JP5933060B2 - インプリント装置および方法ならびに物品製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インプリント装置および方法ならびに物品製造方法に関する。
パターンを有する透明なモールドを紫外線(UV)硬化型樹脂(レジスト)が塗布された基板に押し付け、モールドを介して紫外線を照射してから離型することによって、パターンを転写する光硬化型インプリント装置は知られている。そして、インプリント装置は、インプリントを歩留まり良くかつ安定して行うことが益々要求されている。
特許文献1は、転写領域(ショット)にのみ樹脂の液滴をディスペンサなどの樹脂供給部から滴下してステップアンドリピート方式により複数回のインプリントを行う所謂オンデマンド方法を提案している。この方法は、ショット内で、UV硬化樹脂の分布を制御して大きなパターンと微細なパターンが混在した粗密パターンを一度に良好に転写することができると共に樹脂の残膜厚を均一にすることもできる。
特表2004−504714号公報
しかし、樹脂供給部から滴下される樹脂が供給不足であれば硬いモールドと硬い基板が接触してモールドが破損したり、パーティクルが発生して転写不良となったりする。また、樹脂の供給が過剰であれば残膜厚の不均一化を招いたり、モールドにUV硬化樹脂が付着して次回以降の転写不良を招いたりする。そして、樹脂供給部は、基板上の各ショットに多数の液滴を滴下(吐出)し、デバイスや媒体を大量に生産する場合には滴下回数は膨大となり、樹脂の供給量、供給位置、供給された形状のエラーを完全に無くすことは困難である。
そこで、本発明は、インプリント材の節約の点で有利なインプリント装置を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としてのインプリント装置は、インプリント材と型とを用いてパターンを形成するインプリント装置であって、前記インプリント材を基板上に供給する供給部と、前記供給部が前記基板上に供給して該基板上に互いに分離して存在する前記インプリント材の複数の液滴の状態を検出する検出部と、前記検出部による検出結果に基づいて前記基板上に存在する前記複数の液滴の状態が正常であるか判断を行う制御部と、を有し、前記制御部は、前記供給部から前記インプリント材供給動作を行って前記供給部を安定させる場合において、当該供給動作ごとに前記検出部による検出の結果に基づいて前記判断を行当該判断の結果に基づいて前記場合における前記供給動作の繰り返しを行わないようにする、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、インプリント材の節約の点で有利なインプリント装置を提供することができる。
実施例1のインプリント装置のブロック図である。 図1に示すUV硬化樹脂を滴下している途中の基板の概略平面図である。 図1に示すインプリント装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図3に示す塗布処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図1に示すデータ処理部が行う画像処理を説明する図である 図5に示すエラー処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図3に示す転写処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 実施例2のインプリント装置のブロック図である。 図8に示す樹脂供給部と撮像部の配置を示す平面図である。 図8に示すインプリント装置の動作を説明する平面図である。 図8に示すインプリント装置の動作を説明する平面図である。 図8に示すインプリント装置の動作を説明する平面図である。 実施例3のインプリント装置の要部断面図である。 図13のインプリント装置のモールドを上昇させた時の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図1は、実施例1のインプリント装置100Aのブロック図である。インプリント装置100Aは、パターンを有するモールド(型)を基板上の樹脂に押し付け、型を樹脂から分離することによってパターンを基板に転写するパターン転写装置である。本実施例のインプリント装置100Aは、光硬化型ナノインプリント装置であり、半導体、MEMS(MicroElectro−MechanicalSystems)、媒体(パターンドメディア)などの物品を製造する物品製造装置に適用可能である。なお、本実施例のインプリント装置は、型を基板に押し付けるが、型と基板との相対的距離を近接させる構成であれば足り、基板を型に押し付けてもよい。また、基板は、ガラス基板やシリコンウエハなどの剛性の基板だけでなく、後述するように、フィルム状基板などのフレキシブルな基板も含む。
インプリント装置100Aは、UV硬化樹脂を基板表面に滴下する塗布ステーション、制御系、転写ステーション、搬送系を有する。インプリント装置100Aは、塗布ステーションが基板上にUV硬化樹脂を滴下し、制御系が滴下された樹脂の液滴の大きさ(量)、形状、配置を検査し、必要があればエラー処理を行い、転写ステーションがインプリント(パターン転写)を行う。
塗布ステーションは、樹脂供給部110A、可動部112a、搬送部114a、架台116a、樹脂回収部118を有する。
