JP5928086B2 - 印刷用基材の製造方法 - Google Patents
印刷用基材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5928086B2 JP5928086B2 JP2012076536A JP2012076536A JP5928086B2 JP 5928086 B2 JP5928086 B2 JP 5928086B2 JP 2012076536 A JP2012076536 A JP 2012076536A JP 2012076536 A JP2012076536 A JP 2012076536A JP 5928086 B2 JP5928086 B2 JP 5928086B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin film
- printing
- layer
- adhesive
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Making Paper Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
本発明に使用する隠蔽層付き樹脂フィルムは、一面が粘着剤積層面である樹脂フィルムの粘着剤積層面の他面に隠蔽層を積層した隠蔽層付き樹脂フィルムである。
本発明に使用する隠蔽層層付き樹脂フィルム(1)に用いられる樹脂フィルムは、特に限定されるものではなく、一般に市販されている樹脂フィルムの中から適宜選択することができるが、ベース基材として延伸のなされていない無延伸樹脂フィルムを使用することが好ましい。本発明においては、無延伸のフィルムを使用することで、接炎時樹脂が軟化した際に収縮が生じにくく大孔(直径が5mm以上)が発生しにくい。接炎時にステッカーに大孔が生じると当該孔の周囲から急速に燃焼が進行するが、本発明で使用する無延伸フィルムは、このような燃焼のきっかけが生じにくいため優れた耐燃焼性を実現できる。このような無延伸の樹脂フィルムは柔軟性が高く、ブロッキングを生じやすいため、無延伸樹脂フィルムを使用する場合には、本発明の製造方法が特に効果的である。
本発明に使用する隠蔽層付き樹脂フィルム(1)に用いられる隠蔽層としては、着色インキ層を使用できる。着色インキ層としては、隠蔽性を付与できるものであれば特に制限されないが、黒色や濃色のインキからなる着色インキ層を隠蔽層とすることで遮光性を付与しやすい。具体的には、例えば、カーボーンブラックを着色剤として含有する黒色インキを好ましく使用でき、その他、二酸化チタンや、色調を調整するために各種無機、有機系の顔料を使用することもできる。また、隠蔽層に使用するインキのバインダー樹脂としては、ウレタン樹脂系が適度な柔軟性と基材密着性を有し好適である。また隠蔽層を印刷した後にロール状に巻き取る場合、表面の可飾層とブロッキングを防止するために、シリカ等のブロッキング防止剤を適宜添加してもなんら差し支えない。隠蔽層用に使用されるインキは、印刷方式によって適宜選択して使用することになるが一例を挙げるならば、グラビア印刷方式を選択した場合、ポリウレタン樹脂系が好適でありポリウレタン樹脂系インキとしては例えば、大日精化工業(株)製グラビアインキである「ハイラミック」、DICグラフィクス(株)製「ユニビアNT」などが挙げられる。
本発明に使用する樹脂フィルム(2)は、一面が印刷層を設ける印刷面であり、他面が前記隠蔽層付き樹脂フィルム(1)の隠蔽層と積層される表面の樹脂フィルムである。当該樹脂フィルム(2)としては、一般に市販されているフィルムの中から適宜選択することができるが、隠蔽層付き樹脂フィルム(1)とのラミネート後の寸法安定性(耐カール性)の観点から、隠蔽層付き樹脂フィルム(1)に使用する樹脂フィルムと同一のものを使用することがより好ましい。
本発明の製造方法により得られる印刷用基材は、上記の隠蔽層付き樹脂フィルム(1)の隠蔽層と、一面が印刷層を設ける印刷面である樹脂フィルム(2)樹脂の印刷面の他面とが積層された印刷用基材である。当該印刷用基材は、一方の表面が印刷層を設ける印刷面であり、他方の表面が粘着剤層を設ける粘着剤積層面であり、各種印刷が設けられるステッカーやラベル用途に好適に適用できる。
印刷用基材の粘着剤積層面に設けられる粘着剤層は、特に限定されるものではないが、車両ステッカー用途として好適な耐候性や接着強度、使用後の再剥離性、耐燃焼性などを得やすい点から、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層が好ましい。
本発明の製造方法は、一方の表面が印刷層を設ける印刷面であり、他方の表面が粘着剤層を設ける粘着剤積層面である印刷用基材の製造方法であり、一面が粘着剤積層面である樹脂フィルムの粘着剤積層面の他面に隠蔽層を積層して、隠蔽層付き樹脂フィルム(1)を得る工程、及び、一面が印刷層を設ける印刷面である樹脂フィルム(2)の印刷面の他面と、前記樹脂フィルム(1)の隠蔽層とを積層する工程、を有する製造方法である。
表1中の配合Aに従いポリプロピレン系樹脂に所定の各添加剤を配合した樹脂組成物を三菱重工(株)社製Tダイ法にて厚みが80μmになるように製膜しインラインにて濡れ指数が360μN以上になるように両面コロナ放電処理を施して白色無延伸樹脂フィルム(a)(CPP)を得た。
表1中の配合Bに従い低密度ポリエチレン系樹脂に所定の各添加剤を配合した樹脂組成物を三菱重工(株)社製Tダイ法にて厚みが80μmになるように製膜しインラインにて濡れ指数が360μN以上になるように両面コロナ放電処理を施して白色無延伸樹脂フィルム(b)(CPE)を得た
