JP5918873B2 - ケミカルミーリング - Google Patents

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Description

本発明は、ケミカルミーリングに関する。
プリント配線板、リードフレーム、メタルマスク、シャドウマスク、半導体パッケージ、電極部材、電磁波シールド等の製造において、金属基材のエッチングや金属めっき等の金属加工を行う際に、レジストが使用されている。例えば、メタルマスク、リードフレーム、シャドウマスク等の製造において、金属基材をエッチングするケミカルミーリングに使用されるレジストとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子に、重クロム酸アンモニウム等の光架橋試薬を混合することによる光架橋を利用した感光性樹脂組成物が用いられてきた。しかし、この感光性樹脂組成物は、クロム廃液の処理が難しい等の問題を有しており、現在では、そのほとんどがアルカリ水溶液現像型感光性樹脂組成物を使用したドライフィルムレジストに置き換わっている。
しかしながら、このアルカリ水溶液現像型感光性樹脂組成物のドライフィルムレジストは、42アロイ(鉄58−ニッケル42の合金)やステンレス等に対しては密着性が悪く、エッチング時にレジストと金属基材表面にエッチング液の染み込みが発生し、製品の歩留まりが低下してしまう問題が発生した。
エッチング液の染み込みを解消するため、アルカリ可溶性樹脂、架橋性モノマー及び密着促進剤の研究開発が盛んに行われてきた。例えば、アルカリ可溶性樹脂へのスチレンの導入、架橋性モノマー中へのウレタン結合の導入等が挙げられる。密着促進剤としては、例えば、ベンズトリアゾール、テトラゾール、メルカプト基を有する複素環化合物等の複素環誘導体等が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このような改良を行ってもなお、十分な密着性を得ることができないアルカリ水溶液現像型感光性樹脂組成物に対しては、レジストパターンを形成した後にベーク処理を施し、金属基材とレジストとの密着性を向上させる方法が行われる場合があった。レジストパターンを形成した後に100〜300℃のベーク処理を施すと、エッチング液の染み込みが顕著に少なくなるため、有用である。しかしながら、逆に、レジスト剥離が遅くなる、レジスト剥離片が大きくなる、レジストが固くなって折れやすくなる等の問題が生じた。
一方、レジスト剥離の際に、レジスト剥離液に溶解する感光性樹脂組成物も提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。このレジスト剥離液に対するレジストの溶解性は、ケミカルミーリング用途においても重要で、レジスト剥離液への溶解性が良ければ、リードフレームの端子部にレジスト剥離片が引っかかり、剥離不良や端子の折れ曲がりなどの問題を無くすことができる。特許文献2〜4では、レジスト剥離液への溶解性を高めた感光性樹脂組成物として、架橋性モノマーとして、メタクリレートモノマーの含有量を減らし、アクリレートモノマーの含有量を増やしたものが提案されている。しかしながら、アクリレートの含有量を増やした場合、感光性樹脂組成物の親水性が高すぎるため、耐エッチング性が低くなり、エッチング液の染み込みが発生するという不具合が生じる。それを補うために架橋密度を高くする(二重結合当量を大きくする)などの工夫がなされているが、架橋密度を高くすると、ステンレス等の金属基材との密着性が悪くなり、また、レジストの可撓性も低くなり、金属板からのレジストの脱離や欠けが発生する問題があった。このように、レジスト剥離液に溶解する特性と金属基材との密着性を両立するような感光性樹脂組成物を作製することは、これまで大変困難であった。
特開平10−246961号公報 特開平9−265180号公報 特開2010−113349号公報 特開2011−81031号公報
本発明の課題は、レジストパターン形成後にベーク処理を施した場合であっても、金属基材への密着性に優れ、その結果、金属基材表面へのエッチング液の染み込みが少なくなく、且つ、レジスト剥離液に溶解性にも優れ、さらに、ベーク処理を施していても、レジストの折れも少ないケミカルミーリングを提供することである。
本発明者らは、金属基材に感光性樹脂組成物から形成された感光性樹脂層を形成し、次に、パターンの露光を実施し、露光部を硬化させ、次いで、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、アルカリ現像後のレジストパターンにベーク処理を行い、硬化した感光性樹脂層のみからなるレジストパターンを形成した後、レジストパターン部以外の露出した金属基材にエッチング液を吹き付けることにより、金属基材のエッチングを行うケミカルミーリングにおいて、感光性樹脂組成物が、少なくとも(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)アクリレートモノマーを含有し、(C)アクリレートモノマーに対して(D)メタクリレートモノマーの含有量が0〜5質量%であり、二重結合当量250以上のアクリレートモノマーの含有量が80質量%以上90質量%以下であり、二重結合当量150以下のアクリレートモノマーの含有量が10質量%以上20質量%以下であることを特徴とするケミカルミーリングによって上記課題を解決した。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物は、メタクリレートモノマーの含有量が少ないため、レジスト剥離液への溶解性が高く、レジスト剥離片に関する問題が解消される。また、(C)アクリレートモノマー対して、二重結合当量250以上のアクリレートモノマー70質量%以上を含有し、二重結合当量150以下のアクリレートモノマー30質量%以下を含有していることによって、ステンレス等の金属基材に対して、高い密着性を発現し、エッチング液の染み込みが解消できる。また、ベーク処理を施した場合のレジストにも可撓性があるため、レジストの脱離や欠け、折れが発生しにくいという効果が得られる。
