JP5922826B1 - 熱拡散板 - Google Patents

熱拡散板 Download PDF

Info

Publication number
JP5922826B1
JP5922826B1 JP2015109384A JP2015109384A JP5922826B1 JP 5922826 B1 JP5922826 B1 JP 5922826B1 JP 2015109384 A JP2015109384 A JP 2015109384A JP 2015109384 A JP2015109384 A JP 2015109384A JP 5922826 B1 JP5922826 B1 JP 5922826B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
heat
hollow
heating unit
working fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015109384A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016223673A (ja
Inventor
ロン タン ファン
ロン タン ファン
川原 洋司
洋司 川原
横山 雄一
雄一 横山
祐士 齋藤
祐士 齋藤
シャヘッド アハメド モハマド
シャヘッド アハメド モハマド
益子 耕一
耕一 益子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2015109384A priority Critical patent/JP5922826B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5922826B1 publication Critical patent/JP5922826B1/ja
Publication of JP2016223673A publication Critical patent/JP2016223673A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】熱の拡散性能に優れ、しかも薄型化することのできる熱拡散板を提供する。【解決手段】薄い板状の本体部2の一部に外部から熱が伝達される加熱部6が設けられ、加熱部6から本体部2の他の部分に熱を拡散させる熱拡散板1であって、複数本の中空路7が本体部2の内部に加熱部6を通るように形成されるとともに、各中空路7が加熱部6で互いに連通しており、中空路7の内部に、加熱されて蒸発しかつ放熱して凝縮する作動流体が封入され、各中空路7の内部に、液相の作動流体が浸透することにより毛管力を発生するウイック8が、各中空路7の内部に作動流体の蒸気が流動する蒸気流路9をあけた状態に配置され、各ウイック8の一部が加熱部6に位置するとともに、各中空路7の内部に形成されている各蒸気流路9が加熱部6で互いに連通している。【選択図】図1

