JP5526959B2 - 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ - Google Patents

運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ Download PDF

Info

Publication number
JP5526959B2
JP5526959B2 JP2010092439A JP2010092439A JP5526959B2 JP 5526959 B2 JP5526959 B2 JP 5526959B2 JP 2010092439 A JP2010092439 A JP 2010092439A JP 2010092439 A JP2010092439 A JP 2010092439A JP 5526959 B2 JP5526959 B2 JP 5526959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
safe
fare
container
fare box
safe container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010092439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011221918A (ja
Inventor
一次 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lecip Holdings Corp
Original Assignee
Lecip Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lecip Holdings Corp filed Critical Lecip Holdings Corp
Priority to JP2010092439A priority Critical patent/JP5526959B2/ja
Publication of JP2011221918A publication Critical patent/JP2011221918A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5526959B2 publication Critical patent/JP5526959B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05GSAFES OR STRONG-ROOMS FOR VALUABLES; BANK PROTECTION DEVICES; SAFETY TRANSACTION PARTITIONS
    • E05G7/00Safety transaction partitions, e.g. movable pay-plates; Bank drive-up windows
    • E05G7/001Bank depositories

Landscapes

  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Finance (AREA)
  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)

Description

本発明は、各運賃箱で収集した運賃を一括回収する運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナに関する。
従来、路線バスには、運賃の投入先として運賃箱が搭載されている。運賃箱には、運賃箱に投入された運賃(貨幣や整理券)を蓄積する運賃箱金庫が設けられている。運賃箱金庫は、運賃箱本体から取り外して持ち運べるように、運賃箱本体に対して着脱可能に形成される。運賃箱本体から運賃箱金庫を取り外した際、運賃箱金庫の貨幣出入口の扉はロック機構により施錠され、運賃箱金庫内の現金盗難が防止される。
路線バス運行後、運賃箱本体から運賃箱金庫が取り外され、路線バスが属する営業所に運賃箱金庫が搬送される。営業所は、各地域において路線バスを管理する小規模なバス管理の1単位である。営業所に運び込まれた運賃箱金庫内の運賃は、複数の営業所を束ねる中核会社に搬送される。中核会社は、複数の営業所を統括管理する大規模なバス管理の単位である。営業所で集められた運賃は、運賃箱金庫内の貨幣を運賃箱金庫ごと営業所から中核会社に運搬したり、或いは運賃箱金庫を解錠して扉を開け、金庫内の貨幣を別の袋に詰め替えて中核会社に搬送したりする。
中核会社には、営業所から持ち寄られた運賃を一括回収する精算装置(特許文献1等参照)が設置されている。精算装置に運賃箱金庫がセットされると、精算装置の解錠器によって運賃箱金庫の扉が解錠されるとともに、扉が開操作される。これにより、運賃箱金庫内の貨幣が精算装置内に排出され、精算装置内の貨幣収納コンテナに収納される。また、袋に入れ換えられた貨幣は、例えば別途用意した運賃箱金庫に移し替え、この運賃箱金庫を介して精算装置で回収する。
特開平9−128586号公報
ところで、運賃箱金庫は内部に貨幣が収納される関係上、分厚い鉄板で形成されるので、1つひとつの重量が非常に重い現状がある。よって、営業所に集められた運賃を中核会社に搬送する際、もし仮に営業所に運賃箱金庫が多数蓄積されてしまっていると、非常に重い運賃箱金庫を中核会社に多数運ばなくてはならないので、その搬送作業に非常に手間がかかる問題があった。
また、営業所で運賃箱金庫内の貨幣を袋に入れ換えて中核会社に持ち運ぶ場合、運賃箱金庫の扉を簡易解錠器によって解錠して運賃箱金庫内の貨幣を袋に移し替えるという非常に手間のかかる作業が必要になるので、この場合も搬送作業が非常に面倒という問題があった。さらには、運賃箱金庫内の貨幣を袋に移し替える際、金庫内の貨幣を作業員に直に触らせることになるので、現金盗難のおそれの少ない別の方法で現金を収集したい要望があった。
本発明の目的は、運賃箱金庫内の収納物の回収手間を軽減でき、かつ収納物盗難に対するセキュリティ性も確保することができる運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナを提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、運賃箱の運賃収納箇所である運賃箱金庫内の収納物を各支所で収集し、前記各支所で収集した前記収納物を、これら支所を統括管理する管理所で、当該管理所に設置された管理所側精算装置により一括回収する運賃回収システムにおいて、前記支所で前記運賃箱金庫から前記収納物を回収する支所側精算装置を当該支所に設け、当該支所側精算装置の運賃収納箇所である金庫コンテナを前記管理所側精算装置にもセット可能とし、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナのどちらからでも前記管理所側精算装置で前記収納物を回収可能としたことを要旨とする。
この構成によれば、各支所に持ち寄られた運賃箱金庫内の収納物は、各支所に設置された支所側精算装置によって、1つの金庫コンテナに一括回収される。そして、各支所の金庫コンテナが管理所に持ち寄られ、管理所に設置された管理所側精算装置によって、金庫コンテナ内の収納物を取り込んだり、又は運賃箱金庫から収納物を直に取り込んだりして、収納物を管理所側精算装置で一括回収する。
従って、支所で回収した運賃箱金庫内の収納物を管理所に搬送する際には、運賃箱金庫を1つひとつ持ち運ぶのではなく、運賃箱金庫内の収納物を1つにまとめた金庫コンテナを持ち運ぶだけで済むので、運賃箱金庫内の収納物の回収手間を軽減することが可能となる。また、このように支所側精算装置によって金庫コンテナに一括回収するようにすれば、各運賃箱金庫内の収納物を1つにまとめるに際して、例えば別の袋に入れ換えてまとめる必要もない。このため、一括回収するに際して収納物を人の手で直に触らせずに済むので、収納物の盗難に対するセキュリティ性も確保することが可能となる。
また、管理所側精算装置に運賃箱金庫及び金庫コンテナのどちらもセット可能とし、運賃箱金庫及び金庫コンテナのどちらからでも、内部の収容物を管理所側精算装置で回収可能とした。ところで、もし仮に管理所側精算装置が金庫コンテナのみセット可能であるとすると、運賃箱金庫内の収納物を必ず金庫コンテナに入れ換えなくてはならないので、回収作業の不便さに繋がる。しかし、本例の場合は、このような入れ換え作業が不要となるので、このことも収納物回収の手間軽減に効果が高い。
本発明では、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナは、外形が略同一形状に形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、運賃箱金庫と金庫コンテナとを略同一形状にしたので、これら両者でベース部品を共用することが可能となる。よって、運賃箱金庫や金庫コンテナをそれぞれ別の独立した部品とせずに済むので、部品点数や部品コストを低く抑えることが可能となる。
