JP2002286384A - ヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents

ヒートパイプおよびその製造方法

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wick
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Shinichi Kobayashi
伸市 小林
Koichiro Fukui
紘一郎 福井
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム−銅クラッド材からなるヒート
パイプ本体の内部に銅粉焼結体からなるウイックを有す
るヒートパイプを製造する。 【解決手段】 アルミニウム系材料16と銅系材料17とが
接合されたアルミニウム−銅クラッド材で構成され、封
入された作動液の通路となるヒートパイプ本体10の内壁
に焼結銅粉からなるウイックが設けられたヒートパイプ
の製造方法であって、銅板21上で銅粉22を焼結して該銅
板21上に銅粉焼結体23が融着一体化したウイック体20を
製作し、前記アルミニウム−銅クラッド材11,15の銅系
材料17側の所要位置に、前記アルミニウム系材料16より
も低融点のはんだにより、前記ウイック体20をその銅板
21側ではんだ付し、その後、前記クラッド材11,15を、
接合したウイック体20が内面側に位置するように加工し
てヒートパイプ本体10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウム−
銅クラッド材からなり内面側が銅系材料で形成されたヒ
ートパイプ本体内に、ウイックとして銅粉焼結体が接合
されたヒートパイプおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器産業、通信機器産業、自動車や
航空機などの輸送機器産業に使用される熱交換器、放熱
器、ヒートパイプは、優れた伝熱性能と軽量性とが同時
に求められる。特に電子機器産業に用いられるアルミニ
ウム製熱交換器では、伝熱性能を向上させるべく冷却面
積の拡大や材料肉厚の増加等の改良が加えられている
が、近年前記産業界における製品の小型化、軽量化、高
性能化が著しく、これらの方法による伝熱性能の向上に
も限界がきている。また、ヒートパイプの作動流体とし
て水の使用を考えた場合、アルミニウム製熱交換器は耐
食性に問題がある。
【0003】このような技術背景を踏まえて、銅系材料
の優れた伝熱性および耐食性とアルミニウム系材料の軽
量性とを加味し、これら異種金属を接合したアルミニウ
ム−銅クラッド材を用いることにより、重量増加を銅系
材料以下に抑えつつ、アルミニウムを超えた伝熱性能を
有する熱交換器が提案されている。例えば、アルミニウ
ム−銅クラッド材を用いたヒートパイプでは、銅系材料
を内側にしてヒートパイプ本体が製作されるから、作動
液の通路が銅系材料で形成されることとなり、作動液と
して水の使用が可能となる。
【0004】また、ヒートパイプにおいて、作動液の通
路には液の蒸発熱伝達率を向上させるとともに液の環流
を促進するための焼結金属等のウイックが設けられる。
従来の全銅製のヒートパイプでは、材料銅板または材料
部材のヒートパイプ本体の内壁となる部分に銅粉を配置
して加熱し、銅紛焼結体を内壁に融着させ、その後ヒー
トパイプの中空形状に成形していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒート
パイプ本体がアルミニウム−銅クラッド材が形成されて
いると、銅粉の焼結温度がアルミニウムの融点よりも高
いために、従来と同じ方法で銅粉焼結体からなるウイッ
クを形成することができない。また、別途銅粉焼結体を
製作しておき、これをヒートパイプ本体にはんだ付すれ
