JP5916782B2 - ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。 - Google Patents

ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。 Download PDF

Info

Publication number
JP5916782B2
JP5916782B2 JP2014069628A JP2014069628A JP5916782B2 JP 5916782 B2 JP5916782 B2 JP 5916782B2 JP 2014069628 A JP2014069628 A JP 2014069628A JP 2014069628 A JP2014069628 A JP 2014069628A JP 5916782 B2 JP5916782 B2 JP 5916782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive composition
aqueous emulsion
parts
mass
unsaturated monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014069628A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014148680A (ja
Inventor
慎一 大河原
慎一 大河原
和也 溝田
和也 溝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2014069628A priority Critical patent/JP5916782B2/ja
Publication of JP2014148680A publication Critical patent/JP2014148680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5916782B2 publication Critical patent/JP5916782B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、プロファイルなどのラッピング加工に用いられる接着剤組成物に関する。
現在、窓枠、扉枠及び巾木等の建築内装材に用いられる表面に曲面や凹凸を有する断面異形の材料(プロファイル)に対して、意匠性を付与させるため化粧シートを巻き付けるラッピング加工が広く行われている。従来より、ラッピング用接着剤としては、溶剤系2液型ウレタン樹脂が使用されている。しかしながら、近年、環境問題、シックハウス症候群の問題、労働安全衛生の観点から、接着剤の成分としてトルエン、キシレン等の高揮発性有機溶剤の使用量が減少し、水系への移行が進んでいる。そのため、アルコキシシリル基を末端に有しているポリマーを含有するシリル化ウレタン系水性組成物(特許文献1参照)や合成ゴムラテックス、ウレタン樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョンを含有する水系接着剤組成物(特許文献2参照)、エチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、アニオン性ウレタン樹脂エマルジョン及び水溶性ウレタン樹脂を含む水性接着剤組成物(特許文献3参照)が開発されているが、現在の溶剤系接着剤使用ラインで使用可能な作業性及び溶剤系接着剤と同性能を有した水性接着剤は未だ開発されていない。
なお、溶剤系接着剤に代わる接着剤として、ホットメルト型接着剤も検討されている。しかし、ホットメルト型接着剤を用いて、化粧シートと異形断面を有する木質基材(合板,MDF,パーティクルボード)のラッピングをするためには、溶剤系接着剤を用いる製造設備とは異なるホットメルト接着剤を用いる新規の製造設備を導入することが必要である。したがって、製造コストが増加する問題がある。
ところで、タッキファイヤー含有エマルジョンに関する従来技術として、ロジン系化合物含有エマルジョンの製造方法等が開示されている(例えば、特許文献4〜10参照)が、溶剤系接着剤使用ラインで使用可能な作業性を付与し、高度な接着性及び耐熱クリープ性が発現するといったものではなかった。
特開2004−300402号公報 特開2008−266399号公報 特開2004−197048号公報 特開平2−80482号公報 特開平6−264041号公報 特開平11−189610号公報 特開2002−97213号公報 特開2003−96420号公報 特開2005−220295号公報 特表2006−509890号公報
本発明は、溶剤系接着剤使用ラッピングラインで使用可能な作業性及び溶剤系接着剤と同性能を有した地球環境にやさしいラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物を提供することを目的としたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく検討を行った結果、石油樹脂系及び天然樹脂系の粘着性付与剤の存在下で乳化重合して得られる水性エマルジョン型接着剤が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸エステル(A)、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)、及びその他の不飽和単量体(C)を含み、(メタ)アクリル酸エステル(A)、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)及びその他の不飽和単量体(C)からなる全体量100質量部に対して、0.5〜10質量部の粘着性付与剤(D)(石油樹脂系及び天然樹脂系のタッキファイヤー)の存在下で乳化重合して得られるガラス転移温度が−20〜−60℃であるラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤を提供するものである。
本発明により、溶剤系接着剤使用ラッピングラインで使用可能な作業性を付与し、接着性及び耐熱クリープ性に優れるラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤を提供できる。