Description

本発明は、多機能携帯電話(スマートフォン)やタブレット型パソコンなどの携帯型の情報端末あるいは電子機器における発熱体である電子素子の熱を拡散させる用途に好適な熱拡散板に関するものである。
携帯型の情報端末や電子機器では、情報処理量の増大に伴って発熱量が多くなっており、熱による動作不良や情報処理速度の低下などを防止するために、CPUなどの電子素子の温度上昇を抑制する必要性が高くなってきている。また一方で、携行性を良好にするために薄型化や小型化、さらには軽量化が求められている。
従来、集積回路が発する熱によるヒートスポットを緩和するように構成された携帯端末装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された装置では、集積回路が筐体の上側に寄った位置に配置され、バッテリが筐体の下側に寄った位置に配置されており、ディスプレイパネルの裏面に張られたグラファイトシートが前記集積回路とバッテリとに熱伝達可能となるように配置されている。集積回路の熱がそのグラファイトシートによってバッテリに拡散させられることによりヒートスポットが緩和される。
特開2014−22798号公報
特許文献1に記載された構成では、集積回路を実装した基板あるいはバッテリに対してグラファイトシートを積層して配置することになるから、携帯端末装置の薄型化や小型化のためにグラファイトシートを薄くすることが望ましい。しかしながら、グラファイトシートは熱伝導率が高いとしても、薄くすることにより熱伝導量が減少するから、薄くすることに伴って熱拡散機能が低下してヒートスポットの温度が高くなってしまう。また、グラファイトシートによる熱の伝達(拡散)は、集積回路に接触している箇所を中心にして全方向に均等に生じる。すなわち、熱伝達量や熱伝達経路を選択することができない構造であるために、温度が低く、また熱容量が大きいなど、集積回路の冷却に有効な箇所が存在する場合であっても、その箇所に対する熱の伝達を促進することができないなど、改良する余地が多分にあった。
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、加熱部に伝達された熱を放熱部に対して積極的に伝達して熱の拡散を促進することができ、しかも薄型化の可能な熱拡散板を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、薄い板状の本体部の一部に外部から熱が伝達される加熱部が設けられ、前記加熱部に伝達された熱を前記加熱部から前記本体部の他の部分に拡散させる熱拡散板において、複数本の中空路が前記本体部の内部に前記加熱部を通るように形成されるとともに、前記各中空路が前記加熱部で互いに連通しており、前記中空路の内部に、加熱されて蒸発しかつ放熱して凝縮する作動流体が封入され、前記各中空路の内部に、液相の前記作動流体が浸透することにより毛管力を発生するウイックが、前記各中空路の内部に前記作動流体の蒸気が流動する蒸気流路をあけた状態に配置され、前記各ウイックの一部が前記加熱部に位置するとともに、前記各中空路の内部に形成されている前記各蒸気流路が前記加熱部で互いに連通していることを特徴とするものである。
本発明では、前記本体部は、上板と、前記上板に対向して配置される下板と、前記中空路に相当する部分が貫通部とされかつ前記上板と前記下板とによって挟み込まれた中間板とによって構成されていてよい。
本発明では、前記上板と前記下板と前記中間板とのうち少なくとも上板および下板は、ステンレス板もしくはアルミニウム板の表裏両側に銅板を積層したクラッド材によって形成されていてよい。
本発明では、前記ウイックは、前記中空路の長さ方向に沿って配置される二つの細線束と、前記細線束の間に配置された多孔質体とを有し、前記多孔質体の厚さが前記細線束の高さより低くなって前記多孔質体の部分が前記細線束に対して窪んでいてよい。
本発明によれば、加熱部に伝達された熱は、本体部の熱伝導によって本体部の全体に拡散させられるとともに、各中空路の内部で作動流体が蒸発し、その蒸気が中空路の内部を、低温であるために圧力が低くなっている箇所に向けて流動することにより、作動流体によって中空路の長さ方向に輸送され、かつ拡散させられる。作動流体による熱の輸送は、作動流体の潜熱としての輸送であって本体部の熱伝導よりも多量の熱が輸送される。したがって、本発明によれば、熱の拡散性能が優れている。しかも、中空路が形成されている部分における熱の輸送量もしくは拡散量が中空路が形成されていない部分より多くなる。したがって、中空路を放熱量もしくは冷却のための熱容量などが多い箇所に配置することにより、加熱部からの熱伝達量を増大させ、熱拡散性能もしくは放熱性能を更に向上させることができる。
