JP5916499B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の機関弁である吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
近時、例えば、以下の特許文献1に記載されたバルブタイミング制御装置のように、電動モータの回転力を、減速機構を介してカムシャフトに伝達することによってクランクシャフトとカムシャフトの相対回転位相を変換して吸気弁や排気弁のバルブタイミングを制御するものが提供されている。
特開2010−255543号公報
ところで、内燃機関のカムシャフトには、機関弁を閉方向へ付勢するバルブスプリングのばね力などに起因して正負の交番トルクが発生していることは周知の通りである。
したがって、前記バルブタイミング制御装置を備えた内燃機関にあっても、機関始動時における前記カムシャフトの交番トルクの影響によって、例えば吸気弁の開閉時期が始動に適さない位相に変換されてしまう場合がある。
これは、機関の暖機完了後の再始動時には多少吸気弁の開閉時期が若干位相のずれがあっても始動に支障はないが、特に、冷間始動時には、吸気弁の開閉時期の位相がずれていると、始動が困難になるおそれがある。
本発明は、冷間始動時にも機関弁の開閉時期の位相を始動に適した位相に安定させることのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、カムシャフトに固定された従動回転体と、スリップリングとブラシを介して外部から給電されることにより、前記駆動回転体に対して相対回転可能なモータ出力軸を有する電動モータと、前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、前記電動モータの内部と前記減速機構とを仕切る仕切板と、を備え、前記モータ出力軸が前記駆動回転体に対して相対回転を行う際に相対的に可動する前記減速機構の部位に、常温以下で半固体状になり、機関始動後に所定時間が経過して前記減速機構内の温度が所定以上上昇すると粘度が低下する性質を有する潤滑剤を塗布し、前記仕切板は、前記減速機構の可動する部位と前記電動モータの軸方向において対向する範囲よりも内周側において、前記モータ出力軸が挿通する挿通孔が形成され、前記挿通孔は、その内周面と前記モータ出力軸の外周面との間に隙間を有していることを特徴としている。
本発明によれば、冷間始動時に機関弁の開閉時期の位相を安定化させることが可能になり、始動性の向上が図れる。
本発明の第1実施形態に係るバルブタイミング制御装置を示す縦断面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図2のC−C線断面図である。 各ボールベアリングの種類を示し、Aは片側接触シール型、Bは両側接触シール型、Cは開放型の部分断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、内燃機関の吸気側の動弁装置に適用したものであるが、排気側の動弁装置に同様に適用することも可能である。
このバルブタイミング制御装置は、図1に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド上に図外の軸受を介して回転自在に支持され、前記タイミングスプロケット1から伝達された回転力によって回転するカムシャフト2と、タイミングスプロケット1の前方位置に配置されたチェーンカバー64に固定されたカバー部材3と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構4と、を備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって環状一体に形成され、内周面が段差径状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受けるギア歯車1bと、前記スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられた環状部19と、から構成されている。
また、前記スプロケット本体1aと前記カムシャフト2の前端部に設けられた後述する従動部材9との間に、軸受である大径ボールベアリング43が介装されており、この大径ボールベアリング43によって、タイミングスプロケット1と前記カムシャフト2が相対回転自在に支持されている。
前記大径ボールベアリング43は、図1及び図5Aに示すように、片側接触シール型であって、外輪43aと、内輪43b、及び該両輪43a、43bの間に介装された複数のボール43cと、前記外輪43aと内輪43bの外側部に設けられた一つのシール部43dと、から構成されている。
また、この大径ボールベアリング43は、前記外輪43aがスプロケット本体1aの後述する外輪固定部60に圧入固定されているのに対して、内輪43bが後述する従動回転体である従動部材9の外周側の内輪固定部63に圧入固定されている。
また、前記シール部43dは、内部に芯材が埋設されたゴム材によって円板状に形成されて、肉厚な外周部43eが前記外輪43aの外側部内周に形成された環状溝に嵌着固定されていると共に、内周部43fが内輪43bの外側部内周に形成された環状の摺動溝に摺動自在に保持されている。また、このボールベアリング43の内部には、グリース45が充填されており、このグリース45は、粘性の高い例えばウレア系のものが用いられている。このグリース45が充填されたボールベアリング43の内部は、前記シール部43dによって一端側が封止されている。
前記スプロケット本体1aは、内周側に、前記カムシャフト2側に開口した前記外輪固定部60が円環状に切欠形成されている。
