JP5932598B2 - 光硬化性エラストマー組成物、シール材、及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性エラストマー組成物、シール材、及び装置に関する。
シール材の材料としては、ビスフェノールA型のエポキシ(メタ)アクリレートを主成分とする組成物が一般的である。この組成物は、分子間力が強く、立体的に密であるため、ガス・水蒸気バリア性に優れる反面、硬化物は非常に硬い。したがって、柔軟性が求められる電気機器分野のシール材などには使用できない。
電気機器分野のシール材としては、例えば、フレキシブルディスプレイ関連の封止材又はパッキンのように曲げられる可能性のある材料や、コンピュータ及び録画機器等に用いられるハードディスクドライブ(以下、単に「HDD」という。)用ガスケットのように高圧縮で用いられる部材等が挙げられ、このような柔軟性が求められるシール材の材料としては、ウレタンアクリレートポリマー(オリゴマー)等が用いられている。
また、従来より、単官能(メタ)アクリレートモノマーと、液状飽和エラストマーと、光重合開始剤とを含有する光硬化性組成物(例えば、特許文献1)などがシール材として検討されている。
しかしながら、硬化させた際の柔軟性及び水蒸気バリア性を両立できる光硬化性エラストマー組成物は未だ開発されておらず、その開発が強く望まれていた。
特開2010−138290号公報
そこで、本発明の目的は、硬化させた際の柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができる光硬化性エラストマー組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができるシール材を提供することにある。さらに、本発明の目的は、シール性及び水蒸気バリア性を両立させることができる装置を提供することにある。
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を有するイソプレンゴム又は(メタ)アクリロイル基を有する水添ブタジエンゴムからなるポリマーと、(B)分子内にアクリロイル基を1つのみ有する環状炭化水素骨格含有モノマーと、(C)分子内にメルカプト基を2個〜6個有するチオール化合物と、(D)光重合開始剤と、(E)ポリイソブチレンからなる液状ポリマーと、を含む光硬化性エラストマー組成物であって、前記(A)ポリマー及び前記(B)モノマーの合計含有量に対する前記(B)モノマーの含有量が、30質量%〜70質量%であり、前記(A)ポリマー32.5質量部〜60質量部に対して、前記(C)チオール化合物3.5質量部〜10質量部と、前記(E)液状ポリマー10質量部〜32.5質量部とを含み、前記(D)光重合開始剤の含有量が、前記(A)ポリマー及び前記(B)モノマーの合計100質量部に対して,0.1質量部〜10質量部である、ことを特徴とする。上記態様とすることにより、硬化させた際の柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができる。
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、前記共役ジエン骨格が、ブタジエン骨格及びイソプレン骨格のいずれかであると、硬化後の水蒸気バリアをより向上させることができる。
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、前記モノマーが、環状炭化水素骨格を有し、前記光硬化性官能基が(メタ)アクリロイル基であると、硬化後の水蒸気バリアをより向上させることができる。
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、(E)イソブチレン骨格を有する液状ポリマーを更に含むと、硬化後の水蒸気バリア性をより向上させることができる。
本明細書において、「光硬化性」及び「光重合」の「光」は、紫外線;可視光線;並びにα線、β線、電子線、等の荷電粒子線、γ線等の電磁波、及び高エネルギー粒子を含む電離放射線;を含み、特に紫外線が好ましく挙げられる。本明細書において、「数平均分子量」は、特に断らない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定される標準ポリスチレン換算の値で表される数平均分子量を意味する。本明細書において、「液状」は、室温(25℃)において、流動性を有することを意味する。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルのうち少なくとも1つを意味し、アクリロイル基は、(CH=CHCO−)を意味し、メタクリロイル基は、(CH=C(CH)CO−)を意味する。本明細書において、「主骨格」は、ポリマーの主鎖を形成する主な骨格(骨格の中で占める割合が最も多い骨格)を意味する。なお、主骨格は、例えば、NMR測定を用いて判定することができる。本明細書において、「炭化水素からなる骨格」は、例えば、ブタジエン骨格、イソプレン骨格、イソブチレン骨格等の炭素及び水素により構成される骨格を意味し、ウレタン骨格等の炭素及び水素以外の元素(窒素、酸素等)を含む骨格は含まれないものとする。本明細書において、「ブタジエン骨格」は、(i)−[CH−CH=CH−CH]−単位(シス−1,4結合)、(ii)−[CH−CH=CH−CH]−単位(トランス−1,4結合)、及び(iii)−[CH−CH(CH=CH)]−単位(1,2結合)からなる群より選択される少なくとも1種からなる骨格を意味し、「イソプレン骨格」は、(i)−[CH−C(CH)=CH−CH]−単位(シス−1,4結合)、(ii)−[CH−C(CH)=CH−CH]−単位(トランス−1,4結合)、(iii)−[CH−C(CH)(CH=CH)]−単位(1,2結合)、及び(iv)−[CH−C(C(CH)=CH)]−単位(3,4結合)からなる群より選択される少なくとも1種からなる骨格を意味し、「イソブチレン骨格」は、−[CH−C(CH]−単位からなる骨格を意味し、「共役ジエン骨格」は、ブタジエン骨格、イソプレン骨格等の共役ジエン由来の骨格を意味する。本明細書において、「環状炭化水素」は、脂肪族環状炭化水素のみならず、芳香族環状炭化水素も含むものとする。本明細書において、「シール材」は、封止材、密封材、ガスケット及びパッキンを含む概念とする。また、本明細書において、シール材、ガスケット及びパッキンは、特に断りのない限り、固定用シール(静止用シール)と運動用シールの両方を含むものとする。
