JP2013071735A - 基板保持用枠体と基板の梱包体 - Google Patents

基板保持用枠体と基板の梱包体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板保持用枠体は、大型ガラス基板を載置し、複数枚を積層して搬送あるいは保管に用いられ、搬送時の衝撃や振動に対しての強度が求められると同時に保管スペースの節減、輸送効率の向上と共に、製造装置の小型化、効率化が求められる。2メートル角程度の大サイズ薄板基板を安全に保管・輸送できる基板保持用枠体等を提供する。
【解決手段】中央部が下方に最適な撓み率で湾曲した前後の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板を有し、平坦な左右の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板を有し前後左右の金属枠と基板支持板と嵌合部を有し、基板保持用枠体を位置合わせし基板間隔を短縮して積み重ねることを可能にする基板保持枠体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、剛性であり撓み性を有する矩形状(四角形状)の基板を、同じく矩形状の基板保持用枠体の内周に設けた基板支持板に1枚ずつ載せ、該基板を載せた状態の基板保持用枠体を多段に積み重ねして保管・搬送する用途の基板保持用枠体とそれを用いた基板の梱包体に関する。
基板の例としては薄板ガラス基板があり、特には、プラズマデイスプレイ、有機ELデイスプレイ、液晶表示装置用のカラーフィルター基板、それらの中間製品、その他の各種基板等を挙げることができる。これらの大型の基板は撓みやすく、四周縁辺部のみを支持した場合には、下方にやや湾曲した状態になるため、多段積みした際に基板の相互間が接触しないようにし、かつ高い密度に積層する必要がある。さらに、搬送時や保管時の振動による破損や割れから基板を保護する必要があり、塵埃の混入や汚染を防止する必要もある。
このような保管・搬送装置には、基板保持用枠体と共に、多段に積み重ねした基板保持用枠体全体の下面を受けるインナーパレット、最下段に用いる防振パレットが用いられ、さらには、基板保持用枠体の上面や周囲を保護する上蓋やカバー等が用いられる。
本発明はこれらの搬送・保管装置中、特に、基板保持用枠体とそれらを使用した基板の梱包体に関するものである。
液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネル、それらのカラーィルター等のようなガラス基板を損傷したり、汚したりすることなく搬送及び保管することが重要である。このような板状物を搬送等する際は、板状物表面の機能層を保護するため、基板同士が接触しないように所定間隔で並列収納する必要がある。
しかし、これら基板であるカラーフィルター基板やその中間製品等は表示装置自体が大型化していること、小サイズ物であっても多面付けの状態で製造されること等のため、大サイズ化しており、1メートル角程度のサイズにもなると、0.7mm厚のガラス基板でも対向する2辺または4辺を支持した場合は、中間部が100mm以上も下方(重力方向)に湾曲した状態になるのを避けられない。基板はさらに2メートル角以上の大サイズ化が求められており、保管スペースや取り扱い装置の問題からこのような基板を高密度で安全に保管し、取り扱いできるようにする必要がある。
特許文献1は、複数の可撓性材料のシートを保持する容器を提案している。この容器は、両側の容器壁に対となる湾曲した細幅の溝を複数形成し、各対の溝に可撓性材料のシートを変形させて差し込みし、両側の容器壁により保持するものである。
しかし、この容器は、湾曲した溝の間に可撓性材料のシートを保持するため、シートを溝の間に差し込み、また湾曲した溝に差し込まれた可撓性材料のシートを引き出しする作業が困難であるという問題がある。シートの収納や引き出しの際に、破損が生じ易く、また、可撓性材料のシートの容器壁や溝との接触による異物や塵埃の発生も問題となる。さらに、人手で扱いできないような大型の基板に対しての自動化も極めて複雑な装置が必要になる問題がある。
特許文献2も、大型ガラス基板用搬送トレイを提案している。このものは、前後左右に側縁部を有する有底の容器であり、底面中央部が上方に湾曲したトレイ面に設けた支え突起上にガラス基板を載せるようにしている。底面の湾曲形状について中央部と両端部の高さの差を30から100mmで規定しているが、湾曲形状が円弧面であることや曲率半径についての記載はない。有底のトレイであることや側縁部や押さえ板等を有する複雑な構成からなり、本願のものとは相違している。
特許文献3も、ガラス等の矩形状の板状物を保持するトレイについて記載している。このトレイは板状物の対向する2辺を湾曲した支持部に載せることを記載し、湾曲した面の断面形状が、円弧もしくは楕円の外周形状の一部になるように形成することも記載している(請求項7)。しかし、どの程度の円弧が好適であるかを示す具体的な数値は記載されていない。