以下、本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物及び感光性フィルムについて詳細に説明する。本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物及び感光性フィルムは、プリント配線板、リードフレーム、メタルマスク、シャドウマスク、半導体パッケージ、電極部材、電磁波シールド等の製造において、金属基材のエッチングや金属めっき等の金属加工を行う際のレジストとして使用される。また、リブ材、ガラス、セラミック等の非金属のエッチングレジストとして使用してもよい。また、サンドブラスト、ウエットブラスト等の機械的エッチング用のレジストとして使用してもよい。また、銅めっき、ニッケルめっき、金めっき等のめっき用のレジストとして使用してもよい。
レジストパターンを形成するためには、フォト法が使用される。フォト法では、まず、基材に感光性樹脂組成物を塗工し、乾燥して感光性樹脂層を形成する。あらかじめキャリアーフィルムに感光性樹脂層を形成した感光性フィルムを基材に転写してもよい。次に、パターンの露光を実施し、露光部を硬化させる。次いで、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、硬化した感光性樹脂層のみからなるレジストパターンを形成する。アルカリ現像液としては、例えば炭酸アルカリ金属塩の水溶液を用いることができる。アルカリ現像後のレジストパターンにベーク処理を行う。
基材としては、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、タングステン、ステンレスや42アロイ等の鉄系合金、アルミ、アモルファス合金等の金属基材が使用できる。また、プリント配線板製造等に使用される、銅張積層板、(無)電解めっき済基板、フレキシブル銅張積層板、フレキシブルステンレス板、積層体等が使用できる。また、ガラス、セラミック、リブ材等の非金属基材が挙げられる。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物及び感光性フィルムをめっき用レジストとしてプリント配線板を作製する場合は、例えば、まず、絶縁性基板に厚みの薄い金属層を設けた基板を用意し、次いで、回路パターンの形成を予定する部分を除く部分にレジスト層を形成する。次いで、電解めっきを行って薄い金属層が露出する部分の表面にめっき金属層を形成する。次いで、該レジスト層を除去する。次いで、薄い金属層をエッチング除去することにより、回路パターンが形成される。
金属加工のひとつであるケミカルミーリングとは、エッチング液による化学的な腐食作用によって金属パターンを成形する方法で、例えば、プリント配線板、メタルマスク、リードフレーム、シャドウマスク等の製造で使用する。金属基材上にフォト法でレジストパターンを形成した後、レジストパターン部以外の露出した金属基材にエッチング液を吹き付けることにより、金属基材のエッチングを行う。エッチング液は使用する金属基材を溶解除去できるものであれば良い。金属基材に42アロイや銅を使用する場合には、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液等を使用することができる。レジストパターンはエッチング工程後、レジスト剥離の工程によって除去される。レジスト剥離の工程は、レジスト剥離液を吹き付けるか、レジスト剥離液に浸すことで、レジストパターンが金属基材上から除去される工程である。なお、本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物及び感光性フィルムは、エッチング深さがエッチングされる材料の厚み以下の非貫通エッチング加工にも使用できるし、貫通エッチングにも使用できる。
レジストパターンのベーク処理は、感光性樹脂層と金属基材の密着を向上させること、耐エッチング液性を向上させること等の目的で実施することが好ましい。温度は80℃以上が好ましく、時間は5分以上が好ましい。また、金属基材が銅等であって、酸化等により変色する場合には、80℃程度で実施する。ステンレス等の酸化しない材質であれば、100℃以上でも良く、また、30分以上の処理を実施しても良い。また、ベーク処理前に感光性樹脂層の熱による変形を防ぐことを目的として、紫外線照射処理を実施してもよい。
レジスト剥離液としては、アルカリ水溶液が有用に使用され、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸又は炭酸アルカリ金属塩、リン酸又は炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物の水溶液、エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物を使用することができる。これら水溶液は、硬化した感光性樹脂層に対する溶解性を制御するため、濃度、温度、スプレー圧等を調整する必要がある。水溶液の温度は高いほど溶解する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。濃度は、溶解性に適した濃度がよく、水酸化ナトリウムであれば1〜4質量%が好ましい。装置としては、ディップ処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物を硬化し、ベークした感光性樹脂層は、レジスト剥離液により除去され、溶解するか、目視で確認できないほど剥離片が非常に細かくなる。本発明において、硬化した感光性樹脂層の溶解とは、剥離片が目視で確認できなくなることであり、分子レベルで分散していること、又は、100μm以下の微粒子の状態で分散していることも含まれる。