この外輪固定部60は、段差径状に形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の内周面60aと、該内周面60aの前記開口側と反対側に一体に有し、径方向に沿って形成された第1固定段差面60bと、から構成されている。前記内周面60aには、前記大径ボールベアリング43の外輪43aが軸方向から圧入されると共に、前記第1固定段差面60bには、圧入された前記外輪43aの軸方向の内端面が当接して、該外輪43aの軸方向一方側の位置決めをするようになっている。
前記環状部19は、図1及び図2に示すように、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変更機構4の後述する電動モータ12方向へ延出した円環状に形成されていると共に、内周には、波形状の内歯19aが形成されている。この内歯19aは、円周方向に等間隔で連続的に複数形成されている。また、環状部19の前端側には、後述するハウジング5と一体の円環状の外周側フランジ部5aが軸方向から当接している。
また、スプロケット本体1aの環状部19と反対側の後端部には、円環状の保持プレート61が配置されている。この保持プレート61は、比較的薄い金属板材によって一体に形成され、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、内径が前記大径ボールベアリング43の内輪43bの内径よりも大きく設定されている。
したがって、保持プレート61の内周部61aは、前記外輪43aの軸方向の外端面43eに対して一定の隙間をもって覆うように対向配置されている。また、前記内周部61aの内周縁所定位置には、径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部61bが一体に設けられている。
このストッパ凸部61bは、図3に示すように、ほぼ扇状に形成されて、先端縁61cが後述するストッパ溝6bの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。さらに、前記保持プレート61の外周部には、前記各ボルト7が挿通する8つのボルト挿通孔61dが周方向の等間隔位置に貫通形成されている。
前記スプロケット本体1a(環状部19)外周部には、保持プレート61のボルト挿通孔61dと連続するボルト挿通孔1cが周方向のほぼ等間隔位置に6つ貫通形成されている。また、前記外周側フランジ部5aには、各ボルト挿通孔1c、61dと対応した位置に8つの雌ねじ孔5bが形成されており、これらに挿通した8本のボルト7によって前記スプロケット1と保持プレート61及びハウジング5が軸方向から共締め固定されている。
なお、前記スプロケット本体1a及び環状部19は、後述する減速機構8のケーシングとして構成されており、このケーシングとハウジング5によってハウジング構成体が形成されている。
また、前記スプロケット本体1aと、前記環状部19、保持プレート61及び外周側フランジ部5aは、それぞれの外径がほぼ同一に設定されている。
前記カバー部材3は、アルミニウム合金材によってカップ状に一体に形成されて、前端部に形成された膨出部3aが前記ハウジング5の前端部を覆うように設けられていると共に、前記膨出部3aの外周部側には円筒壁3bが軸方向に沿って一体に形成されている。この円筒壁3bは、図1に示すように、内部に形成された保持用孔3cの内周面が後述するブラシ保持体28の圧入固定部になっている。
また、カバー部材3は、外周に形成された鍔部3dに6つのボルト挿通孔3eが貫通形成され、この各ボルト挿通孔3eに挿通されたボルト62によって前記チェーンカバー64に固定されている。
前記膨出部3aの外周側の段差部内周面と前記ハウジング5の外周面との間には、大径なオイルシール50が介装されている。この大径オイルシール50は、横断面ほぼコ字形状に形成されて、合成ゴムの基材の内部に芯金が埋設されていると共に、外周側の円環状基部が前記カバー部材3の内周面に設けられた段差円環溝に嵌着固定されている。
前記ハウジング5は、鉄系金属材をプレス成形によって有底筒状に形成されて、この前端には該前端開口を封止する合成樹脂の非磁性材からなる封止プレート11が設けられている一方、後端側には、円盤状の仕切板51が配設されている。
この仕切板51は、薄肉な金属板をプレス成形によって形成され、外周部51aが前記ハウジング5のフランジ部5aと環状部19との間に挟持されている共に、外周部51aに形成されたボルト挿通孔を挿通した前記ボルト7によって共締め固定されている。また、仕切板51は、内周部51bが前記カバー部材3の膨出部3a方向へ折曲形成されて、この中央に大径な軸部挿通孔51cが貫通形成されている。そして、この仕切板51によって、後述する電動モータ12と減速機構8との間を仕切るようになっている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カム(図示せず)を有していると共に、前端部に形成された小径部2aの外周に円盤状のアダプタ6が配置されている。このアダプタ6は、前端面が従動部材9に軸方向から当接した状態でカムボルト10によってカムシャフト2の前端部に軸方向から共締め固定されている。
このアダプタ6は、図1及び図3にも示すように、鉄系金属によってほぼ円環状に形成され、外周部の内端に前記大径ボールベアリング43の内輪43bの外端部を支持するL字形に切欠された支持溝6aが形成されていると共に、外周部の一部に扇状のストッパ凹溝6bが形成されている。このストッパ凹溝6bは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動した前記ストッパ凸部61bの両端縁が周方向の対向縁6c、6dにそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側あるいは最大遅角側の相対回転位置を規制するようになっている。
なお、前記ストッパ凸部61bは、前記ストッパ凹溝6bの底面とは僅かなクリアランスをもって非接触状態に配置されて、互いに干渉しないようになっている。なお、前記ストッパ凸部61bとストッパ凹溝6bによってストッパ機構が構成されている。