樹脂供給部110Aは、ガラス基板などの基板上にUV硬化樹脂を滴下(塗布又は供給)し、ディスペンサやインクジェットノズルなどから構成される。但し、樹脂供給部110Aの構成はこれらに限定されない。本実施例の樹脂供給部110Aは、基板Waに対向した位置に備えられた複数のノズル111からUV硬化樹脂を基板Wa上に滴下する。各ノズル111から滴下される樹脂の供給タイミングと供給量は独立に制御可能である。樹脂供給部110Aは架台116aに支持され、制御部140によって動作制御される。本実施例では、樹脂供給部110Aは複数のノズル111を有するが、一つのノズルを有して転写領域上を二次元的に移動可能に構成されてもよい。
可動部112aは、転写前の基板Waを保持し、樹脂供給部110A・撮像部143aとの相対位置を変えるために基板Waを移動する。搬送部114aは、内部にアクチュエータや直動ガイドを内蔵し、可動部112aを図1に矢印で示す−X方向に移動する。架台116aは、塗布ステーション全体を支える筺体であり、床F上に配置される。
樹脂回収部118は、基板Wa上の所定の位置から樹脂を回収(吸引)する。樹脂回収部118は、吸引ポンプを使用することができるが、これに限定されない。樹脂回収部118は、基板Waに対向した位置に備えられた複数のノズル119からUV硬化樹脂を回収する。各ノズル119から回収される樹脂の回収タイミングと回収量は独立に制御可能である。樹脂回収部118は架台116aに支持され、制御部140によって動作制御される。
制御系は、制御部140、メモリ141、データ処理部142a、142b、撮像部143a、143b、インターフェース144、タイマ145を有する。
制御部140は、塗布ステーション、転写ステーション、搬送系の動作を制御する。
メモリ141は、制御部140が必要な動作のプログラムと共にエラーと判断された転写領域(ショット)の位置情報や基板Waの情報を記憶する。また、メモリ141は、データ処理部142aが行うテンプレートマッチングのデータも格納する。
データ処理部142aは、撮像部143aが撮像した画像を処理し、後述するテンプレートマッチングを使用して供給状態が正常か異常かを判断する制御部として機能する。供給状態の異常は、供給量の異常、供給位置の異常、供給された形状の異常を含む。また、データ処理部142bは、撮像部143bが撮像した画像を処理し、転写状態が正常か異常かを判断する。転写状態の異常は干渉縞によって検出することができる。
撮像部143aは、塗布ステーションに設けられ、樹脂が塗布された直後の基板Wa上の樹脂の状態を撮像する。撮像部143aは、CCDカメラから構成され、樹脂供給部110Aによって基板Wa上に滴下された後の樹脂を撮像する。このように、撮像部143aは、樹脂供給部110Aが基板上に供給した樹脂をモールド120Aが樹脂に押し付けられる前に撮像するが、撮像部143aは、転写後の基板Wa上の状態を更に撮像してもよい。撮像部143aは、樹脂供給部110Aが一回の塗布作業で塗布する範囲全体の像を撮影することができる。
撮像部143bは、転写ステーション又は搬送系に設けられ、CCDカメラから構成され、パターンが転写された直後の基板上の樹脂を撮像する。このように、撮像部143bは、モールド移動部がモールドを樹脂から離した後の基板上の樹脂を撮像する。撮像部143aと撮像部143bは同一であってもよいし、別個であってもよい。撮像部143bは、一回の転写領域全体の像を撮影することができる。
インターフェース144は、制御部140と外部を繋ぎ、装置外部のネットワークや不図示の操作パネルに接続されている。
タイマ145は、樹脂供給部110Aによる樹脂の供給に合わせて(例えば、供給と同時又は供給終了時に)計時を開始し、設定時間になるとトリガを制御部140に送信する。制御部140は、かかるトリガをデータ処理部142aに送信する。これに応答して、データ処理部142aは撮像部143aによる画像データを取り込んで画像処理を施す。タイマ145はデータ処理部142aに接続されていてもよいし、撮像部143aに接続されて撮像部143aはタイマ145のトリガを撮像タイミングとしてもよい。UV硬化樹脂は紫外線を照射して硬化する以前は液体であるため、基板上へ滴下された液滴は、滴下後に徐々に広がり、時間と共にその形状が変化する。よって、制御部140は、樹脂供給部110Aが樹脂を滴下してから撮像部143aが撮像するまでの時間を制御している。
図2は、UV硬化樹脂を滴下している途中の基板Waを示す概略平面図である。
検査済領域P1は、樹脂供給部110Aにより既に樹脂が供給され、撮像部143aが既に撮像した領域である。検査中領域P2は、樹脂供給部110Aにより既に樹脂が供給され、撮像部143aが現在撮像している領域であり、検査中領域P2の上部に点線で示すように撮像部143aが配置されている。なお、検査済領域P1と検査中領域P2において、黒丸は樹脂の液滴を示す。図2は、基板上には正常に供給された樹脂Raと供給量が不足している樹脂Rbを示している。もちろん、異常の態様はこれに限定されず、樹脂の液滴の供給量が過剰である場合、樹脂の液滴の位置が予定した位置と異なる場合、樹脂の液滴の形状が予定した形状と異なる場合を含む。
滴下中領域A1は、樹脂供給部110Aが現在樹脂を供給している領域であり、滴下中領域A1の上部に点線で示すように樹脂供給部110Aが配置されている。なお、滴下中領域A1において、白丸は樹脂の滴下が予定されている領域を示している。未滴下領域A2は、樹脂供給部110Aが滴下中領域A1に樹脂を供給した後で樹脂供給部110Aが樹脂を供給する領域である。
