JP5987956B2 - 基板保持用枠体と基板の梱包体 - Google Patents
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Description
積載された基板は相互間で接触しないようにし、高い密度で集積する必要があり、且つ搬送及び保管時における破損や塵埃の混入や汚染を防止する必要もある。
このような基板の例としては薄板ガラス基板があり、特には、プラズマデイスプレイ用、有機ELデイスプレイ用、液晶表示用のカラーフィルターやタッチパネル及びそれらの中間製品、その他の各種基板等を挙げることができる。
本発明はこれらの搬送・保管装置中、特に、基板保持用枠体とそれを使用した基板の梱包体に関するものである。
しかし、これら基板であるカラーフィルターやその中間製品等は表示装置自体が大型化しており、小サイズ物であっても多面付けの状態で製造されるため、大サイズ化しており、1メートル角程度のサイズにもなると、0.7mm厚のガラス基板でも対向する2辺または4辺を支持した場合は、中間部が100mm程度以上重力方向に湾曲した状態になるのを避けられない。基板はさらに2メートル角以上の大サイズ化が求められており、保管スペースや取り扱い装置の問題からこのような基板を高密度で安全に保管し、取り扱いできるようにする必要がある。
また、上下の枠体相互間の位置合わせを係合凸部9aと係合凹部9bで行うので、このような箇所に塵埃が溜まり易く、この部分を清浄化するにも問題があると考えられる。特許文献2においても、載置部3及び係合凸部9aの構造は、特許文献1と同様に同じ面にあるため、係合部の変形または破損の問題がある。
なお、金属ラミネート用フィルムに関して、特許文献4、5があるが、その組成はいずれも本願で使用のものと相違している。
ちなみに、第6世代といわれる基板は、1500mm×1850mmのサイズ、第8世代は、2200mm×2500mmのサイズ、第9世代は、2400mm×2800mmのサイズとなっている。
このようなガラス基板を嵩高にならないように、高い密度で集積して搬送・保管することは、保管スペースの節減のみだけではなく、取り扱い装置や搬送装置の大型化を防ぎ、ひいては、資源の節減や製造コストの低減に寄与することになる。
従来、使用されている基板保持枠では、積み重ねや取り出し操作時に、枠体相互間の位置合わせ部に変形が生じ易く、積み重ね時や搬送時の衝撃でガラス基板の破損が生じ易い問題があった。また、このような衝撃を吸収する為に基板保持枠体の間に緩衝材が使用されるものもあるが、長期にわたる使用により変形したり、緩衝材からの発塵の問題があり、基板の汚染を増大させる原因となり、厳重な対策が要求されている。
特に積層された金属枠体間の接触による微小金属粉の発生は、ガラス基板の破損に繋がる重要な課題である。
第6世代(G6)のガラス基板は、一般的に0.7mmt、1500mm×1850mmであり、1枚の重量が5kg、両端を支持した場合に撓み量が350mm程度となる。
第6世代(G6)のガラス基板の板厚は、これ以外にも0.4mmtや0.5mmtなど薄板及び1.1mmや1.6mmtの厚板もある。外形サイズにおいても1500mm×1800mmがある。
輸送効率を高める為、この様な大型ガラス基板を大量に保管、輸送する省スペース化した基板保管装置、搬送装置が要求される。一方、輸送、ハンドリングでの大型ガラス基板の破損が1枚でも発生した場合、他のガラス基板へのガラス破片の付着、ガラス破片の付着したガラス基板が装置へ持ち込まれる事による他のガラスの破損、装置の破損や工程内で使用される高価なマスクや治具などへ傷を付けたり2次的な損失が発生する。
又1枚のガラス基板破損による2次的がダメージを防止する為、ガラス基板の破損が生じた場合は、生産を中断して装置、治具など徹底した清浄が必要であり、1枚のガラス破損による損失は、甚大なものとなる。
