JP5923758B2 - 電池駆動式感知器 - Google Patents

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Description

本発明は、電池を収容した感知ヘッドをベースに着脱可能に結合する構造であって電池コネクタ接続忘れ防止手段を備えた電池駆動式警報器の改良に関する。
近時、一般住宅用の火災警報器は、天井面、壁面に固定する作業を容易かつ確実にするため、ベースと感知ヘッドとを着脱自在とし、ベースを天井面等に予めネジ止めして、そのベースに感知ヘッドを結合する形態となっているものが多い。ところが警報器が電池駆動式の場合、使用前の電池の消耗を抑えるため、電池を未接続状態で出荷し、施工の段階で感知ヘッドに接続させるようにしている。そのため、電池を接続するのを忘れたまま、感知ヘッドをベースに結合させてしまうという作業ミスが生じるおそれがあった。
そのような作業ミスを防止するための従来技術の例として、次の引用文献1には、感知器において、ベースに設けられたバッテリー保持部材に対してバッテリーが装填されていないと、ベースに対してカバーを固定できないようにする技術が記載されている。また引用文献2には、本体と取付ベースとからなる火災警報器において、未接続の電池コネクタを保持するコネクタ保持部を設け、電池コネクタが電池コネクタ保持部によって保持された状態では、本体を取付ベースに結合できないようにする技術が記載されている。
特開平5-266872号公開公報 特開2009-110222号公開公報
火災警報器の寿命を長くするには、大容量の電池を採用することが望ましいが、そのような電池はコネクタ式のものが多く、そのため電池コネクタの接続忘れを確実に防止できるようにした火災警報器が要望されている。しかしながら特許文献2の構成では、電池コネクタが電池コネクタ保持部から脱落していると、電池コネクタが本体側の受コネクタに接続されないままで本体を取付ベースに結合してしまうおそれがある。
そこで本発明は、そのような電池コネクタの接続忘れを確実に防止できる警報器を提供することを目的とする。
本発明では、電池コネクタ接続忘れ防止手段は、感知ヘッドに設けられた電池コネクタ挿入口を開閉する操作蓋と、前記操作蓋に連結され、その開動作に連動して結合操作禁止位置から結合操作許可位置に移動する作動片とを備え、ベースには、前記作動片の結合操作禁止位置に対応して、前記ベースと前記感知ヘッドとの結合操作を阻止する当接部が形成されていることを特徴とする。
前記電池コネクタ接続忘れ防止手段は、前記操作蓋に弾性力を作用させて、前記電池コネクタ挿入口に電池コネクタが挿入されていないときには、前記操作蓋が前記電池コネクタ挿入口を閉ざした位置を保つための弾性体を更に備えてもよい。
前記操作蓋は、水平移動によって前記電池コネクタ挿入口を開閉してもよい。
本発明による警報器は、前記感知ヘッドを前記ベースに対して回し嵌めて結合させるものであり、前記当接部は、その際の回動操作を阻止するようにしてもよい。
また本発明による警報器は、前記感知ヘッドを前記ベースに対して押し嵌めて結合させものであり、前記当接部は、その押し嵌め操作を阻止するようにしてもよい。
前記操作蓋は、前記電池コネクタ挿入口を閉ざした位置にあるときに、該電池コネクタ挿入口の一部を露見させる形状にしてもよい。
本発明では、操作蓋を操作して電池コネクタ挿入口を開かなければ、ベースと感知ヘッドとの結合操作ができないので、電池コネクタ接続忘れを確実に防止できる。また電池コネクタ挿入口に電池コネクタが挿入されていないときには、弾性体の弾性力によって電池コネクタ挿入口が自然に閉じるので、電池コネクタ接続忘れを更に確実に防止できる。
本発明を適用した警報器の分解斜視図である。 図1に示した警報器の全体斜視図である。 電池コネクタ挿入口が閉状態であるときの警報器を裏側から見た斜視図である。 電池コネクタが電池コネクタ挿入口に挿入された状態の警報器を裏側から見た斜視図である。 電池コネクタ接続忘れ防止部材が取り付けられた基礎ブロックを内側から見た平面図である。 本発明の他の実施形態を説明するための警報器の部分的概念図であり、(a)は電池コネクタ挿入口が閉状態に、(b)は電池コネクタ挿入口が開状態になっている。 本発明の他の実施形態を説明するための警報器の概念図であり、(a)は電池コネクタ挿入口が閉状態に、(b)は電池コネクタ挿入口が開状態になっている。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明を適用した警報器の分解斜視図、図2はその警報器の全体斜視図である。
