JP2016190485A - 多層構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロングラン性を保持しつつ、多層共押出成形を適用した場合にも、外観不良の発生が低減されたエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物層を有する多層構造体を提供する。
【解決手段】エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体であって、該エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層と該接着樹脂層との積層界面の増粘率が、界面の一面あたり0.1〜8%である多層構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、「EVOH」と称することがある。)を含有する層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体に関し、更に詳しくは多層共押出成形を適用した場合にも、外観不良の発生が低減された多層構造体に関するものである。
EVOHは、優れたガスバリア性と透明性を持つ事から、主に食品包装材料として用いられる。また、食品包装材料の動向として、近年は特に内容物への安心感が強く求められることから、内容物が外からでも確認できるよう、視認性(透明性)の高い包装材料が好まれる傾向にある。
包装材料としてのシート、フィルム、容器は、EVOH単独で作製することは可能であるが、通常、耐水性や強度アップ、他の機能の付与などのために、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂(他の熱可塑性樹脂)を積層した多層構造体として用いられる。
しかし、EVOHは他の熱可塑性樹脂と比べて延伸しにくい樹脂であるため、フィルムやシート、容器などの成形に際して、加熱延伸処理を伴う場合、外観不良が発生する問題があった。よって、他の熱可塑性樹脂の伸びに追随できるように、EVOHの延伸性を改善する必要がある。
また、一般に、EVOHは、エチレン構造単位の含有率(以下、単に「エチレン含有率」という。)が高い程、延伸性が優れる傾向にあるが、一方では、エチレン含有率が高くなるほど、ガスバリア性が低下する。ガスバリア性と延伸性の両立のために、エチレン含有率が低いEVOHと、エチレン含有率が高いEVOHを併用することが提案されている。
例えば、特許文献1には、エチレン含有率の差が3〜20モル%の2種類のEVOHを含有し、特定のホウ素濃度を有するEVOH組成物が開示されている。そして、当該EVOH組成物を中間層とし、接着樹脂層を介してポリプロピレン層を積層した積層フィルムは、加熱延伸しても、白化、スジなどの延伸ムラは認められなかったことが開示されている。
特開平8−311276号公報
EVOHを含有する層(以下、EVOH層と略記することがある。)を有する多層構造体の多層共押出成形は、EVOH層に、接着樹脂層と他の熱可塑性樹脂層を積層して行われるが、一般的に、EVOH層を多層構造体の中間層として、接着樹脂層、他の熱可塑性樹脂層を多層共押出成形する場合、EVOHとその隣接する接着樹脂が化学的に結合することで、多層構造体としての機械的強度(接着強度)が発揮されることとなる。
しかしながら、特許文献1に開示の2種類のEVOHと特定のホウ素濃度を含有する樹脂組成物は、例えば、フィードブロック・ダイ形状の多様化、成形装置の高機能化などといった、近年の技術の高度化に伴って、多層共押出成形した際に、成形性が不充分である為に、得られる多層構造体の外観、特に、多層構造体の透明性が不充分であるなどの問題点も生じてきた。
これは、EVOHと隣接する接着樹脂の組み合わせによっては、EVOH層と接着樹脂層の積層界面での化学結合の程度が異なり、それらの多層共押出流動挙動が複雑化してしまい、成形条件によっては多層構造体の透明性が悪化した為と考えられる。
なお、従来、多層構造体の透明性評価は、目視によって行われていた。しかしながら、上記近年の技術の高度化に伴って、多層共押出成形して得られた多層構造体は、目視での透明性評価では問題ないものの、近年の高透明性に対する要求を満たすには不充分である場合があった。
そのため、本発明においては、より実用性に適した透明性の評価として、像鮮明度、すなわち、フィルムを隔てて得られる光学像が明瞭であるかどうかを指標に用いた。
そこで、本発明はこのような背景下において、EVOH層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体であって、ロングラン性を保持しつつ、多層共押出成形を適用した場合にも成形性に優れ、外観不良の発生が低減され、特に像鮮明度の低下が少ないEVOH層を有する多層構造体を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者はこのような事情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、EVOH層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体において、EVOH層と接着樹脂層の積層界面の流動性に着目し、例えば、多層共押出成形する場合、フィードブロック内でEVOH層/接着樹脂層の界面が化学的に結合することで積層界面が増粘し、流動性が局所的に変化するものであるところ、EVOH層/接着樹脂層の界面での樹脂流動性をコントロールすることにより、EVOH層/接着樹脂層の積層界面で発生する界面荒れに起因する外観不良が低減され、特に像鮮明度の低下が少ない多層構造体が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、EVOHを含有する層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体であって、該EVOHを含有する層と該接着樹脂層との積層界面の増粘率が、界面の一面あたり0.1〜8%である多層構造体に関するものである。
本発明のEVOH層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体は、ロングラン性を保持しつつ、EVOH層/接着樹脂層の界面で発生する界面荒れに起因する外観不良の発生が低減され、外観に優れた、特に像鮮明度に優れた多層構造体となるものである。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
本発明の多層構造体は、EVOH層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、EVOH以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなるものである。
そして、本発明においては、該EVOHと該接着樹脂との積層界面の増粘率が界面の一面あたり0.1〜8%であることを最大の特徴とするものである。かかる増粘率の好ましい範囲は界面の一面あたり0.3〜7%、特には0.5〜6%である。かかるEVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率が大きくなると、かかる多層構造体を多層共押出成形した場合に、EVOH層/接着樹脂層界面で発生する界面荒れに起因する外観不良が発生し易い。一方で、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率が小さすぎると、かかる多層構造体の機械的強度(接着強度)が実用的なレベルで維持できない。
なお、EVOH層と接着樹脂層の積層界面が複数ある場合は、その増粘率の平均値が上記範囲であればよい。従って、上記「EVOH層と該接着樹脂層との積層界面の増粘率が界面の一面あたり0.1〜8%である」とは、EVOH層と該接着樹脂層の積層界面が単数(一つ)の場合は、その積層界面の増粘率が0.1〜8%であるという趣旨であり、EVOH層と該接着樹脂層の積層界面が複数の場合は、上記複数の積層界面における各増粘率の平均値が0.1〜8%であるという趣旨である。
また、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率は下記の通り測定される。
<EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率>
本発明におけるEVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率は、回転型レオメーターを用いて測定された、EVOH、接着樹脂、及びEVOH層/接着樹脂層積層体のせん断粘度(Pa・s)から算出されたものである。
[EVOH、接着樹脂、及びEVOH層/接着樹脂層積層体のせん断粘度(Pa・s)]
本発明におけるEVOH、接着樹脂、及びEVOH層/接着樹脂層積層体のせん断粘度(Pa・s)は、回転型レオメーターを用い、下記条件にて測定される値である。
(測定条件)
雰囲気;窒素雰囲気下、温度;210[℃]、ひずみ;5[%]、周波数;3[rad/s]、測定冶具;φ25mm パラレル−パラレルプレート、予熱時間;10[min]
[EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率]
EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率は、多層構造体の層数に応じて、式(1)、(2)、もしくは式(3)、(4)、(5)を用いて評価することが出来る。
<EVOH層と接着樹脂層の繰り返し多層構造体(偶数層)の場合>
Figure 2016190485
<EVOH層と接着樹脂層の繰り返し多層構造体(奇数層)の場合>
Figure 2016190485
例えば、EVOH層と接着樹脂層の二層試料の場合、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率は、式(1)、(2)において、n=2を代入することにより、以下の通り求められる。
<EVOH層と接着樹脂層の二層試料の場合>
EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率は、以下に記す式(6)、(7)を用いて評価出来る。
Figure 2016190485
なお、上記測定条件でEVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率の経時変化を評価したところ、加熱時間が1時間以内であれば、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率はほとんど変化しないものである。
したがって、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率評価に用いる多層構造体は、例えば、多層共押出成形によって作製された多層構造体を用いても良いし、事前にラミネート処理されたものを用いても良いし、各材料単体フィルムもしくはシートを、回転型レオメーター上で積層させたものを用いてもよい。
本発明において、EVOHシートと接着樹脂シートを回転型レオメーター上で積層させたものを用いて、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率を測定・評価する。
以下、多層構造体について順に説明する。
<EVOH>
本発明で用いるEVOHは、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体(エチレン−ビニルエステル系共重合体)をケン化することにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。重合法も公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いて行うことができるが、一般的にはメタノール等の低級アルコールを溶媒とする溶液重合が用いられる。得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。このようにして製造されるEVOHは、エチレン由来の構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含むものである。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、市場からの入手のしやすさや製造時の不純物処理効率がよい点から、代表的には酢酸ビニルが用いられる。他のビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられ、通常炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは炭素数4〜7の脂肪族ビニルエステルを用いることができる。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を同時に用いてもよい。
EVOHにおけるエチレン含有率は、ISO14663に基づいて測定した値で、通常20〜60モル%、好ましくは25〜50モル%、特に好ましくは25〜35モル%である。かかる含有率が低すぎる場合は、高湿下のガスバリア性、溶融成形性が低下する傾向があり、逆に高すぎる場合は、ガスバリア性が低下する傾向がある。