たとえガラス基板が破損しなくてもガラス基板周辺部などにキズが生じた場合においても後の工程での接触や加熱処理などのガラス基板へのストレスにより破損が発生する場合もあり、大型ガラス基板の取扱いに対しては、1枚でも破損が発生しないように厳重な対策が必要である。
本発明は、このような課題を解決すべく、鋭意研究して完成されたものである。
前記(稜線を伴わない同一の連続した平面及び曲面)とは、角をもたないなだらかな面のことである。該稜線とは、面と面とが接する時の角を意味する。
また、「金属枠体」という場合は、金属枠部以外に金属材料からなる嵌合部、基板支持部、手掛け部を含むものとする。
前記樹脂層の表面が凹凸形状の第二樹脂機能層が金属枠体の静電気の発生を防止する機能を有する。この機能を有することにより多段に積み重ねた金属枠体を取り外す時の剥離時の静電気の発生を低減でき、帯電による微小異物付着や基板へのダメージを防止できる。
前記樹脂層は、第一樹脂機能層と第二樹脂機能層を積層して一体とした樹脂テープであることにより、稜線を伴わない同一で連続した平面または曲面で形成された金属枠体に均一な厚みで容易に形成できる。
アルミへのエチレン−プロピレン共重合体が熱融着性を有することは、特許文献4(段落[0006])にも記載されているとおりである。液晶用部品や半導体製品は、不純物汚染特にイオン汚染は、製品の性能に極めて悪い影響を及ぼす。本発明は、汚染となる粘着性のある接着材を使用しないで、アルミと樹脂で熱融着するものである。
G6サイズなど大型で重いガラスを搭載した状態で基板保持用枠体をロボット等でハンドリングする必要があり、基板保持用枠体の変形や基板保持枠体間のスペーサの変形があると多段に積載した状態では、ハンドリング不良を起こす。スペーサ材がゴムや発泡性の緩衝材では、変形によるハンドリング不良が発生したが、本発明は、大型基板を高密度に積載し最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋の嵌合部を嵌め合わせて封じかつ上蓋が基板に接触しないようにし、最下段の基板保持用枠体の嵌合部にインナーパレットの嵌合部を嵌め合わせて封じ、上蓋とインナーパレット間を結束ベルトで結束し、防振パレットに載せ、トラック輸送をおこなった結果、振動や衝撃によるスペーサ機能の樹脂層からの発塵も無く、積載状態での長期保管での樹脂層のクリープ変形も無くロボット等のハンドリング不良も発生せず、金属異物の発生もないことが確認できた。
又枠体表面も拭取り洗浄も表面形状が連続面の為、容易に作業ができ良好な品質が維持できた。
金属枠部11の左右の辺11a、11bは平坦な直線状の金属枠であるが、前後の辺11c、11dは下方に湾曲した形状にされている。ここで、枠体の前後と左右は、本来、対向する2辺のいずれを前後または左右としても良いが、本明細書では、区別し易いように矩形状の基板の長辺側が載る2辺を左右辺としている。
基板支持部13には、一定間隔でその金属面を覆うように、樹脂製の基板保持部材14が装着されている。基板保持部材14は、基板支持部13に一定間隔で切り欠きまたは抜き穴を設けて、その切り欠き部等に取り付ける場合もあるので、その場合は、基板保持部材14を含めた基板支持部13が一定幅で内周側に延び出ることになる。ただし、基板保持部材14は、一定間隔を置かず帯状に連続して装着してもよい。
基板支持部13で囲まれた中央の領域Kは、何もない開口(空間域)である。
基板保持用枠体10に基板Aを載せる場合は、静止させた状態の基板保持用枠体10に対して、上方から基板Aを下降させて載置しても良いが、異物の付着を防ぐためには、製造装置から出された基板Aを一旦架台上に停止させ、その状態で基板保持用枠体10を架台の下方から上昇させて基板Aを掬い上げるように載せる方法が好ましい。
