JP6275627B2 - めっき用感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき用感光性樹脂組成物に関する。
近年、プリント配線板、メタルマスク等は、電子機器の小型化、軽量化に伴い、パターンの微細化が進められている。そのため、プリント配線板の導体回路作製又はメタルマスクの作製においては、感光性樹脂組成物と電解めっきを利用した(セミ)アディティブ法による金属パターンの作製が行われている。
例えば、プリント配線板の導体回路作製における(セミ)アディティブ法は、まずガラスエポキシ樹脂等の絶縁樹脂の表面に無電解めっきにより薄い銅層を形成し、次に銅層表面に感光性樹脂層を形成し、次に露光と現像を行ってレジストパターンを形成し、さらに、無電解めっきによる銅層上に、電解めっきによる銅層を積層して、銅層全体を厚くした後、レジスト剥離液によりレジストパターンを剥離し、剥離後に現れた無電解めっきによる銅層をエッチングして、金属パターンを作製する方法である(例えば、特許文献1)。
また、例えば、メタルマスクの作製におけるアディティブ法は、基材上に所定の厚さの感光性樹脂層を形成する第1工程と、感光性樹脂層の上にメタルマスクの開口に合わせてパターン露光する第2工程と、現像して感光性樹脂層の非露光部分だけ除去してレジストパターンを形成し、基材を露出させる第3工程と、この基材の露出部分に電解めっきによりメタルマスク材層を形成する第4工程を行って後、レジスト剥離液により残余の感光性樹脂層を除去してレジストパターンを剥離する第5工程と、メタルマスク材層を基材から分離する第6工程を行って、金属パターンを作製する方法である(例えば、特許文献2)。
狭ピッチの金属パターンを電解めっきで形成する際には、レジストパターン間の狭いスペースに金属層を厚く形成する。しかし、この後に続くレジストパターンを剥離する工程において、レジストパターンが正常に剥離されず、レジストが残留してしまうという剥離残の問題があった。
また、電解めっきとしては、銅めっき、ニッケルめっき等が使用される。しかし、めっき浴が強い酸性であり、微細なレジストパターンが剥離してしまう問題があった。
特開2004−101617号公報 特開平4−166844号公報
本発明の課題は、狭ピッチの金属パターンにおいても、レジストパターンを容易に剥離することができ、剥離残が発生し難く、かつ高い耐酸性を有するめっき用感光性樹脂組成物を提供することである。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)多官能アクリレートモノマー、(D)ポリカプロラクトンポリオールと、ジイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレート化合物とから得られる末端にアクリレート基をもつウレタン化合物、を含有してなり、メタクリレート基含有架橋剤を含まないことを特徴とする酸性浴を用いためっき用感光性樹脂組成物によって、上記課題を解決した。
本発明のめっき用感光性樹脂組成物によれば、狭ピッチの金属パターンにおいても、レジストパターンを容易に剥離することができ、剥離残が発生し難く、かつ耐酸性を有するため、狭ピッチのレジストパターンにおけるレジスト剥がれが発生し難く、微細な金属パターンを形成できる。
以下、本発明のめっき用感光性樹脂組成物(以下、「感光性樹脂組成物」と略す場合がある)について詳細に説明する。
(A)アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基含有アクリル樹脂等が挙げられる。カルボキシル基含有アクリル樹脂としては、(メタ)アクリレートを主成分とし、これにエチレン性不飽和カルボン酸を共重合させてなるアクリル系重合体が挙げられる。また、その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体を共重合させてもよい。
上記(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和カルボン酸として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸や、それらの無水物やハーフエステルを用いることもできる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましい。
上記その他の共重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルトルエン、酢酸ビニル、ビニル−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、30〜500mgKOH/gであることが好ましく、100〜300mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が、30mgKOH/g未満では、アルカリ現像の時間が長くなる傾向がある。一方、500mgKOH/gを超えると、固くなり密着性が低下する場合がある。
また、(A)アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、10,000〜200,000であることが好ましく、10,000〜150,000であることがより好ましい。質量平均分子量が10,000未満では、本発明のめっき用感光性樹脂組成物を被膜状態に形成するのが困難になることがある。一方、200,000を超えると、アルカリ現像液に対する溶解性が悪化する傾向がある。
