JP5928109B2 - 現金処理装置、及び、当該現金処理装置に用いるユニットロック機構 - Google Patents

現金処理装置、及び、当該現金処理装置に用いるユニットロック機構 Download PDF

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本発明は、現金処理を実行する現金処理装置に関し、特に、リジェクト紙幣を収納するリジェクト庫のセキュリティを向上させた現金処理装置に関する。また、本発明は、当該現金処理装置に用いるユニットロック機構に関する。
例えば、金融機関や流通機関に設置された自動取引装置(ATM)等の現金処理装置は、筐体の内部に、出金紙幣として使用不能な紙幣(リジェクト紙幣)を収納するリジェクト庫を有している(特許文献1参照)。
従来の現金処理装置は、リジェクト庫が、出金紙幣として使用可能な紙幣(正券)を収納する紙幣ユニットの外部(例えば、紙幣ユニットの上部)に配置されていた。
特開2009−199619号公報
しかしながら、従来の現金処理装置は、以下に説明するように、悪意のある係員によって痕跡を残すことなく、紙幣が抜き取られる可能性がある、という課題があった。
例えば、現金処理装置の始動操作やメンテナンス等の作業を行う係員の中には、悪意のある係員が潜む可能性がある。
従来の現金処理装置は、リジェクト庫が紙幣ユニットの外部に配置されている。そのため、従来の現金処理装置は、悪意のある係員が筐体の内部を封止する扉(例えば、リヤ扉)を開封した場合に、悪意のある係員がリジェクト庫に容易にアクセスすることができる。その結果、悪意のある係員は、痕跡を残すことなく、リジェクト庫からリジェクト紙幣を抜き取ることが可能である。
したがって、従来の現金処理装置は、悪意のある係員によって痕跡(履歴情報)を残すことなく、紙幣が抜き取られる可能性があった。
なお、紙幣ユニットに収納された紙幣は、現金処理装置の制御部がその有高を厳重に管理している。そのため、金融機関等は、仮に、悪意のある係員によって紙幣ユニットに収納された紙幣が抜き取られる場合があったとしても、その行為を簡単に見つけることができる。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、リジェクト紙幣を収納するリジェクト庫のセキュリティを向上させた現金処理装置、及び、当該現金処理装置に用いるユニットロック機構を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、第1発明は、現金処理を実行する現金処理装置であって、各部の動作を制御する制御部と、筺体に取り付けられている扉と、前記扉を固定する扉ロック機構と、紙幣を収納するための1乃至複数の収納カセットが内部に格納された紙幣ユニットと、前記紙幣ユニットを前記筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、1乃至複数の前記収納カセットの少なくとも1つは、リジェクト庫として使用されているとともに、前記紙幣ユニットが前記筺体の内部に固定され、かつ、前記扉が閉鎖された状態において、そのリジェクト庫として使用されている前記収納カセットは、前記扉と前記紙幣ユニットとの2つの部材で前記筺体の外部から隠されており、前記ユニットロック機構は、当該ユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態のいずれかの状態を検知するロック検知部を備えており、前記扉ロック機構及び前記ユニットロック機構は、それぞれ、異なる専用のキーによって施錠及び開錠が行われ、前記制御部は、前記ロック検知部からの状態検知結果に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する構成とする。
この現金処理装置は、リジェクト庫として使用可能な収納カセットが紙幣ユニットの内部に格納されており、ユニットロック機構がその紙幣ユニットを筐体の内部に固定する。そして、この現金処理装置は、ロック検知部がユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態のいずれかの状態を検知し、さらに、制御部が、ロック検知部からの状態検知結果に基づいて、施錠状態及び開錠状態のいずれかの状態を判定する。
この現金処理装置は、制御部が、ロック検知部からの状態検知結果に基づいて、ユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態のいずれかの状態を判定する。そのため、この現金処理装置は、ユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態を監視することができる。
この現金処理装置は、収納カセットをリジェクト庫として使用する場合に、リジェクト庫が紙幣ユニットに格納された構成になる。そのため、この現金処理装置は、係員によるリジェクト庫へのアクセスの有無を監視することができる。その結果、この現金処理装置は、リジェクト庫のセキュリティを向上させることができる。
また、この現金処理装置は、ユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態を監視することができるため、その履歴情報を記録することができる。そのため、この現金処理装置は、仮に、悪意のある係員によってリジェクト庫からリジェクト紙幣が抜き取られる場合があったとしても、その行為の痕跡を履歴情報に残すことができる。その結果、この現金処理装置を利用する金融機関等は、この場合に、その行為を簡単に見つけることができる。