基板Aは基板保持部材14面に接して置かれる。その際、機能層面は上面にされ、上段に載せた基板保持用枠体10の基板保持部材14面にも接しないようにされる。
基板保持用枠体10を既に基板Aを載せた他の基板保持用枠体10に順次重ねることにより、枠体の多段積み重ね体100にすることができる。上下の枠体の積み重ねは、下方の基板保持用枠体10の基板支持部13の金属枠部11に近い嵌合部上面と、上方の基板保持用枠体10の嵌合部の下面とが係合することにより、嵌め合わせされ、位置合わせが確実に行われる。
上蓋20にも、基板Aのたわみ形状に合わせ、下方に湾曲した表面板21を有するものを使用する。これには、上方からの衝撃等に耐えるように強固な金属または樹脂材料を使用するのが好ましい。また、密封構造とするため、最上段の基板保持用枠体10の上面と嵌合するように、上蓋20自体にも嵌合部を有する構造のものとする。結束機構22と結束ベルト23が付いたものがさらに好ましい。
基板保持用枠体10は、図1のように、平面状態で観察した場合の外形は、基板Aの形状をほぼ比例して拡大した形状の矩形状のものである。ただし、金属枠部11は、左右の枠部11a、11bが直線状の平行枠であるのに対して、前後の枠部11c、11dは、湾曲した形状にされている。
左右の金属枠部11a、11bの外側には、手掛部15が形成されている。手掛部15は、ロボットアーム等で把持する部分であり、辺の全長に沿って設ける必要はなく部分的な長さのものであっても良い。
金属枠部11の上面からは内周側に向けて、一定幅の基板支持部13が延出して形成されている。基板支持部13の金属枠部11に沿う部分は、上側の第1嵌合部12aであり、下側の第2嵌合部12bと嵌め込みできる傾斜面にされている。なお、第1嵌合部とは、その先に基板支持部13が延出しているものを言い、第2嵌合部とは、嵌合用の突起片のみからなるものをいうものとする。金属枠部11の下面には、この傾斜面に沿って嵌合部が形成されているが、図1では図示されていない(図2または図3参照)。
嵌合部は、四辺の全てまたは少なくとも三辺に設けるのが好ましい。枠体10の前後左右を位置合わせするためである。
基板保持部材14は、その寸法によって異なるが、一の辺に5〜20個程度、装着される。図1の場合は、左右辺に各6個、前後辺に各6個が装着されている。従って、1枚の基板保持部材14は、幅5〜10cm、長さ10〜25cm程度のものとなる。ただし、基板保持部材14は間隔を置いて装着しなくても良いのは、前記のとおりである。
基板支持部13と基板保持部材14により囲まれる領域Kは開口域である。この領域の全体と基板保持部材面14にかけて、基板Aが載せられることになる。
金属枠部11には、軽量化の目的からアルミやアルミ合金等の材料を使用する。図のように、断面が矩形状または正方形状であって、中空構造を好適に採用できる。
ロボットアーム等の把手部となる手掛部15は、金属枠部11の上面と平行な平滑面として、外方に定幅で延びている。金属枠部11の上面と第1嵌合部12aの上面、基板支持部13の上面および手掛部15の上面の各上面間において、溝、段部および稜線を伴わない連続した同一平面及び曲面で形成するのは、塵埃の発生防止と清浄化の容易なためである。
金属枠部の上面の一部又は全面及び第一嵌合部の上面の第二嵌合部の下面と接触する部分の一部又は全面及び手掛け部の上面の一部又は全面の少なくてもいずれかの面に樹脂層17が形成され、上下の金属枠体面、嵌合部の面や手掛部のどの部分の面も上下間で樹脂のスペーサが形成されているのは、金属どうしが接触し金属の異物を発生させないためである。
どちらも嵌合に関する効果は変わらないが、基板支持部13が上面である場合が、基板への塵埃の落下を少なくできると考えられる。