本明細書において、「(A)ポリマー及び(B)モノマーの合計含有量に対する(B)モノマーの含有量」は、(B)モノマーの含有量を(A)ポリマー及び(B)モノマーの合計含有量で除した値を意味する。
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、シール材に用いられることが好ましい。
本発明のシール材は、本発明の光硬化性エラストマー組成物を少なくとも一部に用いたことを特徴とする。上記態様とすることで、柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができる。
本発明の装置は、本発明のシール材を少なくとも一部に有することを特徴とする。上記態様とすることで、シール性及び水蒸気バリア性を両立させることができる。
本発明によれば、硬化させた際の柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができる光硬化性エラストマー組成物を提供することができる。また、本発明によれば、柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができるシール材を提供することができる。さらに、本発明によれば、シール性及び水蒸気バリア性を両立させることができる装置を提供することができる。
(光硬化性エラストマー組成物)
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、少なくとも、(A)ポリマーと、(B)モノマーと、(C)チオール化合物と、(D)光重合開始剤と、を含んでなり、さらに必要に応じて、(E)液状ポリマー、その他の成分、を含んでなる。
<(A)ポリマー>
(A)ポリマーとしては、主骨格が炭化水素からなる骨格であり、且つ、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水添物(主骨格が水素添加されている)であってもよい。前記(A)ポリマーの具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)メタクリル変性イソプレンゴム、(2)水添ポリブタジエンジアクリレートなどである。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(A)ポリマーの分子内における(メタ)アクリロイル基の個数としては、1個以上である限り、目的に応じて適宜選択することができる。2個以上であると、網目構造を形成することができ、圧縮永久歪を小さくできる。これにより高いリワーク性が得られる。
前記ポリマー分子内における(メタ)アクリロイル基の位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリマー末端(片末端、両末端)であってもよく、ポリマー側鎖であってもよい。
前記(A)ポリマーの主骨格としては、炭化水素からなる骨格である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブタジエン骨格、イソプレン骨格、イソブチレン骨格、などが挙げられる。また、前記(A)ポリマーの主骨格は、共役ジエン骨格を含むことが、ポリマー合成のしやすさの点で好ましい。前記共役ジエン骨格としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブタジエン骨格、イソプレン骨格、などが挙げられる。
前記(A)ポリマーの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000〜40,000が好ましく、2,000〜35,000がより好ましい。前記(A)ポリマーの数平均分子量が、1,000以上であると、硬化させた際の柔軟性の点で好ましく、40,000以下であると、粘度が低く、取扱いの点で好ましい。
前記(A)ポリマーの含有量としては、前記(A)ポリマー及び後述する(B)モノマーの2成分の合計含有量に対して、30質量%〜70質量%である限り、特に制限はなく、用途、使用状態、要求される性能等に応じて適宜調節すればよい
<(B)モノマー>
(B)モノマーは、本発明の光硬化性エラストマー組成物に光硬化性(成型性)を付与する働きを有する。前記(B)モノマーとしては、分子内に光硬化性官能基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記光硬化性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、マレイミド基、ビニリデン基、などが挙げられる。前記(メタ)アクリロイル基を分子内に有するモノマーとしては、例えば、フェノキシエチルアクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(例えば、2−エチルヘキシル−ジグルコールアクリレート)、n−オクタデシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環状炭化水素骨格を有するモノマーが、硬化させた際の水蒸気バリアの点で、好ましい。
