JP5918400B2 - バルブメタル粒子の作製方法 - Google Patents

バルブメタル粒子の作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5918400B2
JP5918400B2 JP2015011026A JP2015011026A JP5918400B2 JP 5918400 B2 JP5918400 B2 JP 5918400B2 JP 2015011026 A JP2015011026 A JP 2015011026A JP 2015011026 A JP2015011026 A JP 2015011026A JP 5918400 B2 JP5918400 B2 JP 5918400B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitrogen
particles
tantalum
powder
valve metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015011026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015127457A (ja
Inventor
リ,ビン
パン,ルンタオ
チェン,アイグオ
マ,ユエチョン
チェン,ユエウェイ
ドン,シュエチェン
チャン,シュエチン
ワン,チーダオ
チュー,バオチュン
Original Assignee
ニンシア オリエント タンタルム インダストリー カンパニー,リミティド
ニンシア オリエント タンタルム インダストリー カンパニー,リミティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ニンシア オリエント タンタルム インダストリー カンパニー,リミティド, ニンシア オリエント タンタルム インダストリー カンパニー,リミティド filed Critical ニンシア オリエント タンタルム インダストリー カンパニー,リミティド
Publication of JP2015127457A publication Critical patent/JP2015127457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5918400B2 publication Critical patent/JP5918400B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/042Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by the material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/04Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
    • C22C1/045Alloys based on refractory metals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/0029Processes of manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/052Sintered electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • H01G9/052Sintered electrodes
    • H01G9/0525Powder therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2998/00Supplementary information concerning processes or compositions relating to powder metallurgy
    • B22F2998/10Processes characterised by the sequence of their steps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F2999/00Aspects linked to processes or compositions used in powder metallurgy

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Description

本発明は、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子とその作製方法、これらの粒子から作られたバルブメタルグリーンペレット及び焼結ペレット、並びに電解コンデンサ陽極に関する。
金属タンタル、ニオブはバルブメタルである。タンタル粒子及びニオブ粒子の重要な用途は、電解コンデンサの製造用である。タンタルは酸素との親和性が高いことから、金属タンタルの表面には熱酸化物皮膜が常に形成される。コンデンサグレードのタンタル粒子は、大きい比表面積と高い酸素含有量を有し、特に30,000μF・V/gよりも高い比静電容量を有するタンタル粒子は、比較的高い酸素含有量を有する。電解コンデンサを製造するためのタンタル焼結ペレットの酸素含有量は、厳密に制限されている。タンタル粒子の表面は厚み3〜8ナノメートルの熱酸化物皮膜を有するため、タンタル粒子の比表面積が大きくなるほど、酸素含有量が高くなる。コンデンサ陽極のための多孔質タンタル焼結ペレットの作製においては、タンタル焼結ペレットの酸素含有量がタンタル中の酸素の固溶度の限界(T<873Kで約2at%)よりも高い場合、析出酸化物相が焼結ペレットの表面に形成される。析出酸化物相は、陽極酸化処理の際に形成された非晶質Ta25上に析出し、その結果電析結晶が生じ、核と伝導領域が形成されることになる。非晶質Ta25と結晶性Ta25の密度の差に起因して、結晶化は非晶質Ta25のクラック発生を招き、その結果誘電皮膜の性能が劣化し、それらの粒子を用いて製造したコンデンサの寿命が短縮されることになる。
熱酸化物皮膜の形成前にタンタル又はニオブ粒子の表面に窒素をドープすれば、この粒子の酸素含有量を低下させることができると考えられる。その上、窒素のドーピングはパッシベーション作用を有し、発火の危険を低下させることができる。更に、コンデンサの作製において、窒素ドープされたタンタル粒子は焼結遅延作用を有し、従って焼結収縮を削減でき、多孔度を増大できると思われ、このことは、陰極材料の含浸に有利に作用し、キャパシタンスの増大及びコンデンサの等値直列抵抗(ESR)の減少に有利に作用する。しかも、窒素原子は酸化タンタル皮膜からタンタルマトリクスに酸素原子が移動するのを抑制でき、従って窒素を含有するタンタル陽極は漏れ電流が少なく、定格電圧が高い。
タンタル粉末に窒素をドープすること及び焼結プロセスにおいてタンタル陽極に窒素をドープすることは、タンタル粉末生産者及びコンデンサ製造業者にとって、タンタル粉末及びタンタルコンデンサの性能を改善する重要な技術である。