転写ステーションは、滴下されている樹脂にモールドを押し当て、押し当てた状態で紫外線を照射して硬化させ、樹脂が硬化した後で離型する。転写ステーションは、モールド(型)120A、モールド移動部(型移動部)、除振器128A、ステージ130A、照明部132Aを有する。
モールド120Aは、紫外線を透過する透明な材料、例えば、石英で作成されており、下面(パターン面)121にパターンを有する原版である。
モールド移動部はモールド120Aを上下方向(Z方向)に移動し、架台123A、複数の支柱124A、フレーム125A、駆動部126A、保持部127Aを有する。架台123Aは転写ステーション全体を支持する筺体であり、除振器128Aを介して床F上に配置される。架台123Aは上面123Aaを有する。上面123Aaには上下方向(Z方向)に複数の支柱124Aの一端が取り付けられている。また、上面123Aaには、基板Waを移動するステージ130Aが設けられている。フレーム125Aは、複数の支柱124Aの他端に取り付けられ、転写ステーションの上部を支える高剛性の支持体である。駆動部126Aは、複数の支柱124Aに取り付けられており、支柱124Aに沿ってZ方向に移動可能であり、下部において保持部127Aを保持する。Z方向は、モールド120Aを基板Waに近づけてその上の樹脂に押し付けると共に基板Waからモールドを離す(離型する)方向である。保持部127Aは、紫外線を透過する透明な材料から構成され、真空吸着手段等によってモールド120Aの上面122(パターンが形成された下面121と反対の面)を保持する。除振器128Aは、床Fからの振動が架台123Aに伝達することを防止する。
ステージ130Aは、基板Waを二次元方向に移動させ、リニアモータから構成される。照明部132Aは、紫外線を照射する光源と必要な照明光学系を有する。光源は、水銀ランプやレーザーから構成される。光源は、照明光学系を介して保持部127A、モールド120Aを介して紫外線を樹脂に照射する。
搬送系は、パターン転写が終了した基板Waを転写ステーションから外部に(図1に示す矢印方向に)搬送する。搬送系は、可動部112b、搬送部114b、架台116bを有する。可動部112bは、転写後の基板Waを保持し、基板Waを図1に矢印で示す−X方向に移動する。搬送部114bは、内部にアクチュエータや直動ガイドを内蔵し、可動部112bを移動する。架台116bは、搬送系全体を支える筺体であり、床F上に配置される。
以下、図3を参照して、インプリント装置100Aの動作について説明する。ここで、図3は、インプリント装置100Aの動作を説明するためのフローチャートである。まず、塗布ステーションが、基板Waをステップ移動させながら逐次UV硬化樹脂を滴下し、基板全体にUV硬化樹脂を塗布する(S1000)。
図4は、塗布処理S1000の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、基板Waを塗布ステーションに搬入して可動部112aに搭載する(S1002)。その後、樹脂供給部110Aが樹脂を基板Wa上に滴下し(S1004)、次の領域にUV硬化樹脂を滴下するために搬送部114aが基板Waを−X方向にステップ移動する(S1006)。次に、樹脂供給部110Aが隣の領域(未滴下領域A1)にUV硬化樹脂を滴下し(S1008)、それと同時に、撮像部143aが先の工程で滴下した領域(検査中領域P2)を撮像する(S1010)。なお、本実施例のインプリント装置100Aにおいては、樹脂の滴下を基板上に複数回に分けて行っているが、本発明は基板全面を一回の滴下動作で完了するインプリント装置にも適用可能である。
次に、データ処理部142aは、樹脂供給部110Aによる樹脂の滴下(供給状態)が正常であるか否かを判断する(S1012)。データ処理部142aは、撮像部143aの撮像結果に画像処理を施し、所定に位置に所定の形状と所定量の樹脂が滴下されているかどうかを判断する。
図5は、データ処理部142aによる画像処理を説明する図である。図5(a)は、撮像部143aが撮像した画像データIDを示している。同図において、Rは樹脂である。画像データIDには、所定の位置にUV硬化樹脂Rの液滴が捉えられている。一方、メモリ141は、正常に滴下された形のUV硬化樹脂の画像(テンプレートT)と滴下位置のレイアウトを格納している。テンプレートTは、例えば、正常に滴下された一つの液滴の画像である。図5(b)に示すように、撮影された画像の一部をテンプレートTの画角分だけ切り取り、テンプレートTとのパターンマッチングを行う。例えば、画像とテンプレートの画像データを行列化して、両者の内積を計算する方法を使用することができる。切り取る画像の位置を徐々にずらして順にパターンマッチングを繰り返す。切り取られた画像データを、図5(a)にM1〜Mnで示す。M1とTとの相関を計算し、両者が一致する位置が液滴が存在する位置である。データ処理部142aは、液滴の存在する位置が本来のあるべき位置であるかどうかを判断することによって、樹脂の供給位置、供給量、供給された形状が正常であるかを判断する。また、データ処理部142aは、両者の相関度から、滴下されたUV硬化樹脂の大きさ、形がテンプレートに登録された像と違う場合には供給異常と判断する。
データ処理部142aは、樹脂供給部110Aによる樹脂の供給が正常であると判断すると(S1012)、基板Waの全面に樹脂が塗布されているかどうかを判断する(S1014)。データ処理部142aは、基板Waには未滴下領域A2があり、基板Waの全面に樹脂が供給されていないと判断すると(S1014)、S1006に帰還する。一方、データ処理部142aは、基板Waの全面に樹脂が供給されていると判断すると(S1014)、塗布処理を終了し、基板Waを搬出(転写ステーションへ搬入)する(S1016)。