前記(B)モノマーの含有量としては、前記(A)ポリマー及び後述する(B)モノマーの2成分の合計含有量に対して、30質量%〜70質量%である限り、特に制限はなく、用途、使用状態、要求される性能等に応じて適宜調節すればよい
<(C)チオール化合物>
(C)チオール化合物は、メルカプト基の炭素2重結合への付加による架橋構造の改質により、硬化後の光硬化性エラストマー組成物に柔軟性を付与する働きをする。前記(C)チオール化合物としては、分子内にメルカプト基を2個〜6個有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記メルカプト基を2個有するチオール化合物(2官能チオール)としては、例えば、エチレングリコールジ(チオグリコレート)、エチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、トリメチレングリコールジ(チオグリコレート)、トリメチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、トリメチレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、プロピレングリコールジ(チオグリコレート)、プロピレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、プロピレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、1,3−ブタンジオールジ(チオグリコレート)、1,3−ブタンジオールジ(β−メルカプトプロピオネート)、1,3−ブタンジオールジ(β−メルカプトブタネート)、1,4−ブタンジオールジ(チオグリコレート)、1,4−ブタンジオールジ(β−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールジ(β−メルカプトブタネート)、ネオペンチルグリコールジ(チオグリコレート)、ネオペンチルグリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ネオペンチルグリコールジ(β−メルカプトブタネート)、1,6−ヘキサンジオールジ(チオグリコレート)、1,6−ヘキサンジオールジ(β−メルカプトプロピオネート)、1,6−ヘキサンジオールジ(β−メルカプトブタネート)、1,8−オクタンジオールジ(チオグリコレート)、1,8−オクタンジオールジ(β−メルカプトプロピオネート)、1,8−オクタンジオールジ(β−メルカプトブタネート)、1,9−ノナンジオールジ(チオグリコレート)、1,9−ノナンジオールジ(β−メルカプトプロピオネート)、1,9−ノナンジオールジ(β−メルカプトブタネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(チオグリコレート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(β−メルカプトプロピオネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(β−メルカプトブタネート)、ジエチレングリコールジ(チオグリコレート)、ジエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、トリエチレングリコールジ(チオグリコレート)、トリエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、トリエチレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、ポリエチレングリコールジ(チオグリコレート)、テトラエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ポリエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ポリエチレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、ジプロピレングリコールジ(チオグリコレート)、ジプロピレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ジプロピレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、トリプロピレングリコールジ(チオグリコレート)、トリプロピレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、トリプロピレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、ポリプロピレングリコールジ(チオグリコレート)、ポリプロピレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ポリプロピレングリコールジ(β−メルカプトブタネート)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールジ(チオグリコレート)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールジ(β−メルカプトブタネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールエチレンオキサイド付加物のジ(チオグリコレート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールエチレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトプロピオネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールエチレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトブタネート)、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジ(チオグリコレート)、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトプロピオネート)、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトブタネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールプロピレンオキサイド付加物のジ(チオグリコレート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールプロピレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトプロピオネート)、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールプロピレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトブタネート)、水添ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジ(チオグリコレート)、水添ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトプロピオネート)、水添ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のジ(β−メルカプトブタネート)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、テトラエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)が、反応性、環境適合性、硬化させた際の柔軟性付与の点で、好ましい。
前記メルカプト基を3個有するチオール化合物(3官能チオール)としては、例えば、グリセロールトリ(チオグリコレート)、グリセロールトリ(β−メルカプトプロピオネート)、グリセロールトリ(β−メルカプトブタネート)、ジグリセロールテトラ(チオグリコレート)、ジグリセロールテトラ(β−メルカプトプロピオネート)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記メルカプト基を4個有するチオール化合物(4官能チオール)としては、例えば、ジグリセロールテトラ(チオグリコレート)、ジグリセロールテトラ(β−メルカプトプロピオネート)、ジグリセロールテトラ(β−メルカプトブタネート)、トリメチロールプロパントリ(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリ(β−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリ(β−メルカプトブタネート)、ジトリメチロールプロパンテトラ(チオグリコレート)、ジトリメチロールプロパンテトラ(β−メルカプトプロピオネート)、ジトリメチロールプロパンテトラ(β−メルカプトブタネート)、ペンタエリスリトールテトラ(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラ(β−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラ(β−メルカプトブタネート)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ペンタエリスリトールテトラ(β−メルカプトプロピオネート)が、反応性、環境適合性、硬化させた際の柔軟性付与の点で、好ましい。
前記メルカプト基を5個有するチオール化合物(5官能チオール)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記メルカプト基を6個有するチオール化合物(6官能チオール)としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(チオグリコレート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(β−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(β−メルカプトブタネート)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジペンタエリスリトールヘキサ(β−メルカプトプロピオネート)が、反応性、環境適合性、硬化させた際の柔軟性付与の点で、好ましい。
前記(C)チオール化合物の含有量としては、特に制限はなく、用途、使用状態、要求される性能等に応じて適宜調節すればよいが、前記(A)ポリマー100質量部に対して、1.0質量部以上が好ましく、1.0質量部〜30質量部がより好ましく、1.0質量部〜10質量部が特に好ましい。前記(C)チオール化合物の含有量が、前記(A)ポリマー100質量部に対して1.0質量部以上であることで、硬化後の柔軟性及び水蒸気バリア性を両立させることができる。また、前記(C)チオール化合物の含有量が、前記より好ましい範囲内、前記特に好ましい範囲内であると、光硬化性、コストの点で有利である。
<(D)光重合開始剤>
