JP2013071735A - 基板保持用枠体と基板の梱包体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中央部が下方に最適な撓み率で湾曲した前後の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板を有し、平坦な左右の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板を有し前後左右の金属枠と基板支持板と嵌合部を有し、基板保持用枠体を位置合わせし基板間隔を短縮して積み重ねることを可能にする基板保持枠体。
【選択図】 図1
Description
基板の例としては薄板ガラス基板があり、特には、プラズマデイスプレイ、有機ELデイスプレイ、液晶表示装置用のカラーフィルター基板、それらの中間製品、その他の各種基板等を挙げることができる。これらの大型の基板は撓みやすく、四周縁辺部のみを支持した場合には、下方にやや湾曲した状態になるため、多段積みした際に基板の相互間が接触しないようにし、かつ高い密度に積層する必要がある。さらに、搬送時や保管時の振動による破損や割れから基板を保護する必要があり、塵埃の混入や汚染を防止する必要もある。
本発明はこれらの搬送・保管装置中、特に、基板保持用枠体とそれらを使用した基板の梱包体に関するものである。
しかし、これら基板であるカラーフィルター基板やその中間製品等は表示装置自体が大型化していること、小サイズ物であっても多面付けの状態で製造されること等のため、大サイズ化しており、1メートル角程度のサイズにもなると、0.7mm厚のガラス基板でも対向する2辺または4辺を支持した場合は、中間部が100mm以上も下方(重力方向)に湾曲した状態になるのを避けられない。基板はさらに2メートル角以上の大サイズ化が求められており、保管スペースや取り扱い装置の問題からこのような基板を高密度で安全に保管し、取り扱いできるようにする必要がある。
しかし、この容器は、湾曲した溝の間に可撓性材料のシートを保持するため、シートを溝の間に差し込み、また湾曲した溝に差し込まれた可撓性材料のシートを引き出しする作業が困難であるという問題がある。シートの収納や引き出しの際に、破損が生じ易く、また、可撓性材料のシートの容器壁や溝との接触による異物や塵埃の発生も問題となる。さらに、人手で扱いできないような大型の基板に対しての自動化も極めて複雑な装置が必要になる問題がある。
ちなみに、第6世代といわれる基板は、1500mm×1850mmのサイズ、第8世代は、2200mm×2500mmのサイズ、第9世代は、2400mm×2800mmのサイズとなっている。
このようなガラス基板を嵩高にならないように、高い密度で集積して搬送・保管することは、保管スペースの節減のみだけではなく、取り扱い装置や搬送装置の大型化を防ぎ、ひいては、資源の節減や製造コストの低減に寄与することになる。
従来、使用されている基板保持枠では、フォークリフトによる搬送やトラック輸送の際、振動を受け、ガラス基板の縁辺部等に破損が生じる問題があった。僅かな破損であっても、飛散したガラス粉はその梱包体全体に影響を与え、また、製造装置に混入する場合には製造ライン全体を対しても影響を与える問題があった。
また振動による基板保持枠からの発塵および外部からの異物の混入など輸送による品質問題もあった。
本発明は、このような課題を解決すべく、鋭意研究して完成されたものである。
前記前後の金属枠部から延設した基板支持板の基板支持面の形状が中央部に向かい下方に湾曲した形状であって、以下に定義する撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲になるように、基板を撓めて支持する基板支持面を有することを特徴とする基板保持用枠体、にある。
撓み率(δ/L)=基板支持面の最大撓み深さ(δ)/基板支持面の長さ(L)
大型の湾曲した枠体の作成は、高精度を維持する事は、難しいが両端部を直線状にすることにより、高精度が維持しやすく、また作成にかかる費用も安くできる。
また、前記基板支持板の基板保持幅が30mmから100mmの範囲である場合には基板の振動をよりよく抑制することができる。
なお、基板保持幅は、基板の裏面を枠体周辺で保持する各辺の幅であり、基板の清浄度を保つために接触面積を極力少なくすることが要求される。
基板支持板の上面には、記載はしてないがガラス基板など破損し易い材料を保持する場合は、基板と接触する部分には、傷などを防ぐ為の樹脂製の基板支持部材や樹脂製のテープなどが装着されている。