ばアルミニウム部分を高温にさらすことなく銅製ウイッ
クを形成できるが、はんだが焼結体に浸透して粒子間の
隙間を塞いでしまい、ウイックとしての機能がなくなっ
てしまう。
【0006】この発明は、このような技術背景に鑑み、
アルミニウム−銅クラッド材からなるヒートパイプ本体
の内部に銅粉焼結体からなるウイックを有するヒートパ
イプ、およびその製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明のヒートパイプは、封入された作動液の通
路となるヒートパイプ本体(10)が、アルミニウム系材料
(16)と銅系材料(17)とが接合されたアルミニウム−銅ク
ラッド材によって銅系材料(17)が内面側となるように形
成され、前記ヒートパイプ本体(10)の内面に、銅板(21)
上に銅粉焼結体(23)が一体に接合されたウイック体(20)
が、前記銅板(21)側ではんだ付されていることを特徴と
する。
【0008】この発明のヒートパイプは、ヒートパイプ
本体(10)がアルミニウム−銅クラッド材で形成されてい
ることで、銅の伝熱性とアルミニウムの軽量性とを兼ね
備え、かつヒートパイプ本体(10)の内面側を銅系材料(1
7)とすることにより作動液に対する耐食性が優れてい
る。しかも、銅粉焼結体(23)が銅板(21)に接合一体化さ
れたウイック体(20)としてはんだ付されていることによ
り、作動液の蒸発熱伝達率が向上するとともに凝縮した
作動液の環流が促進される。
【0009】また、この発明のヒートパイプの製造方法
は、アルミニウム系材料(16)と銅系材料(17)とが接合さ
れたアルミニウム−銅クラッド材で構成され、封入され
た作動液の通路となるヒートパイプ本体(10)の内壁に焼
結銅粉からなるウイックが設けられたヒートパイプの製
造方法であって、銅板(21)上で銅粉(22)を焼結して該銅
板(21)上に銅粉焼結体(23)が融着一体化したウイック体
(20)を製作し、前記アルミニウム−銅クラッド材(11)(1
5)の銅系材料(17)側の所要位置に、前記アルミニウム系
材料(16)よりも低融点のはんだにより、前記ウイック体
(20)をその銅板(21)側ではんだ付し、その後、前記クラ
ッド材(11)(15)を、接合したウイック体(20)が内面側に
位置するように加工して、ヒートパイプ本体(10)を形成
することを特徴とする。
【0010】この発明のヒートパイプの製造方法によれ
ば、作動液の蒸発熱伝達率向上効果および作動液環流促
進効果を発揮する銅粉焼結体(23)は、予め銅板(21)上で
銅粉(22)を焼結したウイック体(20)として、その銅板(2
1)側でヒートパイプ本体(10)にはんだ付されるから、銅
粉焼結体(23)内にはんだが浸透して作動液促進効果を阻
害することがない、また、はんだの融点はヒートパイプ
本体(10)のアルミニウム材料(16)よりも低融点であるか
ら、はんだ付による熱でヒートパイプ本体(10)が損なわ
れることもない。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に、この発明のヒートパイプ
の一実施形態を示す。
【0012】前記ヒートパイプ(1)において、作動液が
封入される扁平状ヒートパイプ本体(10)は、横断面にお
いて、概略倒コの字形で作動液の通路を形成する通路部
(12)、およびこの通路部(12)の幅方向の両端に外向きの
フランジ部(13)(13)が形成された下部材(11)と、この下
部材(11)上に配置される平板蓋状の上部材(15)とにより
構成されている。前記下部材(11)および上部材(15)は、
いずれもアルミニウム系材料(16)の両面に銅系材料(17)
(17)を圧延して接合させた3層のアルミニウム−銅クラ
ッド材からなる。従って、ヒートパイプ本体(10)の内面
の作動液が接触する部分は銅系材料によって構成されて
いる。
【0013】前記ヒートパイプ本体(10)の底部には、後