<ポリプロピレン樹脂(半硬質ランダム系)>
A:E−2910(プライムTPO;株式会社プライムポリマー社製)
メルトフローレート2.8g/10min.,引張弾性率430MPa,
<低密度ポリエチレン樹脂>
B:ノバテックLD LF280H(日本ポリエチレン株式会社製)
メルトフローレート0.7g/10min.,引張弾性率370MPa,
<マスターバッチ(プラスチック着色剤)>
ペオニーL−11245MPT(ペオニーHPシリーズ DIC株式会社製)
ペオニーL−11246MPT(ペオニーHPシリーズ DIC株式会社製)
メルトフローレート8g/10min.,酸化チタン含有率60%
<酸化防止剤>
2,6―ジ―t―ブチル―4−メチルフェノール
<ヒンダードアミン系光安定剤>
CHIMASSORB944LD(化学品名;ポリ[{6−(1,1,3,3,テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]BASF社製
<紫外線吸収剤>
TINUVIN 479 BASF社製
<滑剤>
エルカ酸アミド
<アンチブロッキング剤>
シリカ粉末 平均粒子径2μm
ポリヘキサメチレンジアミンポリカーボネートジオールとイソホロンジイソシアネートをモル比当量(1:1)で混合しウレタン化重合して得た重量平均分子量50,000のポリカーボネートウレタン樹脂とヘキサメチレンジイソシアネート3量体、シリカ粉末(平均粒子径2μm)、希釈溶剤(メチルエチルケトン)を表2の通りの配合で攪拌混合しアンカーコート剤(1)を調製した。
インキの調整は以下の配合のものを使用した。大日精化工業(株)製グラビアインキ「ハイラミック」795R墨を100部、NT−ハイミラック ブロッキング防止剤5部、NT−ハイミラック ハードナーを3部、ハイミラックNo.2溶剤10重量部を加え分散攪拌機にて内容物が均一に混合するまで十分に攪拌して、隠蔽層用インキ(1)を得た。
インキの調整は以下の配合のものを使用した。大日精化工業(株)製グラビアインキ「ハイラミック」701R白100部に、同795R墨を0.3部、同722R黄0.5部、同902R赤0.2部、NT−ハイミラック ブロッキング防止剤5部、NT−ハイミラック ハードナーを3部、ハイミラックNo.2溶剤5重量部を加え分散攪拌機にて内容物が均一に混合するまで十分に攪拌して、着色層用インキ(1)を得た。
接着剤主剤(DICグラフィクス(株)製、ディックドライLX−901)90質量部と硬化剤(DICグラフィクス(株)製、商品名:KW75)10質量部を配合し、酢酸エチル10質量部にて希釈して、よく攪拌することにより、ドライラミネート用接着剤を調製した。
<樹脂フィルム(a1)の製造>
上記にて調製した易接着(両面コロナ)処理済の白色無延伸樹脂フィルム(a)の片面に、上記アンカーコート剤(1)をグラビアロールを用いて塗工し、70℃の乾燥炉内で約10秒滞留乾燥し巻取り張力120N(全幅)の張力で約2,000m巻き取り、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がコロナ処理面である樹脂フィルム(a1)を得た。
前記樹脂フィルム(a1)のアンカーコート剤(1)塗工面に、上記隠蔽層用インキ(1)をグラビア印刷機を用いて印刷しロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,900m巻き取った後40℃で48時間養生し、一面が隠蔽層表面であり、他面がコロナ処理面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(A1)を得た。
前記樹脂フィルム(A1)の隠蔽層面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(a1)の印刷面とは他面のコロナ処理面とをラミネートし、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がコロナ処理面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(1)を得た。
<樹脂フィルム(A2)の製造>
上記樹脂フィルム(A1)の隠蔽層面とは他方の面に、グラビア多色印刷機を用いて着色層用インキ(1)と、アンカーコート剤(2)として塩素化ポリプロピレン塗工液(日本製紙ケミカル株式会社社スーパークロン814HSのトルエン溶解液(固形分60%),塩素含有率41%)とを、連続的に印刷及び乾燥炉にて加熱乾燥しロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取り40℃で48時間養生し、一面が隠蔽層表面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(A2)を得た。
前記樹脂フィルム(A2)の隠蔽層面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(a1)の印刷面とは他面のコロナ処理面とをラミネートし、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,700m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(2)を得た。
<樹脂フィルム(b1)の製造>
上記<樹脂フィルム(a1)の製造>において、白色無延伸樹脂フィルム(a)の代りに白色無延伸樹脂フィルム(b)を用いたこと以外は同様にして、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がコロナ処理面である樹脂フィルム(b1)を得た。