本発明による水性エマルジョン型接着剤組成物を製造するために使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ノニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、n−ブチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、イソブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、n−オクチルメタアクリレート、イソオクチルメタアクリレート等のメタアクリル酸エステル類、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体等が挙げられ、1種もしくは2種以上が用いられる。なかでも、接着剤組成物に優れた接着性を付与する点で、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
水性エマルジョン型接着剤組成物の重合に用いられる不飽和単量体の全量100質量部中、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)は75〜95質量部であることが好ましく、80〜90質量部であることがより好ましい。75質量部より少ないと、接着剤組成物の接着性が低下するため作業性が悪くなり、95質量部より多いと、耐熱クリープ性が低下する傾向にある。
本発明による水性エマルジョン型接着剤組成物を製造するために使用されるカルボキシル基含有不飽和単量体(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーである。なかでも、接着剤組成物に優れた耐熱クリープ性を付与させる点で、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
水性エマルジョン型接着剤組成物の重合に用いられる不飽和単量体の全量100質量部中、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)は、3〜15質量部であることが好ましく、5〜13質量部であることがより好ましい。3質量部より少ないと、耐熱クリープ性が低下し、15質量部より多いと、耐水性が低下する傾向にある。
水性エマルジョン型接着剤組成物は、さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)及びカルボキシル基含有不飽和単量体(B)以外の不飽和単量体(その他の不飽和単量体(C))を共重合させることも可能である。本発明による水性エマルジョン型接着剤組成物を製造するために使用される、その他の不飽和単量体(C)としては、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有単量体、スチレン、スチレン誘導体、エチレン、アクリロニトリルやブタジエン、ヘキサジエン等のジエン系単量体、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート等の不飽和二重結合を2個以上有する単量体が挙げられる。その他の不飽和単量体(C)は、1種または2種以上混合して使用しても可能である。なかでも、接着剤組成物の凝集力を向上させる点で、酢酸ビニル、スチレンが好ましい。
水性エマルジョン型接着剤組成物の重合に用いられる不飽和単量体の全量100質量部中、その他の不飽和単量体(C)(例えば、酢酸ビニル)は、2〜11質量部であることが好ましく、4〜9質量部であることがより好ましい。2質量部より少ないと、耐熱クリープ性が低下し、11質量部より多いと、接着性が低下する傾向にある。
本発明では、連鎖移動剤を使用することも可能である。連鎖移動剤としては、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、β−メルカプトプロピオン酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等のメルカプタン類やメタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられ、これらは単独で、もしくは併用して使用することが可能である。連鎖移動剤の使用量は、水性エマルジョン型接着剤組成物の重合に用いられる不飽和単量体の全量100質量部に対して、0〜4質量部であることが好ましく、0〜2質量部であることがより好ましい。4質量部より多いと、接着剤組成物の凝集力が低下し、耐熱クリープ性が低下する傾向にある。
粘着性付与剤(D)としては、石油樹脂系(C5・C9留分の重合体、又はその共重合体)のタッキファイヤー、及びロジン系、ロジン誘導体系(例えば、ロジンエステル,重合ロジン)、テルペン系、テルペン誘導体系(例えば、テルペンフェノール樹脂,ロジン変性テルペンフェノール樹脂)等の天然樹脂系のタッキファイヤーがあげられる。本発明において、適量の粘着性付与剤(D)を不飽和単量体に溶解させて、これを乳化液とし、そして乳化重合させることにより、高い初期接着性を保持したまま、接着剤の凝集力を向上させ、接着剤に耐熱性を付与させることができることを見いだした。特に、高い初期接着性を有している点で石油樹脂系のタッキファイヤーが好ましい。
粘着性付与剤(D)の使用量は、(メタ)アクリル酸エステル(A)、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)、及びその他の不飽和単量体(C)の合計量100質量部に対して0.5〜10質量部、好ましくは2〜7質量部である。粘着性付与剤の使用量が0.5質量部未満の場合は、十分な凝集力が得られない。また、粘着性付与剤の使用量が10質量部より多い場合は、安定な水性エマルジョン型接着剤組成物が得られない。
