JP5933802B1 - ナット緩み止め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のボルトや既設のボルトに螺合されるナットの緩みを確実に防止できる新規なボルト緩み止め装置の提供。【解決手段】ナットNを囲繞するように被締結物Pに吸着される環状の磁石部材10と、この磁石部材10に重なるように吸着される環状部材20と、環状部材10に一体化されると共にナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材30とを有し、その押さえ部材30の内幅をナットNの短径よりも広く且つ長径よりも狭くする。これよって、押さえ部材がナットを跨ぐように位置してナットの回転を規制するため、振動などが加わってもナットが回転しなくなってその緩みを確実に防止できる。【選択図】図1

Description

本発明は、ボルトに螺合されたナットの緩みを防止するための装置に関するものである。
鉄骨構造物や機械設備などを構築する上で不可欠なボルトおよびナットは、長期に亘る振動などが加わることによってナットが緩んだり脱落することがある。このようなナットの緩みを防止する方法としては、例えばボルトに螺合されたナットを接着剤で接着したり、割りピンでボルトとナットを連結したり、バネ座金などを用いる方法が知られているが、その他にも様々な方法が提案されている。
例えば、以下の特許文献1には上ナットと下ナットからなるダブルナットを用いることでナットの緩みを防止した緩み止めナットが提案されている。また、特許文献2には締結されたナットにキャップを被せることでナットの弛みや脱落を防止した締結体の弛み止め機構が提案されている。また、特許文献3にはねじ面に特殊な加工を施すことで緩み止め効果を発揮できるナット・ボルトが提案されている。さらに、特許文献4にはフリクショントルク発生用のフリクション片を用いることでナットの緩みを防止した緩み止めナットが提案されている。
特開2002−195236号公報 特開2005−3068号公報 特開2013−249944号公報 特開2015−102207号公報
ところで、前述したような従来の方法は、いずれもボルトまたはナット自体に特殊な工夫を施しているため、一般的な構造をした既存のボルト・ナットや、すでに多くの鉄骨構造物や機械設備などに用いられている既設のボルト・ナットには適用できない。
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的は既存のボルトや既設のボルトに螺合されるナットの緩みを確実に防止できる新規なボルト緩み止め装置を提供するものである。
前記課題を解決するために第1の発明は、磁性を有する被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、前記ナットを囲繞するように前記被締結物に吸着される環状の磁石部材と、当該磁石部材に重なるように吸着される環状部材と、前記環状部材に一体化されると共に前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭いことを特徴とするナット緩み防止装置である。
このような構成によれば、環状部材が磁石部材と共に被締結物に吸着されると、その環状部材に一体化された押さえ部材がナットを跨ぐように位置する。そして、この押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭いことから、ナットの回転がその押さえ部材によって規制される。これによって振動などが加わってもナットが回転しなくなるため、その緩みが発生するのを確実に防止できる。
そして、このような構成をした本発明のナット緩み防止装置は、既存の鉄骨構造物や機械設備などに対して既に用いられる既設のナットや汎用のナットに対しても後から簡単に取り付けることができる。また、本発明のナット緩み防止装置は永久磁石による磁力によって被締結物に吸着しているため、ボルトの交換や取り外しに際しては、素手や簡単な工具を用いることで簡単に取り外して再利用することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記押さえ部材に、前記ボルトのねじ部を貫通させる貫通穴を有することを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、ボルトのねじ部が長い場合であってもその貫通穴に押さえ部材を貫通させることができるため、ボルトのねじ部の長さにかかわらず、殆どのボルトに適用できる。
第3の発明は第2の発明において、前記磁石部材、前記環状部材、前記押さえ部材に、それぞれ前記ボルトのねじ部の外径よりも幅広の切り欠きを有することを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、ねじ部が長い場合であっても、その切り欠きを利用してそのねじ部の途中から磁石部材、環状部材、押さえ部材をナットに取り付けることができる。