一方、データ処理部142aは、図2に示す樹脂Rbを検出して樹脂供給部110Aによる樹脂の供給に異常であると判断すると(S1012)、エラー処理を行う(S1100)。
図6は、エラー処理S1100の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、データ処理部142aは、異常が樹脂の供給不足であるかどうかを判断する(S1102)。データ処理部142aは、異常が樹脂の供給不足であると判断すると(S1102)、基板Waを可動部112aと共に図1に示す矢印とは逆方向(X方向)に移動させる(S1104)。移動に際しては、データ処理部142aの結果に基づいて制御部140が搬送部114aに命令する。これにより、樹脂の供給不足の位置(図2に示す樹脂Rbの位置)を樹脂供給部110Aのいずれかのノズル111の下に配置する。次に、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂供給部110Aより樹脂の追加の供給を行う(S1106)。具体的には、制御部140はいずれかのノズル111から不足量の樹脂を樹脂Rbに供給して樹脂Raとする。その後、処理はS1134に移動する。
なお、S1104、S1106の代わりに、データ処理部142aは、当該不良樹脂Rbを有する転写領域又は基板全体を廃棄する判断をしてもよい。転写領域を廃棄する場合には、制御部140は、転写ステーションを制御して領域P2の転写を行わず、その他の領域の転写を行う。領域P2はステージ130Aによってモールド120Aの下からステップ移動される。また、基板全体を廃棄する場合には、制御部140は搬送部114aを制御して基板Waを転写ステーションには搬送しない。
一方、データ処理部142aは、異常が樹脂の供給不足ではないと判断すると(S1102)、異常が樹脂の供給過剰であるかどうかを判断する(S1108)。データ処理部142aは、異常が樹脂の供給過剰であると判断すると(S1108)、基板Waを可動部112aと共に図1に示す矢印とは逆方向(X方向)に移動する(S1100)。移動に際しては、データ処理部142aの結果に基づいて制御部140が搬送部114aに命令する。これにより、樹脂の供給過剰の位置を樹脂回収部118のいずれかのノズル119の下に配置する。次に、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂回収部118より樹脂の回収を行う(S1112)。具体的には、制御部140はいずれかのノズル119から過剰量の樹脂を回収して樹脂Raとする。その後、処理はS1134に移動する。
なお、S1110、S1112の代わりに、データ処理部142aは、上述したように、当該不良樹脂を有する転写領域又は基板全体を廃棄する判断をしてもよい。
データ処理部142aは、異常が樹脂の供給過剰ではないと判断すると(S1108)、異常が樹脂の供給位置のエラーであるかどうかを判断する(S1114)。データ処理部142aは、異常が樹脂の供給位置のエラーであると判断すると(S1114)、基板Waを可動部112aと共に図1に示す矢印とは逆方向(X方向)に移動する(S1116)。移動に際しては、データ処理部142aの結果に基づいて制御部140が搬送部114aに命令する。また、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂回収部118を移動し(S1118)、樹脂の不良供給位置を樹脂回収部118のいずれかのノズル119の下に配置する。次に、樹脂回収部118より樹脂の不良供給位置から樹脂の回収を行う(S1120)。次に、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂供給部110Aより正しい樹脂の供給位置に樹脂の供給を行う(S1122)。その後、処理はS1134に移動する。
なお、S1116、S1118、S1120及びS1122の代わりに、データ処理部142aは、上述したように、エラー位置に塗布された樹脂を有する転写領域又は基板全体を廃棄する判断をしてもよい。
データ処理部142aは、異常が樹脂の供給位置のエラーではないと判断すると(S1114)、異常が樹脂の形状のエラーであるかどうかを判断する(S1124)。データ処理部142aは、異常が樹脂の形状のエラーであると判断すると(S1124)、基板Waを可動部112aと共に図1に示す矢印とは逆方向(X方向)に移動する(S1126)。移動に際しては、データ処理部142aの結果に基づいて制御部140が搬送部114aに命令する。また、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂回収部118を移動し(S1128)、形状不良の樹脂を樹脂回収部118のいずれかのノズル119の下に配置する。次に、樹脂回収部118より不良形状を有する樹脂の回収を行う(S1130)。次に、データ処理部142aは制御部140を介して樹脂供給部110Aより樹脂の供給を行う(S1132)。その後、処理はS1134に移動する。
なお、S1126、S1128、S1130及びS1132の代わりに、データ処理部142aは、上述したように、不良形状の樹脂を有する転写領域又は基板全体を廃棄する判断をしてもよい。