また、第2発明は、現金処理を実行する現金処理装置であって、各部の動作を制御する制御部と、紙幣を収納するための収納カセットで、かつ、リジェクト庫として使用することが可能な当該収納カセットが、その内部に格納された紙幣ユニットと、前記紙幣ユニットを筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、前記ユニットロック機構は、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、前記ロック部材は、前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記制御部に出力するロック検知部とを備えており、前記ロック検知部は、発光センサと受光センサとを前記ベースブラケットに備えており、前記ロックブラケットは、前記発光センサと前記受光センサとの間を摺動する遮蔽板を支持しており、前記遮蔽板は、前記発光センサから前記受光センサに照射される光を遮光して前記受光センサに到達させない状態を遮光状態とし、当該光を遮光せずに前記受光センサに到達させる状態を非遮光状態とし、当該ユニットロック機構の施錠時及び開錠時に、前記発光センサと前記受光センサとの間で摺動することにより、その状態が当該遮光状態及び当該非遮光状態のいずれかに変化し、前記ロック検知部が出力する信号は、前記遮蔽板の状態の変化に応じたものであり、前記制御部は、前記ロック検知部からの前記信号に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する構成とする。
また、第3発明は、現金処理を実行する現金処理装置であって、各部の動作を制御する制御部と、紙幣を収納するための収納カセットで、かつ、リジェクト庫として使用することが可能な当該収納カセットが、その内部に格納された紙幣ユニットと、前記紙幣ユニットを筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、前記ユニットロック機構は、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、前記ロック部材は、前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記制御部に出力するロック検知部とを備えており、前記ロックブラケットは、当該ユニットロック機構を施錠及び開錠するためのユニットキーが挿し込まれるユニットキー用鍵穴が、天板の上面に設けられているとともに、当該ユニットキーと噛み合うキーシリンダが、当該天板の下面の、当該ユニットキー用鍵穴の直下の位置に取り付けられており、前記キーシリンダは、その先端部にフック部材を備えており、前記ベースブラケットは、前記フック部材と係合する固定部材が、底板の上面に設けられており、前記フック部材は、当該ユニットロック機構の施錠時に、前記キーシリンダが施錠位置方向に回動することにより、前記固定部材と係合し、一方、当該ユニットロック機構の開錠時に、前記キーシリンダが開錠位置方向に回動することにより、前記固定部材との係合が解かれる構造になっており、前記制御部は、前記ロック検知部からの前記信号に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する構成とする。
また、第4発明は、現金処理装置の筐体の内部に収納された紙幣ユニットを固定するユニットロック機構であって、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、前記ロック部材は、前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記現金処理装置に設けられた制御部に出力するロック検知部とを備えており、前記ロック検知部は、発光センサと受光センサとを前記ベースブラケットに備えており、前記ロックブラケットは、前記発光センサと前記受光センサとの間を摺動する遮蔽板を支持しており、前記遮蔽板は、前記発光センサから前記受光センサに照射される光を遮光して前記受光センサに到達させない状態を遮光状態とし、当該光を遮光せずに前記受光センサに到達させる状態を非遮光状態とし、当該ユニットロック機構の施錠時及び開錠時に、前記発光センサと前記受光センサとの間で摺動することにより、その状態が当該遮光状態及び当該非遮光状態のいずれかに変化し、前記ロック検知部は、前記遮蔽板の状態の変化に応じた値の信号を出力する構成とする。
このユニットロック機構は、第1発明に係る現金処理装置に用いることができる。
また、第5発明は、現金処理装置の筐体の内部に収納された紙幣ユニットを固定するユニットロック機構であって、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、前記ロック部材は、前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記現金処理装置に設けられた制御部に出力するロック検知部とを備えており、前記ロックブラケットは、当該ユニットロック機構を施錠及び開錠するためのユニットキーが挿し込まれるユニットキー用鍵穴が、天板の上面に設けられているとともに、当該ユニットキーと噛み合うキーシリンダが、当該天板の下面の、当該ユニットキー用鍵穴の直下の位置に取り付けられており、前記キーシリンダは、その先端部にフック部材を備えており、前記ベースブラケットは、前記フック部材と係合する固定部材が、底板の上面に設けられており、前記フック部材は、当該ユニットロック機構の施錠時に、前記キーシリンダが施錠位置方向に回動することにより、前記固定部材と係合し、一方、当該ユニットロック機構の開錠時に、前記キーシリンダが開錠位置方向に回動することにより、前記固定部材との係合が解かれる構造になっている構成とする。
本発明によれば、リジェクト紙幣を収納するリジェクト庫のセキュリティを向上させることができる。
実施形態に係る現金処理装置の全体の構成を示す図である。 実施形態に係る現金処理装置の後側の構成を示す図(1)である。 実施形態に係る現金処理装置の後側の構成を示す図(2)である。 実施形態に係る現金処理装置の後側の構成を示す図(3)である。 実施形態に係るユニットロック機構に用いるロック部材の構成を示す図(1)である。 実施形態に係るユニットロック機構に用いるロック部材の構成を示す図(2)である。 実施形態に係るユニットロック機構に用いるロック部材の構成を示す図(3)である。 実施形態で記録されるロック履歴情報の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態]