前記カムボルト10は、図1に示すように、頭部10aと、軸部10bとからなり、該軸部10bの先端部外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ孔2bに螺着する雄ねじ部10cが形成されている。
前記従動部材9は、鉄系金属材によって一体に形成され、図1に示すように、カムシャフト2側の一端部に前記アダプタ6を介して配置された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突設された円筒部9bと、前記固定端部9aの外周部に一体に形成されて、複数のローラ48を保持する円筒状の保持器41とから構成されている。
前記固定端部9aは、後端面が前記アダプタ6の前端面に当接配置されて、前記カムボルト10の軸力によって前記円筒部9bとアダプタ6などを介してカムシャフト2に軸方向から圧接固定されている。
前記円筒部9bは、図1に示すように、中央に前記カムボルト10の軸部10bが挿通される挿通孔9dが貫通形成されていると共に、外周側にニードルベアリング38が設けられている。
前記保持器41は、図1及び図2に示すように、前記固定端部9aの外周部前端から断面ほぼL字形状に折曲されて、前記円筒部9bと同方向へ突出した有底円筒状に形成されていると共に、筒状先端部41aが櫛歯状に形成されて、前記仕切板51方向へ延出している。また、前記櫛歯状の先端部41aの周方向のほぼ等間隔位置に、前記複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持するローラ保持部であるほぼ長方形状の複数のローラ保持溝41bが周方向の等間隔位置に形成されている。この各ローラ保持溝41b(ローラ48)は、その全体の数が前記環状部19の内歯19aの全体の歯数よりも1つ少なくなっている。
また、前記固定端部9aの外周部と保持器41の底部側結合部との間には、前記大径ボールベアリング43の内輪43bを圧入固定させる前記内輪固定部63が切欠形成されている。
この内輪固定部63は、図1にも示すように、前記外輪固定部60と径方向から対向した段差状に切欠形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の外周面63aと、該外周面63aの前記開口と反対側に一体に有し、径方向に沿って形成された第2固定段差面63bと、から構成されている。前記外周面63aには、大径ボールベアリング43の内輪43bが軸方向から圧入されると共に、前記第2固定段差面63bには、圧入された前記内輪43bの内端面が軸方向から当接して位置決めされるようになっている。
前記位相変更機構4は、前記カムシャフト2と同軸上の前端側に配置されたアクチュエータである前記電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する前記減速機構8と、から構成されている。
前記電動モータ12は、図1に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記ハウジング5と、該ハウジング5の内部に回転自在に設けられたモータ出力軸13と、ハウジング5の内周面に固定されたステータである半円弧状の一対の永久磁石14,15と、前記封止プレート11に固定された固定子16と、を備えている。
前記モータ出力軸13は、図1にも示すように、全体の肉厚が均一な段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部13cを介してカムシャフト2側の大径部13aと、この大径部13aと反対側の小径部13bとから構成されている。また、このモータ出力軸13は、前記大径部13aの外周に鉄心ロータ17が固定されていると共に、該大径部13aの内側に前記小径ボールベアリング37と前記ニードルベアリング38の一部が配置されている。
一方、前記小径部13bの外周には、後述する円環部材20が圧入固定されており、この円環部材20の外周面にコミュテータ21が軸方向から圧入固定されている。
前記円環部材20は、その外径が前記大径部13aより大きく設定されていると共に、軸方向の長さが小径部13bよりも僅かに短く設定されている。なお、前記円環部材20とコミュテータ21とによって、コミュテータユニットが構成されている。
前記鉄心ロータ17は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側が電磁コイル18のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されている。このボビンは、図1に示すように、軸方向前後位置にほぼL字形状に折曲された第1、第2顎部を有している。
この第1、第2顎部は、電磁コイル18のコイル巻線をモータ出力軸13寄りの内周側に位置決めするものであって、前端の一部が前記コミュテータ21の一部に軸方向からオーバーラップしており、この第1顎部とコミュテータ21との間に、円環状の環状空間Sが形成されている。これに対して、反対側の第2顎部は、外周部が前記仕切板51の内周部51bと軸方向でオーバーラップして配置されている。
したがって、鉄心ロータ17と電磁コイル18前後のデッドスペースを可及的に小さくできるので、装置の軸方向の長さを十分に短尺化できる。
前記コミュテータ21は、導電材によって円環状に形成されて、前記鉄心ロータ17の極数と同数に分割された各セグメントに前記電磁コイル18の引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。つまり、内周側に形成された接続部である折り返し部に、前記環状空間S内でコイル線の端末先端を挟み込んで電気的に接続されるようになっている。