本発明の水性エマルジョン型接着剤組成物は、乳化剤と触媒を用いて通常の乳化重合方法によって製造することができる。重合に用いられる乳化剤としては、一般に市販されているアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤及び反応性乳化剤が使用できる。また、これらの乳化剤は、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとその誘導体、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとその誘導体、ポリオキシエチレンプロピレンエーテルとその誘導体等の非イオン界面活性剤とアルキル硫酸エステル塩、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル塩等の陰イオン界面活性剤とスルホン酸基、スルホネート基、硫酸エステル基、又はエチレンオキシ基を有するエチレン性炭素原子間二重結合を有する化合物、並びにそれらの混合物からなる群から選ばれる化合物等の反応性乳化剤が挙げられる。
重合に用いられる触媒としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のラジカル発生触媒であり、必要に応じてこれらの触媒は重亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、酒石酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等の還元剤と併用してもよい。
また、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、ポリビニルアルコールやヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等のセルロース誘導体、カゼイン、ポリアクリルアミド等の天然及び合成の水溶性高分子、ジブチルフタレート、ジオクチフタレート、テキサノール、DBE(ダイベーシックエステル)等の可塑剤および造膜助剤、酸化チタン等の顔料、炭酸カルシウムやクレー等の無機物、各種消泡剤、防腐剤などが適宜用いられる。
本発明の水性エマルジョン型接着剤組成物のガラス転移温度(以後Tgと記載)は−20〜−60℃、好ましくは−30〜−50℃である。Tgが−20℃超の場合は、初期接着性が低下し、Tgが−60℃未満の場合は、樹脂の凝集力が低下し好ましくない。
本発明の水性エマルジョン型接着剤組成物のゲル分率は、55〜85%であることが好ましく、60〜80%であることがより好ましい。ゲル分率が55%より低くなると、接着剤組成物の凝集力が低いため耐熱クリープ性が低下し、ゲル分率が85%より高くなると、接着性が低下するため作業性が悪くなる傾向にある。ここでゲル分率とは、後述するゲル分率の測定方法により得られる値をいう。ゲル分率をこの範囲内に調整するために、所定量及び所定の種類の粘着付与剤を使用する、所定量の連鎖移動剤を使用する等が行われる。
本発明の水性エマルジョン型接着剤組成物の23℃における粘度は、4000〜16000mPa・sであることが好ましく、8000〜12000mPa・sであることがより好ましい。粘度が4000mPa・sより小さくなると、化粧シートに塗布した際、接着剤組成物が垂れる問題が発生し、粘度が16000mPa・sより大きくなると、塗布量の調整が困難となり、作業性が悪くなる傾向にある。
本発明の水性エマルジョン型接着剤組成物は、プロファイルに(特にポリオレフィンやPETを素材とする)化粧シートを巻き付けるラッピング加工に好適に用いられる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。なお、例中の%及び部は質量基準である。
(実施例1)
攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロートを有する容器中にイオン交換水を20部仕込み、80℃まで上昇させた。一方、n−ブチルアクリレート26部、メチルメタクリレート16部、2−エチルヘキシルアクリレート44部、酢酸ビニル6部、メタクリル酸8部、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)3部、水21部、アデカリアソープSR−10(エーテルサルフェート型、株式会社ADEKA製)1部、エレミノールRS−3000(反応性乳化剤、三洋化成工業株式会社製)3部、ニューコール293(スルホン酸型アニオン性乳化剤、日本乳化剤株式会社製)3部をホモミキサーで乳化し、混合乳化液を作った。上記容器中に、重亜硫酸ナトリウム0.09部、過硫酸アンモニウム0.03部を添加し、乳化重合を開始した。重合は、混合乳化液と4%過硫酸アンモニウム水溶液7.1部を4.5時間かけて滴下することにより行った。この間、容器内の温度を80℃に保った。滴下終了後、1時間容器内を80℃に保ち熟成を行った。その後、30℃以下まで冷却し、DBEを16部添加した。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は57.8%、粘度は10600mPa・sであった。
(実施例2)
実施例1において、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)の使用量を6部に変更した以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は58.0%、粘度は11000mPa・sであった。
(実施例3)
実施例1において、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)をクリアロンK−110(テルペン系、ヤスハラケミカル株式会社製)に変更した以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は57.9%、粘度は10000mPa・sであった。
(実施例4)
実施例1において、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)をペンセルD−125(ロジン系、荒川化学工業株式会社製)に変更した以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は58.3%、粘度は10000mPa・sであった。
(実施例5)
実施例1において、混合乳化液内に連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを0.05部添加して重合をした以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は58.7%、粘度は10000mPa・sであった。