本実施形態に係る現金処理装置1は、例えば、金融機関や流通機関に設置された自動取引装置(ATM)や流通機関に設置された発券機等の、現金処理を実行する装置である。なお、ここでは、現金処理装置1が自動取引装置(ATM)である場合を想定して説明する。また、係員が現金処理装置1をメンテナンスする場合を想定して説明する。
なお、係員は、対応可能なセキュリティのランクに応じて、「扉キー(図示せず)」と「ユニットキー(図示せず)」との双方の所持が認められた人物と、「扉キー(図示せず)」の所持しか認められていない人物とに、予め割り振られているものとする。
なお、「扉キー」は、後記する扉ロック機構40(図1(c)参照)を選択的に施錠及び開錠のいずれか一方の状態にするためのキーを意味している。
また、「ユニットキー」は、後記するユニットロック機構60(図3(a)参照)を選択的に施錠及び開錠のいずれか一方の状態にするためのキーを意味している。
「扉キー」と「ユニットキー」とは、それぞれ、異なる専用のキーとなっており、扉キーにより、扉ロック機構40を解錠しなければ、ユニットキーによりユニットロック機構60を解錠することができない。
<現金処理装置の構成>
以下、図1〜図4を参照して、本実施形態に係る現金処理装置1の構成につき説明する。図1は、実施形態に係る現金処理装置の全体の構成を示す図である。また、図2〜図4は、それぞれ、実施形態に係る現金処理装置の後側の構成を示す図である。
図1(a)は、左斜め前の上方の位置から見た、本実施形態に係る現金処理装置1の構成を示している。また、図1(b)は、右斜め前の上方の位置から見た、現金処理装置1の構成を示している。また、図1(c)は、左斜め後の上方の位置から見た、現金処理装置1の構成を示している。
図1(a)及び図1(b)に示すように、現金処理装置1は、筐体2の前側に、顧客操作部3を有している。顧客操作部3は、顧客が操作する操作パネルである。
また、図1(c)に示すように、現金処理装置1は、内部に、各部の動作を実行する制御部1aを有している。
また、図1(c)に示すように、現金処理装置1は、筐体2の後側に、リヤ扉4を有している。リヤ扉4は、筐体2の後側から筐体2の内部を封止する扉である。
リヤ扉4には、係員操作部5及び扉キー用鍵穴41が設けられている。
係員操作部5は、係員が操作する操作パネルである。
扉キー用鍵穴41は、扉キー(図示せず)が挿し込まれる穴である。
現金処理装置1は、筐体2の内部の、扉キー用鍵穴41の奥となる位置に、扉ロック機構40が設けられている。
扉ロック機構40は、リヤ扉4が開放不能な状態を施錠状態とし、リヤ扉4が開放可能な状態を開錠状態とし、閉鎖状態のリヤ扉4を選択的に施錠又は開錠する機構である。扉ロック機構40は、公知の構成要素であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
係員は、リヤ扉4を開放する場合に、まず、係員操作部5を操作して、係員ID情報を現金処理装置1に入力する(図2(a)参照)。図2(a)は、係員操作部5が係員によって操作された状態を示している。
なお、「係員ID」は、各係員に固有に割り振られた識別番号である。「係員ID情報」は、その係員IDを表す情報である。ここでは、係員ID情報が係員によって所持されるカード媒体の記憶手段に記憶されているとともに、現金処理装置1がそのカード媒体から情報を読み取るカードリーダを備えているものとする。そして、係員ID情報は、係員がカード媒体を係員操作部5のカードリーダに読み取らせることにより、現金処理装置1に入力されるものとする。なお、現金処理装置1に入力された係員ID情報は、係員操作部5から制御部1aに出力される。
次に、係員は、扉キー(図示せず)を扉キー用鍵穴41(図1(c)参照)に挿し込み、扉キーを開放方向に回転させる。これにより、扉ロック機構40が開錠状態になる。その結果、リヤ扉4が開放可能な状態になる。このとき、制御部1aは、扉ロック機構40が開錠された情報として、日時や係員ID等の情報を、記憶部(図示せず)に記憶されたロック履歴情報100(図6参照)に登録する。
次に、係員は、リヤ扉4を開放する。図2(b)は、現金処理装置1の、リヤ扉4が開放された状態を示している。現金処理装置1は、筐体2の内部に、紙幣ユニット6及びユニットロック機構60が設けられている。
紙幣ユニット6は、出金紙幣として使用する紙幣を収納する収納部である。本実施形態では、紙幣ユニット6は、直方体の形状に構成されている。また、本実施形態では、紙幣ユニット6は、その内部に、リジェクト庫として使用される収納カセット81(図4(b)参照)が格納される構成になっている。そのため、本実施形態では、紙幣ユニット6は、出金紙幣として使用可能な紙幣(正券)だけでなく、出金紙幣として使用不能な紙幣(リジェクト紙幣)をも、その内部に収納する構成になっている。
ユニットロック機構60は、紙幣ユニット6を筐体2の内部に固定する機構である。ユニットロック機構60は、紙幣ユニット6が筐体2の内部から引き出し不能な状態を施錠状態とし、紙幣ユニット6が筐体2の内部から引き出し可能な状態を開錠状態とし、筐体2の内部に収納された状態の紙幣ユニット6を選択的に施錠状態又は開錠状態にする。
本実施形態では、ユニットロック機構60は、ロック部材61(図3(a)、及び、図5A〜図5C参照)と、筐体2の側板の内壁面に設けられた突起部69(図3(b)参照)とによって構成されている。
ロック部材61は、その後端部の下端付近に設けられたポスト64(図5A(a)参照)を支点にして、先端部が開閉自在な構成になっている。ユニットロック機構60は、ロック部材61の先端部が開くことにより、開錠状態になり、ロック部材61の先端部が閉じることにより、施錠状態になる。図5A(a)は施錠状態を示し、図5A(b)は開錠状態を示している。
ロック部材61は、図示せぬ信号線を介して現金処理装置1の制御部1aと電気的に接続されており、ロック部材61の先端部の開閉状態を制御部1aに通知するための信号(以下、「開閉通知信号」と称する)を制御部1aに出力する機能を有している。
