JP5918662B2 - 多孔吸音構造 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音性を有する多孔吸音構造に関する。さらには、本発明は、自動車を構成する部品に好適に適用される多孔吸音構造である。
この種の技術として、例えば特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の吸音構造は、繊維質材と多孔板とを互いが重なるように設けるとともに、この多孔板または繊維質材の背後に空気層を設けたというものである。繊維質材の密度:ρ(kg/m)、繊維質材の厚さ:t(mm)が、ρ×t≧0.01kg/mの関係を満足することが良いとされている。
特開2006−199276号公報
特許文献1に記載の吸音構造を例えば自動車のフード(ボンネットとも言う)に適用する場合、フード6のインナー材(多孔板2)の下面(エンジン側)に繊維質材4(繊維系吸音材)を取り付けることになる(特許文献1の図1参照)。
一方、歩行者保護(衝撃吸収)の観点では、インナー材とエンジンとの間の距離を広くとることが衝撃吸収性能向上に繋がる。そのため、インナー材の下面に繊維系吸音材を取り付けることでエンジンルーム内のスペースを減らすことは可能な限り避けたい。
ここで、インナー材(多孔板2)の吸音率は、その孔径・孔ピッチ・インナー材とアウター材との間の距離(空気層の厚さ)によって決まるある特定の周波数で最大となる。インナー材とアウター材との間の距離が比較的大きいと、インナー材(多孔板2)のみで高い周波数の音を吸音させにくい(空気層の厚さが大きくなると低い周波数の音を吸音するインナー材(多孔板2)となるからである)。なお、インナー材とアウター材との間の距離は、通常、吸音性付与を優先して決定できるものではない。
そのため、特許文献1に記載の吸音構造では、繊維質材4(繊維系吸音材)により、例えば1kHz以上の高い周波数の音を吸音させる。そのため、エンジンルーム内のスペースを減らさないために、インナー材の下面から繊維系吸音材を単に取るということでは、高周波数の音の吸音性が低くなってしまう懸念がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、インナー材(内側材)の下面に繊維系吸音材を取り付けることなく、吸音率が大きな周波数範囲を容易に広げることができる多孔吸音構造を提供することである。
本発明は、滑らかな曲面形状を有する外側材と、前記外側材と周囲同士が結合されたことで前記外側材との間に中空部が形成された凹凸形状を有する内側材と、前記外側材および/または前記内側材の前記中空部側の面に、当該面との間に空気層が形成されるように取り付けられた多数の貫通孔を有する補強板材と、を備える多孔吸音構造である。この多孔吸音構造は、前記補強板材により前記中空部内に吸音性が付与されており、前記外側材および/または前記内側材において、前記補強板材と対向する位置に、前記中空部内の前記補強板材に音波を導くための開口部が設けられており、前記外側材および/または前記内側材において、前記補強板材と対向しない位置に、多数の貫通孔が開けられていることで、前記外側材および/または前記内側材自体に吸音性が付与されている。
補強板材は、外側材(アウター材)と内側材(インナー材)との間に位置する。そのため、補強板材の背後空気層の厚さは、例えば特許文献1に記載の多孔板2(インナー材)の背後空気層の厚さよりも同条件で比較して小さくなる。背後空気層の厚さを小さくすれば、多数の貫通孔を有する補強板材は、背後空気層の厚さを小さくした分、より高い周波数の音を吸音するようになる。
また、補強板材のそもそもの機能(役割)は、外側材および/または内側材の補強である。補強板材を利用することで、吸音性付与のための新たな部材を対象物に追加することなしに、すなわち、容易に対象物に吸音性を持たせることができる。
このように、本発明によれば、インナー材(内側材)の下面に繊維系吸音材を取り付けることなく、吸音率が大きな周波数範囲を容易に広げることができる。
さらに、外側材および/または内側材に、中空部内の補強板材に音波を導くための開口部が設けられているため、補強板材に音波が導入されやすくなり、補強板材による吸音効果が高まる。
また、開口部が、補強板材と対向する位置に設けられているため、補強板材に音波がより導入されやすくなり、補強板材による吸音効果がさらに高まる。
