コンクリート型枠支持間隔保持具37を前記と同様にして内側に配置されるコンクリート型枠11の配置位置に配置した状態で、作業者は曲げた状態のコンクリート型枠11を両規制部37b,37c間に載置する。そして、載置したコンクリート型枠11を前記と同様に間隔保持部材23の湾曲形状に対応させるとともに連結部材26を使用して間隔保持部材23とコンクリート型枠11とを連結させる。また、隣接するコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。次に外側のコンクリート型枠11をベースコンクリート41の湾曲状態に合わせて曲げた状態で間隔保持部材23の下側に配置するとともに、連結部材26を使用して間隔保持部材23とコンクリート型枠11とを連結させる。また、隣接するコンクリート型枠11を連結金具18を介して連結する。さらに、コンクリートの打設時にコンクリート型枠11の幅方向への移動を規制するため、コンクリート型枠11の下桟14のリブ14bに沿ってタル木39を釘39aで固定する。
・ 図12に示すように、内側に配置されるコンクリート型枠11と外側に配置されるコンクリート型枠11の配置位置の高さが異なる場合、コンクリート型枠11として高さが異なるものを使用する代わりに、内側に配置されるコンクリート型枠11の段数と、外側に配置されるコンクリート型枠11の段数とを異ならせてもよい。例えば、内側に配置されるコンクリート型枠11の段数を1段にして、外側に配置されるコンクリート型枠11の段数を2段にしてもよい。
・ コンクリート型枠11の上桟13及び下桟14に形成する切り欠き部20,21の形状は上方から見た状態でその壁面がコ字状に限らない。例えば、円弧状、台形状、U字状あるいはV字状等であってもよい。しかし、V字状のように壁面が1箇所に鋭角状に集まる形状は好ましくない。
・ コンクリート型枠11は、側桟15と支持アングル17との間に連結金具18が装備された構成に限らず、側桟15を介して他のコンクリート型枠11あるいは型枠と連結する際には、コンクリート型枠11と独立した連結部材を使用して連結するようにしてもよい。
・ コンクリート型枠11の曲げ作業は内側に配置されるコンクリート型枠11から行う方法に限らず、外側に配置されるコンクリート型枠11から行うようにしてもよい。
・ コンクリート型枠11を多段に連結する場合、位置決め部材24を介在させずに、平行に配置された下段のコンクリート型枠11間に間隔保持具36を固定しただけで上段のコンクリート型枠11を連結してもよい。
・ コンクリート基礎は二度打ちに限らず、一度打ちで施工する場合に適用してもよい。一度打ちの場合、コンクリート型枠支持間隔保持具27を公知の方法(例えば、特開平10−3606581号公報に開示された方法)で所定の位置に配置した後、コンクリート型枠11の曲げ工程を行う。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1) 請求項1に記載の発明において、前記切り欠き部は上方から見た状態でその壁面がコ字状に形成されている。
(2) 請求項2に記載の発明において、前記コンクリート壁は高さがコンクリート型枠の高さより低く、前記位置決め部材に代えて、間隔保持部を介して連結されるとともに湾曲して平行に延びる一対の固定部を有し、かつ前記固定部には孔が複数形成された間隔保持部材が所定位置に固定され、前記コンクリート型枠をその一部が位置決め部材に重なる状態に配置し、その状態で前記コンクリート型枠に力を作用させて該コンクリート型枠を前記位置決め部材と対応する形状に屈曲変形させる。
(3) 請求項6に記載の発明において、前記コンクリート型枠は複数段に積み重ねられて枠組され、各コンクリート型枠の外側には、面板の変形を規制する規制部材が配置された状態でコンクリートが打設される。
(4)請求項1に記載のコンクリート型枠を用いて湾曲した形状のコンクリート壁を形成するコンクリート壁施工方法であって、形成すべきコンクリート壁に対応する位置にコンクリート型枠を所定の間隔で支持するコンクリート型枠支持間隔保持具を前記コンクリート型枠の各々に対して複数ずつ配置し、前記コンクリート型枠を曲げた状態で前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に2列に載置した後、間隔保持部を介して連結されるとともに形成すべきコンクリート壁の屈曲状態に対応する形状に形成されて平行に延びる一対の固定部を有し、かつ前記固定部には孔が複数形成された間隔保持部材を前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に載置されたコンクリート型枠の上側となる状態で所定位置に固定し、その状態で前記コンクリート型枠と前記間隔保持部材とを前記間隔保持部材及び前記コンクリート型枠に形成された孔に挿通される連結部材で連結してコンクリート型枠全体をコンクリート壁の屈曲状態と対応するように変形せる曲げ工程を備えているコンクリート壁施工方法。