「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が開けられると、これに応答して、値が変動する。現金処理装置1の制御部1aは、その変動に基づいて、ユニットロック機構60が開錠状態になったことを検知(判定)する。例えば、現金処理装置1の制御部1aは、その変動がリヤ扉4の開放後の奇数回目の変動であれば、ユニットロック機構60が開錠状態になったと判定する。なお、「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が開き続けている間、ユニットロック機構60が開錠状態であることを表す値となるようにしてもよい。これにより、現金処理装置1の制御部1aは、ユニットロック機構60が開錠状態になっていることを検知(判定)することができる。
一方、「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が閉められると、これに応答して、値が変動する。現金処理装置1の制御部1aは、その変動に基づいて、ユニットロック機構60が施錠状態になったことを検知(判定)する。例えば、現金処理装置1の制御部1aは、その変動がリヤ扉4の開放後の偶数回目の変動であれば、ユニットロック機構60が施錠状態になったと判定する。なお、「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が閉じ続けている間、ユニットロック機構60が施錠状態であることを表す値となるようにしてもよい。これにより、現金処理装置1の制御部1aは、ユニットロック機構60が施錠状態になっていることを検知(判定)することができる。
なお、ロック部材61は、ユニットロック機構60の開閉状態が変化したときに、開閉通知信号として、単発的な信号を発信する構成にすることもできる。
ロック部材61の詳細な構成については、図5A〜図5Cを参照して、後記する。
次に、係員は、ロック部材61の先端部を開いて、ユニットロック機構60を開錠する。図3(a)は、現金処理装置1の、ユニットロック機構60が開錠された状態を示している。このとき、現金処理装置1の制御部1aは、ロック部材61から出力される開閉通知信号の状態に基づいて、ユニットロック機構60の開錠状態を検知する。そして、制御部1aは、ユニットロック機構60が開錠された情報として、日時や係員ID等の情報をロック履歴情報100(図6参照)に登録する。
次に、係員は、筐体2の内部から紙幣ユニット6を引き出す。図3(b)は、現金処理装置1の、紙幣ユニット6が筐体2の内部から引き出された状態を示している。現金処理装置1は、筐体2の内部に載置部材7を有している。載置部材7は、紙幣ユニット6がその上に載置される部材である。載置部材7は、紙幣ユニット6の両横にスライドレール7aを備えている。
現金処理装置1の筐体2は、スライドレール7aを介して、載置部材7を摺動自在に支持している。そのため、係員は、紙幣ユニット6を筐体2の内部から外部に引き出したり、紙幣ユニット6を筐体2の外部から内部に収納したりすることができる。
なお、紙幣ユニット6の側板の壁面と筐体2の側板の内壁面との間には、幅Tの隙間が設けられている。スライドレール7aは、その隙間内に設けられている。そして、筐体2の側板の内壁面には、紙幣ユニット6の側板の壁面の方向に突出する突起部69が設けられている。突起部69は、ロック部材61の先端部が閉じた状態になっている場合に、ロック部材61と係合する構成要素である。突起部69の長さは、幅Tの隙間よりも短い長さに設定されている。
図4(a)に示すように、紙幣ユニット6は、天板に、開閉カバー8が設けられている。図4(a)は、図3(b)と同様に、現金処理装置1の、紙幣ユニット6が筐体2の内部から引き出された状態を示している。開閉カバー8は、紙幣ユニット6が筐体2の内部に収納されている場合に、開放不能な状態となり、一方、紙幣ユニット6が筐体2の外部に引き出されている場合に、開放可能な状態になる。
紙幣ユニット6は、開閉カバー8の下に、紙幣を収納する1乃至複数の収納カセット81(図4(b)参照)が格納されている。本実施形態では、収納カセット81が、リジェクト券を収納するリジェクト庫として使用される場合を想定して説明する。ただし、収納カセット81は、当然ながら、リジェクト庫としてだけでなく、正券を収納する金庫として使用することができる。
次に、係員は、開閉カバー8を開き、収納ユニット6の内部からリジェクト庫として使用する収納カセット81を取り出す。図4(b)は、現金処理装置1の、収納カセット81が収納ユニット6の内部から取り出された状態を示している。
<ユニットロック機構に用いるロック部材の構成>
以下、図5A〜図5C(主に、図5A)を参照して、ユニットロック機構60に用いるロック部材61の構成につき説明する。図5A〜図5Cは、それぞれ、実施形態に係るユニットロック機構に用いるロック部材の構成を示す図である。
図5A(a)は、左斜め前の上方の位置から見た、先端部が閉じた状態のロック部材61の構成を示している。また、図5A(b)は、左斜め前の上方の位置から見た、先端部が開いた状態のロック部材61の構成を示している。なお、図5A(b)は、バネ65(図5A(a)参照)を除外した構成を示している。
図5B(a)は、右斜め前の上方の位置から見た、先端部が閉じた状態のロック部材61の構成を示している。また、図5B(b)は、右斜め前の上方の位置から見た、先端部が開いた状態のロック部材61の構成を示している。
図5C(a)は、ほぼ左横の上方の位置から見た、先端部が閉じた状態のロック部材61の構成を示している。また、図5C(b)は、ほぼ左前の下方の位置から見た、先端部が開いた状態のロック部材61の構成を示している。
ここで、「ロック部材61の先端部が閉じた状態」とは、ロック部材61を構成するベースブラケット62の先端部とロックブラケット63の先端部とが接近した状態を意味している。また、「ロック部材61の先端部が開いた状態」とは、ロック部材61を構成するベースブラケット62の先端部とロックブラケット63の先端部とが離間した状態を意味している。
図5A(a)に示すように、ロック部材61は、ベースブラケット62、ロックブラケット63、ポスト64、及び、バネ65を有している。
ベースブラケット62は、載置部材7(図3(b)参照)に固定される部材である。
