JP5920117B2 - 高純度アルミニウム製スパッタリングターゲット用熱間圧材の製造方法 - Google Patents

高純度アルミニウム製スパッタリングターゲット用熱間圧材の製造方法 Download PDF

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本発明は、アルミニウムの薄膜をスパッタリングにより形成する際に使用されるスパッタリングターゲット材製造方法に関する。より具体的には、本発明は、結晶粒径が小さく、スパッタリング中に起こりうるスパーク等の現象が抑制された高純度アルミニウム(5N以上)のスパッタリングターゲット材製造方法に関する。
スパッタリング加工では、結晶方位によってスパッタリング速度が異なるため、スパッタリングターゲット材の減り具合は結晶粒毎に異なっている。従って、ターゲット材には最大で結晶粒の直径ほどの凹凸が形成され、その結晶粒径が大きいと、スパークの発生頻度が増加したり、スパッタリングの均一性が損なわれたりする。また、結晶粒径のばらつきが大きいときにも、スパッタリングの均一性が損なわれる。そこで、スパッタリングターゲット材には、細粒かつ整粒(結晶粒径のばらつきが少ないこと)であることが望まれている。
アルミニウムのスパッタリングに使用される従来の高純度アルミニウムからなるスパッタリングターゲット材においては、上記の課題に対して、特許文献1、2に開示があるように、スパッタリングの均一性を確保する目的で、高純度アルミニウムの結晶方位制御が行われてきた。
特許文献3には、スパッタリング中に発生する熱の影響による変形を防止する目的で、加工硬化の現象を利用した提案がなされている。
上記課題の解決する別の方法として、結晶粒径を200μm以下とする提案が特許文献4に開示されている。しかし、この方法では、−50℃未満、最も有利には−196℃(=77K)という極低温でプレス加工と圧延加工とを行う必要があり、大幅なコスト上昇を招く。
一方、スパッタリングターゲット材に関する発明ではないが、高純度アルミニウムの圧延に関する従来技術として特許文献5がある。この文献には、極低温での電気伝導度、熱伝導度を向上させる目的で、高純度アルミニウムの硬度を向上させるため、30%超40%未満の加工率で、110℃以上260℃未満の冷間圧延処理を3時間以内の処理間隔で行い、その後400℃〜600℃の温度域で1時間以上焼鈍処理を行う製造方法が記載されている。
しかし、特許文献5には、スパッタリングターゲット材への適用や結晶粒径に関する記載や示唆がない。また、圧延後の焼鈍を行わない場合は、スパッタリング時に発生する熱による影響で、結晶粒径が粗大化してしまう恐れがある。さらに、400℃〜600℃の焼鈍を行うと、結晶粒が粗大化したり、水素吸収によるピンホールが発生したりしやすく、スパッタリングターゲット材として不向きである。
特開平6−128737号公報 特開平3−2369号公報 特開平4−99269号公報 特表2005−509741号公報 特開2009−242867号公報
本発明は、純度5N(99.999%)以上の高純度アルミニウムからなるスパッタリングターゲット材において、極低温での圧延を実施せずに、熱間圧延とその後の焼鈍だけで、スパッタリングの均一性を確保でき、かつスパークの発生を抑制できるスパッタリングターゲット材製造方法を提供することを目的とする。
金属材料の一般的な結晶粒微細化法として、冷間圧延で大きな歪みを導入した後、再結晶温度直上の低温域で熱処理を行う方法が知られている。しかし、高純度アルミニウムの場合には、残留ひずみの大きさにもよるが、室温でも再結晶が進行して粗大粒となるため、上記一般的な方法では結晶粒を微細化することができない。
本発明者らは、高純度アルミニウムの結晶粒微細化について検討を重ねた結果、圧延によって起こる、(a)動的再結晶による歪み緩和および粒成長と、(b)再結晶核の発生、という2つの現象をバランスさせることによって、結晶の細粒化が図れることを見出した。
すなわち、動的再結晶が促進されると、再結晶とその後の粒成長が促進され、結晶粒径が大きくなる。逆に、再結晶核の発生が促進されると、細粒となる。圧下率を増加させると、動的再結晶と再結晶核の発生頻度の両方が促進されるが、温度を上昇させると動的再結晶のみが促進される。よって、圧下率と圧延時の加熱温度を適正に制御すれば、高純度アルミニウムの細粒材が得られる可能性がある。