金属枠部11に沿う部分には第1嵌合部12aが形成される。この部分は第2嵌合部12bの形状に合致するように、同様に下方に傾斜した形状にされる。この第2嵌合部12bの下面と第1嵌合部12aの上面の嵌め合わせにより、上下の基板保持用枠体10相互間の位置合わせがされる。このように、嵌合部12a及び12bは、枠体を多段積みした場合に金属枠部11自体の荷重を受けない内周部分に形成するのが好ましい。
適度な傾斜をつけることで、多少の位置ずれが生じてもその荷重で嵌合し、位置調整がされる(セルフアライメント)機能が生じることになる。
金属枠部11の上下面を平滑な面仕上げにし、嵌合部12a及び12bと基板支持部の金属枠11に沿う部分の上下面を正しく位置合わせして積み重ねることにより、枠間の間隔dを一定にするとともに、内部を略密封状態にすることができる。
基板保持部材14が基板支持部13面に装着されている。基板を保持した枠体を多段に積み重ねる為に枠体の間隔dは、なるべく小さくするが、基板の上面と基板保持部材14の先端部(開口Kにのぞむ側)が接触することにより、基板の上面に形成されている機能層に傷や異物を発生させることがある。これを防止するため、基板保持部材14の少なくとも先端側(開口Kにのぞむ側)は薄肉に形成するか基板支持部13から突出しない形状にすることが好ましい。厚肉であれば、上下の基板保持用枠体間の間隙を狭くしてしまうからである。ただし、基板保持部材14の後端14aは基板支持部間の間隙幅近くまで肉厚にして、基板Aの前後左右の揺動によるずれを抑える機能を果たさせるのが好ましい。
基板Aの揺動範囲を±5mmとした場合、撓み曲線に沿う左右のストッパー14f間の距離は、基板Aの幅+10mmとすることができる。
コーナーピース16内に差し込みされる金属枠部11は切削するかプレスして薄肉化し、コーナーピース16の表面と金属枠部11の表面との間に段差が生じないようにする。
コーナーピース16自体にも表裏の嵌合溝を形成し、四隅のコーナーピース16で上下に位置する枠体を確実に位置合わせし結合する。金属枠部11とコーナーピース16は、2辺の角度が直角に維持されるように、ボルトとナットで強く固定される。
各枠体の四隅にあるコーナーピースで上下の枠体を嵌合することにより、多段に積層した状態でも振動や衝撃に対してズレを起こさず、安全に基板の輸送ができる。
なお、特許請求の範囲では、格納される基板を矩形状の基板としているが、典型的には、表示装置用に使用されるカラーフィルター用基板やタッチパネル用基板などの薄板ガラス基板、薄板プラスチック基板、またはそれらに表示装置用の機能層を設けた各種基板や中間製品が対象となるのは、明らかなことである。
金属枠11に使用する材料には、軽量で腐食を生じない金属材料を使用できる。具体的には、純アルミニウム、ジュラルミン(アルミ、銅(3.5〜5.5%)、マグネシウム)系、アルミニウム−マンガン系等のアルミニウム合金等を使用できる。これらの材料を中空押し出し加工して枠形を製造することができる。
ここでいうスペーサ機能とは、単に金属と金属との間を直接接触させない機能を言い、適度の被膜強度と樹脂層の厚みを有すれば、この機能の目的を果たす。そのためには、該樹脂層17は、金属枠部との接触や擦れによる金属異物を発生させないこと、樹脂層自体が接触や擦れにより異物を発生させないこと、且つ高荷重や衝撃による変形が生じ難い材質であるものが望ましい。公知文献では、このような薄板大型基板を枠体で保持し積み重ねる場合に枠体の間にゴム材や発泡材を振動や衝撃を吸収するために緩衝材として挿入されているが、本発明では、振動や衝撃を吸収するためではなく、上下に位置する金属枠体の金属同士が接触しないで長期保管でも変形しない膜強度と耐摩耗性を有する樹脂層17を金属枠体上に形成する。
