JP5929227B2 - 基板保持用枠体と基板保持用枠体の搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、剛性であり撓み性を有する矩形状(四角形状)の基板を、同じく矩形状の基板保持用枠体の内周に設けた基板支持板に1枚ずつ載せ、該基板を載せた状態の基板保持用枠体を多段に積み重ねして保管・搬送する用途の基板保持用枠体と基板保持用枠体の搬送方法に関するものである。
基板の例としては薄板ガラス基板があり、特には、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、液晶表示装置用のカラーフィルター基板、それらの中間製品、その他の各種基板等を挙げることができる。
これらの大型の基板は撓みやすく、四周縁辺部のみを支持した場合には、下方にやや湾曲した状態になるが、多段積みした際に基板の相互間が接触しないようにし、かつ高い密度に積層する必要がある。さらに、搬送時や保管時の振動による破損や割れから基板を保護する必要があり、塵埃の混入や汚染を防止する必要もある。
本発明は、特に、基板保持用枠体を従来のように、枠体の左右に張り出した手掛け部や係合部を把持する方法によらずに吸着して搬送可能にすることを考慮した基板保持用枠体とその搬送方法に関するものである。
液晶表示ディスプレイ、プラズマ表示ディスプレイ、有機ELディスプレイ用のカラーフィルター等に用いられる基板は、損傷したり、汚したりすることなく搬送及び保管することが重要である。このような板状物を搬送等する際は、基板同士が接触しないように所定間隔で並列収納する必要がある。
しかし、これら液晶表示ディスプレイ、プラズマ表示ディスプレイ、有機ELディスプレイに代表されるフラットパネルディスプレイ製品は、表示装置自体が大型化していること、小サイズ物であっても多面付けの状態で製造されること等のため、用いられる基板やその中間製品等は大サイズ化しており、1メートル角程度のサイズにもなると、0.7mm厚のガラス基板でも対向する2辺または4辺を支持した場合は、中間部が100mm以上も下方(重力方向)に湾曲した状態になるのを避けられない。基板はさらに2メートル角以上の大サイズ化が求められており、保管スペースや取り扱い装置の問題からこのような基板を高密度で安全に保管し、取り扱いできるようにする必要がある。
特許文献1は、ディスプレイ用基板収納用トレイ、並びに、そのディスプレイ用基板収納用トレイ内に収納されたディスプレイ用基板の取り出し機構および取り出し方法に関する発明である。この発明では、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10の係合部13と下側のディスプレイ用基板収納用トレイ10との係合部13との間に、チャッキング用のチャック爪を挿入することができ、そのチャック爪が、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10の係合部13に係合されることによって、上側のディスプレイ用基板収納用トレイ10のみを、下側のディスプレイ用基板収納用トレイ10から分離して搬送するものである(段落(0036))。本願の吸着による把持装置等とは異なり、係合部が外周枠から外側に延出している為、搬送時の接触により、変形が生じる事があり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事がある問題がある。
特許文献2は、部品トレイを部品挿入装置へ供給する装置に関し、昇降機構と吸着機構で部品トレイを把持することを記載している。真空圧によって部品トレイを吸引把持するバキュームパッドによって構成され、複数のロッド内に吸引通路が形成され、上端からパイプを介して真空装置に接続されている部品トレイ供給装置である(段落(0015])が、本願のようなトレイ自体を積み重ねるための凹凸形状を有せず、又凹凸形状の段差の高さを変え真空吸着面をトレイ同士で接触するような記載もないため、トレイの積み重ねの際のトレイのずれや異物や傷による吸着不良の発生する問題がある。
特開2004−59116号公報 特開平11−312895号公報
