JP5916483B2 - 樹脂組成物及びそれを用いたフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂および脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂を含有する樹脂組成物に関するものであって、さらに詳しくは帯電防止性能を有する樹脂組成物に関するものである。
ポリオレフィン系樹脂は、軽量で成形性、耐水性、耐侯性、機械特性、電気絶縁性、リサイクル性、経済性に優れた素材であることから、汎用プラスチックとして包装材料、繊維、日用品、家電部品、自動車部品、医療部材、土木・建築資材などの幅広い分野で使用されている。
一方で、ポリオレフィン系樹脂は、表面抵抗率として1015Ω/□以上と電気絶縁性には優れているものの、その反面、主に摩擦により成形品の表面に静電気を一度帯電すると電荷が漏洩しにくい性質のために、静電気障害を引き起こす原因となっている。
帯電防止性を改善する方法として、ポリオレフィン系樹脂に対して、(1)カーボンブラック、炭素繊維などの導電性物質を配合する方法、(2)界面活性剤などの帯電防止剤を配合する方法が挙げられる。
しかしながら、(1)の方法で帯電防止性を付与するためには、導電性物質を多く配合する必要があり、成形品が着色することや、耐衝撃性及び成形性が低下する問題があった。
また、(2)の方法では、低分子量の界面活性剤を表面にブリードアウトさせることで効果が発現することから少量の練り込みで帯電防止性が得られるものの、永久的な帯電防止効果の持続が困難であり、ブリードアウトに伴い表面特性が悪化する問題があった。
このような背景から、上記課題を改善する方法として、ポリオレフィン系樹脂に親水性樹脂が配合される方法が提案されており、具体的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOH樹脂と称することがある)と酸変性ポリオレフィン系樹脂、ガラス球体を配合することが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平7−268139号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、帯電防止性を付与するためにはEVOH樹脂の配合比率を多くする必要があることから、ポリオレフィン系樹脂が本来有する特性を低下させる点で問題があった。
したがって、ポリオレフィン系樹脂が本来有する特性を低下させない程度に、ポリオレフィン系樹脂にEVOH樹脂が配合された場合、静電気障害を防止する目的で使用するには帯電防止性の改善がみられるものの、実用的にはまだまだ不十分である為、さらなる帯電防止性の改善が求められている。
本発明は上記実情に鑑み鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂に配合するEVOH樹脂として、エチレン含有量が特定範囲であり、かつ脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性EVOH樹脂を用いることで、本発明を完成した。
本発明は、ポリオレフィン系樹脂に、脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性EVOH樹脂が少量配合された場合でも、帯電防止性を付与することができる。
これは、水酸基ユニットを多数有するEVOH樹脂に鎖長の長い脂肪族ポリエステルをグラフトすることによって、分子間の水素結合力が緩和されて電荷が移動しやすい状態となることで導電性が向上するものと考えられる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
[ポリオレフィン系樹脂(A)]
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素モノマーであるオレフィンを主モノマーとして重合された、主鎖が炭素結合のみで構成される親油性ポリマーをいう。具体的には、ポリオレフィン、オレフィン系熱可塑性エラストマー、脂肪族系ゴム、オレフィン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、オレフィン−ビニルエステル共重合体、アイオノマーが挙げられる。
上記ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィンモノマーのホモポリマー、2種以上のオレフィンモノマーのランダムコポリマー、ブロックコポリマーをいう。中でも、オレフィンホモポリマーとしては、例えば、超低密度ポリエチレン、(直鎖状)低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。オレフィンブロックコポリマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体等のエチレン−αオレフィン共重合体;プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等のプロピレン−αオレフィン共重合体;ブテン−エチレン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体等のブテン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。オレフィンランダムコポリマーとしては、上記オレフィンモノマーを2種以上ランダムに共重合したもので、低結晶性を示し、例えば、三井化学株式会社製のエチレン系タフマー、プロピレン系タフマー、ブテン系タフマー等のタフマーシリーズ(商品名)などが挙げられる。
上記脂肪族系ゴムとしては、オレフィンモノマーとジエンモノマーのコポリマー、又はこれらの水素添加物で、ゴム状弾性を有するポリマーである。具体的には、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)等の合成ゴムが挙げられる。
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントとしてポリオレフィン(ポリエチレンまたはポリプロピレンなど)、ソフトセグメントとして上記脂肪族系ゴム(EPDMまたはEPMなど)を使用した熱可塑性を示すエラストマーであり、ポリオレフィンと脂肪族系ゴムをコンパウンドする方法(コンパウンド型)、あるいはオレフィン重合時に脂肪族ゴムを導入する方法(リアクター型)によって合成されたものが挙げられる。コンパウンド型としては、単純ブレンド品(非架橋タイプ)と動的架橋品(全面架橋タイプ、または部分架橋タイプの2種類)がある。
