JP5935043B2 - アキレス腱用サポーター - Google Patents

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Description

本発明はアキレス腱用サポーターに関する。
従来、アキレス腱断裂やアキレス腱炎等のアキレス腱障害者は、日常生活時やスポーツの際には、足関節部全体を圧迫するサポーターか、または足関節の捻挫防止用のサポーター等を着用するのが一般的であった。しかしながら、従来のサポーターは、単に伸縮性生地により足関節部を圧迫固定するに過ぎなかったため、足関節の背屈動作（つま先を上げる動作＝アキレス腱が伸ばされ、ストレスのかかる動作）を抑制することができない、と云う問題があった。
また、アキレス腱の領域にスペーサクッションを配置したソックスも既に知られている（例えば、特許文献１参照）が、これも単にアキレス腱と靴との間に所定の間隔を形成するものに過ぎず、足関節の背屈動作は到底これを抑制することができなかったのが実状であった。
特表２００６−５０５７０４号公報
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、足関節の捩れを防止することはもとより、足関節の背屈動作を抑制することができるアキレス腱用サポーターを提供することを課題としている。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、種々検討を重ねた結果、アキレス腱領域を覆って固定する内側サポーター部と、足底から踵後背部を通ってアキレス腱領域を覆いつつ、上方に引き上げ止着可能な外側サポーター部の二重構造とすれば、極めて良い結果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アキレス腱並びにその両側周辺部を被覆しつつ、上部が足首上部において面ファスナーにより前合せ止着可能となっている内側サポーター部と；足底から踵後背部を通ってアキレス腱並びにその両側周辺部を被覆しつつ、上部が面ファスナーにより当該内側サポーター部の外側面に止着可能となっている外側サポーター部とを備えていることを特徴とするアキレス腱用サポーターにより上記課題を解決したものである。
本発明のアキレス腱用サポーターを用いれば、アキレス腱領域が内側サポーター部と外側サポーター部により二重に被覆されているので、その相乗効果により、足関節の捩れを防止できると共に、外側サポーター部の上部を上方に引き上げつつ、内側サポーター部の外側面に止着し得るので、足関節の背屈動作を抑制することができる。
従って、アキレス腱障害者であっても、本発明のアキレス腱用サポーターを装着することにより、不安なく日常生活を過したり、スポーツを楽しむことが可能となる。
本発明アキレス腱用サポーターの展開状態の外面構成説明図。 本発明アキレス腱用サポーターの展開状態の内面構成説明図。 内側サポーター部と外側サポーター部の連結部を示す要部拡大断面説明図。 本発明アキレス腱用サポーターの成型状態の斜視説明図。 本発明アキレス腱用サポーターの使用状態を示す前方斜視説明図。 本発明アキレス腱用サポーターの使用状態を示す後方斜視説明図。
以下本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図面において、１０は内側サポーター部で、全体的に後述する外側サポーター部２０より弱い力で伸張する生地で構成されていると共に、その中央部におけるアキレス腱当接領域１０ａは特に弱い力で伸張する生地で構成され、アキレス腱に強い圧迫力をかけることなくアキレス腱並びにその両側周辺部を被覆するものである。この内側サポーター部１０の上部両端には、図１及び図２に示すように止着片１１，１２が形成され、図４及び図５に示すように足首上部において面ファスナーにより互に前合せ止着可能となっている。
また、この内側サポーター部１０のアキレス腱の両側に沿う部位には、図１及び図２に示すようにクッション性部材から成るパッド１３，１４が配置形成されている。このパッド１３，１４によりアキレス腱の両側がサポートされるので、アキレス腱の起立性（安定性）が向上する。
２０は外側サポーター部で、前述の内側サポーター部１０より強い力で伸張する生地で構成され、足底から踵後背部を通ってアキレス腱並びにその両側周辺部を被覆するものである。この外側サポーター部２０の上縁部には、図１に示すように凸片状の面ファスナー止着片２１，２２がアキレス腱に当接しないように、すなわちアキレス腱の両側部においてやや外側方向に突出せしめて形成され、面ファスナーにより内側サポーター部１０の外側面に着脱自在に止着可能となっている。また、当該凸片状の面ファスナー止着片２１，２２の間に位置する外側サポーター部２０の上縁部においてアキレス腱を横切る部分２０ａは、アキレス腱当接領域１０ａと同様特に弱い力で伸張する生地で構成され、アキレス腱上部に強い圧迫力がかからないようになっている。
この凸片状の面ファスナー止着片２１，２２を持ち、それぞれ斜め上方に引き上げつつ内側サポーター部１０の外側面に止着することにより、外側サポーター２０が足底から踵を包み込んだ状態で全体的に上方向に引き上げ固定されるので、より効果的な足関節の背屈抑制効果を得ることができる。また、当該凸片状の面ファスナー止着片２１，２２はアキレス腱に当接しないので、アキレス腱に直接圧力が掛かることが避けられると共に、当該凸片状面ファスナー止着片２１，２２はやや外側方向に突出しているので、内側サポーター部１０が装着時ズレ下がりすることを抑制することができる。
また、この外側サポーター部２０の上縁部の一端には、図１及び図４に示すように更に他の凸片状の面ファスナー止着片２３が形成されていると共に、その他端には足首を通って当該凸片状の面ファスナー止着片２３の外側面に面ファスナーで着脱自在に止着されるベルト片２４が形成されている。この凸片状の面ファスナー止着片２３とベルト片２４により、踵を包み込んだ状態で外側サポーター部２０を足の甲側方向に引き上げて固定できるため、踵骨の内外反（アキレス腱に捩れストレスのかかる動揺）をより効果的に抑制することができる。
また、この外側サポーター部２０のアキレス腱の両側に沿う部位には、図１及び図６に示すように略Ｖ字状に非伸縮性部２５，２６が配置形成されている。この非伸縮性部２５の具体的形成法は特に限定されないが、例えば非伸縮性生地の縫着が簡便である。この非伸縮性部２５，２６の存在により、足関節の背屈動作を抑制する力を更に向上せしめることができる。
また、外側サポーター２０の踵当接部の両側には、図１及び図６に示すように孔２０ｃが形成されている。この孔２０ｃにより装着時踵部にヨレが生じるのを防止し得るので、より効果的に外側サポーター部２０を上方向に引き上げ固定することができる。
上記の内側サポーター部１０と外側サポーター部２０は、図３に示すように内側サポーター部１０の下部１０ｂの一部が外側サポーター部２０の足底被覆片部２０ｂの両側部に縫合等の手段により連結されている。
次に、上記の実施の形態に係る本発明アキレス腱用サポーターの使用方法を説明する。
まず、展開状態（図２参照）のサポーターに足を踵方向から入れ、外側サポーター部２０の足底被覆片部２０ｂに足底を載せる。次いで、内側サポーター部１０でアキレス腱並びにその両側周辺部を被覆しつつ、その止着片１１，１２を足首上部において互に前合せ止着する。次いで、外側サポーター部２０の凸片状の面ファスナー止着片２１，２２を持ち、それぞれ斜め上方に引き上げつつ内側サポーター部１０の外側面に止着する。次いで、外側サポーター部２０の凸片状の面ファスナー止着片２３を持ち、足の甲側方向に引き上げつつ内側サポーター部１０の外側面に止着する。次いで、外側サポーター部２０のベルト片２４を持ち、足首に巻き付けるように反対側に引っぱりつつ、凸片状の面ファスナー止着片２３（その周辺の内側サポーター部を含む）の外側面に止着すれば、図４及び図５に示されるような装着使用状態となる。
１０：内側サポーター部
１０ａ：アキレス腱当接領域
１０ｂ：下部
１１：止着片
１２：止着片
１３：パッド
１４：パッド
２０：外側サポーター部
２０ａ：アキレス腱を横切る部分
２０ｂ：足底被覆片部
２０ｃ：孔
２１：止着片
２２：止着片
２３：止着片
２４：ベルト片
２５：非伸縮性部
２６：非伸縮性部