中国特許出願公開第1108036号明細書には、コンデンサグレードの粉末、電極を作製し、そしてそれから漏れ電流特性の低下した完成品のコンデンサを作製する方法が開示されている。その粉末は、第VB族の原料物質を500〜7000ppmの窒素及び700〜3000ppmの酸素と反応させることにより作製される。この方法は密閉レトルト内で実施され、そこでタンタル粉末とマグネシウムの混合物を3時間最高900℃まで加熱し、その後400℃〜800℃まで冷却し、窒素ガス、アンモニア又は窒化マグネシウムガスのうちの少なくとも1つから選択した窒素源をレトルト内に導入した。
中国特許出願公開第1426334号明細書には、熱処理中に、すなわち脱酸素工程に先立って、200〜350℃の充分な温度でバルブメタル粉末を窒化することを含む、窒化バルブメタルの作製方法が開示されている。
上述の方法の窒化温度が高いことに起因して、タンタル及びニオブは窒素と急速に反応する。更に、反応装置内の窒素濃度が均一でないことから、異なる粒子間の窒素分布を均一にするのは困難である。
中国特許出願公開第1433485号明細書には、金属化合物を還元剤で還元しながら、窒素含有ガスを反応系内に導入して金属を生じさせ、同時に窒素を金属中に取込ませる方法が提示されている。中国特許出願公開第1872461号明細書には、窒素を含有する金属粉末を製造する方法であり、金属塩を還元剤で還元し、希釈塩中で還元させて金属を生成する方法であって、金属化合物、還元剤及び希釈塩を含む反応溶融物を収容する空間内に窒素含有ガスを導入して、金属を生成させ金属内部に窒素を取込む方法が開示されている。これら2つの窒化方法は、800℃以上の温度で実施される。当該方法では、金属を含む金属化合物を還元する際に、生成されたばかりの金属原子は、800℃以上の温度では窒素含有ガスとの反応性が強く、金属窒化物を形成する。更に、窒素は、溶融塩で被覆された金属粒子の表面全体と接触するのでなく金属粒子の一部分のみと接触するため、粒子間の窒素含有量は均一にならない。その後の熱処理で粒子自体の内部及び接触した粒子の間に一部の窒素を均一に含有させることができるものの、全ての粒子間の窒素含有量の均一性については不利な点が存在する。
国際公開第02/04152号パンフレットには、ロータリーキルン内において窒素雰囲気中で撹拌しながらタンタル又はニオブ粉末を850℃まで加熱して、粉末中に窒素を取込む窒素処理工程を含む方法が開示されている。この方法もやはり高温で実施されることから、おそらく窒化タンタルが生成される。更に、この方法は製造コストが高く複雑である。その上、異なる窒素濃度をもつタンタル粒子は異なる特性を有する。例えば、高い窒素濃度をもつ粒子は高い硬度を有し、それからプレス加工されたペレットは圧壊強度が低い。高い窒素濃度のタンタル粒子を低窒素濃度のタンタル粒子と共に焼結するのは困難である。異なる窒素濃度を有するタンタル粒子を用いてプレス加工されたペレットは圧壊強度が低い。しかも、それから焼結されたペレットは低い圧壊強度を有し、その焼結ネック部は薄いか又は大きく、その結果、この焼結ペレットから製造されたコンデンサは漏れ電流が多く、電気性能が不十分になる。
上述の問題を回避するためには、バルブメタル粒子間の窒素含有量が全体にわたり均一で且つ粒子が本質的に窒化物を含有していないことが望ましい。更に、バルブメタル粒子を作製するためには、高温処理に起因する上述の問題を回避するように温度が低い方法が求められている。
上述の問題点を考慮に入れて、本発明の目的は、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子を提供することにある。本発明の別の目的は、本質的に窒化物を含まないバルブメタル粒子を提供することにある。本発明の更なる目的は、1つ以上の上述の性能を有するバルブメタル粉末を作製するための方法を提供することにある。
以下の解決策によって、本発明は前記目的を実現する。
本発明の第1の実施形態においては、粒子の窒素含有量の相違比率が20%以下である、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子が提供される。
本発明の第2の実施形態においては、バルブメタル粒子を窒素含有ガス雰囲気中において200℃以下の温度で2時間以上加熱する、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子を作製する方法が提供される。
本発明の第3の実施形態においては、圧壊強度が10〜80N、好ましくは15〜70N、より好ましくは18〜65Nである、バルブメタル粒子からプレス加工されたグリーンペレットが提供される。
本発明による窒素ドーピングの反応レトルトの概略図である。 窒素ドープされた例1、例2及び例4の試料採取位置の概略図である。 窒素ドープされた例3及び比較例1の試料採取位置の概略図である。
本明細書内において、ppm単位は、別段の指示のない限り、質量による百万分の一の部数を表わす。
本出願で使用されるように、また当業者にとって周知であるように、粒子の大きさを表現するためにメッシュを使用する場合、メッシュ値の前の「+」又は「−」はそれぞれ、粒子が前記メッシュ値の篩目を「通過不能」であるか又は「通過可能」であること、すなわち、粒子の直径が、記述されたメッシュのサイズよりも「大きい」か又は「小さい」ことを表わしている。例えば「−80メッシュ」というのは、粒子の直径が「80メッシュより小さい」ことを表わし、これは「180μmより小さい」に対応し、またそれと相応して、「+100メッシュ」は、その粒子が「150μmより大きい」ことを表わす。従って、「−80〜+100メッシュ」の粒子は、その粒子が「180μm未満、150μm超」であることを表わしている。
実施形態部分では、本明細書はタンタル粒子又はニオブ粒子に関しているが、当業者であれば合理的に予想できるように、本発明はその他のバルブメタル、例えばアルミニウム及びバナジウムにも適用可能である。
本発明によれば、当業者にとって公知の任意の方法により作製されたあらゆるタンタル粉末又はニオブ粉末を原料として使用することができる。例えば、タンタル又はニオブを含有する化合物をナトリウムで還元することにより生産されたタンタル又はニオブ粉末、タンタル又はニオブ酸化物を金属又は金属水素化物で還元することで作製されたタンタル又はニオブ粉末、あるいは水素化金属からミル粉砕されたタンタル又はニオブ粉末。本発明に従って、タンタル又はニオブ粉末である原料を球状に造粒し、真空中850℃〜1700℃で熱処理し、続いて200℃以下まで冷却して、その後窒素ドープするか、あるいは、熱処理したタンタル粉末又はニオブ粉末をマグネシウム粉末と混合し、脱酸素に至るまで700℃〜1000℃の温度で加熱し、次いで200℃以下まで冷却して、その後窒素ドープし、そして生成物を鉱酸で洗浄して酸化マグネシウム及び残留金属マグネシウムを除去した。本発明においては、原料としての金属粒子を得るのに、当業者にとって公知の技術、例えば中国特許第1023543号明細書、中国特許第1068809号明細書、中国特許第1073480号明細書、中国特許第1069564号明細書、中国特許第1169643号明細書、中国特許第1278804号明細書、及び中国特許出願公開第1899730号明細書に記されているような方法、を使用することができ、これらの特許文献の全ては、本明細書に参照によりその全体が取り入れられる。