前記永久磁石14,15は、全体が円筒状に形成されて円周方向に複数の磁極を有していると共に、その軸方向の位置が前記鉄心ロータ17の軸方向の中心位置とほぼ同一になっている。
前記固定子16は、図4に示すように、前記封止プレート11の内周側に設けられた一対の樹脂ホルダー22、23と、該各樹脂ホルダー22、23の内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、各コイルスプリング24a、24bのばね力で各先端面が前記コミュテータ21の外周面に径方向から弾接する切換ブラシ(整流子)である一対の第1ブラシ25a、25bと、前記樹脂ホルダー22、23の前端面に、各外端面を露出した状態で埋設固定された内外二重の円環状のスリップリング26a、26bと、前記各第1ブラシ25a、25bと各スリップリング26a、26bを電気的に接続するピグテールハーネス27a、27bと、から主として構成されている。
なお、前記スリップリング26a、26bと後述する第2ブラシ30a、30bが給電機構として構成され、また、前記第1ブラシ25a、25bやコミュテータ21、ピグテールハーネス27a、27bなどが通電切換機構として構成されている。
前記封止プレート11は、外周に形成された環状凹溝に前記ハウジング5の前端部に内方へ折曲形成された円環状の支持部5cが径方向から嵌合して位置決め固定されている。また、中央位置には、モータ出力軸13の小径部13bなどが挿通される軸挿通孔11aが貫通形成されている。
前記カバー部材3の円筒壁3bには、合成樹脂材によって一体的にモールドされた給電ブラシユニットであるブラシ保持体28が固定されている。
このブラシ保持体28は、図1に示すように、側面視ほぼL字形状に形成され、前記円筒壁3bの保持用孔3cに挿入されるほぼ円筒状のブラシ保持部28aと、該ブラシ保持部28aの上端部に有するコネクタ部28bと、前記ブラシ保持部28aの両側に一体に突設されて、前記膨出部3aに固定される図外の一対のブラケット部と、前記ブラシ保持体28の内部に大部分が埋設された一対の端子片34と、から主として構成されている。
前記一対の端子片34は、上下方向に沿って平行に形成されて、一方側(下端側)の図外の各端子が前記ブラシ保持部28aの底部側に露出状態で配置されている一方、他方側(上端側)の各端子が前記コネクタ部28bの雌型嵌合溝28d内に突設されている。
前記ブラシ保持部28aは、ほぼ水平方向(軸方向)に延設されて、内部の上下位置に形成された円柱状の貫通孔内にスリーブ状の摺動部29a、29bが固定されていると共に、該各摺動部29a、29bの内部に、各先端面が前記各スリップリング26a、26bに軸方向からそれぞれ当接する第2ブラシ30a、30bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
この各第2ブラシ30a、30bは、ほぼ長方体状に形成されて、各貫通孔の底部側に臨む前記一方側端子との間に弾装された付勢部材である第2コイルスプリング31a、31bのばね力によってそれぞれ前記各スリップリング26a、26b方向に付勢されている。
また、前記第2ブラシ30a、30bの後端部と前記一方側端子との間には、可撓性を有する一対の図外のピグテールハーネスが溶接固定されて、前記両者を電気的に接続している。このピグテールハーネスは、その長さが前記第2ブラシ30a、30bが前記各コイルスプリング31a、31bによって最大に進出した際に、前記各摺動部29a、29bから脱落しないように、その最大摺動位置を規制する長さに設定されている。
また、前記ブラシ保持部28aの基部側外周に形成された円環状の嵌着溝内に、シールリング32が嵌着保持されており、前記ブラシ保持部28aが前記保持用孔3cに挿通された際に、前記シールリング34が前記円筒壁3bの先端面に弾接してブラシ保持部28a内をシールするようになっている。
前記コネクタ部28bは、前記嵌合溝28dに臨む端子片34が図外の雄型端子を介して図外のコントロールユニットに電気的に接続されている。
そして、前記モータ出力軸13は、図1に示すように、前記カムボルト10の軸部10bの付け根部外周面に設けられた前記小径ボールベアリング37と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング38とによってカムボルト10の軸部10b外周に回転自在に支持されている。
前記小径ボールベアリング37は、両側接触シール型であって、図5Bに示すように、内輪37aと外輪37b及び両輪3a、37b間に設けられた複数のボール37cと、内輪37aと外輪37bの両側部間に設けられた一対のシール部材37d、37eと、から構成されている。
前記内輪37aは、前記従動部材9の円筒部9bの前端面と前記カムボルト10の頭部10aの軸部10b側の着座面との間に挟持状態に固定されている。一方、外輪37bは、モータ出力軸13の大径部13aの内周面に軽圧入によって保持されていると共に、軸方向の一端面が前記段差部13cの内周側段差面に軸方向から当接して位置決め支持されている。
前記各シール部材37d、37eは、内部に芯材が埋設されたゴム材によって形成されて、肉厚の各外周部37f、37gが外輪37bの両側内周に形成された嵌着溝に嵌着固定されている一方、各内周部が内輪の両側内周に形成された環状の摺動溝内に摺動自在に嵌合されている。
また、前記両シール部材37d、37eで封止されたベアリング内部には、前記大径ボールベアリング43と同じ性質のグリース45が封入されている。
前記ニードルベアリング38は、図5Bにも示すように、外周側の鉄系金属によって円筒状に形成されたリテーナ38aと、該リテーナ38aの内部に回転自在に保持された複数の転動体であるニードルローラ38bと、から構成されている。
前記リテーナ38aは、軸方向の両端部が内方へ折曲形成され、外周面が前記モータ出力軸38の内周面と該モータ出力軸38と一体に形成された後述する偏心カム軸39の内周面とに跨って圧入固定されている。前記各ニードルローラ38bは、前記従動部材9の円筒部9bの外周面を転動している。
前記コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類から情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出して、機関制御を行うと共に、前記電磁コイル18に通電してモータ出力軸13の回転制御を行い、減速機構8を介してカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
前記減速機構8は、図1に示すように、偏心回転運動を行う前記偏心カム軸39と、該偏心カム軸39の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、該中径ボールベアリング47の外周に設けられた前記複数のローラ48と、該各ローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心カム軸39は、軸方向の短尺な円筒状に形成されて、円周方向で肉厚が異なるように形成されており、ほぼ真円形の内周面に対して外周面はその軸心Yがモータ出力軸13の軸心Xから径方向へ僅かに偏心していてカム面として形成されている。
また、この偏心カム軸39は、内周面の内径と前記モータ出力軸13の大径部13aの内径が前記ニードルベアリング38のリテーナ38aの外径より僅かに小さく形成されていると共に、前端部が前記モータ出力軸13の大径部13a先端と軸方向から突き合わせ状態に結合されている。そして、前記モータ出力軸13の大径部13aと偏心カム軸39の全体の軸長内に、その間になんらのスペーサ等の介在なしに前記小径ボールベアリング37とニードルベアリング38が軸方向から収容された形になっている。したがって、これら各構成部品の軸長が短くなることから、この点でも装置の軸方向の長さを短くすることができる。
前記中径ボールベアリング47は、図5Cにも示すように、開放型であって、内輪47aと外輪47b及び両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cとから構成されて、両輪47a、47bの両側にシール部材が設けられていない。また、この中径ボールベアリング47は、
前記ニードルベアリング38の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置されている。
前記内輪47aは、図5Cに示すように、前記偏心カム軸39の外周面に形成された浅い円環溝39aの底面に圧入されて、この段差縁39bに一側面の内周側は当接して前記仕切板51方向への軸方向移動が規制されている一方、他側面は固定端部9aの内側面との間に微小な第1隙間Cが形成されてフリーな状態になっている。
また、前記外輪47bは、軸方向で固定されることなく、フリーな状態になっている。つまり、外輪47bは、軸方向の電動モータ12側の一側面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他側面もこれに対向する固定端部9aの内側面との間の前記第1隙間Cによってフリーな状態になっている。また、この外輪47bの外周面には、前記各ローラ48の外周面が転動自在に当接していると共に、この外輪47bの外周側には、円環状の第2隙間C1が形成されて、この第2隙間C1によって中径ボールベアリング47全体が前記偏心カム軸39の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
前記各ローラ48は、前記中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記環状部19の内歯19aに嵌入すると共に、保持器41のローラ保持溝41bの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向に揺動運動するようになっている。
そして、前記減速機構8の内部の各構成部品の前記ローラ48や各ボールベアリング37、43、47などの回転部や摺動摩擦部には、エンジンオイルではなく、前記各ボールベアリング37,43、47の内部に充填された潤滑剤であるグリース45と同じ性質の粘性の高いグリース45が塗布されている。
すなわち、前記保持器41のローラ保持溝41a各ローラ48との間や、ニードルベアリング38の内部などの回転部や摺動摩擦部に、前記グリース45が塗布、充填されている。
このグリース45は、常温である摂氏約20℃では粘性が高く、機関始動後の所定時間が経過して減速機構8内の温度が所定以上上昇した場合には粘度が低くなってある程度柔らかくなる性質のものあるが、たとえ高温になっても、液状化せずに各部の外面に留まっているものを用いている。
なお、前記カバー3の膨出部3aのほぼ中央位置には、図1に示すように、カムボルト10の締め付け治具を挿通させる作業用孔が形成されており、この作業用孔を閉止する断面ほぼコ字形状のキャップ53がそれぞれ圧入固定されている。
以下、本実施形態の作動について説明する。まず、機関のクランクシャフトが回転駆動すると、タイミングチェーンを介して前記タイミングスプロケット1が回転して、その回転力が環状部19と仕切板51を介してハウジング5、つまり電動モータ12が同期回転する。一方、前記環状部19の回転力が、各ローラ48から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、前記コントロールユニットから各端子片34,34や各ピグテールハーネス、第2ブラシ30a、30b、各スリップリング26a、26bなどを介して電動モータ12の電磁コイル18に通電される。これによって、モータ出力軸13が回転駆動され、この回転力が減速機構8を介してカムシャフト2に減速された回転力が伝達される。
すなわち、前記モータ出力軸13の回転に伴い偏心カム軸39が偏心回転すると、各ローラ48が、モータ出力軸13の1回転毎に保持器41の各ローラ保持溝41bで径方向へガイドされながら前記環状部19の一の内歯19aを乗り越えて隣接する他の内歯19aに転動しながら移動し、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。この各ローラ48の転接によって前記モータ出力軸13の回転が減速されつつ前記従動部材9に回転力が伝達される。このときの減速比は、前記ローラ48の個数などによって任意に設定することが可能である。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。
前記タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の正逆相対回転の最大位置規制(角度位置規制)は、前記ストッパ凸部61bの各側面が前記ストッパ凹溝6bの各対向面6c、6dのいずれか一方に当接することによって行われる。
具体的には、前記従動部材9が、前記偏心カム軸39の偏心回動に伴ってタイミングスプロケット1の回転方向と同方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの一側面がストッパ凹溝6bの一方側の対向面6cに当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が進角側へ最大に変更される。
一方、従動部材9が、タイミングスプロケット1の回転方向と逆方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの他側面がストッパ凹溝6bの他方側の対向面6dに当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が遅角側へ最大に変更される。
この結果、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、前述したように、減速機構8の内部や各ボールベアリング37,43、47などの転動箇所や摺動箇所などにグリース45を充填、塗布したことから、これら各部の潤滑性能が向上すると共に、前記カムシャフト2に発生する交番トルクを、前記グリース45の粘性抵抗によって減速機構8へ伝達しにくくすることから、機関始動初期の吸気弁の開閉時期の位相を変化させることがなくなる。
すなわち、機関の定常走行後に機関を停止させると、停止直前に前記コントロールユニットからの制御信号によって電動モータ12を回転させて前記減速機構8を介してタイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の相対回転位相を、冷間始動に適した進角側寄りの中間位置に制御する。しかし、冷間始動させると、前記カムシャフト2に発生する交番トルクによって吸気弁の開閉時期が不安定になって良好な始動性が得られない場合がある。
そこで、本実施形態では、減速機構8内に充填、塗布されたグリース45の粘性抵抗によって減速機構8の各構成部品の回転抵抗を発生させることにより、前記カムシャフト2が交番トルクによる影響を受けにくくした。このため、つまり、前記カムシャフト2の挙動を安定化させることによって、吸気弁の開閉時期の位相を高精度に維持することが可能になる。
特に、冷間始動時には、前記グリース45の粘度も高くなっていることから、カムシャフト2の挙動をさらに安定化させることが可能になり、この結果、斯かる冷間始動姓が向上する
また、本実施形態では、グリース45を用いることによって減速機構8からグリース45が電動モータ12側へ流動することがなくなることから、該減速機構8側と電動モータ12との間にシール部材を設ける必要が全くなくなる。このため、装置の軸方向の長さを短尺化することができる。
しかも、前記グリース45は、遠心力によって減速機構8の外周側へ僅かながらも流動したとしても、前記仕切板51によって減速機構8から電動モータ12方向への流動をさらに抑制することができる。
また、前記仕切板51は、極めて薄肉なプレート材によって形成すると共に、前述の小径ボールベアリング37やニードルベアリング38をモータ出力軸13の大径部13aとこれと一体の偏心カム軸39の内部にコンパクトに収容したことから、これらの特異な構造によっても装置の軸方向の長さを十分に短くすることができる。
また、前述したように、前記電磁コイル18を含む鉄心ロータ17を、前記コミュテータ21や仕切板51の内周部51bと軸方向からオーバーラップする位置に配置したことから、これによっても装置の軸方向の長さを短くすることが可能になる。
このように、装置の軸方向の長さを十分に短くすることができることから、エンジンルーム内へレイアウトの自由度が向上して内燃機関への搭載性が良好になる。
また、電磁コイル18の一方のコイル巻線を、第1顎部を介してコミュテータ21側(軸方向)に十分に近接した内周側からへ巻回することができるため、コイル巻線の巻量を多くしても軸方向への突出量を抑制することができる。また、他方のコイル巻線を、薄型の仕切板51の軸方向から近接して配置できるので、装置の軸方向の長さを可及的に小さくすることができる。
さらに、本実施形態では、モータ出力軸13と偏心カム軸39とを軸方向から互いに圧入して一体化するのではなく、成形時に両者13,39を一体化したことによって、製造作業が容易になると共に、偏心カム軸39の軸方向の長さを十分に小さくすることができる。このため、該偏心カム軸39のニードルベアリング38に対する圧入代を十分に短くすることができ、したがって、圧入時における偏心カム軸39の塑性変形を抑制できる。
この結果、前記中径ボールベアリング47と各ローラ48及び内歯19aとの間の噛み合い部の隙間のばらつきを小さくすることができるので、減速機構8の安定した作動が得られる。
また、前記モータ出力軸13と偏心カム軸39とを、別体に形成してモータ出力軸13の外周に偏心カム軸を嵌合固定することも可能であるが、本実施形態では両者13,39を軸方向から一体に形成して、前記大径部13aと偏心カム軸39の内周に、小径ボールベアリング37の外輪37bとニードルベアリング38の外周が圧入されるように形成した。このため、前記大径部13aの外径を十分に小さくすることができる。
この結果、小さくなった分だけ前記鉄心ロータ17のコイル線18の巻量を増加させることができる。これによって、バルブタイミング制御装置の全長や外径を大きくすることなく、現在の大きさを維持しつつ電動モータ12の特性を向上させることが可能になる。
さらに、モータ出力軸13と偏心カム軸39に対するニードルベアリング38の圧入管理が容易になり、軸受精度が向上すると共に、減速機構8の噛み合い部の隙間管理も容易になる。また、組立作業が簡素化されると共に、偏心カム軸39の小径化と軸方向の短尺化によって製造作業が容易になり、コストの低減化が図れる。
また、前記減速機構8内のグリース45が緩衝機能を発揮するため、各部の打音の発生を効果的に抑制することが可能になる。
さらに、ハウジング構成体によって減速機構8と電動モータ12との一体化が図れると共に、スプロケット本体1aを介してタイミングスプロケット1との一体化も図れることから、これら各構成部品全体のユニット化が図れる。したがって、装置の軸方向の他に径方向の小型化が図れると共に、製品管理が容易になる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前記ステータとしてハウジング5や永久磁石14,15を用いたが、これ以外のステータを用いることも可能である。
また、前記各実施形態では、ベアリングとしてボールベアリングやニードルベアリングを用いたが、これ以外のプレーンベアリングや、複数列にボールを配置したボールベアリングを用いることも可能である。
また、前記グリース45は、バルブタイミング制御装置の大きさや仕様などによって粘度などの性質が異なるものを任意に選択することも可能である。
さらに、前記モータ出力軸13と偏心カム軸39が別体に形成されているものであっても良い。
また、本実施形態では、潤滑剤として一般的なグリースを用いたが、冷間時に粘性の高いものであれば、グリースに限定されるものではない。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記潤滑剤は、グリースであることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項b〕請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記潤滑剤は、ベアリングの内部や前記減速機構が配置された空間部内に充填したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項c〕請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記潤滑剤を、前記減速機構にも塗布したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項d〕クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
カムシャフトに固定された従動回転体と、
スリップリングとブラシを介して外部から給電されることにより、前記駆動回転体に対して相対回転可能なモータ出力軸を有する電動モータと、
前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、
前記従動回転体と相対回転する部位を軸受けすると共に、冷間始動時には半固体状になり、機関始動後の所定時間経過後には粘度が低下する性質を有する潤滑剤を内部に充填されたシール付きベアリングと、
を有する内燃機関の可変動弁装置において、
前記減速機構は、
前記駆動回転体と共に回転するトロコイド形状の内歯と、
該内歯の内周に前記モータ出力軸と共に回転し、内周面に対して外周面が偏心した円筒状の偏心軸と、
前記内歯と偏心軸と間に設けられた複数のローラと、
前記従動回転体と共に回転し、前記各ローラ間に介在される櫛歯状の保持器と、を備え、
前記偏心軸の回転によって前記内歯に対して前記保持器が相対回転することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項e〕請求項dに記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記偏心軸は、外周がシール付きボールベアリングによって軸受けされて、該ボールベアリングの内輪と外輪との間にも前記潤滑剤が充填されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項f〕クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
カムシャフトに固定された従動回転体と、
スリップリングとブラシを介して外部から給電されることにより、前記駆動回転体に対して相対回転可能なモータ出力軸を有する電動モータと、
前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、
前記従動回転体と相対回転する部位を軸受けすると共に、冷間始動時には半固体状になり、機関始動後の所定時間経過後には粘度が低下する性質を有する潤滑剤を内部に充填されたシール付きベアリングと、
を有する内燃機関の可変動弁装置において、
前記シール付きベアリングは、前記駆動回転体と従動回転体との間と、前記モータ出力軸と従動回転体との間に設けられていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項g〕クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