以上の知見に基づく本発明は、純度が5N(=99.999%)以上のアルミニウム素材を、1パス当たりの圧下率をR(%)、加熱温度をT(℃)とした時に、Rが20%を超え50%以下、Tが再結晶温度以上300℃以下の条件で熱間圧延を行い、その後T(℃)以上300℃以下の温度域で0.5〜10時間の焼鈍を行うことを特徴とする、高純度アルミニウム製スパッタリングターゲット用熱間圧延材の製造方法である。
この方法により、平均結晶粒径が150μm以下のアルミニウムからなる、純度5N以上の高純度アルミニウム製スパッタリングターゲット用熱間圧延材が製造可能になる。このような熱間圧延材による高純度スパッタリングターゲットは、従来は知られておらず、新規である。
好ましい方法では、1パスあたりの圧下率Rを30%以上50%以下、加熱温度Tを、150℃以上200℃以下として、純度5N以上のアルミニウム素材を熱間圧延し、その後に上記条件で焼鈍を行う。これにより、結晶粒径のばらつきが非常に小さく、かつ平均結晶粒径が125μm以下と微細な高純度アルミニウム熱間圧延材が得られる。
本発明において「熱間圧延」とは、金属分野で用いられている一般的な意味である。すなわち再結晶温度(高純度アルミニウムの場合は、不純物や残留歪み量に依存するが室温前後の温度から100℃の間に再結晶温度がある。)より高温で圧延を行う意味であり、圧延中に再結晶が進行する動的再結晶が起こることが熱間圧延の特徴である。
本発明に係る高純度アルミニウムからなるスパッタリングターゲット用熱間圧延材(以下、スパッタリングターゲット材または単にターゲット材ともいう。)の製造方法では、コストのかかる極低温でプレス加工や圧延を行わずに、熱間圧延とその後の焼鈍だけで、平均結晶粒径が150μm以下と微細なスパッタリングターゲット材を製造することができる。このスパッタリングターゲット材は、低コストで製造できるにもかからず、スパークの発生頻度が低く、スパッタリングの均一性が損なわれることがないので、良質なアルミニウム膜をスパッタリングにより成膜することができる。
圧下率と圧延時の加熱温度を変化させて高純度アルミニウム素材を圧延した時の圧延ままの断面ミクロ観察結果を示す。 上記圧延後に280℃×1時間の焼鈍(熱処理)を実施した時の熱処理後の高純度アルミニウムの断面ミクロ観察結果を示す。
純度5N以上という高純度アルミニウムの場合、上記のように再結晶温度が非常に低いため、氷水冷却や液体窒素冷却を含む低温または極低温で圧延したとしても、圧延による加工歪みが存在すると、室温でも再結晶が進行し、結晶粒は粗大化してしまう可能性がある。
加工による残留応力を除去するために熱処理を実施した場合、残留加工歪みを駆動力として再結晶核の生成が進行すれば細粒になるが、逆に結晶粒の成長が進行すれば結晶粒が粗大化してしまう。
再結晶核は数μm程度の結晶であって、圧延加工中には結晶が細かく砕かれることにより多くの再結晶核が形成される。通常は、再結晶核の中の一部が粒成長し、その他の結晶を吸収して、大きな結晶粒となる。高純度アルミニウムの場合、結晶粒は数百μm程度にまで成長する。従って、多数の再結晶核が残存して各々で粒成長が起こった場合には、再結晶核同士が抑制し合うため、大きな結晶の成長が抑制される結果、細粒となる。一方、大きな結晶の粒成長が起こった場合には、他の再結晶核を吸収し成長することで、粗大な結晶となる。これらのいずれが主流になるかは、再結晶核の数と残留ひずみの大きさと熱処理条件(温度、時間)による。
結晶粒を微細化するためには、圧延中の動的再結晶の段階で、粒成長が生じない程度に残留歪みを低下させ、圧延加工を完了させることが必要である。次に説明する圧延試験により、上記の仮説が実現可能かどうかを、加熱温度と圧下率を変化させて検討した。なお、この圧延試験は、本発明の効果を実証する実施例としての役割も果たす。
試験に用いたアルミニウムは、純度5Nの工業用高純度アルミニウムであった。半連続鋳造された、厚さ380mm、重さ2tのスラブから、厚み155mm×幅600mm×長さ1000mmの圧延母材を切りだした。この圧延母材を100℃に加熱し、ロール径900mmの可逆式2段圧延機を用いて25mmの厚みまで熱間圧延した。得られた圧延板から、厚み25mm×幅85mm×長さ100mmの圧延試験用サンプルを多数切り出し、各種条件での圧延試験に供した。
圧延試験では、室温での圧延以外ではサンプルを加熱炉で所定の温度に十分に加熱した後、ロール径450mmの可逆式2段圧延機を用いて、12.5mmtまでの圧延(総圧下率=50%)を1段または多段で実施した。
圧延の総圧下率は全てのサンプルで同一であるが、パス回数を1〜3パスに変更することにより1パス当たりの圧下率を、20%,30%および50%に変化させた。