(D)光重合開始剤は、光硬化性成分の光重合又は硬化を開始ないし促進する働きを有する。前記(D)光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル系光重合開始剤;2,2−ジエトキシアセトフェノン、4’−フェノキシ−2,2−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン系光重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−ドデシル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン等のプロピオフェノン系光重合開始剤;ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアルキルフェノン系光重合開始剤;2−エチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン等のアントラキノン系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン系光重合開始剤;α−アルキルアミノケトン系光重合開始剤;オキシムエステル系光重合開始剤;オキシフェニル酢酸エステル系光重合開始剤;カチオン系光重合開始剤;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、α−アミノアルキルフェノンが好ましい。前記(D)光重合開始剤としては、この他、ベンゾフェノン/アミン系光重合開始剤、ミヒラーケトン/ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン/アミン系光重合開始剤等の水素引き抜き型の光重合開始剤を挙げることができる。前記(D)光重合開始剤としては、例えば、特許文献1に記載のものなど、従来公知の光硬化性組成物に用いられているものを適宜選択して用いることができる。
前記(D)光重合開始剤の含有量は、光硬化性エラストマー組成物中の光硬化性成分の種類、含有量等に応じて適宜調節すればよい。
前記(D)光重合開始剤の含有量としては、例えば、(A)ポリマー及び(B)モノマーの合計100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.5質量部〜5質量部がより好ましく、0.5質量部〜3質量部が特に好ましい。また、上記光重合開始剤と共に、公知の光増感剤を併用してもよい。
<(E)液状ポリマー>
(E)液状ポリマーは、硬化後の光硬化性エラストマー組成物の水蒸気バリアを向上する働きを有する。前記(E)液状ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液状PIBが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、イソブチレン骨格を有する液状ポリマーが、硬化後の光硬化性エラストマー組成物の水蒸気バリアを向上する点で好ましい。
前記(E)液状ポリマーの数平均分子量としては、特に制限はなく、用途、使用状態、要求される性能等に応じて適宜調節すればよいが、2,000〜40,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましい。前記(E)液状ポリマーの数平均分子量が、2,000〜40,000であることで、配合安定性、硬化物からの液状ポリマーのブリード抑制の点で優れる。また、前記(E)液状ポリマーの数平均分子量が、前記より好ましい範囲内であると、粘度が低く、配合しやすい点で有利である。
前記(E)液状ポリマーの含有量としては、特に制限はなく、用途、使用状態、要求される性能等に応じて適宜調節すればよいが、前記(A)ポリマー、前記(B)モノマー、(E)液状ポリマーの3成分の総量に対して、10質量%〜33質量%が好ましい。斯かる範囲内であることにより、光硬化性エラストマー組成物は、優れた硬化後の光硬化性エラストマー組成物の水蒸気バリア性、配合安定性、低ブリードアウト性を発揮し得る。
<その他の成分>
本発明の光硬化性エラストマー組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて、無機充填材(チキソトロピー化剤);有機系チクソ性付与剤(チキソトロピー化剤);カップリング剤;酸化防止剤(老化防止剤);光安定剤;カルボジイミド類;ステアリン酸等の脂肪酸;ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩;ステアリン酸アマイド等の脂肪酸アミド;脂肪酸エステル;ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス等の内部離型剤;プロセスオイル等の軟化剤;着色剤;レベリング剤;溶媒;などを含有させることができる。
<<無機充填剤(チキソトロピー化剤)>>
無機充填剤(チキソトロピー化剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ(SiO)、アルミナ、チタニア、粘度鉱物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<光硬化性エラストマー組成物の調製方法>
本発明の光硬化性エラストマー組成物の調製方法は、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前記の(A)ポリマー、(B)モノマー、(C)チオール化合物、(D)光重合開始剤、(E)液状ポリマー、及び前記その他の成分を、混練機(例えば、一軸押出機、二軸押出機、プラネタリーミキサー、二軸ミキサー、高剪断型ミキサー等)を用いて混練することにより、調製することができる。
(シール材)
本発明のシール材は、本発明の光硬化性エラストマー組成物を少なくとも一部に用いて製造することができ、紫外線等の光を照射して硬化させた硬化物を少なくとも一部に含むシール材である