ロックブラケット63は、紙幣ユニット6を施錠する部材である。
ポスト64は、ベースブラケット62とロックブラケット63とを回動自在に軸支する部材である。
バネ65は、ロックブラケット63を付勢する部材である。
ベースブラケット62は、板材の両端部が上側に略垂直に折り曲げられた構成になっている。そのため、ベースブラケット62は、1枚の底板に、2枚の側板が延在する構成になっている。
ロックブラケット63は、板材の両端部が下側に略垂直に折り曲げられた構成になっている。そのため、ロックブラケット63は、1枚の天板に、2枚の側板が延在する構成になっている。
ロックブラケット63は、その側板の後端部の下端付近が、ポスト64によって、ベースブラケット62の側板の後端部の下端付近に軸支されている。そのため、ロックブラケット63は、ポスト64を支点にして、ベースブラケット62に対して回動自在な構成となっている。
ロックブラケット63は、一方の側板の壁面に、係合部63a(図5A(b)参照)が設けられている。係合部63aは、筐体2の側板の内壁面に設けられた突起部69(図3(b)参照)と係合する切欠部分である。
ユニットロック機構60は、ロック部材61の先端部が閉じた場合に、ロックブラケット63の係合部63aと筐体2の突起部69(図3(b)参照)とが係合し、その結果、施錠状態になる。一方、ユニットロック機構60は、ロック部材61の先端部が開いた場合に、ロックブラケット63の係合部63aと筐体2の突起部69との係合が解かれ、その結果、開錠状態になる。
なお、ロックブラケット63は、天板の後端部に、上方向に突出する突出部63が設けられている。突出部63は、係員がロック部材61の先端部を開閉させる場合に、係員によって把持される部位である。係員は、ロックブラケット63の突出部63を把持して、押したり、引いたりすることにより、ロック部材61の先端部を開閉させる。
ロックブラケット63は、天板の上面に、ユニットキー用鍵穴61a(図5A(a)参照)が形成されている。また、ロックブラケット63は、天板の下面に、キーシリンダ66(図5A(b)参照)が取り付けられている。
ユニットキー用鍵穴61aは、ユニットロック機構60専用の前記したユニットキー(図示せず)が挿し込まれる開口である。ユニットキーは、ユニットキー用鍵穴61aを通って、キーシリンダ66の内部に挿し込まれる。
キーシリンダ66は、ユニットキーと噛み合う部材である。キーシリンダ66は、ロックブラケット63の天板の下面(ロック部材61の内部側の面)の、ユニットキー用鍵穴61aの直下となる位置に設けられている。キーシリンダ66は、ロック部材61の先端部が閉じた状態となっている場合に、垂直方向に配置されている。
キーシリンダ66は、係員が、ユニットキーを差し込み、ユニットキーを施錠位置から開錠位置まで回転させることにより、その先端部が回動する。そのキーシリンダ66の先端部には、フック部材67(図5A(b)参照)が取り付けられている。
なお、「施錠位置」とは、ユニットロック機構60を施錠状態にするためのキーの位置を意味している。また、「開錠位置」とは、ユニットロック機構60を開錠状態にするためのキーの位置を意味している。
フック部材67は、施錠時に、その先端部が、ベースブラケット62の底板の上面(ロック部材61の内部側の面)に設けられた固定部材68(図5A(b)参照)の先端部と係合する(引っ掛かる)部材である。フック部材67は、先端部が略水平方向に折り曲げられた構成になっている。
ロック部材61は、係員がユニットキーを回転させると、キーシリンダ66の先端部が回動するとともに、フック部材67がキーシリンダ66の先端部と一緒に同じ方向に回動する。これにより、フック部材67の先端部が、固定部材68の先端部と係合したり、固定部材68の先端部から外れたりする。
なお、固定部材68は、ユニットロック機構60の施錠時に、その先端部がフック部材67の先端部と係合する(引っ掛かる)部材である。固定部材68は、図5A(b)に示すように、ベースブラケット62の底板の上面(ロック部材61の内部側の面)に、上方向に突出して設けられている。
固定部材68は、その先端部がフック部材67の方向に向けて略水平方向に折り曲げられた構成になっている。そのため、フック部材67は、その先端部が回動することにより、その先端部が固定部材68の先端部と係合したり、その先端部が固定部材68の先端部から外れたりする。なお、フック部材67の先端部が固定部材68の先端部から外れた場合とは、フック部材67の先端部と固定部材68の先端部との係合が解かれた状態を意味する。
ロック部材61は、フック部材67の先端部が固定部材68の先端部と係合している場合に、その先端部が開放不能な状態になる。一方、ロック部材61は、フック部材67の先端部が固定部材68の先端部から外れた場合に、その先端部が開放可能な状態になる。
係員は、例えば、開錠状態になっているユニットロック機構60を施錠状態にする場合に、ユニットロック機構60を以下のように操作する。まず、係員は、突出部63b(図5A(b)参照)を押して、ロック部材61の先端部を閉じさせる。これにより、ユニットロック機構60は、施錠可能な状態になる。次に、係員は、ユニットキーを開錠位置から施錠位置まで回転させる。これにより、ロック部材61は、フック部材67の先端部が固定部材68の先端部と係合して、その先端部が閉じた状態になる。その結果、ユニットロック機構60は、施錠状態になる。
一方、係員は、例えば、施錠状態になっているユニットロック機構60を開錠状態にする場合に、ユニットロック機構60を以下のように操作する。まず、係員は、ユニットキーを施錠位置から開錠位置まで回転させる。これにより、ロック部材61は、フック部材67の先端部が固定部材68の先端部から外れる。その結果、ユニットロック機構60は、開錠可能な状態になる。次に、係員は、突出部63b(図5A(b)参照)を引いて、ロック部材61の先端部を開けさせる。その結果、ユニットロック機構60は、開錠状態になる。
なお、ロックブラケット63は、係合部63aが設けられている側板とは逆側の側板(他方の側板)の壁面に、検知ブラケットLBが設けられている。検知ブラケットLBは、ロックブラケット63の内部で、遮蔽板Bを支持する構成要素である。