該樹脂層17は、長時間、高荷重がかかっても変形が生じない剛性を有するスペーサとして第一樹脂機能層と、長時間、高荷重で積層された金属枠体間の貼りつき防止機能と輸送時の振動による衝撃に対して横ずれを抑制する機能及び積層した枠体を取り外す際の剥離による静電気の発生を防止する機能を有する第二樹脂機能層で構成される。
図8のように、樹脂層17は、第一樹脂機能層171と第二樹脂機能層172を有する2層構造のフィルムを前記金属枠部の表面に第一樹脂機能層を前記金属枠体表面Mに熱融着させて形成する。
第一樹脂機能層171は、酸化チタン微粒子をエチレンープロピレン共重合体樹脂に分散した層で、第二樹脂機能層172は、アクリル系樹脂に硫酸バリウム粒子と酸化シリコン微粒子を分散させた層である。
第一樹脂機能層171は、アルミの金属枠体表面Mに熱融着で形成するため、アルミへ融着しやすいエチレンープロピレン共重合体樹脂を用い、該樹脂中に粒径が50nmから400nmの酸化チタン粒子をチタンの質量%で、3%から6%分散させ、膜厚は60μm〜400μmで形成する。
第一樹脂機能層171は、上下に隣接する金属枠体間のスペーサ機能を有し酸化チタンの微小粒子を樹脂に分散させることにより、剛性を持たせ、長時間、高荷重がかかってもクリープ変形が生じ難くなる。膜厚は、金属枠体同士が接触しない膜厚が必要条件であり、厚くすると多層に積層した梱包体が嵩高くなるため、金属枠体同士が接触しない限度で、できる限り薄膜厚にするのが最適である。
第二樹脂機能層172は、金属枠体が積載され長時間保管される可能性もあり、金属枠体と圧融着を生じて金属枠体の裏面に融着して部分的に剥離が生じることを防止する必要がある。これを防止するため、圧融着し難いアクリル系樹脂を用いフィラーの充填率を高くし樹脂の容積を極力減らすようにする。
コーナーピース16にも基板保持部材14と同様な材料を同様に加工して製造することができる。
左右の金属枠部11a、11bはそのまま使用したが、前後の金属枠部11c、11dは押し出し後、曲げ加工を行った。曲げ量D(図4、図5参照)は、100mmから150mmとなるようにした。金属枠部11の厚み(段ピッチ)dを10mmとし、金属枠幅W1を30mmとし第2嵌合部12bの幅W2を20mmとした。各部の肉厚は、3mmから5mmとなった。
該樹脂テープ17は、第一樹脂機能層171とその上の第二樹脂機能層172とからなる構成であり、第一樹脂機能層は、粒径が50nmから400nmの酸化チタン微粒子をエチレン−プロピレン共重合体樹脂に分散した層であり、膜厚は、150μmとなった。
樹脂テープ材は、第一樹脂機能層をアルミの金属枠体の上面に押し付けた状態で120℃、30秒で熱融着しスペーサ層を形成した。
また、基板の梱包体を長期間保管しても、枠体間が貼りつくことはなく、樹脂層に起因する塵埃の発生等も認められなかった。
11 金属枠部
12a 第1嵌合部
12b 第2嵌合部
13 基板支持部
14 基板保持部材
15 手掛部
16 コーナーピース
17 樹脂層
20 上蓋
21 表面板
22 結束機構
23 結束ベルト
30 インナーパレット
40 防振パレット
100 枠体の多段積み重ね体
A 基板
D 金属枠体 曲げ量
M 金属枠体表面
171 第一樹脂機能層
172 第二樹脂機能層
B 硫酸バリウム粒子
S 酸化シリコン粒子
T 酸化チタン粒子
Claims (12)
- 矩形状の基板の1枚を、平面視矩形状の金属枠部を有する基板保持用枠体内に収め、当該基板を収めた状態の該枠体を位置合わせして多段に積み重ねた状態で、搬送または保管の用途に供する基板保持用枠体であって、
(1)正方形または長方形の断面形状を有する金属枠部と、
(2)該金属枠部の内周面の上面側に設けられ、内周下方側に傾斜した形態を有する第一嵌合部と、さらにその先に延出して形成された基板支持部と、
(3)該金属枠部の内周面の下面側に設けられ、内周下方側に傾斜した形態を有する第二嵌合部と、
(4)該金属枠部の左右の辺から外周側に延出して形成された手掛け部と、を有し、