述の方法により別途製作された銅粉焼結体(23)を有する
ウイック体(20)が接合されて、作動液の蒸発熱伝達率を
向上させているとともに作動液の環流を促進している。
さらに、前記ウイック体(20)上には、山部(31)と谷部(3
2)とを交互に連続形成された波板(30)が重ねられ、山部
(31)の頂端が上部材(15)に内接してウイック体(20)を押
さえ付けた状態に配設されている。
【0014】前記波板(30)は、銅板を曲げ加工して山部
(31)および谷部(32)を形成し、さらに隣接する山部(31)
と谷部(32)とをつなぐ連繋壁(33)に多数の貫通穴(図示
省略)を穿設したものである。この配設状態において、
前記波板(30)は、上部材(15)を内側から支えて強度を向
上させ、作動液封入時に真空引きがなされたヒートパイ
プ本体(10)の耐圧性を高めるとともに、波板(30)自身の
位置ずれを防いでいる。さらに、ヒートパイプ本体(10)
の厚さ方向に加えられる外力に対抗して潰れを防止する
効果も得られる。また、前記波板(30)の配設によって、
ヒートパイプ本体(10)内は幅方向において多数の小さい
作動液通路(10a)(10a)....に分割されているが、作動流
体蒸気は多数の貫通穴を介して通路(10a)(10a)間を自在
に流通してヒートパイプ本体(10)内の蒸気圧が均一化さ
れる。このようなヒートパイプ(1)では、発熱体がヒー
トパイプ本体(10)の幅よりも小さい場合でも、一部の熱
通路の蒸気損失が上昇するという現象を防止することが
できる。
【0015】前記ヒートパイプ(1)は、以下の方法で製
作される。
【0016】図2(A)に示すように、前記ヒートパイ
プ本体(10)とは別工程で前記ウイック体(20)を製作す
る。製作は銅板(21)上に銅粉(22)を置いてこれらを焼結
することによって行う。この焼結により、銅粉(22)粒子
間に適度な隙間を維持した状態で銅粉(22)粒子間および
銅粉(22)粒子と銅板(21)とが融着し、銅板(21)上に多孔
質構造の銅粉焼結体(23)が形成される。
【0017】前記ウイック体(20)において、前記基板(2
1)の厚さ(TA)が0.1〜1.0mmの範囲が好まし
い。0.1mm未満では強度が不足し、一方1.0mmを超
えるとヒートパイプの重量が増大するとともに、作動液
通路内断面積が減少する。銅板の(21)の厚さ(TA)の
特に好ましい下限値は0.2mmであり、特に好ましい上
限値は0.5mmである。また、銅粉(22)の粒子径は50
〜200μmの範囲が好ましい。50μm未満では多孔
質構造が緻密になりすぎ、一方200μmを超えると疎
密になりすぎ、いずれの場合も作動液の蒸発性能が低下
するとともに作動液の環流促進効果が小さくなる。銅粉
(22)の粒子径の特に好ましい下限値は100μmであ
り、特に好ましい上限値は150μmである。また、銅
粉焼結体(23)の厚さ(TB)は0.1〜0.6mmが好ま
しい。前記下限値未満では作動液の環流促進効果が小さ
くなり、前記上限値を超えると、ヒートパイプの重量が
増大するとともに、通路内断面積が減少する。銅粉焼結
体(23)の厚さ(TB)の特に好ましい下限値は0.3mm
であり、特に好ましい上限値は0.5mmである。
【0018】一方、図2(A)(B)に示すように、ヒ
ートパイプ本体(10)の前記下部材(11)および上部材(15)
は、いずれもアルミニウム系材料(16)の両面に銅系材料
(17)(17)を圧延して接合させた3層のアルミニウム−銅
クラッド材からなり、プレス加工等の周知手段によって
それぞれ上述した形状に成形して製作される。
【0019】そして、図2(A)に示すように、前記下
部材(11)の通路部(12)の内底面上に、前記ウイック体(2
0)を、ウイック体(20)の銅板(21)側が底面に接するよう
に配置し、通路部(12)と銅板(21)とをはんだ付けする。
