JP5916548B2 - エスカレータ - Google Patents
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又、その他の手段として、チェーンローラの転送面とステップローラの転送面を案内システムに設け、さらにオイル収集流路を設けることで潤滑オイルが滴り落ちるのを防止していた。(例えば特許文献2)
さらに、他の手段では、前輪と後輪とを案内する一体型レールの前輪の案内部と後輪の案内部との中間位置にエスカレータ傾斜部の長手方向に亘って窪みを設け、チェーンから落下する油を窪みに溜めていた。(例えば特許文献3)
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、安価で油漏れがなくチェーンの脱輪のないエスカレータを提供することを目的としている。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
図1は、エスカレータの全体構成を示す側面図、図2は、エスカレータのステップ、往路側レール、及びチェーンなどを模式的に示した斜視図、図3は、この発明の実施の形態1における往路側レールとステップを示し、図1中のA−A線を矢印方向に見た場合に相当する断面図、図4は、この発明の実施の形態1における往路側レール(駆動ローラ走行部に隆起部を形成したレール)の断面図、図5は、この発明の実施の形態1における往路側レールの接続部を示した図で、(a)は平面図、(b)は要部を拡大して示した断面図である。図6は、この発明の実施の形態1における往路側レールの第1変形例(追従ローラ走行部に隆起部を形成したレール)を示す断面図である。なお、上記の図2には、実施の形態1における往路側レールの第2変形例(駆動ローラ走行部と追従ローラ走行部の双方に、駆動ローラ側隆起部5a、追従ローラ側隆起部6bを形成したレール)が図示されている。
エスカレータは、図1に示すように鉄骨等で作られたトラス1、ステップ2、駆動機(図示せず)、ガラス3、手摺4などで構成される。
エスカレータのステップ2は、駆動ローラ5と追従ローラ6を介して乗客が乗る往路側レール70の上に乗っており、駆動ローラ5に取付けた往路側チェーン75を引き上げ又は下げることでステップ2を移動させている。
往路側レール70は、上記の加工で図3、4に示すように駆動ローラ走行部70Aと追従ローラ走行部70Bとが一体に成形されレール部を構成する。その際に駆動ローラ5が走行する面のエスカレータ内側(駆動ローラ走行部70Aの長手内側縁部)に、土手状の駆動ローラ側隆起部5aが形成され、図3のように往路側レール70の平坦部に駆動ローラ5と追従ローラ6を乗せて往路側チェーン75を駆動させることでステップ2を走行させる。
すなわち、上方階側往路レール部71の下端部の切断面は、長手内側縁部から所定の傾斜角でもって下降し長手外側縁部に達する傾斜状に切断され、この傾斜状下端部と対向する下方階側往路レール部72の上端部の切断面は、上方階側の傾斜状下端部と衝合(突合)する傾斜状に形成されている。
そして、これら双方の傾斜状端部(傾斜状下端部71c、傾斜状上端部72c)、又はいずれか一方の傾斜状端部(傾斜状下端部71c、傾斜状上端部72c)は、後述するように往路側レール70上の滴下油をオイルパン14に案内滴下させるために機能する。
又、図6の第1変形例、図2の第2変形例においても、油の流れを抑制できるため、ステップ2への油の滴下を阻止することができ、安全性を向上、ステップ清掃の手間を省くことができる。
図7は、この発明の実施の形態2における往路側レール70の接続部を示す平面図である。
図7の往路側レール70では、上方階側往路レール部71の傾斜状下端部71cと下方階側往路レール部72の傾斜状上端部72cとの接続部間に、レール隙間70Gを設け、レール上の油の滴下を案内、促進する機能を持たせている。
図7のように、1〜3mm程度のレール隙間70Gを設けることで、レール上の油11は、接続部に隣接する下方階側往路レール部72に流れることなく、図7の矢印の経路のように傾斜部を伝って滴下し、傾斜状の接続部ごとに油をオイルパン14に落とすことができる。
図8は、この発明の実施の形態3における往路側往路レールの接続部を示す平面図である。
この実施の形態3は、上方階側往路レール部71の傾斜状下端部71cと下方階側レール部72の傾斜状上端部72c間に跨り、この両端部を接続する接続部材、すなわち接続板10を設け、この接続板10は、下部側端面が斜めに切断され、レールの切断面と同様にエスカレータ上方から見て外側に広がる方向に取付けられたものである。
なお、この接続板10は、その上下両端部のいずれか一方又は双方を、上方階側往路レールの傾斜状下端部71c、又は下方階側往路レールの傾斜状上端部72cとそれぞれ同様(同一又は類似)の傾斜状にすることによっても実施できるものである。
図9は、この発明の実施の形態4における往路側レール部接続部の油滴下構造の模式図、図10は、この発明の実施の形態4における接続部の油滴下構造の変形例を示す模式図である。
実施の形態4のエスカレータは、図9、図10に示すように、上方階側往路レール部71の傾斜状下端部71cと下方階側往路レール部72の傾斜状上端部72cとの接続部に、当該接続部から滴下する油11を、床上のオイルパン14、又は帰路側レール80上を走行する駆動ローラ5の帰路側チェーン85に向かって滴下させる案内経路部を設けたものである。
このドレーン13によって油滴をオイルパン14に直接流しているため、オイルパン14に落下した時のハネによる油の飛散を抑制できる。
プレート15は、図10のように帰路側チェーン85の直上に配置され、下方端部を二股形状にし、その二股部15a、15bを帰路側チェーン85の直上に配置させる。
この配置によって、往路側レール70から流れ落ちた油は、プレート15の二股部15a、15bを伝って、それぞれの帰路側チェーン85の直上へ滴下させることができ、ローラ付の帰路側チェーン85のみに潤滑できる。
2 ステップ
3 ガラス
4 手摺
5 駆動ローラ
6 追従ローラ
70 往路側レール(70Aと70B、71と72)
70A 往路側レールの駆動ローラ走行部
70B 往路側レールの追従ローラ走行部
71 上方階側往路レール部
72 下方階側往路レール部
71c 上方階側レールの傾斜状下端部(切断部)
72c 下方階側レールの傾斜状上端部(切断部)
70G レール隙間
5a 駆動ローラ側隆起部
6b 追従ローラ側隆起部
75 往路側チェーン
80 帰路側レール
85 帰路側チェーン
9 ボルト
10 接続部材(接続板)
10C 接続板の傾斜状端部
11 油
13 ドレーン
14 オイルパン
15 プレート。
Claims (5)
- 駆動ローラが走行する駆動ローラ走行部と追従ローラが走行する追従ローラ走行部とを一体化した往路側レール、及びこの往路側レールと対応して設けた帰路側レールを有するエスカレータであって、上記往路側レールは、上方階側レール部と下方階側レール部とに分かれ、且つ、上記上方階側レール部の下端部と上記下方階側レール部の上端部が突き合わされて形成され、上記上方階側レール部の下端部は、長手内側縁部から所定の傾斜角でもって下降し長手外側縁部に達する傾斜状に形成すると共に、上記下方階側レール部の上端部は、上記上方階側レール部の傾斜状下端部と衝合する傾斜状に形成し、上記上方階側レール部の傾斜状下端部と上記下方階側レール部の傾斜状上端部との接続部間に、油の滴下を案内する隙間を設けたことを特徴とするエスカレータ。
- 駆動ローラが走行する駆動ローラ走行部と追従ローラが走行する追従ローラ走行部とを一体化した往路側レール、及びこの往路側レールと対応して設けた帰路側レールを有するエスカレータであって、
上記往路側レールは、上方階側レール部と下方階側レール部とに分かれ、且つ、上記上方階側レール部の下端部と上記下方階側レール部の上端部が突き合わされて形成され、上記上方階側レール部の下端部は、長手内側縁部から所定の傾斜角でもって下降し長手外側縁部に達する傾斜状に形成すると共に、上記下方階側レール部の上端部は、上記上方階側レール部の傾斜状下端部と衝合する傾斜状に形成し、上記上方階側レール部の傾斜状下端部と上記下方階側レール部の傾斜状上端部間に跨りこの両端部を接続する接続部材を設け、この接続部材の両端部のいずれか一方又は双方を、上記上方階側レール部の傾斜状下端部又は上記下方階側レール部の傾斜状上端部とそれぞれ同様の傾斜状にしたことを特徴とするエスカレータ。 - 上記上方階側レール部の傾斜状下端部と上記下方階側レール部の傾斜状上端部との接続部間に、油の滴下を案内する隙間を設けたことを特徴とする請求項2に記載のエスカレータ。
- 上記駆動ローラ走行部及び上記追従ローラ走行部のいずれか一方、又は双方の長手内側縁部に沿って隆起部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエスカレータ。
- 上記上方階側レール部の傾斜状下端部と上記下方階側レール部の傾斜状上端部の接続部に、当該接続部から滴下する油を、帰路側の上記駆動ローラ又は床上のオイルパンに向かって滴下させる案内経路部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエスカレータ。
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