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂の有機高分子が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。その中でも(メタ)アクリル系樹脂を用いることが好ましい。(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリレートを主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合させてなるアクリル系重合体であればよい。また、その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体を共重合させてもよい。
上記(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水物やハーフエステルを用いることもできる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
上記その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ビニル−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、アルカリ現像速度、レジスト剥離速度、露光感度、感光性樹脂層の柔らかさなどに影響する。30〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が30mgKOH/g未満ではアルカリ現像時間が長くなる傾向があり、一方、500mgKOH/gを超えると非処理体への貼り付きが悪くなる場合がある。
また、(A)アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、5,000〜150,000であることが好ましく、10,000〜100,000であることがより好ましい。質量平均分子量が5,000未満では硬化前の感光性樹脂組成物を被膜状態に形成するのが困難になることがあり、一方、150,000を超えるとアルカリ現像液に対する溶解性が悪化する傾向がある。
(B)光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(C)アクリレートモノマーは、1以上のアクリロイル基を有した化合物である。1つのアクリルロイル基を有した化合物としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基が1以上のもの)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジルアクリレート、ラウリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、グリセリンモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート(プロポキシ基数が2〜30のもの)、フェノキシポリプロピレングリコールアクリレート(プロポキシ基数が2〜30のもの)、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート等が挙げられる。
また、(C)アクリレートモノマーで、2つのアクリルロイル基を有した化合物としては、例えば、多価のアルコールに2つのアクリル酸を反応させて得られる化合物が挙げられる。また、例えば、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート(プロポキシ基数が2〜30のもの)、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,10―デカンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート(プロポキシ基数が2〜40のもの)、ビスフェノールAのエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基及びプロポキシ基の和が2〜40のもの)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエステル)フェニル]フルオレイン、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が挙げられる。なかでも、感光性樹脂層の可撓性、金属基材との密着性においては、ポリエチレングリコールジアクリレートが有用に使用できる。
また、(C)アクリレートモノマーで、3つ以上のアクリルロイル基を有した化合物としては、例えば、多価のアルコールにアクリル酸を反応させて得られる化合物が挙げられる。また、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリントリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。なかでも、硬化した感光性樹脂層のレジスト剥離の溶解性に関しては、ペンタエリスリトールトリアクリレートが有用に使用できる。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物において、(A)アルカリ可溶性樹脂の配合量は、全固形分量に対して40〜80質量%であることが好ましく、45〜70質量%であることがより好ましい。(A)成分の配合量が40質量%未満では感光性樹脂層のべたつきが高く、密着露光の際にマスクフィルムを汚染しやすくなる。(A)成分の配合量が80質量%を超えると光重合性が低下することがある。(B)光重合開始剤の配合量は、全固形分量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましい。配合量が0.1質量%未満では光重合性が不十分となる傾向があり、一方、20質量%を超えると、露光の際に感光性樹脂層の表面で吸収が増大して内部の光架橋が不十分となる傾向がある。(C)アクリレートモノマーの配合量は、全固形分量に対して20〜60質量%であることが好ましく、30〜55質量%であることがより好ましい。20質量%未満では光感度が不十分となる傾向があり、一方、60質量%を超えると、膜表面のタック性が顕著になるだけでなく、硬化後の感光性樹脂層が脆くなる傾向がある。