上記<樹脂フィルム(A1)の製造>において、樹脂フィルム(a1)の代りに樹脂フィルム(b1)を用いたこと以外は同様にして、一面が隠蔽層表面であり、他面がコロナ処理面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(B1)を得た。
前記樹脂フィルム(B1)の隠蔽層面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(b1)の印刷面とは他面のコロナ処理面とをラミネートし、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がコロナ処理面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(3)を得た。
<樹脂フィルム(B2)の製造>
上記樹脂フィルム(B1)の隠蔽層面とは他方の面に、グラビア多色印刷機を用いて着色層用インキ(1)と、アンカーコート剤(2)として塩素化ポリプロピレン塗工液(日本製紙ケミカル株式会社社スーパークロン814HSのトルエン溶解液(固形分60%),塩素含有率41%)とを、連続的に印刷及び乾燥炉にて加熱乾燥しロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取り40℃で48時間養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(B2)を得た。
前記樹脂フィルム(B2)の隠蔽層面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(b1)の印刷面とは他面の表面とをラミネートし、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,700m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(4)を得た。
<樹脂フィルム(a2)の製造>
上記実施例1における<樹脂フィルム(a1)の製造>において得られた樹脂フィルム(a1)のアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面の反対面に、上記隠蔽層用インキ(1)をグラビア印刷機を用いて印刷し、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取った後40℃で48時間養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面が隠蔽層表面である樹脂フィルム(a2)を得た。
上記実施例2における<樹脂フィルム(A2)の製造>において、隠蔽層を設ける工程を省いたこと以外は同様にして、一面がアンカーコート剤(1)塗工面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(A3)を得た。
前記樹脂フィルム(A3)のアンカーコート剤(1)塗工面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(a2)の隠蔽層表面とをラミネートし、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,700m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(5)を得た。
<樹脂フィルム(b2)の製造>
上記実施例3における<樹脂フィルム(b1)の製造>において得られた樹脂フィルム(b1)のアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面の反対面に、上記隠蔽層用インキ(1)をグラビア印刷機を用いて印刷し、ロール状に、巻取り張力120N(全幅)で約1,800m巻き取った後40℃で48時間養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面が隠蔽層表面である樹脂フィルム(b2)を得た。
上記実施例4における<樹脂フィルム(B2)の製造>において、隠蔽層を設ける工程を省いたこと以外は同様にして、一面がアンカーコート剤(1)塗工面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である樹脂フィルム(B3)を得た。
前記樹脂フィルム(B3)のアンカーコート剤(1)塗工面側に、グラビア印刷機を用いて乾燥後の塗工量が1g/m2になるように上記ドライラミネート用接着剤を塗工し、乾燥炉に通して加熱乾燥した。当該乾燥後の接着剤塗工面と、上記樹脂フィルム(b2)の隠蔽層表面とをラミネートし、ロール状に巻取り張力120N(全幅)力で約1,700m巻き取り40℃48h.養生し、一面がアンカーコート剤(1)塗工面からなる印刷面であり、他面がアンカーコート剤(2)塗工面からなる粘着剤積層面である印刷用基材(6)を得た。
<引張弾性率測定方法>
JIS K 7127に従って、白色無延伸フィルムの引張弾性率を測定した。
試験片サイズは10mm幅×100mmの短冊状のものを切り出した。標線間隔を50mm、引張速度は1mm/min.測定環境は23℃×50%、成形フィルムは、室温にて1カ月以上保管したものを使用した。フィルム伸率が0〜1%の時の引張強度の傾きから弾性率を算出した。