はんだは、前記クラッド材のアルミニウム系材料(16)の
融点よりも低融点で、はんだ付によってクラッド材が溶
融しないものを使用する必要があり、Sn、Sn−Pb
合金、Sn−Zn合金、Sn−Zn−Bi合金を例示で
きる。さらに作動液として水を用いる場合は、水に対す
る耐食性の優れたものが好ましく、特にSnまたはSn
−Pb合金はんだを推奨できる。はんだ付はウイック体
(20)の銅板(21)とクラッド材の銅系材料(17)に対して行
うから、銅粉焼結体(23)は銅板(21)を介してヒートパイ
プ本体(10)に接合され、溶融したはんだが銅粉焼結体(2
3)に浸透して作動液の蒸発熱伝達率向上効果および環流
促進効果を損なうことがなく、かつクラッド材のアルミ
ニウム系材料(16)が融点以上の高温にさらされることも
ない。従って、アルミニウム−銅クラッド材からなるヒ
ートパイプ本体(10)内に銅粉焼結体(23)を接合して作動
液の蒸発熱伝達率向上効果および環流促進効果を付与す
ることができる、次いで、図2(B)に示すように、は
んだ付したウイック体(20)の上に波板(30)を載せ、上部
材(15)の両端部と下部材(11)のフランジ部(13)(13)とが
重なるように、下部材(11)、波板(30)および上部材(15)
を組み付ける。
【0020】次いで、図2(C)に示すように、下部材
(11)(11)と上部材(15)との重なり部分を接合することに
より、中空の作動液通路を有するヒートパイプ本体(10)
が形成される。前記ヒートパイプ本体(10)において、作
動液が接触する内面側は銅系材料(17)で構成されてい
る。なお、上部材(15)の両端と下部材(11)フランジ部(1
3)(13)の接合は、超音波溶接やレーザ溶接等の周知手段
により適宜行う。
【0021】さらに、ヒートパイプ本体(10)の長さ方向
(紙面厚さ方向)の両端開口部は、図示しない作動液注
入用のノズルを引き出した状態で蓋体により閉塞され、
水、アルコール類の1種又は2種以上からなる作動液を
注入後、ヒートパイプ本体(10)内を真空引きすることに
より、ヒートパイプ化される。
【0022】この発明において、ウイック体(20)の銅
板、銅粉(22)およびクラッド材の銅系材料(17)の組成は
何ら限定されず、タフピッチ銅、無酸素銅等幅広く使用
できる。これらのなかでも、異種金属であるアルミニウ
ム系材料(16)とのクラッド時に酸化物やアルミニウムと
の化合物の生成を抑制できるとともに、銅粉焼結体を良
好に形成できる点で、無酸素銅を推奨できる。また、ア
ルミニウム系材料(16)の組成も限定されず、高純度アル
ミニウム、JIS A1000系のAlまたはAl合
金、A2000系のAl−Cu系合金、A3000系の
Al−Mn系合金、A4000系のAl−Si系合金、
A5000系のAl−Mg系合金、A6000系のAl
−Si−Mg系合金、A7000系のAl−Zn−Mg
−Cu系合金およびAl−Zn−Mg系合金等幅広く使
用できる。これらのなかでも、高強度かつ高熱伝導性で
ある点で6000系のAl−Si−Mg系合金を推奨で
きる。
【0023】また、この発明におけるアルミニウム−銅
クラッド材は、上述の実施形態で用いたアルミニウム系
材料の両面に銅系材料がクラッドされた3層構造のもの
に限定されない。前記クラッド材は、少なくとも1つの
銅系材料と1つのアルミニウム系材料とがクラッドされ
ていれば良い。2層構造のクラッド材の場合、ヒートパ
イプ本体の内面側が銅系材料、外面側がアルミニウム系
材料となる。また、クラッド材における銅系材料のクラ
ッド率は、2層構造の場合は10〜20%、3層構造の
場合は片面につき10〜15%が好ましい。銅系材料が
前記下限値よりも薄くなると製作工程において銅系材料
に微小欠陥(ピンホール)ができ、逆にこれよりも厚く
なると軽量化効果が乏しくなる。
【0024】この発明のヒートパイプについて、ウイッ