(D)メタクリレートモノマーとは、上記(C)アクリレートモノマーのアクリロイル基をメタクリロイル基に置き換えた化合物である。本発明においては、(D)メタクリレートモノマーの含有量は、(C)アクリレートモノマーに対して0〜5質量%である。5質量%超の場合、レジスト剥離の際に、硬化した感光性樹脂層の剥離片が大きくなり、溶解しなくなる。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物には、必要に応じて、上記成分(A)〜(D)以外の成分を含有させてもよい。このような成分としては、溶剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、光減色材、熱発色防止剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、撥水剤及び撥油剤等が挙げられ、各々0.01〜20質量%程度含有することができる。これらの成分は1種を単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
二重結合当量とは、(アクリレートモノマーの分子量)/(アクリレートモノマー1分子中に含まれるアクリロイル基の数)で定義される。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物は、二重結合当量250以上のアクリレートモノマーの含有量が、(C)アクリレートモノマーに対して、70質量%以上である。これにより、感光性樹脂層の可撓性、基材との密着性が良好になる。二重結合当量が250以上のアクリレートモノマーとしては、例えば、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基数が4以上のもの)、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート(プロポキシ基数が3以上のもの)、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート(エトキシ基数が3以上のもの)、イソミリスチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基が1以上のもの)、ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が9以上のもの)、ポリプロピレングリコールジアクリレート(プロポキシ基数が7以上のもの)、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基数が4以上のもの)、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート(プロポキシ基数が4以上のもの)、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート(テトラメチレン基が6以上のもの)、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(エトキシ基数が15以上のもの)等が挙げられる。なかでも、感光性樹脂層の可撓性、金属基材との密着性においては、ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が9以上のもの)が有用に使用できる。二重結合当量250以上のアクリレートモノマーの含有量は、(C)アクリレートモノマーに対して、70質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上90質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物は、二重結合当量150以下のアクリレートモノマーの含有量が、(C)アクリレートモノマーに対して、30質量%以下である。二重結合当量が150以下のアクリレートモノマーとしては、例えば、メトキシエチレングリコールアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリントリアクリレート等が挙げられる。なかでも、硬化した感光性樹脂層のレジスト剥離の溶解性に関しては、ペンタエリスリトールトリアクリレートが有用に使用できる。二重結合当量150以下のアクリレートモノマーの含有量は、(C)アクリレートモノマーに対して、5質量%以上30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性樹脂組成物は、二重結合当量が150超250未満のアクリレートモノマーは、含有していてもよいし、していなくてもよい。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性フィルムに係わるキャリアーフィルムとしては、紫外線を透過させる透明フィルムが好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が使用できる。その中でも特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、光透過性、屈折率に対して有利であり、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つ等の利点から、非常に利用しやすい。キャリアーフィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましい。キャリアーフィルム上に感光性樹脂組成物を設ける方法は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフ、ダイコータ、バーコータ等の方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜150μmが好ましい。