警報器1は、電池駆動式火災警報器であって、住宅の天井面あるいは壁面等に固定されるベース10と、感知部11aや操作ボタン11b等が設けられた感知ヘッド11とからなる。警報器1の火災を検知して警報を鳴動させる基本機能は従来のものと同様である。なお本発明は、ベースと感知部からなる火災警報器、ガス漏れ警報器、侵入警報器等、警報器の種別を問わず適用できる。
感知ヘッド11は、感知部11aを挿通させる開口が中央部に設けられたカバー11cと、煙粒子を光学的に検出する感知部11aと、種々の電子部品が実装された回路基板11dと、基礎ブロック11eと、電池コネクタ接続忘れ防止部材12とを備えている。
カバー11cは、警報器1の基本的外観をなす椀形の樹脂部材で、天板中央部に感知部11aを挿通させる開口が形成され、その横に操作ボタン11bが配置されている。周壁には、引き紐(図示なし)を挿通させる紐溝11fが形成されている。引き紐は操作ボタン11bに連結されており、引き紐によって操作ボタン11bを操作できる。
回路基板11dは、エポキシ等のプリント基板であって、表面に感知部11aが固定され、更に、操作ボタン11bに対応した電気スイッチ11gが実装されている。裏面には、電池2からリード線によって導出された電池コネクタ21を接続するための受コネクタ11hが実装されている。
基礎ブロック11eは、底板を低い周壁で囲んだ円盤形の樹脂部材で、底板からカバー側に向けて、電池収容部11iと、回路基板収容部11jを構成する枠部とが突出形成されている。電池収容部11iは半円筒形で、基礎ブロック11eの下方からカバー側に向けて電池2が装着される。回路基板収容部11jには、回路基板11dの受コネクタ11hに対応して、電池コネクタ挿入口11kが形成されている。そして電池コネクタ挿入口11kに沿って、後述する電池コネクタ接続忘れ防止部材12をガイドするためのガイド突起11mがカバー側に突出して形成されている。ガイド突起11mは、平面視すると、電池コネクタ接続忘れ防止部材12に設けられた弾性体12dの開放端を受け止める受板の両端から、弾性体12dとは反対方向にガイド面を延出させた3面構成であり、電池コネクタ挿入口11kの略半分を囲んでいる。電池コネクタ挿入口11kの近傍から周壁にわたって作動片挿通溝11nが形成されている。また底板の周縁には、等間隔で4つの係止爪11pが突出している。
ベース10は、底板を低い周壁で囲んだ円盤形の樹脂部材で、底面には、ベース10を天井面等に固定するためのネジが挿通される2つのダルマ孔10aが形成されている。一方のダルマ孔10aは径方向に長く、他方のダルマ孔10aは周方向に長くなるように配置されている。周壁は外側端面よりも内側端面が高い階段構成になっている。感知ヘッド11とベース10が結合されたときには、この周壁の外側端面が、カバー11c端面に突き当たり、内側端面が基礎ブロック11eの底面外周部に突き当たる。またベース10の周壁の内側には、基礎ブロック11eを支持するヘッド支持部10bが設けられているので、基礎ブロック11eの底面とベース10の底面とは互いに密着せず、所定の隙間が維持される。ヘッド支持部10bには、基礎ブロック11eの4つの係止爪11pに対応して、4つの爪受部10cが等間隔で形成されている。
電池コネクタ接続忘れ防止部材12は、電池コネクタ挿入口11kを開閉する操作蓋12aと、操作蓋12aに連結された作動片12bとを備えた樹脂部材である。この部材は、全体としては板形で、同一面から基礎ブック側に操作蓋12aと作動片12bとを突出させた構成である。操作蓋12aと作動片12bは、長孔が形成された連結部12cによって連結されている。連結部12cには、作動片側から操作蓋側に向かう弾性体12dが収容されている。ここでは、弾性体12dは電池コネクタ接続忘れ防止部材12と一体に形成されているが、金属製のコイルバネ等を用いてもよい。
感知ヘッド11は次の手順で組み立てられる。すなわち、まず基礎ブロック11eのガイド突起11mが電池コネクタ接続忘れ防止部材12の連結部12cに形成された長穴を通過するように、電池コネクタ接続忘れ防止部材12を基礎ブロック11eにのせる。このとき、電池コネクタ挿入口11kから操作蓋12aの端部が突出するとともに、作動片が基礎ブロック11eの作動片挿通溝11nから突出する。これによる作動片12bの突出高さは基礎ブロック11eの底面外周部よりも高くなるように設定されている。
ついで回路基板11dを基礎ブロック11eの回路基板収容部11jに収容する。これによって、電池コネクタ接続忘れ防止部材12は、基礎ブロック11eと回路基板11dとの間にスライド可能に挟まれた状態になる。そしてさらに、感知ヘッド11がカバー11cの開口から突出するように、カバー11cを基礎ブロック11eに被せてネジ固定する。