先行文献に記載されるものではないが、本願出願前の関係技術について説明する。
図11は、従来の基板保持用枠体の一般的形態である。基板保持用枠体10は、断面が矩形状の中空構造である金属枠材を組み立てして、対向する1対の左右辺11a、11bと他の対向する1対の前後辺11c、11dからなる平面視矩形状の金属枠部11で構成されている。各金属枠部11の4隅は、コーナーピース16により接合されている。枠体の全体を平面にする場合もあるが、対応する1対の前後辺11c、11dの中央部を下方に湾曲させる場合が多い。
金属枠部11の四辺から内周側に基板支持板13が延設されており、薄板基板はこの基板支持板13の上面に周縁がかかるように載せられる。基板支持板13で囲まれる領域Kは、何もない空間域である。金属枠部11と基板支持板13の間には、上下の枠体を位置合わせするための嵌合部12が形成されている。嵌合部12は枠体の表裏面に形成される。図11では、表面側の嵌合部(第1嵌合部12a)のみが図示されている。
左右の辺(一般に基板の長辺側を載せる辺)には、手掛部15が形成され、基板保持用枠体をロボットで搬送する際の把持部にされている。
図12は、従来の基板保持用枠体の梱包状態を示す図である。
基板を基板保持用枠体10に載せて、100〜150段の多段積み重ね体100にし、上面に上蓋21を被せ、下段にインナーパレット30をあてがい、ベルト23で結束し、さらに防振パレット40に乗せた梱包状態にして搬送するのが一般的である。
図10は、従来の基板保持用枠体の搬送方法を示す図である。搬送装置の一方側のみを図示しているが他方側にも一対となる機構があり同様に動作するものである。また、基板A1,A2,A3を載せた状態を示しているが、基板を載せない場合も同様である。
まず、図10(A)(B)のように、枠体搬送装置50に備えられたシリンダ51が下降する。次に、(C)のように、シリンダ51の引き掛け部52を枠体10の手掛部15の下面に差し込みする。この状態で、シリンダ51が上昇すれば、引き掛け部52と手掛部15が係合しその状態(D)で、基板保持用枠体10を搬送できる。
このように従来は、手掛部15で、枠体を把持する方法が一般に行われている。
液晶表示ディスプレイ、プラズマ表示ディスプレイ、有機ELディスプレイに代表される各種フラットパネルディスプレイに用いられる基板は、第6世代(1850*1500mm)、第7世代(2200*1900mm)、第8世代(2500*2200mm)と大型化しこれに伴い基板1枚の付加価値が高くなってきている。
従って、製造工程における基板の取扱いは勿論、工程間における基板の搬送及び保管についても異物や傷などが付かない様に取り扱うことが今まで以上に重要になってきている。
このように基板を載置した枠体を積層して搬送する方式では、基板を載置し多段に積み重ねた枠体を、一枚ずつ取り出す際は、ロボットハンドが枠体の両側面から枠体を把持し移動する。基板を載置する枠体の両側面には、このロボットハンドが把持する手掛部15が枠体から外方向に突出して取り付けられている。
基板の積載効率を上げる為、枠体は、高密度に重ねる工夫がなされ、G6(第6世代)サイズの基板で積層する枠体の間隔は、10mm程度まで狭くすることも可能となり、これに伴い外周に突出した手掛部15の間隔も同じように狭くなる。
従って、ロボットハンドが積層された枠体の両側面の突出した手掛部15を掴む裕度が狭くなり、手掛部15のわずかな変形も把持不良となる。
ロボットハンドが把持する手掛部15は、外周枠から外側に延出している為、搬送時の接触により、変形が生じる事があり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事がある。本発明は、このような把持不良を解決しようとするものである。
別の課題として基板の大型化に伴い基板保持用枠体も大型化及び高重量化になり、枠体の積み重ねや取り出し操作時に使用するロボット、保管装置、開梱装置、梱包装置も大型となり設備場所の観点から省スペース化の要求がある。
また、積層した梱包物をトラック輸送や海上輸送などに用いるコンテナへの収納の観点からも枠体幅サイズの縮小は、重要な課題となってきている。