本発明のケミカルミーリングに使用される感光性フィルムは、必要に応じて保護フィルムで感光性樹脂層を被覆してもよい。保護フィルムとは、感光性樹脂層の酸素阻害やブロッキングの防止のために設けられるもので、キャリアーフィルムとは反対側の感光性樹脂層上に設けられる。保護フィルムとしては、感光性樹脂層とキャリアーフィルムとの接着力よりも、感光性樹脂層と保護フィルムとの接着力の方が小さいものが好ましく、フィッシュアイの小さいものが好まれる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例2、4〜9、11、13〜18は参考例である。
(実施例1〜9)
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物を得た。なお、表1における各成分配合量の単位は[質量部]である。アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱化学ポリエステルフィルム社製)上に得られた塗工液を塗工し、80℃で5分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に厚み50μmの感光性樹脂層を得た。ポリエチレンフィルム(商品名:GF1、30μ厚、タマポリ社製)を感光性樹脂層面に貼り付け、実施例1〜9の感光性フィルムを作製した。
Figure 0005918873
表1及び表2において、各成分は以下の通りである。
(A−1);メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸を質量比58/15/27で共重合させた共重合樹脂(質量平均分子量70000)、
(A−2);メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸を質量比55/20/25で共重合させた共重合樹脂(質量平均分子量30000)
(B−1)2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
(B−2)4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
二重結合当量が250以上のアクリレートモノマー
(C−1)ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が9)
(C−2)ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が14)
(C−3)ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が23)
(C−4)ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基数が10のもの)
(C−5)エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(エトキシ基数が35のもの)
二重結合当量が150以下のアクリレートモノマー
(C−6)トリエチレングリコールジアクリレート
(C―7)ペンタエリスリトールトリアクリレート
(C−8)トリメチロールプロパントリアクリレート
(C−9)ネオペンチルグリコールジアクリレート
二重結合当量が150超250未満のアクリレートモノマー
(C−10)メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エトキシ基数が3)
表2において、表1に記載のない各成分は以下の通りである。
(D−1)ポリエチレングリコールジメタクリレート(エトキシ基数が9)
(D−2)ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジメタクリレート(エトキシ基数が10のもの)
(D−3)トリメチロールプロパントリメタクリレート
表1において、含有量1〜3は以下の通りであり、いずれも単位は[質量%]である。
含有量1:(C)アクリレートモノマーに対する(D)メタクリレートモノマーの含有量。
含有量2:(C)アクリレートモノマーに対する二重結合当量250以上のアクリレートモノマーの含有量。
含有量3:(C)アクリレートモノマーに対する二重結合当量150以下のアクリレートモノマーの含有量。
次に、250μm厚の42アロイ基材の表面を酸洗処理した後に、保護フィルムを剥がした実施例1〜9の感光性フィルムを42アロイ表面に貼り付けた。その後、フォトツール(ライン/スペース=125μm/250μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaで80秒間スプレーし、未露光部を除去して、現像を行った。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて80秒間水洗を行い、乾かした。その後、120℃、20分のベーク処理を実施した。
次に、60℃の塩化第二鉄溶液を用意し、0.2MPaの圧力でスプレー処理を約5分間実施した。その後、速やかに水洗−乾燥を実施し、レジスト剥離前の基板を作製した。該基板を観察した結果、サイドエッチングが進んだレジスト部において、欠けは発生していなかった。また、エッチング液のもぐり量(レジストの線幅−42アロイ基板の線幅)の状況を観察したが、50μm以下であり、良好な結果であった。
次に、3質量%の水酸化ナトリウム水溶液(40℃)に浸漬することでレジストを除去した。1時間後に剥離片を観察した結果、剥離片が溶解しているのを確認できた。