特開2002−128182号公報 特開2004−149149号公報 特開2008− 30818号公報
このような中、近年、特に、液晶表示装置用フラットパネルにおいては、より大型のカラーフィルター基板の製造が要求されており、カラーフィルター基板やその中間工程基板の輸送方法、保管装置は、さらに一層の、輸送効率向上による輸送コスト低減や保管場所の省スペース化が求められている。一方カラーフィルター基板やその中間工程基板のの安全な取扱いも重要な課題となって来ている。
ちなみに、第6世代といわれる基板は、1500mm×1850mmのサイズ、第8世代は、2200mm×2500mmのサイズ、第9世代は、2400mm×2800mmのサイズとなっている。
カラーフィルター基板には、ガラス材料が使用されているが、表示装置の大型化や多面付け化の要請に伴い、ガラス基板が大サイズ化し、基板の両辺を支持した場合は、中央部分でかなりの撓みが生じるのが実情であり、平面な状態で、輸送、保管することはできない。
このようなガラス基板を嵩高にならないように、高い密度で集積して搬送・保管することは、保管スペースの節減のみだけではなく、取り扱い装置や搬送装置の大型化を防ぎ、ひいては、資源の節減や製造コストの低減に寄与することになる。
従来、使用されている基板保持枠では、フォークリフトによる搬送やトラック輸送の際、振動を受け、ガラス基板の縁辺部等に破損が生じる問題があった。僅かな破損であっても、飛散したガラス粉はその梱包体全体に影響を与え、また、製造装置に混入する場合には製造ライン全体を対しても影響を与える問題があった。
また振動による基板保持枠からの発塵および外部からの異物の混入など輸送による品質問題もあった。
本発明は、このような課題を解決すべく、鋭意研究して完成されたものである。
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、矩形状の薄板基板の1枚を、収める基板保持枠体であり、平面視矩形状の金属枠部を有し、(1)中央部が下方に湾曲した前後の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板と(2)平坦な左右の金属枠部と該金属枠部に沿って枠内側に延設した基板支持板と(3)前後左右の金属枠部と基板支持板の境界部または金属枠部の外周に、金属枠部の表面および裏面に沿って形成されている嵌合部との(1)から(3)で構成されている基板保持用枠体であって、
前記前後の金属枠部から延設した基板支持板の基板支持面の形状が中央部に向かい下方に湾曲した形状であって、以下に定義する撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲になるように、基板を撓めて支持する基板支持面を有することを特徴とする基板保持用枠体、にある。
撓み率(δ/L)=基板支持面の最大撓み深さ(δ)/基板支持面の長さ(L)
上記において、前記湾曲した前後の金属枠部に沿って枠内側に延設した基板支持板の基板支持面の断面形状が、その両端部では直線状であり、その範囲を除く中央部分が、下方に湾曲した形状である、ようにすることができる。
大型の湾曲した枠体の作成は、高精度を維持する事は、難しいが両端部を直線状にすることにより、高精度が維持しやすく、また作成にかかる費用も安くできる。
また、前記基板支持板の基板保持幅が30mmから100mmの範囲である場合には基板の振動をよりよく抑制することができる。
なお、基板保持幅は、基板の裏面を枠体周辺で保持する各辺の幅であり、基板の清浄度を保つために接触面積を極力少なくすることが要求される。
基板支持板の上面には、記載はしてないがガラス基板など破損し易い材料を保持する場合は、基板と接触する部分には、傷などを防ぐ為の樹脂製の基板支持部材や樹脂製のテープなどが装着されている。
一般に基板を安定して保持するには、基板保持幅を大きくする必要があるが、大きすぎると基板支持板自体の振動によるバタツキが生じ、発塵の原因にもなる。
さらに上記において、基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mm間隔で積み重ね可能にすることもできる。枠体を短い間隔で積み重ねる場合は、保管や輸送効率、省スペースに寄与することができる。
上記課題を解決する本発明の要旨の第2は、基板を載置した状態の上記基板保持用枠体を、嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋が基板に接触しないようにし、最下段の基板保持用枠体の嵌合部にインナーパレットの嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルトで結束し、防振パレットに載せて搬送可能にしたことを特徴とする基板の梱包体、にある。