ク体(20)をはんだ付することによっても十分な放熱性能
と耐久性が得られることを確認するために、特にはんだ
と作動液である水との適合性の観点から、試験用ヒート
パイプを製作して試験を行った。
【0025】図4に示す試験用ヒートパイプ(50)の製作
には、図1に示したものと同様の形状の下部材(51)と上
部材(52)とを組み合わせたヒートパイプ本体(53)を使用
した。ヒートパイプ本体(53)を構成するアルミニウム−
銅クラッド材は、JIS A6063アルミニウム合金
からなる芯材の両面にクラッド率各10%で無酸素銅を
クラッドし、厚さ1.0mmに圧延したものを使用し、ヒ
ートパイプ本体(53)の寸法は、幅20mm×高さ5mm×長
さ1000mmとした。また、ウイック体(54)として、無
酸素銅からなる幅15mm×長さ950mm×厚さ1.0mm
の銅板に、粒径100〜150μmの銅粉を厚さ0.5
mmで焼結し、前記銅板に銅粉焼結体を一体に接合したも
のを製作した。そして、前記下部材(51)の底面に前記ウ
イック体(54)をはんだ付した。その後、下部材(51)およ
び上部材(52)を溶接するとともに、ヒートパイプ本体(5
3)の長さ方向の端部を作動液注入用のノズルを引き出し
た状態で閉塞し、水からなる作動液を注入後、ヒートパ
イプ本体(53)内を真空引きすることにより、ヒートパイ
プ化した。前記構成の試験用ヒートパイプ(50)は、銅板
(54)をSnはんだではんだ付したものと、63%Sn−
37%Pb合金はんだではんだ付したものとの2種類を
作製した。
【0026】耐久性試験は次の方法で行った。
【0027】図4に示すように、各試験用ヒートパイプ
(50)の表面に、パイプの長さ方向の中央位置(Ta)、
一端側から20mmの位置(Tc1)、他端側から225
mmの位置(Tc2)の各位置に熱電対を取付けた。その
後、パイプの他端側の450mmまでの部分にマイクロヒ
ータ(60)を巻き付け、伝熱セメント(61)でパイプ表面を
被覆し、さらに中間部まで断熱材(62)で被覆した。そし
て、前記試験用ヒートパイプ(50)を垂直に配置し、熱電
対(Tc2)で測定したパイプの表面温度が100℃に
なるようにマイクロヒータ(60)で加熱し、中央位置(T
a)と一端側(Tc1)における温度を経時的に測定し
た。即ち、この試験用ヒートパイプ(50)においては、マ
イクロヒータ(60)と伝熱セメント(61)で覆った部分が発
熱部、中央部が断熱部、被覆されていない部分が自然空
冷による凝縮部に相当し、各部の温度を熱電対(Tc
2)、(Ta)、(Tc1)で測定している。そして、
断熱部と凝縮部の温度差(ΔT=Ta−Tc1)の経時
変化によって伝熱性能を評価した。図5に、2種類の試
験用ヒートパイプの温度差の経時変化を示す。
【0028】図5の結果から明らかなように、断熱部と
凝縮部の温度差は少なくかつ1000時間以上連続して
加熱しても温度差に変化はなかった。これらのことよ
り、作動流体として腐食性の高い水を使用しても、はん
だ付による放熱性能の低下はないことを確認した。
【0029】なお、前記実施態様では、ヒートパイプ本
体として別部材の下部材と上部材とで形成されたものを
例示したが、本発明で製造するヒートパイプはこのよう
なヒートパイプ本体に限定されない。例えば図3に示す
ように、クラッド材の所要部分に凹凸部を形成した一つ
の部材(40)にウイック体(20)をはんだ付し、要すれば波
板(30)を配置し、その後中央で折り曲げ加工することに
よっても中空形状のヒートパイプ本体を形成することも
できる。さらには、凹凸が形成されていない平板状のク
ラッド材を用いても、ウイック体のはんだ付後に適宜曲
げ加工することによってヒートパイプ本体を成形するこ
ともができる。
【0030】また、この発明のヒートパイプは、ヒート
パイプ単独で使用する他、ヒートパイプ本体の外表面に
フィンを取り付けてヒートシンクとしても使用すること