アンカーコート剤、隠蔽性インキを乾燥後の塗工厚みが10μになるように離形処理された50μmのPETフィルム上に塗工し80℃×2分乾燥した。その後40℃×48h放置後、上記と同様の方法により引張弾性率を計算により求めた。
フィルムの一方の面に塗剤を所定量塗工(印刷)し加熱乾燥しながら約1000m長さまでロール状に巻き取る。
○:ロールに皺やスジが混入せず回転軸を中心に対象な円筒状に巻き取ることができる。
×:ロールの幅方向や流れ方向に不規則な皺が入ったり、連続的な筋状の凹凸やリング状の皺等がロールに入り回転軸を中心に対象な円筒状に巻き取ることができない。
フィルムの一方の面に塗剤を所定量塗工(印刷)し加熱乾燥しながら約1700〜2000m長さまでロール状に巻き取とる。次に40℃の環境下に48時間放置後、フィルムを巻き返して塗剤がフィルムの自背面に転移していないかを目視により観察した。
○:塗剤を塗った面と接触している背面側にインキの転着が観察されない。フィルムを繰り出した際に容易にフィルムを繰り出すことができる。
×:塗剤を塗った面と接触している背面側にインキの転着が観察される。フィルムを表面と裏面が密着し、フィルムを繰り出す際に抵抗があり容易にフィルムを繰り出すことができない。
また、印刷面を有する樹脂フィルムに隠蔽層を設けた比較例1及び2においては、その製造工程において隠蔽層用の墨インキが印刷面にブロッキング現象を引き起こし、得られる印刷用基材の印刷面にインキ転写及び皺が生じ、実用に供する印刷用基材を収率よく生産することができなかった。
<ステッカーの製造>
粘着剤主剤A(表4)の溶液100質量部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL−45)を0.7質量部配合して攪拌後、乾燥後の塗工量が28g/m2になるように剥離処理をした剥離紙(王子製紙(株)社製セパレート110EPS(P)(3)ブルー)に塗工し、80℃で2分乾燥することにより、それぞれ、粘着剤A1からなる粘着剤層を形成した。得られた粘着剤層を、上記実施例1〜4にて得られた印刷用基材(1)〜(4)の粘着剤積層面に積層し、ステッカー(1)〜(4)を得た。
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
VAc:酢酸ビニル
AA:アクリル酸
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
印刷用基材の全光線透過率は、JIS K 7361−1に従って測定した。測定機は(株)村上色彩技術研究所製、ヘーズ透過率測定機「HR−100」を用いて測定した。
粘着剤主剤Aの平均分子量は、GPC装置(東ソー社製、品番SC−8020)と、高分子量カラム(東ソー社製、品番TSKgelGMHR−H)を用い、テトラヒドロフランを移動相として、ポリスチレン換算で、アクリル共重合体の重量平均分子量を測定した。
燃焼試験は、鉄道車両燃焼試験方法に従い以下のとおり実施し、判定基準に従って評価した。
B5判の供試材(182mm×257mm)を45°傾斜に保持し、燃料容器の底の中心が、供試材の下面中心の垂直下方25.4mm(1インチ)のところにくるように、コルクのような熱伝導率の低い材質の台にのせ、純エチルアルコール0.5ccを入れて着火し、燃料が燃え尽きるまで放置する。
燃焼判定は、アルコールの燃焼中と燃焼後とに分けて、燃焼中は供試材への着火、着炎、発煙状態、炎の状態等を観察し、燃焼後は、残炎、残じん、炭化、変形状態を調査する。
試験室内の条件は温度15℃〜30℃、湿度60%〜75%の範囲の中で実施する。
判定基準を表5に示す。
試験に用いた試験片サンプルは、上記ステッカー(1)〜(4)のそれぞれの表面にUVオフセット印刷により多色刷り意匠を施した後に、三井化学東セロ(株)社製2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム「OPU−1」(20μm)を上記ラミネート用接着剤(乾燥後の塗工量1.0±0.5g/m2)を用いて貼り合わせものを使用した。
試験に用いた被着体は、日立化成工業(株)製ALH−8725S(メラミン樹脂化粧板;t=1.4mm)を使用した。粘着フィルムを表面が清浄な上記規定サイズの被着体全面に可能な限り空気溜まりが残らないように貼付し室温にて24時間以上養生後試験した。
Claims (2)
- 一方の表面が印刷層を設ける易接コート面からなる印刷面であり、他方の表面が粘着剤層を設ける粘着剤積層面である印刷用基材の製造方法であって、
一面が粘着剤積層面である樹脂フィルムの粘着剤積層面の他面に隠蔽層用インキを用いて隠蔽層を積層して、隠蔽層付き樹脂フィルム(1)を得る工程、
一面が印刷層を設ける易接コート面からなる印刷面である樹脂フィルム(2)の印刷面の他面と、前記樹脂フィルム(1)の隠蔽層とを積層する工程、を有することを特徴とする印刷用基材の製造方法。 - 前記樹脂フィルムが無延伸樹脂フィルムである請求項1に記載の印刷用基材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012076536A JP5928086B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | 印刷用基材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012076536A JP5928086B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | 印刷用基材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013203002A JP2013203002A (ja) | 2013-10-07 |