試験圧延の直前には、試験材と同一温度に加熱された複数個のダミー圧延材を圧延して圧延ロールや圧延機を予熱することによって、ロール等への抜熱の影響を小さくした。圧延温度が室温以外の条件(すなわち、100〜400℃の条件)はいずれも、高純度アルミニウムの再結晶温度以上の高温での熱間圧延である。
実験室にて、下記のように加熱温度と1パス当たりの圧下率を変化させて、高純度アルミニウムの圧延試験(25mm→12.5mm)を実施し、その後に280℃×1時間の熱処理を行った際の熱処理前後の断面ミクロ観察を実施した。
<圧延条件>
圧延温度:室温、100、150、200、250、300および400℃、
圧下率:20%×3パス;25mm→20.0mm→16.0mm→12.5mm、
30%×2パス;25mm→17.5mm→12.5mm、
50%×1パス;25mm→12.5mm。
<圧延まま>
図1に各条件における熱処理前の圧延ままのアルミニウムの断面ミクロ観察結果を画像解析により求めた平均結晶粒径とともに示す。この図からわかるように、圧下率にかかわらず、圧延温度(=圧延前の加熱温度)が200℃の場合に最も細粒化する。また、同じ圧延温度においては圧下率が高くなるほど細粒化する傾向があるが、圧延温度が200℃以上では圧下率が30%のときに最も細粒となる。
圧延ままの結晶粒径に対する圧下率の影響をみると、圧下率が50%のときは、300℃以下の広い温度域で150μm以下に細粒化している。圧下率が20%のときには圧延温度が200〜400℃のとき、圧下率が30%のときには圧延温度が100℃〜300℃のときに、それぞれ結晶粒が150μm以下に微細化している。
<熱処理後>
図2に示す熱処理後のアルミニウムの断面ミクロ観察結果および平均結晶粒径では、概ね圧延温度に関しては、熱処理前と同様の結果を示した。すなわち、圧延温度が150℃〜200℃の場合に最も細粒化している。また、同じ圧延温度においては圧下率が高くなるほど細粒化する傾向がある。
焼鈍後の結晶粒径に対する圧下率の影響をみると、圧下率が20%の時は全ての温度域で150μmを超えている。圧下率が30%及び50%の時は、300℃以下の温度域において150μm以下に細粒化している。
熱処理前(圧延まま)と熱処理後の断面ミクロ観察の結果を比較すると、200℃未満の温度域の温度での圧延では、熱処理後の方が熱処理前より細粒化している。一方、圧延温度が200℃以上になると、逆に、熱処理前の方が熱処理後より細粒化している。
以上の試験結果から、圧下率(R)が20%を超え50%以下、加熱温度(T)が再結晶温度以上で300℃以下の条件で熱間圧延を行うと、その後の熱処理後に、結晶粒径が150μm以下となる微細化が達成されることが判明した。
熱間の大圧下率での圧延により結晶粒が微細化し、その後に高温で長時間の熱処理(焼鈍)を施した後でも、その微細組織が維持される機構については定かではないが、以下のように推測される。
(A)再結晶温度を超える温度域で圧延を行う熱間圧延においては、必然的に動的再結晶が生じ、圧延中に再結晶および粒成長が起こるが、圧延後も歪みエネルギーが残存すると、室温においても再結晶および粒成長が経時的に進行し続ける可能性がある。これは、前述したように、高純度アルミニウムの再結晶温度が非常に低いためである。
(B)200℃以上の温度域での熱間圧延においては、圧延温度が高くなるに従って動的再結晶が促進され、結晶粒径が大きくなる。しかし、圧延により加えられた歪みエネルギーは、温度が高くなるに従い解放され易いので、圧延後は、粒成長はほとんど進行しないと推測される。
(C)一方、200℃未満といった低温域での熱間圧延においては、圧延によって加えられた歪みエネルギーが解放されにくいため、圧延後も粒成長が進行し、圧延温度が低温であればある程、結晶粒は大きくなる。
(D)焼鈍後の結晶粒径の変化は、圧延温度が200℃以上の温度域であった場合には、圧延後に残存する歪みエネルギーが大きくないため、再結晶核の成長には向かわず、動的再結晶により再結晶した結晶粒が粒成長し、結晶粒径は大きくなる。即ち、残存した歪みエネルギーは、再結晶に向かわず、既に再結晶した結晶の粒成長に向かう。
(E)一方、圧延温度が200℃未満の温度域においては、残存する歪みエネルギーが大きく、再結晶が起こり易くなるために、再結晶した結晶粒の成長によって、圧延中に動的再結晶により生成した結晶粒の粒成長を抑制するために、結晶粒径が細粒化する。
本発明では、上述した試験結果に基づいて、純度5N以上のアルミニウム素材に対して、1パス当たりの圧下率(R)が20%を超え50%以下、加熱温度(T)が再結晶温度以上、300℃以下の条件で熱間圧延する。