コンクリート型枠の斜視図。 図1の部分拡大図。 (a)は間隔保持部材の模式斜視図、(b)は位置決め部材の模式斜視図、(c)はコンクリート型枠支持間隔保持具の模式斜視図。 (a)はコンクリート壁の模式平面図、(b)は曲げ工程開始時の型枠、位置決め部材及びコンクリート型枠の配置を示す模式平面図。 (a)は間隔保持部材が連結された状態の模式平面図、(b)はコンクリート壁が形成された状態の模式断面図。 第2の実施形態における曲げ工程施工途中の型枠、位置決め部材及びコンクリート型枠の配置を示す模式平面図。 コンクリート型枠間に間隔保持具が連結された状態の模式斜視図。 (a)は間隔保持部材が連結された状態の模式断面図、(b)はコンクリート型枠が2段に積み重ねられた状態の部分模式斜視図。 コンクリート型枠の外側に規制部材等が配置された状態の模式断面図。 (a)はコンクリート型枠の外側に配置される規制部材用の支持具の模式平面図、(b)は同じく模式側面図。 別の実施形態の連結部材を示す模式斜視図。 別の実施形態におけるコンクリート型枠の配置を示す模式断面図。 別の実施形態におけるコンクリート型枠支持間隔保持具の模式斜視図。
符号の説明
11…コンクリート型枠、12…面板、13…上部桟としての上桟、14…下部桟としての下桟、15,16…側桟、20,21…切り欠き部、22,23c,24a…孔、23…間隔保持部材、23a…間隔保持部、23b…固定部、24…位置決め部材、26…連結部材、27,37…コンクリート型枠支持間隔保持具、35…連結部材としてのクランプ、36…間隔保持具、40…コンクリート壁。

Claims (6)

  1. コンクリートを成形するための面板と、前記面板の上端に沿って延びる上部桟と、前記面板の下端に沿って延びる下部桟と、前記上部桟及び下部桟と直交する方向に延びる側桟とを有するコンクリート型枠であって、前記上部桟及び下部桟に複数の切り欠き部が間隔をおいて形成されるとともに、前記上部桟及び下部桟に形成された切り欠き部はそれぞれ対向する状態に形成され、前記上部桟及び前記下部桟のうち少なくとも一方には複数の孔が形成されているコンクリート型枠。
  2. 請求項1に記載のコンクリート型枠を用いて湾曲した形状のコンクリート壁を形成するコンクリート壁施工方法であって、
    形成すべきコンクリート壁の屈曲状態に対応する形状に形成されるとともに複数の孔が形成された位置決め部材を所定位置に固定し、前記コンクリート型枠をその一部が位置決め部材に重なる状態に配置し、その状態で前記コンクリート型枠に力を作用させて該コンクリート型枠を前記位置決め部材と対応する形状に屈曲変形させる曲げ工程を備えているコンクリート壁施工方法。
  3. 前記曲げ工程は、前記コンクリート型枠を一端において固定した状態で曲げ作業を開始し、一端側から順に前記位置決め部材と対応する形状に屈曲変形させるとともに、変形後の部分を前記位置決め部材に対して前記孔に挿通される連結部材を介して連結し、コンクリート型枠全体が所定の屈曲状態となるまで変形させる請求項2に記載のコンクリート壁施工方法。
  4. 前記曲げ工程において複数段のコンクリート型枠の曲げを行う場合は、前記位置決め部材を挟んで前記コンクリート型枠を複数段に連結した状態から前記コンクリート型枠の曲げ作業を開始し、前記位置決め部材を挟んだ上下のコンクリート型枠の前記位置決め部材と対応する状態に曲げられた部分を、前記孔に挿通される連結部材を介して連結する請求項2又は請求項3に記載のコンクリート壁施工方法。
  5. 請求項1に記載のコンクリート型枠を用いて湾曲した形状のコンクリート壁を形成するコンクリート壁施工方法であって、
    形成すべきコンクリート壁に対応する位置にコンクリート型枠を所定の間隔で支持するコンクリート型枠支持間隔保持具を前記コンクリート型枠の各々に対して複数ずつ配置し、前記コンクリート型枠を曲げた状態で前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に載置し、次に形成すべきコンクリート壁の屈曲状態に対応する形状に形成されるとともに複数の孔が形成された位置決め部材を前記コンクリート型枠支持間隔保持具上に載置されたコンクリート型枠の上側となる状態で所定位置に固定し、その状態で前記コンクリート型枠と前記位置決め部材とを前記位置決め部材及び前記コンクリート型枠に形成された孔に挿通される連結部材で連結してコンクリート型枠全体をコンクリート壁の屈曲状態と対応するように変形せる曲げ工程を備えているコンクリート壁施工方法。
  6. 形成すべきコンクリート壁の厚さと対応する間隔で配置された屈曲変形完了後の対向するコンクリート型枠の上部間に、間隔保持部を介して連結されるとともに湾曲して平行に延びる一対の固定部を有し、かつ前記固定部には孔が複数形成された間隔保持部材を連結した状態で、対向するコンクリート型枠の面板間の空間にコンクリートを供給するコンクリート打設工程を備えている請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載のコンクリート壁施工方法。
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