オレフィン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体が挙げられる。
オレフィン−ビニルエステル共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の完全ケン化物が挙げられる。
アイオノマー樹脂は、金属イオンによる凝集力を利用し高分子を凝集体とした合成樹脂であり、例えばエチレン−不飽和カルボン酸共重合体の金属塩で、樹脂中のカルボキシル基が、金属により中和されているものが挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)は、通常、数平均分子量1万以上の高分子で、密度が0.85〜1.00g/cmである。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)においては、210℃、荷重2160g条件下で、通常0.01〜150g/10分であり、好ましくは0.1〜50g/10分であり、さらに好ましくは1〜25g/10分である。
[脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂(B)]
本発明の脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂は、ビニルアルコール系樹脂の水酸基に脂肪族ポリエステルがグラフトしてなる樹脂である。
ビニルアルコール系樹脂は、通常、ビニルエステル系モノマーを重合して得られる重合体をケン化して製造される。本発明においては、そのような樹脂に限定されず、該ビニルエステル系モノマーと共重合可能な成分との共重合体をケン化して得られる樹脂を用いることもできる。
ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があげられるが、これらの中でも、経済的な面で酢酸ビニルが好ましい。
ビニルエステル系モノマーと共重合可能な成分としては、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、グリセリンモノアリルエーテル、エチレンカーボネート等があげられる。さらに、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体等もあげられる。これらを単独でまたは2種以上用いることができる。
これらの中でも酢酸ビニルとの共重合性に優れ、耐水性・耐湿性に優れた共重合体が得られる点からエチレンが好ましい。
また、本発明に用いられるビニルアルコール系樹脂には、以下に示すコモノマーが、さらに含まれていてもよい。前記コモノマーは、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1、2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体、不飽和カルボン酸又はその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はその塩、ビニルシラン化合物、塩化ビニル、スチレン等のコモノマーである。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたビニルアルコール系樹脂を用いることもできる。
以上のような変性物の中でも、共重合によって一級水酸基が側鎖に導入されたビニルアルコール系樹脂は、延伸処理や真空・圧空成形などの二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオール構造を側鎖に有するビニルアルコール系樹脂が好ましい。
本発明で用いるビニルアルコール系樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂(A)との親和性の点から、EVOH樹脂が好ましい。
以下、EVOH樹脂について詳しく説明する。
本発明で用いられるEVOH樹脂のエチレン含有量は、20〜60モル%、好ましくは25〜50モル%、さらに好ましくは30〜45モル%である。エチレン含有量が多すぎると、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向がある。また、エチレン含有量が少なすぎると、熱安定性、耐水性が低下する傾向があるため好ましくない。なお、エチレン含有量の測定方法としては、ISO14663に準拠した方法を用いることができる。
本発明で用いられるEVOH樹脂のケン化度は特に限定されないが、通常は80モル%以上であり、好ましくは90〜99.99モル%、特に好ましくは99〜99.9モル%である。ケン化度が低すぎると、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向がある。なお、ケン化度の測定方法としては、JIS K6726(ただし、EVOH樹脂を水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液について測定)に準拠した方法を用いることができる。
本発明で用いられるEVOH樹脂の210℃,荷重2160g条件下でのメルトフローレート(MFR)は、通常は0.1〜100g/10分であり、好ましくは0.5〜50g/10分、特に好ましくは1〜25g/10分である。MFR値が低すぎると、EVOH樹脂の溶融粘度が高すぎてポリオレフィン系樹脂への分散性が低下する傾向があり、MFR値が高すぎると、EVOH樹脂の溶融粘度が低すぎて安定した溶融成形が困難となる傾向がある。
EVOH樹脂としては、その平均値が、上記要件を充足するEVOH樹脂の組合せであれば、エチレン含有率、ケン化度、MFRが異なる2種以上のEVOH樹脂を混合して用いてもよい。
本発明の脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂は、ビニルアルコール系樹脂の存在下でラクトン類を開環重合する方法、或いはビニルアルコール系樹脂と、通常の縮合重合反応で得られた脂肪族ポリエステルやラクトン類を開環重合して得られた末端にカルボキシル基を有するポリエステルとを反応させる方法等によって製造することができる。中でも、ビニルアルコール系樹脂の存在下にラクトン類を開環重合する方法は、ビニルアルコール系樹脂にポリエステルがグラフトした樹脂が一段の反応で容易に得られるため、予め開環重合や縮合重合反応によってポリエステルを生成してからビニルアルコール系樹脂と反応させる方法よりも工数も少なく簡単で好ましい。