一般に基板を安定して保持するには、基板保持幅を大きくする必要があるが、大きすぎると基板支持板自体の振動によるバタツキが生じ、発塵の原因にもなる。
さらに上記において、基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mm間隔で積み重ね可能にすることもできる。枠体を短い間隔で積み重ねる場合は、保管や輸送効率、省スペースに寄与することができる。
また加速度30m/s2で振動させた際の上下の基板の相互間の振動の位相差が1mm以内であることにより、基板間隔を10mm〜15mm程度に短縮して積載しても上下の基板は、ほぼ同じ方向に振動することにより基板同士の接触を防止することができる。
振動による基板の上下動が少ないので金属枠の厚みを薄くし、基板間間隔を接近させられるので、枠体に収納された高密度の基板集積体を実現できる。
従来 第6世代のガラス基板1500mm*1850mm 0.7mmtは基板の撓みの為、基板を積層する際、基板同士が接触しない為には、30mm程度の間隔が必要であり、輸送手段のコンテナの高さ制限の為、積層は60段に積み上げるのが限界であったが、10mmの間隔が可能となり、150段まで積層した梱包が可能となった。
このことは、基板の保管スペースの節減、輸送効率の向上と共に、製造装置の小型化、効率化にも寄与するものである。
図1は、基板保持用枠体を示す図であって、(A)は斜視図、(B)は平面図である。
図1(A)の斜視図のように、基板保持用枠体10は、平面視は矩形状の枠体であるが、前側と後側の辺の中央部が下方(重力方向)に湾曲した枠体となっている。
図1(B)の平面図ように、四辺にフレーム状の金属枠部11(11a,11b,11c,11dからなる)を有している。この金属枠部11部分が、多段に積み重ねる基板保持用枠体10と基板の全重量を支える構造部材となっている。
金属枠部11の左右側の辺11a,11bは平坦な直線状の金属枠部であるが、前後側辺11c,11dは、前記のように下方に湾曲した形状にされている。四周の金属枠部11からは、基板Aが接触して載せられる定幅の基板支持板13(13a,13b,13c,13d)が内周側に延長して設けられている。左右の基板支持板13a,13bと前後の基板支持板13c,13dは重ならないようにするため、重なる部分の左右支持板は切り欠きされている。
なお、枠体の前後と左右は、本来、対向する2辺のいずれを前後または左右としても良いが、本明細書では、区別し易いように矩形状の基板の長辺側の2辺を左右辺としている。
図1(B)に示すように、fは、基板支持板の基板を保持している部分の基板外側の端部から内方向の長さである。
また、左右の金属枠部11a,11bの外側には、手掛部15が形成されている。手掛部15は、ロボットアーム等で枠体を把持する部分である。
基板支持板13と嵌合部12、手掛部15は、通常金属枠部11と同質の材料からなっている。ただし、この嵌合部12は、金属枠部11と基板支持板13の間ではなく、金属枠部11の外周側に沿って形成しても良いものである。この明細書および図面では、説明を簡潔にするため、金属枠部11と基板支持板13の間に嵌合部12があるもののみを記載している。
従来技術では、この湾曲形状を、「基板の自然な撓み形状に合わせる」とするものが多いが、1500mm×1850mmサイズのガラス基板(厚み0.7mm)の長辺側端縁を支持し自然な撓み形状にした場合、350mm程度も短辺の中央部が沈む形状になり、実用的な湾曲形状ではなかった。
撓み率δ/Lが、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲にある、ようにすることを提案するものである。
ここで、基板支持面とは、基板支持板と基板とが接触している面を意味し、基板との相対的関係で定まる面のことである。例えば、後側辺の基板支持板13dの曲面の長さが、1800mmであって、そこに、1500mmのガラス基板を載せた場合は、接触している面である基板支持面の曲面に沿った長さ(L)は1500mmである。すなわち、δやLは、基板保持用枠体単独で定まる数値ではない。
基板Aの裏面を支持する前後側辺の基板支持面の長さ(図2に置いて距離L)に対する最大撓み深さ(図2に置いて距離δ)の比率(δ/L)とした場合、撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲にあることが搬送中の振動を少なくできることが解明されている。ただし、前後側辺の金属枠体の基板支持板断面の形状が、その両端部から30mm〜150mmの範囲(図2中、ElとEr部分)では直線状にされていても、その範囲を含む部分が該撓み率の湾曲形状にされていれば、振動による影響は同様に少なくできることも明らかにされている。