しかも、補強板材だけでなく、外側材および/または内側材にも、多数の貫通孔が設けられており、外側材および/または内側材自体にも吸音性が付与されているため、補強板材による吸音効果に加え、外側材および/または内側材自体による、補強板材とは別の周波数域における吸音効果も得ることができる。これにより、より幅広い周波数範囲で吸音性能を向上させることができる。
さらに、外側材および/または内側材に設けられた多数の貫通孔(吸音部)と、補強部材とが、音源からみて相互にずらされているため、補強板材及び吸音部の裏側の空気層がより吸音に適した背後空気層となり、且つ、補強板材及び吸音部のそれぞれに音源からの音が導入されやすくなることから、吸音性がより向上する。また、外側材および/または内側材に設けられた開口部と、外側材および/または内側材に設けられた多数の貫通孔(吸音部)とが、音源からみて互いに離隔しているため、吸音部の背後空気層への開口部の影響が小さくなり、その結果、設計した吸音部の吸音性能を効率良く発揮することができる。これにより、多孔吸音構造全体としての吸音性がさらに向上する。
本発明の第1参考例に係る多孔吸音構造を適用した自動車のフードを示す図である。 本発明の第2参考例に係る多孔吸音構造を適用した自動車のフードを示す図である。 本発明の一実施形態に係る多孔吸音構造を適用した自動車のフードを示す図である。 本発明の第3参考例に係る多孔吸音構造を適用した自動車のフードを示す図である。 本発明の第4参考例に係る多孔吸音構造を適用した自動車のドアを示す図である。 図1に示したフードの遮音性を示すグラフである。 図2に示したフードの吸音性を示すグラフである。 図3に示したフードの吸音性を示すグラフである。 自動車のサイドボディを示す斜視図である。 図9に示したサイドボディの各部の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。以下では、本発明の多孔吸音構造を、自動車を構成する部品に適用した場合の例を示している。なお、本発明の適用対象は自動車を構成する部品に限られるものではない。
(フード(第1参考例))
図1〜4は、本発明の第1参考例に係る多孔吸音構造を自動車のフード(ボンネットとも言う)に適用した場合の例を示す図である。図1〜4のうちの図1は、第1参考例のフード1(多孔吸音構造体)を示す。図1(a)は、フード1を裏から視た図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
図1に示すように、フード1は、滑らかな曲面形状を有するアウター材2(外側材)と、凹凸形状を有するインナー材3(内側材)とが相互の周囲部で溶接などの手段で接合されてなるものである。
アウター材2とインナー材3との間に形成された中空部Sには、補強板材4が収容されている。補強板材4は、その周囲部分(縁部分)でアウター材2の中空部S側の面に固定されている。
フード1のアウター材2は、歩行者保護の観点から、歩行者の衝突時の衝撃を緩和するため、または軽量化・低コスト化の観点などから、薄板とされる。そのため、人が手で押さえたときにアウター材2が容易にへこまないように、アウター材2の裏面に補強板材4が取り付けられる。
アウター材2・インナー材3・補強板材4の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。なお、アウター材2・インナー材3・補強板材4の材料として鉄などの金属材料を用いてもよい。
図1(a)に示したように、本例では、補強板材4は略長方形とされている。また、図1(b)に示したように、その断面形状は、2つの山部4a・4bを有し、山部4aと山部4bとの間は所定幅の谷部4cとなっている。山部4a・4b、および谷部4cと、アウター材2との間には空気層(背後空気層)が形成されている。なお、補強板材4の形状は一例である。すなわち、本発明における補強板材は、本参考例の形状のものに限られるものではない。
また、補強板材4は、アウター材2ではなく、インナー材3の中空部S側の面に当該面との間に空気層が形成された態様で固定されていてもよい。さらには、アウター材2およびインナー材3のそれぞれの中空部S側の面に当該面との間に空気層が形成された態様で、それぞれ、補強板材が固定されていてもよい。
本発明では、この補強板材4に多数の孔5(貫通孔)を開けて、中空部S内に吸音性を付与している。補強板材4の吸音率は、孔5の径・そのピッチ・補強板材4とアウター材2との間の距離(背後空気層の厚さ)によって決まるある特定の周波数で最大となる。なお、背後空気層の厚さは、補強板材4の断面形状により変化させることができる。