(比較例1〜7)
表2に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物を得た。なお、表2における各成分配合量の単位は、質量部を表す。アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱化学ポリエステルフィルム社製)上に得られた塗工液を塗工し、80℃で5分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に厚み50μmの感光性樹脂層を得た。ポリエチレンフィルム(商品名:GF1、30μ厚、タマポリ社製)を感光性樹脂層面に貼り付け、比較例1〜7の感光性フィルムが作製できた。
Figure 0005918873
次に、250μm厚の42アロイ基材の表面を酸洗処理した後に、保護フィルムを剥がした比較例1〜7の感光性フィルムを42アロイ表面に貼り付けた。その後、フォトツール(ライン/スペース=125μm/250μm)を介して、超高圧水銀灯にて露光した。露光後、室温で10分間放置し、次いでPETフィルムを剥がし取り、感光性樹脂層の表面に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧0.1MPaで80秒間スプレーし、未露光部を除去して、現像を行った。その後、20℃で、スプレー圧0.1MPaにて80秒間水洗を行い、乾かした。その後、120℃、20分のベーク処理を実施した。
次に、60℃の塩化第二鉄溶液を用意し、0.2MPaの圧力でスプレー処理を約5分間実施した。その後、速やかに水洗−乾燥を実施し、レジスト剥離前の基板を作製した。該基板を観察した結果、比較例1〜7では、サイドエッチングが進んだレジスト部において、数個の欠けが発生していた。また、エッチング液のもぐり量(レジストの線幅−42アロイ基板の線幅)の状況を観察したが、60μm以上であり、実施例と比較してもぐり量が大きかった。
次に、3質量%の水酸化ナトリウム水溶液(40℃)に浸漬することでレジストを除去した。1時間後に剥離片を観察した結果、比較例1〜4においては、剥離片が溶解しているのを確認できたが、比較例5〜7においては、大きな剥離片が残存していた。
(実施例10〜18(参考例))
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物を得た。なお、表1における各成分配合量の単位は[質量部]である。アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱化学ポリエステルフィルム社製)上に得られた塗工液を塗工し、80℃で5分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に厚み30μmの感光性樹脂層を得た。ポリエチレンフィルム(商品名:GF1、30μ厚、タマポリ社製)を感光性樹脂層面に貼り付け、実施例10〜18の感光性フィルムを作製した。
パラジウム−スズコロイド型のめっき触媒を付与したエポキシ樹脂を無電解銅めっき液(CuSO、キレート剤、還元剤、PH調整剤)に浸漬し、絶縁性基板表面に0.5μmの薄い銅層を設けた。該銅層表面に上記感光性フィルムを熱圧着したのち、フォトツールを介してネガティブ回路を露光した。なお、50μmの導体幅及び導体間隙を有する画像が9面付けされた画像を用いた。次いで、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温35℃)にてアルカリ現像を行うことにより、回路パターンの形成を予定する部分を除く部分にレジストパターンを形成した。
次に、電解銅めっきを行って、薄い金属層が露出した部分の表面に、厚み25μmの電解銅層を形成した。次いで、40℃の3.0重量%水酸化ナトリウム溶液で処理し、レジストパターンを除去した。50μm以下の細いスペース間にも、レジスト剥離の残存不良が発生しなかった。また、1時間後に剥離片を観察した結果、剥離片が溶解しているのを確認できた。
次いで、過酸化水素系のエッチング液で処理し、薄い銅層をエッチングした。得られたプリント配線板を顕微鏡で観察したところ、マスク上で50μmの導体幅及び間隙であった部分が、基板上の位置によらず9面とも、45〜50μmの導体幅で形成されており、微細な回路パターンのプリント配線板を作製することができた。
本発明のケミカルミーリングは、プリント配線板、リードフレーム、メタルマスク、シャドウマスク、半導体パッケージ、電極部材、電磁波シールド等の製造において、金属基材のエッチング加工やめっきによる金属加工の際のレジストとして利用可能である。

Claims (1)

  1. 金属基材に感光性樹脂組成物から形成された感光性樹脂層を形成し、次に、パターンの露光を実施し、露光部を硬化させ、次いで、アルカリ現像を実施し、レジストパターンとして不要な部分(非露光部)を除去し、アルカリ現像後のレジストパターンにベーク処理を行い、硬化した感光性樹脂層のみからなるレジストパターンを形成した後、レジストパターン部以外の露出した金属基材にエッチング液を吹き付けることにより、金属基材のエッチングを行うケミカルミーリングにおいて、
    感光性樹脂組成物が、少なくとも(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)アクリレートモノマーを含有し、(C)アクリレートモノマーに対して(D)メタクリレートモノマーの含有量が0〜5質量%であり、二重結合当量250以上のアクリレートモノマーの含有量が80質量%以上90質量%以下であり、二重結合当量150以下のアクリレートモノマーの含有量が10質量%以上20質量%以下であることを特徴とするケミカルミーリング。
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