(B)光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(C)多官能アクリレートモノマーとしては、2つ以上のアクリルロイル基を有した化合物が挙げられる。例えば、多価のアルコールに2つのアクリル酸を反応させて得られる化合物が挙げられる。エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート(プロポキシ基数が2〜30のもの)、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基数が2〜30のもの)、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート(プロポキシ基数が2〜40のもの)、ビスフェノールAのエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物のジアクリレート(エトキシ基及びプロポキシ基の和が2〜40のもの)、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエステル)フェニル]フルオレイン、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が挙げられる。なかでも、感光性樹脂層の可撓性、基材との密着性においては、ポリエチレングリコールジアクリレートが有用に使用できる。また、3つ以上のアクリルロイル基を有した化合物としては、例えば、多価のアルコールにアクリル酸を反応させて得られる化合物が挙げられる。また、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリントリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等が挙げられる。なかでも、感光性樹脂層の光硬化部におけるレジスト剥離の溶解性の点から、ペンタエリスリトールトリアクリレートが有用に使用できる。
(D)成分に係わる、多価アルコールとしては、2つ以上のヒドロキシル基を有するものであれば、特に制限無く用いることができる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペンタメチレングリコール、ビスフェノールA、ヒドロキノン、ジヒドロキシシクロヘキサノン、トリメチロールプロパン、テトラメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
(D)成分に係わる、ジイソシアネート化合物としては、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,5−ジメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式のジイソシアネート化合物を使用できる。
(D)成分に係わる、ラクトン化合物としては、δ−バレロラクタン、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメチル−β−プロピオラクトン、β,β−ジメチル−β−プロピオラクトン等が挙げられる。
(D)成分に係わる、水酸基を有するアクリレート化合物としては、具体的にはヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート等を挙げることができる。
本発明に係わるレジスト剥離液としては、アルカリ水溶液が有用に使用される。例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸又は炭酸アルカリ金属塩、リン酸又は炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物の水溶液;エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物の水溶液を使用することができる。これらレジスト剥離液に対する感光性樹脂層の光硬化部の溶解性を制御するために、レジスト剥離液の濃度や温度、レジスト剥離液を供給する際のスプレー圧等を調整する必要がある。レジスト剥離液の温度が高いほど、溶解する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。レジスト剥離液の濃度は、溶解性に適した濃度がよく、水酸化ナトリウムであれば、1〜4質量%が好ましい。装置としては、ディップ処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
本発明のめっき用感光性樹脂組成物を露光により光硬化し、場合によって、ベークした感光性樹脂層は、レジスト剥離液により除去され、溶解するか又は剥離片が非常に細かくなって、微粒子として分散する。本発明において、「光硬化部がレジスト剥離液に溶解又は微粒子として分散する」とは、分子レベルで分散していること、又は、500μm以下の微粒子の状態で分散していることである。一般的に、感光性樹脂組成物は、反応性成分として、アクリレート基含有架橋剤とメタクリレート基含有架橋剤を含有している。本発明のめっき用感光性樹脂組成物において、光硬化部がレジスト剥離液に溶解又は分散するためには、反応性成分として、一般的に使用されているメタクリレート基含有架橋剤を含まず、アクリレート基含有架橋剤を主成分として含有していることを特徴とする。すなわち、(C)多官能アクリレートモノマーが、多官能メタクリレートモノマーであってはならないし、(D)成分に係わる、水酸基を有するアクリレート化合物が、水酸基を有するメタクリレート化合物であってはならない。光硬化部の剥離片が大きいと、金属パターンの微細部分に再付着する問題があるが、本発明のように、溶解又は微粒子として分散することによって、剥離片が金属パターンに再付着する問題が軽減する。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、上記成分(A)〜(D)以外の成分を含有させてもよい。このような成分としては、光重合性単量体、溶剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、光減色剤、熱発色防止剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、撥水剤及び撥油剤等が挙げられ、各々0.01〜20質量%程度含有することができる。これらの成分は、1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物において、成分(A)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)の総量に対して30〜70質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。成分(A)の配合量が30質量%未満では、被膜性が悪くなる場合や、アルカリ現像性が低下する場合がある。成分(A)の配合量が70質量%を超えると、基材とのレジストパターンの解像性が低下することがある。