タンタル粒子又はニオブ粒子などのバルブメタル粒子は、結節状、角張った形状、フレーク状、又はそれらの任意の組合せなどの、任意の形状のものでよい。バルブメタル粒子の原料のBET比表面積に特に制限はなく、それは0.4m2/g〜10m2/g、好ましくは0.5m2/g〜10m2/gの範囲内であることができるが、これに限定はされない。
図1は、本発明において使用される窒素ドーピング反応装置の概略図である。密閉反応チャンバ1は窒素ドーピングに使用される反応装置であり、タンタル又はニオブ粒子3などのバルブメタルをトレイ2に入れ、電気抵抗加熱線4が反応チャンバ1を加熱し、反応チャンバ内の温度を熱電対5で測定する。温度制御システムのEurotherm Controls 2604(図示せず)を温度測定システム(図示せず)と接続する。反応チャンバ内の金属粒子の部位の温度を、前もって設定したプログラムによって制御する。真空パイプ及び通気パイプ6と、窒素含有ガスの投入用入口パイプ7、そして不活性ガス(例えばAr)の投入用入口パイプ8が、蓋に位置している。
本発明の一実施形態において、窒素ドーピングは、タンタル又はニオブ粒子などのバルブメタル粒子の表面の熱酸化物皮膜を除去した後で行うことができる。熱酸化物皮膜を除去する方法に特に制限はない。例えば、タンタル粒子の熱酸化物皮膜を除去する方法は、タンタル粒子を非酸化雰囲気中で750℃超まで加熱し、次に非酸化雰囲気中で窒素ドーピング温度まで冷却して窒素をドープするものでよい。あるいは、タンタル粒子又はニオブ粒子をMg還元によって熱処理又は脱酸素処理し、次に非酸化雰囲気中で窒素ドーピング温度まで冷却して窒素をドープする。
本発明の一実施形態において、反応チャンバ内に投入されるバルブメタル粒子はタンタル又はニオブ粒子であり、バルブメタル粒子のための窒素ドーピングガスは窒素含有ガス、例えば窒素ガスである。窒素含有ガスのその他の例としては、純粋窒素を含有するガスと、加熱により窒素ガスを発生する窒素発生ガス、例えばアンモニアなど、が挙げられる。窒素ガスを使用する場合、好ましくは純度99.99%の窒素ガスを用いる。
タンタル粒子又はニオブ粒子の窒素ドーピングを窒素ガスで行う場合、窒素ガスの圧力は0.1MPa以上である。窒素ドーピングプロセスでは、圧力が下がった場合、所定の圧力に達するように一定体積の窒素ガスを補充する必要がある。高い窒素ガス圧が、金属表面全体にわたり充分な窒素ガスを確保する。窒素ガスの圧力が高くなればなるほど、窒素ガス拡散速度は速くなる。しかし、窒素ガスの圧力が高すぎると、チャンバの機械的特性に対する要件が増えるが、窒素ドーピングの効果は実質的に向上せず、従ってコストを考慮すると、窒素ガス圧が高すぎることは好ましくない。窒素ガス圧は好ましくは0.10〜0.30MPa、好ましくは0.12〜0.30MPa、より好ましくは0.12〜0.20MPaの範囲内にある。その他の窒素含有ガスを使用する場合、ガス圧力は上述の範囲でよい。
本発明の方法によると、タンタル又はニオブ粒子などのバルブメタルは、200℃以下の温度において窒素含有ガス中で窒素ドープされる。この温度範囲内では、窒素はバルブメタルと急激に反応せず、そしてNbN0.4〜0.5、Nb2N、NbN0.8〜0.9、NbN、TaN0.4〜0.5、TaN0.8〜0.9、TaNなどのような窒化物は本質的に生成されない。窒素は、200℃以下の温度ではバルブメタルのマトリクス中にゆっくりと拡散する。窒素ドーピングのための好ましい温度は、120℃以上200℃以下である。加熱時間は2時間以上、好ましくは3〜12時間、より好ましくは3〜10時間である。窒素ドーピング処理中の所定温度からの逸脱は、±5℃の範囲内である。
本発明は、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子を提供し、前記バルブメタル粒子間の窒素含有量の相違比率は20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以下である。単一粒子においては、単一バルブメタル粒子内の窒素濃度分布は均一であっても不均一であってもよい。例えば、粒子の表面と中心における窒素濃度は同一であってもなくてもよい。本発明の一実施形態では、表面の窒素濃度は単一粒子内の中心における窒素濃度よりも高い。
本発明の一実施形態に従って提供されるバルブメタル粒子はタンタル粒子である。本発明の別の実施形態に従って提供されるバルブメタル粒子はニオブ粒子である。
本出願において、粒子間の窒素含有量の相違比率(difference ratio)は、図2に示したるつぼ内の異なる位置A、B、C、D、E、F、H、Iにおける粒子の窒素含有量の相違比率を表わし、試料は窒素ドープされた粒子をるつぼ内で混合する前に採取する。図2中の位置A、B、C、D、E、F、G、H、Iは以下のように配置される。すなわち、Aはトレイの中心にあり、BADの線とCAEの線は互いに直交し、FAHの線とIAGの線はBADの線と45℃をなして交差する。B、C、D、Eはトレイの半径の中間にあり、F、G、H、Iはトレイの縁端にある。試料をA、B、C、D、E、G、H、Iの位置で採取し、その窒素含有量を測定する。異なる位置におけるこれらの粒子の窒素含有量の相違比率が20%以下である場合、すなわち粒子の窒素含有量の最大相違比率が20%以下である場合、タンタル粉末又はニオブ粉末の同一バッチの粒子間の窒素含有量の相違比率は20%以下である。粒子間の窒素含有量の最大相違比率は、A、B、C、D、E、F、G、H、Iの試料における最高窒素含有量から最低窒素含有量を減じて得られた値を、上記9つの試料の平均値で除して百分率で表示したものである。
上で説明した窒素含有量の相違比率の定義は、図3の試料採取位置にも適用可能である。図3では、3枚のトレイが窒素ドーピング反応チャンバ内のプレート上に並置されている。図3には9つの位置が示され、ここでb、e、hはそれぞれトレイの中心にあり、a、c、d、f、g、iはトレイの縁端にある。
窒素ドープされたタンタル粒子又はニオブ粒子は、任意選択的に、酸化マグネシウム及び未反応のマグネシウムを除去する目的で、硫酸、塩酸、硝酸又はフッ化水素酸などの無機酸を用いて浸出される。粒子の酸素含有量及び窒素含有量を測定し、その窒素含有量は100ppm〜6000ppm、好ましくは200〜5000ppm、より好ましくは300〜4000ppmの範囲内にあり、酸素含有量は1000〜12000ppm、好ましくは1500〜10000ppmの範囲内にある。
好ましい実施形態においては、本発明は少なくとも2.0g/秒、好ましくは2.3g/秒の流量を有するタンタル粒子を提供する。
本発明は、上述のタンタル粒子100〜150mgを直径3mmの円筒ペレットにプレス加工した場合に、少なくとも18Nの圧壊強度を有するタンタルペレットを提供する。
本発明は、グリーンペレットの圧壊強度と比較して4倍以上である圧壊強度を有するタンタル焼結ペレットを提供し、この焼結ペレットは次のように得られる。すなわち、100〜150mgのタンタル粒子を直径3mmの円筒形ペレットにプレス加工し、このグリーンペレットを1200〜1450℃の温度で焼結する。