S1134において、データ処理部142aは、樹脂の供給状態が正常かどうかを判断する(S1134)。データ処理部142aは、樹脂の供給状態が正常であると判断すると(S1134)、処理は図4に示すS1014に移動する。
一方、データ処理部142aは、異常が樹脂の形状のエラーではないと判断するか(S1124)、樹脂の供給状態が正常でないと判断すると(S1134)、基板Waを図1に示す矢印とは逆方向(X方向)に移動する(S1136)。移動に際しては、データ処理部142aの結果に基づいて制御部140が搬送部114aに命令する。次に、樹脂供給部110Aより基板上の適当な位置に樹脂の供給エラーが除去できないことを示す特定のマーク(渦巻き模様など)を基板Wa上に形成する(S1138)。特定のマークは、転写領域又は基板全体を廃棄することを示すマークである。また、制御部140は、メモリ141に樹脂の供給エラーの情報、転写領域又は基板全体を廃棄する旨を格納する。これにより、多層構造を形成する際に不良な転写領域上には次回のパターン転写をせず、また、基板Waを転写ステーションに搬送せずに装置外に排出することができる。この結果、歩留まりとスループットが向上したり、樹脂の不良供給によるモールドの破損を防止したりすることができる。
次に、図3に示すように、転写ステーションが転写処理を行う(S1200)。図7は、転写処理S1200の詳細を説明するためのフローチャートである。
まず、樹脂が供給された基板Waをステージ130Aに搭載する(S1202)。搭載は、例えば、不図示のチャックを利用して行う。次に、制御部140は、駆動部126Aを支柱124Aに沿って下方に移動し、モールド120Aを基板Waの樹脂に押し付けてパターンを転写する(S1204)。次に、制御部140は照明部132Aを介して紫外線の照射を開始し、樹脂を硬化させる(S1206)。次に、制御部140は照明部132Aを介して紫外線の照射を停止する(S1208)。次に、制御部140は、駆動部126Aを支柱124Aに沿って上方に移動し、モールド120Aを上昇して離型する(S1210)。次に、ステージ130Aが基板Waを−X方向にステップ移動する(S1212)。次に、モールド120Aが隣の領域を転写し(S1214)、それと同時に、撮像部143b(第2撮像部)が先の工程で転写した転写領域を撮像し、転写状態を計測する(S1216)。
次に、データ処理部142bは、モールド120Aによる転写が正常であるか否かを判断する(S1218)。正常か否かは干渉縞を検出することによって判断することができる。データ処理部142bは、モールド120Aによる転写が正常であると判断すると(S1218)、基板Waの全面に転写がされているかどうかを判断する(S1220)。データ処理部142bは、基板Waの全面に転写がされていないと判断すると(S1220)、処理はS1212に帰還する。一方、データ処理部142bは、基板Waの転写領域の全面に転写がされていると判断すると(S1220)、転写処理を終了し、基板Waを搬送系へ搬出する(S1222)。一方、データ処理部142bは、モールド120Aによる転写が正常でないと判断すると(S1218)、エラー処理を行う(S1224)。この場合のエラー処理(第2のエラー処理)は、樹脂の塗布にはエラーがなくモールド120Aにエラーがある場合(パターンにパーティクルが混入するなど)である。そのため、モールド120Aの交換をオペレータに促すメッセージをインターフェース144を介してネットワークに送信する。また、制御部140は、転写エラーと、転写領域又は基板全体の廃棄をメモリ141に格納する。
本実施例のインプリント装置100Aは不要な樹脂の使用を防止することもできる。インプリント装置100Aを長時間停止していた後の立上げ時や樹脂を交換した時などは、滴下装置の吐出部まで樹脂が十分に行き渡っていないため、安定して樹脂が滴下できるまでは吐出動作だけを繰り返し行っていた。従来のインプリント装置には、樹脂が安定して滴下できているかどうかを判断する手段がなく十分な回数の滴下動作を行っていた。そのため、安定して滴下できているにもかかわらず、滴下動作を繰り返していたため、UV硬化樹脂が無駄に破棄されることになっていた。本実施例のインプリント装置は、立上げ時や樹脂交換時に検査用基板に滴下動作を行って撮像部143aによって観察することを繰り返すことで安定して滴下できる状態を確認する。樹脂の滴下が安定したら直ぐに生産を開始できるため、UV硬化樹脂を無駄に破棄することなく、インプリント装置の立上げ時間の短縮を図ることができる。
図8は、実施例2のインプリント装置100Bの断面図である。インプリント装置100Bは、シリコンウエハなどの基板Wb上にUV硬化樹脂Rを塗布して基板Wbよりも小さなモールド120Bを用いてインプリントするUV硬化型ナノインプリント装置である。また、基板Wbは複数の転写領域(ショット)に分割されている。インプリント装置100Bは、複数のショットの一つのショットへのパターンの転写が終了すると次のショットに基板Wbをステップ移動し、基板Wb上で転写とステップ移動を繰り返し、基板Wbに転写を行うステップアンドリピート方式を採用する。
樹脂供給部110Bは、モールド120Bの周囲に取り付けられており、基板Wb上の各ショットにUV硬化樹脂を滴下する。撮像部143cは、CCDカメラから構成され、基板面を撮影し、図9において後述するように複数の撮像部143cが設けられている。