なお、「遮蔽板B」は、ロック検知スイッチSW(図5A(b)参照)の発光センサSN1と受光センサSN2との間を摺動する部材である。「遮蔽板B」は、溝Dが、その板面部分の一部に形成されている。
「ロック検知スイッチSW」は、ロック検知部として機能する構成要素である。「ロック検知スイッチSW」は、前記した「開閉通知信号」を制御部1aに出力する。本実施形態では、ロック検知スイッチSWは、発光センサSN1と受光センサSN2とによって構成されているものとして説明する。
ロック検知スイッチSWの発光センサSN1及び受光センサSN2は、それぞれ、ベースブラケット62の底板の上面(ロック部材61の内部側の面)に設けられた固定部材68(図5A(b)参照)の先端側の面(遮蔽版Bと対向する側の面)から、遮蔽版Bの方向に向けて略水平に突出して設けられている。
本実施形態では、遮蔽板Bは、ロック部材61の先端部が閉じている場合(すなわち、ユニットロック機構60が施錠状態になっている場合)に、その板面部分に設けられた溝Dが発光センサSN1と受光センサSN2との間に配置される。そのため、この場合に、ロック検知スイッチSWの発光センサSN1から受光センサSN2に照射される光が、溝Dの中を通過して、受光センサSN2に到達する。
一方、本実施形態では、遮蔽板Bは、ロック部材61の先端部が開いている場合(すなわち、ユニットロック機構60が開錠状態になっている場合)に、その板面部分が発光センサSN1と受光センサSN2との間よりも上方の位置に移動する。そのため、この場合に、ロック検知スイッチSWの発光センサSN1から受光センサSN2に照射される光が、遮蔽板Bの板面部分の下を通過して、受光センサSN2に到達する。
発光センサSN1から受光センサSN2に照射される光は、ロック部材61の先端部が閉じた状態から開いた状態に変化した場合(すなわち、ユニットロック機構60が施錠状態から開錠状態に変化した場合)に、又は、逆に、ロック部材61の先端部が開いた状態から閉じた状態に変化した場合(すなわち、ユニットロック機構60が開錠状態から施錠状態に変化した場合)に、遮蔽板Bによって一時的に遮光される。そのため、これらの場合に、ロック検知スイッチSW(図5A(b)参照)から現金処理装置1の制御部1a(図3(a)参照)に出力される開閉通知信号の値が一時的に変動する。
前記した通り、現金処理装置1の制御部1aは、その変動に基づいて、ユニットロック機構60が開錠状態になったことを検知(判定)する。例えば、現金処理装置1の制御部1aは、その変動がリヤ扉4の開放後の奇数回目の変動であれば、ユニットロック機構60が開錠状態になったと判定する。また、例えば、現金処理装置1の制御部1aは、その変動がリヤ扉4の開放後の偶数回目の変動であれば、ユニットロック機構60が施錠状態になったと判定する。
なお、前記した通り、「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が開き続けている間、ユニットロック機構60が開錠状態であることを表す値となるようにしてもよい。これにより、現金処理装置1の制御部1aは、ユニットロック機構60が開錠状態になっていることを検知(判定)することができる。また、「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が閉じ続けている間、ユニットロック機構60が施錠状態であることを表す値となるようにしてもよい。これにより、現金処理装置1の制御部1aは、ユニットロック機構60が施錠状態になっていることを検知(判定)することができる。
このような「開閉通知信号」は、ロック部材61の先端部が開いた状態の場合に、遮蔽板Bの板面部分が、発光センサSN1と受光センサSN2との間に配置されて、発光センサSN1から受光センサSN2に照射される光を遮光することにより、実現することができる。
現金処理装置1の制御部1aは、ロック検知スイッチSWから出力される開閉通知信号の値に基づいて、ロック部材61の先端部の開閉状態(すなわち、ユニットロック機構の開錠状態又は施錠状態)を検知(判定)する。そして、制御部1aは、ユニットロック機構60の開錠状態を検知した場合に、ユニットロック機構60の開錠情報として、日時や係員ID等の情報をロック履歴情報100(図6参照)に登録する。また、制御部1aは、ユニットロック機構60の施錠を検知した場合に、ユニットロック機構60の施錠情報として、日時や係員ID等の情報をロック履歴情報100に登録する。なお、図6は、実施形態で記録されるロック履歴情報の一例を示す図である。
このような現金処理装置1は、リジェクト庫として使用する収納カセット81を紙幣ユニット6の内部に収納させている。これにより、現金処理装置1は、扉キーとユニットキーとの双方のキーを所持する係員しか、現金処理装置1の内部に収納された現金にアクセスできないようにしている。そのため、現金処理装置1は、ユニットキーを所持することができない係員が、現金処理装置1の内部に収納された現金にアクセスするのを防止することができる。これにより、現金処理装置1は、リジェクト庫のセキュリティを向上させることができる。
なお、「扉キーとユニットキーとの双方のキーを所持する係員」とは、現金処理装置1の内部に収納された現金へのアクセスが許可された、対応可能なセキュリティのランクが高位の係員を意味している。また、「ユニットキーを所持することができない係員」とは、例えば、通常のメンテナンス作業しか行えない、対応可能なセキュリティのランクが低位の係員を意味している。現金処理装置1は、このように、係員を、ランクが高位の係員とランクが低位の係員とに分別することができるため、セキュリティを向上させることができる。
また、このような現金処理装置1は、いつ、どの係員が扉ロック機構40やユニットロック機構60を開錠したり施錠したりしたのかを表すロック履歴情報100を記録する。そのため、現金処理装置1は、仮に、悪意のある係員によってリジェクト庫からリジェクト紙幣が抜き取られる場合があったとしても、その痕跡を残す(ロック履歴情報100(図6参照)を記録する)ことができる。その結果、現金処理装置を利用する金融機関等は、この場合に、その行為を簡単に見つけることができる。これにより、現金処理装置1は、リジェクト庫のセキュリティをさらに向上させることができる。