本発明の基板保持用枠体は、前記前後の金属枠部から延設した基板支持板の基板支持面の形状が中央部に向かい下方に湾曲した形状であって、撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲であるため、基板を撓めて支持する基板支持面を有する構造により基板が搬送時に受ける振動の加速度に対して、基板の変位量が最小となるように、前後の基板支持板の基板支持面の形状が設計されている。そのため、トラックによる輸送やフォークリフト搬送等の振動による基板の上下動が少なく、基板の破損を少なくでき安全に搬送、保管することができる。
本発明の基板保持用枠体は、基板支持面の長さが、1000mm〜1200mm程度を超える場合は、前記前後の金属枠体の基板支持板断面の基板支持面の形状がその両端部では直線状にされ、その範囲を除く中央部分が、下方に湾曲した形状にされている構造を有する場合には、基板の裏面を保持する面積を増やすことにより振動による基板の上下動を少なくして搬送できる。
本発明の基板保持用枠体および基板の梱包体は、湾曲した基板支持枠体を用いて、例えば、第6世代のガラス基板1500mm*1850mm(厚み0.7mm)を搬送した場合、トラックでの輸送時において通常生じる振動の加速度30m/s2において、振動振幅を5mm未満に抑えることができる。それにより、基板間隔を10mm〜15mm程度に短縮し積載することが可能となる。
また加速度30m/s2で振動させた際の上下の基板の相互間の振動の位相差が1mm以内であることにより、基板間隔を10mm〜15mm程度に短縮して積載しても上下の基板は、ほぼ同じ方向に振動することにより基板同士の接触を防止することができる。
振動による基板の上下動が少ないので金属枠の厚みを薄くし、基板間間隔を接近させられるので、枠体に収納された高密度の基板集積体を実現できる。
従来 第6世代のガラス基板1500mm*1850mm 0.7mmtは基板の撓みの為、基板を積層する際、基板同士が接触しない為には、30mm程度の間隔が必要であり、輸送手段のコンテナの高さ制限の為、積層は60段に積み上げるのが限界であったが、10mmの間隔が可能となり、150段まで積層した梱包が可能となった。
このことは、基板の保管スペースの節減、輸送効率の向上と共に、製造装置の小型化、効率化にも寄与するものである。
さらに、本発明の基板保持用枠体は、嵌合部を金属枠部自体にではなく、枠体自体や基板の荷重を受けない金属枠部の内周側に形成したので、誤って枠体を重ねた場合にも嵌合部が変形し難く、位置合わせが不完全になることが少ない。
基板保持用枠体を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は平面図である。 基板保持用枠体の湾曲する後側辺の正面図である。 基板保持用枠体に基板を載せる状態の外観斜視図である。 図1(A)の左右の金属枠体のz−z線での断面図である。(A)は、基板保持用枠体に基板を載置する前であり、基板保持用枠体を3段に積み重ねした状態の図である。(B)は、基板保持用枠体に基板を載置した状態で枠体を3段に積み重ねした状態の図である。 基板を載せた基板保持用枠体を多段に重ね、インナーパレット、防振パレットを用いて梱包した状態の図である。 撓み率(100/1500)の基板保持用枠体に基板保持幅(50mm)で基板を積載し、加速度を与えた場合の、基板の振幅変位状態を示すグラフである。 基板を積載した基板保持用枠体に加速度を与えた場合の、基板の位相変位状態を示すグラフである。 振動による振幅測定方法を説明する図である。 数1を用いて両端辺を支持したガラス基板の撓みを表したグラフである。 有限要素法による強度解析にて長辺方向が直線で、短辺方向が最大撓み100mmの枠体でガラス基板を支持した場合の最大応力と撓み形状を表すグラフである。 有限要素法による強度解析にて4辺がフラットな枠体でガラス基板を支持した場合の応力と撓み形状を表すグラフである。 数1でシミュレートした自重撓み曲線と近似した円弧を示す図である。
以下、まず本発明の基板保持用枠体について、図面を参照して説明する。
図1は、基板保持用枠体を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は平面図である。
図1(A)の斜視図のように、基板保持用枠体10は、平面視は矩形状の枠体であるが前側と後側の辺の中央部が下方(重力方向)に湾曲した枠体となっている。
図1(B)の平面図ように、四辺にフレーム状の金属枠部11(11a,11b,11c,11dからなる)を有している。この金属枠部11部分が、多段に積み重ねる基板保持用枠体10と基板の全重量を支える構造部材となっている。
金属枠部11の左右側の辺11a,11bは平坦な直線状の金属枠部であるが、前後側辺11c,11dは、前記のように下方に湾曲した形状にされている。四周の金属枠部11からは、基板Aが接触して載せられる定幅の基板支持板13(13a,13b,13c,13d)が内周側に延長して設けられている。左右の基板支持板13a,13bと前後の基板支持板13c,13dは重ならないようにするため、重なる部分の左右支持板は切り欠きされている。