第4の発明は、磁性を有する被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、前記ナットと前記被締結物間に挟まれるワッシャー部材と、当該ワッシャー部材に重なるように吸着される環状部材と、前記環状部材に前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、前記ワッシャー部材は、ワッシャー本体の両面外周部にそれぞれ環状の内側磁石部材と外側磁石部材とを有し、前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭いことを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、ワッシャー部材が、ワッシャーおよび環状部材を吸着するための磁石部材として機能するため、ナットの緩みを確実に防止しつつ、ワッシャーを省略することができる。
第5の発明は、磁性を有する被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、前記ナットを中心として前記被締結物に吸着される環状の内側部材と、当該内側部材内に収容されて前記内側部材を前記被締結物に吸着させる磁石部材と、当該磁石部材に吸着して前記内側部材を覆うように被せられる外側部材と、当該外側部材にこれを貫通するように位置する前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、前記外側部材は、前記内側部材と係合する鍔部を有し、前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭いことを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、押さえ部材を備えた外側部材の回転自体を内側部材によって規制できるため、より確実にナットの緩みを防止できる。
第6の発明は、磁性を有する被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、前記ナットを中心として前記被締結物に吸着される環状の内側部材と、当該内側部材内に収容されてその内側部材を前記被締結物に吸着させる磁石部材と、当該磁石部材に吸着して前記内側部材を覆うように被せられる外側部材とを有し、前記外側部材は、前記内側部材と係合する鍔部と、前記ナットを嵌合する嵌合穴を有することを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、ナットを嵌合する嵌合穴によってナットの回転を規制できると共に、その嵌合穴を有する外側部材の回転自体を内側部材によって規制できるため、より確実にナットの緩みを防止できる。
第7の発明は、第5または第6の発明において、前記内側部材は、前記被締結物と係止する係止片を有することを特徴とするナット緩み防止装置である。このような構成によれば、内側部材が係止片を介して被締結物と係止することによってそれ自体が回転するのを確実に防止できる。
第8の発明は、第1乃至第7の発明において、前記磁石部材がネオジム磁石からなることを特徴とするナット緩み防止装置である。磁石部材を構成する永久磁石として強力な磁力を長期間に亘って発揮できるネオジム磁石を用いることによって、より確実かつ長期間に亘ってナットの緩みを防止できる。
本発明によれば、環状部材が磁石部材と共に被締結物に吸着されると、その環状部材に一体化された押さえ部材がナットを跨ぐように位置してナットの回転するのを防止する。これによって振動などが加わってもナットが回転しなくなるため、その緩みが発生するのを確実に防止できる。そして、このような構成をした本発明のナット緩み防止装置は、既存の鉄骨構造物や機械設備などに対して既に用いられる既設のナットや汎用のナットに対しても後から簡単に取り付けることができる。また、本発明のナット緩み防止装置は永久磁石による磁力によって被締結物に吸着しているため、ボルトの交換や取り外しに際しては、素手や簡単な工具を用いることで簡単に取り外して再利用することができる。
本発明に係るナット緩み防止装置100の第1の実施形態を示す斜視図である。 図1に示すナット緩み防止装置100の分解斜視図である。 図1に示すナット緩み防止装置100の平面図である。 図1に示すナット緩み防止装置100の縦断面図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第2の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第3の実施形態を示す斜視図である。 図6中A−A線断面図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第4の実施形態を示す斜視図である。 図8に示すナット緩み防止装置100の分解斜視図である。 図8中A−A線断面図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第5の実施形態を示す斜視図である。 図11に示すナット緩み防止装置100の分解斜視図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第6の実施形態を示す斜視図である。 図8に示すナット緩み防止装置100の分解斜視図である。 本発明に係るナット緩み防止装置100の第7の実施形態を示す斜視図である。