本発明のシール材の柔軟性は、用途に応じて適宜調節することができるが、前記柔軟性は、後述するJIS−A硬度が70以下であることが好ましく、50以下であることがより好ましい。
本発明のシール材の水蒸気バリア性は、用途に応じて適宜調節することができるが、後述する透湿度が、20(g/m・day)以下であることが好ましく、10(g/m・day)以下であることがより好ましい。
本発明のシール材は、後述する圧縮永久歪の値が20(%)以下であることが好ましい。これにより高いリワーク性が得られる。
本発明のシール材は、例えば、HDD用ガスケット;インクタンク用シール材;デスクトップ型、ノート型、タブレット型等の各種コンピュータ、携帯電話、液晶表示装置、有機ELディスプレイ、電子ペーパー及びプラズマディスプレイ等の各種表示装置、カメラ等の各種電子部品用シール材;自動車部品、水浄化装置、空気浄化装置、撹拌機、スピーカー、ポンプ等のシール材;防振装置、防水装置、ダンパー、土木及び建築等の構造物用シール材;Oリング等のパッキン;などの用途に用いることができる。これらの中でも、本発明のシール材は、柔軟性及び水蒸気バリア性に優れることからHDD用ガスケットに好適に用いることができる。さらに、上述したように好適な実施形態に係る光硬化性エラストマー組成物を少なくとも一部に用いたシール材では、柔軟性及び水蒸気バリア性に優れることに加えて、圧縮永久歪も良好でリワーク性に優れるため、HDD用ガスケット用途に特に好適に用いることができる。シール材の厚さは、用途により適宜調整することができるが、通常、0.1mm〜2mm程度である。
<シール材付き部材の製造方法>
本発明の光硬化性エラストマー組成物を被着体に塗布し、光を照射して硬化させることにより、シール材付き部材を製造することができる。被着体としては、例えば、用途に応じて適宜選択することができる。ガスケットの場合、被着体は、金属であってもよいし、硬質樹脂であってもよい。加工性等から金属の被着体が好ましい。被着体としての金属は、特に制限はなく、従来公知の被着体を用いることができる。例えば、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板等を挙げることができる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いることができる。耐食性の点からは、ニッケルめっき処理を施した金属が好適である。
本発明の光硬化性エラストマー組成物を被着体に塗布する方法は、特に限定されず、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。塗布は、例えば、光硬化性エラストマー組成物を必要に応じて温度調節し、所望の粘度に調整して、グラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピング、ディスペンシング等により行うことができる。本発明の光硬化性エラストマー組成物を被着体に塗布し、必要に応じて成形した後、光照射することにより光硬化性エラストマー組成物を硬化させて、シール材付き部材を得ることができる。
本発明の光硬化性エラストマー組成物を硬化させる光としては、紫外線;可視光線;ならびにα線、β線、電子線、等の荷電粒子線、γ線等の電磁波、及び高エネルギー粒子を含む電離放射線;から適宜選択すればよい。斯かる光としては、操作性、生産性及び経済性等の観点から、紫外線が好ましい。紫外線源としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ、などが挙げられる。紫外線を照射する雰囲気としては、空気雰囲気でもよいし、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気又は酸素濃度を低下させた雰囲気でもよい。照射雰囲気温度は、適宜調節すればよく、通常、10℃〜200℃とすることができる。照射時間は、適宜調節すればよく、通常、好ましくは10秒間〜60分間である。積算光量は、適宜調節すればよく、通常、好ましくは1,000mJ/cm〜20,000mJ/cmである。
<HDD用ガスケットの成形方法>
例えば、本発明の光硬化性エラストマー組成物を専用のシリンジに充填し、これをエアー(空気)又は機械で押し出して細い針先から吐出し、カバープレート(被着体)に塗布し、この塗布した光硬化性エラストマー組成物に対して、紫外線等の光を照射することにより、光硬化性エラストマー組成物を硬化させ、成形する。
(装置)
本発明の装置は、本発明のシール材を少なくとも一部に有することを特徴とし、シール性及び水蒸気バリア性に優れる。本発明の装置としては、例えば、HDD;デスクトップ型、ノート型、タブレット型等の各種コンピュータ;携帯電話;インクタンク;配管;液晶表示装置、有機ELディスプレイ、電子ペーパー及びプラズマディスプレイ等の各種表示装置;カメラ;スピーカー;防振装置;防水装置;ダンパー;水浄化装置;空気浄化装置;撹拌機;ポンプ;自動車部品等が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。なお、本明細書において、実施例4、6、7、9〜11は、参考例4、6、7、9〜11を意味するものとする。
表1及び表2に示す処方で各成分を配合し(各成分における値は質量部を表す)、光硬化性エラストマー組成物を調製した。そして、以下の方法により、硬度(柔軟性)、透湿度(水蒸気バリア性)、及び圧縮永久歪について測定、評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
<柔軟性(硬度)>