モールド120Bは、下面に微細形状パターンが形成された原版である。架台123Bは、ステージ130Bなどを支える。フレーム125Bは、駆動部126Bなどを支える。保持部(モールドステージ)127Bは、モールド120Bを保持し、その姿勢を調整する。除振器128Bは床振動を遮断する。駆動部126Bは直動ガイド124Bによって上下方向(Z方向)に移動可能に構成されており、下部において保持部127Bを保持する。
ステージ130Bは、基板Wbの表面に平行な方向(XY方向)に自由に移動が可能であり、基板Wb上の所望のショットをモールド120Bの下に移動及び位置決めすることができる。チャック131は、真空吸着等によって基板Wbを保持する。照明部132Bは、駆動部126Bの内部に設けられ、保持部127Bの開口部を通じて、モールド120Bを透過して紫外線を照射する。これによって、基板Wb上のUV硬化樹脂を硬化させることができる。
ベース150は、樹脂供給部110B、撮像部143cを保持する。駆動部151は、樹脂供給部110B、撮像部143cをショットレイアウトに合わせて移動する機能を有している。その際、ある実施例では、駆動部151は、複数のショットの転写の順番の経路(後述する図12に示す矢印で示す)に沿った樹脂供給部110B、撮像部143c、モールド120Bの配置を維持した状態で移動する。参照ミラー152は、チャック131に剛に取り付けられた反射ミラーであり、ステージ130Bの位置を計測するための位置基準となる。
レーザー測長器153は、ステージ130Bの位置を計測し、ステージ130Bに取り付けられた参照ミラー152の位置を高精度に計測する。Lは測長レーザー光である。154は、重ね合せ転写を行う場合に基板Wbの位置を計測するためのアライメントスコープである。モールド高さセンサ155は、チャック131に搭載され、ステージ130Bが移動することで、モールド120Bと対向する位置に移動し、モールド120Bの高さや傾きを計測する。ボールネジ156は、モーター157に接続され、モーター157が回転することで、駆動部126B内に具備された不図示のボールナットを介して駆動部126Bを上下に駆動する。158はモールド120Bの洗浄部である。
次に、インプリント装置100Bの動作について説明する。
不図示の搬送系によって、モールド120Bがインプリント装置100Bに装着される。その後、モールド高さセンサ155によって、モールド120Bの姿勢や高さなどが計測され、保持部127Bを駆動してモールド120Bのパターン面を位置決めする。次に、不図示の基板搬送系によって、基板Wbがインプリント装置100Bの外からチャック131へ装着される。重ね合せ転写を行う場合には、アライメントスコープ154が基板Wb上の不図示のアライメントマークの位置計測を行う。
その後、樹脂供給部110Bが基板Wb上の第一ショットにUV硬化樹脂を滴下する。滴下後、撮像部143cが第一ショットを撮影する。次に、不図示のデータ処理部が画像データを取り込んで画像処理し、UV硬化樹脂の供給状態が正常であるか異常であるかを判断する。画像処理については実施例1と同様である。不図示のデータ処理部が樹脂の供給が正常に行われたと判断すれば転写処理に移行する。データ処理部が異常と判断した場合のエラー処理も実施例1と同様である。
図9は、Z方向の上から基板Wbを見たときの樹脂供給部110B、撮像部143cの配置を示す平面図である。モールド120Bを囲む周囲の8箇所の転写領域(図9では、点線で示す正方形形状のショットS)の上方に撮像部143c(図9では、143c〜143cで区別されている)が配置されている。8箇所のショットは、モールド120Bがあるショットの上下左右と対角方向である。樹脂供給部110B(図9では、110B〜110B4で区別されている)は、撮像部143cの外側に4箇所上下左右に配置されている。それぞれの撮像部143c及び樹脂供給部110Bは、基板Wb上のショットレイアウトに応じて駆動部151を駆動することによって位置調整されている。
インプリント装置100Bの動作は、樹脂の塗布、塗布状態の検査(異常検知)、転写(押印、硬化、離型)の順に行われる。樹脂の塗布に関しては、複数のノズルから同時に樹脂を吐出することで瞬時に行うことができる。一方、塗布状態の検査は、撮像は瞬時に可能であるが、その後の画像処理に比較的時間を要する。転写も、押印、硬化、離型という機械的動作であるため、同様に樹脂の塗布よりも時間を要する。そのため、インプリント装置100Bは、図9に示すように撮像部143c及び樹脂供給部110Bを配置することによって、樹脂の供給状態の検査(撮像及び画像処理)と転写処理を並行して行ってスループットの向上を図っている。
図10〜図12は、基板Wb上の塗布位置、撮像位置、転写位置、撮像位置が順番に変化していく様子を示す平面図である。図10〜図12において、縦線のハッチングが転写が終了したショット、横線のハッチングが転写中のショット、複数の白丸のショットが樹脂供給中のショット、複数の黒丸のショットが撮像中のショットを示している。
図10は、転写中のウエハの一例を示している。S1〜S32は基板Wb上のショットSを区別しており、この昇順で基板Wbは露光される。基板Wbの左上端のショットS1から順に転写を行い、一つの基板Wb内に32ショットの転写を実行する。図10において、ショットS1の転写は終了し、ショットS2が転写中であり、モールド120BはショットS2上にあり、ショットS3の上に撮像部143cが位置する。ショットS2の転写を行っている時に並行して撮像部143cがショットS3の樹脂の供給状態を撮影して、不図示のデータ処理部が画像処理をして樹脂の滴下が正常に行われたかを判断する。更に、ショットS3の右隣のショットS4の上に樹脂供給部110Bが位置し、ステージ130Bを移動することなく樹脂を滴下することができる。