次に、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るナット緩み防止装置100の第1の実施形態を示す斜視図、図2はその分解図である。図において符号P、Pは、上下に重なり合った一対の鋼板であり、この鋼板P、Pは、ボルトBおよびナットNからなる締結具200によって締結された状態となっている。
すなわち、図2に示すようにこれら鋼板P、Pには、それぞれ互いに連通するようにねじ穴H、Hが形成されており、このねじ穴H、Hに対して下側からボルトBのねじ部B1が挿入され、上面側に突き出たそのねじ部B1に対して上側からナットNが螺合している状態となっている。なお、ボルトB側およびナットN側にはそれぞれワッシャーW、Wが備えられている。
そして、図1に示すようにこのナットN側には、本発明に係るナット緩み防止装置100が設けられており、鋼板P、Pに加わる振動などによるナットNの緩みを防止するようになっている。このナット緩み防止装置100は、図2に示すように環状の磁石部材10と、環状部材20と、押さえ部材30とから構成されている。
先ず、磁石部材10は、ネオジム磁石などの強力な磁力を有する永久磁石から構成されており、その磁力によって鋼板Pの表面に強く吸着するようになっている。そして、その内径は少なくともナットN側のワッシャーWの外径よりも大きくなっており、ワッシャーWと干渉することなく、ナットNを囲むようにして鋼板P表面に密着状態に吸着するようになっている。なお、その板厚については、特に限定しないがナットNの板厚とほぼ同じかそれ以上が望ましい。
次に、環状部材20は、この磁石部材10と吸着するような磁性材料、例えば鋼材からなっており、その形状や大きさは磁石部材10とほぼ同じとなっている。すなわち、図3に示すようにその内径d4は、少なくとも六角形状をしたナットNの長径d3よりも大きく、ナットNを容易に通過できる大きさとなっている。
一方、押さえ部材30は、図1および図2に示すように下向きコ字形に形成されており、その両端が外側に略直角に屈曲してそれぞれナットNを跨ぐように環状部材20上に一体的に溶接されている。そして、図3に示すようにこの押さえ部材30の内幅wは、ナットNの短径d5よりも広く且つナットNの長径d3よりも狭くなっている。また、この押さえ部材30の中央部分には、円形の貫通穴31が形成されている。この貫通穴31は、図3に示すようにその穴径d2が、少なくともボルトBのねじ部B1の外径d1よりも大きくなっており、図1に示すようにそのねじ部B1が貫通自在となっている。
このような構成をした本発明に係るナット緩み防止装置100を図1に示すようにナットN側に吸着させることで一般的な構造をした既設ナットNの緩みを完全に防止できると共に、その取り付けや取り外しを簡単に行うことができる。すなわち、図2に示すようにまず、既設のナットN側の鋼板Pの表面に、そのナットNを囲むように磁石部材10を吸着させた後、図4に示すようにその磁石部材10の上に環状部材20を押さえ部材30と共に、重ね合わせるように吸着させる。これによって、ナットNが押さえ部材30によって覆われると共に、その貫通穴31からねじ部B1が突き出た状態となる。
この状態では、環状部材20が磁石部材10に強く吸着されることによって振動や力が加わっても簡単にずれたり動いたりすることがない。そして、前述したようにこの環状部材20と一体となった押さえ部材30の内側の幅wがナットNの長径d3よりも狭くなっているため、そのナットNの回転がこの押さえ部材30によって規制される。これによって、ナットNに振動などが長期間、繰り返し加わったとしてもその緩みが発生するのを確実に防止することができる。
そして、例えば定期点検などでこのボルトBを取り外したり、その交換などの作業が必要となった際には、この環状部材20と磁石部材10、あるいはその環状部材20のみを取り外すだけで簡単にボルトBの着脱作業を行うことができる。なお、本実施の形態では、押さえ部材30の中央部に貫通穴31を形成した例で示したが、ねじ部B1の長さが短くて、押さえ部材30内に収まるものであれば、この貫通穴31を省略した形態であっても良い。
また、本発明の作用・効果を確実に発揮させるためには、磁石部材10をネオジム磁石のような強力な磁力を有する永久磁石で構成することが望ましいが、その他の永久磁石、例えば、アルニコ磁石やフェライト磁石、KS鋼、MK鋼、サマリウムコバルト磁石、プラセオジム磁石、ネオジウム・鉄・ボロン磁石、サマリウム窒素鉄磁石、強磁性窒化鉄、白金磁石、セリウム・コバルト磁石などを用いても良い。また、この磁石部材10の腐食や錆などを防止するためにその表面に樹脂などによるコーティングを施しても良い。
次に、図5乃至図15は本発明に係るナット緩み防止装置100の他の実施形態を示したものである。先ず図5は第2の実施形態を示したものであり、前述した磁石部材10、環状部材20、押さえ部材30に、それぞれボルトBのねじ部B1の外径d1よりも幅広の切り欠きSを形成したものである。すなわち、前述した実施の形態では、これら磁石部材10、環状部材20、押さえ部材30をねじ部B1を通過させるようにその先端側から着脱させるようになっているが、例えば吊りボルトのようにねじ部B1が数十cm〜数mと長かったり、そもそもその先端側から取り付けられないよう場合がある。このような場合には、本実施の形態のように切り欠きSを有する部材を用いれば、図示するようにこの切り欠きSからねじ部B1を通過させることでそれぞれの部材を簡単にナットNの周囲に取り付けることができる。