本発明では、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナは、前記支所側精算装置又は前記管理所側精算装置にセットされた際に開状態をとるとともに、前記支所側精算装置又は前記管理所側精算装置からの取り外し時、閉状態かつ施錠状態をとる開閉扉を各々備えたことを要旨とする。
この構成によれば、運賃箱金庫や金庫コンテナの開閉扉は、精算装置から取り外されている際、第三者による不正な開操作を規制すべく施錠される。このため、運賃箱金庫や金庫コンテナを運搬している際に、開閉扉が勝手に開けられずに済むので、収納物の盗難に対するセキュリティ性が向上する。
本発明では、前記支所側精算装置及び前記管理所側精算装置は、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナから識別IDを読み取る読取手段と、当該識別IDの認証が成立することを条件に、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナの開閉扉を解錠及び開状態にして、前記運賃箱金庫内の収納物の回収を許可する認証手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、運賃箱金庫及び金庫コンテナに識別IDを付与し、支所側精算装置や管理所側精算装置に運賃箱金庫や金庫コンテナがセットされた際には、識別IDの認証が成立したときのみ、これらの収納物の回収を許可する。よって、関係のない運賃箱金庫や金庫コンテナで収納物の回収作業が行われずに済むので、回収間違いを生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記支所側精算装置は、前記運賃箱金庫から運賃関連データを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った前記運賃関連データを金庫コンテナに書込み、新たな前記運賃箱金庫が装置本体にセットされて前記運賃関連データを読み出す度に書き込みを行って、前記金庫コンテナに前記運賃関連データを蓄積する書込手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、運賃箱金庫から金庫コンテナに収納物を移し換える度に、移し換えた運賃関連データが金庫コンテナに都度書き込まれて蓄積されるので、金庫コンテナに収納された運賃総計を金庫コンテナに記録しておくことが可能となる。
本発明では、前記支所側精算装置は、前記運賃箱金庫から運賃関連データを読み取る読取手段と、前記金庫コンテナの使用量を監視する監視手段と、前記読取手段で読み取った前記運賃関連データから次に投入される収納物の総数を把握し、当該収納物が前記金庫コンテナに収納可能であれば、前記運賃箱金庫内の収納物の投入を許可し、当該収納物が前記運賃箱金庫に収納不可であれば、投入を不可とする投入可否判定手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、金庫コンテナの空き容量を監視し、運賃箱金庫内の収納物を金庫コンテナに回収する際、金庫コンテナの空き容量が足りれば回収を許可し、金庫コンテナの空き容量が不足すれば回収が不可となる。よって、金庫コンテナの容量が足らないにも拘らず、運賃箱金庫内の硬貨が金庫コンテナに流し込まれることがないので、硬貨が金庫コンテナから溢れてしまう状況を生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記支所側精算装置は、運賃箱金庫取付部にセットされた前記運賃箱金庫が、収納物回収動作の途中で前記運賃箱金庫取付部から取り外されないように、当該運賃箱金庫を前記運賃箱金庫取付部にロックする第1ロック機構と、金庫コンテナ取付部にセットされた前記金庫コンテナが、前記収納物回収動作の途中で前記金庫コンテナ取付部から取り外されないように、当該金庫コンテナを前記金庫コンテナ取付部にロック可能であり、かつ前記第1ロック機構とは別箇所で前記金庫コンテナをロックする第2ロック機構と、前記第2ロック機構が正常にロック状態に移行可能か否かを確認することにより、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナの取り付け間違いを検出する誤取付検出手段とを備えたことを要旨とする。
この構成によれば、例えば誤って金庫コンテナ取付部に運賃箱金庫をセットした場合、金庫コンテナ取付部に設けた第2ロック機構は、構造上の違いから運賃箱金庫をロックできない。そして、これを以て金庫コンテナ取付部に取り付け間違いが発生したと認識され、回収動作は実行されない。また、運賃箱金庫取付部に金庫コンテナをセットした場合も同様である。よって、運賃箱金庫及び金庫コンテナを、運賃箱金庫及び金庫コンテナに対して誤って逆に取り付けてしまう状況を生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記支所側精算装置は、装置本体の扉部を開状態にしたときにできる開口孔から手を入れて、装置本体内の収納物通路の少なくとも一部を取り外し可能とすることにより、前記装置本体内の収納物詰まりを解消可能とする詰まり解消機構を備えたことを要旨とする。
この構成によれば、支所側精算装置内の収納物搬送通路で収納物が詰まった際には、装置本体の扉部を開状態にして開口孔から手を入れ、収納物通路の少なくとも一部を取り外すことによって、収納物詰まりを解消することが可能となる。
本発明では、運賃箱の運賃収納箇所である運賃箱金庫内の収納物を各支所で収集する精算装置であって、自身の運賃収納箇所として設けられた金庫コンテナを、前記各支所で収集した前記収納物を一括回収すべく管理所に設置された管理所側精算装置にもセット可能とすることにより、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナのどちらからでも前記管理所側精算装置で前記収納物を回収可能としたことを要旨とする。
本発明では、運賃箱の運賃収納箇所である運賃金庫内の収納物を各支所で収集する支所側精算装置の運賃収納箇所として形成された金庫コンテナであって、各支所で収集した前記収納物を一括回収すべく管理所に設置された管理所側精算装置に、前記運賃箱金庫の代わりとしてもセット可能な形状に形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、運賃箱金庫内の収納物の回収手間を軽減でき、かつ収納物盗難に対するセキュリティ性も確保することができる。
運賃回収システムの概略構成を示す模式図。 路線バスの運営会社のネットワークを示す概要図。 金庫コンテナのシャッタ開閉状態を示す斜視図。 金庫コンテナのシャッタ構造を示す斜視図。 金庫コンテナのシャッタの部品構造を示す裏面からの斜視図。 金庫コンテナのシャッタの部品構造を示す正面からの斜視図。 金庫コンテナのシャッタが開状態をとるまでの態様を示す遷移図。 金庫コンテナのシャッタ構造を示す裏面からの斜視図。 LRの解錠器の外観を示す斜視図。 LRの運賃箱金庫ロック機構の外観を示す斜視図。 LRの運賃箱金庫ロック機構のロック構造を示す斜視図。 LRの取付台の外観を示す斜視図。 LRの金庫コンテナロック機構の外観を示す斜視図。 LRの点検扉の内部構造を示す斜視図。 運賃回収システムのシステム構成を示すブロック図。
以下、本発明を具体化した運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナの一実施形態を図1〜図15に従って説明する。
図2に示すように、路線バスを運営する中核会社1には、複数の営業所2,2…が属され、これら営業所2,2…単位でそれぞれ路線バス(図示略)が運営される。各路線バスには、運賃や整理券の投入先として運賃箱3が設けられている。運賃箱3には、投入された運賃及び紙幣の収納箇所として略立方体形状の運賃箱金庫4が着脱可能に取り付けられている。運賃箱金庫4は、金庫内が硬貨収納室と紙幣収納室とに区画され、硬貨収納室に硬貨及び券類が収納され、紙幣収納室に紙幣が収納される。券類は、整理券や回数券等である。なお、中核会社1が管理所に相当し、営業所2が支所に相当する。
運賃箱金庫4は、例えば路線バスの運行終了後、運賃箱本体5から取り外されて、所属する営業所2に持ち込まれる。そして、運賃箱金庫4内の運賃及び券類が、各営業所2,2…においてそれぞれ回収される。そして、各営業所2,2…で回収された運賃及び券類が中核会社1に持ち寄られ、これら運賃及び券類が中核会社1で一括回収される。
運賃箱金庫4の運賃及び整理券は、図1に示す運賃回収システム6によって回収される。本例の運賃回収システム6は、各運賃箱3から持ち寄った運賃箱金庫4内の運賃及び券類を、それぞれの営業所2の精算装置(以降、LR(一括収納型精算機)7と記す)で金庫コンテナ8に一括回収し、次いで金庫コンテナ8を中核会社1に運搬する。そして、中核会社1の精算装置(以降、SR(選別収納型精算機)9と記す)によって、金庫コンテナ8から又は直に運賃箱金庫4から運賃及び券類を一括回収するものである。なお、LR7は小規模な現金回収器であり、SR9はLR7よりも大きい大規模な現金回収器である。なお、LR7が支所側精算装置に相当し、SR9が管理所側精算装置に相当する。