EVOHにおけるビニルエステル成分のケン化度は、JIS K6726(ただし、EVOHは水/メタノール溶媒に均一に溶解した溶液にて)に基づいて測定した値で、通常90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合にはガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下する傾向がある。
また、該EVOHのメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)は、通常0.5〜100g/10分であり、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは3〜35g/10分である。かかるMFRが大きすぎる場合には、製膜性が低下する傾向があり、小さすぎる場合には溶融粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難となる傾向がある。
本発明に用いられるEVOHには、エチレン構造単位、ビニルアルコール構造単位(未ケン化のビニルエステル構造単位を含む)の他、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。前記コモノマーとしては、例えば、プロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、3−ブテン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などのヒドロキシ基含有α−オレフィン誘導体;不飽和カルボン酸又はその塩,部分アルキルエステル,完全アルキルエステル,ニトリル,アミド若しくは無水物;不飽和スルホン酸又はその塩;ビニルシラン化合物;塩化ビニル;スチレン等が挙げられる。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたEVOH系樹脂を用いることもできる。
以上のような変性物の中でも、共重合によって一級水酸基が側鎖に導入されたEVOHは、延伸処理や真空・圧空成形などの二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも1,2−ジオール構造を側鎖に有するEVOHが好ましい。
本発明で用いられるEVOHには、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般的にEVOHに配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などが含有されていてもよい。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩等が挙げられる。
また、本発明で使用されるEVOHは、異なる他のEVOHとの混合物であってもよく、かかる他のEVOHとしては、エチレン含有率が異なるもの、ケン化度が異なるもの、メルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)が異なるもの、他の共重合成分が異なるもの、変性量が異なるもの(例えば、1,2−ジオール構造単位の含有量が異なるもの)などを挙げることができる。
特に、本発明においては、EVOH層に、エチレン含有率が異なる2種類以上のEVOHを用いることが好ましく、ロングラン性を保持しつつ、多層共押出成形を適用した場合にもEVOH層/接着樹脂層の界面で発生する界面荒れに起因する外観不良の発生が低減され、特に像鮮明度の低下が少ないEVOH層を有する多層構造体をより効率的に得ることができる。
とりわけ、エチレン含有率が異なる2種類以上のEVOHの内、最もエチレン構造単位のエチレン含有率が高いものと、最も低いものの差(ΔEt)が10〜25モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜23モル%、特に好ましくは10〜20モル%である。エチレン含有率の差が小さすぎる場合には、成形性とガスバリア性のバランス保持が困難となる傾向があり、大きすぎる場合には互いの相溶性が低下し、伸び率の違いから、本発明の多層構造体を原料とした、二次成形の際にスジが発生しやすくなる傾向があり、また、透明な成形品が得られにくくなる傾向がある。
なお、以下に、2種類のEVOHを用いた場合について説明するが、3種以上の場合には、最もエチレン構造単位のエチレン含有率が高いものと、最も低いもの以外は、エチレン含有率のその範囲内で適宜用いることができる。
以下、例えば、2種類のEVOHを用いた場合について説明する。
本発明で用いられる2種類のEVOHは、以上のようなEVOHから選択されるEVOHの組み合わせである。特に、エチレン含有率差(ΔEt)が10〜25モル%、好ましくは10〜23モル%、特に好ましくは10〜20モル%となるEVOHの組み合わせである。エチレン含有率の差が小さすぎる場合には、成形性とガスバリア性のバランス保持が困難となる傾向があり、大きすぎる場合には互いの相溶性が低下し、伸び率の違いから、本発明の多層構造体を原料とした、二次成形の際にスジが発生しやすくなる傾向があり、また、透明な成形品が得られにくくなる傾向がある。
具体的には、下記のようなエチレン含有率が低い方のEVOH(低エチレンEVOH)(A1)とエチレン含有率が高い方のEVOH(高エチレンEVOH)(A2)との組み合わせが好ましく用いられる。
上記低エチレンEVOH(A1)は、エチレン含有率が20〜40モル%、好ましくは22〜38モル%、特に好ましくは25〜33モル%である。エチレン含有率が低すぎる場合、分解温度と融点が接近しすぎて樹脂組成物の溶融成形が困難になる傾向があり、逆に高すぎる場合は、低エチレンEVOH(A1)によるガスバリア性付与効果が低下する傾向がある。
また、低エチレンEVOH(A1)におけるビニルエステル成分のケン化度は、通常90モル%以上、好ましくは95〜99.99モル%、特に好ましくは98〜99.99モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合には、低エチレンEVOH(A1)によるガスバリア性付与効果が低下する傾向がある。
さらに、低エチレンEVOH(A1)のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)は、通常1〜100g/10分であり、好ましくは3〜50g/10分、特に好ましくは3〜10g/10分である。MFRが大きすぎる場合には、成形物の機械強度が低下する傾向があり、小さすぎる場合には押出加工性が低下する傾向がある。
一方、上記高エチレンEVOH(A2)のエチレン含有率は、通常40〜60モル%、好ましくは42〜56モル%、特に好ましくは44〜53モル%である。エチレン含有率が低すぎる場合は、高エチレンEVOH(A2)による延伸性の改善効果が小さいため、結果として二次成形性が低下する傾向があり、逆に高すぎる場合は、エチレン含有率差を所定範囲内にするために、低エチレンEVOH(A1)のエチレン含有率を高くせざるを得ず、結果としてEVOH層のガスバリア性が低下する傾向がある。
また、高エチレンEVOH(A2)におけるビニルエステル成分のケン化度は、通常90モル%以上、好ましくは93〜99.99モル%、特に好ましくは98〜99.99モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合には高エチレンEVOH(A2)のガスバリア性が低下する傾向がある。
さらに、高エチレンEVOH(A2)のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)は、通常1〜100g/10分であり、好ましくは3〜50g/10分、特に好ましくは3〜30g/10分である。MFRが大きすぎる場合には、本発明の多層構造体を原料とした成形物の機械強度が低下する傾向があり、小さすぎる場合には押出加工性が低下する傾向がある。
低エチレンEVOH(A1)と高エチレンEVOH(A2)の配合比率(A1/A2)(重量比)としては、通常90/10〜60/40であり、好ましくは85/15〜65/35、特に好ましくは80/20〜70/30である。低エチレンEVOH(A1)の比率が小さすぎる場合には、組成物層のガスバリア性が低下する傾向があり、大きすぎる場合には、高エチレンEVOH(A2)による延伸改善効果が低下する傾向がある。
<接着樹脂>
本発明で用いられる接着樹脂について説明する。
接着樹脂としては、公知のものを使用すればよい。かかる接着樹脂は基材樹脂(後述の熱可塑性樹脂)の種類によって異なるため、適宜選択すればよいが、代表的には不飽和カルボン酸またはその無水物をポリオレフィン系樹脂に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系樹脂を挙げることができる。中でも、接着樹脂として、無水マレイン酸変性ポリオレフィンが好ましく、基材樹脂としてポリオレフィン、特に直鎖状低密度ポリエチレンやポリプロピレンとの組み合わせが好ましい。
無水マレイン酸変性ポリオレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等であり、これらから選ばれた1種または2種以上の混合物が好ましい。また、これらの接着樹脂には、本発明で用いるEVOH層を形成するEVOH以外のEVOH、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴム等のゴム・エラストマー成分、さらにはポリオレフィン系樹脂等をブレンドすることも可能である。特に、接着樹脂の母体のポリオレフィン系樹脂と異なるポリオレフィン系樹脂をブレンドすることにより、接着性が向上することがあり、有用である。
上記無水マレイン酸変性ポリオレフィンの吸光度比(α/β)としては、通常0.005〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.1であり、特に好ましくは0.03〜0.06である。吸光度比(α/β)が大きすぎる場合には、多層構造体の透明性が低下する傾向があり、小さすぎる場合には多層構造体の機械的強度(接着強度)が低下する傾向がある。
なお、かかる吸光度比(α/β)は、赤外分光分析(IR)における、C=O伸縮振動に由来する1710cm-1付近の吸光度(α)とC−H変角振動に由来する1450cm-1付近の吸光度(β)の吸光度比(α/β)から評価することができ、無水マレイン酸変性ポリオレフィンにおける無水マレイン酸含有量の指標となる。かかる吸光度比が大きいほど無水マレイン酸含有量が多いことを示している。
<無水マレイン酸変性ポリオレフィンにおける吸光度比(α/β)評価方法>
100℃で3時間加熱乾燥した無水マレイン酸変性ポリオレフィンを、ミクロトームでスライスして薄片(膜厚90μm)を作製する。ついで、得られた薄片を透過でフーリエ変換型赤外分光分析装置(FT−IR)で測定することによって、1710cm-1付近の吸光度(α)と1450cm-1付近の吸光度(β)から、吸光度比(α/β)を評価することができる。
<他の熱可塑性樹脂>
本発明で用いられる他の熱可塑性樹脂について説明する。本発明において、上記他の熱可塑性樹脂としては、EVOH以外の熱可塑性樹脂であればよい。
ここで用いられる他の熱可塑性樹脂(「基材樹脂」と称することがある。)としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン類、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン(ブロックおよびランダム)共重合体、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオレフィン類;これらポリオレフィン類を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したグラフト化ポリオレフィン類;アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂(共重合ポリアミドも含む);ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン;ビニルエステル系樹脂;ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等のエラストマー;アクリル系樹脂;ポリスチレン;芳香族または脂肪族ポリケトン、更にこれらを還元して得られるポリアルコール類等が挙げられるが、多層構造体の物性(特に強度)等の実用性の点から、ポリオレフィン系樹脂やポリアミド系樹脂が好ましく、特にはポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく用いられる。
なお、本発明において、超低密度ポリエチレンとは、平均密度が0.870〜0.909g/cm3のポリエチレンをいい、低密度ポリエチレンとは、平均密度が0.910〜0.925g/cm3のポリエチレンをいい、中密度ポリエチレンとは、平均密度が0.926〜0.940g/cm3のポリエチレンをいい、高密度ポリエチレンとは、平均密度が0.941g/cm3以上のポリエチレンをいう。
これら基材樹脂には、従来知られているような酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、核材、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、ワックス等を適宜含んでいても良い。
<多層構造体>
多層構造体の層構成は、前記のEVOH層をa(a1、a2、・・・)、接着樹脂層をb(b1、b2、・・・)、熱可塑性樹脂層をc(c1、c2、・・・)とするとき、a/b/c、c1/b/a/c2、c/a1/b2/a2、c1/b1/a/b2/c2、c1/a1/b/a2/c2、c1/b1/a1/b2/a2/b3/c2等任意の組み合わせが可能である。また、該多層構造体を製造する過程で発生する端部や不良品等を回収して再度溶融成形して得られる、EVOHと接着樹脂と熱可塑性樹脂との混合物を含むリサイクル層をR(R1、R2、・・・)とするとき、c/R/b/a、c/R/a1/b/a2、c1/R/a/b/c2、c/R1/a1/b/a2/R2、c1/R1/b1/a/b2/R2/c2、c1/R1/a1/b/a2/R2/c2等とすることも可能である。
多層構造体のEVOH層、熱可塑性樹脂層および接着樹脂層の厚みは、層構成、EVOHの種類、熱可塑性樹脂の種類、接着樹脂の種類、用途や包装形態、要求される物性などにより適宜選択される。
EVOH層の厚みは、要求されるガスバリア性などによって異なるが、通常は0.1〜500μmであり、好ましくは0.1〜250μm、特に好ましくは0.1〜100μmである。かかる厚みが薄すぎると充分なガスバリア性が得られない傾向があり、逆に厚すぎるとフィルムの柔軟性が低下する傾向にある。
熱可塑性樹脂層の厚みは、通常0.1〜5000μm、好ましくは1〜1000μmであり、接着樹脂層の厚みは、通常0.1〜500μm、好ましくは1〜250μmである。
さらに、多層構造体におけるEVOH層と熱可塑性樹脂層との厚みの比(EVOH層/熱可塑性樹脂層)は、各層が複数ある場合は最も厚みの厚い層同士の比にて、通常1/99〜50/50、好ましくは5/95〜45/55、特に好ましくは10/90〜40/60である。また、多層構造体におけるEVOH層と接着樹脂層の厚み比(EVOH層/接着樹脂層)は、各層が複数ある場合は最も厚みの厚い層同士の比にて、通常10/90〜99/1、好ましくは20/80〜95/5、特に好ましくは30/70〜90/10である。
また、多層構造体における熱可塑性樹脂層と接着樹脂層の厚み比(熱可塑性樹脂層/接着樹脂層)は、各層が複数ある場合は最も厚みの厚い層同士の比にて、通常99/1〜50/50、好ましくは95/5〜55/45、特に好ましくは90/10〜60/40である。
EVOH層、接着樹脂層、及び熱可塑性樹脂層の積層は、公知の方法にて行うことができる。例えば、EVOH層と接着樹脂層の積層については、装置内合流の多層共押出成形にて行うことができる。具体的には、フィードブロックを用いて各層合流後にダイ内で成形品幅に展開される方法、マルチマニフォールドダイを用いて製品幅に展開後に各層を合流させる方法、上記手法によってEVOH層と接着樹脂層が積層された後で他樹脂層からなる基材に延展される手法等が挙げられる。コストや環境の観点から考慮して、EVOH層、接着樹脂層、及び熱可塑性樹脂層の全層を多層共押出成形する方法が好ましい。
本発明においては、該EVOH層と該接着樹脂層との積層界面の増粘率を界面の一面あたり0.1〜8%であることを最大の特徴とするものである。特には多層共押出成形することにより多層構造体を製造する際に、上記増粘率の物性を満足させることが重要である。
かかるEVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を所定範囲内に満足させるには、特に限定されないが、下記方法等を適宜組み合わせることにより可能となる。
(1)EVOH層において、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を調整する方法について
例えば、EVOHの分子量、とりわけMFRや、エチレン含有率、ケン化度を変える、あるいは複数のEVOHを併用することで調整することができる。ただし、これらの方法であると成形性やガスバリア性など、他の特性も大きく変化することがあるため、かかる方法を適用する場合には他の特性面も考慮する必要がある。その場合には、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率に及ぼす効果が大きい添加剤を微量用いて、他の特性に影響を与えない方法が好ましい。
かかる添加剤としては、例えば、下記のものを配合することが挙げられる。
(i)EVOHに対して反応系樹脂であるポリアミド系樹脂を配合する。
(ii)EVOHに対して反応系樹脂である接着樹脂(代表的には不飽和カルボン酸またはそれらの無水物をポリオレフィン系樹脂に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体や、変性エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などを挙げることができる。)を配合する。具体的には、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステルなどが挙げられ、特に、無水マレイン酸が好適である。
(iii)非反応系の相溶化剤(界面張力低下目的;例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS)、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)など)を配合する。
(iV)反応系の相溶化剤(界面張力低下目的;酸無水物基、カルボン酸基、エポキシ基、オキサゾリン基など、EVOH中の水酸基と反応する官能基を有するポリマー、またはそれらを含む共重合体)を配合する。
(V)アイオノマーを配合する。
(Vi)酢酸、ホウ酸、リン酸等の酸類やそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等の金属塩を含有させる。
(Vii)高級脂肪酸亜鉛塩等の高級脂肪酸金属塩等を配合する。
(2)接着樹脂層において、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を調整する方法について
例えば、分子量の異なる接着樹脂や組成の異なる樹脂を配合する、酸変性の度合いを変更するなどが挙げられる。
この他、接着樹脂に、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率に及ぼす効果が大きい添加剤を微量添加することができる。
かかる添加剤としては、例えば、下記のものを配合することが挙げられる。
(i)EVOH。
(ii)EVOHに対して反応系樹脂であるポリアミド系樹脂を配合する。
(iii)EVOHに対して反応系樹脂である接着樹脂(代表的には不飽和カルボン酸またはそれらの無水物をポリオレフィン系樹脂に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体や、変性エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などを挙げることができる。)を配合する。具体的には、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステルなどが挙げられ、特に、無水マレイン酸が好適である。
(iV)非反応系の相溶化剤(界面張力低下目的;例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー(SBS)、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)など)を配合する。
(V)反応系の相溶化剤(界面張力低下目的;酸無水物基、カルボン酸基、エポキシ基、オキサゾリン基など、EVOH中の水酸基と反応する官能基を有するポリマー、またはそれらを含む共重合体)を配合する。
(Vi)アイオノマーを配合する。
(Vii)酢酸、ホウ酸、リン酸等の酸類やそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属等の金属塩を配合する。
(Viii)高級脂肪酸亜鉛塩等の高級脂肪酸金属塩等を配合する。
特にこれらの中でも、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を調整する方法について、エチレン含有率の差(ΔEt)が10〜25モル%である異なる2種以上のEVOHを用い、かかるEVOH組成物に添加剤として、比較的多量の高級脂肪酸金属塩、特に高級脂肪酸亜鉛塩を配合することで、目的とするEVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を所定範囲内にすることが好適である。
高級脂肪酸金属塩に用いられる高級脂肪酸としては、例えば、炭素数8以上、好ましくは炭素数12〜30、より好ましくは炭素数12〜20の脂肪酸を挙げることができ、具体的には、例えば、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、カプリン酸、ベヘニン酸、リノール酸等を挙げることができる。これらの中でも、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸が好適に用いられる。
このような高級脂肪酸金属塩を用いることにより、EVOH、特にエチレン含有率差(ΔEt)が10〜25モル%の2種類のEVOHが共存する樹脂組成物の多層共押出成形性を改善、すなわち像鮮明性の低下を少なくすることができる。また、その多層構造体を真空圧空成形した場合には、部位によりかかる張力が異なり、拡径加工のように張力があらゆる方向から加わるような処理に供されても、スジの発生が低減された成形品を得ることができる。
理由は明らかではないが、高級脂肪酸金属塩は、EVOH層/接着樹脂層の積層界面の増粘率を適度に抑制し、他の樹脂との多層共押出成形時に発生する微小な界面荒れを低減すると考えられる。
高級脂肪酸金属塩の配合量としては、EVOHに配合する場合には、EVOHに対して、通常350〜800ppmであり、好ましくは400〜750ppm、特に好ましくは450〜700ppmである。高級脂肪酸金属塩の配合量が少なすぎる場合には、外観不良発生の低減効果が少なくなる傾向にあり、場合によっては、多層構造体の透明性が損なわれることもある。一方、高級脂肪酸の金属塩は、一般に溶融状態にあるEVOHの分解を促進するため、高級脂肪酸金属塩の濃度が高くなりすぎると、EVOHの分解によりガスが発生し、溶融成形や共押出しによる多層構造体の製造に悪影響を及ぼすおそれがある。
〔その他の添加物〕
本発明の多層構造体に用いられるEVOH層には、本発明の趣旨を阻害しない範囲(例えば1重量%以下)において、上記成分以外に可塑剤、フィラー、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤等の公知の添加剤を適宜配合することができる。
<EVOH組成物の調製方法>
本発明の多層構造体に用いられるEVOHに高級脂肪酸金属塩を配合する方法については、例えば、EVOH、高級脂肪酸金属塩を所定割合で配合して、溶融混練等により配合してもよいし、各成分を所定割合でドライブレンドするだけでもよい。
また、ドライブレンドによる配合方法は、溶融状態のEVOHに対する高級脂肪酸金属塩による分解抑制という観点から好ましい。すなわち、EVOH組成物は、ドライブレンドによって、各EVOH表面に、高級脂肪酸金属塩が付着して存在している状態が好ましい。
ドライブレンドの方法としては、EVOHに高級脂肪酸金属塩をドライブレンドで配合すればよい。2種類以上のEVOHを用いる場合は、例えば、異なるEVOHをドライブレンドしたものに、高級脂肪酸金属塩を配合してもよいし、予め作製した2種類以上のEVOH混合物のコンパウンドに、高級脂肪酸金属塩を配合してもよい。2種類以上のEVOH及び高級脂肪酸金属塩をドライブレンドで配合してもよい。
また、いずれか任意のEVOHと高級脂肪酸金属塩をドライブレンドしたものに、残りのEVOHを配合してもよいし、予め作製した任意のEVOHと高級脂肪酸金属塩とのコンパウンドに、残りのEVOHを配合してもよい。
さらに、任意のEVOHと高級脂肪酸金属塩とをドライブレンドしたものに、残りのEVOHと高級脂肪酸金属塩とをドライブレンドしたものを配合してもよいし、予め作製した任意のEVOHと高級脂肪酸金属塩とのコンパウンドに、予め作製した残りのEVOHと高級脂肪酸金属塩とのコンパウンドを配合してもよい。
<多層構造体の用途>
以上のような構成を有する多層構造体は、通常、加熱延伸処理を施して用いられる。本発明のEVOH層がガスバリア層として優れたガスバリア性を有し、しかも積層界面における界面荒れが低減されるため、公知の種々の加熱延伸処理を適用することができる。
具体的には、例えば、多層構造体の両耳を把んで拡幅する一軸延伸、二軸延伸;多層構造体を加熱軟化させ、プレス等を用いて有底容器を成形する絞り成形加工;真空吸引又は圧縮空気の吹き込み等により多層構造体を金型に密着させる真空成形、圧空成形、真空圧空成形;パリソン等の予備成形された多層構造体を、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等で加工する方法が挙げられる。
本発明のEVOHを有する多層構造体は、隣接する層との界面における乱れが低減され、優れた加熱延伸性を有しているので、一軸延伸、逐次的に異なる方向に延伸する二軸延伸だけでなく、同時に放射方向に延伸されることになる金型密着による延伸加工成形やブロー成形にも適している。
上記加熱延伸成形を行う温度は、多層構造体の温度(多層構造体近傍温度)で、通常40〜300℃、好ましくは50〜160℃程度の範囲から選ばれる。延伸倍率は、面積比にて、通常2〜50倍、好ましくは2〜10倍である。
また、多層構造体の加熱は、熱風オーブン、加熱ヒーター式オーブン又は両者の併用などにより均一に加熱することが好ましく、延伸成形方法の種類により適宜選択する。
多層共押出成形、さらには熱延伸処理により得られた多層構造体に、さらに他の基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を、接着剤を用いてラミネートしてもよい。かかる基材としては、基材樹脂として前述した熱可塑性樹脂だけでなく、延伸性に乏しい基材(紙、金属箔、織布、不織布、金属綿状、木質等)も使用可能である。さらに、多層構造体上に、蒸着等により、金属、金属酸化物からなる無機物層を形成してもよい。
上記のようにして得られたフィルム、シート、延伸フィルムからなる袋およびカップ、トレイ、チューブ、ボトル等からなる容器等の成形品は、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品等の各種の包装材料、包装容器や蓋材として有用である。
〔真空成型・圧空成形による二次成形品の製造〕
本発明の多層構造体は、真空成型、圧空成形により二次成形品、特にカップやトレイ等の有底容器の製造の原料に適している。本発明の多層構造体は、積層界面での微小な樹脂流れの乱れが少ないことから、外観に優れた二次成形品を得ることができる。
有底容器の形状としては、特に限定せず、円筒有底容器、角筒有底容器、さらには異形有底容器、開口部から底部にむけて縮径又は拡径している円錐形有底容器、開口部面積より底面積が小さい角錐有底容器、半球状の容器、開口部から2段階で底部が小さくなっている段付き有底容器、さらには、これらの容器にフランジや凸部が形成されたものであってもよい。
カップやトレイ等の、絞り比(成形品の深さ(mm)/成形品の最大直径(mm))が通常0.1〜3である成形物を目的とする場合、特に、急激な延伸処理が含まれる真空圧空成形が採用されるが、真空圧空成形する場合、カップ側面部分と底面部分とでは、樹脂にかかる張力の大きさが異なるため、優れた外観の成形品を製造することが難しい。しかしながら、本発明の多層構造体では、成形加工時に付加される張力が部位によって異なる、真空圧空成形法によるカップ状の成形に供しても、ガスバリア性を損なうことなく、優れた外観を有する成形品を得ることができる。
加熱軟化工程における加熱温度は、多層構造体の温度(多層構造体近傍温度)で、通常40〜300℃、好ましくは50〜170℃、特に好ましくは60〜160℃程度の範囲から選ばれる。かかる加熱温度が低すぎる場合は軟化不充分で、優れた外観を有する成形品を得られない傾向があり、高すぎる場合は、各層の溶融粘度のバランスがくずれ、優れた外観を有する成形品を得られないおそれがある。
加熱時間は、成形に必要充分な軟化状態を達成できる程度にまで、多層構造体温度を加熱することができる時間であり、多層構造体の層構成、多層構造体を形成する各層の成分組成、加熱に用いるヒーター温度等により適宜設定される。
真空圧空成形の絞り比(成形品の深さ(mm)/成形品の最大直径(mm))は、目的とする有底容器の形状にもよるが、通常0.1〜3、好ましくは0.2〜2.5、特に好ましくは0.3〜2とすることが好ましい。かかる値が大きすぎる場合、EVOH組成物層のクラック等が入りやすくなる傾向があり、小さすぎる場合は壁面の厚みに偏肉が生じやすくなる傾向がある。
上記のような二次成形後の多層構造体のEVOH層の厚みは、要求されるガスバリア性などによって異なるが、通常は0.1〜500μmであり、好ましくは0.1〜250μm、特に好ましくは0.1〜100μmである。かかる厚みが薄すぎると充分なガスバリア性が得られない傾向があり、逆に厚すぎるとフィルムの柔軟性が低下する傾向にある。
熱可塑性樹脂層の厚みは、通常0.1〜5000μm、好ましくは1〜1000μmであり、接着樹脂層の厚みは、通常0.1〜500μm、好ましくは1〜250μmである。
さらに、EVOH層と接着樹脂層の厚み比、EVOH層の厚み総計と熱可塑性樹脂層の厚み総計比は、加熱延伸前後で大きく変化するものではなく、上記した多層構造体の場合と同様の値となる。
本発明の多層構造体は、外観不良の発生、特に像鮮明度の低下が小さくなったものである。これは、多層構造体のEVOH層と隣接する接着樹脂層との間の界面での荒れが低減され、外観不良の原因となるような微小な界面荒れが低減されているためと考えられる。よって、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品等の各種の包装材料容器の原料として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中「部」とあるのは、重量基準を意味する。
〔実施例1〜7、比較例1〜4に用いるEVOHの製造〕
以下に示す4種類のEVOHから選択し、EVOHと表1に示す高級脂肪酸亜鉛塩を表1に示す濃度で配合し、ドライブレンドすることにより、実施例1〜7および比較例1〜4に用いる11種類のEVOHを調製した。
・EVOH1:エチレン含有率29モル%、ケン化度99.6モル%、MFR4.0g/10分(210℃、荷重2160g)、ホウ素含有量90ppm
・EVOH2:エチレン含有率44モル%、ケン化度98.5モル%、MFR4.0g/10分(210℃、荷重2160g)、ホウ素含有量70ppm
・EVOH3:エチレン含有率25モル%、ケン化度99.7モル%、MFR4.2g/10分(210℃、荷重2160g)、ホウ素含有量80ppm
・EVOH4:エチレン含有率38モル%、ケン化度99.7モル%、MFR4.1g/10分(210℃、荷重2160g)、ホウ素含有量250ppm
〔実施例7に用いる接着樹脂の製造〕
接着樹脂(LyondellBasell社製「PLEXAR PX3236」、吸光度比(α/β):0.05)と表1に示す高級脂肪酸亜鉛塩を表1に示す濃度で配合し、ドライブレンドすることにより、実施例7に用いる接着樹脂を調製した。
<実施例1〜7、比較例1〜4>
〔多層構造体の製造〕
3種5層多層共押出キャストフィルム製膜装置に、上記で調製したEVOH、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(日本ポリエチレン社製「UF240」)、接着樹脂(LyondellBasell社製「PLEXAR PX3236」、吸光度比(α/β):0.05)を供給して、下記条件で多層共押出成形により、LLDPE層/接着樹脂層/EVOH層/接着樹脂層/LLDPE層の3種5層構造の多層構造体(フィルム)を得た。多層構造体の各層の厚み(μm)は、37.5/5/15/5/37.5であった。成形装置のダイ温度は、全て210℃に設定した。
実施例7については、EVOHとしてEVOH4単体、接着樹脂として上記で調製した接着樹脂を用いた以外は、上記実施例1〜6および比較例1〜4と同じ方法で多層構造体を得た。
(多層共押出成形条件)
・中間層押出機(EVOH):40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・上下層押出機(LLDPE):40mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・中上下層押出機(接着樹脂):32mmφ単軸押出機(バレル温度:210℃)
・ダイ:3種5層フィードブロック型Tダイ(ダイ温度:210℃)
・引取速度:14m/分
・ロール温度:50℃
[EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率]
上記で調整したEVOH、接着樹脂、及びEVOH層/接着樹脂層積層体のせん断粘度(Pa・s)を、回転型レオメーター(アントンパール社製、『MCR301』)を用い、下記条件にて測定した。
(測定試料作製)
上記で調整したEVOH、及び接着樹脂を、神藤金属工業所社製圧縮成形機(NSF−37)を用いて210℃で熱プレス成形をして、厚さ1mmと0.5mmの単層シートを製造した。
EVOH、及び接着樹脂のせん断粘度測定にはそれぞれ厚さ1mmの単層シートを用い、EVOH層/接着樹脂層積層体のせん断粘度測定にはそれぞれ厚さ0.5mmの単層シートを回転型レオメーター上で積層させた二層シートを用いた。
(測定条件)
雰囲気;窒素雰囲気下、温度;210[℃]、ひずみ;5[%]、周波数;3[rad/s]、測定冶具;φ25mm パラレル−パラレルプレート、予熱時間;10[min]
(EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率の算出)
また、得られた測定結果より、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率を、以下に記す式(6)、(7)を用いて算出した。
Figure 2016190485
〔写像性(像鮮明度)の評価〕
JIS K 7374「プラスチックー像鮮明度の求め方」に準拠して透過法により、多層構造体の像鮮明度を測定した。フィルム試験片は、フィルム機械方向を鉛直方向として測定した。測定器にはスガ試験機社製ICM−1型写像性測定器を用いた。光学櫛は0.5mm、1.0mm、2.0mmを使用した。
[ロングラン性の評価]
上記で調整したEVOH55gをプラストグラフ EC−plus(ブラベンダー社製)を用いて50rpm、250℃で混練したときのトルク変化を測定した。混練開始から5分後のトルクを測定し、トルク値がその5分後のトルクの20%になるまでの時間を測定した。この時間が長いほど、溶融粘度変化が少なく、ロングラン性に優れていることを示す。そして、下記の基準にて評価した。
A :45分以上。
B :35分以上45分未満。
C :25分以上35分未満。
D :25分未満。

Figure 2016190485
上記結果より、EVOH層と接着樹脂層との積層界面の増粘率を、所定範囲内にすることによって製造した多層構造体である実施例品は、ロングラン性を保持しながら、外観不良の発生を低減し、特に像鮮明度の低下が少なくなっていることがわかる。
本発明の多層構造体は、外観不良の発生を低減し、特に像鮮明度の低下が少なくなっているものである。これは、多層構造体のEVOH層と隣接する接着樹脂層との間の界面での荒れが低減され、外観不良の原因となるような微小な界面荒れが低減されているためと考えられる。よって、本発明の多層構造体は、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品等の各種の包装材料容器の原料として有用である。

Claims (4)

  1. エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層の少なくとも一方の面に、接着樹脂層を介して、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物以外の熱可塑性樹脂層が積層されてなる多層構造体であって、該エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層と該接着樹脂層との積層界面の増粘率が、界面の一面あたり0.1〜8%であることを特徴とする多層構造体。
  2. エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物が、エチレン構造単位の含有率が異なる2種類以上のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の混合物であることを特徴とする請求項1記載の多層構造体。
  3. 2種類以上のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の内、最もエチレン構造単位のエチレン含有率が高いものと、最も低いものの差(ΔEt)が10〜25モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の多層構造体。
  4. エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層が、エチレンービニルエステル系共重合体ケン化物に対して、350〜800ppmの高級脂肪酸亜鉛塩を含有してなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層構造体。
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