また、本発明では、各中空路が加熱部で互いに連通し、また各ウイックはその一部を加熱部に配置させられているので、各中空路では液相の作動流体が全て加熱部に還流させられ、したがって作動流体の全量が無駄なく蒸発と凝縮とを行って熱輸送を行う。また、複数本の中空路のうちのいずれかで熱輸送が生じにくくなった場合、その中空路の作動流体は、他の中空路に流れ込んで熱輸送の用に供され、この点でも作動流体が無駄なく熱輸送を行う。結局、各中空路が加熱部で互いに連通し、また各ウイックはその一部を加熱部に配置させられていることにより、熱拡散性を従来になく向上させることができる。
本発明の一例を示す図であって、上板の一部を取り去った状態の平面図である。 図1のA−A線に沿う矢視断面図である。 ウイックの他の例を示す断面図である。 本発明の他の例を説明するための図1と同様の平面図である。
図1は、本発明に係る熱拡散板1の一例を示す平面図であり、図2は図1のA−A線に沿う矢視断面図である。熱拡散板1は、薄い矩形の板状に形成された本体部2を有している。この本体部2は、それぞれ金属板である上板3と、下板4と、中間板5とによって構成されている。これらの板3,4,5のうち少なくとも上板3と下板4とは、ステンレス板もしくはアルミニウム板またはアルミ合金板とその表裏両側に配置した銅板とを積層して一体化したクラッド材によって形成されている。また、中間板5は銅板によって形成されていることが好ましい。上板3と中間板5、および中間板5と下板4とは、適宜の手段で気密状態に接合されており、その接合手段の一例は、銀を使用した拡散接合が好適である。ここで、これらの板3,4,5の厚さの一例を示すと、上板3および下板4の厚さは、それぞれ0.09mm程度、中間板5は0.2mm程度であり、したがって本体部2の厚さは、0.38mm程度である。また、本体部2の大きさの一例を示すと、幅は70mm程度、長さは110mm程度である。
熱拡散板1はその一部に伝達された熱を拡散させるためのものであり、本体部2の長手方向での一端側(図1の下側)でかつ幅方向での中央部が、外部から熱が伝達される加熱部6とされている。加熱部6は、図示しない演算素子などの発熱体が熱伝達可能に接触させられる領域であり、図1には破線で示してある。
中間板5には、細い帯び状に形成された貫通部7が形成されている。貫通部7は、中間板5が上板3と下板4との間に挟み込まれることにより本体部2の内部に中空路を形成するためのものであり、図1に示す例では、前記加熱部6において互いに繋がっている3本の貫通部7が形成されている。なお、以下の説明では、貫通部7を中空路7として説明する。貫通部が形成されている中間板5を上板3と下板4とによって挟み込むことにより中空路7を形成するので、上板3や下板4に溝加工などの加工を施す必要がなく、そのため上板3や下板4の表面を平坦な状態に維持することができる。
中空路7は、本発明では必要に応じて適宜の形状に形成してよい。図1に示す例における中空路7の形状について説明すると、図1に示す例では、3本の中空路7が設けられ、中央部の中空路7aは加熱部6から本体部2の長さ方向に直線的に延びる形状である。また、左右の中空路7b,7cは、加熱部6から本体部の左右に湾曲して延びた後、本体部2の長さ方向に直線的に延び、中央部の中空路7aと所定の間隔をあけて平行になっている形状である。したがって各中空路7a,7b,7cは加熱部6で互いに連通している。なお、中空路7の幅Wは一例として10mm程度である。また、高さ(深さ)Hは中間板5の厚さと同じ0.2mm程度である。
各中空路7a,7b,7cのそれぞれの内部に、そのほぼ全長に亘って、ウイック8が配置されている。ウイック8は、後述する液相の作動流体を浸透させることにより毛管力を発生するためのものであり、多孔質焼結体やメッシュ材あるいは極細線束などによって、断面形状が矩形状もしくは楕円形状あるいは半長円形状などの適宜の形状に形成されている。その幅WUは中空路7の幅Wより小さく設定されている。一例として中空路7の幅Wの1/3程度である。ウイック8が中空路7の内部に配置されていることにより、中空路7の内部には、ウイック8に沿って空間部が生じ、その空間部が蒸気流路9とされている。図2に示すように中空路7の幅の方向の中央部にウイック8が配置されている場合には、ウイック8を挟んだ両側に蒸気流路9が形成される。その場合、ウイック8の高さHUを中空路7の高さHより低くしておくことにより、ウイック8を挟んで両側の蒸気流路9を互いに連通させてもよい。