運賃箱金庫4の上面には、硬貨収納室及び紙幣収納室を開閉するシャッタ10がスライド移動可能に取り付けられている。シャッタ10は、通常時において閉状態で施錠され、運賃箱3、LR7又はSR9にセットされると、運賃箱金庫4に付与された識別IDが正しければ、解錠かつ開操作される。また、運賃箱金庫4を運賃箱3にセットする際、運賃箱金庫4はシャッタ10が上を向く方向に取り付けられ、上に口が開く硬貨収納室及び紙幣収納室に運賃及び券類が流入される。なお、シャッタ10が開閉扉を構成する。
LR本体11の下部には、LR本体11の台座として取付台11aが設けられている。また、取付台11aの上部には、運賃箱金庫4を解錠可能な解錠器11bが設けられている。解錠器11bの前面には、運賃箱金庫4のセット箇所として運賃箱金庫セット部12が開口形成されている。運賃箱金庫セット部12は、運賃箱金庫4の外形形状に合わせた略立方体状の穴であって、運賃箱金庫4の全体が収まる形状に形成されている。運賃箱金庫セット部12の底面には、運賃箱金庫セット部12の空間を下方に繋げるシャッタ13が開閉可能に設けられている。運賃箱金庫セット部12に運賃箱金庫4をセットする際には、運賃箱金庫4を上下方向に反転させてシャッタ10を下に向け、硬貨収納室及び紙幣収納室が下に口を開く方向にセットする。なお、LR本体11が装置本体に相当し、運賃箱金庫セット部12が運賃箱金庫取付部に相当する。
金庫コンテナ8は、運賃箱金庫4と略同一形状に形成されている。なお、略同一形状とは、SR9の運賃箱金庫4のセット部14に、運賃箱金庫4のみならず、金庫コンテナ8であってもセット可能となることを満たす形状を言う。つまり、略同一形状とは、SR9のセット部14に、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8のどちらであってもセット可能となることを満たす形状を言う。なお、セット部14が取付部に相当する。
金庫コンテナ8は、運賃箱金庫4と同じくコンテナ本体15の外形が略立方体形状に形成されている。コンテナ本体15の上面には、内部の物品収納室16(図3参照)を開閉するシャッタ17がスライド移動可能に取り付けられている。シャッタ17は、通常時において閉状態で施錠され、LR7又はSR9にセットされると、金庫コンテナ8に付与された識別IDが正しければ、解錠かつ開操作される。金庫コンテナ8の物品収納室16には、運賃箱金庫4内の硬貨及び券類が収納される。金庫コンテナ8の手前面には、金庫コンテナ8をLR7やSR9に着脱する際に把持する把持部18が設けられている。なお、シャッタ17が開閉扉を構成する。
取付台11aの前面には、観音開き式のコンテナ扉19が開閉可能に取り付けられている。コンテナ扉19を開状態にすると、金庫コンテナ8を収納するコンテナ収納室20が開口し、金庫コンテナ8の出し入れが可能となる。
コンテナ収納室20には、LR7における金庫コンテナ8のセット箇所として金庫コンテナセット部21が設けられている。金庫コンテナセット部21は、金庫コンテナ8の外形形状に合わせた略立方体状の穴であって、金庫コンテナ8の全体が収まる形状に形成されている。金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8をセットする際には、シャッタ17が上を向く方向に取り付けられ、上に口が開く物品収納室16に向かって自重により硬貨及び券類が落下することにより、物品収納室に硬貨及び券類が流入される。なお、金庫コンテナセット部21が金庫コンテナ取付部に相当する。
一方、SR本体22の前面上部には、運賃箱金庫4又は金庫コンテナ8のセット箇所として複数(本例は2つ)のセット部14,14が設けられている。セット部14は、SR本体22の幅方向に並設され、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8のどちらも取り付け可能となっている。セット部14は、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の外形形状に合わせた略直方体状の穴であって、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の全体が収まる形状に形成されている。セット部14,14の底面には、セット部14,14の空間を下方に繋げるシャッタ23が開閉可能に設けられている。セット部14に運賃箱金庫4や金庫コンテナ8をセットする際には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8を上下方向反転させてシャッタ23を下に向け、各収納室が下に口を開く方向にセットする。
SR本体22の背面下部には、横開き式のコンテナ扉24が開閉可能に取り付けられている。コンテナ扉24を開状態にすると、収納コンテナ25(図15参照)を収納するコンテナ収納室26が開口し、収納コンテナ25の出し入れが可能となる。
SR9は、セット部14にセットされた運賃箱金庫4又は金庫コンテナ8から運賃や券類を取り込むと、硬貨、紙幣、券類をそれぞれ分別して収納コンテナ25に収納する。SR9は、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の内部の硬貨及び券類を、搬送過程において券銭分離装置(図示略)により分別する。分別後の硬貨は、SR9内の硬貨計数装置(図示略)により種別及び個数が計数される。運賃箱金庫4内の紙幣は、そのまま紙幣シュートを介して直に収納コンテナ25に搬送される。
図3に示すように、金庫コンテナ8のシャッタ17には、重ね配置された平板状の2枚のシャッタ板27,28が、互いに平行方向に直線移動可能に形成されている。本例の場合、図3の奥側のものを第1シャッタ板27とし、図3の手前側のものを第2シャッタ板28とする。閉状態のシャッタ17が開状態をとる際、まずは第1シャッタ板27のみが開き動作をとり、第1シャッタ板27が第2シャッタ板28に隠れるまで移動すると、今度は第1シャッタ板27及び第2シャッタ板28が一緒に開き動作して、シャッタ17が開状態となる。
図4に示すように、金庫コンテナ8の内部は、2枚の区画壁29a,29bにより区画されている。本例の場合、金庫コンテナ8の奥行き方向(図4のX軸方向)に延びるものを第1区画壁29aとし、金庫コンテナ8の幅方向(図4のY軸方向)に延びるものを第2区画壁29bとすると、第1区画壁29a及び第2区画壁29bによって囲まれた領域が物品収納室16として形成されている。
図4〜図6に示すように、第2シャッタ板28は、幅方向に長く延びる板本体30の裏面に、第1シャッタ板27及び第2シャッタ板28の間の硬貨噛み込み防止する噛込防止板31が取り付けられている。噛込防止板31は、端縁に折り曲げ形成されたフランジ部31a(図6参照)が、板本体30の端縁に一対立設された取付部位30a,30aに取り付け固定される。板本体30と噛込防止板31との間には、若干の隙間32(図4参照)が形成され、この隙間32の間を第1シャッタ板27が直線移動する。
図3及び図4に示すように、コンテナ本体15の上端には、第1シャッタ板27、板本体30及び噛込防止板31の水平方向の直線移動を案内する案内レール34a,34b,34cが設けられている。本例の場合、案内レール34aが第1シャッタ板27の水平移動を案内し、案内レール34bが板本体30の水平移動を案内し、案内レール34cが噛込防止板31の水平移動を案内する。また、図5に示すように、第1シャッタ板27の裏面において長手方向略中央位置には、一対の案内突起35,35が突設されている。案内突起35は、第2区画壁29bの上端の案内レール36(図3及び図4参照)に係入され、この案内レール36によってもシャッタ17の開閉動作が案内される。
図4及び図5に示すように、第1シャッタ板27の端縁には、シャッタ17が開状態をとる際に第2シャッタ板28を押し込むフランジ部27aが折り曲げ形成されている。第1シャッタ板27の裏面には、シャッタ17が開動作する際に、第1シャッタ板27及び第2シャッタ板28の間の硬貨噛み込みを防止する噛込防止板37が取り付けられている。噛込防止板37には、シャッタ17の開閉方向の直交方向に複数の突条37aが等間隔に形成されている。一方、噛込防止板31の端縁には、突条37aに噛み合う複数の突起31bが延出形成されている。図7に示すように、SR9で金庫コンテナ8を上下逆さにしてシャッタ17を開操作した際には、噛込防止板37上に乗った硬貨が、突条37a及び突起31bによって清掃される。
また、第1シャッタ板27の端縁には、略90度に折り曲げ延出する係止突起27bが立設され、この係止突起27bが突起31bに係止することで、第1シャッタ板27の開き量が規制される。
図6に示すように、板本体30の端縁には、コンテナ本体15の天板38(図3等参照)に係止して、第2シャッタ板28のそれ以上の引き出しを制限するフランジ部30bが折り曲げ形成されている。また、図5及び図6に示すように、板本体30の裏面端縁には、板本体30の長手方向に沿って複数の係止爪30cが等間隔に形成されている。係止爪30cは、シャッタ17が閉状態の際、係止突起27bに係合するものであるが、シャッタ17の開動作時、第1シャッタ板27の上面の各挿入部27cに挿入して、異物の噛み込みを防止する。
噛込防止板31には、シャッタ17の開閉方向の直交方向に複数の突条31cが等間隔に形成されている。一方、第1区画壁29aの端縁において噛込防止板31との当接部位には、突条31cと噛み合う複数の突起29cが延出形成されている。図7に示すように、SR9で金庫コンテナ8を上下逆さにしてシャッタ17を開操作した際には、噛込防止板31上に乗った硬貨が、突条31c及び突起29cによって清掃される。