基板支持板13により囲まれる領域Kは開口域である。この領域の全体と基板支持板13にかけて、基板Aが載せられることになる。図1(B)では、基板Aの前後左右縁が均等の幅fで基板支持板13に載っている状態が示されている。この基板支持板の前後の支持板13c,13dの断面形状(基板Aが載る面の形状)を湾曲形状にすることに本発明の特徴がある。その詳細については後に詳述する。
なお、枠体の前後と左右は、本来、対向する2辺のいずれを前後または左右としても良いが、本明細書では、区別し易いように矩形状の基板の長辺側の2辺を左右辺としている。
図1(B)に示すように、fは、基板支持板の基板を保持している部分の基板外側の端部から内方向の長さである。
金属枠部11と基板支持板13の間には金属枠部11に沿って、上下に重ねる枠体の位置合わせを行う嵌合部12が形成されている。図1(B)では図示されないが、下面内周に沿っても嵌合部が形成されているものである(図4参照)。
また、左右の金属枠部11a,11bの外側には、手掛部15が形成されている。手掛部15は、ロボットアーム等で枠体を把持する部分である。
基板支持板13と嵌合部12、手掛部15は、通常金属枠部11と同質の材料からなっている。ただし、この嵌合部12は、金属枠部11と基板支持板13の間ではなく、金属枠部11の外周側に沿って形成しても良いものである。この明細書および図面では、説明を簡潔にするため、金属枠部11と基板支持板13の間に嵌合部12があるもののみを記載している。
前後の辺11c,11dは、同じ形状で湾曲しており、湾曲した金属枠部11から基板支持板13c,13dが延設されている。この基板支持板13c,13dの上面に基板Aが載せられるので、その面の形状が、枠体に基板を載せて搬送する際の基板Aの安定性に影響を与える。
従来技術では、この湾曲形状を、「基板の自然な撓み形状に合わせる」とするものが多いが、1500mm×1850mmサイズのガラス基板(厚み0.7mm)の長辺側端縁を支持し自然な撓み形状にした場合、350mm程度も短辺の中央部が沈む形状になり、実用的な湾曲形状ではなかった。
本発明では、後述するように各種の試験を行った結果、湾曲形状は、撓み率(δ/L)=基板支持面の最大撓み深さ(δ)/基板支持面の長さ(L)、とした場合に、
撓み率δ/Lが、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲にある、ようにすることを提案するものである。
ここで、基板支持面とは、基板支持板と基板とが接触している面を意味し、基板との相対的関係で定まる面のことである。例えば、後側辺の基板支持板13dの曲面の長さが、1800mmであって、そこに、1500mmのガラス基板を載せた場合は、接触している面である基板支持面の曲面に沿った長さ(L)は1500mmである。すなわち、δやLは、基板保持用枠体単独で定まる数値ではない。
図2は、基板保持用枠体の湾曲する後側辺の正面図であり、基板Aが湾曲した基板保持用枠体に載せられた状態を示している。この状態で、基板Aの断面形状は、前後の基板支持面とほぼ同一の湾曲形状となっている。理解の容易のため、左右の金属枠部11a,11bと基板支持板13a,13bの断面も図示している。なお、説明の都合上、後側辺としているが前側辺も同一湾曲形状にされる。
基板Aの裏面を支持する前後側辺の基板支持面の長さ(図2に置いて距離L)に対する最大撓み深さ(図2に置いて距離δ)の比率(δ/L)とした場合、撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲にあることが搬送中の振動を少なくできることが解明されている。ただし、前後側辺の金属枠体の基板支持板断面の形状が、その両端部から30mm〜150mmの範囲(図2中、ElとEr部分)では直線状にされていても、その範囲を含む部分が該撓み率の湾曲形状にされていれば、振動による影響は同様に少なくできることも明らかにされている。
左右の基板支持板13a,13bの端部は、前後の基板支持板13c,13dとは重ならないようにするために図1(B)のように切り欠かれている。図1(B)中、符号fは、基板Aと基板支持板が接触する幅であり、基板保持幅というものとする。
この基板保持幅も基板に振動を与えた場合の基板の安定性に影響する。この詳細についても後述する。
図3は、基板保持用枠体に基板を載せる状態の外観斜視図である。
基板保持用枠体10に基板Aを載せる場合は、静止させた状態の基板保持用枠体10に対して、上方から基板Aを下降させて載置しても良いが、製造装置から出された基板Aを一旦平面な架台上に停止させ、その状態で基板保持用枠体10を架台の周囲下方から上昇させて基板Aを掬い上げるように載せる方法が、基板Aへの落下異物防止の観点より、一般に用いられる。
基板Aは基板支持板13面に沿って置かれるが、自重により撓んだ状態になる。その際、基板Aの機能層面は上面にされ、上段の基板保持用枠体10の基板支持板13面にも接しないようにされる。
図4は、図1(A)の左右の金属枠体のz−z線での断面図である。(A)は、基板保持用枠体に基板を載置する前であり、基板保持用枠体を3段に積み重ねした状態の図である。(B)は、基板保持用枠体に基板を載置した状態で枠体を3段に積み重ねした状態の図である。いずれも左側断面のみが図示されているが、右側にも対称形の断面形状が現れる。3段としたのは例示であり、実際はさらに多段にする。