中空路7には、ノズル10が連通されている。ノズル10は、中空路7から空気を排気し、また作動流体11を中空路7に注入するためのものであって、例えば中間板5の一部を切り欠いて形成され、あるいはその切り欠いた部分に所定のチューブを配置して形成される。このノズル10によって中空路7の内部に作動流体11が封入されている。作動流体11は、熱拡散板1が使用される温度を考慮して適宜に選択してよく、例えば水が使用される。なお、中空路7からの脱気と、中空路7への作動流体11の封入とは、規定量以上の作動流体11をノズル10から中空路7に注入した後、本体部2を加熱して作動流体を沸騰させ、その蒸気によって空気を中空路7から追い出し、その後、ノズル10を閉じる(ピンチ・オフする)ことにより行えばよい。
つぎに上記の熱拡散板1の作用について説明する。熱拡散板1は、例えば携帯端末などの情報機器に使用され、基板やバッテリなどと共にケースの内部に配置される。基板に実装されているCPUなどの発熱部品が前述した加熱部6に接触させられ、これに対して本体部2において長さ方向で加熱部6とは反対側の部分が、バッテリやディスプレイパネルなどの熱容量が大きいとともに外部に放熱する部材に、熱伝達可能に接触させられる。加熱部6に伝達された熱によって作動流体11が加熱されて蒸発し、その蒸気は中空路7の内部に形成されている前記蒸気流路9を通って、温度が低いことにより圧力が低くなっている箇所に向けて流動する。作動流体蒸気は、温度の低い箇所で放熱して凝縮し、その結果生じた液相の作動流体11はウイック8に浸透する。ウイック8の加熱部6側の部分では、作動流体11の蒸発が生じて、微細な空隙でのメニスカスが低下し、毛管力が発生している。したがって、ウイック8に浸透した液相の作動流体11は毛管力によって加熱部6側に還流する。
ウイック8は、多孔質体などの微細な空隙を有しているから、その微細な空隙の内部に液相の作動流体を保持する機能がある。上記の熱拡散板1では、全てのウイック8の端部が加熱部6に配置されているので、ウイック8に浸透している液相の作動流体11に対して毛管力が作用し、加熱部6に向けて還流させられる。すなわち、ウイック8に浸透したままの状態に置かれる作動流体11の量が皆無もしくは少なくなり、図1に示す例では3本の全ての中空路7a,7b,7cで作動流体11による熱輸送が生じるので、熱輸送量もしくは拡散させられる熱量が多くなって、加熱部6の温度上昇を効果的に抑制することができる。
また、上記の熱拡散板1では全ての中空路7あるいは蒸気流路9が加熱部6側の端部で互いに連通しているので、作動流体11はいずれの中空路7a,7b,7cにも流入することができる。そのため、各中空路7a,7b,7cの間で、輸送するべき熱量の差があった場合、熱輸送量の少ない中空路内の作動流体11が、熱輸送量の多い中空路に流入し、熱輸送量(もしくは熱負荷)に対する作動流体11の不足を未然に回避することができる。すなわち、複数本形成されている中空路7のいずれかでドライアウトが生じることがなく、全ての中空路7a,7b,7cで十分な熱輸送が生じ、この点でも熱輸送量もしくは拡散させられる熱量が多くなって、加熱部6の温度上昇を効果的に抑制することができる。このように上記の熱拡散板1は、主として、作動流体11の潜熱で熱を輸送し、拡散させるので、本体部2を薄くしても、輸送もしくは拡散させる熱量が特には減少せず、そのため、本体部2あるいは熱拡散板1自体を薄型化することができる。
加熱部6に伝達された熱の一部は、本体部2の熱伝導によって本体部2の全体に拡散させられる。このような熱伝導により拡散させられる熱量に比較して、上記のように作動流体11によって輸送されて拡散させられる熱量が多い。したがって、拡散させられた熱を多量に受け取る箇所が存在する場合、その箇所にいずれかの中空路7の一部を配置する。このようにすれば、加熱部6と、熱を多量に受け取る箇所とをいずれかの中空路7が結んだ状態になって、その箇所に向けて集中的に熱を輸送することができる。このように、上記の熱拡散板1によれば、多量に熱を輸送する箇所を選択することができるので、熱拡散機能あるいは加熱部6の冷却機能を向上させることができる。
前記加熱部6に対する熱伝達(入熱)がない場合、作動流体11は凝縮して液相となり、したがって中空路7の内圧は負圧になる。しかしながら、上記の熱拡散板1では、本体部2を構成している上板3および下板4が前述したステンレス板もしくはアルミニウム板またはアルミ合金板を配置したクラッド材によって形成されていて銅板よりも強度が高いから、上板3や下板4に窪みが生じにくく、上板3や下板4が平坦面を維持する。そのため、加熱部6の表面が平坦であることにより、CPUなどの発熱部品との密着性が良好になり、発熱部品と加熱部6との間の熱抵抗を低減することができる。