図8に示すように、金庫コンテナ8の内部には、シャッタ17の開閉方向(図8のX軸方向)に沿って延びるネジ軸39が回動可能に軸支されている。ネジ軸39の端部には、シャッタ17の開閉駆動源となるシャッタ開閉モータ40がギヤ41を介して連結されている。ネジ軸39のネジ部分には、ネジ軸39が回転すると軸方向に沿って直線移動するナット部42が螺合されている。ナット部42には、第1シャッタ板27の裏面に形成された連結部43に係止されている。よって、シャッタ開閉モータ40を駆動源にネジ軸39が回転すると、ナット部42が軸方向に直線移動して、第1シャッタ板27、つまりシャッタ17が開閉動作する。
なお、運賃箱金庫4も、本例の金庫コンテナ8と同様の構造をとる。よって、運賃箱金庫4の構造説明は、金庫コンテナ8の説明を以て省略する。
図9に示すように、運賃箱金庫セット部12の入口には、運賃箱金庫4を運賃箱金庫セット部12に挿し込む際の運賃箱金庫4の置き場所として金庫載置部44が設けられている。金庫載置部44の上面左右には、運賃箱金庫4の挿し込みを案内する一対の挿入案内部45,45が設けられている。挿入案内部45は、軸が縦向きのローラ45aによってセット操作を案内する。また、運賃箱金庫セット部12の内面には、運賃箱金庫4の背面のコネクタ46と電気接続可能なコネクタ47が設けられている。運賃箱金庫4及びLR7は、コネクタ46,47を介して各種情報のやり取りを実行する。運賃箱金庫セット部12の底面には、上下逆さの運賃箱金庫4の硬貨収納室及び紙幣収納室と各々対応する位置に、硬貨シュート48及び紙幣シュート49が開口形成されている。なお、硬貨シュート48が収納物通路に相当する。
また、解錠器11bの前面には、作業者に各種情報を表示するディスプレイ50が設けられている。ディスプレイ50には、一回収動作時に運賃箱金庫4から金庫コンテナ8に排出された際の運賃合計、硬貨枚数等が表示される。また、ディスプレイ50には、例えばLR本体11内で硬貨詰まり等が発生した際のエラーメッセージも表示される。
図10及び図11に示すように、LR7の運賃箱金庫セット部12には、硬貨及び券類の排出中に運賃箱金庫4が運賃箱金庫セット部12から取り外されてしまわないように、運賃箱金庫4を運賃箱金庫セット部12にロックする運賃箱金庫ロック機構51が設けられている。この場合、運賃箱金庫セット部12の内面において右内壁52には、運賃箱金庫4に係止可能なロックロッド53が水平方向に往復動可能に取り付けられている。ロックロッド53は、右内壁52に貫設されたピン通し孔54を介して、運賃箱金庫セット部12内を出入り可能となっている。なお、運賃箱金庫ロック機構51が第1ロック機構に相当する。
図11に示すように、右内壁52の内部には、ロックロッド53を直線往復動可能に支持するロッド支持部55が取り付けられている。また、右内壁52の内部には、運賃箱金庫ロック機構51の駆動源としてロックモータ56がモータブラケット57を介して取り付けられている。ロックモータ56のモータ軸56aに取着されたクラッチギア58には、カムギヤ59が噛合係止されている。カムギヤ59の偏心軸60には、ロックロッド53に一体形成されたカムプレート61の長孔62が係入されている。よって、ロックモータ56が回転すると、ロックモータ56の回転運動が偏心軸60及び長孔62によってロックロッド53の直線運動に変換され、ロックロッド53が直線方向に往復動される。
右内壁52の内部には、ロックロッド53の位置を検出する光センサ63がセンサホルダ64を介して取り付けられている。光センサ63は、カムプレート61から延びるプレート片61aの有無を光によって検出することにより、ロックロッド53が引込位置及び突出位置のどちらにあるのかを検出する。ここで、引込位置は、ロックロッド53が右内壁52内に隠れる位置を言う。また、突出位置は、ロックロッド53が運賃箱金庫セット部12の内部に突出する位置を言う。
一方、図9に示すように、シャッタ10を下側に向けたときの運賃箱金庫4の左側の壁、つまり運賃箱金庫4を上下逆さにしたときに右側に位置する壁(ここでは、左側壁4aと言う)には、ロックロッド53の挿し込み箇所として係止孔65が貫設されている。よって、運賃箱金庫4を運賃箱金庫セット部12に取り付ける際に運賃箱金庫4を上下逆さにすると、左側壁4aが右に向き、運賃箱金庫ロック機構51のロックロッド53と向き合う位置関係をとる。
運賃箱金庫セット部12のコネクタ47に運賃箱金庫4のコネクタ46が接続された際、ロックモータ56が駆動して、ロックロッド53が引込位置から突出位置に直線移動する。このとき、運賃箱金庫セット部12に運賃箱金庫4がセットされていれば、ロックロッド53が運賃箱金庫4の係止孔65に係入し、ロックロッド53が引込位置から突出位置をとる。よって、ロックロッド53が突出位置へ正常に位置移動したことが光センサ63により確認できれば、運賃箱金庫セット部12に運賃箱金庫4が間違われずセットされたと認識される。一方、運賃箱金庫セット部12に運賃箱金庫4がセットされたにも拘らず、ロックロッド53が突出位置をとることができなければ、運賃箱金庫セット部12に間違ったものがセットされたと認識される。
また、図1に示すように、SR9の各セット部14,14にも、LR7と同様の金庫ロック機構66,66がそれぞれ設けられている。つまり、これらセット部14,14の右内壁(図示略)にも、運賃箱金庫ロック機構51と同様の金庫ロック機構66,66が設置されている。よって、SR9に運賃箱金庫4をセットしたときも、これら金庫ロック機構66,66によってSR9にロックされる。
図12に示すように、金庫コンテナセット部21の入口には、金庫コンテナ8を金庫コンテナセット部21に挿し込む際の金庫コンテナ8の置き場所としてコンテナ載置部67が設けられている。コンテナ載置部67の上面左右には、金庫コンテナ8の挿し込みを案内する一対の挿入案内部68,68が設けられている。挿入案内部68は、軸が縦向きのローラ68aによってセット操作を案内する。また、金庫コンテナセット部21の内面には、金庫コンテナ8の背面のコネクタ69と電気接続可能なコネクタ70が設けられている。LR7及び金庫コンテナ8は、コネクタ69,70を介して各種情報のやり取りを実行する。
図13及び図14に示すように、LR7において金庫コンテナセット部21には、硬貨及び券類の流入中に金庫コンテナ8が金庫コンテナセット部21から取り外されてしまわないように、金庫コンテナ8を金庫コンテナセット部21にロックする金庫コンテナロック機構71が金庫コンテナセット部21の内面において右内壁72に設けられている。なお、金庫コンテナロック機構71は、運賃箱金庫ロック機構51と同様の構造をとるので、説明を省略する。なお、金庫コンテナロック機構71が第2ロック機構に相当する。
一方、図12に示すように、シャッタ17を上にしたときの金庫コンテナ8の右側壁8aには、金庫コンテナロック機構71のロックロッド73(図13参照)の挿し込み箇所として係止孔74が貫設されている。また、図13に示すように、シャッタ17を上にしたときの金庫コンテナ8の左側壁8bには、運賃箱金庫ロック機構51のロックロッド53の挿込先として係止孔75が貫設されている。つまり、金庫コンテナ8には、LR7の金庫コンテナセット部21と、SR9のセット部14,14との両方へセット可能となるように、左右両方の側壁8a,8bにピン挿込用の孔が形成されている。
金庫コンテナセット部21のコネクタ70に金庫コンテナ8のコネクタ69が接続された際、金庫コンテナロック機構71のロックモータ76(図14参照)が駆動してロックロッド73が引込位置から突出位置に移動する。このとき、金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8がセットされていれれば、ロックロッド73の突出先に係止孔74が位置するので、ロックロッド73が係止孔74に係入して突出位置をとる。よって、ロックロッド73が突出位置をとることを、金庫コンテナロック機構71の光センサ77で確認できれば、金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8が間違われず正しくセットされたと認識される。一方、金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8がセットされたにも拘らず、ロックロッド73が突出位置をとることができなければ、金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8以外のものがセットされたと認識される。従って、運賃箱金庫4を金庫コンテナセット部21に誤って取り付けしたとしても、運賃箱金庫4には係止孔74が無いので、金庫コンテナロック機構71は運賃箱金庫4を金庫コンテナセット部21にロックせず、LR7は金庫コンテナ8が正しくセットされていないと認識する。
また、場合によっては、運賃箱3に金庫コンテナ8を誤って取り付けてしまうこともある。しかし、運賃箱3には、自身と組をなす運賃箱金庫4の識別IDが予め登録され、運賃箱金庫4がセットされた際には、ID認証が実行され、運賃箱金庫4が正規相手か否かが確認される。よって、運賃箱3に金庫コンテナ8が取り付けられた際には、識別IDが一致しないことを以て、運賃箱3に間違ったものがセットされているとして、運賃箱3が正常に作動しない。このように、運賃箱3に金庫コンテナ8を誤って取り付けても、誤取り付けが分かる。