この基板保持幅も基板に振動を与えた場合の基板の安定性に影響する。この詳細についても後述する。
基板保持用枠体10に基板Aを載せる場合は、静止させた状態の基板保持用枠体10に対して、上方から基板Aを下降させて載置しても良いが、製造装置から出された基板Aを一旦平面な架台上に停止させ、その状態で基板保持用枠体10を架台の周囲下方から上昇させて基板Aを掬い上げるように載せる方法が、基板Aへの落下異物防止の観点より、一般に用いられる。
基板Aは基板支持板13面に沿って置かれるが、自重により撓んだ状態になる。その際、基板Aの機能層面は上面にされ、上段の基板保持用枠体10の基板支持板13面にも接しないようにされる。
基板保持用枠体10を既に基板Aを載せた他の基板保持用枠体10に順次積み重ねることにより、枠体の多段積み重ね体にすることができる。上下の枠体の積み重ねは、枠体10の下側の嵌合部12bの下面と、枠体10の上側の嵌合部12aの上面とが係合することにより嵌め合わせされ、位置合わせが確実に行われる。基板保持用枠体10は、最大150段程度に積み重ねできる。
金属枠部11には、軽量化の目的からアルミやアルミ合金等の材料を使用する。図のように、断面が矩形状または正方形状であって、中空構造を好適に採用できる。
前後の金属枠部11c,11dの基板支持板13c,13dは、長さ方向は例えば、1500mm幅基板の場合、最も深く撓んだ中央部分で、両端から50mmから150mmの範囲とするのが好ましい。内周方向側は下方には屈曲させないで良い。
コーナーピース16内に差し込みされる金属枠部11は切削して薄肉化し、コーナーピース16の表面と金属枠部11の表面との間に段差が生じないようにする。コーナーピース16自体にも嵌合溝を形成するのが好ましい。金属枠部11とコーナーピース16は、2辺の角度が直角に維持されるように、ボルトとナットで強く固定される。
図5は、基板を載せた基板保持用枠体を多段に重ね、インナーパレット、防振パレットを用いて梱包した状態の図である。
すなわち、各1枚の基板を載せた状態の基板保持用枠体10を、金属枠体の嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋21の嵌合部を嵌め合わせして封じ、かつ上蓋21が基板に接触しないようにし、最下段の基板保持用枠体の嵌合部に基板の湾曲形状を納め基板に接触しない形状にされたパレット(インナーパレット)30の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルト23で結束し、さらに防振パレット40に載せ、フォークリフト搬送や貨物としてトラック輸送可能にされるのが通常である。
基板保持用枠体10は、枠部材に構造強度を有する金属材料等を使用する。基板保持用枠体10自体と基板Aの合計荷重に耐える必要があるからである。例えば、前記第6世代の場合、1枚のガラス基板が5.1kg、基板保持用枠体が5.5kgになるので、150段にした場合、1.6トン以上となる。
従って、金属枠部11に使用する材料には、軽量で腐食を生じない金属材料を使用できる。具体的には、純アルミニウム、ジュラルミン(アルミ、銅(3.5〜5.5%)、マグネシウム)系、アルミニウム−マンガン系等のアルミニウム合金等を使用できる。これらの材料を中空押し出し加工して枠形を製造することができる。金属枠部は、直線状の2辺と湾曲した円弧状の2辺を4隅で連結して構成される。湾曲した円弧状の辺は、連続した一体で作製しても可能であるが、大型基板用では、1辺の長さが長くなり、製作する上で治具の大型化もあり、技術面、コスト面で難しくなる。金属枠部は、ガラス基板を保持する面であり、一体でガラス基板が馴染む湾曲する面を持っていれば。分割して作製して後で連結しても良い。
基板を湾曲させて保管する考えは、既述のように先行技術にも見られるが、その基板支持板の湾曲形状は、自然な撓み形状に合わせる方法が主として行われてきた。しかし、基板が大サイズ化すると、撓み量が300mmから500mm程度にもなり、搬送時の揺動が大きく、実用に供し得ない状態になってきている。
前記ガラス基板の短辺2辺の中央部の撓み状態は、実際の取扱いで約100mm程度が安定していることより、短辺の最大撓み量を100mmとして、数1に係数を掛けて撓み形状をシミュレートした。この状態でのガラス基板に懸かる最大応力は、有限要素法による強度解析の結果、約11MPaとなり、ガラス基板に対する破壊応力の安全率が確保できると考えられる。