本発明で採用することのできる他のウイック8の構造について説明する。図3はウイック8の断面図であって、ここに示すウイック8は細線束8a,8bと多孔質体8cとによって構成されている。細線束8a,8bは、前記中空路7の長さ方向に沿って配置されるように細長く形成され、多孔質体8cを挟んでその両側に配置され、かつこれら細線束8a,8bと多孔質体8cとが一体化されてウイック8を構成している。また、多孔質体8cの厚さTsは、細線束8a,8bの厚さTfより薄く、したがって多孔質体8cの部分が窪んでいる。さらに、細線束8a,8bの厚さTfは、中空路7の高さHより低く、細線束8a,8bと中空路7の図3における上面7eとの間に僅かな隙間Cが形成されている。なお、細線束8a,8bは、カーボンファイバーや銅ファイバーなどの極細線によって形成され、また多孔質体8cは、銅粉末などの金属粉末を多孔構造に焼結して形成されている。
図3に示す構成のウイック8では、多孔質体8cの内部に形成されている空隙の大きさに対して、細線束8a,8bの内部に形成されている空隙の大きさが大きく、しかも細線束8a,8b同士の間が窪んでいて空間になっている。また、細線束8a,8bと中空部7の前記上面7eとの間に前記隙間Cが形成されている。そのため、ウイック8を挟んだ左右両側の蒸気流路9が前記細線束8a,8b同士の間の空間と前記隙間Cとを介して連通する。したがって、作動流体11の蒸気が特定の蒸気流路9に閉じ込められることがなく、中空路7の全体に作動流体11を行き渡らせて熱輸送を生じさせることができる。また、多孔質体8cの部分が窪んでいるので、その窪んだ部分に液相の作動流体11を液膜として保持することができ、そのため、特に加熱部6においては作動流体11の蒸発を促進することができる。
本発明に係る熱拡散板1における中空路7の本数や形状は、必要に応じて適宜の本数および形状とすることができる。例えば図4は本発明の他の実施形態を示す平面図であり、図4に示す例では直線状の4本の中空路7が本体部2の内部に形成されている。第1ないし第3の3本の中空路7a,7b,7cは加熱部6から、本体部2の加熱部6とは反対側の端部に向けて直線状に延びており、3本の中空路7a,7b,7cのうち左右の2本の中空路7b,7cは、本体部2における前記加熱部6とは反対側で互いに離隔するように、本体部2の長さ方向に対して傾斜して形成されている。これらの中空路7a,7b,7cに対していわゆるヘッダーとして機能する第4の中空路7dが設けられている。これらの中空路7a〜7dは、前述した図1に示す例と同様に、中間板5に貫通部を形成し、その中間板5を上板3および下板4によって挟み付けて貫通部を密閉することにより構成することができる。
第4の中空路7dは、前記加熱部6を横切るように本体部2の幅方向に向けて形成されている。この中空路7dの内部のウイック8は、他の中空路7が連通している箇所とは反対側の内壁面に接触した位置に配置されている。これは、加熱部6に一方の端部を配置して他の中空路7a,7b,7cの内部に配置してあるウイック8と前記第4の中空路7dの内部に配置されているウイック8との間にスペースを空け、蒸気流路9が塞がれないようにするためである。図4に示す例における他の構成は、図1および図2を参照して説明した構成と同様であるから、図4に図1および図2に付した符号と同様の符号を付してその説明を省略する。
図4に示す熱拡散板1によれば、加熱部6に熱が伝達されることにより各中空路7a〜7dの内部で作動流体11が蒸発し、その蒸気が各中空路7a〜7dにおける加熱部6から離れている端部側に向けて流動し、その後、放熱して凝縮する。すなわち、作動流体11によって、加熱部6から離れた箇所に熱が拡散させられる。その場合、本体部2の長さ方向に対して傾斜している中空路7b,7cが直線状に形成されているから、本体部2のうち加熱部6に近い箇所では、これらの中空路7b,7cによる本体部2の幅方向への熱拡散量(あるいは拡散距離)が少なくなる。これに対して、前述した第4の中空路7dによって、加熱部6から本体部2の幅方向での両側に向けて熱が拡散させられるので中空路7b,7cが直線状であることによる本体部2の幅方向への熱の拡散が、第4の中空路7dによって補われ、図1に示す熱拡散板1と比較して遜色のない熱拡散性能を発揮する。
なお、本発明は上述した各具体例に限定されないのであって、各中空路7を加熱部6から離れた箇所で連通させる連通路を追加して設けてもよい。また、各中空路7は直線状あるいは一部湾曲した形状以外に、例えば蛇行した形状、ジグザグ状に曲がった形状などの適宜の形状であってよい。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載されている構成の範囲で適宜に変更して実施することができる。
1…熱拡散板、 2…本体部、 3…上板、 4…下板、 5…中間板、 6…加熱部、 7,7a〜7d…中空路、 8…ウイック、 8a,8b…細線束、 8c…多孔質体、 11…作動流体。