結晶粒径を150μm以下とするのは、細粒であればある程度の混粒組織が残っていても、スパッタリングの均一性を確保しやすいためである。
加熱温度(=圧延温度)を再結晶温度以上とするのは、動的再結晶を利用し細粒化を図ることができる熱間圧延とするためであり、再結晶温度を下回った場合、その後の歪み取りを目的とした熱処理時に粒成長し、細粒とはならない。一方、上限の加熱温度を300℃以下とするのは、それより加熱温度が高くなると、水素吸収が起こってピンホールが発生するリスクが高くなるためである。
圧下率は20%を超える必要がある。これは、圧下率が20%以下の場合、圧延後においては結晶粒径が150μm以下と微細な高純度アルミニウム熱間圧延材が得られるが、その後の歪み取りを目的とした熱処理時に粒成長し、細粒とはならないからである。
一方、圧下率の上限については、使用する圧延機のワークロール径と材料の板厚によって変化する。通常用いられている圧延機においては、圧下率が50%以下とするのがよい。圧下率が50%を超えると、圧延機に噛みこみにくくなるばかりか、材料の形状が一定せず、寸法精度が出ないなどの問題や、先端後端の切り落とし長さが増加し、歩留まりが悪くなる。ただし、材料の厚さに対して十分に大きい径を持つワークロールを使用した場合は、1パスで60〜70%の圧下を加えても前記のような問題は発生しにくい。しかし、図2からわかるように、圧下率を大きくすると、特に圧延温度が200℃以上では、熱処理(焼鈍)後の結晶粒径が大きくなる。これは、熱間圧延により加えられる歪みが非常に大きく、圧延後歪みエネルギーが残存しやすくなっているために、熱処理時に結晶粒が成長するためではないかと考えられる。そのため、圧下率の上限は50%とする。好ましい圧下率は上述のように30%〜50%の範囲である。
上記の熱間圧延は、所望の厚みになるまで行う。したがって、1パスで行ってもよく、複数パスで行ってもよい。複数パスの場合、全ての圧延パスが本発明において規定する条件を満たすことがより細粒材を得やすいために好ましいが、少なくとも圧延の最後のパスを本発明で規定する条件を満たすことであってもよい。アルミニウム素材の加熱は、圧延パスごとに実施してもよいが、必要な温度が保持されていれば、加熱をせずに次の圧延パスを実施してもよい。
圧延素材は、純度が5N以上のアルミニウム素材であり、好ましくは厚板形状である。ブロック又はインゴットを粗圧延したものであってもよい。
1パス又は多パスの圧延が終了した後、得られた高純度アルミニウム板に対して焼鈍を目的とする熱処理を行う。この熱処理は、圧延時の加熱温度(T)以上で、300℃以下の温度域における0.5〜10時間の加熱により行う。多パス圧延の場合で加熱温度が複数ある場合には、熱処理温度を最も高い加熱温度以上とする。そのようにしないと、圧延で導入された歪みを熱処理により十分に除去することができない。スパッタリング中にターゲット材が加熱されるため、ターゲット材に歪みが残存していると、スパッタリング中に粒成長を起こし、スパッタリングの均一性が損なわれる。一方、熱処理温度が300℃を超えると、熱処理中に水素吸収が起こってピンホールが発生するリスクが高くなる。
熱処理時間が0.5時間より短いと、歪みが十分に除去できないばかりか、混粒組織となりやすい。10時間を超えて熱処理を行った場合は、効果が飽和するばかりかコストアップとなる。
こうして熱処理を実施することにより得られた、平均結晶粒径が150μm以下で、純度5N以上の高純度アルミニウム熱間圧延材を、スパッタリングターゲット材として使用する。ターゲット材の作製方法は、従来から知られている方法を採用すればよい。
の熱間圧延材から製造されたターゲット材は、安価に製造できるにもかかわらず、平均結晶粒径が微細でばらつきが少ないため、均一なスパッタリングを可能にする。形成されたアルミニウムスパッタリング膜は、例えば、LSIのアルミニウム配線の形成などの公知の用途に使用可能であり、膜厚が均一であることから、信頼性の高い配線を形成することができる。

Claims (1)

  1. 純度が5N以上のアルミニウム素材を、1パス当たりの圧下率をR(%)、加熱温度をT(℃)とした時に、Rが20%を超え50%以下、Tが再結晶温度以上300℃以下の条件で熱間圧延を行い、その後にT(℃)以上300℃以下の温度域で0.5〜10時間の焼鈍を行うことを特徴とする、高純度アルミニウム製スパッタリングターゲット用熱間圧延材の製造方法。
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