次に、図6および図7は第3の実施形態を示したものであり、上述した実施形態の磁石部材10に代えてワッシャー部材40を用いたものである。図示するようにこのワッシャー部材40は、中央にねじ部B1を貫通する貫通穴41aを有するワッシャー本体41の両面外周部に、それぞれ環状の溝部42,43を形成し、それら各溝部42,43内に、環状をした内側磁石部材44と外側磁石部材45とそれぞれを嵌め込むようにして一体化した構造となっている。
そして、図6に示すようにねじ穴Hから突き出たボルトBのねじ部B1に貫通穴41aを貫通させるようにしてこのワッシャー部材40を取り付けた後、その上からナットNを螺合することによって、このワッシャー部材40がナットNと鋼板Pとの間に介在してワッシャーとして機能する。さらに、この状態から前記実施の形態と同様にそのワッシャー部材40の上に環状部材20を重ね合わせるように取り付けると、その環状部材20が外側磁石部材45に吸着してその動きが規制される。
これによって、上述と同様に押さえ部材30がナットNが回転するのを阻止できるため、ナットNの緩みを確実に防止できる。なお、本実施の形態では、このワッシャー部材40をしっかりと固定するために、その両面にそれぞれ内側磁石部材44と外側磁石部材45とを設けたが、ナットNの締結力などによってこのワッシャー部材40の回転を阻止できれば、いずれか一方を省略する構成であっても良い。
次に、図8および図9は、第4の実施形態を示したものであり、ナットNの回転を阻止するための押さえ部材30の回転をより確実に防止することを目的としたものである。図示するように、本実施の形態では前述した環状部材20に相当する外側部材50と、磁石部材10と、内側部材60とから構成されている。外側部材50は、矩形状をした部材本体50aの中央部に同じく矩形状の貫通穴50bを有すると共に、その部材本体50aの外周部に沿って下向きの鍔部50cを備えた構造となっている。そして、この貫通穴50bの内径は、ナットNの長径d3よりも広くなっており、ナットNを容易に通過できる大きさになっている。
一方、内側部材60は、前記外側部材50の部材本体50aと相似形でそれよりもやや小さい部材本体60aの四辺の各中央部に、それぞれこれより直角に起立した4つの係合片60b、60b、60b、60bを備えた構造となっている。そして、その部材本体60aの中央部には、ナットN側のワッシャーWの直径よりも大きい矩形状の貫通穴60cが形成されている。
他方、磁石部材10は、本実施の形態では内側部材60と相似形の矩形状に形成されており、内側部材60の4つの係合片60b、60b、60b、60bの内側に収容できる大きさとなっている。そして、図9および図10に示すように先ず、その貫通穴60cにボルトBのねじ部B1を通過するように内側部材60を取り付けた後、その内側部材60内に磁石部材10を収容する。すると、その磁力によって内側部材60が鋼板Pの表面に密着するようにして吸着される。その後、第1の実施形態と同様にその上に外側部材50を取り付ける。この外側部材50は、内側部材60よりも大きいことから、内側部材60全体を覆うような状態となる。さらに、内側部材60に収容された磁石部材10によって外側部材50が強く吸着される。
このような構成によれば、前述した各実施の形態と同様に外側部材50に設けられた押さえ部材30によってナットNが回転するのを阻止できると共に、外側部材50の鍔部50cが内側部材60の4つの係合片60b、60b、60b、60bの外側に位置してこれらと係合するようになるため、外側部材50も回転したり、ずれたりすることがない。これによって、押さえ部材30を取り付けた外側部材50をしっかりと固定できるため、ナットNに緩みが発生するのをより確実に防止することができる。また、磁石部材10全体が内側部材60と外側部材50によって覆われるため、腐食や錆などを抑制できる。さらにこの磁石部材10全体を樹脂などによってコーティングしても良い。
次に図11および図12は、第5の実施形態であり、第4の実施形態の構成をより簡略化したものである。すなわち、本実施の形態では、外側部材50に設けられた押さえ部材30を省略すると共に、その中央部に多角形状(本実施例では矩形状)の嵌合穴50dを形成したものである。これによって、この外側部材50に形成された嵌合穴50dにナットNが嵌め込まれた状態となって押さえ部材30と同様な機能、すなわちナットNの回転を阻止するように機能するため、第4の実施の形態と同様にナットNの緩みをより確実に防止することができる。なお、この嵌合穴50dは、ナットNを通過させつつその回転を阻止できる形状であれば何でもよく、例えばナットNと相似形の六角形や正方形であっても良い。