ラクトン類としては、開環重合により脂肪族ポリエステルを形成する環を構成する炭素原子の数が3〜10であるラクトン類であれば特に制限されない。このようなラクトン類は、置換基を有さない場合には下記一般式で表され、nは2〜9の整数である。好ましくは、nが4〜5である。又、上記式中のアルキレン鎖−(CH2 )n −のいずれかの炭素原子が、少なくとも1個の、炭素数が1〜8程度の低級アルキル基及び低級アルコキシ基、シクロアルキル基、フェニル基、アラルキル基等の置換基を有するものであってもよい。
Figure 0005916483
具体的には、β−プロピオンラクトン類、γ―ブチロラクトン類、ε−カプロラクトン類、δ−バレロラクトン類等を挙げることができる。
β−プロピオンラクトン類としては、β−プロピオンラクトン、ジメチルプロピオンラクトン等が挙げられる。
γ−ブチロラクトン類としては、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトン、γ−パルミトラクトン、γ−ステアロラクトン、クロトノラクトン、α−アンゲリカラクトン、β−アンゲリカラクトン等を挙げられる。
ε−カプロラクトン類としては、ε−カプロラクトン、モノメチル−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクトン、モノデシル−ε−カプロラクトン、モノプロピル−ε−カプロラクトン、モノデシル−ε−カプロラクトン等のモノアルキル−ε−カプロラクトン;2個のアルキル基がε位置以外の炭素原子にそれぞれ置換しているジアルキル−ε−カプロラクトン;3個のアルキル基がε位置以外の炭素原子にそれぞれ置換しているトリアルキル−ε−カプロラクトン;エトキシ−ε−カプロラクトン等のアルコキシ−ε−カプロラクトン;シクロヘキシル−ε−カプロラクトン等のシクロアルキル−ラクトン;ベンジル−ε−カプロラクトン等のアラルキル−ε−カプロラクトン;フェニル−ε−カプロラクトン等のアリール−ε−カプロラクトン等が挙げられる。
δ−バレロラクトン類としては、5−バレロラクトン、3−メチル−5−バレロラクトン、3,3−ジメチル−5−バレロラクトン、2−メチル−5−バレロラクトン、3−エチル−5−バレロラクトン等が挙げられる。
これらのラクトン類は、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、本発明で使用するラクトン類としては、特に限定されないが、ε−カプロラクトン類およびδ−バレロラクトン類が好ましく、安価かつ容易に入手できる点から、ε−カプロラクトン類がより好ましい。
また、開環重合を伴う反応である場合は、従来公知の開環重合触媒を添加することが好ましい。開環重合触媒としては、例えば、チタン系化合物、錫系化合物等をあげることができる。具体的には、テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトライソプロポキシチタンなどのチタニウムアルコキシド、ジブチルジブトキシスズなどのスズアルコキシド、ジブチルスズジアセテートなどのスズエステル化合物などがあげられるが、これらの中でも安価かつ容易に入手できる点からテトラ−n−ブトキシチタンが好ましい。
また、一軸および二軸押し出し機、バンバリーミキサー、ニーダー、ブラベンダー等の混練機中で加熱溶融状態で反応を行うことも可能である。
また、反応時間および温度は、特に限定されるものではなく、適宜選択すればよいが、50〜250℃で10秒〜24時間攪拌しながら行うことが好ましく、150〜230℃で5分〜10時間攪拌しながら行うことがより好ましい。反応時間が下限値より短すぎる、または反応温度が下限値より低すぎると、グラフト反応速度が低下するために未反応化合物が成形品からブリードアウトして表面外観の悪化を引き起こす恐れがある。反応時間が上限値より長すぎる、または反応温度が上限値より高すぎると、変性ビニルアルコール系樹脂間の架橋が生じてフィッシュアイなどの成形物外観不良が発生する恐れがある。
得られた変性ビニルアルコール系樹脂の幹を形成するビニルアルコール系樹脂単位の含有量としては、通常40〜99重量%であり、好ましくは45〜95重量%であり、特に好ましくは50〜90重量%であり、この幹にグラフトした脂肪族ポリエステル単位の含有量としては、通常1〜60重量%であり、好ましくは5〜55重量%であり、特に好ましくは10〜50重量%である。ビニルアルコール系樹脂の単位量が高すぎると、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向があり、一方で、ビニルアルコール系樹脂の単位量が低すぎると粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向がある。なお、上記の変性ビニルアルコール系樹脂中のビニルアルコール系樹脂単位の含有量、およびグラフトした脂肪族ポリエステル単位の含有量は、H−NMR測定結果から算出することができる。
得られた変性ビニルアルコール系樹脂の数平均分子量(GPCで測定した標準ポリスチレン換算)としては、通常10000〜300000であり、好ましくは12500〜200000であり、特に好ましくは15000〜100000である。変性ビニルアルコール系樹脂の数平均分子量が高すぎると、変性ビニルアルコール系樹脂の溶融粘度が高すぎてポリオレフィン系樹脂への分散性が低下する傾向があり、一方で、変性ビニルアルコール系樹脂の数平均分子量が低すぎると変性ビニルアルコール系樹脂の溶融粘度が低すぎて安定した溶融成形が困難となる傾向がある。なお、上記の変性ビニルアルコール系樹脂中の数平均分子量は、GPC測定結果から算出することができる。
得られた変性ビニルアルコール系樹脂中の変性率としては、通常は0.1〜30モル%であり、さらに好ましくは1〜25モル%、特に好ましくは5〜20モル%である。変性ビニルアルコール系樹脂中の変性率が低すぎると、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向があり、一方で、変性ビニルアルコール系樹脂中の変性率が高すぎると、粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向がある。なお、上記の変性ビニルアルコール系樹脂中の変性率は、H−NMR測定結果から算出することができる。
得られた変性ビニルアルコール系樹脂中の変性ビニルアルコール系樹脂の幹にグラフトした脂肪族ポリエステル単位の平均鎖長としては、通常1.0〜5.0モルであり、好ましくは1.0〜2.0モルであり、特に好ましくは1.0〜1.5モルである。変性ビニルアルコール系樹脂の幹にグラフトした脂肪族ポリエステル単位の平均鎖長が長すぎると、粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向がある。なお、上記の変性ビニルアルコール系樹脂中の変性ビニルアルコール系樹脂の幹にグラフトした脂肪族ポリエステル単位の平均鎖長は、H−NMR測定結果から算出することができる。