基板の輸送形態は、基板を保持した高重量物の枠体を載置できる十分な強度を有するパレット上に枠体を積み重ね一番上に蓋を載せベルトなどで固定した積層物を輸送中の振動を和らげる防振台に載置したものをカバーで全体を覆った状態である。
G6サイズの基板を例にとると基板サイズは、1850*1500mmに対して基板を載置する枠体サイズは、1970*1670mmで、上面に載せる蓋サイズは、1979*1670mmで、積層された枠体を乗せるパレットサイズは、1998*1698mmで、これらすべてを載せる防振台サイズは、 2008*1708mmとなり基板サイズに対して水平方向で200mm程度大きくなる。
一方輸送に使われるコンテナは、海上輸送用のコンテナは、世界中の港での効率的な荷役を実現させるためにISO(国際標準化機構)規格でサイズが決められており、世界的には、20フィート、40フィート、45フィートコンテナが用いられているが、日本では、45フィートコンテナは大きすぎてトレーラーに積載されない為、40フィートコンテナが一般的に用いられる。
40フィートコンテナは、長さ(12.2m)×幅8ft(2.438m)となる。
一般的なコンテナにおいて、幅方向における外寸は2,438mm(8フィート)であり、幅方向における内寸は約2,346〜2,352mmである。
基板サイズは、G7サイズで2200*1900mm、G8サイズで2500*2200mmと大きくなり、これらの梱包体のパレットサイズは、幅方向が2100mm以上で2400mmを超えることも推察され、40フィートコンテナの内寸幅方向で収納が難しい状態となる。
本発明は、このような荷扱いの課題についても解決しようとするものである。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、左右に対向する1対の平坦な金属枠材と前後に対向する1対の中央部が下方に湾曲した金属枠材とを四辺に備えた平面視矩形状の金属枠部と、該金属枠部の各辺から内周側に延設した基板支持板を有する基板保持用枠体において、左右の金属枠材の断面形状は上面が凹形状であり、下面が下方に突出する凸形状であって、前記凹形状は前記左右の金属枠材の全長にわたって連続した凹部を形成し、前記凸形状は前記左右の金属枠材の全長にわたって連続した凸部を形成しており、前記凹部の深さが前記凸部の突出高さよりも大きく形成され、該基板保持用枠体を上下に重ねた場合に、上側の基板保持用枠体の前記凸部が、下側の基板保持用枠体の前記凹部に嵌合することを特徴とする基板保持用枠体、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、前記凹部の両側面と前記凸部の両側面のいずれもが、上方に開いた傾斜面であることを特徴とする請求項1記載の基板保持用枠体、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第3は、請求項1または請求項2記載の基板保持用枠体の前記凹部の底部を吸着して懸垂搬送することを特徴とする基板保持用枠体の搬送方法、にある。
上記課題を解決する本発明の要旨の第4は、
前記吸着は、枠体搬送装置のロボットハンドに取り付けられたシリンダ先端が有する吸着パッドが行うことを特徴とする請求項3記載の基板保持用枠体の搬送方法、にある。
本請求項において、金属枠部とは、金属枠材を矩形状に構成した枠体をいい、基板保持用枠体とは、金属枠部に基板支持板等が付加された状態の全体をいうものとする。また、懸垂搬送とは、基板保持用枠体をシリンダの先端が吸着した状態で上下動しまた水平に搬送する動作をいうものとする。
従来、ロボットハンドが把持する手掛部は、金属枠部から外側に延出している為、搬送時の接触により、変形が生じる事があり、これによりロボットハンドによる把持不良が発生する事があった。しかし、本願のように、金属枠部の上面に吸着部を設けたことにより、金属枠部から外側に延出する手掛け部を設ける必要がない為、搬送時の接触による基板保持用枠体の変形は生じ難く、ロボットハンドによる枠体の把持不良の発生を防止できる。