基板保持用枠体10を既に基板Aを載せた他の基板保持用枠体10に順次積み重ねることにより、枠体の多段積み重ね体にすることができる。上下の枠体の積み重ねは、枠体10の下側の嵌合部12bの下面と、枠体10の上側の嵌合部12aの上面とが係合することにより嵌め合わせされ、位置合わせが確実に行われる。基板保持用枠体10は、最大150段程度に積み重ねできる。
金属枠部11には、軽量化の目的からアルミやアルミ合金等の材料を使用する。図のように、断面が矩形状または正方形状であって、中空構造を好適に採用できる。
図4の場合、基板支持板13は金属枠部11の上面から延出して設けられているが、下面側から延設して基板支持板13としてもよい。基板支持板13の金属枠部に沿う部分は、上側嵌合部12aとなっている。下側嵌合部12bは金属枠部11の下面から短く延出する突起片として設けられている。基板支持板13を下側にした場合は、この突起片を上面側から突出するようにしてもよい。
基板支持板13は、一定幅H1で設ける。H1は、30mm〜150mm程度であるが、前記の基板保持幅fは、50mm程度得られれば良い。左右の金属枠部11a,11bに設ける基板支持板13a,13bは、基板Aの形状に沿わせるため、角度αで下方に屈曲されている。
前後の金属枠部11c,11dの基板支持板13c,13dは、長さ方向は例えば、1500mm幅基板の場合、最も深く撓んだ中央部分で、両端から50mmから150mmの範囲とするのが好ましい。内周方向側は下方には屈曲させないで良い。
前記の図4の場合、1500mm×1850mmサイズのガラス基板(厚み、0.7mm)で、段ピッチ間隔d(図4(A)参照)を10mm〜15mmとすることができる。基板のサイズが一層大型化すれば、撓み量は大きくなるが、撓みの程度が一定(同一品種内でばらつきがない。)であれば、均一な撓み量となるので同一の段ピッチ間隔を採用できる。
金属枠部11の四隅は、図1(A)に図示のように、樹脂製等のコーナーピース16を端部に嵌め込みして連結できるが、可能であれば溶接等で接合してもよい。コーナーピースの場合、金属枠部11との連結部が平滑に接続されるように注意する。
コーナーピース16内に差し込みされる金属枠部11は切削して薄肉化し、コーナーピース16の表面と金属枠部11の表面との間に段差が生じないようにする。コーナーピース16自体にも嵌合溝を形成するのが好ましい。金属枠部11とコーナーピース16は、2辺の角度が直角に維持されるように、ボルトとナットで強く固定される。
次に、本発明の基板の梱包体について説明する。
図5は、基板を載せた基板保持用枠体を多段に重ね、インナーパレット、防振パレットを用いて梱包した状態の図である。
すなわち、各1枚の基板を載せた状態の基板保持用枠体10を、金属枠体の嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋21の嵌合部を嵌め合わせして封じ、かつ上蓋21が基板に接触しないようにし、最下段の基板保持用枠体の嵌合部に基板の湾曲形状を納め基板に接触しない形状にされたパレット(インナーパレット)30の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルト23で結束し、さらに防振パレット40に載せ、フォークリフト搬送や貨物としてトラック輸送可能にされるのが通常である。
(材質と製法に関する実施形態)
基板保持用枠体10は、枠部材に構造強度を有する金属材料等を使用する。基板保持用枠体10自体と基板Aの合計荷重に耐える必要があるからである。例えば、前記第6世代の場合、1枚のガラス基板が5.1kg、基板保持用枠体が5.5kgになるので、150段にした場合、1.6トン以上となる。
従って、金属枠部11に使用する材料には、軽量で腐食を生じない金属材料を使用できる。具体的には、純アルミニウム、ジュラルミン(アルミ、銅(3.5〜5.5%)、マグネシウム)系、アルミニウム−マンガン系等のアルミニウム合金等を使用できる。これらの材料を中空押し出し加工して枠形を製造することができる。金属枠部は、直線状の2辺と湾曲した円弧状の2辺を4隅で連結して構成される。湾曲した円弧状の辺は、連続した一体で作製しても可能であるが、大型基板用では、1辺の長さが長くなり、製作する上で治具の大型化もあり、技術面、コスト面で難しくなる。金属枠部は、ガラス基板を保持する面であり、一体でガラス基板が馴染む湾曲する面を持っていれば。分割して作製して後で連結しても良い。
コーナーピース16には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系プラスチック材料、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、ナイロン66、ナイロン610といったポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のプラスチック材料を使用できる。これらの材料を金型を用いインジェクション成形して製造できる。