前記金属枠部の上面と前記第一嵌合部の上面と前記基板支持部の上面と前記手掛け部の上面とが、各部上面間において溝、段部および稜線を伴わない同一の連続した平面及び曲面で形成されており、該金属枠部の上面、該第一嵌合部の該第二嵌合部の下面と接触する部分の上面、該手掛け部の上面、のいずれかの面の一部又は全面にフィラーを含有する剛性を有する均一な厚みの樹脂層を有する基板保持用枠体。
- 前記樹脂層は、前記金属枠体同士が接触することを防止するスペーサ機能を有し、該樹脂層は、剛性を有し変形を防止する第一樹脂機能層と表面に凹凸形状を有し積み重ねた枠体同士の貼りつきを防止する第二樹脂機能層とで構成されることを特徴とする請求項1に記載する基板保持用枠体。
- 前記第二樹脂機能層は、積み重ねされた基板保持用枠体間の貼りつき防止機能を有する層であるとともに、横ズレを防止する機能を有する層であることを特徴とする請求項2に記載する基板保持用枠体。
- 前記第二樹脂機能層は、積み重ねされた金属枠体の静電気の発生を防止する機能層であることを特徴とする請求項3に記載する基板保持用枠体。
- 前記樹脂層は、第一樹脂機能層と第二樹脂機能層を一体とした樹脂テープであることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 前記第一樹脂機能層と第二樹脂機能層の合計厚みは、70μm以上であって、400μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 前記金属枠体がアルミまたはアルミ合金からできていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 前記樹脂テープは、第一樹脂機能層が前記金属枠体に熱圧融着性を有する樹脂で構成され、第二樹脂機能層が金属枠体に熱圧融着性を有しない樹脂で構成されることを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 前記第一樹脂機能層の樹脂は、エチレンープロピレン共重合体樹脂からなり、層厚は60μm以上400μm以下であり、該樹脂層中の前記フィラーは、粒径が50nm以上400nm以下の酸化チタンであり、第一樹脂機能層に3質量%以上5質量%以下で含まれていることを特徴とする請求項2乃至請求項8の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 前記第二樹脂機能層の樹脂は、アクリル系樹脂であり、層厚は2μm以上4μm以下であり、該樹脂層中の前記フィラーは、粒径が0.1μm以上3μm以下の硫酸バリウムの粒塊と0.1μm以下の酸化シリコン粒子で構成され、第二樹脂機能層に70質量%以上90質量%以下で含まれていることを特徴とする請求項2乃至請求項9の何れか1の請求項に記載する基板保持用枠体。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか1の請求項に記載する基板保持用枠体に、基板を載置した状態の基板保持用枠体を、平滑な金属枠体上の樹脂層を介して嵌合部の嵌め合わせにより多段に積み重ねし、最上段の基板保持用枠体の嵌合部に上蓋の嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋が基板に接触しないようにし、最下段の基板保持用枠体の嵌合部にインナーパレットの嵌合部を嵌め合わせて封じ、かつ上蓋とインナーパレット間を結束ベルトで結束し、防振パレットに載せて搬送することを特徴とする基板の梱包体。
- 前記基板が、表示装置用に用いるガラス基板またはプラスチック基板であることを特徴とする請求項11に記載する基板の梱包体。
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