具体的には、下記条件でH−NMR測定することによって、脂肪族ポリエステルのグラフト変性率、及び脂肪族ポリエステルの平均鎖長を算出することができる。
(a)H−NMR測定条件
内部標準物質:テトラメチルシラン
溶媒:d6−DMSO
測定ポリマー濃度:5重量%(試料0.1g、 溶媒2mL)
測定温度:50℃(323K)
照射パルス:45°パルス
パルス間隔:10sec
積算回数:16回
(b)共鳴吸収ピークの帰属
(I)0.8〜0.9ppm:変性ビニルアルコール系樹脂末端の−CH
(II)1.0〜1.9ppm:変性ビニルアルコール系樹脂主鎖の−CH−、及び脂肪族ポリエステルの互いに隣接しあう−CH
(III)2.0ppm:変性ビニルアルコール系樹脂の残アセチル基の−CH
(IV)2.1〜2.3ppm:脂肪族ポリエステルのカルボキシル基に隣接する−CH
(V)3.3〜4.0ppm:変性ビニルアルコール系樹脂の−OHに隣接する−CH−、及び脂肪族ポリエステルの−OHに隣接する−CH
(VI)4.0〜4.7ppm:変性ビニルアルコール系樹脂と脂肪族ポリエステルの−OH、及び脂肪族ポリエステルのエステル結合に隣接する−CH
(c)脂肪族ポリエステルのグラフト変性率、及び平均鎖長の算出
(I)〜(VI)の各共鳴吸収ピークの積分値を用いて、式(i)〜(vi)の連立方程式を立てて、連立方程式の解から脂肪族ポリエステルのグラフト変性基量C(モル)と平均鎖長n(モル)を算出した。さらに、式(vii)より、脂肪族ポリエステルのグラフト変性率X(モル%)の算出した。
式(i) 3×M=[ピーク(I)の積分値]
式(ii) (2×M)+(2×A)+(4×E)+(2×O)+(6×n+2)×C=[ピーク(II)の積分値]
式(iii) 3×A=[ピーク(III)の積分値]
式(vi) 2×n×C=[ピーク(IV)の積分値]
式(v) O+(2×C)=[ピーク(V)の積分値]
式(vi) O+(2×n−1)×C=[ピーク(VI)の積分値]
式(vii) X=C/(M+A+O+C+E)×100
ここで、M、A、O、C、n、E、Xは、
M:変性ビニルアルコール系樹脂の末端メチル基量(モル)
A:変性ビニルアルコール系樹脂のアセチル基量(モル)
O:変性ビニルアルコール系樹脂の水酸基量(モル)
C:変性ビニルアルコール系樹脂の脂肪族ポリエステルグラフト変性基量(モル)
n:脂肪族ポリエステルの平均鎖長(モル)
E:変性ビニルアルコール系樹脂のエチレン基量(モル)
X:変性ビニルアルコール系樹脂の脂肪族ポリエステルグラフト変性率(モル%)
で表される。
このような変性ビニルアルコール系樹脂は、ビニルアルコール系樹脂や変性ビニルアルコール系樹脂の幹にグラフトした脂肪族ポリエステルの種類などによって適宜選択すればよいが、ビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、変性ビニルアルコール系樹脂の幹にグラフトした脂肪族ポリエステルを、通常は1〜200重量部、好ましくは10〜150重量部、特に好ましくは20〜100重量部を添加させることによって得ることができる。添加量が少なすぎると、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向があり、一方で、添加量が多すぎると、粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向がある。
本発明で用いられる脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂のガラス転移温度は、通常は−50〜60℃であり、好ましくは−30〜45℃、特に好ましくは−10〜35℃である。ガラス転移温度が低すぎると粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向があり、一方で、ガラス転移温度が高すぎると帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向がある。なお、上記のガラス転移温度は、示差走査熱量計を用いて測定することができる。
具体的には、下記条件で示差走査熱量計を用いて測定することによって、脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂のガラス転移温度を算出することができる。
(a)試験片の状態調節:230℃で1分間溶融した後に10℃/分の冷却速度で−30℃まで試料を冷却した。
(b)ガラス転移温度の分析:(a)で冷却した試料を10℃/分の昇温速度で230℃まで試料を加熱した。
(c)ガラス転移温度の算出:(b)で得られたDSC曲線から、ガラス転移の階段状変
化部分の中間点温度をガラス転移温度として算出した。
本発明で用いられる変性ビニルアルコール系樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば樹脂組成物の5重量%以下)において、一般にEVOH樹脂に配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤などが含有されていてもよい。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物において、ポリオレフィン系樹脂(A)と変性ビニルアルコール系樹脂(B)との重量配合比率(A/B)としては、50/50〜99/1であることが好ましく、さらに好ましくは50/50〜90/10、特に好ましくは50/50〜70/30である。(A/B)が少なすぎる、すなわち変性ビニルアルコール系樹脂(B)の配合量が多すぎる場合には、成形品の耐水性不足や、粘着性が強く成形品のブロッキングが起こりやすくなる傾向にある。一方、(A/B)が多すぎる、すなわち変性ビニルアルコール系樹脂(B)の配合量が少なすぎる場合には、帯電防止性能が不足して本発明の効果が得られない傾向にある。
ポリオレフィン系樹脂(A)と変性ビニルアルコール系樹脂(B)との溶融粘度比率としては、210℃、荷重2160g条件下で測定したMFR比(ポリオレフィン系樹脂(A)/変性ビニルアルコール系樹脂(B))が、通常、0.001〜5、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.025〜0.5である。(A/B)が高すぎる、すなわちポリオレフィン系樹脂(A)の溶融粘度が低すぎる場合には、変性ビニルアルコール系樹脂(B)を成形物表面に排斥する作用が不足して帯電防止効果が得られにくい傾向にある。一方、(A/B)が低すぎる、すなわちポリオレフィン系樹脂(A)の溶融粘度が高すぎる場合には、流動性不足により溶融成形性が低下する傾向にある。