この警報器1は、感知ヘッド11をベース10に押し付けた状態で時計方向に回動させれば、基礎ブロック11eの係止爪11pが、ベース10の爪受部10cにそれぞれ嵌合する、いわゆる回し嵌めタイプである。また電池2はリード線によって電池コネクタ21が導出されており、使用前の消耗を抑えるために、電池コネクタ21が回路基板11dの受コネクタ11hから外された状態で出荷される。したがって施工では、電池コネクタ21を回路基板11dの受コネクタ11hに接続してから、感知ヘッド11をベース10に結合させる必要がある。電池コネクタ接続忘れ防止部材12は、その接続忘れを防止するためのものであり、以下にその作用を説明する。
操作蓋12aは、その端部を手指で摘まんで動かす等して、基礎ブロック11eに形成された電池コネクタ挿入口11kを開閉できる。このとき電池コネクタ接続忘れ防止部材12は、基礎ブロック11eの底面に対して水平に平行移動する。閉状態では、操作蓋12aと電池コネクタ挿入口11kの隙間から、受コネクタ11hの一部が見えるだけであるが、開状態にすれば、電池コネクタを電池コネクタ挿入口11kに差し込んで、回路基板11dの受コネクタ11hに接続できる。
図3は電池コネクタ挿入口が閉状態であるときの、基礎ブロックと電池コネクタ接続忘れ防止部材の位置関係を示す斜視図である。このとき操作蓋12aは電池コネクタ挿入口11kの約半分を覆い隠し、作動片12bは基礎ブロック11eの周縁部に位置している。このように操作蓋12aは、電池コネクタ挿入口11kを閉ざした位置にあるときに、電池コネクタ挿入口11kの一部(受コネクタ11h)が見えるように形状を設定しておけば、施工時に受コネクタ11hが見つからない等の混乱を生じさせない。この位置は結合操作禁止位置であって、感知ヘッド11をベース10に押し付けて回動させようとしたときに、この位置にある作動片12bがその回動操作を禁止する。
すなわち、図1に示しているように、ベース10の周壁の内側端面に等間隔で4カ所に切欠き部が形成されており、結合操作禁止位置にある作動片12bは、上記回動操作において、この切欠き部の中を移動する。ところが、基礎ブロック11eの係止爪11pがベース10の爪受部10cに嵌合する直前に、作動片12bが切欠き部の終端部に到達、接触して、それ以上の回動を不可能にする。したがって切欠き部の終端部は、作動片12bの結合操作禁止位置に対応して、ベース10と感知ヘッド11との結合操作を阻止する当接部10dとして機能する。なお作動片12bがベース10の切欠き部以外の内側端面上にあると、係止爪11pと受爪部とで高さが不釣り合いになるため、感知ヘッド11をベース10に結合させることは不可能である。
このように操作蓋12aを操作して電池コネクタ挿入口11kを開かなければ、ベース10と感知ヘッド11との結合操作ができない構成とすれば、電池コネクタ接続忘れを防止できる。
図4は電池コネクタ挿入口が開状態であるときの、基礎ブロックと電池コネクタ接続忘れ防止部材の位置関係を示す斜視図である。このとき操作蓋12aは電池コネクタ挿入口11kから回路基板11dの受コネクタ11hを完全に露出させており、作動片12bは基礎ブロック11eの周縁部から離れた位置に移動している。この位置は結合操作許可位置である。このとき作動片12bは、ベース10の周壁から離れているため、回動操作中にその周壁、特に上記当接部10dに接触せず、ベース10と感知ヘッド11との結合操作を許可する。
図5は電池コネクタ接続忘れ防止部材が取り付けられた基礎ブロックを内側(カバー側)から見た平面図である。図は作動片12bが結合操作禁止位置にある状態を示しているが、このとき弾性体12dは自然長あるいは若干縮められた状態である。
この状態から操作蓋12aの操作によって、電池コネクタ挿入口11kが開けられ、作動片12bが結合操作禁止位置まで移動されると、弾性体12dは更に縮められた状態になって、弾性力を伸び方向に発揮する。よって、操作蓋12aの操作によって電池コネクタ挿入口11kが開かれても、電池コネクタ挿入口11kに電池コネクタ21が挿入されずに放置されると、バネの弾性力によって電池コネクタ挿入口11kが閉じられ、作動片12bも結合操作禁止位置に戻る。もちろん電池コネクタ挿入口11kに電池コネクタ21が挿入されていれば、操作蓋12aは電池コネクタ21に突き当たって閉じられない。
このように電池コネクタ挿入口11kがいったん開かれても、そこに電池コネクタ21が挿入されなければ、電池コネクタ挿入口11kは自動的に閉じてしまう構成では、ベース10と感知ヘッド11とを結合させる前の電池コネクタ21の接続忘れがより確実に防止できる。
