JP5917252B2 - ワイヤソー - Google Patents
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Description
前記の構成において、前記第1及び第2リールと加工用ローラとの間にワイヤの走行を案内するための複数のガイドローラを設け、前記第1磁石を互いに離れて配置されたガイドローラ間を走行するワイヤに対応して設けるとよい。
以下に、この発明を具体化したワイヤソーの第1実施形態を図1〜図5に従って説明する。
このワイヤソーの運転時には、各第1磁石28がワイヤ15と近接する位置に配置される。この状態で、一方のリール16または17に巻き付けられたワイヤ15が、トラバースローラ24または25、ダンサローラ221または231、ガイドローラ26または27をそれぞれ介して、加工用ローラ18,19上に導かれて、両加工用ローラ18,19間で周回走行される。それとともに、加工用ローラ18,19から繰り出されるワイヤ15が、ガイドローラ27または26、ダンサローラ231または221、トラバースローラ25または24をそれぞれ介して、他方のリール17または16に巻き取られる。
このワイヤソーの運転時には、互いに離れて配置されている各ガイドローラ26,27とダンサローラ221,231との間において、第1磁石28により走行中のワイヤ15が吸引されて、ワイヤ15が緊張され、その緊張によってワイヤ15の振動が抑制される。よって、ワイヤ15の振動に起因してワイヤ切れを生じたり、ワーク20の加工に悪影響を及ぼしたり、ダンサローラ221,231やガイドローラ26,27が偏磨耗したりするおそれを防止することが可能になる。
(1) このワイヤソーにおいては前記第1及び第2リール16,17のうちの少なくとも一方のリールと加工用ローラ18,19との間のワイヤ走行経路において、ガイドローラ間を走行するワイヤ15に対応して、そのワイヤ15に近接するようにワイヤ15を吸引する第1磁石28が設けられている。このため、このワイヤソーの運転時には、ワイヤ15用のリール16,17と加工用ローラ18,19との間において、ガイドローラ間に張られたワイヤ15が第1磁石28により吸引されて緊張されながら走行される。よって、ワイヤ15に振動が発生することを抑制することができ、ワイヤ15の振動に起因してワイヤ切れを生じたり、ワーク20の加工に悪影響を及ぼしたりするおそれを防止することができる。
(2) このワイヤソーにおいては、前記第1磁石28が互いに離れて配置されたローラ221,26間及び231,27間の位置に設けられている。このため、ガイドローラの個数を少なくして、ローラ221,26間及び231,27間におけるワイヤ15の走行距離が長くなった場合でも、そのガイドローラ間においてワイヤ15に振動が生じることを有効に抑制することができる。言い換えれば、ガイドローラの個数を少なくすることが可能になるため、ワイヤ15にねじれが生じたりするおそれを少なくすることができるとともに、ワイヤ15の案内構造を簡素化できる。
次に、この発明を具体化したワイヤソーの第2実施形態を前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
(4) この実施形態においては、バネ43の付勢力及びソレノイド42の励磁により、第1磁石28がワイヤ15に対して接近する位置と離間する位置とに移動配置されるようになっている。このため、第1磁石28が作業者による位置変更の難しい箇所に配置されている場合でも、ソレノイド42の遠隔位置からの励消磁操作により、第1磁石28をワイヤ15に対して容易に接近離間させることができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 加工用ローラ18,19の内側近傍位置に配置される第2磁石31を、図7に示すように、磁性材よりなる筒状のホルダ311と、そのホルダ311内の両端部に収容された一対の永久磁石よりなる棒状磁石片312と、両棒状磁石片312間に介装された棒状磁性体313とより構成すること。
・ 第1磁石28を一方のリール16または17と加工用ローラ18,19との間のワイヤ経路に設けること。
・ 本発明は、この実施形態のワイヤソーに限らず、他の形態のワイヤソーに用いることもできる。例えば、加工用ローラ18,19と、ワイヤ用リール16,17との間のワイヤ走行経路に設けるガイドローラの数を極力減らし、ガイドローラを図8(a)に示すように1個または図8(b)に示すようにゼロとしたワイヤ案内構成を有するワイヤソーに適用することもできる。なお、図8(a)(b)のようにガイドローラを1個またはゼロにした構成においては、ワイヤ15が定位置を走行するように、リール16,17がワイヤ15の繰出しや巻取りにともなって矢印方向にトラバース動作される。
さらに、上記実施形態により把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
前記加工用ローラ間におけるワイヤの周回域の内側においてワイヤを吸引してそのワイヤに加工用ローラの環状溝の底部側への押圧力を付与する磁石を設けたことを特徴とするワイヤソー。
Claims (3)
- 第1リールに巻き付けられたワイヤを複数の加工用ローラ間に周回させて第2リールに巻き取り、前記加工用ローラ間の位置においてワイヤによりワークに対して切断加工を施すようにしたワイヤソーであって、
前記第1及び第2リールのうちの少なくとも一方のリールと加工用ローラとの間のワイヤ走行経路において、前記ワイヤに対して張力を付与するダンサローラと、前記ワイヤを吸引して同ワイヤに緊張力を付与する第1磁石を設け、
前記加工用ローラ間におけるワイヤの周回域の内側において、前記ワイヤを吸引してそのワイヤに加工用ローラの環状溝の底部側への押圧力を付与する第2磁石を設けたことを特徴とするワイヤソー。 - 前記第1及び第2リールと加工用ローラとの間にワイヤの走行を案内するための複数のガイドローラを設け、前記第1磁石を互いに離れて配置されたガイドローラ間を走行するワイヤに対応して設けたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤソー。
- 前記第1磁石をワイヤに対して接近離間可能に対向配置したことを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤソー。
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