量産性の観点から、孔5の径:d(mm)は、0.7t≦d≦1.3tとされていることが好ましい。なお、t(mm)は、補強板材の板厚である。補強板材の板厚:tは、0.8mm≦t≦1.2mm程度である。なお、アウター材2およびインナー材3の板厚も、0.8mm以上、1.2mm以下程度の板厚である。また、補強板材4が有するべき強度を下回らない範囲で孔5を開ける(孔5の数、そのピッチを決める)。
(フード(第2参考例))
図2は、第2参考例のフード102を示す。図2(a)は、フード102を裏から視た図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B断面図である。図2において、第1参考例のフード1と同様の部材には同じ符号を付している(他の参考例及び実施形態についても同様)。
フード102と、図1に示したフード1との相違点は、フード102においてインナー材3に開口部3aが設けられている点である。
フード102の裏面側、図2(b)でいうとフード102の右側には、フード102が閉じられた状態でエンジンが位置する。開口部3aは、中空部S内の多数の孔5があけられた補強板材4へエンジンが発する音(音波)を導くためのものである。本参考例では、この開口部3aは、補強板材4へ音(音波)が導かれやすいように、補強板材4と対向する位置に設けられている。また、複数の開口部3aはジグザグに配置されている(千鳥足配置とされている)。なお、複数の開口部3aがインナー材3に設けられているが、開口部3aは1つであってもよい。開口部3aの形状は矩形に限られるものではない。
(フード(実施形態))
図3は、本発明の一実施形態のフード103を示す。図3(a)は、フード103を裏から視た図であり、図3(b)は、図3(a)のC−C断面図である。
フード103と、図2に示したフード102との相違点は、フード103では、補強板材4だけでなく、インナー材3にも多数の孔6(貫通孔)が開けられて、インナー材3自体に吸音性が付与されている点である。
ここで、多数の孔5が開けられた補強板材4は、フード103の平面視においてフード103の前部に配置されている。開口部3aも補強板材4に合わせてフード103(インナー材3)の前部側に設けられている。これに対して、インナー材3自体に形成された吸音部12(孔6が開けられている領域)の位置は、補強板材4・開口部3aよりも後方とされている(フード103(インナー材3)の中央よりも後方とされている)。このような態様で、エンジン(音源)からみて、補強板材4と吸音部12とが相互にずらされている(重ならない位置とされている)。
補強板材4と吸音部12とがエンジン(音源)からみて相互にずらされていることで、多孔板部(補強板材4、吸音部12)の裏側の空気層がより吸音に適した背後空気層となる(吸音部12については、多孔板部の裏側の対向面を確実に閉ざすことができるからである)。また、それぞれの多孔板部(補強板材4、吸音部12)にエンジン(音源)からの音が導入されやすくなる。これらにより、より吸音性が向上する。
なお、開口部3aの位置は、図3に示された位置よりも、フード103(インナー材3)の前側端部(一方の端部)に寄せられていることが好ましい。これにより、開口部3aと吸音部12との間の距離が大きくなる。開口部3aと吸音部12との間の距離が大きいと、吸音部12の吸音性能に開口部3aの影響が少なくなる。吸音部12と開口部3aとの距離が近くなると吸音部12の背後空気が開口部3aから出入りし易くなるため、有効な背後空気層が大きくなり、設計した吸音部12の吸音性能が発揮できなくなる。これに対して、吸音部12と開口部3aとの距離を大きくすることにより、吸音部12の背後空気層への開口部3aの影響が小さくなり、その結果、設計した吸音部12の吸音性能を効率良く発揮することができる。これにより、フード103全体として吸音性がさらに向上する。このように、開口部3aと吸音部12とはできるだけ長い距離、離されていることが好ましい。
量産性の観点から、孔6の径:d(mm)は、0.7t≦d≦1.3tとされていることが好ましい。なお、t(mm)は、インナー材3の板厚である。孔径と板厚との関係は、吸音性を付与するための孔をアウター材2に開ける場合も同様である。
(フード(第3参考例))
図4は、第3参考例のフード104を示す。図4(a)は、フード104を裏から視た図であり、図4(b)は、図4(a)のD−D断面図である。
フード104と、図3に示したフード103との相違点は、フード104に関して、そのインナー材3に、補強板材4に音(音波)を導くための開口部3aが設けられていない点である。その他の構造については、フード104とフード103とで同じである。
(ドア)