図10に 示すように、矢印x1のガラス基板の短辺方向は、枠体の短辺の湾曲形状に沿った撓み曲線となり、矢印x2のガラス基板の長辺中央部同士を結ぶ中央線の撓みは、枠体の短辺の湾曲形状に沿った撓みとほぼ同じである。 即ち長辺側の基板端から中央部に向かい枠体の撓みに倣って100mm下方に撓みが生じている。しかし、この撓みは枠体に倣った撓みであり、ガラス基板の自重による撓みは、ほぼ無い状態といえる。
即ちガラス基板の短辺は、湾曲枠体に保持された状態で、ガラス基板の長辺方向は、直線状で撓みの殆ど無い状態である。
この場合のガラス基板に懸かる最大応力は、11.1MPaで応力の分布は、長辺方向に伸びたなだらかな分布である。即ちこの状態で振動した場合、ガラス基板の破壊応力の1/3以下で安全な応力で短辺、長辺ともしっかり保持された状態と考えられる。
これに対して図11のように4辺フラットな枠体でガラス基板を支持した場合は、矢印x2及びy2の部分で最大撓みは基板中央部で10.4mmと撓み量は小さいが、矢印x1及びy1の枠体に沿った基板の端部が1mm程度枠体より浮きが生じる。即ちガラス基板の端部が枠体から浮き保持が不安定となる。
また、最大応力は、13.4MPaで4コーナー部に懸かり、応力分布も中央部に向かい傾斜が大きい。即ちこの状態で振動した場合基板が上下に揺れ安定性の無い保持状態であると考えられる。
この推測が正しいことを実証するために、後述するように、1500*1850mmサイズ(厚み0.7mm)のガラス基板を使用し、短辺の撓み率が60/1500〜350/1500の範囲の各種撓み率の基板保持用枠体を用いて、振動試験を行った。その結果は、表1に示されるように、70/1500〜150/1500の範囲が良好な結果を示すことが確認された。
なお、撓み曲線として、数1に係数を乗じた曲線が適切なことを説明したが、この曲線は、図12に示すように円周の一部(円弧)に近似する曲線であるので、両端部の直線部を除く中央部の該湾曲形状部は、「撓み率の近似した」円弧でもよいことになる。円弧にした場合、曲率半径は、4020mm〜1850mmとなる。
表2に示すように基板保持量としては30mmから100mmが適用可能範囲であった。
ガラス基板を湾曲した基板保持用枠体に載せ、インナーパレット上に2段に重ねた状態でフォークリフトのフォークに載せ加速度30m/s2で振動させた時のガラス基板の振動振幅をレーザー変位計で測定し、各種湾曲トレイにおけるガラス基板の振動振幅の比較を行った。
測定方法は、図8に示すように、2つのレーザー変位計R1,R2を同時に用い、各振動付与時における基板の位置を比較することにより、位相差を測定することができる。図8の場合、レーザー変位計R1は、上段のガラス基板からの反射光を測定し、R2は、下段のガラス基板の反射光を測定する状態になっている。同時における位相が静止時と比較して変化が小さければ、位相変化は小さいことになる。レーザー変位計は、キーエンス LK−G80等を使用でき、本試験も当該測定機によった。
なお、30m/s2は、実際にトラック輸送した際に測定した振動の加速度でもある。
前記試験方法にて、1500*1850mm 0.7mmtのガラス基板を短辺の撓み率が60/1500、70/1500、80/1500、100/1500、150/1500,200/1500、350/1500の各種撓み率で基板の基板保持幅は50mmでの応力および振動振幅を表1に示す。
基板の振幅の観点から撓み率をみると、撓み率が60/1500では振幅が6mmであり、撓み率が70/1500では、振幅が4mmであるのに対して、撓み率が100/1500では、振幅が2mmとなった。撓み率が大きくなる程、振動による振幅が小さくなる。撓み率が150/1500より大きい場合は、振幅は2mm以下となる。
多段に積層するトレイ間隔は、狭い程省スペースとなり、有効であるが、今回のトレイ設計は、トレイ間隔を10mm、即ち10mmピッチで150段のガラス保持枠体を設計するに対して、ガラス基板が振動した際に許容される振幅は最大で5mm以下であり、基板の振幅および基板にかかる応力の許容範囲から枠体の撓み率は70/1500から150/1500とした。最も良い状態は、振幅変位が2.5mm以内で基板にかかる応力がガラス破壊応力の1/3以下だと撓み率が100/1500から150/1500の範囲となる。
図6は、撓み率(100/1500)の基板保持用枠体に基板を積載し、基板保持幅(50mm)で加速度を与えた場合の、基板の振幅変位状態を示すグラフである。