図11は、ショットS1〜S3は転写が終了し、ショットS4が転写中で、その上にモールド120Bが位置される。ショットS4の転写と並行してショットS4の右斜め下に位置する次のショットS5の樹脂の供給状態を撮像部143cが撮像している。この場合、図10とは異なり、ショットS6の位置には樹脂供給部が無いため、樹脂の滴下は転写動作が終了した後、ステージ130Bが移動してショットS6の位置に樹脂を滴下する。
図12は、ショットS1〜S5は転写が終了し、ショットS6が転写中で、その上にモールド120Bが位置している。ショットS6の転写と並行して次のショットS7を撮像部143cが撮像中である。また、ショットS8の上に樹脂供給部110Bが位置し、ステージ130Bを移動することなく樹脂を滴下することができる。転写動作が終了すると同時にショットS8への樹脂滴下も並行して行うことができるため、ステージ130Bの移動時間が不要となり、更なる高速処理が可能となっている。
このように、図9に示すように、転写ショット(モールド120B)の周囲8個所のショット位置に撮像部143c〜143cが存在するため、樹脂の供給状態の撮像と転写処理を並行して行うことができ、スループットを向上している。実施例2は、図9に示す位置に複数の撮像部と樹脂供給部を配置しているが、撮像部と樹脂供給部をそれぞれ一機ずつ搭載し、転写を行っているショットの位置に応じて、撮像部、樹脂供給部が移動する構成を採用してもよい。
インプリント装置100Bの更なる機能として、転写後のパターンのチェック機能を有する。撮像部を用いて転写後のパターンチェックを行う。例えば、図10では、撮像部143cがショットS1の転写状態を撮像し、得られた画像からデータ処理部が残膜厚むらの分布を検査する。同様に、図11では、撮像部143cがショットS3の転写状態を撮像し、得られた画像からデータ処理部が残膜厚むらの分布を検査する。図12では、撮像部143cがショットS5の転写状態を撮像し、得られた画像からデータ処理部が残膜厚むらの分布を検査する。
インプリントしたパターンを元にエッチングを行う場合、パターンの凹の部分に残る残膜を除去する必要がある。残膜除去は、異方性エッチングによって行われるが、残膜厚にむらがある場合にはパターン線幅が残膜厚によって変化してしまうため、残膜厚は均一であることが求められる。
残膜厚は、一般に100nm程度であり、転写後のウエハを目視した場合、むらが存在すると樹脂の表面とウエハ表面からの反射光が干渉して縞が観察される。転写後のショットSを観察した結果、干渉縞が存在した場合には残膜厚に分布があると判断される。これは、基板Wbとモールド120Bが平行になっていないことを意味しており、その原因としてモールド120Bと基板Wbの間にパーティクルが存在している可能性がある。モールド120Bのパーティクルを付着したまま転写を続けた場合、それ以降の全ての転写パターンが不良となり、大きな歩留まりの低下を招く事になる。
そこで、インプリント装置100Bは、転写の異常を検知することで不良ショットを発見し次第、モールド120Bの洗浄を行う。不良ショットを発見した場合には、インプリント装置100Bは警告を発してオペレータに異常を知らせると共に転写を中断することができる。また、モールド120Bを自動的にインプリント装置100Bの外へ搬出することも可能である。更に、インプリント装置100Bがモールド120Bの洗浄機能を有している場合(図8に示す洗浄部158)には、モールド120Bの洗浄を開始することもできる。
以上の動作を行うことにより、インプリント装置100Bは、UV硬化樹脂の供給エラーだけでなく転写エラーも発見することができるため、異常に即座に対処することができ、更なる歩留まりの向上に寄与する。
図13及び図14は、実施例3のインプリント装置100Cの要部断面図である。インプリント装置100Cは、ローラー形状をしたモールド120Cを用いたローラーインプリント装置である。ローラーインプリントは、フィルム状基板(フレキシブルな基板)の上に微細なパターンを連続的に形成する技術であり、偏光板などの光学素子を安価に製造するために用いられる。インプリント装置100Cにおいては、フィルム状基板が連続的に流され、ローラー上のモールド120Cの外周部に形成されたパターンを連続的に転写する。
インプリント装置100Cは、フィルム状基板Wcを不図示の供給装置から連続的に紙面左方向(−X方向)に供給され、樹脂供給部110Cから樹脂を供給し、撮像部143dが塗布されたフィルム状基板Wc上のUV硬化樹脂の液滴を撮像する。モールド120Cは、透明な材料、例えば、石英で作られたローラー形状の表面に転写を行う微細なパターンを形成したものである。モールド120Cの内部は、中空で照明部132Cが配置されている。モールド120CはY軸周りに回転可能であると共に上下方向(Z方向)に移動可能に構成されている。樹脂供給部110Cは、フィルム状基板Wc上にUV硬化樹脂を滴下する。Rは、滴下されたUV硬化樹脂である。また、撮像部143dがモールド120Cの後に配置され、転写後のフィルム状基板Wcを観察する。ローラー136は、モールド120Cがフィルム状基板に押し付ける時の力を受ける役割を持つ。