積み重ねた際に金属枠部の上面の凹部深さが下面の凸部の突出高さよりも大きいことにより、凹部の中央部の底部にある吸着部は、金属枠部が上下に重ねられた際に上部に位置する金属枠部の凸部の突出部と接触しない為、傷および汚れが付きにくく、安定した吸着が可能となる。
基板保持用枠体を示す平面図と斜視図である。 基板保持用枠体を吸着している断面を示す図である。 段差部が斜め形状の基板保持用枠体を吸着している断面図である。 基板保持用枠体を積み重ねた断面図で段差寸法を示す図である。 基板保持用枠体を吸着パッドが吸着している図である。 基板保持用枠体を吸着している吸着パッドの配置を示す図である。 枠体搬送装置を示す図である。 枠体搬送装置が基板保持用枠体を懸垂する動作を示す図である。 枠体搬送装置が湾曲した基板保持用枠体を懸垂する動作を示す図である。 従来の基板保持用枠体の搬送形態を示す図である。 従来の基板保持用枠体の一般的形態を示す図である。 従来の基板保持用枠体の梱包状態を示す図である。
以下、まず、基板保持用枠体10について、図面を参照して説明する。
図1に示すように基板保持用枠体10は、左右に対向する1対の平坦な金属枠材11a、11bと前後に対向する1対の中央部が下方に湾曲した金属枠材11c、11dとをコーナーピース16で連結し平面視矩形状に構成した金属枠部11と、該金属枠部11の四辺から内周側に延設した基板支持板13を有する構成にされている。左右の金属枠材11a、11bの断面形状は上面が凹形状であり、下面が下方に突出する凸形状であって、前記凹形状は金属枠材の全長にわたって連続した凹部を形成し、前記凸形状は金属枠材の全長にわたって連続した凸部を形成しており、上面の凹部の深さが下面の凸部の突出高さよりも大きく形成されている。金属枠材を全長にわたり連続した凹部や凸部を形成するのは、製作の容易性からであるが、必ずしも全長にわたり、連続する必要はない。2枚の基板保持用枠体を上下に重ねた場合に、上側の基板保持用枠体の前記凸部が、下側の基板保持用枠体の前記凹部に嵌合することに特徴がある。金属枠部は、図2に断面図を示すが、図2Aに示すように金属枠部の上面と下面が平坦な場合は、積み重ねた時に吸着部が上側の枠体に密着する。
金属枠部を平面で積み重ねるのでなく、図2Bに示すように金属枠部17の上面の凹部の深さが下面の凸部の突出高さよりも大きいことにより、基板保持用枠体を積み重ねた際に凹形状の底部の吸着部17が上に積み重ねられる基板保持用枠体10と直接接触しない構造にある。吸着部が上に重ねられる金属枠部11と直接接触しないため、枠体間に異物を挟み込んだとしても吸着面への傷、変形などが少なくなり、吸着漏れなどによる吸着不良が減少できる。
もう一つの特徴は、図4Bに示すように凹部の両側面と凸部の両側面のいずれもが、上方に開いた傾斜面であることを特徴とする。図4Bに示すように基板保持用枠体10を積み重ねる際に上側に位置する該枠体10の金属枠部11の下面の該凸部を下側に位置する該枠体10の金属部11の上面の凹部に嵌め込みして積み重ねする際に位置ずれが生じても自然に補正され易い(セルフアライメント機能がある)特徴がある。すなわち、図11に示すように特別に嵌合部12を設ける必要はない。
金属枠部11は図3Bに示すように中空構造にしても良い。中空構造では、重量を軽減でき、相対的に強度を高められるからである。
基板保持用枠体10を搬送する方法は、基板保持用枠体の凹部の底部を吸着して懸垂搬送するものであり、図2B、図3、図4、図5に示すように、少なくとも対向する1対の金属枠材11のそれぞれの上面は、断面が凹形状で、該凹形状の平坦な底部は該基板保持用枠体10を懸垂するための吸着部17を備えていることである。枠体10を吸着して保持するので、図11に示すような手掛部15をなくしている特徴がある。
吸着部17を備えるのは、手掛部15を備えない枠体10を搬送可能にするためである。
吸着部17は、金属枠部11の上面の凹部の平坦な底部であり、枠体10を懸垂する際に枠体搬送装置50の吸着パッド60が吸着する部分である。
左右の金属枠材の長手方向に連続した平坦な面であるため、吸着パッド60の位置ずれや吸着パッドを円形でなく、楕円形状も可能である。金属枠部11の狭い平坦部に吸着面積を広げることが可能となる。