JP5928086B2 true JP5928086B2 (ja) | 2016-06-01 |
Family
ID=49522621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012076536A Expired - Fee Related JP5928086B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | 印刷用基材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5928086B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10282887A (ja) * | 1997-04-07 | 1998-10-23 | Japan Tobacco Inc | 遮光体層を有する転写シールおよびその製造方法 |
JP2005068214A (ja) * | 2003-08-28 | 2005-03-17 | Dainippon Ink & Chem Inc | ステッカー用粘着フィルムおよびステッカー |
EP1880844B1 (en) * | 2005-05-13 | 2011-07-13 | Tohcello Co., Ltd. | Biaxially stretched multilayer polypropylene film and use thereof |
JP2012181418A (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-20 | Dic Corp | 車両ステッカー用粘着フィルム |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012076536A patent/JP5928086B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013203002A (ja) | 2013-10-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5936537B2 (ja) | 光学用粘着シート | |
JP5607565B2 (ja) | 粘着剤、及び粘着シート | |
JP6258681B2 (ja) | 表面保護フィルム及び光学部材 | |
JP2010189545A (ja) | 両面粘着シートおよび粘着型光学部材 | |
JP2012087240A (ja) | 光学用粘着シート、光学フィルムおよび表示装置 | |
KR20090082220A (ko) | 표면 보호 필름 및 표면 보호 필름이 부착된 광학 필름 | |
JP2015128896A (ja) | 表面保護フィルム | |
US9296926B2 (en) | Overlaminate films and graphic articles containing them | |
WO2015083535A1 (ja) | 表面保護フィルム | |
KR20160060595A (ko) | 내열성 점착 시트 및 기능성 필름의 제조 방법 | |
JP2013010323A (ja) | ハードコートフィルム | |
JP2017052818A (ja) | 装飾粘着フィルム | |
JP4364993B2 (ja) | マーキングフィルム | |
JP6717650B2 (ja) | 装飾部材の凹凸面に適用するための追従性粘着フィルム及びその製造方法 | |
JP4837311B2 (ja) | 血液バック用粘着シート | |
WO2014157445A1 (ja) | 両面粘着シート | |
JP2015136792A (ja) | 積層体 | |
TW201602304A (zh) | 黏著片材 | |
JP2006293049A (ja) | 感熱ラベル | |
JP2019026731A (ja) | 粘着フィルムおよびグラファイトシート積層体 | |
JP5928086B2 (ja) | 印刷用基材の製造方法 | |
JP2005066919A (ja) | 表面保護フィルム | |
JP2013001817A (ja) | 基材レス両面粘着シート | |
JP6187632B2 (ja) | 車両ステッカー用粘着フィルム | |
JP2005068214A (ja) | ステッカー用粘着フィルムおよびステッカー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150227 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160114 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160310 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160329 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160411 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5928086 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |