JP2010110839A - ウエハ切断装置、光学素子モジュールの製造方法および電子素子モジュールの製造方法 - Google Patents

ウエハ切断装置、光学素子モジュールの製造方法および電子素子モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤが張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハをより素早く切断する。
【解決手段】ワイヤ14の撓みを、ブレード19やマグネット21によってワイヤ14に力を付与することで無くすができて、ワイヤ14を水平に張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハであるセンサウエハモジュール1をより素早く水平に切断することができる。この場合に、センサウエハモジュール1は、センサウエハ2上に、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5が設けられているが、レンズウエハモジュール5およびガラス板4、さらに樹脂接着層3までをワイヤ14によりフラットに切断し、反対側からセンサウエハ2をダイサーで綺麗に切断することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、切断用ワイヤにより電子素子ウエハモジュールや光学素子ウエハモジュールなどのワークを切断して個片化するウエハ切断装置および、このウエハ切断装置を用いて電子素子モジュールを製造する電子素子モジュールの製造方法、このウエハ切断装置を用いて光学素子モジュールを製造する光学素子モジュールの製造方法に関する。
この種の従来のウエハ切断装置は、電子素子ウエハモジュールとしての撮像素子ウエハモジュールや、この撮像素子ウエハモジュールに構成される光学素子ウエハモジュールとしてのレンズウエハモジュールなどの各種のワークを切断して個片化するためのものである。
図8に示すように、従来のウエハ切断装置100として、ワークとしての積層型半導体ウエハ101を切断して個片化するためのワイヤ102および第1〜第3のローラ103〜105が設けられている。このワイヤーソー切断では、積層型半導体ウエハ101をワイヤ102の中央部で切断するため、必ずワイヤ102が上方に撓み、ワイヤーソー切断時の最終工程で撓みとり時間(ドウエル)が必要になる。このワイヤ102の撓みを抑制するために、二つの積層型半導体ウエハ101を互いに逆方向に山形に傾斜させて設置し、この二つの積層型半導体ウエハ101の山形の傾斜と、第1および第2のローラ103、104間のワイヤ102の撓みとを一致させて相対的なワイヤ102の撓みを抑制するようにしている。これを図9に示している。
図9は、引用文献1に開示されている従来のウエハ切断装置を示す要部縦断正面図である。
図9に示すように、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bを切断するためのワイヤ102は第1、第2および第3のワイヤ支持体としての第1、第2および第3のローラ103〜105に張架されている。第1および第2のローラ103、104は軸106、107に回転自在に支持され、第3のローラ105は駆動軸108に固着され、この駆動軸108は正逆転可能なモータ109に結合されている。したがって、第3のローラ105を時計回り方向に回転させると、第1および第2のローラ103、104も時計回り方向に回転し、ワイヤ102は右から左の方向(第1の方向)に移動し、また、第3のローラ105を反時計回り方向に回転させると、第1および第2のローラ103、104もこの方向に回転し、ワイヤ102は左から右の方向(第2の方向)に移動する。第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの切断はワイヤ102の移動方向を交互に変えて進める。
第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの保持手段または位置決め手段を構成する保持台110は、保持具111a、111bおよび図示されていない別の2つの保持具を配置するための4つの凹部112、113、114、115(ここでは112、113のみ図示している)を有する。積層型半導体ウエハ101a、101bは、ガラスベース116a、116bと保持具111a、111bを伴なって保持台110上に配置されるが、ここでは、保持具111a、111bを保持台110の凹部112、113内に直接に配置するのではなくて、第1および第2の傾斜板117、118を介して配置する。
第1および第2の傾斜板117、118の傾きを鎖線で示す仮想直線L1 と仮想平面S1 とを使用して説明する。ワイヤ102の第1のローラ103に接触している部分の最も第2のローラ104側の位置(第1の位置)P1と、ワイヤ102の第2のローラ104に接触している部分の最も第1のローラ103側の位置(第2の位置)P2とを結ぶ仮想直線L1 に対して、保持台110は平行に配置されている。また、保持台110の水平方向の中心は第1および第2の位置P1、P2 の中間点に一致している。