図5は、本発明の第4参考例に係る多孔吸音構造を自動車のドアに適用した場合の一例を示す図である。なお、図5は自動車のドアの断面図である。
図5に示すように、ドア51は、滑らかな曲面形状を有するアウター材7(外側材)と、凹凸形状を有するインナー材8(内側材)とが相互の周囲部で溶接などの手段で接合されてなるものである。アウター材7とインナー材8との間に形成された中空部Sには、窓ガラス9が収容されるようになっている。
ここで、アウター材7の中空部S側の面には、当該面との間に空気層(背後空気層)が形成される態様で、多数の孔10a(貫通孔)を有する補強板材10が固定されている。また、インナー材8の中空部S側の面には、当該面との間に空気層(背後空気層)が形成される態様で、多数の孔11a(貫通孔)を有する補強板材11が固定されている。
補強板材10(11)の吸音率は、孔10a(11a)の径・そのピッチ・補強板材10(11)とアウター材7(インナー材8)との間の距離(背後空気層の厚さ)によって決まるある特定の周波数で最大となる。なお、背後空気層の厚さは、補強板材10(11)の断面形状により変化させることができる。
アウター材7・インナー材8・補強板材10・補強板材11の材質は、フードの場合と同様に、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。なお、鉄などの他の金属であってもよい。
補強板材10、11は、例えば車載オーディオからの音など、車内から車外へ放出される音、及びロードノイズ・風きり音など、車外から車内へ入ってくる音を吸音する。
(放出音低減効果の解析結果)
図6は、図1に示したフード1の遮音性を示すグラフである。図6からわかるように、アウター材2の中空部S側の面に、多数の孔5が開けられた補強板材4を取り付けたことで、従来よりも容易に背後空気層の厚さの小さい吸音構造を形成することができ、吸音率が大きな周波数範囲を容易に広げることができる。これにより、エンジンルームからフードを経由して車外へ放出される音を低減することができる。
図7は、図2に示したフード102の吸音性を示すグラフである。フード102の吸音率設計では、補強板材4の背後空気層・孔径・孔の開口率などを調整し、1kHz〜2kHzの音の吸音率が高くなるようにしている。図7からわかるように、インナー材3のうちの補強板材4が対向する面に、当該補強板材4に音(音波)を導くための開口部3aを設けることにより、補強板材4による吸音効果がより発揮される。
図8は、図3に示したフード103の吸音性を示すグラフである。フード103の吸音率設計では、補強板材4の背後空気層・孔径・孔の開口率などを調整し、当該補強板材4により1kHz〜2kHzの音の吸音率が高くなるようにしている。また、インナー材3の吸音部12の孔径・孔の開口率などを調整し、当該吸音部12により1.25kHz〜3.15kHzの音の吸音率が高くなるようにしている。図8からわかるように、補強板材4が対抗する部分のインナー材3に開口部3aを設けることに加えて、インナー材3自体に多孔の吸音部12を設けることで、補強板材4による吸音効果に加え、インナー材3自体による吸音効果も得られる。これにより、より幅広い周波数範囲で吸音性能を向上させることができる。
(自動車を構成するフード・ドア以外の部品への適用)
図9は、自動車のサイドボディ100を示す斜視図である。図10(a)・(b)・(c)・(d)は、それぞれ、図9に示すサイドボディ100のA−A断面図・B−B断面図・C−C断面図・D−D断面図である。
図10(a)は、サイドボディ100のフロントピラー41の断面図である。フロントピラー41は、滑らかな曲面形状を有するアウター材21(外側材)と、凹凸形状を有するインナー材22(内側材)とが相互の周囲部で溶接などの手段で接合されてなるものである。アウター材21の中空部側の面には、当該面との間に空気層(背後空気層)が形成される態様で、多数の孔23a(貫通孔)を有する補強板材23が固定されている。この補強板材23により、アウター材21とインナー材22との間の中空部内に吸音性が付与されている。
図10(b)は、サイドボディ100のセンターピラー42の断面図である。前記したフロントピラー41と同様に、センターピラー42は、アウター材24と、インナー材25と、多数の貫通孔を有する補強板材26とを備えている。補強板材26により、アウター材24とインナー材25との間の中空部内に吸音性が付与されている。
図10(c)は、サイドボディ100のリヤピラー43の断面図である。リヤピラー43に関しても同様、リヤピラー43は、アウター材27と、インナー材28と、多数の貫通孔を有する補強板材29とを備えている。補強板材29により、アウター材27とインナー材28との間の中空部内に吸音性が付与されている。