Claims (3)

  1. 薄い板状の本体部の一部に外部から熱が伝達される加熱部が設けられ、前記加熱部に伝達された熱を前記加熱部から前記本体部の他の部分に拡散させる熱拡散板において、
    複数本の中空路が前記本体部の内部に前記加熱部を通るように形成されるとともに、前記各中空路が前記加熱部で互いに連通しており、
    前記中空路の内部に、加熱されて蒸発しかつ放熱して凝縮する作動流体が封入され、
    前記各中空路の内部に、液相の前記作動流体が浸透することにより毛管力を発生するウイックが、前記各中空路の内部に前記作動流体の蒸気が流動する蒸気流路をあけた状態に配置され、
    前記各ウイックの一部が前記加熱部に位置するとともに、前記各中空路の内部に形成されている前記各蒸気流路が前記加熱部で互いに連通し
    前記ウイックは、前記中空路の長さ方向に沿って配置される二つの細線束と、前記細線
    束の間に配置された多孔質体とを有し、前記多孔質体の厚さが前記細線束の高さより低く
    なって前記多孔質体の部分が前記細線束に対して窪んでいる
    ことを特徴とする熱拡散板。
  2. 前記本体部は、上板と、前記上板に対向して配置される下板と、前記中空路に相当する部分が貫通部とされかつ前記上板と前記下板とによって挟み込まれた中間板とによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散板。
  3. 前記上板と前記下板と前記中間板とのうち少なくとも上板および下板は、ステンレス板もしくはアルミニウム板の表裏両側に銅板を積層したクラッド材によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱拡散板。
JP2015109384A 2015-05-29 2015-05-29 熱拡散板 Active JP5922826B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109384A JP5922826B1 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 熱拡散板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109384A JP5922826B1 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 熱拡散板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5922826B1 true JP5922826B1 (ja) 2016-05-24
JP2016223673A JP2016223673A (ja) 2016-12-28