さらに図13および図14は、第6の実施形態であり、第4の実施形態の変形例である。すなわち、本実施の形態では、鋼板Pに接触する内側部材60にその鋼板Pと係止する係止片60dを設けたものである。より具体的には、第4の実施形態で示した4つの係合片60b、60b、60b、60bのうちの1つをその反対方向に屈曲させ、これを鋼板Pの角部に係止させたものである。これによって内側部材60の動きが完全に規制されるため、この内側部材60の回転をより確実に防止できる。
さらに図15は、第7の実施の形態であり、第4乃至第6の実施の形態の変形例である。すなわち、本実施の形態では内側部材60の貫通穴60cをボルトBのねじ部B1がぴったりと通過する程度の円形とし、この内側部材60を先に取り付けた後に、その上にナットNをワッシャーWと共に取り付けるようにしたものである。このようにすれば、内側部材60にナットNの締結力が加わるため、より確実に内側部材60の回転を防止することができる。
100…ナット緩み防止装置
200…締結具
10…磁石部材
20…環状部材
30…押さえ部材
31…貫通穴
40…ワッシャー部材
41…ワッシャー本体
42,43…溝部
44…内側磁石部材
45…外側磁石部材
50…外側部材
50a…部材本体
50b…貫通穴50b
50c…鍔部
50d…嵌合穴
60…内側部材
60a…部材本体
60b…係合片
60c…貫通穴
60d…係止片
B…ボルト
B1…ねじ部
H…ねじ孔
P…鋼板(被締結物)
N…ナット
S…切り欠き
W…ワッシャー

Claims (7)

  1. 長期に亘って振動が繰り返し加わる磁性の被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、
    前記ナットを囲繞するように前記被締結物に吸着される環状の磁石部材と、当該磁石部材に重なるように吸着される環状部材と、前記環状部材に一体化されると共に前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、
    前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭くなっており、かつ前記磁石部材は、ネオジム磁石またはこれと同等以上の磁力を有する永久磁石からなることを特徴とするナット緩み防止装置。
  2. 請求項1に記載のナット緩み防止装置において、
    前記押さえ部材に、前記ボルトのねじ部を貫通させる貫通穴を有することを特徴とするナット緩み防止装置。
  3. 請求項2に記載のナット緩み防止装置において、
    前記磁石部材、前記環状部材、前記押さえ部材に、それぞれ前記ボルトのねじ部の外径よりも幅広の切り欠きを有することを特徴とするナット緩み防止装置。
  4. 磁性を有する被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、
    前記ナットと前記被締結物間に挟まれるワッシャー部材と、当該ワッシャー部材に重なるように吸着される環状部材と、前記環状部材に前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、
    前記ワッシャー部材は、ワッシャー本体の両面外周部にそれぞれ環状の内側磁石部材と外側磁石部材とを有し、
    前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭いことを特徴とするナット緩み防止装置。
  5. 長期に亘って振動が繰り返し加わる磁性の被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、
    前記ナットを中心として前記被締結物に吸着される環状の内側部材と、当該内側部材内に収容されて前記内側部材を前記被締結物に吸着させる磁石部材と、当該磁石部材に吸着して前記内側部材を覆うように被せられる外側部材と、当該外側部材にこれを貫通するように位置する前記ナットを跨ぐようにして設けられたコ字形の押さえ部材とを有し、
    前記外側部材は、前記内側部材と係合する鍔部を有し、
    前記押さえ部材の内幅は、前記ナットの短径よりも広く且つ前記ナットの長径よりも狭くなっており、かつ前記磁石部材は、ネオジム磁石またはこれと同等以上の磁力を有する永久磁石からなることを特徴とするナット緩み防止装置。
  6. 長期に亘って振動が繰り返し加わる磁性の被締結物を締結しているボルトとナットのうち、前記ナット側の緩みを防止する装置であって、
    前記ナットを中心として前記被締結物に吸着される環状の内側部材と、当該内側部材内に収容されてその内側部材を前記被締結物に吸着させる磁石部材と、当該磁石部材に吸着して前記内側部材を覆うように被せられる外側部材とを有し、
    前記外側部材は、前記内側部材と係合する鍔部と、前記ナットを嵌合する嵌合穴を有し、かつ前記磁石部材は、ネオジム磁石またはこれと同等以上の磁力を有する永久磁石からなることを特徴とするナット緩み防止装置。
  7. 請求項5または6に記載のナット緩み防止装置において、
    前記内側部材は、前記被締結物と係止する係止片を有することを特徴とするナット緩み防止装置。
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