図14に示すように、LR本体11の右側壁11cには、LR本体11内の硬貨詰まりを解消可能な硬貨詰まり解消機構78が設けられている。この場合、右側壁11cには、右側壁11cからLR本体11内を開閉可能な点検扉79が横開き状に形成されている。LR本体11内には、点検扉79を開けてできる開口孔79aから手の届く位置に、硬貨シュート48の一部を形成するシュート部材80が取り付けられている。シュート部材80の下端には、金庫コンテナ8における硬貨詰まり有無を検出する硬貨詰まり検出センサ81が取り付けられている。硬貨詰まり検出センサ81は、例えば光センサが使用される。なお、硬貨詰まり解消機構78が詰まり解消機構に相当し、点検扉79が扉部に相当する。
金庫コンテナ8から硬貨や券類が溢れたり、或いはシュート部材80に硬貨や券類が詰まったりした際には、硬貨詰まり検出センサ81によって硬貨詰まりが検出される。このとき、例えばLR7のディスプレイ50にエラーメッセージが表示される。そして、詰まり解消作業として、点検扉79を解錠して開状態とし、開口孔79aから手を入れて、シュート部材80を固定している複数のビス82を取り外す。そして、シュート部材80の少なくとも一部をLR本体11から取り外し、搬送通路を露出させることで、詰まり物を除去可能とする。
図15に示すように、LR7には、LR7のコントロールユニットとしてLRコントローラ83が設けられている。LRコントローラ83には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8から各種データを読み取るデータ読取部84が設けられている。データ読取部84は、運賃箱金庫セット部12内のコネクタ47に、運賃箱金庫4の背面のコネクタ46が接続されたことを確認すると、運賃箱金庫4のメモリ85から識別IDを読み取る。また、データ読取部84は、金庫コンテナセット部21内のコネクタ70に、金庫コンテナ8の背面のコネクタ69が接続されたことを確認すると、金庫コンテナ8のメモリ86から識別IDを読み取る。なお、データ読取部84が読取手段を構成する。
LRコントローラ83には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の識別IDを認証するID認証部87が設けられている。ID認証部87には、LR7の正規通信相手の運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の識別IDが登録されている。よって、ID認証部87は、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8から識別IDを入力すると、これらIDを自身の登録IDと照らし合わせてID認証を実行し、ID認証が成立すれば、運賃箱金庫4内の硬貨及び券類の回収動作を許可する。運賃箱金庫4の識別IDは、運賃箱金庫4の1つひとつに個別のID番号が付されている。また、金庫コンテナ8の識別IDは、運賃箱金庫4との区分けができさえずればよいので、複数の金庫コンテナ8の間で同じID番号が付されている。なお、ID認証部87が認証手段を構成する。
LRコントローラ83には、運賃箱金庫4の運賃関連データを金庫コンテナ8に書き込むデータ書込部88が設けられている。データ書込部88は、運賃箱金庫4の運賃及び券類の回収動作を行う度に、そのときの運賃箱金庫4の運賃関連データを金庫コンテナ8のメモリ86に書き込んで、金庫コンテナ8内の運賃総計を更新する。なお、データ書込部88が書込手段に相当する。
運賃関連データは、運賃箱金庫4に収納された硬貨総数を通知する硬貨枚数データ、運賃箱3に投入された紙幣の総数を通知する紙幣枚数データがある。また、運賃関連データは、乗客がどの停留所区間を乗車したかを通知する運行データ、磁気カード(バスカードやICカード等)で支払われた金額を通知する支払いデータ、運賃箱3において支払われた運賃の総額を示す現金データ等がある。
LRコントローラ83には、運賃箱金庫4からデータ読取部84が読み取った運賃関連データを、LR7に接続されたパーソナルコンピュータ(以降、LRパーソナルコンピュータ89と記す)に転送するデータ転送部90が設けられている。データ転送部90は、運賃箱金庫4から回収動作を実行する度に、運賃箱金庫4の運賃関連データをLRパーソナルコンピュータ89に転送する。
LRコントローラ83には、光センサ63,77からのセンサ信号を基に、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の取付間違いを検出する誤取付検出部91が設けられている。ところで、金庫コンテナセット部21に誤って運賃箱金庫4をセットしてしまった際には、係止孔65が左右逆に位置することになるので、金庫コンテナロック機構71が正常にロック状態に移行できない。よって、誤取付検出部91は、金庫コンテナロック機構71が正常動作しないことを確認すると、金庫コンテナセット部21にセット間違いが発生しているとして、運賃箱金庫4の回収動作を実行させない。なお、誤取付検出部91が誤取付検出手段に相当する。
LRコントローラ83には、金庫コンテナ8の硬貨収納総数を計数する収納硬貨計数部92が設けられている。収納硬貨計数部92は、運賃箱金庫4の回収動作を行う度に、運賃箱金庫4から読み取る運賃関連データ内の硬貨数を蓄積していき、金庫コンテナ8に収納された硬貨総数を把握する。なお、収納硬貨計数部92が監視手段に相当する。
LRコントローラ83には、金庫コンテナ8の空き容量が充分か否かを判定し、空き容量が足りれば回収動作を実行させる硬貨投入可否判定部93が設けられている。硬貨投入可否判定部93は、金庫コンテナ8内の硬貨総数と、金庫コンテナ8の最大収納可能枚数とを比較し、金庫コンテナ8の空き容量を認識している。よって、硬貨投入可否判定部93は、回収動作の開始に先立ち、運賃箱金庫4の運賃関連データから次の投入予定の硬貨枚数を把握し、投入硬貨枚数と金庫コンテナ8の空き容量とを比較して、現在の空き容量が足りるかどうかを確認する。そして、硬貨投入可否判定部93は、金庫コンテナ8の空き容量が足りれば、硬貨及び券類の回収動作を許可する。なお、硬貨投入可否判定部93が投入可否判定手段に相当する。
一方、SR9には、SR9のコントロールユニットとしてSRコントローラ94が設けられている。SRコントローラ94には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8から各種データを読み取るデータ読取部95が設けられている。データ読取部95は、セット部14,14内のコネクタ96,96に、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8のコネクタ46,69が接続されたことを確認すると、これらのメモリ85,86から識別IDを読み取る。なお、データ読取部95が読取手段を構成する。
SRコントローラ94には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の識別IDを認証するID認証部97が設けられている。ID認証部97には、SR9の正規通信相手の運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の識別IDが登録されている。ID認証部97は、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8から識別IDを入力すると、ID認証を実行し、ID認証が成立すれば、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8に収納された運賃及び券類の回収動作を許可する。なお、ID認証部97が認証手段に相当する。
SRコントローラ94には、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8からデータ読取部95が読み取った運賃関連データを、SR9に接続されたパーソナルコンピュータ(以降、SRパーソナルコンピュータ98と記す)に転送するデータ転送部99が設けられている。データ転送部99は、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8から回収動作を実行する度に、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の各運賃関連データをSRパーソナルコンピュータ98に転送する。
SRパーソナルコンピュータ98は、インターネット等のネットワークNを介してLRパーソナルコンピュータ89と接続されている。SRパーソナルコンピュータ98は、ネットワークNに繋がる各LRパーソナルコンピュータ89から硬貨関連データを取得する。そして、SRパーソナルコンピュータ98は、各LRパーソナルコンピュータ89から取得した運賃総計と、SR9で一括回収した運賃総計とを比較して、回収運賃総計が正しいか否かを確認する。
次に、本例の運賃回収システム6の運賃回収手順を、図1を参照して説明する。