図10(d)は、サイドボディ100のサイドシル44の断面図である。サイドシル44に関しても同様、サイドシル44は、アウター材30と、インナー材31と、多数の貫通孔を有する補強板材32とを備えている。補強板材32により、アウター材30とインナー材31との間の中空部内に吸音性が付与されている。
このように、本発明の多孔吸音構造は、自動車を構成する様々な部品に適用することができる。そして、本発明の多孔吸音構造を適用することで、エンジン音、ロードノイズ、風きり音、車室内共鳴などを低減することができる。
ここで、車室内の空間はできるだけ大きなものであることが望ましいので、新たな部品を車室まわりに追加することはスペース的に厳しい。そのため、吸音材などの新たな部品の追加は難しい。これに対して本発明では、強度確保の観点から補強部材としてそもそも必要となる部品に孔を開けることで吸音性を発現させている。すなわち、本発明によると、新たな部品を追加することなく防音性能を向上させることができる。
(作用・効果)
以上、多くの例を示して説明したように、本発明の多孔吸音構造では、補強板材は、外側材(アウター材)と内側材(インナー材)との間に位置する。そのため、補強板材の背後空気層の厚さは、例えば特許文献1に記載の多孔インナー材の背後空気層の厚さよりも同条件で比較して小さくなる。背後空気層の厚さを小さくすれば、多数の貫通孔を有する補強板材は、背後空気層の厚さを小さくした分、より高い周波数の音を吸音するようになる。
また、補強板材のそもそもの機能(役割)は、外側材および/または内側材の補強である。この補強板材を利用することで、吸音性付与のための新たな部材を対象物に追加することなしに、すなわち、容易に対象物に吸音性を持たせることができる。このように、本発明によれば、インナー材(内側材)の下面に繊維系吸音材を取り付けることなく、吸音率が大きな周波数範囲を容易に広げることができる。
さらに、本発明においては、外側材および/または内側材に、当該外側材と内側材との間の中空部内の補強板材に音波を導くための開口部が設けられている。この構成によると、補強板材に音波が導入されやすくなり、補強板材による吸音効果が高まる。
また、開口部が、補強板材と対向する位置に設けられているため、補強板材に音波がより導入されやすくなり、補強板材による吸音効果がさらに高まる。
さらに、補強板材だけでなく、外側材および/または内側材にも多数の貫通孔を開けることで、外側材および/または内側材自体にも吸音性を付与すると、補強板材による吸音効果に加え、外側材および/または内側材自体による、補強板材とは別の周波数域における吸音効果も得ることができる。これにより、より幅広い周波数範囲で吸音性能を向上させることができる。
なお、補強板材、内側材、外側材などに多孔加工を施す場合、孔の径:d(mm)は、多孔加工を施す板材の厚さをt(mm)とすると、0.7t≦d≦1.3tとされていることが好ましい。なお、板材の厚さ:tは、0.8mm≦t≦1.2mm程度である。この範囲の大きさの孔径とすると、例えばパンチング加工の孔開けが容易に行え、量産性が向上する。
1:フード
2:アウター材(外側材)
3:インナー材(内側材)
4:補強板材
5:孔(貫通孔)
S:中空部

Claims (2)

  1. 滑らかな曲面形状を有する金属製の外側材と、
    前記外側材と周囲同士が結合されたことで前記外側材との間に中空部が形成された凹凸形状を有する金属製の内側材と、
    前記外側材および/または前記内側材の前記中空部側の面に、当該面との間に空気層が形成されるように取り付けられた多数の貫通孔を有する補強板材と、
    を備えており、
    前記補強板材により前記中空部内に吸音性が付与されており、
    前記外側材および/または前記内側材において、前記補強板材と対向する位置に、前記中空部内の前記補強板材に音波を導くための開口部が設けられており、
    前記外側材および/または前記内側材において、前記補強板材と対向しない位置に、多数の貫通孔が開けられていることで、前記外側材および/または前記内側材自体に吸音性が付与されている、多孔吸音構造。
  2. 請求項1に記載の多孔吸音構造において、
    前記補強板材の板厚:t(mm)は、0.8≦t≦1.2とされており、
    前記補強板材に開けられる前記貫通孔の径:d(mm)は、0.7t≦d≦1.3tとされている、多孔吸音構造。
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