Claims (5)

  1. アキレス腱並びにその両側周辺部を被覆しつつ、上部が足首上部において面ファスナーにより前合せ止着可能となっている内側サポーター部と；足底から踵後背部を通って更にアキレス腱並びにその両側周辺部を被覆しつつ、上部が面ファスナーにより当該内側サポーター部の外側面に止着可能となっている外側サポーター部とを備え、かつ当該外側サポーター部のアキレス腱の両側に沿う部位に、略Ｖ字状に非伸縮性部が配置形成されていることを特徴とするアキレス腱用サポーター。
  2. 前記内側サポーター部が、外側サポーター部より弱い力で伸張する生地で構成されていることを特徴とする請求項１記載のアキレス腱用サポーター。
  3. 前記内側サポーター部のアキレス腱の両側に沿う部位に、パッドが配置形成されていることを特徴とする請求項１又は２記載のアキレス腱用サポーター。
  4. 前記外側サポーター部の上縁部に、アキレス腱に当接しない凸片状の面ファスナー止着片が形成されていることを特徴とする請求項１〜３の何れか１項記載のアキレス腱用サポーター。
  5. 前記外側サポーター部の上縁部の一端に更に他の凸片状の面ファスナー止着片が形成されていると共に、その他端に足首を通って当該凸片状の面ファスナー止着片の外側面に面ファスナーで止着されるベルト片が形成されていることを特徴とする請求項４記載のアキレス腱用サポーター。
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