(基板支持板の湾曲形状について)
基板を湾曲させて保管する考えは、既述のように先行技術にも見られるが、その基板支持板の湾曲形状は、自然な撓み形状に合わせる方法が主として行われてきた。しかし、基板が大サイズ化すると、撓み量が300mmから500mm程度にもなり、搬送時の揺動が大きく、実用に供し得ない状態になってきている。
1500mm*1850mmサイズ(厚み0.7mm)のガラス基板の両端長辺を単純支持した場合の自然な撓み量を、レーザー変位計で測定した結果、短辺の中央部の最大撓み量は約350mmであり、この結果より多項式で近似すると数1のようになる。図9は、これを表すグラフである。なお、横座標xは、原点(0,0)からの基板距離mm、縦座標yは、水平面に対する撓み量mmである。
Figure 2013071735
一方、有限要素法による強度解析の結果では、1500mm*1850mmサイズ 0.7mmtのガラス基板の長辺2辺を支持した場合の最大撓み量は、350mmで、ガラス基板に働く最大応力は44MPaとなる。この値は、一般的なガラス破壊応力の47MPaに近くガラスへダメージを与える危険性が非常に大きい状態である。ガラス基板の破壊を防ぐ為には、ガラス基板に懸かる応力は、前述の最大応力に対して安全率1/3以下での支持が安全上望ましい。
前記ガラス基板の短辺2辺の中央部の撓み状態は、実際の取扱いで約100mm程度が安定していることより、短辺の最大撓み量を100mmとして、数1に係数を掛けて撓み形状をシミュレートした。この状態でのガラス基板に懸かる最大応力は、有限要素法による強度解析の結果、約11MPaとなり、ガラス基板に対する破壊応力の安全率が確保できると考えられる。
次に、(1)両短辺2辺が湾曲し、長辺2辺が直線状の湾曲枠体で前記ガラス基板を支持した場合と、(2)短辺2辺と長辺2辺の4辺が直線状の平面枠体で支持した場合の撓み及び応力について、有限要素法で強度解析を行った。その結果を、図10と図11を参照して説明する。
図10は、要素法による強度解析にて長辺方向が直線で、短辺方向が最大撓み100mmの枠体でガラス基板を支持した場合の最大応力と撓み形状を表すグラフである。
図10に 示すように、矢印x1のガラス基板の短辺方向は、枠体の短辺の湾曲形状に沿った撓み曲線となり、矢印x2のガラス基板の長辺中央部同士を結ぶ中央線の撓みは、枠体の短辺の湾曲形状に沿った撓みとほぼ同じである。 即ち長辺側の基板端から中央部に向かい枠体の撓みに倣って100mm下方に撓みが生じている。しかし、この撓みは枠体に倣った撓みであり、ガラス基板の自重による撓みは、ほぼ無い状態といえる。
これに対してガラス基板の長辺方向は、矢印y1の枠体の長辺の直線上の枠に沿った部分は枠体と同じ位置で直線状で、矢印y2のガラス基板の短辺中央部も長辺方向は、基板端部に対して100mm下方の位置で直線状である。短辺の中央部同士を結ぶ中心線の撓みは、ほぼ無い状態となる。
即ちガラス基板の短辺は、湾曲枠体に保持された状態で、ガラス基板の長辺方向は、直線状で撓みの殆ど無い状態である。
この場合のガラス基板に懸かる最大応力は、11.1MPaで応力の分布は、長辺方向に伸びたなだらかな分布である。即ちこの状態で振動した場合、ガラス基板の破壊応力の1/3以下で安全な応力で短辺、長辺ともしっかり保持された状態と考えられる。
図11は、有限要素法による強度解析にて4辺がフラットな枠体でガラス基板を支持した場合の応力と撓み形状を表すグラフである。
これに対して図11のように4辺フラットな枠体でガラス基板を支持した場合は、矢印x2及びy2の部分で最大撓みは基板中央部で10.4mmと撓み量は小さいが、矢印x1及びy1の枠体に沿った基板の端部が1mm程度枠体より浮きが生じる。即ちガラス基板の端部が枠体から浮き保持が不安定となる。
また、最大応力は、13.4MPaで4コーナー部に懸かり、応力分布も中央部に向かい傾斜が大きい。即ちこの状態で振動した場合基板が上下に揺れ安定性の無い保持状態であると考えられる。
この推測が正しいことを実証するために、後述するように、1500*1850mmサイズ(厚み0.7mm)のガラス基板を使用し、短辺の撓み率が60/1500〜350/1500の範囲の各種撓み率の基板保持用枠体を用いて、振動試験を行った。その結果は、表1に示されるように、70/1500〜150/1500の範囲が良好な結果を示すことが確認された。
なお、撓み曲線として、数1に係数を乗じた曲線が適切なことを説明したが、この曲線は、図12に示すように円周の一部(円弧)に近似する曲線であるので、両端部の直線部を除く中央部の該湾曲形状部は、「撓み率の近似した」円弧でもよいことになる。円弧にした場合、曲率半径は、4020mm〜1850mmとなる。
以上の結果より1500mm*1850mmサイズ 0.7mmtのガラス基板に対して中央部で100mm程度下向きに撓ませた状態において、ガラス基板が受ける応力は、ガラス破壊応力の1/3以下となることより、撓み量を100mmとし、ガラス基板の周辺部における基板保持幅について振動振幅、品質等の検討を行った。
表2に示すように基板保持量としては30mmから100mmが適用可能範囲であった。
振動試験方法
ガラス基板を湾曲した基板保持用枠体に載せ、インナーパレット上に2段に重ねた状態でフォークリフトのフォークに載せ加速度30m/s2で振動させた時のガラス基板の振動振幅をレーザー変位計で測定し、各種湾曲トレイにおけるガラス基板の振動振幅の比較を行った。
図8は、振動による振幅測定方法を説明する図である。
測定方法は、図8に示すように、2つのレーザー変位計R1,R2を同時に用い、各振動付与時における基板の位置を比較することにより、位相差を測定することができる。図8の場合、レーザー変位計R1は、上段のガラス基板からの反射光を測定し、R2は、下段のガラス基板の反射光を測定する状態になっている。同時における位相が静止時と比較して変化が小さければ、位相変化は小さいことになる。レーザー変位計は、キーエンス LK−G80等を使用でき、本試験も当該測定機によった。
なお、30m/s2は、実際にトラック輸送した際に測定した振動の加速度でもある。
振動試験結果
前記試験方法にて、1500*1850mm 0.7mmtのガラス基板を短辺の撓み率が60/1500、70/1500、80/1500、100/1500、150/1500,200/1500、350/1500の各種撓み率で基板の基板保持幅は50mmでの応力および振動振幅を表1に示す。
基板にかかる応力は撓み率が100/1500の場合で11.1MPaであり、撓み率がこれより小さい場合は、基板にかかる応力は、11.1MPa以下である。これは、ガラス破壊応力の47MPaの1/3以下であり、ガラス基板へのダメージは少なくガラス基板の破壊に対して問題ない。撓み率が150/1500で応力15MPaとガラス破壊応力の47MPaのほぼ1/3となり撓み率がこれより大きいと基板のかかる応力も大きくなり、ガラス基板に対するダメージが大きいと推察される。
基板の振幅の観点から撓み率をみると、撓み率が60/1500では振幅が6mmであり、撓み率が70/1500では、振幅が4mmであるのに対して、撓み率が100/1500では、振幅が2mmとなった。撓み率が大きくなる程、振動による振幅が小さくなる。撓み率が150/1500より大きい場合は、振幅は2mm以下となる。
多段に積層するトレイ間隔は、狭い程省スペースとなり、有効であるが、今回のトレイ設計は、トレイ間隔を10mm、即ち10mmピッチで150段のガラス保持枠体を設計するに対して、ガラス基板が振動した際に許容される振幅は最大で5mm以下であり、基板の振幅および基板にかかる応力の許容範囲から枠体の撓み率は70/1500から150/1500とした。最も良い状態は、振幅変位が2.5mm以内で基板にかかる応力がガラス破壊応力の1/3以下だと撓み率が100/1500から150/1500の範囲となる。
Figure 2013071735
基板保持幅についての試験結果を表2に示す。撓み率を100/1500で20mmから150mmで各種基板保持幅を換え、振動試験を行った。基板保持幅が20mmで、振幅が5mmであり基板保持幅が50mmで振幅が2mmになる。この基板保持幅が20mmから50mmの間では、基板保持幅が増加するにつれて振幅が小さくなったが、基板保持幅が100mmで振幅3mm、基板保持幅が150mmでは、振幅5mmとなり、基板保持幅が50mmを超すと基板保持幅が大きくなると振幅が大きくなった。これは、基板を保持している基板支持板が長くなり、基板支持体自体のバタツキが生じ始め、基板保持幅が長くなり過ぎると基板支持体自体の振動が基板に伝わり、基板の振幅が増加したことによる。表2に示すように基板保持量としては30mmから100mmが適用可能範囲であった。
図6は、撓み率(100/1500)の基板保持用枠体に基板を積載し、基板保持幅(50mm)で加速度を与えた場合の、基板の振幅変位状態を示すグラフである。
Figure 2013071735
図7は、基板を積載した基板保持用枠体に加速度を与えた場合の、上下に隣り合う基板の位相変位状態を示すグラフである。
1500*1850mm 0.7mmtのガラス基板を短辺の撓み率が100/1500で基板保持幅を50mmとして枠体にガラス基板を載せ、この枠体を2層に積層して振動試験を行った。図8の方法で測定した結果を各ガラス基板の中央部のそれぞれのガラス基板の振幅変位の状態が図7に示す。
ガラス基板を枠体に保持し積層して輸送する場合は、それぞれ上下に位置するガラス基板同士の振動する位相ずれが大きいと振幅は小さい場合でも上下のガラス基板の接触による破損の要因となる。2枚積載した状態でそれぞれのガラス基板の振動の位相について測定した結果、最大の位相ずれで1mmであり、上下のガラス基板の振動の位相ずれは問題無いことが確認できた。
アルミニウム合金材料を使用して、1500mm×1850mmサイズ基板用の基板保持用枠体10を製造した。まず、図1図示の金属枠部を中空押し出し加工して製造した。
左右の金属枠部11a,11bはそのまま使用したが、前後の金属枠部11c,11dは押し出し後、基板Aの撓み形状に合わせる曲げ加工を行った。撓み率δ/Lは、100/1500となるようにした。金属枠部11の厚み(段ピッチ)dを10mmとし、金属枠幅w1を30mmとした。各部の肉厚は、3mmから5mmとなった。
嵌合部12の幅w2を15mmとし、基板支持板13の幅H1を100mmとした。
四隅の金属枠部を加工し、ポリアミド樹脂製のコーナーピース16に嵌め込みできるようにして接続した。完成した基板保持用枠体10を使用して基板Aの移載を前記移載用架台とロボットアームを使用して試験したが、円滑に機能することが確認された。
この基板保持用枠体に、1500mm*1850mmサイズ(厚み0.7mm)のガラス基板を積載した。基板保持幅fは、4周囲共に50mmとなった。基板保持用枠体を150段積層し、このように段積みされた枠体を、最下段に基板の湾曲形状を納め基板に接触しない形状にされたパレット(インナーパレット)を介して、さらに防振パレットに載せ、最上段に上蓋を載せ、結束ベルトで固定した。
ガラス基板を含めた梱包体は、総重量1.8トンで、全高さは2.1mとなった。
こ状態でフォークリフト搬送や貨物としてトラック輸送する試験を行ったが、ガラス基板の破損傷も無く品質上の異物付着も無い良好な結果が得られた。
10 基板保持用枠体
11 金属枠部
12a 第1嵌合部
12b 第2嵌合部
13 基板支持板
15 手掛部
16 コーナーピース
20 上蓋
21 表面板
22 結束機構
23 結束ベルト
30 インナーパレット
40 防振パレット
100 枠体の多段積み重ね体
A 基板
D 金属枠部の撓み量
f 基板保持幅
d 金属枠部の厚み(段ピッチ)
W1 金属枠幅w1
W2 嵌合部12の幅
H1 基板支持部材13の幅
El 前後の金属枠体の左側端部 直線部
Er 前後の金属枠体の右側端部 直線部
δ 基板支持面の最大撓み深さ
L 基板支持面の長さ

Claims (7)

  1. 矩形状の薄板基板の1枚を、収める基板保持枠体であり、平面視矩形状の金属枠部を有し、
    (1)中央部が下方に湾曲した前後の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板と
    (2)平坦な左右の金属枠部と該金属枠部に沿って枠内側に延設した基板支持板と
    (3)前後左右の金属枠部と基板支持板の境界部または金属枠部の外周に、金属枠部の表面および裏面に沿って形成されている嵌合部との
    (1)から(3)で構成されている基板保持用枠体であって、
    前記湾曲した前後の金属枠部から延設した基板支持板の基板支持面の形状がその中央部において下方に湾曲した形状であって、以下に定義する撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲になるように、基板を撓めて支持する基板支持面を有することを特徴とする基板保持用枠体。
    撓み率(δ/L)=基板支持面の最大撓み深さ(δ)/基板支持面の長さ(L)
  2. 前記湾曲した前後の金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板の基板支持面の断面形状が、その両端部では、直線状でその範囲を除く中央部分が、下方に湾曲した形状であることを特徴とする請求項1記載の基板保持用枠体。
  3. 前記基板支持板の基板保持幅が30mmから100mmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の基板保持用枠体。
  4. 基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mmの間隔で積み重ね可能であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の基板保持用枠体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載する基板保持用枠体に、基板を載置した状態の基板保持用枠体を、嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋が基板に接触せず、最下段の基板保持用枠体の嵌合部にインナーパレットの嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルトで結束し、防振パレットに載せて搬送可能にしたことを特徴とする基板の梱包体。
  6. 基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mmの間隔で積み重ねられていることを特徴とする請求項5記載の基板の梱包体。
  7. 基板が、表示装置に用いるガラス基板またはプラスチック基板であることを特徴とする請求項6に記載する基板の梱包体。

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