(比較例1)
実施例1において、粘着性付与剤であるアルコンP−125を使用しなかった以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は57.0%、粘度は10000mPa・sであった。
(比較例2)
実施例1において、粘着性付与剤であるアルコンP−125を使用しなかった以外は、実施例1と同様に重合を行い、さらに、ナノレットR1050(テルペンフェノール共重合体乳化物、固形分53%、ヤスハラケミカル株式会社製)を5.7部後添し、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は56.8%、粘度は10000mPa・sであった。
(比較例3)
実施例1において、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)の使用量を0.3部に変更した以外は、実施例1と同様に重合を行い、水性エマルジョン型接着剤組成物を得た。得られた水性エマルジョン型接着剤組成物の不揮発分は57.2%、粘度は11000mPa・sであった。
(比較例4)
実施例1において、アルコンP−125(脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学工業株式会社製)の使用量を15部に変更した以外は、実施例1と同様に重合を行った。反応途中で、ゲル化した。
上記の実施例及び比較例で得られた水性エマルジョン型接着剤組成物を使用し、下記に示す性状測定及び物性評価を行った。その結果を表1に示した。
性状測定
(1)不揮発分
水性エマルジョン型接着剤組成物を105℃、1時間乾燥したのちに、残分の質量を測定することにより算出した。
(2)粘度
23℃の条件下で、BH型粘度計を用いて10回転で測定した。
(3)pH
pHメータにより測定した。
(4)ガラス転移温度
水性エマルジョン型接着剤組成物の皮膜を示差走査熱量計で測定した。
試験片の作成
基材:市販品 2.5mm厚MDF/オレフィンシート(0.14mm厚)
塗布量:Wet 80g/m
乾燥条件:80℃×15秒
圧締条件:室温×1.0kg/cm×60秒
養生:23℃×50%RH×3日
加工方法:オレフィンシートに水性エマルジョン型接着剤組成物を塗布量Wet80g/mで塗布し、乾燥機にて80℃、15秒乾燥後、MDF板にゴムローラーを用いて貼合し23℃、50%RHの雰囲気下において3日間養生した。
物性測定
(1)耐熱クリープ性
試験片を25mm幅に切断し、60℃雰囲気下に10分間放置した後、試験片のオレフィンシートの一端に500gの荷重をかけ、1時間放置する。1時間後にオレフィンシートの剥離長さを測定した。
(2)常態ピーリング強度
試験片を25mm幅に切断し、23℃、50%RHの雰囲気下において、テンシロン(株式会社オリエンテック製)を用いて、剥離速度100mm/minで180°剥離強度を測定した。
(3)初期接着力
オレフィンシートに接着剤を塗布量Wet80g/m塗布し、乾燥機にて80℃、15秒乾燥後、MDF板にゴムローラーを用いて貼合する。その後、すぐに自動天秤に乗せ、シートを真上に引いたときの天秤の目盛りを測定した。
(4)ゲル分率
水性エマルジョン型接着剤組成物を不揮発分20質量%に調整した。次に、離型フィルムを貼ったガラス板上に、調整した水系樹脂組成物を120cmあたり3.6g(固形分)となるよう流し込んだ。ガラス板上に流し込んだ水性エマルジョン型接着剤組成物を、23℃で7日間乾燥させ、皮膜を作成した。得られた皮膜を20mm×20mmに切り出し、質量を測定した後、THFに23℃で1日間浸漬した。浸漬した皮膜を取り出し、110℃で1時間乾燥した後に質量を測定し、浸漬後の皮膜の質量を浸漬前の皮膜の質量で除算して算出した。
Figure 0005916782
表1の結果から、実施例1〜5の水性エマルジョン型接着剤組成物は、比較例1〜4の水性エマルジョン型接着剤組成物と比べ、優れた耐熱クリープ性、常態ピーリング強度、初期接着力を有していることがわかる。

Claims (4)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステル(A)、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)及び、その他の不飽和単量体(C)として酢酸ビニルを含む不飽和単量体を、該不飽和単量体100質量部に対して、0.5〜10質量部の粘着性付与剤(D)の存在下で乳化重合する工程を有するラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物の製造方法であって、
    ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物が、
    ガラス転移温度が−20〜−60℃であり、
    23℃における粘度が4000〜16000mPa・sであり、
    ゲル分率が55〜85%である、
    ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物の製造方法
  2. 不飽和単量体に、カルボキシル基含有不飽和単量体(B)が3〜15質量部含まれる請求項1に記載のラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物の製造方法
  3. 不飽和単量体に、その他の不飽和単量体(C)が2〜11質量部含まれる請求項1又は2記載のラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物の製造方法
  4. 粘着性付与剤(D)が石油樹脂系のタッキファイヤーである請求項1、2又は3記載のラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物の製造方法