成分(B)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)の総量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることがより好ましい。成分(B)の配合量が0.1質量%未満では、光重合性が不十分となる傾向がある。一方、10質量%を超えると、露光の際に感光性樹脂層の表面で吸収が増大して、感光性樹脂層内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
成分(C)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)の総量に対して5〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。成分(C)の配合量が5質量%未満では、架橋性の低下、また、光感度が不十分となる傾向がある。一方、40質量%を超えると、膜表面の粘着性が増加する傾向にある。
成分(D)の配合量は、成分(A)、(B)、(C)、(D)の総量に対して5〜55質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましい。成分(D)の配合量が5質量%未満では、耐酸性の低下、光硬化前における粘着性の増加等の傾向にある。一方、55質量%を超えると、エッジフュージョンの発生、解像性や光感度が不十分となる傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物は、各成分を溶剤に溶解した液状感光性組成物として使用し、対象となる基材に塗工して、溶剤を乾燥させて使用できる。塗工方法としては、ロールコート、カーテンコート、ディップコート、スピンコート等が挙げられる。塗工膜厚は、5〜50μmが好ましい。また、支持体、感光性樹脂層、カバーフィルムが積層したドライフィルムの構成としてもよい。支持体とは、活性光線を透過させる透明フィルムが好ましい。厚みは薄い方が、光の屈折が少ないので好ましく、厚い方が、塗工安定性に優れるため好ましいが、5〜50μmが好ましい。このようなフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等のフィルムが挙げられる。カバーフィルムとは、未硬化又は硬化した感光性樹脂層を剥離できればよく、離型性の高い樹脂が用いられる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。シリコン等の離型剤が塗工されたフィルムであってもよい。感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物からなる層である。
感光性樹脂層の厚みは、10〜150μmであることが好ましく、30〜120μmであることがより好ましい。この感光性樹脂層の厚みは、厚みが大きすぎると、解像性の低下、コスト高、等の問題が発生しやすくなる。逆に薄すぎると、密着性、耐酸性が低下する傾向にある。
本発明に係わるめっきとは、電解めっきのことであり、銅めっき、ニッケルめっき、亜鉛めっき等の酸性浴を用いためっきが挙げられる。例えば、ニッケルめっきで金属パターンを作製する方法としては、プリント配線板の導体回路作製における(セミ)アディティブ法、アディティブ法によるメタルマスクの作製方法が挙げられる。プリント配線板の導体回路作製における(セミ)アディティブ法では、まずガラスエポキシ樹脂等の絶縁樹脂の表面に無電解めっきにより薄い銅層を形成した基材の銅層表面に感光性樹脂層を形成し、次に露光と現像を行ってレジストパターンを形成し、さらに、無電解めっきによる銅層上に、電解めっきによる銅層を積層して、銅層全体を厚くした後、レジスト剥離液によりレジストパターンを剥離し、剥離後に現れた無電解めっきによる銅層をエッチングして、金属パターンを作製する。メタルマスクの作製方法では、例えばベースとなる基材上に感光性樹脂層を形成し、その後、露光及び現像を実施してレジストパターンを形成し、感光性樹脂層で覆われていない基材上に電解めっきを行い、その後、レジストパターン及び基材の除去を行って、スクリーン印刷用マスクであるメタルマスクを得る。(セミ)アディティブ法は工程に時間がかかり、生産性が低く、コストも高くなるが、微細な開口パターンの形成が可能である。そのため、狭ピッチの金属パターンが必要とされている分野で利用されていて、高配線密度のプリント配線板の作製や、より高精細な印刷が必要なバンプマスク等の作製に用いられている。本発明において、狭ピッチの金属パターンとは、70μm以下のライン&スペース、ドット、開口等の金属パターンである。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(参考例1)
プラクセル(登録商標)220[(株)ダイセル製のポリカプロラクトンポリオール、数平均分子量2000]100質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート17質量部を反応させ、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート12質量部を反応させて、数平均分子量2500のウレタンアクリレート(UA−1)を得た。