動作において、フィルム状基板Wcは、不図示の供給装置から連続的に供給され、樹脂供給部110CでUV硬化樹脂が滴下される。その後、樹脂Rを撮像部143dが撮像して画像処理をすることで供給状態を撮像する。その後、連続的に回転しているモールド120Cとローラー136に挟まれる形でUV硬化樹脂はモールド120Cの表面形状にならって充填される。同時に、照明部132Cから発せられた紫外線によって樹脂は硬化される。そして、モールド120Cの回転に従ってフィルム状基板Wcはモールド120Cから離型されて撮像部143dの下を通って回収装置(不図示)に運ばれる。
撮像部143dは、その下を通るフィルム状基板Wcを撮像し、データ処理部が樹脂の供給が不足していると判断した場合には、図14に示すように、モールド120Cはフィルム状基板WcからZ方向に移動される。樹脂供給部110CがUV硬化樹脂の滴下に失敗し、Rcで示すように、本来あるべきUV硬化樹脂が存在しないことを撮像部143dが撮像すると、不図示の制御部がモールド120Cのフィルム状基板Wcへの押し付けを中止してZ方向に移動(退避)する。樹脂供給不良の領域が過ぎた後に、モールド120Cは、再度フィルム状基板Wcへ押し付けられる。撮像部143dは、転写後のフィルム状基板Wcを撮像する。転写異常を発見した場合には、モールド120Cに異常がある可能性が高いため、インプリント装置100Cの稼動を中止してオペレータに異常を知らせる。
このように、インプリント装置100Cは、モールド120Cから連続的にフィルム状基板Wc上に微細パターンを形成し、樹脂供給状態を撮像部143dにより撮像し、転写状態を撮像部143dにより撮像し、不良の発生を低く抑えることができる。
デバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、基板を準備するステップと、前述の実施例のインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写するステップを有する。また、その基板をエッチングするステップを有する。なお、パターンドメディアなどの媒体又は物品を製造する物品製造方法の場合にはエッチングステップがなく、転写された基板を加工するステップを有する。
このように、各実施例によれば、パターン転写時のモールドへのゴミの付着による転写不良やモールドの破損がなく歩留まりを向上させたインプリント装置を提供することができる。なお、本発明において、撮像部143a−dをCCDカメラから構成されるものとした。しかし、本発明は、樹脂の供給位置、供給量、供給された形状が正常であるか確認できればCCDカメラを用いなくてもよく、CCDカメラの代わりに樹脂の状態を検出できる検出ユニットを用いて、その検出結果に基づいてエラー処理を行ってもよい。
100A−C インプリント装置
110A−C 樹脂供給部
120A−C モールド
140 制御部
141 メモリ
142a、142b データ処理部
143a−d 撮像部
Wa−c 基板
R、Ra、Rb 樹脂

Claims (6)

  1. インプリント材と型とを用いてパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記インプリント材を基板上に供給する供給部と、
    前記供給部が前記基板上に供給して該基板上に互いに分離して存在する前記インプリント材の複数の液滴の状態を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果に基づいて前記基板上に存在する前記複数の液滴の状態が正常であるか判断を行う制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記供給部から前記インプリント材供給動作を行って前記供給部を安定させる場合において、当該供給動作ごとに前記検出部による検出の結果に基づいて前記判断を行当該判断の結果に基づいて前記場合における前記供給動作の繰り返しを行わないようにする、
    ことを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記制御部は、前記状態が正常であると判断した場合、前記繰り返しを行わないようにする、ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記検出部は、前記液滴を撮像する撮像部を含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記供給動作に合わせて計時を開始するタイマを更に有し、
    前記制御部は、前記タイマが設定時間を計時したときの前記検出結果に基づいて前記判を行うことを特徴とする請求項1ないしのうちいずれか一項に記載のインプリント装置。
  5. 請求項1ないしのうちいずれか一項に記載のインプリント装置を使用して基板上にパターンを形成するステップと、
    前記ステップで前記パターンを形成された前記基板を加工するステップと、
    を有することを特徴とする物品製造方法。
  6. インプリント材と型とを用いてパターンを形成する前に、供給部から前記インプリント材の供給動作を行って前記供給部を安定させる方法であって、
    前記供給動作ごとに、当該供給により前記基板上に互いに分離して存在する前記インプリント材の複数の液滴の状態を検出し、当該検出の結果に基づいて前記複数の液滴の状態が正常であるか判断を行い
    前記判断の結果に基づいて、前記供給部を安定させるための前記供給動作の繰り返しを行わないようにする
    ことを特徴とする方法。
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