その他の成分として、ポリオレフィン系樹脂(A)、変性ビニルアルコール系樹脂(B)の他に、必要に応じて、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)、数平均分子量が100から3000で且つ軟化点が60℃以上170℃未満の炭化水素系樹脂,酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤等の添加剤を適宜含有してもよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂(A)と変性ビニルアルコール系樹脂(B)の相溶性を改善する目的で、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)を配合することが好ましい。
〔カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)〕
カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)は、ポリオレフィン系樹脂をカルボン酸変性したものである。カルボン酸変性されるポリオレフィン系樹脂としては、(A)成分で記載したようなポリオレフィン系樹脂、すなわち、ポリオレフィン、オレフィン系熱可塑性エラストマー、脂肪族系ゴム、オレフィン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、オレフィン−ビニルエステル共重合体、アイオノマー等の通常、数平均分子量1万以上の高分子で、密度が0.85〜1.00g/cmである、主鎖が炭素結合のみで構成される親油性ポリマーを用いることができる。樹脂組成物において、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)に用いられているポリオレフィン系樹脂とポリオレフィン系樹脂(A)とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ここでカルボン酸変性とは、ポリオレフィン系樹脂を構成するモノマーの一部を、α,β―不飽和カルボン酸又はその無水物モノマーに代えて共重合することにより、あるいはグラフト反応等により側鎖の一部にα,β―不飽和カルボン酸又はその無水物モノマーを導入することにより行われる。
上記カルボン酸変性に用いられるα,β―不飽和カルボン酸又はその無水物としては、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。中でも無水マレイン酸が好適に用いられる。
カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)における変性量(変性用のカルボン酸量)は、ベースとなるポリオレフィン系樹脂の、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、特に好ましくは0.1〜2重量%、殊に好ましくは0.2〜1重量%である。変性量が少なすぎると、得られる樹脂組成物の相溶性が低下して本発明の効果が得られにくくなり、逆に多すぎると、ビニルアルコール系樹脂中の水酸基との反応点が増し、溶融混練過程において高重合度化物が生成して、フィルム成形時の成形性、熱安定性等が低下する傾向にある。
また、かかるカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)のメルトフローレート(MFR)は、210℃、荷重2160g条件下で、通常0.01〜150g/10分であり、好ましくは0.1〜50g/10分であり、より好ましくは1〜25g/10分である。
ポリオレフィン系樹脂(A)の溶融粘度とカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)との溶融粘度が近いほど、溶融混練が容易になり、具体的には、210℃、荷重2160g条件下で測定したMFR比(ポリオレフィン系樹脂(A)/カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C))が、通常0.1〜10、好ましくは0.2〜5である。
このようなカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)としては、市販品を用いてもよい。カルボン酸変性オレフィン系ポリマーの市販品としては、例えば、「アドマー」、「タフマー」Mシリーズ(三井化学社製)、「バイネル」、「フサボンド」(デュポン社製)、「オレヴァック」(アルケマ社製)、「プレクサー」(イクイスター社製)、「モディックAP」(三菱化学社製)などが挙げられる。
また、本発明で用いられるカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)としては、本発明の効果を阻害しない範囲において、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)に含有されるカルボン酸成分を部分的に他の化合物(例えば、ポリアミド6、ポリアミド6/12などのポリアミド樹脂)によって後変性した変性重合体であっても差し支えない。
以上のようなカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)は、ポリオレフィン系樹脂(A)をマトリックスとする海に、変性ビニルアルコール系樹脂(B)の島が安定に存在できるようにする働きを有する。そもそも、親水性が高い変性ビニルアルコール系樹脂(B)と親油性のポリオレフィン系樹脂(A)とは相溶性がなく、しかも一般に比重も異なることから、溶融混練した場合、分離しやすい傾向にある。しかしながら、本発明の樹脂組成物においては、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)はポリオレフィン系樹脂(A)と変性ビニルアルコール系樹脂(B)間の相溶化剤として機能することができる。すなわち、カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)のカルボキシル基は変性ビニルアルコール系樹脂(B)の水酸基との反応性を有しているので、溶融混合することで変性ビニルアルコール系樹脂(B)とカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)とのグラフト化物が生成され、親水性部位と親油性部位を併せもつグラフト化物がポリオレフィン系樹脂(A)と変性ビニルアルコール系樹脂(B)との境界に存在することになって、変性ビニルアルコール系樹脂(B)をポリオレフィン系樹脂(A)の海中に安定な島として存在させることができる。