まず、LR7の金庫コンテナセット部21に、シャッタ17を上向きとして金庫コンテナ8を挿し込み、セットしておく。このとき、金庫コンテナ8のコネクタ69が金庫コンテナセット部14のコネクタ70に接続されると、データ読取部84は、金庫コンテナ8から識別IDを読み取る。そして、ID認証部87は、金庫コンテナ8の識別IDを認証し、識別IDの正否を確認する。
また、金庫コンテナセット部21に金庫コンテナ8がセットされた際、金庫コンテナロック機構71はロック動作をとる。このとき、誤取付検出部91は、光センサ77のセンサ信号を基に、金庫コンテナロック機構71が正常にロック状態に移行したか否かを確認し、正しいセンサ信号を得ることができれば、これを以てロック完了を認識する。そして、金庫コンテナ8のID認証が成立し、かつ金庫コンテナロック機構71のロック状態への移行が確認できれば、金庫コンテナセット部21に正しい金庫コンテナ8がセットされたと認識する。
LRコントローラ83は、金庫コンテナセット部21に正しい金庫コンテナ8がセットされたことを確認すると、コネクタ69,70を介して、金庫コンテナ8に解錠要求を出力する。金庫コンテナ8は、LRコントローラ83から解錠要求を入力すると、シャッタ開閉モータ40を駆動してシャッタ17を開状態に切り換える。よって、金庫コンテナ8の物品収納室16が上向きに開き、硬貨及び券類の取り入れ体勢に入る。
路線バスの運行が終了すると、運賃箱3から運賃箱金庫4を取り外し、営業所2に持ち寄る。続いて、運賃箱金庫4を上下逆さにしてシャッタ10を下向きとし、この状態で運賃箱金庫4をLR7の運賃箱金庫セット部12にセットする。運賃箱金庫4が奥まで挿し込まれると、運賃箱金庫4のコネクタ46が運賃箱金庫セット部12のコネクタ47に接続される。これらコネクタ46,47が接続されると、データ読取部84は、運賃箱金庫4から識別IDを読み取る。そして、ID認証部87は、運賃箱金庫4の識別IDを認証し、識別IDの正否を認証する。
また、運賃箱金庫セット部12に運賃箱金庫4がセットされた際、運賃箱金庫ロック機構51はロック動作をとる。このとき、誤取付検出部91は、光センサ63のセンサ信号を基に、運賃箱金庫ロック機構51が正常にロック状態に移行したか否かを確認し、正しいセンサ信号を得ることができれば、これを以てロック完了を認識する。そして、運賃箱金庫4のID認証が成立し、かつ運賃箱金庫ロック機構51のロック状態への移行が確認できれば、運賃箱金庫セット部12に正しい運賃箱金庫4がセットされたと認識する。
回収動作開始に先立ち、硬貨投入可否判定部93は、データ読取部84により読み取られた運賃関連データを基に、運賃箱金庫4内の硬貨枚数、つまり、これから投入される硬貨数を把握し、投入硬貨が金庫コンテナ8の空き容量で足りるかどうかを判定する。そして、硬貨投入可否判定部93は、金庫コンテナ8の空き容量が足りることを確認すると、運賃回収動作が可能と認識する。
このとき、金庫コンテナ8には予め最大収納可能枚数が設定されているが、もしこれをほんの数十枚程度超えだけであれば、最大収納可能枚数を超える場合であっても収納可能として回収動作を実行する。これは、例えば十枚程度しか超えないのに回収動作を不可として、金庫コンテナ8の取り替えを作業者に課すのは、作業者にとって酷だからである。
一方、金庫コンテナ8の収納空間が最大収納可能枚数近くまで埋まっている状態であって、次の回収動作を行うと最大収納可能枚数を大幅に超えてしまう場合には、回収動作を中止する。最大収納可能枚数を大幅に超える目安は、例えば50枚〜100枚辺りが許容値である。
LRコントローラ83は、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の正しいセットを確認し、かつ金庫コンテナ8の空き容量が足りることを確認すると、運賃箱金庫4からの回収動作を開始する。このとき、まずLR7内のシャッタ13を開く。続いて、LRコントローラ83は、コネクタ46,47を介して、運賃箱金庫4に解錠要求を出力する。運賃箱金庫4は、LRコントローラ83から解錠要求を入力すると、シャッタ開閉モータ40を駆動してシャッタ17を開状態に切り換える。これにより、運賃箱金庫4内の運賃及び券類が自重により硬貨シュート48を落下し、硬貨及び券類が金庫コンテナ8に入り込む。
一方、運賃箱金庫4内の紙幣は、紙幣シュート49を通って落下する。紙幣シュート49の先には紙幣コンテナ100が配置され、運賃箱金庫4内の紙幣は紙幣シュート49を介して紙幣コンテナ100に収納される。よって、運賃箱金庫4から硬貨、紙幣、券類が落下すると、その落下先にある硬貨収納室及び紙幣収納室に分別収納される。
回収動作の際、データ書込部88は、運賃箱金庫4から読み取られた運賃関連データを、金庫コンテナ8のメモリ86に書き込む。よって、金庫コンテナ8のメモリ86には、金庫コンテナ8に蓄積された運賃総額が記録される。
そして、運賃箱金庫セット部12に新たな運賃箱金庫4がセットされる度に、以上のような回収動作が繰り返し実行される。このようにして、複数の運賃箱金庫4内の硬貨及び券類が、LR7によって1つの金庫コンテナ8に一括回収される。
また、回収動作の際、データ転送部90は、運賃箱金庫4の運賃関連データを、LRパーソナルコンピュータ89に転送する。よって、回収動作対象の運賃箱金庫4の運賃関連データが、LRパーソナルコンピュータ89のディスプレイで確認される。また、LRパーソナルコンピュータ89は、回収動作が行われた運賃箱金庫4の運賃関連データを、ネットワークNを介してSRパーソナルコンピュータ98に送信する。
金庫コンテナ8は、例えば予め決められた回収日に、営業所2から中核会社1に持ち寄られる。中核会社1では、金庫コンテナ8を上下逆さにしてシャッタ17を下向きとし、この状態で金庫コンテナ8をSR9のセット部14にセットする。金庫コンテナ8が奥まで挿し込まれると、金庫コンテナ8のコネクタ69がセット部14のコネクタ96に接続される。これらコネクタ69,96が接続されると、データ読取部95は、金庫コンテナ8から識別IDを読み取る。そして、ID認証部97は、金庫コンテナ8の識別IDを認証し、識別IDの正否を認証する。
また、本例の場合、金庫コンテナ8の左右両方の側壁8a,8bに係止孔74,75が形成されている。よって、金庫コンテナ8をセット部14にセットした際には、金庫ロック機構66のロックロッド(図示略)の突出先に左側壁8bの係止孔75が位置するので、金庫ロック機構66のロッドが係止孔75に係入し、金庫ロック機構66が正常にロック状態に移行する。よって、金庫ロック機構66がロック状態に移行したことが分かるので、セット部14に金庫コンテナ8が正常にセットされたことが確認される。
SRコントローラ94は、金庫コンテナ8の識別IDが正しいことを確認し、金庫ロック機構66で金庫コンテナ8をロックできたことを確認すると、金庫コンテナ8からの回収動作を開始する。つまり、SR本体22のシャッタ23を開状態にし、かつ金庫コンテナ8のシャッタ17を開状態にして、金庫コンテナ8から硬貨及び券類を排出する。よって、金庫コンテナ8内の硬貨及び券類が、SR9内の収納コンテナ25に一括収納される。
また、SR9のセット部14には、金庫コンテナ8のみならず、運賃箱金庫4もそのまま直にセット可能である。よって、SR9では、金庫コンテナ8及び運賃箱金庫4のいずれからでも回収動作が可能となっている。なお、SR9での運賃箱金庫4の回収動作手順は、金庫コンテナ8の場合と同様であるので、運賃箱金庫4の回収動作については説明を省略する。
回収動作の際、データ転送部99は、金庫コンテナ8又は運賃箱金庫4の運賃関連データを、SRパーソナルコンピュータ98に転送する。よって、回収動作対象の運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の運賃関連データが、SRパーソナルコンピュータ98のディスプレイで確認される。また、SRパーソナルコンピュータ98では、LRパーソナルコンピュータ89から取得した運賃箱金庫4ごとの運賃と、最終的にSR9で一括回収した運賃とを比較することにより、回収運賃が正しいか否かが確認される。
以上により、本例においては、営業所2にLR7を設置して、運賃箱金庫4と略同一形状の金庫コンテナ8に運賃及び券類を一括回収する。そして、この金庫コンテナ8を中核会社1に持ち寄り、この金庫コンテナ8から又は直に運賃箱金庫4からSR9によって運賃及び券類を一括回収する。よって、営業所2においてLR7によって運賃箱金庫4内の運賃及び券類を一括回収可能となるので、LR7によって自動で運賃及び券類の回収作業を行うことが可能となる。このため、運賃及び券類の回収作業を簡素化することが可能となる。また、運賃及び券類の一括回収に際して、運賃を直に作業者に触れさせないので、運賃盗難に対するセキュリティ性も確保することが可能となる。
また、LR7の運賃及び券類の一括回収先である金庫コンテナ8を、運賃箱金庫4と略同一形状としたので、SR9のセット部14に、運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8のいずれもセット可能となる。ところで、もし仮にこれらの一方でしか回収できない場合には、一方から他方への入れ換えが必要となってしまい、回収作業が面倒になる。しかし、本例の場合は、中核会社1に運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8のいずれを持ち込んでも、そのままSR9で回収可能となるので、回収作業の作業性の簡素化に非常に効果が高い。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)営業所2で運賃箱金庫4内の運賃及び券類を一括回収するに際し、LR7という機械を使用して回収作業を行うので、営業所2で運賃及び券類を一括回収する際の回収手間を軽減することができる。また、LR7で回収作業を行うようにすれば、人が直に現金に触れずに運賃の一括回収が可能となるので、運賃盗難に対するセキュリティ性も確保することができる。さらに、SR9に運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8のいずれもセット可能としたので、SR9ではこれら両方から直に回収作業が実行できる。よって、このことも回収手間軽減に効果が高い。
(2)金庫コンテナ8を運賃箱金庫4と略同一形状としたので、これら両者で部品を共用できる。よって、金庫類の部品点数や部品コストを削減することができる。
(3)金庫コンテナ8がLR7やSR9から取り外された際には、シャッタ17が閉状態で施錠されるので、金庫コンテナ8内の現金盗難に対するセキュリティを確保することができる。また、これは運賃箱金庫4でも同様に言える。
(4)運賃箱金庫4及び金庫コンテナ8の各々に識別IDを付与し、識別IDが成立することを回収動作開始の一条件とする。よって、LR7やSR9に非対応の金庫やコンテナが誤ってセットされた際には回収動作が実行されないので、回収間違いを防止することができる。
(5)LR7で回収動作を実行する度に、運賃箱金庫4から読み取った運賃関連データを金庫コンテナ8のメモリ86に逐次書き込むので、金庫コンテナ8内の現金総額を金庫コンテナ8に記録しておくことができる。
(6)LR7で回収動作を実行する際、運賃箱金庫4内の次投入予定の硬貨数と、現在の金庫コンテナ8の空き容量とを比較することにより、金庫コンテナ8の空き容量が足りるかどうかを判定し、空き容量が足りれば回収動作を許可する。よって、金庫コンテナ8に最大収納可能枚数を超える硬貨を流し込まずに済むので、硬貨詰まり等を防止することができる。また、収納硬貨が最大収納可能枚数以上となる場合であっても、例えば十枚程度と僅かのオーバーであれば回収動作を許可する。よって、無理をすれば硬貨が収納できるにも拘らず、金庫コンテナ8の取り替えを作業者に課さずに済むので、金庫コンテナ8の取り替えを効率よく行うことができる。
(7)金庫コンテナセット部21の右内壁72、つまり運賃箱金庫セット部12の運賃箱金庫ロック機構51とは逆側に、金庫コンテナロック機構71を配置する。よって、仮に誤って金庫コンテナセット部21に運賃箱金庫4を取り付けてしまった際には、運賃箱金庫4の係止孔65が金庫コンテナロック機構71の左右反対側に位置して、金庫コンテナロック機構71がロック動作しないので、回収動作が開始されない。よって、運賃箱金庫4の取り付け間違いを防止することができ、ひいては回収間違いを防止することができる。
(8)LR本体11の側壁の点検扉79を開けて、その開口孔79aから手を入れ、シュート部材80を機体に固定するビス82を取り外して、シュート部材80を機体から取り外し可能とした。よって、シュート部材80に硬貨詰まりが発生した際には、上記取り外し作業を行えば、硬貨詰まりを解消することができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・運賃箱金庫4と金庫コンテナ8は、外形が略同一形状をとることに限らず、SR9のセット部に両方ともセット可能な形状をとっていればよい。なお、同じ形状をとらなければいけない箇所は、例えばコネクタ、シャッタ、係止孔等である。
・金庫コンテナ8は、硬貨及び券類を収納することに限らず、これらに加えて紙幣も収納可能としてもよい。また、金庫コンテナ8を紙幣収納用のコンテナとしてもよい。
・金庫コンテナ8の物品収納室16は、金庫コンテナ8内の空間全域としてもよい。
・LR7は、運賃箱金庫4内の運賃及び券類を、自重により金庫コンテナ8や紙幣コンテナ100に落下させて収納するものに限定されない。例えば、特別な機構を使用して、硬貨、紙幣、券類を金庫コンテナ8や紙幣コンテナ100に搬入するものでもよい。
・支所側精算装置は、実施形態のLR7に限定されず、運賃箱金庫4内の収納物を一括収納可能な装置であれば、どのような形状、構造を持つものでもよい。なお、これは管理側精算装置でも同様に言える。
・支所は営業所2に限らず、管理所は中核会社1に限らない。要は、1つの管理所の下に支所が属する関係をとるものであれば、何でもよい。
・金庫コンテナ8の硬貨総数計数は、金庫コンテナ8のメモリ86の運賃関連データから硬貨数を読み取った数を合算することに限定されない。例えば、LR7内に硬貨計数センサを設け、回収の度にこのセンサで硬貨数を読み取って、金庫コンテナ8内の硬貨総数を割り出してもよい。
・金庫コンテナ8への硬貨投入可否判定は、最大収納可能枚数に対して所定枚数(数十枚)の許容値を持たせる判定方式に限定されない。例えば、最大収納可能枚数に対して所定の+何%の枚数を最大投入可能なラインとし、この値を満たすか否かによって、投入可否の判定を行うものでもよい。
・金庫コンテナ8の構造は、適宜変更可能である。例えば、シャッタ17を2枚式以外のものに代えてもよいし、シャッタ17の開閉をモータ以外の構造により行うものでもよい。
・識別IDは、種々の番号に限らず、例えば暗号鍵でもよい。また、金庫コンテナ8の識別IDは、全てにおいて同じ番号に限らず、それぞれ異なる番号を付与してもよい。
・ロック機構51,66,71は、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の側面に位置することに限らず、例えば背面に配置してもよい。
・第1ロック機構や第2ロック機構は、ロッド部材により運賃箱金庫4や金庫コンテナ8の動きを止める機構に限定されない。要は、運賃箱金庫4や金庫コンテナ8をLR7やSR9に固定できれば、その構造は何でもよい。
・硬貨詰まり検出センサ81は、光センサ、磁気センサ、マイクロスイッチ等の種々のものが採用可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜8のいずれかにおいて、前記支所側精算装置は、下向きとなった前記運賃箱金庫の開閉扉を開き、扉開口が上を向く前記金庫コンテナの収納部に向けて、当該運賃箱金庫内の収納物を自重により下方に落下させることにより、前記運賃箱金庫内の収納物を前記金庫コンテナに収納する。この構成によれば、運賃箱金庫の収納物を自重により下に落として金庫コンテナに収納するので、収納物を移し換えるのに特別な機構を必要としない。
(ロ)請求項1〜8のいずれかにおいて、前記管理所側精算装置は、前記運賃箱金庫又は前記金庫コンテナから運賃関連データを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った前記運賃関連データを基に、当該管理所側精算装置で回収した運賃の総計を演算する演算手段とを備えた。この構成によれば、管理所側精算装置の回収動作の度に運賃の合算が演算されるので、管理所側精算装置で回収された運賃総計を把握することが可能となる。
(ハ)請求項1〜8のいずれかにおいて、前記支所側精算装置と前記管理所側精算装置とは、ネットワークを介して接続され、前記支所側精算装置は、前記金庫コンテナから得た運賃関連データを、前記ネットワークを介して前記管理所側精算装置に転送可能となっている。この構成によれば、支所側精算装置で運賃箱金庫から回収動作を行う都度、運賃関連データを管理所側精算装置に通知することが可能となる。
1…管理所としての中核会社、2…支所としての営業所、3…運賃箱、4…運賃箱金庫、6…運賃回収システム、7…支所側精算装置(精算装置)としてのLR、8…金庫コンテナ、9…管理側精算装置としてのSR、10…開閉扉を構成するシャッタ、11…装置本体としてのLR本体、12…運賃箱金庫取付部としての運賃箱金庫セット部、14…取付部としてのセット部、17…開閉扉を構成するシャッタ、21…金庫コンテナ取付部としての金庫コンテナセット部、49…収納物通路としての硬貨シュート、51…第1ロック機構としての運賃箱金庫ロック機構、71…第2ロック機構としての金庫コンテナロック機構、78…詰まり解消機構としての硬貨詰まり解消機構、79…扉部としての点検扉、79a…開口孔、84…読取手段を構成するデータ読取部、87…認証手段を構成するID認証部、88…書込手段としてのデータ書込部、91…誤取付検出手段としての誤取付検出部、92…監視手段としての収納硬貨計数部、93…投入可否判定手段としての投入可否判定部、95…読取手段を構成するデータ読取部、97…認証手段を構成するID認証部。

Claims (10)

  1. 運賃箱の運賃収納箇所である運賃箱金庫内の収納物を各支所で収集し、前記各支所で収集した前記収納物を、これら支所を統括管理する管理所で、当該管理所に設置された管理所側精算装置により一括回収する運賃回収システムにおいて、
    前記支所で前記運賃箱金庫から前記収納物を回収する支所側精算装置を当該支所に設け、当該支所側精算装置の運賃収納箇所である金庫コンテナを前記管理所側精算装置にもセット可能とし、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナのどちらからでも前記管理所側精算装置で前記収納物を回収可能とした