1500*1850mm 0.7mmtのガラス基板を短辺の撓み率が100/1500で基板保持幅を50mmとして枠体にガラス基板を載せ、この枠体を2層に積層して振動試験を行った。図8の方法で測定した結果を各ガラス基板の中央部のそれぞれのガラス基板の振幅変位の状態が図7に示す。
左右の金属枠部11a,11bはそのまま使用したが、前後の金属枠部11c,11dは押し出し後、基板Aの撓み形状に合わせる曲げ加工を行った。撓み率δ/Lは、100/1500となるようにした。金属枠部11の厚み(段ピッチ)dを10mmとし、金属枠幅w1を30mmとした。各部の肉厚は、3mmから5mmとなった。
嵌合部12の幅w2を15mmとし、基板支持板13の幅H1を100mmとした。
四隅の金属枠部を加工し、ポリアミド樹脂製のコーナーピース16に嵌め込みできるようにして接続した。完成した基板保持用枠体10を使用して基板Aの移載を前記移載用架台とロボットアームを使用して試験したが、円滑に機能することが確認された。
ガラス基板を含めた梱包体は、総重量1.8トンで、全高さは2.1mとなった。
こ状態でフォークリフト搬送や貨物としてトラック輸送する試験を行ったが、ガラス基板の破損傷も無く品質上の異物付着も無い良好な結果が得られた。
11 金属枠部
12a 第1嵌合部
12b 第2嵌合部
13 基板支持板
15 手掛部
16 コーナーピース
20 上蓋
21 表面板
22 結束機構
23 結束ベルト
30 インナーパレット
40 防振パレット
100 枠体の多段積み重ね体
A 基板
D 金属枠部の撓み量
f 基板保持幅
d 金属枠部の厚み(段ピッチ)
W1 金属枠幅w1
W2 嵌合部12の幅
H1 基板支持部材13の幅
El 前後の金属枠体の左側端部 直線部
Er 前後の金属枠体の右側端部 直線部
δ 基板支持面の最大撓み深さ
L 基板支持面の長さ
Claims (7)
- 矩形状の薄板基板の1枚を、収める基板保持枠体であり、平面視矩形状の金属枠部を有し、
(1)中央部が下方に湾曲した前後の金属枠と該金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板と
(2)平坦な左右の金属枠部と該金属枠部に沿って枠内側に延設した基板支持板と
(3)前後左右の金属枠部と基板支持板の境界部または金属枠部の外周に、金属枠部の表面および裏面に沿って形成されている嵌合部との
(1)から(3)で構成されている基板保持用枠体であって、
前記湾曲した前後の金属枠部から延設した基板支持板の基板支持面の形状がその中央部において下方に湾曲した形状であって、以下に定義する撓み率(δ/L)が、70/1500≦(δ/L)≦150/1500の範囲になるように、基板を撓めて支持する基板支持面を有することを特徴とする基板保持用枠体。
撓み率(δ/L)=基板支持面の最大撓み深さ(δ)/基板支持面の長さ(L)
- 前記湾曲した前後の金属枠に沿って枠内側に延設した基板支持板の基板支持面の断面形状が、その両端部では、直線状でその範囲を除く中央部分が、下方に湾曲した形状であることを特徴とする請求項1記載の基板保持用枠体。
- 前記基板支持板の基板保持幅が30mmから100mmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の基板保持用枠体。
- 基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mmの間隔で積み重ね可能であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の基板保持用枠体。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1の請求項に記載する基板保持用枠体に、基板を載置した状態の基板保持用枠体を、嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋が基板に接触せず、最下段の基板保持用枠体の嵌合部にインナーパレットの嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルトで結束し、防振パレットに載せて搬送可能にしたことを特徴とする基板の梱包体。
- 基板保持用枠体に、基板を納めて、該基板保持用枠体を10mmから15mmの間隔で積み重ねられていることを特徴とする請求項5記載の基板の梱包体。
- 基板が、表示装置に用いるガラス基板またはプラスチック基板であることを特徴とする請求項6に記載する基板の梱包体。
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