ポリオレフィン系樹脂(A)に対するカルボン酸変性オレフィン系ポリマー(C)の重量配合比率(C/A)は、カルボン酸変性オレフィン系ポリマー(C)の変性率にもよるが、通常0.01〜10であり、好ましくは0.01〜1であり、より好ましくは0.02〜0.8、更に好ましくは0.03〜0.5である。
かかる配合比率(C/A)が低くなりすぎると、カルボン酸変性オレフィン系ポリマー(C)による相溶化効果が十分得られず、変性ビニルアルコール系樹脂(B)をポリオレフィン系樹脂(A)の海中に安定な島として存在させる安定化効果が不足する。一方で、配合比率(C/A)が高くなりすぎると、相対的に変性ビニルアルコール系樹脂(B)のOH基と反応可能なカルボキシル基が増えることになるため、溶融混練中に、変性ビニルアルコール系樹脂(B)とカルボン酸変性オレフィン系ポリマー(C)とが反応して、高重合度化物が発生しやすくなる。その結果、樹脂組成物のMFRが低下して溶融成形加工性が低下し、フィッシュアイが発生しやすくなる。また、高重合度化物の発生は、樹脂組成物内での粘度の偏りの原因となり、成形により得られるフィルムにスジや着色が発生しやすくなる原因ともなる。
したがって、ポリオレフィン系樹脂(A)に対する変性ビニルアルコール系樹脂(B)成分とカルボン酸変性オレフィン系ポリマー(C)成分の和の総量は、重量配合比率(A)/〔(B)+(C)〕として、通常は50/50〜99/1であり、好ましくは50/50〜90/10、特に好ましくは50/50〜70/30である。
その他の成分として、上記カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)の他に、上記添加剤を含有させる場合は、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば樹脂組成物の5重量%以下)にて、含有させることが好ましい。
〔樹脂組成物の調製〕
本発明の樹脂組成物は、以上のような成分を混合することによって調製できる。かかる混合方法としては特に限定はなく、各成分をドライブレンドして直接利用することも可能だが、一般的には溶融混合法、溶液混合法等で混合してからペレットなどの任意の形状に調整する方法が用いられており、生産性の点からは溶融混合法が好ましい。
溶融混合方法としては、各成分をドライブレンドした後に溶融して混合する方法や、例えば、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、プラストミルなどの公知の混練装置を使用して行うことができるが、通常は単軸又は二軸の押出機を用いることが工業上好ましく、また、必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーン装置等を設けることも好ましい。
溶融混練温度としては、通常、押出機及びダイの設定温度として70〜250℃の範囲であり、好ましくは100〜240℃、特に好ましくは150〜230℃である。かかる温度が低すぎた場合には、樹脂が未溶融状態となり、加工状態が不安定になる傾向があり、高すぎた場合には、樹脂組成物が熱劣化して、得られる成形品の品質が低下する傾向にある。
溶液混合方法としては、例えば各成分を良溶媒に溶解して混合し、貧溶媒中で析出させる方法等が挙げられる。
[成形物]
本発明の樹脂組成物は、通常、溶融成形等によりフィルム、シート、容器、繊維、棒、管、各種成形品等に成形され、包装材料、繊維、日用品、家電部品、自動車部品、医療部材、土木・建築資材などの各種用途に用いられる。また、これらの粉砕品(回収品を再使用する時など)を用いて再び溶融成形に供することもできる。かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用される。溶融成形温度は、通常150〜300℃の範囲、好ましくは160〜250℃、特に好ましくは170〜23・BR>O℃から選ぶことが多い。かかる溶融成形温度が低すぎると、流動性不足により溶融成形性が低下する傾向がある。かかる溶融成形温度が高すぎると、樹脂組成物が熱劣化してフィッシュアイの発生や着色など外観不良が発生する傾向がある。
単層フィルムまたはシートを成形した場合、層厚みは5〜2000μm(好ましくは、10〜500μm、さらに好ましくは10〜200μm)とすることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、単体の成形物として用いることができるが、特に該樹脂組成物を含む層を少なくとも1層有する多層構造体として各種成形物に成形して用いることが有用である。
該多層構造体の製造方法としては、例えば本発明の樹脂組成物を含むフィルムやシートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該樹脂組成物を溶融押出する方法、該樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出する方法、更には該樹脂組成物を含むフィルムやシートと他の基材のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。また、本発明の製造法で得られる樹脂組成物は、共押出成形に供することも好ましい。
共押出の場合の相手側樹脂としては公知の熱可塑性樹脂、たとえばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、共重合ポリアミド、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族及び脂肪族ポリケトン、脂肪族ポリアルコール等が挙げられ、好適には、優れた機械的性質、押出加工性を有し、多種多様な成形に対応できる点でポリオレフィン系樹脂が用いられる。
かかるポリオレフィン系樹脂としては、上述した樹脂と同様の樹脂が用いられる。なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマーが、得られる積層包装材の耐屈曲疲労性、耐振動疲労性等に優れる点で好ましい。
多層構造体の層構成は、本発明の樹脂組成物を含む層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィルム、シート、ボトル、パイプ、チューブ状であれば、a/bの二層構造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、b1/b2/a/b3/b4、a1/b1/a2/b2等任意の組み合わせが可能である。また、繊維やフィラメント状にする場合も同様の樹脂を用いることができ、a、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