(参考例2)
プラクセル(登録商標)320[(株)ダイセル製のポリカプロラクトンポリオール、数平均分子量2000]100質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート17質量部を反応させ、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート12質量部を反応させて、数平均分子量2500のウレタンアクリレート(UA−2)を得た。
(参考例3)
ポリプロピレングリコール[数平均分子量1000]50質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート17質量部を反応させ、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート12質量部を反応させて、数平均分子量1500のウレタンアクリレート(UA−3)を得た。
(参考例4)
プラクセル(登録商標)320[ダイセル化学工業(株)製のポリカプロラクトンポリオール、数平均分子量2000]100質量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート17質量部を反応させ、さらに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13質量部を反応させて、数平均分子量2500のウレタンアクリレート(UA−4)を得た。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
表1に示す各成分を混合し、感光性樹脂組成物を得た。なお、表1における各成分配合量の単位は、質量部を表す。得られた塗工液を、ワイヤーバーを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、25μm厚、三菱樹脂(株)製)上に塗工し、80℃で8分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に実施例1〜4、比較例1〜3の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層(乾燥膜厚:30μm)を設けた感光性フィルムを得た。
Figure 0006275627
表1において、各成分は以下の通りである。
(A−1)メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸を質量比60/15/25で共重合させた共重合樹脂(質量平均分子量70000)
(B−1)2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
(B−2)4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(C−1)ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が4)
(C−2)ポリエチレングリコールジアクリレート(エトキシ基数が9)
(C−3)ペンタエリスリトールトリアクリレート
表面粗さRaが0.01μm〜1μmのステンレス鋼板に、アルカリ脱脂、酸処理等の表面処理を実施し、実施例1〜4、比較例1〜3で得られた感光性フィルムを貼り付けた。次に、50μmライン&スペースのパターンを有するフォトマスクを介して、感光性樹脂層を露光し、次いで、PETフィルムを剥がし、1質量%炭酸ナトリウム水溶液にてアルカリ現像を実施し、非露光部の感光性樹脂層を除去し、レジストパターンを形成した。
次に、スルファミン酸ニッケル(Ni)浴を用いた電解めっきにより、ステンレス鋼板上のレジストパターンの被覆されていない部分の上にNiめっき膜を成長させて、Ni層(25μm厚)を形成した。
この際、比較例1及び3の感光性樹脂組成物を用いた場合は、ラインの底部にめっき液の染みこみが発生して、レジストパターンの耐酸性が低いことが分かった。よって、Ni層がレジストパターンの下に入り込み、良好なNiパターンを作製できなかった。
次に、3質量%水酸化ナトリウム水溶液(レジスト剥離液)に浸漬して、レジストパターンの剥離を実施した。実施例1〜4の感光性樹脂組成物を用いた場合には、良好に剥離が実施できた。比較例2の感光性樹脂組成物を用いた場合には、剥離片が溶解せず、50μmのスペース間にレジストパターンの剥離残が残存して、問題が発生した。
また、実施例1〜4の感光性樹脂組成物の光硬化部の剥離片を、3質量%水酸化ナトリウム水溶液(レジスト剥離液)に1時間浸漬した結果、剥離片が目視で確認できなくなり、光硬化部がレジスト剥離液に溶解又は微粒子として分散していることが確認できた。これにより、連続してレジストパターンの剥離を行う際に、次のワークを処理する時に、Niパターン間へのレジストパターンの剥離片が絡まる懸念が無くなった。
本発明は、めっき用感光性樹脂組成物として利用できる。

Claims (1)

  1. 少なくとも、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)多官能アクリレートモノマー、(D)ポリカプロラクトンポリオールと、ジイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレート化合物とから得られる末端にアクリレート基をもつウレタン化合物、を含有してなり、メタクリレート基含有架橋剤を含まないことを特徴とする酸性浴を用いためっき用感光性樹脂組成物。
JP2014239616A 2014-11-27 2014-11-27 めっき用感光性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP6275627B2 (ja)

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