以上の通り、本実施形態に係る現金処理装置1によれば、リジェクト庫のセキュリティを向上させることができる。
また、現金処理装置1によれば、仮に、悪意のある係員によって紙幣が抜き取られる場合があったとしても、その痕跡を残す(ロック履歴情報100(図6参照)を記録する)ことができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、ユニットロック機構60(図5A〜図5C参照)は、(1)紙幣ユニット6を選択的に施錠又は開錠することができるという条件、及び、(2)施錠状態及び開錠状態を制御部1aに通知することができるという条件を満たしていれば、その構成を変更することができる。
また、ロック履歴情報100(図6参照)は、運用に応じて、その構成を適宜変更することができる。
1 現金処理装置
1a 制御部
2 筐体
3 顧客操作部
4 リヤ扉
5 係員操作部
6 紙幣ユニット
7 載置部材
7a スライドレール
8 開閉カバー
40 扉ロック機構
41 扉キー用鍵穴
60 ユニットロック機構
61 ロック部材
61a ユニットキー用鍵穴
62 ベースブラケット
63 ロックブラケット
63a 係合部
64 ポスト
65 バネ
66 キーシリンダ
67 フック部材
68 固定部材
69 突起部
81 収納カセット(リジェクト庫)
100 ロック履歴情報
B 遮蔽版
D 溝
LB 検知ブラケット
SN1 発光センサ
SN2 受光センサ
SW ロック検知スイッチ(ロック検知部)

Claims (9)

  1. 現金処理を実行する現金処理装置において、
    各部の動作を制御する制御部と、
    筺体に取り付けられている扉と、
    前記扉を固定する扉ロック機構と、
    紙幣を収納するための1乃至複数の収納カセットが内部に格納された紙幣ユニットと、
    前記紙幣ユニットを前記筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、
    1乃至複数の前記収納カセットの少なくとも1つは、リジェクト庫として使用されているとともに、前記紙幣ユニットが前記筺体の内部に固定され、かつ、前記扉が閉鎖された状態において、そのリジェクト庫として使用されている前記収納カセットは、前記扉と前記紙幣ユニットとの2つの部材で前記筺体の外部から隠されており、
    前記ユニットロック機構は、当該ユニットロック機構の施錠状態及び開錠状態のいずれかの状態を検知するロック検知部を備えており、
    前記扉ロック機構及び前記ユニットロック機構は、それぞれ、異なる専用のキーによって施錠及び開錠が行われ、
    前記制御部は、前記ロック検知部からの状態検知結果に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する
    ことを特徴とする現金処理装置。
  2. 請求項1に記載の現金処理装置において、
    前記収納カセットは、前記筐体の扉を開放した後に、前記紙幣ユニットが前記筐体から引き出されることにより、前記紙幣ユニットの内部からの取り出しが可能になる
    ことを特徴とする現金処理装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の現金処理装置において、
    前記ロック検知部は、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれかの状態に応じた値の信号を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記ロック検知部から出力される信号の値に基づいて、前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する
    ことを特徴とする現金処理装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
    前記制御部は、判定された前記ユニットロック機構の状態を表す履歴情報を記録する
    ことを特徴とする現金処理装置。
  5. 請求項4に記載の現金処理装置において、
    前記履歴情報は、日時情報と個々の係員に予め割り振られた係員ID情報とを含む構成になっている
    ことを特徴とする現金処理装置。
  6. 現金処理を実行する現金処理装置において、
    各部の動作を制御する制御部と、
    紙幣を収納するための収納カセットで、かつ、リジェクト庫として使用することが可能な当該収納カセットが、その内部に格納された紙幣ユニットと、
    前記紙幣ユニットを筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、
    前記ユニットロック機構は、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、
    前記ロック部材は、
    前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、
    前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、
    前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記制御部に出力するロック検知部とを備えており、
    前記ロック検知部は、発光センサと受光センサとを前記ベースブラケットに備えており、
    前記ロックブラケットは、前記発光センサと前記受光センサとの間を摺動する遮蔽板を支持しており、
    前記遮蔽板は、前記発光センサから前記受光センサに照射される光を遮光して前記受光センサに到達させない状態を遮光状態とし、当該光を遮光せずに前記受光センサに到達させる状態を非遮光状態とし、当該ユニットロック機構の施錠時及び開錠時に、前記発光センサと前記受光センサとの間で摺動することにより、その状態が当該遮光状態及び当該非遮光状態のいずれかに変化し、