JP2014069628A 2014-03-28 2014-03-28 ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。 Active JP5916782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069628A JP5916782B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069628A JP5916782B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009213787A Division JP2011063665A (ja) 2009-09-15 2009-09-15 ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014148680A JP2014148680A (ja) 2014-08-21
JP5916782B2 true JP5916782B2 (ja) 2016-05-11

Family

ID=51571902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014069628A Active JP5916782B2 (ja) 2014-03-28 2014-03-28 ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5916782B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63122772A (ja) * 1986-11-12 1988-05-26 Nitto Electric Ind Co Ltd 感圧性接着剤組成物
JPH07107150B2 (ja) * 1987-03-27 1995-11-15 日本合成ゴム株式会社 エマルジヨン型感圧接着剤
JPH0757864B2 (ja) * 1988-09-14 1995-06-21 カネボウ・エヌエスシー株式会社 粘着付与剤樹脂がポリマーの粒子内に共存しているエマルジョン型感圧接着剤の製造法
JPH0710901B2 (ja) * 1991-08-07 1995-02-08 昭和高分子株式会社 合成樹脂エマルジョンの製造方法
JP3605427B2 (ja) * 1994-12-08 2004-12-22 昭和高分子株式会社 ポリ塩化ビニルシートのラッピング用接着剤
JP3793342B2 (ja) * 1997-12-26 2006-07-05 ソニーケミカル株式会社 アクリル系エマルジョン、及び粘着テープ
JP2000355680A (ja) * 1999-04-15 2000-12-26 Toagosei Co Ltd 成形体の製造方法
JP2001011412A (ja) * 1999-06-25 2001-01-16 Daicel Chem Ind Ltd 合成樹脂エマルジョン型粘着剤組成物及び粘着剤
JP2002114961A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Toagosei Co Ltd 水性接着剤組成物及び表皮を有する成形体
JP3964264B2 (ja) * 2002-05-17 2007-08-22 昭和高分子株式会社 合成樹脂水性エマルジョン型感圧接着剤及びその製造方法
JP2008081564A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性粘着剤組成物
JP5164252B2 (ja) * 2007-09-03 2013-03-21 サイデン化学株式会社 水性エマルション接着剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014148680A (ja) 2014-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4766571B2 (ja) 水性感圧接着剤組成物とその利用
JP4236120B2 (ja) 水性感圧接着剤組成物の製造方法
JP6202816B2 (ja) 高分子量および狭い分子量分布を有する感圧接着剤およびその製造方法
JP6073575B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着シート
JP6868112B2 (ja) 感圧粘着剤組成物およびこれを調製する方法
JP5164252B2 (ja) 水性エマルション接着剤
TW201934709A (zh) 樹脂組合物、樹脂層及積層片材
JP2011063665A (ja) ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。
JP4780676B2 (ja) 水性感圧接着剤組成物およびその利用
JP5916782B2 (ja) ラッピング加工用水性エマルジョン型接着剤組成物。
JP2008285554A (ja) 水系エマルジョン型の粘着剤組成物、及び粘着テープまたは粘着シート
JP2013204035A (ja) 粘着テープ
JP3605427B2 (ja) ポリ塩化ビニルシートのラッピング用接着剤
JP5761790B2 (ja) 水性感圧接着剤組成物とその利用
JP2006008831A (ja) 水性粘着剤組成物
JP6204165B2 (ja) 粘着シート
JP5354766B2 (ja) 水性エマルション接着剤
JP7128647B2 (ja) プライマー組成物
US20230103937A1 (en) Pressure-sensitive adhesive sheet
KR102497140B1 (ko) 아크릴계 에멀젼 점착제 조성물
JP5524119B2 (ja) 接着剤組成物及びその製造方法
JP2016037505A (ja) 粘着剤
JP2017071784A (ja) 粘着剤組成物および粘着シート
KR102106994B1 (ko) 온도 둔감형 점착테이프용 접착제 조성물
JP6975539B2 (ja) 粘着剤用水系樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160405

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5916782

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350