光硬化性エラストマー組成物を厚さ約2mmに製膜し、これにメタルハライドランプを使用して光照射を行い硬化させ、シートを得た。光照射は、空気雰囲気下で照度約150mW/cm、積算光量約9,000mJ/cmの条件で行った。このシートをさらに、空気雰囲気下120℃で4時間ベーキング処理した。このシートについて、JIS K 6253に準拠して、タイプAデュロメータにより硬度を測定した。試験体として厚さが約2mmのシート3枚を積層した厚さが約6mmのものを用いた。
<水蒸気バリア性(透湿度)>
厚さ約1mmのシートについて、JIS L 1099記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z 0208に準拠して、50℃相対湿度90%の条件で測定した。
<圧縮永久歪>
JIS K 6262に準拠して、2cm四方に裁断した厚み2mmのシートを5枚重ねて測定用サンプルとし、25%圧縮し、試験温度70℃、22h後、圧縮解放、30分後の圧縮永久歪を測定した。
<配合安定性>
配合後の樹脂を蛍光灯に晒して、ゲル化の程度を調べ、配合安定性を評価した。
なお、蛍光灯30分間暴露下でゲル化に問題が無い場合は、配合安定性が○であるとし、明らかにゲル化が進行している場合は、配合安定性が×であるとした。
Figure 0005932598
Figure 0005932598
なお、表1及び表2における*1〜*17は以下を示す。
*1 メタクリル変性イソプレンゴム:クラレ社製 UC−102 (数平均分子量17,000、(メタ)アクリロイル基を側鎖に2個有する)
*2 水添アクリル変性ブタジエンゴム:日本曹達社製 TEAI−1000(数平均分子量2,000、(メタ)アクリロイル基を両末端に有する、主骨格が水添)
*3 水添アクリル変性ブタジエンゴム:サートマー社製 CN−9014(数平均分子量6,500、(メタ)アクリロイル基を両末端に有する、主骨格が水添)
*4 2官能ウレタン系アクリレートオリゴマー(数平均分子量10,000、(メタ)アクリロイル基を両末端に有する)、イソボルニルアクリレート(含有量:25質量%〜29質量%)、フェノキシエチルアクリレート(含有量:69質量%〜73質量%)、及びイルガキュア2959(含有量:2質量%)相当品の混合物:共栄社化学株式会社製 ライトタック PUA−KH32M
*5 大阪有機化学工業社製 IBXA(イソボルニルアクリレート、分子量208、1官能アクリレートモノマー)
*11 4官能チオール化合物:SC有機化学社製、商品名「PEMP」、ペンタエリスリトールテトラ(β−メルカプトプロピオネート)
*12 2官能チオール化合物:SC有機化学社製、商品名「EGMP4」、テトラエチレングリコールジ(β−メルカプトプロピオネート)
*13 6官能チオール化合物:SC有機化学社製、商品名「DPMP」、ジペンタエリスリトールヘキサ(β−メルカプトプロピオネート)
*14 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製 Irgacure 184)
*15 ポリイソブチレン:(PIB、EPION 200A、数平均分子量5,000、鐘淵化学工業(株)製)
*16 シリカ(旭化成ワッカーシリコーン社製、商品名:HDK N20)
*17 光硬化性エラストマー組成物中の、(メタ)アクリロイル基と(C)成分中のメルカプト基との官能基数比
前記官能基数比の算出方法:ポリマー、モノマーの分子量、分子量あたりのアクリロイル基の官能基数、配合部数、ならびにチオールの分子量、分子量あたりのメルカプト基の官能基数、配合部数より算出した。
表1及び表2より、(A)主骨格が炭化水素からなる骨格であり、且つ、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリマーと、(B)分子内に光硬化性官能基を有するモノマーと、(C)分子内にメルカプト基を2個〜6個有するチオール化合物と、(D)光重合開始剤と、を含む光硬化性エラストマー組成物であって、(A)ポリマー及び(B)モノマーの合計含有量に対する(B)モノマーの含有量が、30質量%〜70質量%である実施例1〜11は、柔軟性(低硬度性)及び水蒸気バリア性を向上させることができることが分かる。

Claims (4)

  1. (A)(メタ)アクリロイル基を有するイソプレンゴム又は(メタ)アクリロイル基を有する水添ブタジエンゴムからなるポリマーと、
    (B)分子内にアクリロイル基を1つのみ有する環状炭化水素骨格含有モノマーと、
    (C)分子内にメルカプト基を2個〜6個有するチオール化合物と、
    (D)光重合開始剤と、
    (E)ポリイソブチレンからなる液状ポリマーと、
    を含む光硬化性エラストマー組成物であって、
    前記(A)ポリマー及び前記(B)モノマーの合計含有量に対する前記(B)モノマーの含有量が、30質量%〜70質量%であり、
    前記(A)ポリマー32.5質量部〜60質量部に対して、前記(C)チオール化合物3.5質量部〜10質量部と、前記(E)液状ポリマー10質量部〜32.5質量部とを含み、
    前記(D)光重合開始剤の含有量が、前記(A)ポリマー及び前記(B)モノマーの合計100質量部に対して,0.1質量部〜10質量部である、ことを特徴とする光硬化性エラストマー組成物。
  2. シール材に用いられることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性エラストマー組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の光硬化性エラストマー組成物を少なくとも一部に用いたことを特徴とするシール材。
  4. 請求項に記載のシール材を少なくとも一部に有することを特徴とする装置。
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