    ことを特徴とする運賃回収システム。
  2. 前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナは、外形が略同一形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の運賃回収システム。
  3. 前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナは、
    前記支所側精算装置又は前記管理所側精算装置にセットされた際に開状態をとるとともに、前記支所側精算装置又は前記管理所側精算装置からの取り外し時、閉状態かつ施錠状態をとる開閉扉を各々備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の運賃回収システム。
  4. 前記支所側精算装置及び前記管理所側精算装置は、
    前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナから識別IDを読み取る読取手段と、
    当該識別IDの認証が成立することを条件に、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナの開閉扉を解錠及び開状態にして、前記運賃箱金庫内の収納物の回収を許可する認証手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項3に記載の運賃回収システム。
  5. 前記支所側精算装置は、
    前記運賃箱金庫から運賃関連データを読み取る読取手段と、
    前記読取手段で読み取った前記運賃関連データを金庫コンテナに書込み、新たな前記運賃箱金庫が装置本体にセットされて前記運賃関連データを読み出す度に書き込みを行って、前記金庫コンテナに前記運賃関連データを蓄積する書込手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の運賃回収システム。
  6. 前記支所側精算装置は、
    前記運賃箱金庫から運賃関連データを読み取る読取手段と、
    前記金庫コンテナの使用量を監視する監視手段と、
    前記読取手段で読み取った前記運賃関連データから次に投入される収納物の総数を把握し、当該収納物が前記金庫コンテナに収納可能であれば、前記運賃箱金庫内の収納物の投入を許可し、当該収納物が前記運賃箱金庫に収納不可であれば、投入を不可とする投入可否判定手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の運賃回収システム。
  7. 前記支所側精算装置は、
    運賃箱金庫取付部にセットされた前記運賃箱金庫が、収納物回収動作の途中で前記運賃箱金庫取付部から取り外されないように、当該運賃箱金庫を前記運賃箱金庫取付部にロックする第1ロック機構と、
    金庫コンテナ取付部にセットされた前記金庫コンテナが、前記収納物回収動作の途中で前記金庫コンテナ取付部から取り外されないように、当該金庫コンテナを前記金庫コンテナ取付部にロック可能であり、かつ前記第1ロック機構とは別箇所で前記金庫コンテナをロックする第2ロック機構と、
    前記第2ロック機構が正常にロック状態に移行可能か否かを確認することにより、前記運賃箱金庫及び前記金庫コンテナの取り付け間違いを検出する誤取付検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の運賃回収システム。
  8. 前記支所側精算装置は、
    装置本体の扉部を開状態にしたときにできる開口孔から手を入れて、装置本体内の収納物通路の少なくとも一部を取り外し可能とすることにより、前記装置本体内の収納物詰まりを解消可能とする詰まり解消機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の運賃回収システム。
  9. 運賃箱の運賃収納箇所である運賃箱金庫内の収納物を各支所で収集する精算装置であって、
    自身の運賃収納箇所として金庫コンテナが設けられ、前記各支所で収集した前記収納物を一括回収する管理所の管理所側精算装置に前記運賃箱金庫のセット先として取付部が設けられ、当該取付部に前記運賃箱金庫のみならず前記金庫コンテナもセット可能とすることにより、前記運賃箱金庫及び金庫コンテナのどちらからでも前記管理所側精算装置で前記収納物を回収可能とした
    ことを特徴とする精算装置。
  10. 運賃箱の運賃収納箇所である運賃箱金庫内の収納物を各支所で収集する支所側精算装置の運賃収納箇所として形成された金庫コンテナであって、
    各支所で収集した前記収納物を一括回収すべく管理所に設置された管理所側精算装置に、前記運賃箱金庫の代わりとしてもセット可能な形状に形成されている
    ことを特徴とする金庫コンテナ。
JP2010092439A 2010-04-13 2010-04-13 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ Active JP5526959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010092439A JP5526959B2 (ja) 2010-04-13 2010-04-13 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010092439A JP5526959B2 (ja) 2010-04-13 2010-04-13 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011221918A JP2011221918A (ja) 2011-11-04
JP5526959B2 true JP5526959B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=45038808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010092439A Active JP5526959B2 (ja) 2010-04-13 2010-04-13 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5526959B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6069915B2 (ja) * 2012-07-06 2017-02-01 レシップホールディングス株式会社 金庫解錠機
JP5987667B2 (ja) * 2012-12-05 2016-09-07 レシップホールディングス株式会社 金庫解錠機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011221918A (ja) 2011-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6346762B2 (ja) 貨幣処理装置、貨幣処理方法および貨幣処理システム
JP5387514B2 (ja) 紙幣処理装置
JP5780925B2 (ja) 運賃箱
JP6697700B2 (ja) 物品保管装置、物品保管システム及び物品保管方法
JP5526959B2 (ja) 運賃回収システム、精算装置及び金庫コンテナ
JP2015230673A (ja) 貨幣処理装置、貨幣処理システム及び貨幣処理装置における解錠方法
JP5542564B2 (ja) 出納機および貨幣管理システム
JP6726002B2 (ja) 貨幣処理装置および貨幣処理方法
JP5971166B2 (ja) 現金処理装置
JP5865962B2 (ja) カセット収容装置
JP2013067975A (ja) 鍵管理装置と貨幣処理装置とからなるシステム、鍵管理装置、および、貨幣処理装置
KR101288643B1 (ko) 일시 집적 장치 및 금융기기
JP5579499B2 (ja) カセット収容装置
JPS61234487A (ja) 現金取扱いシステム
JP6060333B2 (ja) 金銭収受装置
JP6778057B2 (ja) 貨幣処理システム及び貨幣処理方法
JP2014048912A (ja) 券売機、券売システムおよび処理方法
JP6331737B2 (ja) 現金処理装置
WO2018038204A1 (ja) 貨幣処理装置
JP2014078089A (ja) 紙葉類処理装置
JP6838998B2 (ja) 貨幣処理システム、カセット保管装置および保管方法
JP6932061B2 (ja) 有価媒体処理装置、有価媒体処理システム、プログラムおよび有価媒体処理方法
WO2016185989A1 (ja) 貨幣管理システム及び貨幣管理方法
JP5519119B2 (ja) 鍵管理システム
JP6670614B2 (ja) 貨幣管理システム、貨幣管理装置および在高データ管理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5526959

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250