本発明は、30,000〜300,000μF・V/gの比静電容量を有し漏れ電流が0.5nA/μF・V未満のタンタル陽極を提供し、この陽極は以下のように得られる。すなわち、タンタル粒子を5.0〜7.0g/cm3の密度を有するペレットへとプレス加工し、ペレットを20〜30分間1200〜1450℃の温度で焼結させて焼結ペレットを形成し、次に焼結ペレットを16〜40Vの電圧で電気化学的に処理して陽極にする。
好ましい実施形態において、本発明は、少なくとも1.0g/秒の流量を有するニオブ粉末を提供する。
本発明は、40,000〜400,000μF・V/gの比静電容量を有し漏れ電流が0.8nA/μF・V未満であるニオブ粉末から作られた陽極を提供し、この陽極は以下のように得られる。すなわち、ニオブ粒子を2.5〜3.5g/cm3の密度を有するペレットへとプレス加工し、ペレットを20〜30分間1100〜1300℃の温度で焼結して焼結ペレットを形成し、次に焼結ペレットを16〜40Vの電圧で電気化学的に処理して陽極にする。
本明細書で開示されているデータは、以下のように測定される。すなわち、タンタル又はニオブ粒子などのバルブメタル粒子の窒素含有量は、蒸留分別−ネスラー分光光度法によって測定し、粉末の硫動性、BET比表面積は、中国特許出願公開第1899730号明細書に開示されている方法に従って測定する。グリーンペレットの圧壊強度と焼結ペレットの圧壊強度は、5つの試料の平均値であり、以下のように測定した。すなわち、5つのペレット又は焼結ペレット(円筒)を、円筒の軸線が上部及び下部プレートと平行になるように、コンピュータ制御される汎用試験機(CMT8202)の下部プレート上に設置し、2mm/分の速度でプレスし、ペレットが圧壊された時点で加えられていた圧縮力を圧壊強度(N)と定義する。タンタル又はニオブ粉末の湿潤電気性能は、以下のように測定した。すなわち、80℃の0.1(wt%)H3PO4の溶液中で陽極を電気化学的に形成させ、陽極の漏れ電流を25℃の0.1(wt%)H3PO4溶液中で試験し、陽極の比静電容量(CV)と誘電正接(tgδ)を25℃の20(wt%)H2SO4溶液中で試験した。
本発明を、本発明を純粋に例示するものとして意図されている以下の例によって更に説明する。
(例1)
フルオロタンタル酸カリウムをナトリウムで還元して得られた10キログラムの量のタンタル粒子を粒状にし、70ppmのリンをドープし、粒状にした粒子をその後30分間1320℃で熱処理し、この熱処理したタンタル粒子を次いで80メッシュの篩で選別して−80メッシュのタンタル粒子を得た。得られた粒子のBET比表面積は0.55m2/gである。上で得られたタンタル粒子を1.5(wt%)のマグネシウム粉末と混合し、タンタルのトレイに入れ、次いでこの混合粉末を入れたトレイを図1に示した反応チャンバに入れ密閉した。温度を真空中で930℃まで上昇させ、3時間保持し、その後入口パイプ8を通してアルゴンガスを充填して粒子を冷却した。内容物の温度が確実に130℃に達し安定化した後、反応チャンバを真空パイプ6により100Pa未満の圧力まで減圧し、反応チャンバ内に窒素ガスを導入してその圧力が0.12MPaに達するようにした。温度を140±5℃の範囲内で制御し、4時間保持した。温度を保持している間、熱電対により測定した温度は138℃〜143℃の範囲内にあり、窒素ガスの圧力は0.119〜0.120MPaの範囲内にあった。保持後に、粉末を周囲温度まで冷却して取り出した。A、B、C、D、E、F、G、H、I(図2)の9つの位置から試料を採取した。9つの試料の窒素含有量を測定した。
例1の9つの試料の平均窒素含有量は311.7ppmであり、そのうちで最高の窒素含有量は325ppm、最低の窒素含有量は305ppmであり、粒子間の窒素含有量の最大相違比率は6.4%である。詳しいデータは表1に列挙した。
当業者に公知の方法に従ってタンタル粒子を硝酸水溶液と混合して浸出し、中性になるまで脱イオン水で洗浄し、その後乾燥させた。乾燥したタンタル粒子の酸素及び窒素含有量を測定し、データを表1にまとめた。タンタル粒子の流量を測定した。結果は5.6g/秒である。例1で作製したタンタル粉末をプレス加工して円筒形状の複数のグリーンペレットにし、その各々の粉末重量は約150mg、直径は3mm、密度は5.5g/cm3であった。グリーンペレットの圧壊強度を5個のペレットで測定した。結果は64.07Nである。上述のグリーンペレットを20分間約1450℃の真空炉内で焼結させて、焼結ペレットを形成させた。焼結ペレットの焼結収縮を測定した。焼結ペレットを、約80℃の0.1wt%亜リン酸溶液中にて40Vで2時間保持することによって陽極酸化し、誘電性酸化物皮膜を備えた電解コンデンサ陽極を形成した。陽極の漏れ電流を約25℃の0.1wt%亜リン酸溶液中で試験し、陽極の比静電容量(CV)と誘電正接(tgδ)を25℃の20wt%硫酸溶液中で試験する。陽極の焼結収縮、比静電容量(CV)及び誘電正接(tgδ)を表2にまとめた。
(例2)
フルオロタンタル酸カリウムをナトリウムで還元して得られた10キログラムの量のタンタル粉末を粒状にし、80ppmのリンをドープし、粒状にした粒子をその後30分間1200℃で加熱して、冷却後に排出し、その後タンタル粒子を80メッシュの篩で選別して−80メッシュのタンタル粉末を得た。この−80メッシュのタンタル粒子のBET比表面積は1.05m2/gであり、窒素含有量は60ppmである。上で処理したタンタル粒子を1.8wt%のマグネシウム粉末と混合し、タンタルのトレイに入れ、次いでこの粉末混合物を入れたトレイを図1に示した反応装置に入れて密閉した。粉末を100Pa未満の真空レベルで約900℃まで3時間加熱し、その後入口パイプ8からアルゴンガスを充填して内容物を冷却し、内容物の温度が確実に180℃に達し安定化してから、反応装置を真空パイプ6により100Paより低い圧力まで減圧した。入口パイプ7を通して反応装置内に窒素ガスを導入して、反応装置の圧力が0.13MPaに達するようにした。温度を180±5℃の範囲内で制御し、5時間保持した。熱電対4により調べた温度は178℃〜183℃の範囲内にあり、反応装置内の圧力は0.128〜0.130MPaの範囲内に保った。粉末を周囲温度まで冷却して取り出した。A、B、C、D、E、F、G、H、I(図2)の9つの位置から試料を採取した。9つの試料の窒素含有量を測定した。
9つの試料の平均窒素含有量は431.1ppmであり、そのうちで最高の窒素含有量は445ppm、最低の窒素含有量は420ppmであり、粒子間の窒素含有量の相違比率は5.8%である。詳しいデータは表1に列挙した。
当業者に公知の方法に従ってタンタル粒子を硝酸水溶液と混合しで浸出し、中性になるまで脱イオン水で洗浄し、その後乾燥させた。乾燥したタンタル粒子の酸素及び窒素含有量を測定し、データを表1にまとめた。タンタル粒子の流量は5.6g/秒である。