    前記ロック検知部が出力する信号は、前記遮蔽板の状態の変化に応じたものであり、
    前記制御部は、前記ロック検知部からの前記信号に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する
    ことを特徴とする現金処理装置。
  7. 現金処理を実行する現金処理装置において、
    各部の動作を制御する制御部と、
    紙幣を収納するための収納カセットで、かつ、リジェクト庫として使用することが可能な当該収納カセットが、その内部に格納された紙幣ユニットと、
    前記紙幣ユニットを筐体の内部に固定するユニットロック機構とを有し、
    前記ユニットロック機構は、前記筐体の内部に設けられた突起部と、前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、
    前記ロック部材は、
    前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、
    前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、
    前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記制御部に出力するロック検知部とを備えており、
    前記ロックブラケットは、当該ユニットロック機構を施錠及び開錠するためのユニットキーが挿し込まれるユニットキー用鍵穴が、天板の上面に設けられているとともに、当該ユニットキーと噛み合うキーシリンダが、当該天板の下面の、当該ユニットキー用鍵穴の直下の位置に取り付けられており、
    前記キーシリンダは、その先端部にフック部材を備えており、
    前記ベースブラケットは、前記フック部材と係合する固定部材が、底板の上面に設けられており、
    前記フック部材は、当該ユニットロック機構の施錠時に、前記キーシリンダが施錠位置方向に回動することにより、前記固定部材と係合し、一方、当該ユニットロック機構の開錠時に、前記キーシリンダが開錠位置方向に回動することにより、前記固定部材との係合が解かれる構造になっており
    記制御部は、前記ロック検知部からの前記信号に基づいて、前記ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれの状態かを判定する
    ことを特徴とする現金処理装置。
  8. 現金処理装置の筐体の内部に収納された紙幣ユニットを固定するユニットロック機構であって、
    前記筐体の内部に設けられた突起部と、
    前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、
    前記ロック部材は、
    前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、
    前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、
    前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記現金処理装置に設けられた制御部に出力するロック検知部とを備えており、
    前記ロック検知部は、発光センサと受光センサとを前記ベースブラケットに備えており、
    前記ロックブラケットは、前記発光センサと前記受光センサとの間を摺動する遮蔽板を支持しており、
    前記遮蔽板は、前記発光センサから前記受光センサに照射される光を遮光して前記受光センサに到達させない状態を遮光状態とし、当該光を遮光せずに前記受光センサに到達させる状態を非遮光状態とし、当該ユニットロック機構の施錠時及び開錠時に、前記発光センサと前記受光センサとの間で摺動することにより、その状態が当該遮光状態及び当該非遮光状態のいずれかに変化し、
    前記ロック検知部は、前記遮蔽板の状態の変化に応じた値の信号を出力する
    ことを特徴とするユニットロック機構。
  9. 現金処理装置の筐体の内部に収納された紙幣ユニットを固定するユニットロック機構であって、
    前記筐体の内部に設けられた突起部と、
    前記突起部に係合する係合部を備えるロック部材とを有し、
    前記ロック部材は、
    前記紙幣ユニットに固定されるベースブラケットと、
    前記係合部を備え、前記ベースブラケットに軸支され、先端部が回動するロックブラケットと、
    前記ロックブラケットの先端部が閉鎖されている状態を、前記係合部が前記突起部に係合する当該ユニットロック機構の施錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部が開放されている状態を、前記係合部が前記突起部から外れる当該ユニットロック機構の開錠状態とし、前記ロックブラケットの先端部の状態に応じて、当該ユニットロック機構の前記施錠状態及び前記開錠状態のいずれか一方の値の信号を前記現金処理装置に設けられた制御部に出力するロック検知部とを備えており、
    前記ロックブラケットは、当該ユニットロック機構を施錠及び開錠するためのユニットキーが挿し込まれるユニットキー用鍵穴が、天板の上面に設けられているとともに、当該ユニットキーと噛み合うキーシリンダが、当該天板の下面の、当該ユニットキー用鍵穴の直下の位置に取り付けられており、
    前記キーシリンダは、その先端部にフック部材を備えており、
    前記ベースブラケットは、前記フック部材と係合する固定部材が、底板の上面に設けられており、
    前記フック部材は、当該ユニットロック機構の施錠時に、前記キーシリンダが施錠位置方向に回動することにより、前記固定部材と係合し、一方、当該ユニットロック機構の開錠時に、前記キーシリンダが開錠位置方向に回動することにより、前記固定部材との係合が解かれる構造になっている
    ことを特徴とするユニットロック機構。
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