本発明の樹脂組成物を帯電防止材料として用いる場合には、a層を多層構造体の表面側に設置することが好ましく、フィルム、シート、ボトル、パイプ、チューブ状であれば、a/b、a/b/a、a/b1/b2、a1/b1/a2/b2等の組み合わせが好ましい。繊維やフィラメント状にする場合も同様であり、芯(b)−鞘(a)型が好ましい。
尚、上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を設けることができる。かかる接着性樹脂としては、種々のものを使用することができ、上記bの樹脂の種類によって異なり一概に言えないが、不飽和カルボン酸又はその無水物をオレフィン系重合体(上述の広義のポリオレフィン系樹脂)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができる。
具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロック又はランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種又は2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。このときの、オレフィン系重合体に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物の量は、0.001〜3重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.03〜0.5重量%である。該変性物中の変性量が少ないと、接着性が不充分となることがあり、一方で多いと架橋反応を起こし、成形性が悪くなることがある。
またこれらの接着性樹脂には、本発明の製造方法で得られた樹脂組成物や他のEVOH、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分、更には上記b層の樹脂等をブレンドすることも可能である。特に、接着性樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることも可能である。
多層構造体の各層の厚みは、層構成、上記bの種類、用途や容器形態、要求される物性などにより一概に言えないが、通常は、a層は5〜2000μm、更には10〜500μm、特には10〜200μm、b層は5〜5000μm、更には30〜1000μm、接着性樹脂層は5〜400μm、更には10〜150μm程度の範囲から好適に選択される。また、a層と接着性樹脂層の厚み比は、通常a層の方が厚く、a層/接着性樹脂層として通常1〜100、好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜10である。
また、a層とb層の厚み比は、多層フィルム中の同種の層厚みを全て足し合わせた状態で、通常、b層の方が厚く、b層/a層として通常1〜100、好ましくは3〜20、特に好ましくは6〜15である。
a層が薄すぎる場合は剛性、耐衝撃性などの機械特性が不足し、またその厚み制御が不安定となり、逆に厚すぎる場合耐屈曲疲労性が劣り、かつ経済的でなく好ましくなく、またb層が薄すぎる場合は剛性が不足し、逆に厚すぎた場合は耐屈曲疲労性が劣り、かつ重量が大きくなり好ましくなく、接着性樹脂層が薄すぎる場合では層間接着性が不足し、またその厚み制御が不安定となり、逆に厚すぎる場合は重量が大きくなり、かつ経済的でなく好ましくない。また、多層構造体の各層には、成形加工性や諸物性の向上のために、前述の各種添加剤や改質剤、充填材、他樹脂等を本発明の効果を阻害しない範囲で添加することもできる。
更に該多層構造体の物性を改善するためには延伸処理を施すことも好ましい。かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じない延伸フィルムや延伸シート、延伸容器、延伸ボトル等の成形物が得られる。延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、深絞成形、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は通常60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。延伸温度が60℃未満では延伸性が不良となり、170℃を越えると安定した延伸状態を維持することが困難となる傾向がある。
延伸が終了した後、延伸フィルムに寸法安定性を付与する目的で、次いで熱固定を行うことも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを、緊張状態を保ちながら例えば通常80〜170℃、好ましくは100〜160℃で通常2〜600秒間程度熱処理を行う。また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納した後、通常50〜130℃、好ましくは70〜120℃で、通常2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
該多層構造体は、そのまま各種形状のものに使用することができる。多層構造体の形状としては任意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示される。また、多層シートや多層フィルムからカップやトレイ状の多層容器を得る場合は、絞り成形法が採用され、具体的には真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト式真空圧空成形法等が挙げられる。更に多層パリソン(ブロー前の中空管状の予備成形物)からチューブやボトル状の多層容器を得る場合はブロー成形法が採用され、具体的には押出ブロー成形法(双頭式、金型移動式、パリソンシフト式、ロータリー式、アキュムレーター式、水平パリソン式等)、コールドパリソン式ブロー成形法、射出ブロー成形法、二軸延伸ブロー成形法(押出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出式コールドパリソン二軸延伸ブロー成形法、射出成形インライン式二軸延伸ブロー成形法等)などが挙げられる。得られる多層構造体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(実施例1)
〔変性ビニルアルコール系樹脂の製造〕
エチレン含有量32モル%、酢酸ビニル部分のケン化度99.6モル%の組成を有するEVOH樹脂100重量部、ε−カプロラクトン30重量部、テトラ−n−ブトキシチタン0.3重量部をニーダーに仕込み、220℃ で30分間反応させ、脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂(EVOH/ε−カプロラクトン=77/23)を得た。
得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂について、以下の評価を行った。
(1)脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂の変性率、及び脂肪族ポリエステルの平均鎖長
核磁気共鳴装置「AVANCE DPX−400」(BRUKER)を用いて、上述した条件で測定を行い、H−NMR測定にて脂肪族ポリエステルのグラフト変性率、及び脂肪族ポリエステルの平均鎖長を算出した。
(2)脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂のガラス転移温度
示差走査熱量計「Diamond DSC」を用いて、上述した条件で測定を行い、ガラス転移温度を算出した。
(3)脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂のMFR
メルトインデクサー「F−B01」(東洋精機製作所)を用いて、温度210℃,荷重2160g条件におけるMFR値を測定した。
得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂の変性率は8.6モル%、脂肪族ポリエステル単位の平均鎖長は1.2モル、ガラス転移温度は29℃、MFR(210℃、2160g荷重)は20g/10分であった。
〔フィルムの作製〕
ポリオレフィン系樹脂としてLLDPE(日本ポリエチレン株式会社製「NOVATEC LL UF230」 密度:0.92g/cm3、MFR(210℃、2160g荷重):1.4g/10分)55重量部、上記で得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂40重量部、相溶化剤としてマレイン酸変性LLDPE(三菱化学株式会社製「MODIC AP M533」 密度:0.92g/cm3、MFR(210℃、2160g荷重):3.4g/10分)5重量部をドライブレンドした後、Tダイ単層押出機にて押出成形し、本願発明の樹脂組成物を含有する厚さ120μmのフィルムを作製した。
〔単層フィルム成形条件〕
押出機 40mmφ単軸押出機
スクリュー構成 フルフライト(圧縮比3.5)
スクリュー回転数 40rpm
スクリーンパック 90/120/90メッシュ
ダイス Tダイ(コートハンガータイプ、ダイ巾450mm)
温度設定 C1 185℃ H 210℃
C2 190℃ D 210℃
C3 210℃
C4 210℃
冷却ロール温度 50℃
引き取り速度 2m/min
上記で得られた単層フィルムについて、以下の評価を行った。
(1)表面抵抗率の測定
得られた単層フィルムを23℃、50%RHで1週間調湿させたのち、ハイレスター(型番:MCP−HT450,三菱化学製)で表面抵抗率を測定した。
(実施例2)
実施例1において、LLDPE(「NOVATEC LL UF230」)75重量部、上記で得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂20重量部、マレイン酸変性LLDPE(「MODIC AP M533」) 5重量部とした以外は、実施例1と同様にフィルムを作製し、同様に評価した。
(比較例1)
実施例1において、LLDPE(「NOVATEC LL UF230」)100重量部とした以外は、実施例1と同様にフィルムを作製し、同様に評価した。
(比較例2)
実施例1において、上記で得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂を、変性基を含有しないビニルアルコール系樹脂(エチレン含有量38モル% 、酢酸ビニル部分のケン化度99.6モル%、MFR(210℃、2160g荷重):35g/10分)とした以外は、実施例1と同様にフィルムを作製し、同様に評価した。
(比較例3)
実施例2において、上記で得られた脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性ビニルアルコール系樹脂を、変性基を含有しないビニルアルコール系樹脂(エチレン含有量38モル% 、酢酸ビニル部分のケン化度99.6モル%、MFR(210℃、2160g荷重):35g/10分)とした以外は、実施例1と同様にフィルムを作製し、同様に評価した。
Figure 0005916483
上記結果より、ポリオレフィン系樹脂に変性ビニルアルコール系樹脂を配合させた樹脂組成物から得られたフィルムは、低い表面抵抗率を有していることがわかった。
本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に変性ビニルアルコール系樹脂を配合させることで、低い表面抵抗率を有するポリオレフィン系樹脂組成物が得られることから、工業的に極めて有用である。





Claims (6)

  1. ポリオレフィン系樹脂(A)と、エチレン含有量が20〜60モル%であり、かつ脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)を含有してなる樹脂組成物。
  2. ポリオレフィン系樹脂(A)と、エチレン含有量が20〜60モル%であり、かつ脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)の含有重量比(A/B)が、50/50〜99/1である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. エチレン含有量が20〜60モル%であり、かつ脂肪族ポリエステルがグラフトされた変性エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(B)の変性率が、0.1〜30モル%である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 脂肪族ポリエステルが、環を構成する炭素原子の数が3〜10であるラクトン類の開環重合体である請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物。
  5. さらにカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂(C)を含む請求項1〜4いずれか記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の樹脂組成物を含むフィルム。
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