例2で作製したタンタル粉末をプレス加工して円筒形状の複数のグリーンペレットにし、その各々の粉末重量は約150mg、直径は3mm、密度は5.0g/cm3であった。グリーンペレットの圧壊強度を5個のペレットで測定した。結果は40.18Nである。上述のグリーンペレットを30分間約1300℃の真空炉内で焼結させて、焼結ペレットを形成させた。焼結ペレットの焼結収縮を測定した。焼結ペレットを、約80℃の0.1wt%亜リン酸溶液中にて40Vで2時間保持することにより陽極酸化し、誘電性酸化物皮膜を備えた電解コンデンサ陽極を形成した。陽極の漏れ電流を約25℃の0.1wt%亜リン酸溶液中で試験し、陽極の比静電容量(CV)と誘電正接(tgδ)を25℃の20wt%硫酸溶液中で試験する。陽極の焼結収縮、比静電容量(CV)及び誘電正接(tgδ)を表2にまとめた。
(例3)
フルオロタンタル酸カリウムをナトリウムで還元して得られた12キログラムの量のタンタル粉末を粒状にし、120ppmのリンをドープした。粒状にした6キログラムの量の粒子を3枚のトレイに移し、粒子の入ったトレイをプレート上に並置して真空熱処理炉に入れ30分間約1120℃で加熱し、次に加熱したタンタル粒子をアンゴンガス中で190℃まで冷却し、それから炉を13.3Paの圧力まで減圧し、炉内に純粋窒素ガスを導入し圧力を0.17MPaとし、炉の温度を188〜195℃の範囲内に制御して7時間保持した。反応装置内の圧力は0.168〜0.170MPaの範囲内であった。次に、アルゴンガス中で粉末を周囲温度まで冷却し、パッシベーションに付し、その後取り出した。a、b、c、d、e、f、g、h、i(図3)の9つの位置で試料を採取した。9つの試料の窒素含有量を測定し、結果は表1に列挙した。
例3の9つの試料の平均窒素含有量は2050ppmであり、そのうちで最高の窒素含有量は2120ppmであり、最低の窒素含有量は1960ppmであり、粒子の間の窒素含有量の相違比率は7.8%である。詳しいデータは表1に列挙した。
3枚のトレイのタンタル粒子を混合した。混合した粉末のBET比表面積は3.41m2/gであった。タンタル粒子を2.5wt%のマグネシウム粉末と混合し、約800℃で加熱して脱酸素処理し、次いで当業者に公知の方法に従って硝酸水溶液で浸出し、中性になるまで水洗浄し、その後乾燥させた。乾燥したタンタル粒子の酸素及び窒素含有量を測定し、データを表1にまとめた。タンタル粒子の流量は2.5g/秒である。
上で作製したタンタル粉末をプレス加工して円筒形状の20個のペレットにし、その各々の粉末重量は約100mg、直径は3mm、密度は5.0g/cm3であった。グリーンペレットの圧壊強度を5つのペレットで測定し、平均含有量を計算した。結果を表3に列挙した。残りの15個のペレットを約1200℃の真空炉で20分間焼結して、焼結ペレットを形成した。焼結ペレットの焼結収縮を試験した。焼結ペレットの圧壊強度を5つのペレットで測定した。結果は表3に列挙した。例3において、グリーンペレットの圧壊強度は19.68Nであり、焼結ペレットの圧壊強度は79.91Nであって、これはグリーンペレットの圧壊強度の4.06倍であった。残りの10個のペレットを、約80℃、20Vで2時間0.1wt%の亜リン酸溶液中に保持することによって陽極酸化し、電解コンデンサ陽極を形成した。陽極の焼結収縮、比静電容量(CV)及び誘電正接(tgδ)を測定し、結果を表2にまとめた。
(比較例1)
例3の6キログラム量の粉末を粒状にしたタンタルを、例3の条件に従って加熱した。熱処理が完了したなら、投入したタンタル粉末をアルゴンガス中で350℃まで冷却し、次に13.3Paの圧力まで炉を減圧し、次いで炉内に純粋窒素ガスを導入し圧力を0.01MPaにし、そして0.11MPaの圧力になるまでアルゴンを充填した。炉の温度を1時間で350℃から410℃まで上昇させ、その後アルゴンガス中で粉末を周囲温度まで冷却し、パッシベーションに付した後に取出した。a、b、c、d、e、f、g、h、i(図3)の9つの位置から試料を採取した。9つの試料の窒素含有量を測定し、結果を表1に列挙した。
比較例1の9つの試料の平均窒素含有量は2487ppmであり、そのうちで最高の窒素含有量は3850ppm、最低の窒素含有量は1860ppmであり、粒子間の窒素含有量の相違比率は80%である。詳しいデータは表1に列挙した。
3枚のトレイの比較例1のタンタル粒子を混合した。混合した粉末のBET比表面積は3.45m2/gであった。タンタル粒子を例3の通りにマグネシウムで脱酸素処理した。タンタル粒子の酸素及び窒素含有量を測定した。データは表1にまとめてある。タンタル粒子の流量は2.4g/秒である。
グリーンペレット及び焼結ペレットの圧壊強度を例3の通りに測定した。結果を表3に列挙する。電気特性を例3の通りに測定した。結果を表2に列挙した。
表2及び表3の試料3と比較例1のデータを比較すると、窒素を不均一に含有する比較例1のタンタル粒子は例3よりも高い酸素含有量、低いグリーンペレット圧壊強度、低い焼結ペレット圧壊強度を有することがわかる。焼結ペレットの圧壊強度はグリーンペレットの圧壊強度の3.43倍である。例3の漏れ電流は比較例3よりも少ない。
(例4)
還元用金属を用いた酸化ニオブの熱還元から得た5キログラムの量のニオブ粉末を粒状にし、熱処理した。加熱したニオブ粒子のBET比表面積は5.82m2/g、窒素含有量は60ppmである。上で処理したニオブ粒子を2.5wt%のマグネシウム粉末と混合し、ニオブのトレイに入れ、次にこの混合粉末を入れたトレイを図1の通りの反応装置内に入れ、密閉した。粉末を3時間100Pa未満の真空レベルで約800℃まで加熱し、次に入口パイプ8からアルゴンガスを充填して内容物を冷却した。内容物の温度が確実に190℃に達し安定化してから、反応装置を100Pa未満の圧力まで減圧し、その後入口パイプ7を通して反応装置内に窒素ガスを導入して反応装置の圧力が0.18MPaに達するようにした。内容物の温度を190±5℃の範囲内に制御し、9時間保持した。熱電対4により調べた温度は189℃〜195℃の範囲内にあり、反応装置内の窒素圧力は0.178〜0.180MPaの範囲内にあった。その後、粉末を周囲温度まで冷却して取り出した。A、B、C、D、E、F、G、H、I(図2)の9つの位置から試料を採取した。9つの試料の窒素含有量を測定した。結果を表1に列挙した。
例4の9つの試料の平均窒素含有量は3195ppmであり、そのうちで最高の窒素含有量は3280ppm、最低の窒素含有量は3100ppmであり、粒子間の窒素含有量の相違比率は5.6%である。
当業者に公知の方法に従ってニオブ粒子を硝酸水溶液と混合して浸出し、中性になるまで脱イオン水で洗浄し、その後乾燥させた。乾燥したニオブ粒子の酸素及び窒素含有量を測定し、データを表1にまとめた。ニオブ粒子の流量は2.5g/秒である。
例4で作製したニオブ粉末をプレス加工して円筒形状の複数のグリーンペレットにし、その各々の粉末重量は約100mg、密度は3.0g/cm3であった。グリーンペレットの圧壊強度を5個のペレットで測定した。結果は33.05Nである。上述のグリーンペレットを20分間約1150℃の真空炉内で焼結して、焼結ペレットを形成した。焼結ペレットの焼結収縮を測定した。焼結ペレットを、約80℃の0.1wt%亜リン酸溶液中に20Vで2時間保持することによって陽極酸化し、誘電性酸化物皮膜を備えた電解コンデンサ陽極を形成した。陽極の漏れ電流を約25℃の0.1wt%亜リン酸溶液中で試験し、陽極の比静電容量(CV)及び誘電正接(tgδ)を25℃の20wt%硫酸溶液中で試験する。陽極の焼結収縮、比静電容量(CV)及び誘電正接(tgδ)の結果を表2にまとめた。