また、保持具111a、111b上に配置された第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの相互の中間点は第1および第2の位置P1 、P2 の中間点に一致している。仮想平面S1 は、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの中間点を通り且つ仮想直線L1に直交している。したがって、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101b、第1および第2の保持具111a、111b、第1および第2のガラスベース116a、116b、支持台110の左半分と右半分、第1および第2の傾斜板117、118は仮想平面S1を中心にそれぞれ対称に配置されている。仮想直線L1 に対して平行な底面を有する凹部112、113に収容されている第1および第2の傾斜板112、113は、仮想平面S1を基準にして互いに逆向きの傾斜を有する。
即ち、第1の傾斜板112は仮想平面S1 側の端が最も厚く、第1のローラ103側の端が最も薄くなるように形成され、左下りの傾斜上面を有する。第2の傾斜板113は仮想平面S1側の端が最も厚く、第2のローラ104側の端が最も薄くなるように傾斜され、右下りの傾斜上面を有する。保持具111a、111b、ガラスベース116a、116b、積層型半導体ウエハ101a、101bはそれぞれの対向する一対の主面が平行になるように形成されているので、第1および第2の傾斜板112、113の上に保持具111a、111b、ガラスベース116a、116bを介して配置された積層型半導体ウエハ101a、101bは、これらの主面の第1および第2のローラ103、104寄りの端と仮想直線L1との間の最短距離がこれらの主面の第1および第2のローラ103、104から最も遠い方の端と仮想直線L1との間の最短距離よりも短くなるように傾斜している。即ち、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの主面は第1および第2の傾斜面117、118の傾斜上面と平行となるように傾斜している。第1および第2の傾斜板117、118および第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの傾斜角は、ワイヤ102の撓みによって生じる傾斜角(約1〜2度)とほぼ同一に設定されている。
これによって、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bを互いに逆の傾きとなるように配置し、且つ第1のローラ103と第2のローラ104間で撓んだワイヤ102の傾きと、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの傾きとをほぼ一致させている。この結果、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの主面に対してワイヤ102が平行に配置された状態で切断が進行し、第1および第2の積層型半導体ウエハ101a、101bの切り残しが生じないような切断を行うことができる。この特許文献1の従来のウエハ切断装置と同様の構成が特許文献2にも開示されている。
特開平10−079361号公報 特開平10−217094号公報
上記従来のウエハ切断装置では、積層型半導体ウエハ101a、101bを互いに逆方向に傾斜させて配置することによりワイヤ102の撓みを吸収しているものの、積層型半導体ウエハ101a、101bを互いに山形に傾斜させて配置してもワイヤ102の撓みが完全にはなくならず、積層型半導体ウエハ101a、101bの内側端や外側端でより切断されてしまう。ワイヤ102の撓みがない状態、即ち、積層型半導体ウエハ101a、101bに対してワイヤ102が張った状態で積層型半導体ウエハ101a、101bを切断することができないという問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、ワイヤが張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハをより素早く切断することができるウエハ切断装置、これを用いた電子素子モジュールの製造方法および光学素子モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のウエハ切断装置は、ワイヤを回転させてワークを切断して各チップに個片化するウエハ切断装置において、切断深さ方向に、該ワイヤに力を付与するワイヤ付勢手段が設けられたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく該ワイヤを押圧するローラ手段である。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく該ワイヤに磁力を付与するマグネット手段である。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく、該ワイヤを押圧するローラ手段と、該ワイヤに磁力を付与するマグネット手段とを有する。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるローラ手段は、一または、前記ワイヤに沿って複数個、配設されている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるローラ手段は、前記ワイヤの張架方向と同じ方向に移動自在に配設されている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるマグネット手段は、ワーク保持台に、一または、前記ワイヤに沿って複数個、配設されている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるマグネット手段は、前記ワイヤの張架方向と同じ方向に移動自在に配設されている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるローラ手段は、ばねにより一定の押圧力が前記ワイヤに付与されるように構成されている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるローラ手段は、中心軸に回転自在にフリーに軸支された円盤状に構成され、円盤の端面で押圧力を前記ワイヤに付与する構成となっている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるマグネット手段は、電磁石で構成されており、前記ワークの切断開始時に該電磁石が駆動し、該ワークの切断完了時に該電磁石が駆動停止するスイッチ手段が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明のウエハ切断装置におけるワークは、電子素子ウエハモジュールまたは光学素子ウエハモジュールである。
本発明の電子素子モジュールの製造方法は、本発明の上記ウエハ切断装置を用いて、電子素子ウエハモジュールをワイヤが撓むことなく張った状態で切断して各チップの電子素子モジュールに個片化するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の電子素子モジュールの製造方法において、一または複数のチップ部毎に複数本のワイヤを前記ローラ手段で上から押さえること、および/または前記マグネット手段により該ワイヤを磁力により引き寄せることによって、該ワイヤに撓みがなく前記電子素子ウエハモジュールをフラットに切断して個々の電子素子モジュールに個片化する切断工程を有する。
本発明の光学素子モジュールの製造方法は、本発明の上記ウエハ切断装置を用いて、光学素子ウエハモジュールをワイヤが撓むことなく張った状態で切断して各チップの光学素子モジュールに個片化するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の光学素子モジュールの製造方法において、一または複数のチップ部毎に複数本のワイヤを前記ローラ手段で上から押さえること、および/または前記マグネット手段により該ワイヤを磁力により引き寄せることによって、該ワイヤに撓みがなく前記光学素子ウエハモジュールをフラットに切断して個々の光学素子モジュールに個片化する切断工程を有する。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、切断深さ方向に、ワイヤに力を付与するワイヤ付勢手段が設けられ、ワイヤ付勢手段として、ワイヤが張った状態でワークを切断するべくワイヤを押圧するローラ手段や、ワイヤに磁力を付与するマグネット手段がある。
これによって、ワイヤの撓みを、ローラ手段やマグネット手段によってワイヤに力を付与することで無くすができて、ワイヤを水平に張った状態で保つことでワーク中央部に切残しがなく積層型半導体ウエハである電子素子ウエハモジュールや光学素子ウエハモジュールをより素早く水平に切断することが可能となる。この場合に、電子素子ウエハモジュールは、例えば、光学素子ウエハモジュールおよびガラス板、さらに樹脂接着層までをワイヤにより切断すれば、反対側から電子素子ウエハをダイサーで綺麗に切断することも可能となる。
以上により、本発明によれば、切断深さ方向に、ワイヤに力を付与するワイヤ付勢手段としてのローラ手段やマグネット手段を設けることにより、ワイヤの撓みを、ローラ手段やマグネット手段によってワイヤに力を付与することで無くすができて、ワイヤを水平に張った状態でワーク中央部分に切残しがなく積層型半導体ウエハをより素早く切断することができる。
以下に、本発明のウエハ切断装置の実施形態1〜3を、ワークとして電子素子ウエハモジュールとしてのセンサウエハモジュールを切断する場合について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。
図1において、本実施形態1のウエハ切断装置10は、積層型半導体ウエハとしてのセンサウエハモジュール1を載置するためのチャック手段としてのチャック11と、チャック11上に吸引されて固定され、センサウエハモジュール1を搭載して固定する基材12およびその上の接着材13と、センサウエハモジュール1を切断して個片化するための切断用のワイヤ14と、ワイヤ14が回転自在に張架される第1、第2および第3のワイヤ支持体としての第1、第2および第3のローラ15〜17と、ワイヤ14を押さえて切断時にワイヤ14の撓みを防止するためにワイヤ14に力を付与するワイヤ付勢手段としてのローラ手段としてのブレード19(撓み抑制用ローラ)と、切断時に、第1、第2および第3のローラ15〜17およびワイヤ14をセンサウエハモジュール1側に移動させるかまたは、チャック11をセンサウエハモジュール1と共にワイヤ14側に移動させるように駆動する駆動部(図示せず)とを有している。
これらのチャック11、基材12およびその上の接着材13により、センサウエハモジュール1を固定すると共に、切断後にも各チップを保持するワーク保持台が構成されている。
第1および第2のローラ15および16は、軸に回転自在に支持されており、第3のローラ17は駆動軸18aに固着され、この駆動軸18aは正逆転可能なモータ18の回転駆動軸に連結されている。したがって、第3のローラ17を時計回り方向に回転駆動させると、第1および第2のローラ15および16も時計回り方向に回転駆動して、ワイヤ14は右から左の方向(第1の方向)に移動し、また、第3のローラ17を反時計回り方向に回転させると、第1および第2のローラ15および16もこの方向に回転し、ワイヤ14は左から右の方向(第2の方向)に移動する。センサウエハモジュール1の切断は、複数本のワイヤ14の移動方向を交互に変えて隣接位置で互いに逆方向にワイヤ14を移動させてセンサウエハモジュール1を平行に切断する。
第1のローラ15と第2のローラ16間のワイヤ14と平行にセンサウエハモジュール1が基材12およびその上の接着材13上に固定され、第1のローラ15と第2のローラ16間のワイヤ14の中間位置と、センサウエハモジュール1の中間位置とが一致するようにセンサウエハモジュール1が基材12およびその上の接着材13上に固定される。
ブレード19は、円盤状に構成されかつ中心軸19aを中心に回転自在にフリーで軸支され、その厚さがワイヤ14の直径よりも小さく構成されて、ワイヤ14を上から押さえて切断時にワイヤ14の撓みを防止するようにしている。ブレード19の円盤状の外周面は、ワイヤ14の外周面を掴むようにガイド部として凹部19bを持った形状かまたは平坦面に構成されている。なお、ブレード19は、ばねにより一定の押圧力がワイヤ14に付与されるように取り付けられていてもよい。
センサウエハモジュール1は、ウエハチップ表面に、複数の画素に対応した各光電変換部(フォトダイオード)である複数の受光部からなる撮像素子(図示せず)が電子素子として設けられ、貫通孔(図示せず)が表面と裏面間に設けられて導通した貫通ウエハであるセンサウエハ2と、このセンサウエハ2の撮像素子の周囲上に形成された樹脂接着層3と、この樹脂接着層3上を覆うカバーガラスとしてのガラス板4と、このガラス板4上に設けられ、撮像素子に入射光を集光させるための光学素子としての複数のレンズ板が接着されて積層されたレンズウエハモジュール5とを有しており、センサウエハ2上に、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5がこの順に互いにアライメントをとって樹脂接着層3などにより上下に貼り合わされている。これらの貫通ウエハ2、樹脂接着層3およびガラス板4によりTSVウエハモジュール6を構成している。
ここで、センサウエハモジュール1を個片化してセンサモジュールを製造するセンサモジュールの製造方法について説明する。
このセンサモジュールの製造方法は、複数の撮像素子が配設されたセンサウエハ2の各撮像素子の周囲上に樹脂接着層3を形成し、さらにその樹脂接着層3上にカバーガラスであるガラス板4を接着する工程と、このセンサウエハ2の裏側を研磨して薄層化し、所定厚さの薄いセンサウエハ2とする工程と、センサウエハ2の裏面から表面のパッドの裏まで貫通する複数の貫通穴をセンサチップ部毎に、レジスト膜をマスクとしてエッチングすることにより形成する工程と、このセンサウエハ2の裏面に絶縁膜を設け、その上からメタル配線材料を成膜し、このパッドから貫通穴を経由してセンサウエハ2の裏面にメタル配線を形成する工程と、ガラス板4の表面に一枚または複数の樹脂製のレンズ板からなるレンズウエハモジュール5をそのレンズ領域毎のレンズ外周側のスペーサ部で接着して積層する工程と、センサウエハ2、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5の積層体からなるセンサウエハモジュール1を一または複数のセンサチップ部毎に複数本のワイヤ14をそれぞれブレード19により上から押圧してワイヤ14の撓みをなくして平らにした状態で一度に切断して各センサモジュールに個片化する切断工程と、少なくとも切断した断面に遮光部材を形成する工程とを有している。
ウエハレベルのセンサウエハモジュール1の切断工程において、センサウエハ2を構成するシリコン、ガラス板4のガラス材料および合体レンズ部材のレンズ樹脂材料をワイヤ14によって一括切断する。
なお、本実施形態1では、センサウエハモジュール1の中央部に1個のブレード19によりワイヤ14を上から押圧してワイヤ14の撓みを防止するようにしたが、これに限らず、図3のウエハ切断装置10Aに示すように、センサウエハモジュール1の中央部とその両側に計3個のブレード19を同じ高さに配置し、3個のブレード19によりワイヤ14を3箇所上から押圧してワイヤ14の撓みを防止するように構成することもできる。また、センサウエハモジュール1の切断方向(ワイヤ14の長手方向)に対して複数個のブレード19を配置し、複数個のブレード19によりワイヤ14を上から同時に押圧して、切断時にワイヤ14の撓みをより確実に防止するように構成することもできる。
また、本実施形態1では、センサウエハモジュール1の中央部に1個のブレード19によりワイヤ14を上から押圧してワイヤ14の撓みを防止するようにしたが、これに限らず、図4のウエハ切断装置10Bに示すように、1個のブレード19でワイヤ14を押圧しつつ、ブレード14をセンサウエハモジュール1の一方端から他方端に移動させることにより、複数個のブレード19を用いた場合と同等の平坦性を持って、ワイヤ14の撓みをより確実に防止することもできる。即ち、ブレード19は、ワイヤ14の張架方向と同じ方向のワイヤ移動方向に移動自在に配設されており、ワーク切断時に、図示しないブレード移動手段により移動させるようになっている。
(実施形態2)
上記実施形態1では、ワイヤ14をブレード19により押圧してワイヤ14の撓みを防止する場合について説明したが、本実施形態2では、ブレード19の代わりにマグネット手段を用いてワイヤ14を磁力により引き寄せてワイヤ14の撓みを取る場合について説明する。
図5は、本発明の実施形態2におけるウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。
図5において、本実施形態2のウエハ切断装置20は、積層型半導体ウエハとしてのセンサウエハモジュール1を載置するためのチャック手段としてのチャック11と、チャック11上に吸引されて固定され、センサウエハモジュール1を搭載して固定する基材12およびその上の接着材13と、センサウエハモジュール1を切断して個片化するための切断用のワイヤ14と、ワイヤ14が回転自在に張架される第1、第2および第3のワイヤ支持体としての第1、第2および第3のローラ15〜17と、ワイヤ14を磁力により引き寄せて切断時にワイヤ14の撓みを防止するためにワイヤ14に力を付与するワイヤ付勢手段(マグネット手段)としてのマグネット21(撓み抑制用電磁石;単なる磁石でもよい)と、切断時に、第1、第2および第3のローラ15〜17およびワイヤ14をセンサウエハモジュール1側に移動させるかまたは、チャック11をセンサウエハモジュール1と共にワイヤ14側に移動させるように駆動する駆動部(図示せず)とを有している。
これらのチャック11、基材12およびその上の接着材13により、センサウエハモジュール1を固定すると共に、切断後にも各チップを保持するワーク保持台が構成されている。
第1および第2のローラ15および16は、軸に回転自在に支持されており、第3のローラ17は駆動軸18aに固着され、この駆動軸18aは正逆転可能なモータ18の回転駆動軸に連結されている。したがって、第3のローラ17を時計回り方向に回転駆動させると、第1および第2のローラ15および16も時計回り方向に回転駆動して、ワイヤ14は右から左の方向(第1の方向)に移動し、また、第3のローラ17を反時計回り方向に回転させると、第1および第2のローラ15および16もこの方向に回転し、ワイヤ14は左から右の方向(第2の方向)に移動する。センサウエハモジュール1の切断は、複数本のワイヤ14の移動方向を交互に変えて隣接位置で互いに逆方向にワイヤ14を移動させてセンサウエハモジュール1を平行に切断する。
第1のローラ15と第2のローラ16間のワイヤ14と平行にセンサウエハモジュール1が基材12およびその上の接着材13上に固定され、第1のローラ15と第2のローラ16間のワイヤ14の中間位置と、センサウエハモジュール1の中間位置とが一致するようにセンサウエハモジュール1が基材12およびその上の接着材13上に固定される。
マグネット21は、ワーク保持台を構成するチャック11に設けられ、ワイヤ14の長手方向に対応して複数個設けてもよいが、ここでは、マグネット21は、1本のワイヤ14毎に1個設けられて、平面視で、第1のローラ15と第2のローラ16間の中央部からその両側に移動させるための駆動部であるマグネット移動手段(図示せず)を設けている。このように、マグネット21は、ワイヤ14の張架方向のワイヤ移動方向と同じ方向に移動自在に配設されている。マグネット21は、電磁石で構成されており、所定の切断タイミングで磁力を消滅させることができるようになっている。
このセンサモジュールの製造方法は、複数の撮像素子が配設されたセンサウエハ2の各撮像素子の周囲上に樹脂接着層3を形成し、さらにその樹脂接着層3上にカバーガラスであるガラス板4を接着する工程と、このセンサウエハ2の裏側を研磨して薄層化し、所定厚さの薄いセンサウエハ2とする工程と、センサウエハ2の裏面から表面のパッドの裏まで貫通する複数の貫通穴をセンサチップ部毎に、レジスト膜をマスクとしてエッチングすることにより形成する工程と、このセンサウエハ2の裏面に絶縁膜を設け、その上からメタル配線材料を成膜し、このパッドから貫通穴を経由してセンサウエハ2の裏面にメタル配線を形成する工程と、ガラス板4の表面に一枚または複数の樹脂製のレンズ板からなるレンズウエハモジュール5をそのレンズ領域毎のレンズ外周側のスペーサ部で接着して積層する工程と、積層されたセンサウエハ2、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5からなるセンサウエハモジュール1を一または複数のセンサチップ部毎に複数本のワイヤ14にて、マグネット21によりワイヤ14を磁力により引き寄せて撓みなく一度に切断してセンサモジュールに個片化する切断工程と、少なくとも切断した断面に遮光部材を形成する工程とを有している。
本実施形態2では、センサウエハモジュール1の中央部下のチャック11内に1個のマグネット21が移動自在に配置されており、1個のマグネット21の磁力によりワイヤ14を引き寄せてワイヤ14の撓みを防止するようにしつつ、マグネット21をセンサウエハモジュール1の中央部下のチャック11内からチャック11内の一方端、さらにその一方端からチャック11内の他方端に移動させることにより、複数個のマグネット21を用いた場合と同等の平坦性を持って、ワイヤ14の撓みをより確実に防止することもできる。この場合に、ワーク切断位置が中央部と端部で均等な深さに切断することができる。マグネット21は、ワイヤ14の張架方向と同じ方向のワイヤ移動方向に移動自在に配設されており、ワーク切断時に、図示しないマグネット移動手段により移動させるようになっている。
また、一または複数個のマグネット21により、切断終了時にワイヤ14の撓みを谷形状に引き寄せて切断し過ぎる事態を回避するために、ワイヤ14が平坦に張られたかどうか、即ち、ワイヤ14に撓みがなくなったことを検出したときにマグネット21への駆動電流を遮断するように構成することもできる。切断し過ぎを防止するために、例えば第3のローラ17を回転させている駆動電流が所定値以下になったこと(負荷が軽くなったことで切断完了)を検出した時点でマグネット21への駆動電流を遮断するスイッチ手段を有する構成とすることもできる。また、このスイッチ手段は、ワイヤ14がワークに接触したことを検知して、マグネット21への駆動電流を流すようにする。例えば第3のローラ17を回転させている駆動電流が所定値以上になったこと(負荷が重くなったことで切断開始)を検出した時点でマグネット21への駆動電流をさらに流すようにする。
上記実施形態1,2によれば、ワイヤ14の撓みを、ブレード19やマグネット21によってワイヤ14に力を付与することで無くすができて、ワイヤ14を水平に張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハであるセンサウエハモジュール1をより素早く水平に切断することができる。また、この場合に、センサウエハモジュール1は、センサウエハ2上に、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5が設けられているが、レンズウエハモジュール5およびガラス板4、さらに樹脂接着層3までをワイヤ14により切断し、反対側からセンサウエハ2をダイサーで綺麗に切断することもできる。これは、ワイヤ14を水平に張った状態で切残しがなく切断できるからこそ、行える切断方法である。ワイヤ14が撓むことなく、センサウエハモジュール1の中央部分に切の残しが生じることがなく、シリコンウエハの直前でワイヤ14による切断を止めるフラット切断技術として上記実施形態1,2は有用である。
(実施形態3)
上記実施形態1では、ワイヤ14をブレード19により押圧してワイヤ14の撓みを防止する場合について説明し、上記実施形態2では、ブレード19の代わりにマグネット21を用いてワイヤ14を磁力により引き寄せてワイヤ14の撓みを取る場合について説明したが、本実施形態3では、ブレード19とマグネットを両方用いてワイヤ14の撓みを無くした状態でセンサウエハモジュール1をフラットに切断する場合について詳細に説明する。
図6は、本発明の実施形態3におけるウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。
図6において、本実施形態3のウエハ切断装置30は、積層型半導体ウエハとしてのセンサウエハモジュール1を載置するためのチャック手段としてのチャック11と、チャック11上に吸引されて固定され、センサウエハモジュール1を搭載して固定する基材12およびその上の接着材13と、センサウエハモジュール1を切断して個片化するための切断用のワイヤ14と、ワイヤ14が回転自在に張架される第1、第2および第3のワイヤ支持体としての第1、第2および第3のローラ15〜17と、ワイヤ14を押さえて切断時にワイヤ14の撓みを防止するためにワイヤ14に力を付与するワイヤ付勢手段(ローラ手段)としてのブレード19(撓み抑制用ローラ)と、ワイヤ14を磁力により引き寄せて切断時にワイヤ14の撓みを防止するためにワイヤ14に力を付与するワイヤ付勢手段(マグネット手段)としてのマグネット21(撓み抑制用電磁石)と、切断時に、第1、第2および第3のローラ15〜17およびワイヤ14をセンサウエハモジュール1側に移動させるかまたは、チャック11をセンサウエハモジュール1と共にワイヤ14側に移動させるように駆動する駆動部(図示せず)とを有している。要するに、ここでは、ワイヤ付勢手段は、ワイヤ14が張った状態でワークを切断するべく、ワイヤ14を上から押圧するブレード19と、ワイヤ14に磁力を付与するマグネット21とを有している。
第1および第2のローラ15および16は、軸に回転自在に支持されており、第3のローラ17は駆動軸18aに固着され、この駆動軸18aは正逆転可能なモータ18の回転駆動軸に連結されている。したがって、第3のローラ17を時計回り方向に回転駆動させると、第1および第2のローラ15および16も時計回り方向に回転駆動して、ワイヤ14は右から左の方向(第1の方向)に移動し、また、第3のローラ17を反時計回り方向に回転させると、第1および第2のローラ15および16もこの方向に回転し、ワイヤ14は左から右の方向(第2の方向)に移動する。センサウエハモジュール1の切断は複数本のワイヤ14の移動方向を交互に変えて隣接位置で互いに逆方向にワイヤ14を移動させて切断を行う。
ブレード19は、円盤状に構成されかつ中心軸19aを中心にフリーに回転自在に構成され、その厚さがワイヤ14の直径よりも小さく構成されて、ワイヤ14を上から押さえて切断時にワイヤ14の撓みを防止するようにしている。ブレード19の円盤状の外周面は、ワイヤ14の外周面を掴んで押圧するようにガイド部としての凹部19bを持った形状または平坦面に構成されている。
マグネット21は、チャック11(ワークチャック)内に設けられ、ワイヤ14の長手方向に複数個設けてもよいが、ここでは、マグネット21は、1個設けられ、中央部からその両側にマグネット21を移動させるための駆動部(図示せず)を設けている。マグネット21は、電磁石で構成されており、所定の切断タイミング(切断完了タイミング)で磁力を消滅させるように駆動される。
このセンサモジュールの製造方法は、複数の撮像素子が配設されたセンサウエハ2の各撮像素子の周囲上に樹脂接着層3を形成し、さらにその樹脂接着層3上にカバーガラスであるガラス板4を接着する工程と、このセンサウエハ2の裏側を研磨して薄層化し、所定厚さの薄いセンサウエハ2とする工程と、センサウエハ2の裏面から表面のパッドの裏まで貫通する複数の貫通穴をセンサチップ部毎に、レジスト膜をマスクとしてエッチングすることにより形成する工程と、このセンサウエハ2の裏面に絶縁膜を設け、その上からメタル配線材料を成膜し、このパッドから貫通穴を経由してセンサウエハ2の裏面にメタル配線を形成する工程と、ガラス板4の表面に一枚または複数の樹脂製のレンズ板からなるレンズウエハモジュール5をそのレンズ領域毎の外周側のスペーサ部で接着する工程と、積層されたセンサウエハ2、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5からなるセンサウエハモジュール1を一または複数のセンサチップ部毎に複数本のワイヤ14をブレード19で上から押さえつつ、マグネット21によりワイヤ14を磁力により引き寄せながらてワイヤ14でその撓みがなく一度にフラットに切断して個々のセンサモジュールに個片化する切断工程と、少なくとも切断した断面に遮光部材を形成する工程とを有している。
上記実施形態3によれば、ワイヤ14の撓みを、ブレード19およびマグネット21によってワイヤ14に力を付与することで無くすができて、ワイヤ14を水平に張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハであるセンサウエハモジュール1をより素早く水平に切断することができる。また、この場合に、センサウエハモジュール1は、センサウエハ2上に、樹脂接着層3、ガラス板4およびレンズウエハモジュール5が設けられているが、レンズウエハモジュール5およびガラス板4、さらに樹脂接着層3までをワイヤ14により切断し、反対側からセンサウエハ2をダイサーで綺麗に切断することもできる。これは、ワイヤ14を水平に張った状態で切残しがなく切断できるからこそ、行える切断方法である。
したがって、上記実施形態1〜3ではワイヤソーの撓みを減少または無くして、切断速度を向上させ、生産性を向上させて安価にチップに個片化することができる。また、ワークの途中まででも、平坦に切断することができて、ダイシングブレードによる切断と共用することができる。
なお、本実施形態3では、ブレード19を中央部に1個設け、マグネット21を一方端から他方端に移動自在に構成したが、これに限らず、ブレード19を一方端から他方端に移動自在に構成し、かつマグネット21を一方端から他方端に移動自在に構成してもよく、図7のウエハ切断装置30Aに示すように、センサウエハモジュール1の中央部の上下位置にブレード19およびマグネット21をそれぞれ各1個設けてもよい。または、ブレード19およびマグネット21をそれぞれ複数個づつ設けてもよい。または、ブレード19を一方端から他方端に移動自在に構成し、かつマグネット21をチャック11内に一または複数個配置してもよい。上記ブレード19と上記マグネット21とを適宜組み合わせることができる。
また、ここにおいても、一または複数個のマグネット21により、切断終了時にワイヤ14の撓みを谷形状に引き寄せて切断し過ぎる事態を回避するために、ワイヤ14が平坦に張られたかどうか、即ち、ワイヤ14に撓みがなくなったことを検出したときにマグネット21への駆動電流を遮断するように構成することもできる。「切断し過ぎ」を防止するために、例えば第3のローラ17を回転させている駆動電流が所定値以下になったこと(負荷が軽くなったことで切断完了)を検出した時点でマグネット21への駆動電流を遮断するスイッチ手段を有する構成とすることもできる。また、このスイッチ手段は、ワイヤ14がワークに接触したことを検知して、マグネット21への駆動電流を流し始めるように構成することもできる。
なお、本実施形態1〜3では、電子素子モジュールの製造方法として、ウエハ切断装置10、10A、10B、20、30または30Aを用いて、電子素子ウエハモジュールとしてのセンサウエハモジュール1をワイヤ14が撓むことなく張った状態で切断して各チップの電子素子モジュールとしてのセンサモジュールに個片化する場合について説明したが、これに限らず、ウエハ切断装置10、10A、10B、20、30または30Aを用いて、光学素子ウエハモジュールとしてのレンズウエハモジュールをワイヤ14が撓むことなく張った状態で切断して各チップの光学素子モジュールとしてのレンズモジュールに個片化する場合についても同様に切断することができる。
即ち、一または複数のチップ部毎に複数本のワイヤ14をローラ手段としてのブレード19で上から押さえること、および/または、マグネット21によりワイヤ14を磁力によりそれぞれ引き寄せることによって、ワイヤ14に撓みがなく光学素子ウエハモジュールとしてのレンズウエハモジュール5をフラットに切断して個々のレンズモジュールに個片化する切断工程を有する。
なお、本発明の電子素子モジュールに用いる光学素子として、撮像素子モジュールに用いるレンズモジュールとしての他に、情報記録再生部のピックアップ装置に用いるプリズム素子や、出射光を直進させて出射させると共に、入射光を曲げて所定方向に入射させる光学機能素子(例えばホログラム光学素子)などがある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜3を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜3に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜3の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、切断用ワイヤにより電子素子ウエハモジュールや光学素子ウエハモジュールなどのワークを切断して個片化するウエハ切断装置および、このウエハ切断装置を用いて電子素子モジュールを製造する電子素子モジュールの製造方法、このウエハ切断装置を用いて光学素子モジュールを製造する光学素子モジュールの製造方法の分野において、切断深さ方向に、ワイヤに力を付与するワイヤ付勢手段としてのローラ手段やマグネット手段を設けることにより、ワイヤの撓みを、ブレードやマグネットによってワイヤに力を付与することで無くすができて、ワイヤを水平に張った状態で切残しがなく積層型半導体ウエハをより素早く切断することができる。