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のヒート
パイプは、封入された作動液の通路となるヒートパイプ
本体が、アルミニウム系材料と銅系材料とが接合された
アルミニウム−銅クラッド材によって銅系材料が内面側
となるように形成され、前記ヒートパイプ本体の内面
に、銅板上に銅粉焼結体が一体に接合されたウイック体
が、前記銅板側ではんだ付されているから、銅の優れた
伝熱性および耐食性とアルミニウムの軽量性とを兼ね備
え、かつ銅粉焼結体が銅板に接合一体化されたウイック
体としてはんだ付されていることにより、作動液の蒸発
熱伝達率が向上するとともに凝縮液の環流が促進されて
ヒートパイプとしての伝熱性能が助長される。
【0032】また、前記ヒートパイプを製造するこの発
明の製造方法によれば、銅粉焼結体は、予め銅板上で銅
粉を焼結してこれらを融着一体化したウイック体とし
て、その銅板側でヒートパイプ本体にはんだ付されるか
ら、銅粉焼結体にはんだが浸透することがなく、ヒート
パイプに優れた蒸発熱伝達率と凝縮液環流促進効果を付
与することができる。また、ウイック体を接合するはん
だの融点はヒートパイプ本体のアルミニウム材料よりも
低融点であるから、はんだ付による熱でヒートパイプ本
体が損なわれることもなく、優れた伝熱性能を有するヒ
ートパイプを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒートパイプの一実施形態を示す断
面図である。
【図2】(A)(B)(C)は、図1のヒートパイプの
製造工程を示す断面図である。
【図3】この発明のヒートパイプの製造方法の他の例を
示す断面図である。
【図4】耐久試験用のヒートパイプおよび試験装置を示
す部分断面図である。
【図5】耐久試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ヒートパイプ 10…ヒートパイプ本体 11…下部材(アルミニウム−銅クラッド材) 15…上部材(アルミニウム−銅クラッド材) 16…アルミニウム系材料 17…銅系材料 20…ウイック体 21…銅板 23…銅粉焼結体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 封入された作動液の通路となるヒートパ
    イプ本体(10)が、アルミニウム系材料(16)と銅系材料(1
    7)とが接合されたアルミニウム−銅クラッド材によって
    銅系材料(17)が内面側となるように形成され、前記ヒー
    トパイプ本体(10)の内面に、銅板(21)上に銅粉焼結体(2
    3)が一体に接合されたウイック体(20)が、前記銅板(21)
    側ではんだ付されていることを特徴とするヒートパイ
    プ。
  2. 【請求項2】 アルミニウム系材料(16)と銅系材料(17)
    とが接合されたアルミニウム−銅クラッド材で構成さ
    れ、封入された作動液の通路となるヒートパイプ本体(1
    0)の内壁に焼結銅粉からなるウイックが設けられたヒー
    トパイプの製造方法であって、 銅板(21)上で銅粉(22)を焼結して該銅板(21)上に銅粉焼
    結体(23)が融着一体化したウイック体(20)を製作し、 前記アルミニウム−銅クラッド材(11)(15)の銅系材料(1
    7)側の所要位置に、前記アルミニウム系材料(16)よりも
    低融点のはんだにより、前記ウイック体(20)をその銅板
    (21)側ではんだ付し、 その後、前記クラッド材(11)(15)を、接合したウイック
    体(20)が内面側に位置するように加工して、ヒートパイ
    プ本体(10)を形成することを特徴とするヒートパイプの
    製造方法。
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