Figure 0005918400
Figure 0005918400
Figure 0005918400
以上説明した通り、本発明の方法により作製したタンタル粒子又はニオブ粒子は均一な窒素分布を有し、本発明の粒子から作られたグリーンペレット及び焼結ペレットは両方とも、高い圧壊強度を有し、電気特性が改善された。
現時点で本発明の好ましい実施形態と考えられるものを示し説明してきたが、当業者には、特許請求の範囲により規定されている通りの本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな変更及び改変をこれに加えることができるということは明白であろう。

Claims (7)

  1. バルブメタル粒子を窒素ガス分圧が0.10〜0.30MPaの窒素含有ガスの雰囲気中に静置し、そして120〜200℃の温度で2時間以上加熱する、窒素を均一に含有するバルブメタル粒子の作製方法。
  2. 前記窒素含有ガスが、純粋窒素ガス及び/又は加熱により窒素ガスを発生させることのできる窒素発生ガスを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記窒素ガス分圧が0.12〜0.30MPaである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記窒素ガス分圧が0.12〜0.20MPaである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記バルブメタル粒子を3〜10時間加熱する、請求項1に記載の方法。
  6. 加熱中の温度の変動が±5℃の範囲内にある、請求項1に記載の方法。
  7. 前記バルブメタル粒子のベースメタルがタンタル又はニオブである、請求項1に記載の方法。
JP2015011026A 2008-01-11 2015-01-23 バルブメタル粒子の作製方法 Active JP5918400B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN200810002930.5 2008-01-11
CNB2008100029305A CN100528418C (zh) 2008-01-11 2008-01-11 含氮均匀的阀金属粉末及其制造方法,阀金属坯块和阀金属烧结体以及电解电容器的阳极

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010541675A Division JP2011510168A (ja) 2008-01-11 2008-10-13 バルブメタル粒子及びその作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015127457A JP2015127457A (ja) 2015-07-09
JP5918400B2 true JP5918400B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=39918472

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010541675A Withdrawn JP2011510168A (ja) 2008-01-11 2008-10-13 バルブメタル粒子及びその作製方法
JP2015011026A Active JP5918400B2 (ja) 2008-01-11 2015-01-23 バルブメタル粒子の作製方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010541675A Withdrawn JP2011510168A (ja) 2008-01-11 2008-10-13 バルブメタル粒子及びその作製方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US8238078B2 (ja)
EP (1) EP2237910B1 (ja)
JP (2) JP2011510168A (ja)
KR (1) KR101523580B1 (ja)
CN (1) CN100528418C (ja)
IL (1) IL206708A (ja)
MX (1) MX2010007621A (ja)
WO (1) WO2009086721A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100528418C (zh) * 2008-01-11 2009-08-19 宁夏东方钽业股份有限公司 含氮均匀的阀金属粉末及其制造方法,阀金属坯块和阀金属烧结体以及电解电容器的阳极
CN102382993B (zh) * 2011-10-09 2013-08-28 广东致远新材料有限公司 一种靶材级超高纯钽金属的制取方法
DE102013206603A1 (de) * 2013-04-12 2014-10-16 H.C. Starck Gmbh Verfahren zur Herstellung von sauerstoffarmen Ventilmetallsinterkörpern mit hoher Oberfläche
MX2015013587A (es) * 2013-12-10 2016-02-05 Ningxia Orient Tantalum Ind Co Metodo para la preparacion de polvo de tantalio de grado condensador con alto contenido de nitrogeno, el polvo de tantalio de grado condensador preparado a traves del mismo, y el anodo y el condensador preparados a partir del polvo de tantalio.
CN105916616B (zh) 2014-11-03 2018-09-14 宁夏东方钽业股份有限公司 钽粉及其制造方法和由其制成的烧结阳极
CN105806836A (zh) * 2014-12-30 2016-07-27 中核北方核燃料元件有限公司 一种二氧化钍粉末及芯块中氮含量测定方法
MX2019000450A (es) * 2016-07-13 2019-09-23 Ningxia Orient Tantalum Ind Co Ltd Polvo de tantalio escamoso y metodo de preparacion del mismo.
CN111009419B (zh) * 2019-09-26 2022-05-10 宇启材料科技南通有限公司 一种涂层电极箔及制作方法和电解电容器
CN114888291B (zh) * 2022-05-20 2023-05-26 西北有色金属研究院 一种提高粉末冶金高钨钽合金塑性的方法

Family Cites Families (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3293507A (en) * 1964-04-21 1966-12-20 Plessey Uk Ltd Electrolytic device comprising a sealed-container combination