Family

ID=56015194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015109384A Active JP5922826B1 (ja) 2015-05-29 2015-05-29 熱拡散板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5922826B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10850348B2 (en) 2017-07-28 2020-12-01 Dana Canada Corporation Device and method for alignment of parts for laser welding
US11209216B2 (en) 2017-07-28 2021-12-28 Dana Canada Corporation Ultra thin heat exchangers for thermal management

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6827362B2 (ja) * 2017-04-26 2021-02-10 株式会社フジクラ ヒートパイプ
JP6560428B1 (ja) * 2018-11-30 2019-08-14 古河電気工業株式会社 ヒートシンク
US10760855B2 (en) 2018-11-30 2020-09-01 Furukawa Electric Co., Ltd. Heat sink
WO2020189713A1 (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 株式会社フジクラ ベーパーチャンバーおよびベーパーチャンバーの製造方法
KR102256860B1 (ko) * 2019-11-28 2021-05-27 김현용 전자기기의 방열부품

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03186195A (ja) * 1989-12-13 1991-08-14 Hitachi Cable Ltd ヒートパイプを具える放熱体およびその製造方法
JPH0473754U (ja) * 1990-10-23 1992-06-29
JPH0861873A (ja) * 1994-08-19 1996-03-08 Nec Corp 人工衛星のヒートパイプ放熱装置
JPH08303971A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Fujikura Ltd 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法
JPH10122774A (ja) * 1996-08-29 1998-05-15 Showa Alum Corp 携帯型電子機器用放熱器
JP2002286384A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Showa Denko Kk ヒートパイプおよびその製造方法
JP2003343985A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Komatsu Electronics Inc プレート状熱交換器
JP2004028557A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Furukawa Electric Co Ltd:The 薄型シート状ヒートパイプ
US6695040B1 (en) * 2002-10-04 2004-02-24 Via Technologies, Inc. Thin planar heat distributor
JP2012132582A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 薄型シート状ヒートパイプ
JP2015210040A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 株式会社フジクラ 扁平型ヒートパイプの製造方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03186195A (ja) * 1989-12-13 1991-08-14 Hitachi Cable Ltd ヒートパイプを具える放熱体およびその製造方法
JPH0473754U (ja) * 1990-10-23 1992-06-29
JPH0861873A (ja) * 1994-08-19 1996-03-08 Nec Corp 人工衛星のヒートパイプ放熱装置
JPH08303971A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Fujikura Ltd 携帯型パソコン冷却用の偏平ヒートパイプおよびその製造方法
JPH10122774A (ja) * 1996-08-29 1998-05-15 Showa Alum Corp 携帯型電子機器用放熱器
JP2002286384A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Showa Denko Kk ヒートパイプおよびその製造方法
JP2004028557A (ja) * 2002-05-08 2004-01-29 Furukawa Electric Co Ltd:The 薄型シート状ヒートパイプ
JP2003343985A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Komatsu Electronics Inc プレート状熱交換器
US6695040B1 (en) * 2002-10-04 2004-02-24 Via Technologies, Inc. Thin planar heat distributor
JP2012132582A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Furukawa Electric Co Ltd:The 薄型シート状ヒートパイプ
JP2015210040A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 株式会社フジクラ 扁平型ヒートパイプの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10850348B2 (en) 2017-07-28 2020-12-01 Dana Canada Corporation Device and method for alignment of parts for laser welding
US11209216B2 (en) 2017-07-28 2021-12-28 Dana Canada Corporation Ultra thin heat exchangers for thermal management

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016223673A (ja) 2016-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5922826B1 (ja) 熱拡散板
US9551538B2 (en) Sheet-type heat pipe and mobile terminal using the same
JP6125972B2 (ja) 携帯情報端末
JP5970581B1 (ja) 携帯型電子機器用熱拡散板
JP5945047B1 (ja) 携帯型電子機器用熱拡散板
US9939204B2 (en) Heat spreading module
JP2016156584A (ja) 薄板ヒートパイプ型熱拡散板
JP6514572B2 (ja) 薄板ヒートパイプ型熱拡散板
JP6057952B2 (ja) シート型ヒートパイプ
JP5180883B2 (ja) 冷却装置および電子機器
JP2015121355A (ja) シート型ヒートパイプ
WO2018116951A1 (ja) 放熱モジュール
US11445636B2 (en) Vapor chamber, heatsink device, and electronic device
JP2016050682A (ja) シート型ヒートパイプ
WO2019026786A1 (ja) ベーパーチャンバー
JP4496999B2 (ja) 熱輸送装置及び電子機器
JP6557112B2 (ja) 携帯型情報機器の放熱装置
US20110108244A1 (en) Heat sink
EP3518072B1 (en) Heat transferring module
JP2010014292A (ja) 熱輸送デバイス、電子機器及び積層構造体
WO2019056506A1 (zh) 由冲压工艺形成的薄型均热板
JP2019120416A (ja) 平面型ヒートパイプ
WO2023090265A1 (ja) 熱拡散デバイス
JP7311057B2 (ja) 熱拡散デバイスおよび電子機器
WO2022201918A1 (ja) 熱拡散デバイスおよび電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160414

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5922826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250