図6(a)、図6(b)は、本発明の他の実施形態を説明する概念図で、発明の要部、すなわち基礎ブロック11eと、電池コネクタ接続忘れ防止部材12のみ示している。図示のない部分やベース10は、図1、図2に示した警報器1と同様である。
ここで電池コネクタ接続忘れ防止部材12は、一部を小径部12fとし、作動片12bが周縁部から外側に突出した円板であり、回転軸12eを中心として水平回動するようになっている。操作蓋12aは、小径部12fを含めた円板の一部によって構成される。電池コネクタ接続忘れ防止部材12の回動範囲は、基礎ブロック11eに形成されたストッパ11qによって制限されている。
図6(a)では、電池コネクタ挿入口11kが円板の非小径部によって半分程覆われ、かつ作動片12bが基礎ブロック11eの周縁部に位置している。このとき作動片12bは結合操作禁止位置にあり、上記と同様に、ベース10に対する感知ヘッド11の回動操作を禁止する。
一方、図6(b)では、電池コネクタ挿入口11kは、円板の小径部12fより露出され、かつ作動片12bは基礎ブロック11eの周縁部から離れている。このとき作動片12bは結合操作許可位置にあり、ベース10と感知ヘッド11との結合操作を許可する。
図7(a)、図7(b)は、本発明の他の実施形態を説明する概略斜視図で、発明の要部のみを示している。この警報器1は、ベース10に対して感知ヘッド11を押し嵌めて結合させる押し嵌めタイプであり、感知ヘッド11の対向し合う2つの係止爪11pを弾性変形によって、ベース10の2つの爪受部10cにそれぞれ係止するようになっている。なお図示のない部分は、図1、図2に示した警報器1と同様である。感知ヘッド11に設けられた作動片12bは突起状に形成され、ベース10には、その突起に対応した当接部10dが台状に形成されている。
図7(a)では、作動片12bは結合操作禁止位置にあり、この状態では、ベース10に対して感知ヘッド11を押し嵌めようとしても、作動片12bと当接部10dとが突き当たるため、ベース10と感知ヘッド11とが密着せずに押し嵌めできない。
図7(b)では、作動片12bは結合操作許可位置にあり、この状態では、ベース10に対して感知ヘッド11を押し嵌め操作したときに、作動片12bと当接部10dとが突き当たらず、ベース10と感知ヘッド11とを結合させることができる。
1 警報器
10 ベース
10d 当接部
11 感知ヘッド
11k 電池コネクタ挿入口
12 電池コネクタ接続忘れ防止手段
12a 操作蓋
12b 作動片
12d 弾性体
2 電池
21 電池コネクタ

Claims (6)

  1. 電池を収容した感知ヘッドをベースに着脱可能に結合する構造とされ、電池コネクタ接続忘れ防止手段を備えた電池駆動式警報器において、
    前記電池コネクタ接続忘れ防止手段は、
    前記感知ヘッドに設けられた電池コネクタ挿入口を開閉する操作蓋と、
    前記操作蓋に連結され、その開動作に連動して結合操作禁止位置から結合操作許可位置に移動する作動片とを備え、
    前記ベースには、前記作動片の結合操作禁止位置に対応して、前記ベースと前記感知ヘッドとの結合操作を阻止する当接部が形成されている、電池駆動式警報器。
  2. 請求項1に記載の電池駆動式火災警報器において、
    前記電池コネクタ接続忘れ防止手段は、
    前記操作蓋に弾性力を作用させて、前記電池コネクタ挿入口に電池コネクタが挿入されていないときには、前記操作蓋が前記電池コネクタ挿入口を閉ざした位置を保つための弾性体を更に備えている、電池駆動式警報器。
  3. 請求項1または2に記載の電池式火災警報器において、
    前記操作蓋は、水平移動によって前記電池コネクタ挿入口を開閉する、電池駆動式警報器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電池駆動式火災警報器において、
    前記感知ヘッドを前記ベースに対して回し嵌めて結合させるものであり、前記当接部は、その際の回動操作を阻止する、電池駆動式警報器。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の電池駆動式火災警報器において、
    前記感知ヘッドを前記ベースに対して押し嵌めて結合させものであり、前記当接部は、その押し嵌め操作を阻止する、電池駆動式警報器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電池駆動式火災警報器において、
    前記操作蓋は、前記電池コネクタ挿入口を閉ざした位置にあるときに、該電池コネクタ挿入口の一部を露見させる形状になっている、電池駆動式警報器。
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