US3427132A (en) * 1967-04-12 1969-02-11 Nat Res Corp Tantalum nitride powder and method for its preparation
US3466508A (en) * 1967-06-21 1969-09-09 Mallory & Co Inc P R Stabilization of solid electrolyte capacitors by means of atmospheric control
BE791139A (fr) * 1972-01-14 1973-03-01 Western Electric Co Procede pour le depot de beta-tantale dope par l'azote
US3828227A (en) * 1973-04-09 1974-08-06 Sprague Electric Co Solid tantalum capacitor with end cap terminals
CA993058A (en) * 1973-07-26 1976-07-13 George A. Shirn Solid electrolytic capacitor with embedded counterelectrode
US4090288A (en) * 1976-03-15 1978-05-23 Sprague Electric Company Solid electrolyte capacitor with metal loaded resin end caps
US4203194A (en) * 1978-07-17 1980-05-20 Sprague Electric Company Batch method for making solid-electrolyte capacitors
US4423004A (en) * 1983-03-24 1983-12-27 Sprague Electric Company Treatment of tantalum powder
US4571664A (en) * 1984-11-09 1986-02-18 Mepco/Electra, Inc. Solid electrolyte capacitor for surface mounting
US4544403A (en) * 1984-11-30 1985-10-01 Fansteel Inc. High charge, low leakage tantalum powders
FR2601186B1 (fr) * 1986-07-01 1995-06-23 Sprague France Anode poreuse en tantale pour condensateur au tantale et procede de fabrication associe
US4660127A (en) * 1985-12-17 1987-04-21 North American Philips Corporation Fail-safe lead configuration for polar SMD components
JP3725562B2 (ja) * 1992-04-24 2005-12-14 旭化成株式会社 均一窒化方法
JP2766446B2 (ja) * 1993-05-12 1998-06-18 ローム株式会社 固体電解コンデンサーの構造
EP0665302B1 (en) * 1994-01-26 2000-05-03 H.C. Starck, INC. Nitriding tantalum powder
US6238444B1 (en) * 1998-10-07 2001-05-29 Vishay Sprague, Inc. Method for making tantalum chip capacitor
US6212065B1 (en) * 1999-04-01 2001-04-03 Vishay Sprague, Inc. Capacitor pellet and lead assembly
TW464889B (en) * 1999-07-15 2001-11-21 Showa Denko Kk Niobium powder, its sintered body, and capacitor comprising the same
US6960237B2 (en) * 1999-07-15 2005-11-01 Showa Denko Kabushiki Kaisha Niobium powder, sintered body thereof and capacitor using the same
US6432161B1 (en) * 2000-02-08 2002-08-13 Cabot Supermetals K.K. Nitrogen-containing metal powder, production process thereof, and porous sintered body and solid electrolytic capacitor using the metal powder
WO2001064374A2 (en) * 2000-03-01 2001-09-07 Cabot Corporation Nitrided valve metals and processes for making the same
JP2002030301A (ja) * 2000-07-12 2002-01-31 Showa Kyabotto Super Metal Kk 窒素含有金属粉末およびその製造方法ならびにそれを用いた多孔質焼結体および固体電解コンデンサ
JP2002134368A (ja) * 2000-10-26 2002-05-10 Showa Denko Kk コンデンサ用粉体、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ
JP4187953B2 (ja) * 2001-08-15 2008-11-26 キャボットスーパーメタル株式会社 窒素含有金属粉末の製造方法
CN1169643C (zh) * 2001-09-29 2004-10-06 宁夏东方钽业股份有限公司 高比表面积钽粉和/或铌粉的制备方法
WO2003032344A1 (en) * 2001-10-02 2003-04-17 Showa Denko K.K. Niobium powder, sintered compact thereof, chemically modified product thereof and capacitor using them
JP3624898B2 (ja) * 2002-04-26 2005-03-02 昭和電工株式会社 ニオブ粉、それを用いた焼結体及びそれを用いたコンデンサ
KR100466071B1 (ko) * 2002-05-22 2005-01-13 삼성전기주식회사 고체전해 콘덴서