本発明の実施形態1に係るウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 図1のブレードの詳細を説明するための図であって、(a)はブレードおよびワイヤの正面図、(b)は(a)の縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る他の事例のウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態1に係る更に他の事例のウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態2におけるウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態3におけるウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 本発明の実施形態3における他の事例のウエハ切断装置によるウエハ切断状態を示す要部縦断正面図である。 従来のウエハ切断装置の構成を模式的に示す縦断正面図である。 引用文献1に開示されている従来のウエハ切断装置を示す要部縦断正面図である。
符号の説明
1 センサウエハモジュール(電子素子ウエハモジュールとしての撮像素子ウエハモジュール)
2 センサウエハ(撮像素子ウエハ)
3 樹脂接着層
4 ガラス板
5 レンズウエハモジュール(光学素子ウエハモジュール)
6 TSVウエハモジュール
10、10A、10B、20、30、30A ウエハ切断装置
11 チャック(ワーク保持台)
12 基材
13 接着材
14 切断用のワイヤ
15 第1のローラ(ワイヤ保持手段)
16 第2のローラ(ワイヤ保持手段)
17 第3のローラ(ワイヤ保持手段)
18 モータ(回転駆動手段)
18a 駆動軸
19 ブレード(ローラ手段;ワイヤ押さえブレード手段)
19a 中心軸
21 マグネット(マグネット手段)

Claims (16)

  1. ワイヤを回転させてワークを切断して各チップに個片化するウエハ切断装置において、切断深さ方向に、該ワイヤに力を付与するワイヤ付勢手段が設けられたウエハ切断装置。
  2. 前記ワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく該ワイヤを押圧するローラ手段である請求項1に記載のウエハ切断装置。
  3. 前記ワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく該ワイヤに磁力を付与するマグネット手段である請求項1に記載のウエハ切断装置。
  4. 前記ワイヤ付勢手段は、前記ワイヤが撓みなく張られた状態で前記ワークを切断するべく、該ワイヤを押圧するローラ手段と、該ワイヤに磁力を付与するマグネット手段とを有する請求項1に記載のウエハ切断装置。
  5. 前記ローラ手段は、一または、前記ワイヤに沿って複数個、配設されている請求項2または4に記載のウエハ切断装置。
  6. 前記ローラ手段は、前記ワイヤの張架方向と同じ方向に移動自在に配設されている請求項2または4に記載のウエハ切断装置。
  7. 前記マグネット手段は、ワーク保持台に、一または、前記ワイヤに沿って複数個、配設されている請求項3または4に記載のウエハ切断装置。
    ウエハ切断装置。
  8. 前記マグネット手段は、前記ワイヤの張架方向と同じ方向に移動自在に配設されている請求項3または4に記載のウエハ切断装置。
  9. 前記ローラ手段は、ばねにより一定の押圧力が前記ワイヤに付与されるように構成されている請求項2または4に記載のウエハ切断装置。
  10. 前記ローラ手段は、中心軸に回転自在にフリーに軸支された円盤状に構成され、円盤の端面で押圧力を前記ワイヤに付与する構成となっている請求項2または4に記載のウエハ切断装置。
  11. 前記マグネット手段は、電磁石で構成されており、前記ワークの切断開始時に該電磁石が駆動し、該ワークの切断完了時に該電磁石が駆動停止するスイッチ手段が設けられている請求項2または4に記載のウエハ切断装置。
  12. 前記ワークは、電子素子ウエハモジュールまたは光学素子ウエハモジュールである請求項1に記載のウエハ切断装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載のウエハ切断装置を用いて、電子素子ウエハモジュールをワイヤが撓むことなく張った状態で切断して各チップの電子素子モジュールに個片化する電子素子モジュールの製造方法。
  14. 一または複数のチップ部毎に複数本のワイヤを前記ローラ手段で上から押さえること、および/または前記マグネット手段により該ワイヤを磁力により引き寄せることによって、該ワイヤに撓みがなく前記電子素子ウエハモジュールをフラットに切断して個々の電子素子モジュールに個片化する切断工程を有する請求項13に記載の電子素子モジュールの製造方法。
  15. 請求項1〜12のいずれかに記載のウエハ切断装置を用いて、光学素子ウエハモジュールをワイヤが撓むことなく張った状態で切断して各チップの光学素子モジュールに個片化する光学素子モジュールの製造方法。
  16. 一または複数のチップ部毎に複数本のワイヤを前記ローラ手段で上から押さえること、および/または前記マグネット手段により該ワイヤを磁力により引き寄せることによって、該ワイヤに撓みがなく前記光学素子ウエハモジュールをフラットに切断して個々の光学素子モジュールに個片化する切断工程を有する請求項15に記載の光学素子モジュールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104718843A (zh) * 2015-03-17 2015-06-24 呼和浩特市丰裕机械设备制造有限公司 带有提升装置的块茎作物种子切块机

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