図4を用いて、金属枠部11の上面の凹形状の段差部と下面の凸形状の段差部を詳細に説明する。
図4Aは、段差部に傾斜がついてない形状を示すもので、図4Bは斜め傾斜がついている形状を示すものである。h1は上面の凹形状の段差の高さであり、h2は、下面の凸形状の段差の高さである。t1は、上面の凹部の側面の傾斜の角度で、t2は、下面の凸部の側面の傾斜の角度である。該上面の凹部の側面の傾斜角度t1と、下面の凸部の側面の傾斜角度t2は同一であっても良いが、凹部の傾斜角度t1を凸部の傾斜角度t2よりも、1度〜5度の範囲で小さくすることが、重ねられた枠体の分離を容易にすることができる。
gは、基板保持用枠体を積み重ねた枠体間の隙間である。r1は、上面の凹部の底部の平坦部の幅である。
h1とh2の差分が枠体間の隙間gとなる。隙間は、枠体を重ねた際に吸着部17が上側に位置する枠体10に接触しない為に少なくても1から2mmあれば、良い。
図5は、金属枠部11の凹部の底部の吸着部に楕円形状の吸引パッド60が吸着している状態を示した図である。図5Aは、断面図であり、図5Bは、斜視図である。
吸着部17は、金属枠部11の上面の凹部の底部であり、吸着パッドが吸着する底部は、幅方向の寸法r1は、狭いが、左右の金属枠材の長手方向には、長くとれるため、吸着パッドは、幅方向に短く、長手方向に長い楕円形状にすることにより拡大できる。
図6は、枠体搬送装置50の杆体57の先端の吸着パッド60が基板保持用枠体10に吸着する状態を示す図である。杆体57とは、先端に吸着パッド60を備えたシリンダ54とシリンダ駆動装置とを少なくとも有した構成のものである。
図6Aは、吸着パッド60が金属枠部11a及び11bの上面の凹部の底部で、金属枠部11aの両側に中央部から均等な距離に位置する2箇所と11bも同じ配置の2箇所で吸着する場合を示す。図6Bは、吸着パッド60が、金属枠部11a及び11bの上面の凹部の底部で、金属枠部11aの左右の金属枠材の長手方向の中央部1箇所と両側に均等な距離に位置する2箇所の全部で3箇所と11bも同じ配置の3箇所で吸着する場合を示す。図6Cは、金属枠部11aの両端部2箇所と両端部から内側にそれぞれ均等な距離2箇所の全部で4箇所と11bも同じ配置の4箇所で吸着する場合を示す。1対の金属枠部のそれぞれの吸着位置は、懸垂する時にバランスがとるため対称な配置である。吸着箇所は、積載する基板と基板保持用枠体を合わせた重量と吸着パッドの面積と吸着する負圧の圧力によって決まる。
図6Bで示すように左右の金属枠部11a、11bのそれぞれの中央部で吸着するのは、大型基板の場合は、基板保持用枠体10も大きくなり、懸垂したときに撓みを防ぐためである。図6Cは更に大型になった場合に中央部付近を2箇所で吸着し、重量を分散し撓みを軽減するものである。
次に、基板保持用枠体10の枠体搬送装置50について説明する。
最初に図7を用いて、上記基板保持用枠体10を吸着して懸垂する枠体搬送装置50の構成について説明する。
枠体搬送装置50は、ロボットハンド55とロボットハンドの動作を制御するロボット70とにより構成される。該ロボットハンド55は、水平に回転動作を行う回転アーム71、上下動作と前後動作を行う上下アーム72と基板保持用枠体10を吸着保持して懸垂動作を行う懸垂装置56から構成される。
次に懸垂装置56の構成を説明する。
懸垂装置56は、基板保持用枠体10を吸着保持する杆体57と杆体を保持する枠体とを少なくても有する構成にされている。
杆体57は、金属枠部11の上面に密着して封じして減圧状態で吸着する吸着パッド60と吸着パッドを保持するシリンダ51とシリンダ駆動装置58とを少なくても有する構成にされている。
吸着パッドの選定方法について数1、表1、表2、表3を用いて説明する。
数1は、物品を懸垂する場合の吸着パッド面積と真空圧力、および吊り上げ力の関係を示す式である。
Figure 0005929227
数1中、Wは、吊り上げ力(N)、 Cは、吸着面積(cm2)、 Pは、真空圧力(−kPa)、 fは、安全率(水平吊り)を意味する。
本発明の基板保持用枠体は、吸着パッドで水平に吊り上げるものであり、数1で用いられる安全率は、4として、パッドの面積とそのパッドを使用した時に生じる真空圧力とで吊り上げ力が求められる。
第6世代のガラス基板の基板保持用枠体で使用するパッドの選定について説明する。
第6世代基板(1850*1500mm 0.7mmt)を例にすると、その重量は、約5.0kgである。図1に示す第6世代基板を保持する基板保持用枠体で、対向する1対の金属枠部が長手方向に湾曲形状で、図3Bに示す金属枠部の断面が中空で、金属枠部の高さdが10mmで、板の厚さが2mmtのアルミニウム製の基板保持用枠体の重量は、5.5kgである。従って、該基板を保持した状態での基板保持用枠体全体の総重量が10.5kgとなる。
上記第6世代の基板保持用枠体の吸着、懸垂するための吸着パッド径と吸着パッド個数を真空圧力との関係を含めて説明する。
本発明の吸着パッド60は、金属枠部11の左右の金属枠材の長辺方向に平坦な上面の吸着部17と吸着するものであるため、吸着パッド径は、該金属枠部上面の凹部の平坦な底部の幅で制約される。本発明の第6世代の基板保持用枠体10における吸着部17は、該金属枠部11の幅方向で約30mmから50mmであるが、長手方向には平坦であるため、幅方向に短く、長手方向に長い楕円形状の吸着パッドを使用することにより、吸着面積が拡大できる。
吸着パッドの形状が径p1の長さが30mmから50mmの場合での径p2の長さと吸着面積の関係を表1に示す。
Figure 0005929227
真空圧力は、配管の圧力損失や吸着漏れを考慮して−70kPaとする。
真空圧力−70kPaでの楕円形状の吸着パッド1個当たりの吊り上げ力を表2に示す。
Figure 0005929227
総重量10.5kgを懸垂するのに各種吸着パッドの径と必要な吸着パッド数との関係を表3に示す。
Figure 0005929227
吸着パッドの配置は、金属枠部の1辺にバランスをとるために2箇所以上即ち金属枠部11全体で4箇所以上になる。又吸着パッド60が多いと装置の構成が煩雑となる為、全部で6個以下が望まれる。図5Bと表3を用いて楕円形状と必要な吸着パッド個数を説明する。
表3に示すように、吸着パッド60の楕円形状が金属枠部の幅方向の径p1が45mmとした場合に長辺方向の径p2が30mm及び40mmでは、全部で6箇所の吸着パッドが必要である。すなわち1対のそれぞれの辺に3箇所が必要であり、長辺方向の径p2が50mm以上で80mm以下では、全部で4箇所の吸着パッドが必要となり、すなわち1対のそれぞれの辺に各2箇所の吸着パッドが必要となる。長辺方向の径p2が90mm以上では、2個の吸着パッドで吊り上げ可能であるが、2箇所だけで高重量の基板保持用枠体を懸垂するのは、吸着不良やバランスを崩す可能性もある為、避けた方が良い。
次に吸着パッド60の幅方向の径p1が30mmとした場合に長辺方向の径p2が50mm及び60mmでは、全部で6個の吸着パッドが必要であり、長辺方向の径p2が70mm以上で90mm以下では、4個の吸着パッドが必要となる。
上述した内容より、本発明の基板保持用枠体10は、吸着部17を枠体の長辺方向に長く取れる為、軽量化や省スペース化の為に枠体の幅を狭くしても、楕円形状の吸着パッドを用いて、少ない吸着パッド個数で吊り上げが可能となる。
(材質に関する実施形態)
パッドの材質は、ニトリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、クロロプレインゴム等があり、使用目的により、選択される。液晶デイスプレイパネル用の基板の取扱いに対しては、直接に基板に接触するものではないが、汚染した場合に後の工程でポリイミドの配向膜の塗布工程で塗布膜のはじき現象が生じる可能性があるため、シリコーン系ゴムやフッ素系ゴムは、使用を避けた方が良い。
吸着パッドの材質は、吸引した時の密閉性があり、高重量物を懸垂した時の加重に対して強度を持つ材料が好ましい。
金属枠材11に使用する材料には、軽量で腐食を生じない金属材料を使用できる。具体的には、純アルミニウム、ジュラルミン(アルミ、銅(3.5〜5.5%)、マグネシウム)系、アルミニウム−マンガン系等のアルミニウム合金等を使用できる。これらの材料を中空押し出し加工して枠形を製造する。
上述した内容で第6世代基板(1850*1500mm 0.7mmt)の大型基板を高密度に積層し保管や輸送などに用いられる基板保持用枠体について実施形態を説明する。
断面の上面が凹形状で、下面が下側に凸形状であり、上面の凹部の深さが下面の凸部の突出高さよりも大きい形状であり、左右の金属枠材の長手方向に平坦な金属枠材と前後の金属枠材の長手方向に中央部が下方に湾曲した1対の金属枠材を厚さ2mmのアルミニウムで中空押し出し加工にて製造した。該金属枠材は、コーナーピース16で接続し、内側に延設した基板支持板を有する平面視矩形状の基板保持用枠体を形成した。
嵌合部は、金属枠部の上面の凹部と、下面の下側に凸部とした。凹形状と凸形状のそれぞれの断面は、金属枠部を積み重ねるのが容易にする為に斜め傾斜にした。図4Bの各寸法は、以下とした。
上面の凹部の深さh1は、5mmで溝の底部の幅r1は40mmで、下面の凸部の高さh2は3mmで、凹部の段差部の傾斜角度t1は30度で凸部の段差部の傾斜角度t2は、32度とした。基板保持用枠体を積み重ねた時の上面と下面のギャップgは、2mmとなった。
吸着部17は、図1に示すように前記基板保持用枠体10の対向する平坦な1対の金属枠部11aと11bとに上面の凹形状の底部の平坦部に設けられる。吸着部17は、図6Aに示すように、1対の金属枠部に対象な位置にそれぞれ3箇所ずつ全部で6箇所に配置した。
基板1850*1500mm 0.7mmtのガラス基板の重量は、5kgでアルミ製の基板保持用枠体は、5.5kgで総重量は10.5kgであった。
吸着部17は、枠体搬送装置50の杆体57の先端の吸着パッド60と吸着する部分であり、吸着パッド60が接触する平滑な面であり、該基板保持用枠体に対しては、枠体搬送装置の吸着パッドは、楕円形状で短軸径は30mmとし、長軸径は50mmとし、6箇所で吸着することとした。吸着パッドの材質はウレタン樹脂系を使用した。
上記で製作した枠体搬送装置50を、ガラス基板を基板保持用枠体10に載せて行う搬送に継続的に使用し、安全に実用できることが確認された。吸着および、吸着解除時に基板を汚染する問題も生じることがなかった。
10 基板保持用枠体
11 金属枠部(金属枠材)
11a,11b 左右の金属枠部(金属枠材)
11c,11d 前後の金属枠部(金属枠材)
12 嵌合部
13 基板支持板
15 手掛部
16 コーナーピース
17 吸着部
20 上蓋
21 表面板
22 結束機構
23 結束ベルト
30 インナーパレット
40 防振パレット
50 基板保持用枠体の搬送装置
51 シリンダ
52 引き掛け部
55 ロボットハンド
56 懸垂装置
57 杆体
58 シリンダ駆動装置
60 吸着パッド
70 ロボット
71 回転アーム
72 上下アーム
100 枠体の多段積み重ね体
A 基板
K 基板保持用枠体の空間域

Claims (4)

  1. 左右に対向する1対の平坦な金属枠材と前後に対向する1対の中央部が下方に湾曲した金属枠材とを四辺に備えた平面視矩形状の金属枠部と、該金属枠部の各辺から内周側に延設した基板支持板を有する基板保持用枠体において、
    前記左右の金属枠材の断面形状は上面が凹形状であり、下面が下方に突出する凸形状であって、
    前記凹形状は前記左右の金属枠材の全長にわたって連続した凹部を形成し、前記凸形状は前記左右の金属枠材の全長にわたって連続した凸部を形成しており、
    前記凹部の深さが前記凸部の突出高さよりも大きく形成され、該基板保持用枠体を上下に重ねた場合に、上側の基板保持用枠体の前記凸部が、下側の基板保持用枠体の前記凹部に嵌合することを特徴とする基板保持用枠体。
  2. 前記凹部の両側面と前記凸部の両側面のいずれもが、上方に開いた傾斜面であることを特徴とする請求項1記載の基板保持用枠体。
  3. 請求項1または請求項2記載の基板保持用枠体の前記凹部の底部を吸着して懸垂搬送することを特徴とする基板保持用枠体の搬送方法。
  4. 前記吸着は、枠体搬送装置のロボットハンドに取り付けられたシリンダ先端が有する吸着パッドが行うことを特徴とする請求項3記載の基板保持用枠体の搬送方法。
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