US6870727B2 (en) * 2002-10-07 2005-03-22 Avx Corporation Electrolytic capacitor with improved volumetric efficiency
US20060275204A1 (en) * 2003-05-05 2006-12-07 Companhia Brasileira De Metalurgia E Mineracao Process for the production of niobium oxide powder for use in capacitors
KR100568280B1 (ko) * 2003-11-14 2006-04-05 삼성전기주식회사 고체전해 콘덴서 및 그 제조방법
DE602005011773D1 (de) * 2004-04-15 2009-01-29 Jfe Mineral Co Ltd Tantalpulver und dieses verwendender festelektrolytkondensator
US7161797B2 (en) * 2005-05-17 2007-01-09 Vishay Sprague, Inc. Surface mount capacitor and method of making same
WO2007036087A1 (en) * 2005-09-29 2007-04-05 Ningxia Orient Tantalum Industry Co., Ltd Methods for spherically granulating and agglomerating metal particles and the metal particles prepared thereby, anodes made from the metal particles
KR100755655B1 (ko) * 2006-06-02 2007-09-04 삼성전기주식회사 칩 형 콘덴서
KR100826391B1 (ko) * 2006-07-18 2008-05-02 삼성전기주식회사 칩형 고체 전해콘덴서
KR100878412B1 (ko) * 2006-09-28 2009-01-13 삼성전기주식회사 탄탈륨 캐패시터
CN100577574C (zh) * 2007-08-25 2010-01-06 宁夏东方钽业股份有限公司 低价氧化铌或铌粉的制备方法
KR100914890B1 (ko) * 2007-12-17 2009-08-31 삼성전기주식회사 고체 전해 콘덴서 및 그 제조방법
KR100917027B1 (ko) * 2007-12-17 2009-09-10 삼성전기주식회사 고체 전해 콘덴서 및 그 제조방법
KR100939765B1 (ko) * 2007-12-17 2010-01-29 삼성전기주식회사 고체 전해 콘덴서 및 그 제조방법
CN100528418C (zh) * 2008-01-11 2009-08-19 宁夏东方钽业股份有限公司 含氮均匀的阀金属粉末及其制造方法,阀金属坯块和阀金属烧结体以及电解电容器的阳极
CN101574741B (zh) * 2009-06-25 2011-05-18 宁夏东方钽业股份有限公司 电容器用钽粉的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
US8238078B2 (en) 2012-08-07
EP2237910A4 (en) 2018-03-14
US20090180240A1 (en) 2009-07-16
CN101234425A (zh) 2008-08-06
MX2010007621A (es) 2010-11-12
IL206708A0 (en) 2010-12-30
JP2015127457A (ja) 2015-07-09
KR20100113559A (ko) 2010-10-21
JP2011510168A (ja) 2011-03-31
EP2237910A1 (en) 2010-10-13
KR101523580B1 (ko) 2015-05-28
EP2237910B1 (en) 2020-05-06
WO2009086721A8 (en) 2019-12-26
CN100528418C (zh) 2009-08-19
WO2009086721A1 (en) 2009-07-16
IL206708A (en) 2014-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5918400B2 (ja) バルブメタル粒子の作製方法
RU2405659C2 (ru) Способ получения порошков клапанных металлов
CZ315994A3 (en) Process for producing tantallum powder of high quality and a high-capacitance electrode with low leads produced from this powder
CN101298340A (zh) 制造低氧化铌的方法
CZ305289B6 (cs) Práškové směsi tantalu a nitridu tantalitého nebo niobu a nitridu niobitého pro substráty elektrolytických kondenzátorů
BRPI0611216B1 (pt) Método para tratar termicamente um pó de tântalo quimicamente reduzido
JP2002206105A (ja) タンタル粉末の製法、タンタル粉末およびタンタル電解コンデンサ
JP5266427B1 (ja) コンデンサの陽極体の製造方法
AU2004203302C1 (en) Process for producing capacitors
KR101838989B1 (ko) 높은 질소 함량을 갖는 캐퍼시터급 탄탈럼 파우더의 제조방법, 그로부터 제조된 캐퍼시터급 탄탈럼 파우더 및 탄탈럼 파우더로 제조된 캐퍼시터와 애노드
CN104495929B (zh) 低价氧化铌粉末及其制备方法
JP2002030301A (ja) 窒素含有金属粉末およびその製造方法ならびにそれを用いた多孔質焼結体および固体電解コンデンサ
CN101052488A (zh) 阀金属粉末的脱氧
TW201446361A (zh) 鈮電容器陽極用化學合成體及其製造方法
JP5613861B2 (ja) 固体電解コンデンサの陽極体
WO2018010108A1 (zh) 一种片状钽粉及其制备方法
TW201446360A (zh) 鈮電容器陽極用化學合成體及其製造方法
KR101616559B1 (ko) 탄탈륨 분말의 제조방법
JPWO2015107749A1 (ja) タングステン固体電解コンデンサ素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5918400

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250