カムシャフトに固定された従動回転体と、
スリップリングとブラシを介して外部から給電されることにより、前記駆動回転体に対して相対回転可能なモータ出力軸を有する電動モータと、
前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、
前記従動回転体と相対回転する部位を軸受けすると共に、冷間始動時には半固体状になり、機関始動後の所定時間経過後には粘度が低下する性質を有する潤滑剤を内部に充填されたシール付きベアリングと、
を有する内燃機関の可変動弁装置において、
前記シール付きベアリングは、ボールベアリングであることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項h〕請求項gに記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記電動モータの内部と前記減速機構とは、仕切板によって仕切られていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項i〕請求項hに記載の内燃機関の可変動弁装置において、
前記モータ出力軸は、中空状の円筒状に形成されていると共に、該モータ出力軸の内周と前記従動回転体の外周との間に、内外輪間に前記潤滑剤が充填されたシール付きボールベアリングが設けられている共に、該シール付きボールベアリングの前記減速機構側にニードルベアリングが隣接して設けられ、前記ニードルベアリングと減速機構には、前記潤滑剤が塗布されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項j〕制御軸を回転させることにより機関弁の作動特性が変更される内燃機関の可変動弁装置であって、
外部から給電されることによってステータに対して相対回転を行うロータを有する電動モータと、
前記制御軸に固定される出力部材と、
前記ロータの回転速度を減速して前記出力部材に伝達する減速機構と、
を備え、
前記出力部材が回転する部位に、常温で半固体状になり、機関始動後の所定時間経過後に粘度が低下する潤滑剤を塗布したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置において、
前記電動モータのロータにはコイルが巻回されている共に、前記ステータには永久磁石が設けられ、
前記ロータに固定されたモータ出力軸に、コミュテータが設けられ、該コミュテータによって前記コイルに通電される電流が切り換えられて磁束が形成されることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
1…タイミングスプロケット
2…カムシャフト
3…カバー部材
4…位相変更機構
5…ハウジング
7…ボルト
8…減速機構
9…従動部材(従動回転体)
10…カムボルト
12…電動モータ
13…モータ出力軸
13a…大径部
13b…小径部
17…鉄心ロータ
18…コイル巻線
19a…内歯
26a、26b…スリップリング
30a、30b…ブラシ
37…小径ボールベアリング
38…ニードルベアリング
39…偏心カム軸
41…保持器
43…大径ボールベアリング
45…グリース
47…中径ボールベアリング
48…ローラ

Claims (3)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに固定された従動回転体と、
    スリップリングとブラシを介して外部から給電されることにより、前記駆動回転体に対して相対回転可能なモータ出力軸を有する電動モータと、
    前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、
    前記電動モータの内部と前記減速機構とを仕切る仕切板と、
    を備え、
    前記モータ出力軸が前記駆動回転体に対して相対回転を行う際に相対的に可動する前記減速機構の部位に、常温以下で半固体状になり、機関始動後に所定時間が経過して前記減速機構内の温度が所定以上上昇すると粘度が低下する性質を有する潤滑剤を塗布し、
    前記仕切板は、前記減速機構の可動する部位と前記電動モータの軸方向において対向する範囲よりも内周側において、前記モータ出力軸が挿通する挿通孔が形成され、
    前記挿通孔は、その内周面と前記モータ出力軸の外周面との間に隙間を有している
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記減速機構は、前記駆動回転体と共に回転するトロコイド形状の内歯と、該内歯の内周に前記モータ出力軸と共に回転し、内周面に対して外周面が偏心した円筒状の偏心軸と、前記内歯と前記偏心軸との間に設けられた複数のローラと、前記従動回転体と共に回転し、前記各ローラを保持するローラ保持部を有する保持器と、前記偏心軸の外周に設けられ、外輪の外周面に前記各ローラの外周面が転動自在に当接するボールベアリングと、を備え、
    前記減速機構の可動する部位は、前記ローラ保持部であることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記減速機構は、前記駆動回転体と共に回転するトロコイド形状の内歯と、該内歯の内周に前記モータ出力軸と共に回転し、内周面に対して外周面が偏心した円筒状の偏心軸と、前記内歯と前記偏心軸との間に設けられた複数のローラと、前記従動回転体と共に回転し、前記各ローラを保持するローラ保持部を有する保持器と、前記偏心軸の外周に設けられ、外輪の外周面に前記各ローラの外周面が転動自在に当接するボールベアリングと、を備え、
    前記減速機構の可動する部位は、前記ボールベアリングの回転部であることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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